TwitterのIPO申請書類に書かれた「株主へのレター」は、まさにTwitterらしい簡潔さ

TwitterがIPOに向けてS-1書類を提出したことにみんな大騒ぎだ。S-1の標準的構成要素の一つに、CEOから株主へ宛てたレターがある。そこには会社のビジョンが示されている。

しかし、Twitterの場合は「@Twitter」からのレターだ。そして、GrouponのAndrew Masonや、ZyngaのMark Pincusや、FacebookのMark Zuckerbergが、いずれも1000~2000語をしたためていたのに対して、Twitterのレターはわずか135語と埋め込まれたツイートが1つだけだ。

おそらくこれは、ユーザーに140文字の制限を課したことで当初知られたプラットフォームにとって、適切な行動なのだろう。さらにはTwitterが、例えばfacebookのような一人のファウンダーや幹部によって識別されている会社ではないことも反映されている ― Twitterの共同ファウンダーは、現在誰一人として同社でフルタイムの役職に就いていない(ただし、3人の共同ファウンダー、Jack Dorsey、Biz StoneおよびEv Williamsは、今日オフィスを訪れているようだ)。そして、書類の他の部分には、同社が直面するリスクや機会に関する展望がきちんと要約されている。

レターの全文は以下の通り。

LETTER FROM @TWITTER

Twitterは2006年3月21日、わずか24文字と共に生まれた。

われわれはシンプルなアイデアでスタートした。今やっていることを、1回140文字で共有する。人々はこのアイデアを活用、強化し、@名前 を使って公開の場で会話をし、#ハッシュタグで行動を組織化し、リツイートで世界中にニュースを広めた。Twitterは人々が形作った人々のためのサービスを体現している。

われわれのTwitter, Inc. としての使命は、アイデアと情報を障壁なく直ちに作って共有する力を、全員に与えることだ。われわれのビジネスと売上は、自由とグローバルな会話を改善する(かつそこから目をそらすことのない)やり方によって、常にその使命を追究している。

みなさんのツイートやビジネス、そして今後は株を所有していただくことによって、共にこのサービスを構築していけることに感謝している。

Yours,
@twitter

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi)


投稿者:

TechCrunch Japan

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