YouTubeが多様なクリエイターツールを提供: ファンからの寄付、いろんな言語の字幕、サウンドライブラリなど

YouTubeはビューワー数が圧倒的に世界最大のオンラインビデオプラットホームだ。でも実際にその膨大なビューワーを獲得しているのは、その上の作品であり作者だ。そこで同社は、今日(米国時間6/26)のVidconのキーノートで、このプラットホームにビデオをアップロードする人たちの創造力をさらに高めるための、さまざまなツールを発表した。

多くのビデオ作者にとってそのキーノートは、未来への入り口のように見えた。たしかに、YouTubeのDirector of Product Management for Creators(クリエイターのためのプロダクト管理ディレクター)Matthew GlotzbachとEngineering for Creators(クリエイターのためのエンジニアリング)担当VP Oliver Heckmannが披露した機能の多くは、“近日中にご提供”(coming soon)のものばかりだった。

このように、近未来の変化を開示するという決定は、意図的なものだ。というのも最近のYouTube上のクリエイターたちは、このプラットホームの今後の変化について前もって情報を提供せよ、と強く要望してきたからだ。つまり、準備期間がなくていきなり現れた新機能は、どんなに良いものでも、宝の持ち腐れに終わってしまうのだ。

キーノートにはYouTubeの新しいボスSusan Wojcickiも登場して、・クリエイターたちがもっとすばらしいビデオを作れる、・もっと広いオーディエンスに到達できる、そして、・ビジネスを成長させる、をテーマに、プレゼンを展開した。

以下に、今日披露された新しいクリエイターツールを簡単に紹介しよう:

  • YouTube Creator Studio(クリエイタースタジオ) – Androidにはすでにあり、iOSはもうすぐ。アクセス分析を見たり、自分のビデオを管理する、などの機能がある。
  • オーディオライブラリ(効果音ライブラリ) – 無料で使用できるライブラリなので、ゾンビの叫び声などを、これからは苦労して自作しなくてもよい。YouTube上の未来の効果音は、みな同じになってしまうか?
  • 60FPSのビデオ – 近日中。毎秒60コマのビデオを作る必要がある人たち向け。
  • ファンからの出資 – KickstarterやIndiegogoのような寄付募集をYouTube上でできる。目下テスト中。
  • クリエイターのクレジット – YouTube上のビデオは共同制作が多いので、共作者の名前やリンクを載せる。これも近日中。
  • ファン提供の字幕 – いろんな言語の人が、あなたのビデオを楽しめるようになる。数か月後より。
  • ビデオ画面上のリンクをカード方式に – デスクトップ、モバイル、タブレット、すべてに関して、リンクをこれまでの注記形式からカード形式に改める。
  • プレイリストの多様化 – クリエイターが、自分のニーズに合った形の、ユーザにとって見やすい、プレイリストを作れる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


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TechCrunch Japan

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