デベロッパーの関心はWindows Phoneでアップ、Windows 8.xでは低下―IDC/ Appcelerator 調査

今朝(米国時間12/19)、AppceleratorとIDCは共同で11月に実施したデベロッパーの意向調査の結果を発表した。このデータによると、Windows Phoneは今までにないほどデベロッパーの関心を引いているものの、Windowsプラットフォーム自体の人気は下降ぎみだ。

さまざまなプラットフォームについて「アプリケーションを開発することに非常に興味がある」という回答を集計したところ、Windows Phoneは37%のデベロッパーから「非常に興味がある」という回答を得た。しかしWindowsそのものは35%を下回った。今年8月にWindowsの数字は40%近かった。その後は頭打ちか減少傾向が続いている。

Windows Phoneへの関心は大きな上下を繰り返してしてきた。今はまた上昇した時期に当たる。2012年8月にWindowsへの関心がピークを迎えたものの、同じ時期にWindowsPhoneへの関心は22%と最低水準に落ちこんだ。Windows Phoneへの関心はそれ以来50%も改善されたことになる。それでもWindows Phone上の開発に「非常に興味がある」デベロッパーは全体の3分の1に過ぎない。

デベロッパーの50%以上がKindle Fireでの開発に「非常に興味がある」と回答しており、iPhoneは84%、iPadは82%、〔Androidが80%、Androidタブレットが71%〕などとなっている。Microsoftのプラットフォームはたしかに一定の関心を集めているものの、依然として低空飛行が続いているわけだ。

下の図はIDCのレポートのグラフからWindowsに関連ある部分を拡大したものだ。〔薄い空色がWindows、濃い空色がWindows Phoneを表す。2011年から一貫して下降を続けてきた藤色の線はBlackberry〕

Microsoftにとって問題なのはWindows 8.xのインストール・ベースが増加しているにもかからわず、デベロッパーの関心が薄れていることだ。開発環境が整備され、デバイスの販売が好調だからアプリのダウンロード数の増加も期待できるのに、デベロッパーの関心は高まらない。下降幅はわずかだが、MicrosoftがWindows Storeの構築に全力を挙げているこの時期、本来なら関心が高まっていなければならないはずだ。

Microsoftの話題とは別に、この調査の結果は非常に興味深い。プラットフォーム戦争に興味があるならぜひ一読すべきだ。たとえばデベロッパーがアプリケーション開発にあたって「アプリを接続させたいサービス」ではFacebookが1位、Twitterが2位、そして意外にも3位にGoogle+が入っている。〔4位以下はLinkedIn、PayPal、Dropbox、Google Calendarなどとなっている〕

画像: Flickr

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Bingの検索APIだけでなく汎用アプリケーションフレームワーク的APIもデベロッパに公開

【抄訳】

今日(米国時間6/26)行われたMicrosoftのデベロッパカンファレンスBuildで、 同社は、Bingの先進的な機能のかなりの部分をデベロッパに公開する、と発表した。Microsoftの企業担当VP Gurdeep Singh Pallによると、もちろんデベロッパたちはすでにBingのAPIを使っているが、しかしこれからは、Bingのエンティティ(データ本体)、知識、ナチュラルなユーザインタフェイス、光学文字認識3D化地図と俯瞰的視覚化、などの高度な(そして検索に限定されない一般的な)機能も利用できる。

Singh Pallによると、これらの高度機能はもちろん前からすでにBing内部では使われている。しかし、“うちだけでもこれだけのことができるのだから、これらをサードパーティの手に渡したらすごいものが生まれるだろう”、ということだ。

彼によると、Bingは優れた検索エンジンであるだけでなく、そこに込められた個々の能力がすばらしい。今のBingはユーザの意図や、Web上の無構造なコンテンツ、デベロッパがその処理をゼロから実装するのは困難なクェリやデータタイプなども理解できる。

彼らはかねてから、Bingの高度機能を使えば、検索以外の多様なアプリケーションにおいても、価値ある仕事ができる、と信じていた。これらの機能を使えばすばらしい体験を作り出せる、と彼らは長年感じていたのだ。

たとえばBingが持つWebインデクス(インデクシングの結果)や、レレバンスエンジン(relevance engine, 関係性・適切性判断エンジン)、知識ベース、エンティティの理解能力、などなどにデベロッパはアクセスできる。また、音声認識をはじめとする、ナチュラルなユーザインタフェイスという概念および技術にもBingのチームは取り組んできた。このインタフェイスも、これからはデベロッパが自分のアプリケーションに利用できるのだ。

以下は、これからデベロッパが利用できる機能の完全なリストだ:

【後略(ドキュメンテーション丸写しなので)】

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Google+プラットフォームがメジャー・アップデートしてサードパーティーのサービスにG+アカウントでサインインが可能に―「ソーシャルスパムなし」が自慢

google_plus_developer_logo

Googleは先ほど、Google+プラットフォームのメジャー・アップデートリリースした。今回のアップデートの目玉はGoogle+のログインでサードパーティーのサイトへのサインインが可能になったことだ。このGoogle+のアカウントによるサードパーティーへのログイン・サービスは、Googleによれば「現在のGoogleによる認証システムよりはるかに高機能だ。ただし旧バージョンも従来どおり機能する」とのこと。

