またボタンの話です。多変量テストでどれほど細かいところまで、テストが出来るかをご紹介できればと思います。アクションボタンのいくつかの要素の個別効果を計ることで、一回で「最適」に近いボタンを導くことが出来ます。今回は具体的な例でボタンのテストを説明させて頂きます。
テストしたい要素の一つはもちろんボタンの色です。暖色系のボタンがより多くのCVをもたらすのか、寒色系のボタンがより多くのCVをもたらすのか。それともピンクのボタンが好まれるか、等々。
① ボタンの色をテストします。
ボタンの色はCVに影響を及ぼす可能性がありますが、ボタンのテキストも重要です:
② ボタンのテキストをテストします。
簡単で短い「資料請求」がクリックされるか、よりキャッチでちょっと軽いと思われる「資料をゲット」の方がクリックされるか、ユーザーをCVまで導くか。
御社は老人ホームを運営する会社でしたら、「資料をゲット」というのはおそらくNGだと思いますが、御社がフットサル場を運営する会社でしたら「資料をゲット」は意外と受けが良いかもしれません。御社サイトの訪問者の特性を考えた上でいくつかのテキストバリエーションを用意すればいいのです。
続いて、上記のテキストの前に入れる「アクションを促す」テキストもテストします。
③ アクションを促すテキストをテストします
上記②のメインテキストの前にこのアクション(ボタンクリック)を促すテキストを入れることでCVが向上する場合があります。当社が今まで行ったテストでもCV向上の効果が時々みられます。必須アイテムではないが、テストしてみないと損かもしれないという要素です。
テキストの前に入る「アイコン」も是非テストしてみたい要素です。
④ アイコンをテストします
アイコンを入れることでより直感的にボタンのメッセージがユーザーに伝わる可能性があります。今回の例で「4B」のアイコンは資料を請求するためのボタンということを表現しています。「4C」のアイコンはユーザーを安心させる狙いがあります⇒「無料ですよ。安心して資料請求下さい」と。「4D」はただ「ボタンを押して下さい」を表現するアイコンです。「4E」はお申込みの簡単さを訴求しています⇒「手間かからないから、資料請求下さい」と。通常、どのようなアイコンが勝るかを当てることは大変困難です。だから、テストをするのです。
まだまだテスト可能な要素はあります。アクションボタンのテストは色とかテキストだけではないですよ。
⑤ フレームの有無をテストします。
アクションボタンにフレームを付けることで、CVが向上するという例はあります。Gではじまる、海外の大手IT会社はフレームのテストでCVのアップを成し遂げたという情報を得ています。テストして損はないと要素です。時には大きな効果が期待できます。
最後に、ユーザーをボタンへ誘導するための誘導テキスト:
⑥ ボタンへの誘導テキストをテストします。
資料請求などでどのようなメリットがあるかを強調することでボタンクリックの増加は期待できます。また、ユーザーをボタンそのものに気付かせる効果も考えられます。情報量の多いページですと、ユーザーがボタンそのものを見逃してしまう場合があります。サイトのトラフィック量によるのですが、誘導テキストのいくつかのバリエーションをテストして良いと思います。
さてさて、今回の例でどのボタンコンビネーションが「最適」なのか?私自身は1D,2C,3B,4C,5B,6Aに一票。
でもでも、それはあくまでも私の「仮説」だけにすぎません。最適だと思われるボタンはユーザーの行動で分かります。 ユーザーがクリックするボタン、ユーザーをCVまで導くボタンはまさに最適なボタンです。
ユーザー全員にとっての最適なボタンはもちろんですが、そのセグメントの最適なボタンもあります。初訪問のユーザーが「好む」ボタンと再訪問のユーザーが「好む」ボタンが異なる場合がよくあります。セグメント別の最適なボタンを発見することで大きくCVを伸ばす可能性があります。
ボタンを徹底的にテストしましょう。