TikTokがコンテンツ削除に関する新しい通知システムを全世界で導入

TikTok(ティックトック)は、コンテンツ削除をより明確にさせる新しい通知システムを世界中で導入したとしている。グローバル展開に先立って数カ月間テスト展開されてきた同システムは、TikTokユーザーに彼らのビデオがポリシー違反で削除された際に通知する。ユーザーは望めば、決定に反論して削除取り消しを求めることもできる。

コンテンツ違反でビデオが削除されたとき、ユーザーはアプリ内で通知を受ける。投稿日と違反した特定のポリシーが、コミュニティガイドラインに移動するリンクとともに案内される。

画像クレジット:TikTok

もしコンテンツが自傷や自殺に関連するものというフラグが立てられれば、TikTokは追加の通知を通じて非営利団体であるbefrienders.orgといった専門的なリソースをユーザーに案内する。しかし自殺ホットラインの電話番号は含まれず、代わりにユーザーやユーザーの友人に「地域の法執行機関」に電話するよう促す。

Facebook(フェイスブック)とInstagram(インスタグラム)は同様の場合をサポートを行う、よりしっかりとしたシステムと提携パートナーを持っている。

画像クレジット:TikTok

これまで、通知なしにビデオが消えることに対して、TikTokユーザーが苦情をいうことはよくあった。こうした話の一部は口コミで広がった。例えば水着の動画が消えたことについてLizzoがTikTokを非難した(BuzzFeed記事)ときなどだ。

多くの人がTikTokを利用するようになるにつれ、削除されるビデオも増えている。2020年上半期にはポリシー違反で1億450万点のビデオを削除した、とTikTokはいう。2019年下半期の4900万点(CNBC記事)から増えている。

新しい通知システムのグローバル展開は、TikTokの最近のヘイトスピーチやヘイトに満ちたイデオロギー取り締まりの拡大に続くものだ。

そうした変更について、同社は欧州コミュニティ向けに米国時間10月21日に説明した。そのアップデートについて一部のメディアはそれが新しいポリシーであるかのように誤って報道した。しかし変更の大半は8月に米国で発表されている(TikTokリリース)。

タイミングにかかわらず、TikTokの強力なポリシー実行は、透明性のある通知が欠如しているために動画削除に関してさらなる混乱を生むかもしれない。

TikTokは、動画削除に関する新たな通知システムが、テストの時と同様に違反の繰り返しを減らすのに役立つだろうと考えているという。また新しい通知システムの結果、テスト期間中にコミュニティガイドラインの閲覧が3倍近くに増え、削除の抗議が14%減った。

「コミュニティに対して常に透明性を確保することは信頼を獲得し、そして維持し続けるための鍵となります」とTikTokは声明文で述べている(TikTokリリース)。「全ユーザーに新しい通知システムを提供するのは喜ばしい限りです。安全でサポーティブなプラットフォームを構築するため、ユーザーコミュニティのポリシーへの理解を支える方法の改善に引き続き取り組んでいきます」。

関連記事:TikTokは2020年上半期に1億400万本の動画を削除、有害コンテンツ制限で他アプリとの連携を提案

カテゴリー:ネットサービス
タグ:TikTok

画像クレジット:Sheldon Cooper/SOPA Images/LightRocket / Getty Images

原文へ

(翻訳:Mizoguchi