IndiegogoがRedditのアンディー・ヤン氏を新CEOに迎える

Indiegogoは新たな上司を迎えた。退任するDavid Mandelbrot(デヴィッド・マンデルブロ)氏にかわり、Andy Yang(アンディー・ヤン)氏がCEOに就任することになる。同社に近い人物によれば、Indiegogoからは数人が退職するという。どれだけの人員が、どのような理由で退職するのかについてIndiegogoはコメントしていない。

マンデルブロ氏はLinkedinにてこの異動を発表し「個人的な理由」を退職理由に挙げた。彼は2013年8月より、オペレーション部門のシニアバイスプレジデントとして、6年間Indiegogoに在籍した。

一方、ヤン氏はRedditにてプロダクトチームを率いていた。また、彼は500pxのCEOでもあった。

グ氏は、Indiegogoにとって重要な時期にCEOに就任することになる。クラウドファンディングのプロジェクトが支援者をおざなりにすることに、消費者はうんざりしている。マンデルブロ氏は、IndiegogoがGeneral ElectricやLegoを含むいくつかの重要なパートナーを獲得する手助けをした。また、複数の製造業者やマーケティングの専門家の助けを得て、支援者によるプロジェクトの製品化を支援した。

なお、TechCrunchはヤン氏にインタビューを申し込んだが、まだ許可は得られていない。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

米国でのはしか再流行を受けIndiegogoがワクチン反対キャンペーン排除へ

昨年の米国におけるはしか(麻疹)の流行は、2000年の「絶滅」宣言以来最悪を記録した。国内ワクチン接種率は依然として高いものの、CDC(疾病対策センター)によると、「ワクチンは危険」と主張する虚偽情報を流布するキャンペーン(anti-vaxxキャンペーンと呼ばれる)が一部のコミュニティーに今も存在し、親が子供のワクチン接種を拒否する事態を招いている。不幸なことに、コミュニティーのメンバーが、この病気に(多くは海外で)感染した人と接触すると、致命的大流行を引き起こすおそれがある。はしかは非常に伝染性が強く、特に子供の場合は命にかかわることがある。

トランプ大統領は米国民に対して「予防接種を受けなさい」と呼びかけているが、かつては彼もワクチン接種と自閉症を関連付けるかのような発言をしていた。公衆衛生専門家らは関連を否定している。

一方英国では過去10年間に50万人以上の子供たちが、はしかに無防備な状態にあり、ユニセフは予防接種の重要性を改めて提唱した

こうした状況を受け、一部のテクノロジー企業は自分たちが問題の一部であることを認識始めている。

米国時間4月27日、クラウドファンディングのIndiegogoは、反ワクチン募金などいわゆる非科学的な「健康キャンペーン」による同プラットフォームの利用を禁止すると発表した。

きっかけとなったのは、ワクチンが自閉症を引き起こすという虚偽の主張に基づくドキュメンタリー「Vaxxed II」が8万6543ドルの資金を集めたことだった。プロジェクトを主催する組織The People’s Truthは、集まった資金から5%の手数料を引いた現金を受取ることができるが、金曜日にIndiegogoは、同様の反ワクチンプロジェクトを禁止する新しいポリシーの導入を検討中であることをBuzzFeed Newsに伝えた

募金主催者はIndiegogoの虚偽キャンペーンに関する現行ポリシーに違反したわけではなかったが、Indiegogoはサイト上でこのキャンペーンを一切宣伝しなかったと広報担当者は言った。問題の「ドキュメンタリー」の総監督、Polly TommeyとBrian Burrowesは、IT各社が彼らの映画を「プラットフォームから排除」したことを「検閲」だと批判した。

こうしたキャンペーンの宣伝手段を断つ判断を下した企業は、Indiegogoが最初ではない。

先月Facebookは、ワクチン反対グループによる広告や発言を排除し、Facebook検索で反ワクチンページを見つけにくくした。Facebook傘下のInstagramも、ワクチンに関する不正確な情報の発信をハッシュタグと検索から排除すると発表した。YouTubeも、反ワクチンコンテンツが同プラットフォームで広告収入を得ないようにするという以前の宣言を繰り返した

一方Amazonも、ワクチンと自閉症の非科学的関連性を助長する書籍やVaxxedのようなドキュメンタリーを削除した。クラウドファンディングのGoFundMeも、反ワクチン派による資金集めキャンペーンを禁止した

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

スマホに装着するゲームコントローラー「MUJA」がindiegogoに登場

中国のスタートアップHandScapeは米国時間1月30日、スマホの背面に装着するゲームコントローラー「MUJA」のクラウドファンディングをindiegogoで開始した。期間は1ヵ月。発送は4月を予定している。

