Virgin Orbitが12月に2回目の軌道実証打ち上げを計画中

小型衛星打ち上げサービスを提供予定のVirgin Orbit(ヴァージン・オービット)は、3月に行われた軌道上での重要な実証実験の打ち上げを、今年12月にやり直すことを目指している。同社は、従来の民間ジェット機を改造した中空ロケットを使って、小型衛星を低コストで打ち上げるサービスを提供することを目指している。

今回の打ち上げは、うまくいけば同社にとって初の試みとなるだろう。CNBCが同社の最高経営責任者(CEO)であるDan Hart(ダン・ハート)氏に話を聞いたところ、12月の目標は、テストミッションで飛ばすための新しいLauncherOne(ランチャーワン)ロケットの製造が進行中であることに基づいているスケジュールとのことだ。

LauncherOneは、Virgin Orbitトのキャリアクラフトにドッキングされており、その発射モデルはd747を改造したものだ。ジェット機で約4万5000フィート(約13.7km)まで上昇、その地点でロケットを切り離し、分離後にロケットは自らのエンジンに点火、残りの時間は自らの力で宇宙へと飛行という工程になる。ロケットがこの高度から地球の大気圏を離れるのは、地上打ち上げに比べてはるかに簡単だ。同社は現在利用可能な打ち上げ方法と比較して、コスト面で大きなメリットを提供できるようにしたいと考えている。

3月の打ち上げは、そのミッションに使用されたLauncherOneがエンジンを始動させた直後まで順調に進んだ。しかし、安全確保のためにエンジンが停止する障害が発生。ロケットはその後無事に地球に落下したが、完全に失われてしまった。

最初の軌道上での打ち上げの試みでこのようなミスは珍しいことではなく、実際にはほとんど普通のことだ。同社は、結果にかかわらず多くの素晴らしいデータを得たと説明しているので、うまくいけば次の試みが計画どおりに進むかもしれない。もしそうなれば、同社は来年の商用サービス開始に向けて軌道に乗ることになるだろう。

一方でCNBCの報道によると、同社は1億5000万ドル(約157億円)の新規資金調達も視野に入れているとのことで、今週のウォールストリート・ジャーナル紙の報道に反響している。

カテゴリー:宇宙
タグ:Virgin Orbit

画像クレジット:Mark Greenberg/Virgin Galactic / Getty Images

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(翻訳:TechCrunch Japan)