Tribeca Enterprises、一般向け仮想現実体験イベントをWTCで開催

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今月Westfield World Trade Center(ワールト・トレード・センターの下に最近オープンしたモール)に行けば、仮想現実(VR)を実際に体験できる。その催し物はTribeca Film Festivalの開催母体であるTribeca Enterprisesが企画したものだ。

Tribecaはこれまで数多くのVRイベントを主催してきたが、プログラマーのLoren Hammondsが記している通りそれらのイベントはフィルム・フェスティバルの一環であり、これまで「VRをいち早く取り入れた人」や、少なくとも「大変好奇心旺盛な人たち」の興味を引いてきた。今回Westfield内にバーチャル・アーケードを設置することでTribecaは恐らく、より大衆寄りの人たちに訴えることができるだろう。

「今回多くの人たちにとっては初めてのVR体験になるかもしれません」とHammondsは述べた。

Virtual Arcadeでは以下の4つの作品がフィーチャーされている。それらは、Invasion!(アニメーション映画)、Invisible(Bourne IdentityやEdge of Tomorrowを監督したDoug Lima制作による超自然現象シリーズ)、Kids(OneRepublicの為のミュージック・ビデオ)、KÀ The Battle Within(Cirque du Soleilとタイアップしている格闘技の話)だ。

Anthony Ha

Tribecaは昨日、報道機関向けのイベントを開催し、記者が映画を体験したり幾つかの映画製作者から話を聞く機会を設けた。Limanによると、彼の制作会社はInvisibleに関してVRとして制作する前は映画かテレビ番組としての可能性を考えていたが、VRの没入感は彼を惹きつけるものがあった。彼によると、それこそが自分がこれまですべての作品で追い求めてきたものだと言う。LimanはVRを初めて試した時のことを思い出した。「この方法を使えばこれまで自分がやってきたどんなことよりも深い没入感を与えることが出来る」と、彼は思った。

Limanと彼のプロデューサーであるJulian Tatlockはこの新しいテクノロジーを取り入れる為にこれまでの撮影方法を見直していることを認めた。例えば、360度の映像を撮るのは、むしろ「団体戦」だという。なぜなら、良くないパフォーマンスを編集することはほとんど意味をなさないからだ。

 

「すべての方向から、素晴らしいことが要求されます」と彼は言った。視聴者はすべての方向から見ることができるので、「恐らく欠点や欠陥に目を遣ってしまうでしょう」

Tatlockはさらに付け加えた。「たぶんカメラを動かし過ぎたり、カメラワークが速過ぎたり、カットが速すぎるのは良くないでしょう」そのようなアプローチでは、ハラハラするような追跡シーンを撮影するのは困難だった。それで、彼らのとったアプローチとは、「静的なショットや安全なショットを撮影しました。そのようにして我々は可能性を広げて行ったのです」

Tribeca Virtual Arcadeは金曜日から日曜日までの開催で、本日(訳注、11月4日)開始で11月20日までだ。

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(翻訳:Tsubouchi)

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TechCrunch Japan

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