Uber騒動を横目に、LyftとWaymoが自動運転車で協力

LyftとWaymoは、自動運転車の技術を共同開発している。これに関する新しいニュースが日曜日のNew York Timesに掲載された。このニュースの内容は双方から確認済だ。元Googleの自動運転車ユニットは、配車サービス会社と協力して、乗用車サービスを介し一般市民に自動運転を提供しようとしている。

Waymoはアリゾナ州で自動運転テクノロジーのパブリックパイロットを開始したばかりだ。この実験では市内で働く人全員に開放されたアプリケーションによって、オンデマンドで家族をピックアップすることが可能だ。利用される車両は社内開発の自動運転テクノロジーが搭載されたクライスラーパシフィカのミニバンである。当初Waymoのサービスは限られているものの、Lyftのようなパートナーを巻き込むことによって、デマンドモデルや効率的なルーティングなどを必要とするビジネス的側面の開発に役立つ。

これは興味深いパートナーシップだ。なぜなら、これはWaymoの既​​存の自動車メーカーとの提携(Chryslerや協議中のHondaとの提携を含む)に対する、更なる別のパズルピースとなるからだ。Waymoは、自動運転サイドの技術パートナーとしての地位を確立している。彼らは必須のサービスプロバイダーではあるものの、必ずしもビジネス全体を支配することに関心のあるプレイヤーではない。Lyftは、Waymoの既​​存の自動車メーカーパートナーに、最終的な利益をもたらすパズルのもう一つのピースを提供し、さらに多くのメーカーを引き付けることを助ける。

Uberも似たような提携関係を結びつつあり、その第1号がMercedes-Benzの親会社であるDaimlerとのものだ。しかしLyftは、自動運転車を社内で製造することに対しては関心を表明していない。その代わりに、既に発表されているGMとのパートナシップを締結している。この提携は、GMが買収した自動運転技術会社Cruiseを使った自動運転車の展開につながる可能性が高い。

これは、Waymoが、多くの人が考えていたよりも、その技術が商用化に近づいている可能性があることを示す最新の動きだ。このAlphabet所有の会社(Waymo)は間違いなく、自動運転の世界では、最も経験が深く、10年近い開発を続けており、実際の運転経験も豊富な企業だ。

[ 原文へ ]
(翻訳:Sako)