VRを使ってADHDを診断するreVIVE。作ったのは高校生3人のチーム

Dusrupt NY 2017ハッカソンで最初にステージに登場したのはreVIVE。ADHD(注意欠陥・多動性障害)をバーチャルリアリティーで診断するシステムだ。高校2年生3人からなるチームは、時間も費用もかかるこの病気の診断を簡単にする解決方法を見つけたいと思った。

チームによると通常ADHDの診断には6~9カ月かかり、それだけで患者は数千ドルの費用を負担しなくてはならない。

reVIVEは、ユーザーの運動能力、集中力、および反応時間を測定する3種類のテストからなる。被験者は迷路を進んだり、色のついた物体に触れたり、決められた場所に静止するなどの作業を指示に従って実行する。チームが開発したスコアリングシステムによってユーザーの能力を測定し、医療専門家がそれを見て数分のうちに症状を判断する。

Akshaya Dinesh(17)、Sowmya Patapati(16)、Amulya Balakrishnan(17)の3人はUnityを使ってHTC Viveのバーチャルリアリティーアプリを作った。ニュージャージー州から来たこの高校生チームはハッカソン会場で出会って友達になった。BalakrishnanとPatapatiの2人は、#BUILTBYGIRLSという団体でともに活動している。

「ADHDの診断を数値化したいと強く思っていました」とDineshは言った。「360度環境に没入することで、患者は実際にそこにいるような環境を体験できます」。

チームは治療に関してセラピストの役割を置き換えようとは考えていない。医療医療ツールの一つとして、セラピストに患者の最新の状態を伝えるとともに、IBM Watsonを利用してデータを分析する。

医学診断と治療は、バーチャルリアリティーの主要な応用分野であることがすでに証明されている。例えば、MindMazeは、VRソリューションを直接医療専門家に届けることによって、スタートアップとして大きな成功を収めている。病気の診断は「VRの最適な使用事例の一つ」だとチームは考えている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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