MUJAの背面には4つのボタンが搭載。操作は合計で6本の指で行う。前面は親指2本、背面は人差し指2本と中指2本で操作する。

物理コントローラーにスマホを接続するのとちがい、MUJAはスマホに吸盤でくっつけるだけなので、気軽だし持ち運びにも便利そうだ。

若干疑問ではあるが、HandScapeいわく吸盤によって貼り付けるので廃熱処理に問題はない。また、同社いわく、数千回付け外しをしても吸着性に問題は生じず、充電をしながらでも問題はないとのこと。

同デバイスはiOSとAndroidどちらにも対応。接続はBluetooth4.2で行う。450mAhのバッテリー搭載で、連続使用は36時間、スタンバイのみでは56時間。充電は3時間で完了する。

価格は99ドルのところ、200個限定のSUPER EARLY BIRDで価格で49ドル、300個限定のEARLY BIRDで59ドルで購入が可能。技適に関しては確認中だ。

VoCore2は、小さなDoomをプレイできる小さなコンピューター

VoCore2はWi-Fi対応で580 MHz CPUと128 MB RAMを搭載したコンピューターでビデオ出力も可能だ。そして、Doomをプレイできる。そう:この容易に呑み込めるコンピューターなら、パッケージがゆっくりと消化される間にハードコアのFPSをプレイできる。

この製品はIndiegogoで生まれ、10万ドルを集めた。現在単体が17ドル、USBとMicroSDカード付きが24ドルで販売されている。4インチディスプレイも売られていて25fpsのビデオを見ることができる。

いったいこれの何がいいのか? 他のシングルボードコンピューターと同じく、21世紀におけるコンピューターの意味を限界まで広げてくれる。ユーロコインサイズのコンピューターは、あらゆる場所、あらゆる奇妙なプロジェクトにフィットする。ジョイスティックのボタンサイズのコンピューターでデーモンたちを破壊できるのはクールだ。

VoCore2はまもなく出荷予定で、こちらから購入できる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

何千もの暗号通貨プロジェクトがすでに死んだ、そして詐欺も多い

失敗した暗号通貨プロジェクトの目録を熱心に作り続けているCoinopsyDeadCoinsによると、2018年に失敗したプロジェクトは現時点(6月)で1000を超える。それらのプロジェクトは、本物のabandonware(アバンダンウェア)から単なる詐欺にいたるまでさまざまで、その中には、二人の“自称兄弟”Jack/Jay Brigによる詐欺BRIGや、SECによる捜査で終わったTitaniumなどもある。

どんな分野でも新人は自分たち独自のルールを作って新機軸を志向するが、ブロックチェーンの世界でもまさにそれが起きている。しかし彼らが相手にしているのは、トークン(私的代用通貨)による資金調達という、大きな可能性の世界だから、発生する諸問題も大きい。スタートアップに失敗はつきものでも、これらのプロジェクトを洪水のように押し流す膨大なキャッシュの量が、大きな問題だ。スタートアップが、あまりにも多くの燃料をあまりにも短期間で入手すると、それによって起きる大火災は会社とファウンダーの両方を焼きつくし、そのあとに、投資家の救いになるものは何もない。

そんな大火災は至るところで発生し、今やグローバルな現象だ。2017年には、詐欺と死んだICOの調達総額は10億ドルに達し、その中には、いかがわしいスタートアップが297社もいる

破綻したICOを“修復する”と称する、ケープタウンのCoinJanitorのような怪しげな企業もいるが、そんな、明日になったら夜逃げして行方不明のような企業が多いことは、この業界にとって良い前兆ではない。

ICOで資金調達をしたスタートアップは現在、結果的/実質的に、マルチ商法(multi-level marketing, MLM)のような策略で事業を構築している。そうではなくて彼らは、KickstarterやIndiegogoにページを持つべきだ。これらのクラウドファンディングプラットホームは、信頼をアートにした。お金を出した支援者たちは一種のチームであり、それがプロジェクトとリスクとアイデアの未来を定義する。多くの資金がなくても、容易にビジネスを構築できる。残念なことに、合理的な思考よりもむしろ貪欲を教唆するために現在のICO市場が使っているロックアップ(監禁、封じ込め)と詐欺的な価格設定は、業界を支えるのではなく、傷つけている。

ではどうすべきか? 失ってもよい額だけを投資し、どんなトークンにも失敗がありえることを覚悟しよう。そして究極の望みは、万一失敗しなかったときの嬉しい意外性だ。それ以外では、あなたは失望の世界へ向かって踏み出すのだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Waveはサウンドを魔法のように操るデバイス

