VRベースのソーシャルプロダクティビティアプリBigscreenがAndreessen Horowitzらから$3Mを調達

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VRの“キラーアプリ”(killer app)*をめぐる議論が喧しい中で昨年は、VRが提供する他に類のない優れたコラボレーション機能を活かそうとするソーシャルアプリがいくつか登場してきた。〔*: killer app, ここでは特定のアプリケーションではなく、その分野をメジャーに押し上げるアプリケーションのジャンル。〕

それらの中で、VRの面白さと仕事の生産性(プロダクティビティ, productivity)の二兎を追った初期の試みのひとつがBigscreenだ。それは初期のVRユーザーたちのあいだで、かなりの人気を獲得したが、その製品は過去の同社の、Web上のコンテンツ共有経験がベースになっている。

同社は今日(米国時間2/24)、Andreessen Horowitz率いるラウンドによる300万ドルの資金調達を発表した。そのラウンドにはほかに、True Ventures, Presence Capital, Ludlow Ventures, David Bettner, SV Angelらも参加した。

Andreessen Horowitzがハードウェア以外の分野でAR/VRに投資した例は、あまり多くない。その中で同社のOculusVRへの投資は、同じく投資家の一員であったFacebookによる2014年20億ドルの買収で、VR企業としては初めての大型イグジット(exit, 出口)になった。

VRアプリケーションはVRの最大の特性である3Dのインタフェイスを強調したものが多いが、そんな中でBigscreenは、2DのWebの世界で提供されているコンテンツと、VRが提供する高度なソーシャル体験の両者を、結びつけようとしている。

同社のベータ・アプリケーションは、仮想会議室におけるコラボレーションや、ひとつの部屋に友だちが集まってお互いのアバターとゲームをプレイする、などの使われ方で人気が急伸し、今や15万人のユーザーがいる。まだ費用的にも大衆化しているとは言えないVRの世界でこの数字は、相当なものだ。

Presence CapitalのマネージングパートナーAmitt Maharjanが、Mediumに書いている: “最初からマルチプラットホームに対応しており、そして、体験を他と共有するやり方がきわめてシンプルなため、Bigscreenは知らない人たちが互いに関心を共有してコミュニティを形成する能力に秀でている”。

同社の次のアクションは、Bigscreenの1.0をリリースすること。また、同プラットホームのネイティブアプリケーションや、モバイルのVRヘッドセットへの対応も課題だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

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TechCrunch Japan

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