Twitchは、基本的にリーグオブレジェンドを見るためのサービス

【本稿のライターは Kyle Russell】
Googleは、事実上1種類のゲームをプレイする人々を見る観衆たちのために、10億ドルを払おうとしているのかもしれない。

Twitchで最も多く見られているゲームのランキングを見ると、明らかに際立ったフロントランナーがいる。それは League of Legends。絶大な人気を誇るオンラインマルチプレーヤーゲームで、1月時点のプレーヤー数は2700万人だ

どの瞬間をとっても、同サービス上のLeague of Legends視聴者数は10~20万人で、次によく見られているゲームの3~6倍に上る。

この視聴人数の規模を実感するために例を挙げると、Fox Newsをプライムタイムに見ている25~54歳の視聴者数は約20万人だ。TwitchでLeague of Legentsを見ている人数は、日中それを上回る ― そしてその内訳は殆どが価値ある若い男性層だ。

単一のゲームにそこまで依存することは脆弱性とも受け取れるが、事実はといえば、League of Legendほどパワフルなゲームはそもそも他に存在したことがない。

Counter-Strike、Quake、StartCraft等のゲームは、Eスポーツ分野を確立させたかもしれないが、League of Legendsは、毎月7000万人のプレーヤーを集め、昨年の推定売上は6.24億ドルだった。同ゲームのReddit内セクション3月中に2億ビュー以上をもたらし、同サイトのユーザーが〈入会時に自動的に登録される〉サブセクションの数々を上回っている。

これらの数字は、ハードコア・ゲーム業界にとっては天文学的だ。League of Legendsのライバルで、Half-LifeゲームシリーズSteamのビデオゲームストアやソーシャルプラットフォームを作った会社が運営するDota 2は、先月790万人のプレーヤーを集め、少額取引きによる昨年の売上は約8000万ドルだった。

GeekWireのTricia Duryeeは、Googleによる買収の話題が報じられた時、Twitchを「ビデオゲーム業界のESPN」と呼んだ。現在のところ、この表現はあまり意味をなさない ― Azubuなどのライバルは、何ら比較できるような実績を残していない。

Googleのリソースを得て、Twitchが主要ゲーム機に内蔵され、League of Legendsのプレーヤー基盤が飛躍的な伸びを続ければ ― 2012年末以来2倍以上に増えている ― Twitchがあらゆるプラットフォームのゲーマーにとって必須のサービスになる可能性もある。ESPNがテレビを見るあらゆるスポーツファンにとって必須であるように。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


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TechCrunch Japan

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