アイスランドの最も奥深い荒れ果てた土地に、魔法の花が咲いている。アイスランド民話(サガ)には、世界を支配する魔法のリング(指輪)が登場するが、いまそのうちの1つがWaveという名でインターネットに舞い降りた。

Waveはサウンドをコントロールするリングである。本質的には、これはウェアラブルなMIDIコントローラーであり、サウンドを奏でたり変えたり、空中で音楽を演奏させたりすることができる。これは小さくて巧妙な仕掛けである。出荷予定は今年の12月だ。

システムは、特定のサウンドあるいは機能を、特定のジェスチャーに割り当てることで動作する。手を振ってサウンドの効果を強めたり弱めたり、あるいは指をタップすることでサウンド効果を切り替えたりすることが可能だ。これはキーボードやギターと組み合わせて演奏しながら使うこともできる。このことで様々なスタイルで演奏することが可能になる。

Waveの販売価格は200ドルだが、早期割引は129ドルである。既に4万3000ドルを調達し、プロトタイプも動作している。Waveは、Logicを含む複数の音楽アプリと一緒に使うことができる。

活気に満ちたアイスランドのエルフたちのラブストーリーのための音楽を書くときにも、あるいは偉大な海龍であるHvítserkurを再び眠りにつかせるために歌うときにも、アイスランドのWaveデバイスが役立つことだろう。

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(翻訳:sako)

Kickstarter、「プロジェクトのリクエスト」を提示

Kickstarterくらいクラウドファンディングの世界にいれば、あちことで様々なトレンドを目にせざるを得ない。Y Combinatorの「スタートアップのリクエスト」に倣い、Kickstarterは来年何がチャンスかを明確に示そうとしている。KickstarterのゴールはY Combintorよりはるかに不明瞭だが、同社はキャンペーン候補に対して、Kickstarterが何に重点をおいているかを表す明確なサインを送っている。

同クラウドファンディングサイトは、「クリエーションのためのツール」を具体的に指定している。Kickstarterによるとこのカテゴリーには、例えば昨年TechCrunch DisruptでデビューしたWazerのような文字通りのクリエーションツールと、クリエーションをもっと自由にとらえた ArtiphonのInstrument 1のようなツールの両方が含まれる。

あと2つの注目すべきカテゴリーはもっとわかりにくい。“Boundary Pushers”[限界を押し広げるもの] と “Delightful Design”[心地よいデザイン]は、どんな意味にでもとれる。Kickstarterが「プロジェクトのリクエスト」を発表する狙いがどうにもよくわからない。明確なゴールが示されないならなおさらだ。あらゆるクラウドファンディングのキャンペーンは限界を押し広げてよいデザインでなくてはならないと言える。

それでもこれが興味深いのは、Kickstarterがかつて宣言したゴールから方向転換する兆候に見えることだ。過去数年間、同サイトはアートやクリエイティブなプロジェクトをテクノロジー中心のプロジェクトよりも重視してきたように思える。この方針は、永遠のライバルであるIndiegogoが多くのハードウェア、テクノロジー関連プロジェクトのメッカになっていくことを意味していた。Kickstarterが再びテクノロジーの世界に戻ってきて、社内チームがクリエーターと協同でプロジェクトを成功させようとしているのは朗報だ。

個人的には、条件をもっと明瞭にしてほしい(XとYが欲しい、AとBではない)ところだが、どんな取り組みもどこかからスタートするしかない。Kickstarterの最初のテーマは少々ぼんやりしているが、フィードバックを受けてすぐに対応することがこの会社の特長なので、今後「プロジェクトのリクエスト」がどう進化していくか楽しみだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Indiegogoは今年中に、見返りとして支援者特典とエクイティの両者を併用するクラウドファンディングの方式を導入

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2008年に立ち上がったクラウドファンディングサービスIndiegogoでは、支援者が何らかの“特典”と引き換えに資金を提供していた。昨年同社は、スタートアップ活性化法JOBS actに規定されているエクイティ・クラウドファンディングを取り入れた。そして今年後半には、支援者が特典とエクイティ権の両方を同時に手にする方式を導入する予定だ。〔*: エクイティ(equity)≒株、会社の将来の利益を分有する権利、権利証書。従来のクラウドファンディングの支援金の法的性質は“寄付”なので、エクイティ・クラウドファンディングはしばしば、支援者特典のある寄付ではなくて株式を得られる投資、“投資型クラウドファンディング”、と仮訳される。〕

