Uberがエンジニアリングおよび製品チーム全体で435人を解雇

Uber(ウーバー)は米国時間9月10日、製品およびエンジニアリングチーム全体で435人の従業員を解雇したと発表した。合わせると、レイオフは両チームの約8%を占めることになるが、170人が製品チームを去り、265人がエンジニアリングチームを去る。

内情に詳しい情報筋によると今回のレイオフは、Uberの稼ぎ頭であるEatsや、Freightには影響しないという。一方、情報筋によれば、同社は8月初旬から実施されていた製品およびエンジニアリングチームの雇用凍結を解除している。

「今回の変化で私たちが望んでいるのは、日々の仕事をリセットし改善することです。ためらわずに優先度を決め、常にパフォーマンスと俊敏性の高い目標に対して責任を負います」とUberの広報担当者はTechCrunchに対して語った。「現時点では、特に直接影響を受けた人たちは、確かに痛みを感じていますが、これにより技術組織がより強力になり、今後も世界中で最高の人材を採用していけると信じています」。

情報筋によればレイオフの内訳は、85%以上が米国から、10%がアジア太平洋地域から、そして5%がヨーロッパ、中東、アフリカからのものだという。

レイオフは、Uber CEOのDara Khosrowshahi(ダラ・コスロシャヒ)氏が、経営幹部チームのすべてのメンバーに、もしゼロから始められたとしたら、それぞれの組織は現在のように見えているかどうかと尋ねたことに端を発した。

「慎重に検討した後、エンジニアリングおよび製品のリーダーたちは、多くの点でこの質問に対する答えがノーであるという結論になりました」と広報担当者は述べる。

この結論を下したリーダーたちは、最高製品責任者のManik Gupta(マニック・グプタ)氏とCTOのThuan Pham(トゥアン・ファム)氏だ。彼らはチームの規模を見直し、個々人のパフォーマンスだけでなく、重複する役割や仕事を特定し、レイオフされるべき人物を決定した。それが、彼らが製品側では。デザインチームと研究チームにもっと焦点を当てるようになった経緯だ。

「以前は、急速に成長するスタートアップの要求を満たすために、急速かつ分散型のやり方で雇用を行いました」と、広報担当者は語る。「これはこれまでのUberではうまく行っていましたが、現在では2万7000人を超える従業員を世界中の都市に抱えています。私たちは組織のデザイン方法を変える必要があるのです。明確な権限と競合よりも迅速に行動できる能力を備えた、身軽で非常に高いパフォーマンスチームになる必要があります」。

これらのレイオフは、Uberがマーケティングチームから400人を解雇した直後に行われた。2019年第2四半期には、Uberは50億ドル(約5388億円)以上を失った。これは、これまでで最大の四半期損失だ。とはいえ、この損失の多くの部分は5月のIPOによって発生した従業員への株式報酬費用である。今回のレイオフはこの四半期損失に対応しているように見えるかもしれないが、Uberは対話は続いていると述べている。

UberはW-2の従業員をレイオフすると同時に、1099独立請負業者がそのクラスに分類され続けることを確かにするための投資を行っている(ざっくり言えば W-2 が「社員」、1099 が「外注」に相当する)。ギグ労働者保護法案AB-5の審議がカリフォルニア州議会を通過しそうなことを考慮して、Uberは、LyftやDoorDashと並んで、運転手を独立請負業者として扱い続けることを目指す2020年の住民投票への運動に向けて、3000万ドル(約32億円)を投じた。もしAB-5が通過した場合、Uberはコストの大幅な増加を見込むことになる。

Uberは現在、1株当たり33.14ドルで取引されており、IPO時点の価格である45ドルを大きく下回っている。

Uberからの完全な声明は次のとおりだ。

CEOは、経営陣の全員にシンプルだが重要な質問をしました。もしゼロから始めるならば、私たちの組織を現在のようなものとしてデザインしますか?と。慎重に検討した結果、エンジニアリングおよび製品のリーダーたちは、多くの点でこの質問に対する答えは「いいえ」であると結論付けました。以前は、急速に成長するスタートアップの要求を満たすために、私たちは迅速かつ分散型のやり方で雇用を行いました。

これはこれまでのUberではうまく行っていましたが、現在では2万7000人を超える従業員を世界中の都市に抱えています。私たちは組織のデザイン方法を変える必要があるのです。明確な権限と競合よりも迅速に行動できる能力を備えた、身軽で非常に高いパフォーマンスチームになる必要があります

本日私たちは、本来の軌道へと立ち返るための変更をいくつか行いました。その中には、私たちの優先度に応じてスタッフを適切に配置できるできるように、いくつかのチームサイズの縮小を行うことも含まれています。これらは非常に困難な決定でした。なぜならそれは私たちの従業員の一部に、もはや役割を与えることができないということを意味していたからです。特に製品グループで約170人、エンジニアリングで約265人、2つの組織を合わせた約8%がそれに相当しました。

今回の変化で私たちが望んでいるのは、日々の仕事をリセットし改善することです。ためらわずに優先度を決め、常にパフォーマンスと俊敏性の高い目標に対して責任を負います。現時点では、特に直接影響を受けた人たちは、確かに痛みを感じていますが、これにより技術組織がより強力になり、今後も世界中で最高の人材を採用していけると信じています」。

【Japan編集部注]この記事が出た半日後にカリフォルニア州議会上院でAB5法案が可決された。

関連記事:Gig worker bill, AB5, passes California State Senate (未訳)

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(翻訳:sako)

投稿者:

TechCrunch Japan

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