Twitterの新しい「サービス利用規約」は新しくない

Twitterは、米国以外のユーザーのサービス利用規約を10月2日に改訂すると発表し、多くの人々がこれに不満を唱えている。

新たな規約では、米国特有の項目がいくつか削除され、ヨーロッパオフィスの新住所が追加された。その程度の話なのだが、ほとんどのユーザーは古いサービス利用規約を読んだことがないので、「新しい」規約に書かれていること全部を「新しい」と思ってしまったようだ。

主たる問題となっているのは、ユーザーが投稿したコンテンツを、Twitterが他社のプロモーションや配布のために提供できるとしている条項だ。これには、報道機関が全国ネットニュース番組で利用する場合も、単に個人がツイートを埋め込みたいケースも含まれる。

TwitterユーザーのRichard de Nooyがこれに気づき、「今度の利用規約は信じられない。これはひどい。オリジナルコンテンツを投稿するユーザーにとって特に大変だ」とツイートした。

【上記画像にある規約の日本語版】

ツイートには大量のコメントがつき、同意するものもあれば、この規約はごく普通だと指摘するものもあった。

[この条項は新しいものではなく、何も変わっていない。コンテンツを他所で埋め込んだり再利用したりすることを許しているソーシャルネットワークではごく普通のことだ]

そして、TwitterユーザーのAlex Hernが言うように、この文言は新しいものではない。また、これも指摘しておくべきだと思うが、報道機関であれほかの企業や個人であれ、サイト上のコンテンツを利用することは今も可能だ。それは、コンテンツは公開されたものであり、フェアユースと考えられているからだ。

新規約で実際に変更されるのは、Twitterのユーザー規約に違反する恐れのあるコンテンツを削除する権利の留保、侵害の恐れのある「現状有姿」コンテンツのアクセスに関する責任の制限の撤廃、および権利義務に影響を及ぼす規則変更を発効30日前に通知すること(以前は単なる約束だった)などだ。

米国以外で10月2日に何が変わるかを詳しく知りたい人は、旧規約と新規約の比較をここで見ることができる(英文)。

ヨーロッパでTwitterに手紙を出したい人へ。規約の変更はごくわずかだが、アイルランド、ダブリンのTwitterオフィスの住所は以下のように変わったのでご注意を。 “The Academy, 42 Pearse Street, Dublin 2, Ireland.”

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。