IndiegogoのCEO Dave Mandelbrotは今日(米国時間1/6)のCESの会場で、こう語った: “企業がクラウドファンディングで初期から市場に認められるこの方式は、本当にすばらしい。エクイティ方式に関する反応は、すでにとても大きい”。

アイデアよりもプロダクト重視の企業に利点

ほぼ1年前から同社は、プロダクト主導のキャンペーンをとくに重視するようになった。それは必ずしもテクノロジー企業優先という意味ではないが、同社のクラウドファンディングのルーツであるチャリティやメディア制作(音楽、映画など)などのプロジェクトは軽視された。

Mandelbrotは述べる: “うちのサイトには今でも、アートの活動努力のための余地は十分にあるけど、でもわれわれは、プロダクトのローンチ、プロダクトのデリバリを助けることを重視したい。もちろんうちは最良のクラウドファンディングプラットホームでありたいが、マーケティング、ロジスティクス、良いパートナーを見つける、などなど、資金獲得の前や後(あと)のこともヘルプすることが重要だ。プロジェクトの所在が世界のどこであっても、彼らの起業のすべての要素を、できるかぎり支えていきたい”。

これまでの、製品の事前注文のような形を取る支援者特典と、エクイティクラウドファンディングが組み合わさるのは、時間の問題だった。

その二つには、それほど大きな違いはない。FacebookがOculusを大金を投じて買収したときは、KickstarterでOculusを支援した連中が怒り狂った。支援者の言い分は、未知の企業のリスクを引き受けたのは自分たちである、でも利益はすべてファウンダーたちが取ってしまう、というもの。これが正しいクラウドファンディングの精神なのか、そうでないのか、は別の議論だが、Kickstarter自身の見解は明白だ: 法的には、Oculusを支援した者には何の権利もない。ZuckがOculusのチームに投げ与えたキャッシュの束のわずかひときれすら、彼らに要求する権利はない

「現物」+「株式」の二足のわらじ

クラウドファンディングの期間中には、おもしろい動きが見られる。それは、ほかの場所ではありえない、リアルタイムの情報開示だ。すなわちキャンペーンをやってる間、潜在的投資者はリアルタイムで、プロジェクトの作者が支援者からの質問にきちんと応答したか、どれだけの数の支援者が集まっているか、などなど、パフォーマンスを表す測度を見ることができる。

ぼくの個人的な経験でも、成功するクラウドファンディングキャンペーンは支援者が実際にそのプロダクトを買おうかと思うから、質問が殺到するが、でも彼らはそんな、プロダクトの予約買いのようなものだけでなく、あと2000ドルぐらいをまともに投資したいのだ。今度の新しい方式では、その両方(予約特典と投資)が可能だ。

この、特典+投資方式のキャンペーンの、具体的な形はまだ明確でない。SECがこれを認め、そしてIndiegogoに、まったく新しい方式に対する十分な事務能力があれば、新しいプロダクトを世に出したくてうずうずしている若いスタートアップにとって、新しい世界が訪れるだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Motorolaがモジュール方式のスマホMoto ZでクラウドファンディングのIndiegogoとパートナー、アイデアのコンテストを行う

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MotorolaのMoto Zは、それ自体は意欲的で感動的なデバイスだったけど、でもその成功は結局のところ、アクセサリーに依存していた。すばらしいゲーム専用機が必ずしも優れたゲームのエコシステムを作らないように、モジュール方式のハンドセットも、それ自身が、売れるモジュールの数々を作り出すわけではない。

Zはローンチ時に、まあまあのモジュールセットを提供した(LG G5よりもずっとまし)。バッテリーパック、スピーカー、そしてHasselbladのTrue Zoomカメラ。そしてその前には、そのモジュールの開発をパートナー以外のデベロッパーにもオープンにする 、と発表した。

今日(米国時間11/31)モトローラはそれをさらに一歩進めて、クラウドファンディングのIndiegogoとのパートナーシップを立ち上げた。そして両者が、モジュールのアイデアのコンテストを行う。それはZTEのクラウドソーシングと似ているが、賞品は、ZTEの‘CESにご招待’よりはましだろう。“業界のリーダーたち”を集めた審査団が10件の入賞作品を決め、それぞれがMoto Mods Development Kit、Moto Z一台、そして、シカゴに行ってMoto Mods(Moto用モジュール)の開発チームに会い、108年ぶりにワールドシリーズを制したCubsの話をする、たぶん。ファイナリストたちも全員、上述のハードウェアをもらう。

コンテストの締め切りは1月末、同時並行的に、ニューヨークを皮切りに国中でハッカソンを行い、同じくモジュールのアイデアを求める。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

