テクノロジー・ブログのパイオニア、GigaOm、資金繰りに行き詰まって閉鎖

ジャーナリストからベンチャーキャピタリストに転じたOm Malikが創立したテクノロジー・ブログ、GigaOmは資金繰りに行き詰まり、閉鎖されるもようだ。2006年6月に創立されたGigaOmはテクノロジー・ブログのパイオニアの一つで、ちょうどその1年前に創立されたTechCrunchの良きライバルであり続けた。

まずTwitterにこのブログの死亡を告げるツイートが投稿された。「Gigaom、サイトを閉鎖へ。会社も運営停止。Omは素晴らしいブログを作り、私の人生を変えた。私はOmと同僚を愛している」と上級ライターのStacey Higginbothamがツイートした。その直後にGigaOmとOm Malikの個人サイトの双方にこれを確認する記事がアップされた。

太平洋時間午後5:57にGigaOmに次の記事が掲載された。

GigaOmブログと運営会社に関する告知。最近われわれは債権者に対して全額を返済することが不可能となった。その結果、わが社の全資産は担保として債権者の管理下に入った。すべての運営は中止された。現時点では債権者がこの資産に対してどのような処分を行うかわれわれには分からない。この資産を用いて将来運営が再開されるかどうかも不明。ただしわが社は現在、破産の申し立てを行うつもりはない。この場を借りて読者とわれわれを支えてくれたコミュニティーの全員に感謝する。 ―GigaOm経営チーム

MalikもGigaOmも取材に対してまだコメントを返して来ない。

GigaOmはテクノロジー・ニュースとテクノロジー・イベントを結びつけ、数多くの分野で活発な活動を行ってきた。現在までサイトは生きており、今日のAppleイベントの記事が掲載されている。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


煩瑣な処理のクラウド化自動化, それによるITの軽量化, そこに次世代スタートアップの商機が–GigaOm Structureカンファレンスより

GigaOm主催のStructureカンファレンスで、午前中(米国時間6/20)6社が3名のVC審査員の前でプレゼンをした。その3名は、Sequoia CapitalのパートナーLuis Robles、Lightspeed Venture PartnersのパートナーBipul Sinha、そしてHummer Winblad Venture PartnersのマネージングディレクターAnn Winbladだ。

優勝したのは、新しいDevOps*プラットホームを提供するSaltStack、そして会場の人気投票ではFactor.ioが入賞した。〔*: DevOps参考記事。〕

以下に、今日のステージに立った各社を簡単に紹介しよう:

28msec: 企業の全データソースをインターネット上で統合化する。データの…必要部分の…取り出し、プリプロセス、JSONオブジェクトへの変換、MongoDBへのクェリ、などをサポートする。昔の、バッチ処理による古いタイプのデータ取り出し法に替わる新しい方法だ、という。

AppScale: 事故復旧企業が提供する、クラウド上のアプリケーションとデータのためのフェイルオーバー。その最初の商用製品はGoogle App Engine用のバックアップ。

Factor.io: アプリケーションのクラウドへの展開過程を単純化し、デベロッパが収益生成部分に注力できるようにする。

MetricaDB: SQLによるデータ統合化サービスで、クラウド内のコンソールの役をする。サービスを分析し、結果をデータベースのような表形式にする。たとえばこの方式で、OptimizelyとStripeを統合化できる。

SaltStack: 優勝作品のDevOps。クロスクラウドで、どんなクラウドでも使える。

Synapsify: テキスト分析技術により、Webサイトの全体的な価値を評価し、調整もする。競合コンテンツに対してクォリティを定量化する。

これら新進スタートアップのプレゼンにほぼ共通しているのは、重い処理や複雑な処理をクラウド化により自動化するサービスだ。今はどの企業も、アプリケーションの展開や分析はより簡単にしたい、と願っている。またインフラの管理も、少人数でやれるようにしたい、と考えている。そういう願望に対応していくのが、これからのスタートアップたちだ。

大量のデータが至るところにある。しかし、それらをなんとか管理可能にしたい/管理下に置きたいというニーズが、スタートアップたちの取り組む課題になっている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))