Twitter、トロルをブロックするQuality Filterをまず認証ユーザーに提供―いじめ防止にも期待

Twitterの一部は個人攻撃やいじめの温床となっている。このことはCEOのDick Costoloも部内メモで認めている。 しかしここ数ヶ月、Twitterはこの事態の改善に向けて重要な手をいくつか打ってきた。Twitterのトロル追放の最新の試みはquality filterと呼ばれ、誹謗や暴言など問題のあるツイートを判別して自動的にブロックする機能だ。quality filterはまず認証ユーザーに提供が始められた。

この機能を今朝発見したのは起業家でテクノロジー・ブロガーのAnil Dashだ。

われわれの取材に対してTwitterは「この機能は現在、iOSアプリを利用する認証ユーザーを対象に公開を開始している」と確認した。ただし認証ユーザーへの公開もまだ途中のようだ(私自身も認証ユーザーだが、設定にquality filterは現れていない)。Twitterからさらに詳しい発表があり次第アップデートする。.

quality filterはそれほど革命的な機能ではない。すでに認証ユーザーに提供されているカスタム・フィルター機能をベースに拡張を加えたものだ。カスタム・フィルターは認証ユーザーともっとも相互作用の大きいユーザーのツイートを対象にフィルターをかける機能で、今回のquality filterは基本的に同じ機能をすべてのツイートに対して拡張している。

この機能を最初に認証ユーザーに提供することにしたのは理にかなっている。一般的に言って認証ユーザーは多数のフォロワーを持ち、したがってネット・トロルによる被害も一番深刻な人々だ。しかしトロルに悩まされている一般ユーザーも数多い。このことは今年に入ってTwitterが多数のアンチ・トロル・ツールをリリースしたことでも分かる。

そうした対策には警察などの当局への通報を容易にするオプションの提供、各種のいじめや攻撃をモバイルデバイスからすばやく報告できるようにするツールなどが含まれる。またTwitterは常習的トロルを追放するためにユーザーの電話番号を利用するなどの努力を払っている(もっともユーザーはプロフィールに必ず電話番号を入力シなければならないわけではないから効果は限定的だろう)。

TechCrunchのSarah Pere記者が先週書いたように、最近までTwitterはイジメやストーカー問題に対して受け身の姿勢が目立った。しかし大きな反響を呼んだ事件(#gamergateや ロビン・ウィリアムズの死後起きた娘に対する嫌がらせ、またアシュリー・ジャドが執拗なトロルを訴えたことなど)のせいで、Twitterはユーザーの安全を確保するためにもっと積極的な措置を講じなければならない立場に追い込まれた。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


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TechCrunch Japan

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