UPSが場所により完全EVモードに切り替え可能なハイブリッド長距離トラックを導入

UPSは英国で15台の新型車両を導入する。これは従来の電気自動車に比べて航続距離が長いが、排気ガス規制がある地域や密集した都市部などで、必要に応じて完全にEVモードでも移動できるものだ。これらのトラックは、商用電気自動車技術のスタートアップであるTevvaとの提携により開発されたもので、ハイブリッドモードと完全EVモードを切り替えることで、同サイズのディーゼルトラックと同じ積載量で、400kmの総走行距離を実現する。

これらのトラックは、通常約60マイル(約97km)の走行距離の完全EV配送トラックよりも、はるかに長い距離を走ることができる。また、地域の交通規則にのっとるためにモードを切り替えることもできる。これは特に、英国のバーミンガムとサウサンプトン地域にて展開するのに役立つ。バーミンガムは、市内中心部で電気自動車以外の商用車を遮断するためのクリーンエアゾーンを来年中に導入するからだ。

UPSはすでにEV配送車両を導入しているが、走行距離が長いため、中央倉庫から市内の集配拠点まで移動できなかった。さらにUPSによれば、このハイブリッド方式の配送車両ソリューションは、完全EVトラックよりも多くの荷物を運ぶことができるため、路上の車の台数を減らすことができる。

これらのトラックと標準的なハイブリッドトラックの決定的な違いは、純粋な電気モーターとディーゼルハイブリッド動力を自動で切り替えることができ、排気ガス規制区域に入る時にはジオフェンシングで切り替えることができる点だ。

UPSはこれらのトラックのうち15台を、英国のタムワースとサウサンプトンの顧客向けにすでにしている。これはUPSによる排気ガスの削減と、環境への配慮の取り組みの1つにすぎない。

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(翻訳:塚本直樹Twitter