Tesla元社員が、SECに公式内部告発

Teslaの元従業員で解雇された後訴訟された人物が、米国証券取引委員会(SEC)に正式な内部告発を行い、同社が投資家を欺き顧客を危険にさらしたと訴えた。

Martin Trippは、内部告発、証券、投資、詐欺、雇用を専門とする法律事務所であるMeissner Associatesを代理人に立てている。Teslaは内部告発に関する質問に対して回答していない。

この告発は、Tesla、同社CEO Elon Musk、およびTrippの間に起きている争いの最新の一撃だ。

Teslaは6月20日、Trippに対して100万ドルの訴訟を起こし、同社のネバダ州リノ付近の巨大バッテリー工場でプロセス技能者として働いていたTrippが、同社の機密情報をハックして第三者に渡したと主張した。さらにこの訴訟は、Trippがメディアに偽情報をリークしたことも主張している。

そのわずか24時間後、MuskとTrippの間で激しいメールのやりとりが起こった。またTeslaは、Trippがネバダ州スパークスの同社ギガファクトリーを襲う計画であると友人に言ったとする、同社のカスタマーサービス窓口に寄せられた情報をもとに警察にも通報した。Trippはこれを否認しており、捜査を担当したStorey County ShriffはTechCrunchに対して、脅迫に関する信頼できる証拠は見つからなかったと伝えた。

Trippは、内部告発裁判で実績のある弁護士を頼った。同法律事務所は2016年のMonsanto 内部告発事件の代理人を務め、SECによる2200万ドル以上の判決を勝ち取った。

Trippの内部告発情報が申請されたのは7月6日で、Teslaが路上を走る数百数千台の車に影響を与える恐れがあると知りながら穴の空いたバッテリーを製造していたこと、Model 3sの週間生産台数を実際より最大44%大きく発表して投資家を惑わせたこと、および自製造基準を下げ、体系的にスクラップや廃材を使っていたことなど、すべて生産ノルマを満たすために行っていたことを訴えた。

かつてTeslaは、Trippの主張は誤りであり彼は内部告発者ではなく機密情報をハックして盗み出した人物であると言っていた。

Trippは、彼がTeslaに関する情報をメディアで暴露して以来、脅迫や嫌がらせを受けていると言った。

「真実を明らかにする行動は悪夢だった。脅迫や嫌がらせから逃れるために、オンライン、オフラインともに引っ越しを余儀なくされ、活動を進めることが困難になったが、家族も私も大きな支援を受けたおかげで、ここまで続けることができた」とTrippが声明で語った。「最終的には、私の戦いによって将来の内部告発者が私の受けたような反発に遭うことを恐れずに名乗り出られるようになることを望んでいる」

Meissnerは、TeslaがTrippを相手取って訴えている連邦裁判には関わらない。現在Trippは裁判で彼の代理人になる弁護士を探しているところだと、法律事務所の経営メンバーであるStuart MeissnerがTechCunchに話した。

元マンハッタンの地方検事補およびニューヨーク州司法次官だったMeissnerによると、TeslaはTrippを訴訟し、彼を中傷するPRキャンペーンを行いTrippの評判を損なうことでTrippや他の内部告発者を黙らせようとした。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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