7万7000ドルを集めた、この壮大なIndiegogo荒らしをチェックせよ

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これ以上の自己言及はそうそうあるものではない。Indiegogoで7万7000ドルを集めた、映画 “It’s All Good” のフィルムメーカーらが金を持って姿をくらまし、その金をコカインや売…、いやちょっと待った。リムジンやシャンペンに費した。支援者は当然激怒したが、もう一つ裏があった。このいたずら連中が〈実際に〉作っていた映画は、フィルムメーカーが、クラウドファンディングで集めた金を「無駄使い」する話だったのだ。

「これは映画を作らないことの映画」と、製作者たちは真顔で言った。

この連中が倫理的にどうなのかを語ることは難しい ― Indiegogo支援者の誤解を誘ったことは間違いない。しかしこの芸術作品は、詐欺と映画製作とクラウドファンディングと上に書かれた解説すべてが交差したところに存在している。

Indiegogoのプロジェクト紹介ビデオがかなりふざけていたので、キャンペーンが目標金額を達成したこと自体に私は驚かされた。しかし、正直を言うと最初のキャンペーンで支援しなかったことを悔んでいる。ある意味プロセス全体がパフォーマンスアートの作品なので、チームが「浪費」するところを、それが計画のうちであると知らずに見て怒ってこそ、完全な体験になるはずだった。

つい最近、映画の予告編が公開されたが、かなり期待できそうだ。公開は10月中の予定で、詳細は映画のサイトで見られる。

真似する者が続出しないことを願うばかりだ。この手の物を面白いと思えるのは一度きりだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

自転車カフェのWheelysがクラウドファンディングで35万ドルを調達

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Wheelys Caféがスウェーデンのクラウドファンディング・プラットフォームであるFundedByMe大型の資金調達を完了した。この資金により同社はさらなるビジネス拡大を目指す。

創立からまだ間もない同社はすでに華々しい経歴をもっている。Y Combinator出身であり、Indiegogoのキャンペーンで素晴らしい成果を上げ、そして今回クラウドファンディングのキャンペーンで巨額の資金調達を完了したのがWheelysなのだ。

今月始めに行われたインタビューのなかで、Wheelys CEO兼共同創業者のMaria De La Croixは「かつては就職活動をしていましたが、それには失敗しました」と語った。De La Croixが考えるに、彼女が就職活動に失敗したのは彼女の奇抜なヘアスタイルが原因だ。その当時の彼女の髪は明るい青色をしていた。「なので、私は”どーにでもなれ”と開き直り、自分で会社を立ち上げたのです。当時はすぐにグローバル展開するなどとは考えていませんでした。しかし、すぐにヨルダンやチリで顧客を獲得し、大きく物事を考えようと決めたのです」。

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Wheelys Caféの最新モデルには、ベルから笛まで、ありとあらゆる機能が備わっている。

彼女のアイデアは完全オーガニックのコーヒーを自転車式のカフェで提供するというもので、De La Croixの出身地であるスウェーデンの街Malmöで第一号カフェをオープンすることからビジネスが始まった。彼女の言葉を借りて言えば、その第一号店では「めちゃくちゃ大量のコーヒーが売れた」。そこで彼女は、もっと多くの人もこのビジネスに関わるべきだと考えた。

「今でも時々、自転車でコーヒーを淹れていますよ」とDe La Croixはニヤリと笑って話し、いまだにラテを作るときに失敗してしまうと告白した。だが最近は「CEO的」な仕事が忙しすぎる、と漏らしたのはその後のことだ。「カフェを経営するのも楽しいですが、今の仕事も楽しいです」と彼女は冷ややかに話した。

WheelysはIndiegogoで「A café in a bike, Deal With it.」というタイトルのキャンペーンをローンチし、初めてのキャンペーンで15万ドルを調達した。その時、自転車カフェの販売価格が製作と発送にかかるコストを下回っていることにも気がついた。しかし、それは同時に自転車カフェには大きな需要があることも示していた。WheelysがY Combinatorに参加したのは、そのすぐ後のことだ。

「Wheelysのアイデアはシンプルなものです」とDe La Croixは話す。「Wheelysのカフェは自転車でできています。ですから、どんな場所でもカフェを開けます。初期コストが低いので、誰でも簡単にカフェ・ビジネスを始めることができるのです」。

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共同創業者兼CEOの Maria De La Croix。朝一番のコーヒーの前に撮影された写真だろうか。

このビジネスモデルは上手くいっているようだ。新品の自転車は5400ドル(約54万円)、月額の使用料は1年間の契約で月199ドルだ。500台以上のWheelys Caféが65ヵ国ですでに稼働済みだ。同社は大規模生産の取り組みもすでに始めており、それにより素早いビジネス拡大が可能となっている。

