センサーデータのリアルタイムデータベースを提供するModeが$3Mを調達(上田学氏談話あり)

企業が、センサーのデータに瞬時にアクセスできるためのリアルタイムデータベースを提供しているModeが、True Venturesの率いるラウンドにより300万ドルを調達した。GigaOm(テクノロジーブログの老舗)のファウンダーでTrue VenturesのパートナーOm Malikが、このラウンドの一環としてModeの取締役会に加わった。

今では多くの企業で、車や携帯電話、各種器具・機器、医療器具、そのほかの機械類などからのセンサーデータがたくさん集まってくる。しかしこれらのセンサーをデプロイしている企業に、データの意味を〔時系列や統計分析などで〕理解するためのバックエンドデータベースがない場合が多い。

サンマテオに拠を置くModeは、企業が大量のデータをクラウドに置いて、彼らのデバイスをもっとよく理解し、次にやるべきことが分かるようにする。今Modeの顧客は、ソーラー、医療、製造業などの業種が多い。

Modeの協同ファウンダーでTwitterの技術部長だったGaku Uedaは語る: “データの収集にフォーカスするのは、共通的なインフラの問題をわれわれが担当して、顧客企業はデータの有効利用に専念してもらうためだ”。

Uedaと、同じく協同ファウンダーでゲーム企業50Cubesの技術部長だったEthan Kanは、長年の友だちだ。True VenturesのMalikによると、彼が投資家として同社に惹かれた理由の一つが、それだった。

そのMalikは言う: “企業は直線ではない。上がり下がりがある。でも、良い協同ファウンダーに恵まれていたら、何でも切り抜けられる”。

今回の資金調達でModeの調達総額は500万ドルになる。Kleiner Perkins, Compound.vc, Fujitsuなども同社に投資している。今回のシリーズAの資金は、クラウドにつなぐセンサーをもっと増やし、チームを拡張するために使われる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

テクノロジー・ブログのパイオニア、GigaOm、資金繰りに行き詰まって閉鎖

ジャーナリストからベンチャーキャピタリストに転じたOm Malikが創立したテクノロジー・ブログ、GigaOmは資金繰りに行き詰まり、閉鎖されるもようだ。2006年6月に創立されたGigaOmはテクノロジー・ブログのパイオニアの一つで、ちょうどその1年前に創立されたTechCrunchの良きライバルであり続けた。

まずTwitterにこのブログの死亡を告げるツイートが投稿された。「Gigaom、サイトを閉鎖へ。会社も運営停止。Omは素晴らしいブログを作り、私の人生を変えた。私はOmと同僚を愛している」と上級ライターのStacey Higginbothamがツイートした。その直後にGigaOmとOm Malikの個人サイトの双方にこれを確認する記事がアップされた。

太平洋時間午後5:57にGigaOmに次の記事が掲載された。

GigaOmブログと運営会社に関する告知。最近われわれは債権者に対して全額を返済することが不可能となった。その結果、わが社の全資産は担保として債権者の管理下に入った。すべての運営は中止された。現時点では債権者がこの資産に対してどのような処分を行うかわれわれには分からない。この資産を用いて将来運営が再開されるかどうかも不明。ただしわが社は現在、破産の申し立てを行うつもりはない。この場を借りて読者とわれわれを支えてくれたコミュニティーの全員に感謝する。 ―GigaOm経営チーム

MalikもGigaOmも取材に対してまだコメントを返して来ない。

GigaOmはテクノロジー・ニュースとテクノロジー・イベントを結びつけ、数多くの分野で活発な活動を行ってきた。現在までサイトは生きており、今日のAppleイベントの記事が掲載されている。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


ジャック・ドーシーはSquare社内のすべてのミーティング記録、取締役会資料を全社員に公開

今日(米国時間111/5)、TwitterとSquareの共同創業者ジャック・ドーシーはGigaOm Roadmapカンファレンスに登壇したが、上場手続きの制限によりTwitterについて語ることはできず(*、 もっぱらSquareについて話した。

ドーシーは「Squareは単なる支払いサービスであるだけでなくアナリティクス・サービスでもある」と強調した。Squareのユーザー店舗は「先週売れたビスコッティの数」などの検索を自由にできる。それに対してまったくデータ利用ができない古臭いPOSシステムが多いのだという。

ドーシーはデータに関してアナリティクスと透明性を重視するのはSquareの企業文化でもあると強調した。スタートアップにはさまざまな企業文化があるが、Squareの企業文化はファウンダーの強い意図によって培養されたものだろう。

ドーシーはポール・グレアムのMaker’s Schedule, Manager’s Scheduleという社内会議の非効率に関するエッセイを引用し、マネージャーは会議を設定するのに気を取られるあまり、現実の仕事を忘れてしまうと指摘した。この点は多くの大企業で、いやAol傘下に入ったTechCrunchでさえもしばしば体験することだ。ドーシーは「こういう状態に陥ると社員は現実の仕事以外のことばかり考えるようになる」と述べた。ドーシーのSquare運営はこれと全く違う。

ドーシーは「秘密の会議」を追放するためにまず物理的にSquareのオフィスを風通しよくした。ほとんどがオープンスペースで、会議室はほんのわずかしかない。同時に、社員3人以上の会合では必ずメモを取り、600人の全社員に公開することが義務付けられている。さらにSquareの毎月の取締役会で使われたパワーポイント資料も社内に公開されている。驚いたことに、Squareの取締役会資料がTechCrunchにリークされたことはまだない。

「状況に素早く対応して行動できることによってわれわれが得た利益は計り知れない」とドーシーは言う。レガシー企業文化ではオーバー・マネジメントが飽くことなく繰り返され、企業官僚制があらゆる変化を妨害している。“ドーシーによれば「Squareで何かを秘密にしておくのは事実上不可能だ」という。Twitterに関する情報だけは秘密にされているようだが。

*) GigaOmのファウンダー、Om Malikとドーシーは事実、壇上でTwitterを話題にしなかったが 、Squareのコミュニケーション責任者、AaronZamost が私に話たところでは、Malikに話題にしないよう頼んだのは「セントルイス・カージナルスがワールドシリーズで負けたこと」だけだったそうだ。〔ドーシーはセントルイス出身〕

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+