WebRTCとWeb AudioとWebGLのパワーを見せつけるためにオープンソースのPongクローンをGoogleがローンチ

Googleが今日(米国時間6/12)、PongゲームのクローンCube Slamを、オープンソース立ち上げた。ブラウザの上で、友だちやコンピュータと対戦できる。そのこと自体はあまりエキサイティングでもないが、しかしGoogleはこのゲームを、WebRTCとWeb AudioとWebGLのデモとして作ったのだ。

多くの人、とくにデベロッパにとって、WebRTCは、ブラウザ上でできるプラグイン不要のビデオ会議を意味しているが、しかしCube Slamはこの通信技術を使って、プレイ中にライブのビデオとオーディオのストリームを友だちの仮想スクリーンに映し出す。

とりわけ重要なのは、このゲームがWebRTCのRTCPeerConnectionRTCDataChannelを使って、オーディオとビデオと“ゲームの同期を維持するためのあらゆるデータ”を、二つのマシン間で送受していることだ。WebRTCのこの二つの部位は、これまで知らなかったデベロッパが多いと思う。

Googleの主張によるとCube Slamは、“ RTCDataChannelを使った初めての大規模なアプリケーションであり、そのAPIはWebSocketに似ているが、しかしデータをRTCPeerConnectionのピアツーピアリンクで送る”。

明らかにここでGoogleが見せたいのは、WebRTCのパワーだ。すでにWebSocketに関しては同様のことを実験作Racer Chromeでやっている。そしてまた同時に、WebGLとWeb Audioで何ができるかも、見せつけたいのだ。

このゲームのインフラストラクチャはGoogleのCompute Engineがホストし、そのコードはここで入手できる。

今Cube Slamを動かせるのはデスクトップのChromeとChrome OSだ。今年後半にはAndroidのChromeでも遊べるようになる。ただし今でも、chrome://flagsのメニューで”WebRTC Android”を有効にすると、Android上で試用できる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


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TechCrunch Japan

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