「私たちのビジネスモデルが上手くいくかどうか確信がもてませんでした。でも、上手くいっているように見えたので、ビジネスを拡大することにしたのです。グローバル展開のプランはありませんでしたが、すぐにヨルダンやチリにもWheelysが広まるのを見て、私たちにはもっと大きな選択肢があるのだと気がついたのです」とDe La Croixは語る。

次に同社が手掛けるのはスマートフォンアプリだ。このアプリでは自分の近くのWheelysを探すことができ、アプリで事前予約したコーヒーをWheelysでピックアップすることも可能だ。

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Starbucksが競合のWheelysでは、一度に淹れられるコーヒーは1杯だけだ。

同社はエクイティ・クラウドファンディングのキャンペーンを実施し、167名の投資家から合計74万ユーロ(約8400万円)を調達した。これは同社が目標に定めた金額の4倍以上に相当し、FundedByMeのレコード記録にもなった。

編集:実のところ、同社は100万ドルに相当する資金を調達していたことが後で分かった。しかし、同社はその出資金の多くを返却し、その3分の1にあたる35万ドルの出資金だけを受け取ることにしたのだという。

「クラウドファンディングのキャンペーンは、Wheelys caféのオーナーにも投資のチャンスを与えることが目的でした」とMaria De La CroixはEメールで話してくれた。「予想以上の速さで出資金が集まったため、開始から数日後にはキャンペーンを終了することに決めたのです」。

[原文]

(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Twitter /Facebook

子ども用のロボット・キットZiro、なんでもかんでもスマホの時代にグラブ(手袋)でコントロールするねらいとは

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Ziroは、数個のモーターとスマートフォンとグラブ(glove,手袋)と、あなたの想像力から、いろんな乗り物を作れるロボット・キットだ。Ziroのデフォルトのキットには、4つのワイヤレスモーターと、小さな自動車を作れるための部品のセットが入っている。今は、Indiegogoで彼らを支援すると手に入る。

Ziroを作ってるZeroUI社によると、プロトタイプはすでに完成しており、二人の子どもがそれですぐに遊び始めることができた。

でもZiroは単なるラジコン・カーではない。Ziroでは、車や、段ボールで作ったロボット、関節が動く動物、などなどを作れる。アップグレードすると、段ボール製のいろんなものの“型紙”をもらえる。

ロボットづくりの素材として使えるのは、段ボールのほかにLegoやペットボトルなどだ。難しいプロジェクトは、大人がアシストする必要があると思うけど、今の子はもっと進んでるかな(ぼくには子どもがいないからなんとも言えない)。

モーターのコントロールはWi-Fiで行う。といっても、家庭のWi-Fiネットワークを使うわけじゃない。各モーターの構成(コンフィギュレーション)は、スマートフォンのアプリから行うが、動きの制御はZiroのグラブで行う。

ボタンがいっぱい並んだ、昔風のコントローラーを使わないために、グラブを選んだようだ。そのグラブに、加速度センサーやWi-Fi用のチップが搭載されている。

たとえば、ロボットを左へ行かせたかったら、手をゆっくり左へ振る。あえてスマホを使わずに手でコントロールする方式を選んだところが、おもしろい。手に何も持たずに車をコントロールできるから、まるで魔法使いになったようだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

失敗率の高いハードウェアのクラウドファンディング、Indiegogoは成功率を高めるために支援企業と提携

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ハードウェアのクラウドファンディングでは、約束のタイミングで製品を完成させ、実際に出資者に送付できるという一見当たり前のことが、往々にして最大の難関になる。このことを誰よりもよく知っているIndiegogoは、Arrow Electronicsと提携して起業家たちに技術的援助と市場化のためのサポートを提供し、製品が確実に世に出るように、働きかけようとしている。

少なくともガジェットと電子製品では、うちが起業家たちが真っ先に頼りにするクラウドファンディングプラットホームでありたい、とKickstarterへの対抗意識に燃えるIndiegogoは、これまでも、そのためのいろんな手を講じてきた。

起業家サポートをさらに充実

提携は両社にとって巧妙な戦略だ。

Arrowとの提携は、Indiegogoが製品の市場化過程に手を染める、ということで、クラウドファンディングの世界ではこれまでになかった新しい動きだ。一定の資格を満たした資金募集キャンペーンは、Arrowの設計ツールやプロトタイピングサービス、製造過程のサポート、サプライチェーン管理の援助、そして何よりも重要な専門的な技術力に直接アクセスできる。対象となるプロジェクトは、資金目標額最大50万ドルまでだ。

“Arrowが助けてくれることによって、製品の完成がより確実になり、より早くなる”、とIndiegogoのCEO David Mandelbrotは語る。“最近のIndiegogoではテクノロジー関連とIoT関連のプロジェクトがものすごく増えているが、それは最近のうちが、単なる資金募集を超えて、もっといろんな面で起業家を支援しているからだろう。Arrowとのコラボレーションは、それらの中でもとくに意義が大きい”。

Canary’s Indiegogo campaign became a tremendous success, and was delivered with Arrow’s help a while back.

