Wi-Fi共有コミュニティInstabridgeが新たに$1Mを調達、途上国市場ユーザーの増加でいよいよ収益化に本腰

unnamed

スウェーデンのWi-Fi共有コミュニティとモバイルアプリの企業Instabridgeが、新たに100万ドルの資金を調達した。ヨーロッパのスタートアップにしては珍しく、ラウンドをリードしたのはシリコンバレーの投資家Tim Draperが率いるDraper Associates、これに前からの投資家Balderton Capitalが参加した。

家庭のWi-FiをFacebook上で友だちと共有することを目的に2012年に創業されたこのストックホルムの企業は、その後より広範なWi-Fi共有コミュニティへと姿を変え、とくに最近では、携帯のデータ料金が高嶺の花である途上国市場で人気を集めている。

Instabridgeのアプリを使って、ほかのInstabridgeユーザーのところにあるWi-Fiホットスポットの情報を共有でき、アプリはそのコミュニティのみんなが共有しているホットスポットへのアクセスを提供する。これによって同社はWi-Fiホットスポットのクラウドソースなデータベースを構築でき、またMcDonald’sやStarbucksなど、無料のWi-Fiを提供しているお店などのリストも作れる。

同社によると、今のユーザー数は200万、創業以来今日まで、同社のWi-Fi共有コミュニティのメンバーとして10万名を確保できた。とくにメキシコやブラジル、インドなどの途上国で急成長している。今回の資金は、主に今後の市場開拓のスピードを上げるために投じられる。

Instabridgeの協同ファウンダーでCEOのNiklas Agevikによると、本誌が同社を取り上げた昨年9月以来、ストックホルムのチームは5名から13名と大きくなり、ブラジルには4名のチームを配置できた。そしてブラジルのチームを支え、同国のInstabridgeコミュニティを育てる役として、Yelpの元北欧コミュニティリーダーをスカウトした。

とは言うものの、Instabridgeはまだ売上がない。Agevikの構想では、プロダクトやサービスのリコメンデーションをビジネスモデルにしていきたい、という。“ユーザーにインターネット接続を提供するだけじゃなく、彼らがそこから何か良いものを得られるようにしたい”、と彼は言っている。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。