このサインイン機能を利用するとユーザーはサードパーティーのウェブやモバイルのサイトに新たに登録する際、Googleアカウントが利用でき、さらにGoogle+のプロフィールを持ち込める。つまり新しいユーザー名やパスワードをいちいち用意する必要がない(この点ではFacebook Connectとほぼ同様の機能だ)。

新システムでは従来からGoogleが推奨している2段階認証やOAuth 2.0が利用できる。しかしそれだけではなく、デベロッパーは必要に応じてさらに多くの新機能を利用できる。たとえば、サイトの訪問者がワンクリックでAndroidアプリをインストールできるようにしたり、FitbitのデータやShazamのコンテンツを直接Google+のプロフィールに掲載したり、相手を選んでタイムラインに流して共有できるという。

すでにBanjo、Beautylish、Fancy、Fitbit、Flixster、The Guardian、OpenTable、Shazam、TuneInRadio、USA TodayがGoogleの新しいサインイン/ログイン機能をサポートしている。

3sharing_is_selective

Googleによれば、この新システムにはいくつか重要なメリットがあるという。中心となるのはもちろんサードパーティーへのログイン機能そのものだが、ユーザーから見た場合は現在のGoogleログインと事実上変わらない。昨日、Googleの担当者に取材したところ「メジャー・アップデート後もユーザー体験が変わらないようにすることに特に気を配った」という。

新機能はウェブ、iOS、Androidのすべてをサポートする(もちろんワンクリック・インストールはAndroidのみ)。アップデートが世界の全ユーザーに公開されるにはここ数日かかる見込みだ。

では今回のアップデートで本当に変わったのは何か? それはログインシステムを利用した機能拡張だ。


対話的共有

GoogleはGoogle+に「対話的共有」と呼ばれるボタンを追加した。デベロッパーはこのボタンにさまざまな機能を実装することができる。Googleではデベロッパーの自サイトやモバイル・アプリのの関連ページにジャンプする、プロダクトを購入したりレビューしたりする、音楽を再生する、など100種類以上のアクションを用意している。対話的共有ボタンを使えばGoogle+の投稿にこうした機能が簡単に導入できるようになる。.

選択的共有

Google+チームは以前から「デベロッパーががユーザーのストリームに自動的に投稿を送り込むようなことを許すつもりはない」と言ってきた。「そんなことをするのはスパムに等しい」というのがチームの見解だ。今日のアップデートもその約束に違わず、依然としてユーザーのボタンクリックという積極的行動なしにデベロッパーがユーザーのタイムラインにメッセージを送ることはできない。しかしボタンがクリックされた後はGoogle+のプロフィールのページを自動的に更新できるなど、デベロッパーには自由が増えた。

4a_interactive_fancy_tunein

Googleチームは私の取材に対し、スパム防止と情報共有の調和に関して次のように説明した。

われわれはアプリや個人が他のユーザーのニュース・ストリームににスパムすることを防止しようと務めてきた。一方、Google+ではサークルを選んで情報を共有できる機能を提供している。そこでわれわれはユーザーがストリーム中で明示的に共有を選択しないかぎり、その情報はユーザー自身のプロフィール・ページのみに表示されるようにした。ユーザーはその後、プロフィール・ページ中から任意の情報を選択してGoogle+上に改めて公開することができる(たとえば今日聞いた音楽の曲名や一日に何歩歩いたかなどの情報)。

ユーザーがサークルや個人を指定して共有した情報はすべてその相手のウェブなりモバイル・アプリなりの通知バーに表示される。Googleによれば、これはメッセージができるだけ正確に意図した相手にのみ表示されるようにするためだという。

これがどう機能するのか例を見てみよう。Fitbitはユーザーが「毎日何歩運動したか」を自動的にプロフィールに表示して共有できるようにする。実際の手順はこうだ。ユーザーはGoogle+アカウントでFitbitにログインする。次にFitbitが提供する情報のうち共有したい種類を選び、次に共有相手のリストないし個人を選ぶ。

1simple_secure

一方、Fancyのようなサービスでは、ログインの際にユーザーがそのAndroidアプリをインストールしていないことを探知した場合、ユーザーにアプリをインストールするか尋ねる。これでデベロッパーはアプリのインストールするを(Googleの表現によれば)魔法のように増やせるのだという。ただし現在のところアプリのワンクリック・インストールは無料のみがサポートされている。

Googleはデベロッパーに新システムへの早期移行を勧めているが、今後も旧システムは機能させる。新システムのリリースにあたたってのパートナーの一つ、OpenTableは私の取材に対して、「Google+を利用したウェブとモバイル・アプリへのサインインへの新システムへの移行はごく短時間ですんだ」と語った。Googleは「新システムの基本的部分の実装には1時間もかからないだろう。対話的共有や選択的共有機能を駆使した複雑なシステムの開発でも2週間程度でできる」という。

2desktop_mobile

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+