CanaryのIndiegogoキャンペーンは大成功だった。製品をタイミングよく完成〜配布できたのも、かなり前からArrowが関わってくれたからだ。

Arrowはまず、Indiegogoのキャンペーンを見て、それの技術的な実現可能性(フィジビリティ)、製造可能性、良質なアイデアかそれとも起業家の妄想か、などを点検する。そしてOKになった企画にはArrowのバッジがつくので、できる人たちが背後にいるな、これならブツは無事に完成するな、ということが分かる。

昨年Indiegogoは、クラウドファンディングの段階から先の部分で起業家を支援するサービスを、いくつか導入した。たとえばInDemandは、クラウドファンディングの期間が終わっても予約を受け付けられる。Marketplaceは、Indiegogoがeコマースのように振る舞って、完成し製造可能となった製品を売ってあげる。

二社にとって賢明な戦略

Solar Roadways was successful on Indiegogo and went on to deliver with Arrow's help.

Solar RoadwaysはIndiegogoで成功し、Arrowの助けで出資者への送品が可能になった。

Arrowとの提携はIndiegogoとしてはとても興味深いやり方だが、問題はビジネスの意思決定としてどうか、だ。Arrowバッジを導入したことによって、資金を得やすい企画と、そうでない企画の差別ができてしまうだろう。

ArrowとIndiegogoのつき合いは、これが初めてではない。大成功したSolar RoadwaysCanaryはどちらも、製品の完成をArrowがヘルプし、どちらも200万ドルを超える目標額だったが、無事に納品にこぎつけた。今度の提携は、そういう関係の前例を正式に事業化したものにすぎない。

提携は両社にとって巧妙な戦略だ。ArrowはIndiegogoからお墨付きをもらったようなものであり、取引生成戦略の一環としてアクセラレータHighway1を創業したコンペティターのPCHなんかよりも、ずっと有利になる。一方Indiegogoのウィン(win)は、ハードウェアプロジェクトの成功率を高めることによって、起業家と支援者両方の信頼と評価を勝ち取ることだ。すなわちこれは、両社ウィンウィンの提携関係なのだ。

Arrowとの提携が独占的契約なのか、そこはまだ分からないが、ぼくの期待としては、ヘルパーは複数いた方がよい。とにかくどんなに素晴らしいプロジェクトが、どんだけ大金を集めても、期間内に無事、製造と送品までこぎつけなければ、せっかくのマーケットプレースも無駄な努力だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

クラウドファンディングで100万ドルを集めたガジェットが、また一つ墜落した

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あのRobotic Dragonfly[ロボットトンボ]を覚えているだろうか? その小さなドローンはクラウドファンディング創成期のサクセスストーリーの一つとして、2012年にIndiegogoで100万ドルの支援金を集めた。当時クラウドファンドで100万ドル以上を集めた初めてのガジェットだった。プロジェクトは、鳥のように飛び、虫のようにホバリングする小さなロボットを ― わずか99ドルで ― 約束した。諸君、残念なニュースがある。その小さなドローンは計画通りには離陸しない。

会社は深刻な金銭トラブルに見舞われていることを昨日発表した。しかしこれは彼らの落ち度ではない、とファウンダーらはIndiegogoのコメントで言っている。責任は資金を解放しないPayPalとIndiegogoにあると彼らは言う。金額? 同社はその情報を公表していない。

TechCrunchは、開発元のTechJect、およびPalPal、Indiegogoの各社に問い合わせて追加情報を求めている。返答があり次題本稿を更新する予定だ。

クラウドファンドされたガジェットが出荷されないのはこれが初めてではない。むしろトレンドになりつつある。Pirate3Dは、簡単に使えて低価格な3Dプリンターを約束したが、Kickstarterで受けた注文を満たす前に現近が尽きた。

どうやらTechJectはロボットトンボの開発を完了することすらできなかったようだ。プロジェクトがIndiegogoに登場したのは3年近く前だというのに。Indiegogoのプロジェクトページには、米国空軍から100万ドルの助成金を受けて(少なくとも2012年には)プロジェクトがスタートしたと書かれている。「われわれはユーザーにテクノロジーが浸透するのを待って欲しくない」とページは言う。しかし、支援者たちは未だに待ち続けている。

昨日会社が資金問題について発表して以来、Indiegogoのコメント欄には支援者たちが大挙して押し寄せている。当然だ。今日同社は、プロジェクトが厳密な意味で中止されてはいないことを明言した。継続には追加資金が必要なだけだ。さらに同社は、もし製品を出荷できない場合、「同社の持つDragonflyに関するあらゆる知的財産権をライセンス権利を含めて全支援者に公開し、損失を取り戻すために利用、再販その他を自由にできるようにすることを発表した。

Robotic Dragonflyはいつも少々現実離れしていた。本誌はプロジェクトが生まれたジョージア工科大学の研究室を訪れた後このキャンペーンを紹介した。しかし、優れたエンジニアは必ずしも優れたファウンダーにならない。製品をCAD図面からプロトタイプを通じて店頭に並べるためには、特別なチームが必要だ。

これは消費者がクラウドファンディングにもっと注意を払うべきであることを示す、新たな事例に過ぎない。クラウドファンディングに保証はなく、告知されている以上のリスクが伴う。Robotic Dragonflyはクラウドファンディング初期の2012年に資金を集めた。以来、Indiegogoは支援者の安全性を高めるために利用規約を改訂した。しかしその後も、途方もない約束や疑わしい主張を掲げるプロジェクトがいくつも出現している。Robotic Dragonflyはクラウドファンディングの墓場に足を踏み入る最後のガジェットではなさそうだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

“Czur”は1冊当たり5分でデジタル図書館を作れるスキャナー

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西ゴート族がアレクサンドリア図書館を焼き払った時、プトレマイオス1世ソーテールは、その宮殿のような大理石張りの特別室にCzur(「シーザー」と発音する)スキャナーがあればよかったのにと思ったに違いない。

Czur

は強化されたブックスキャナーで、300ページの本 ― あるいは金で買えない古代知識の巻物 ― を5分ほどでスキャンできる。

Czurは、一種のカメラ/スキャナーのハイブリッドで、使用者はスキャン台に本を置いてページをめくっていく。各ページを写真に撮り、画像処理し、写り込んだ指さえ消してくれる。早割価格の189ドルはブックスキャナーとしてはかなりのお買い得だ。高解像度カメラの下に他の物体を置いて、HDMIポートからプロジェクターに画像を送ることもできる。遠隔操作用の足踏みペダルとソフトウェアを使って、平均的な人で1分間に約80ページをスキャンできる。

チームは目標の2万ドルを突破しており、マーケティング資料は少々雑だがシステムの概要は見ることができる。スキャンしながらページの歪みを正しく修正し、美しい画像とOCR出力を得られるのは魅力だ。

Czurは、大規模な海賊本製作機にもなるのって? かもしれない!しかし、長編のノンフィクションや調査に取りかかっている人は大いに助かるだろうし、デジタル未来への移行に関心のある小さな図書館にとっては天の恵だ。チームは来年1月の出荷を目指している。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

GoPro用電動スタビライザー、Slickが予約受付中―アクションスポーツ録画に威力

2015-08-19-slick

今日(米国時間8/18)、新しいGoProアクセサリー、SlickIndiegogoでキャンペーンを開始した。GoProをヘルメットなどに直接固定するのではなく、まずSlickに装着し、 このスタビライザーをヘルメットなりドローンなりに取り付ける。Slickは取り付けにGoProの各種マウントが利用できる。価格は179ドルだ。

使用法は次のとおり。まず micro USBケーブルでバッテリーを充電する。次にGoProをスタビライザーにネジで固定する(防水ハウジングも使える)。Slickは3軸方向の動揺を打ち消す。バッテリーは2時間もつ。

Slick使用前と使用後の比較ビデオを下に貼っておく。

もちろんGoProビデオはソフトウェアでスタビライズすることもできるが、これは映像の一部を切り出す処理なので画質は相当に落ちる。

私はSlickのプロトタイプを実際にテストする機会があったが、周囲を見回して広い範囲を撮影するときに特に大きな効果があると感じた。つまり頭の動きにつれて突然画面が荒く動くのではなく、プロがパン撮影しているようにGoProがスムーズに向きを変えるのだ。

ユーザーがどんな動きをしてもGoProは一定の方向を向き続ける。Slickが動揺を巧みに吸収する動きは見ものだ。GoProユーザーの全員が必要とするアクセサリーではないかもしれないが、プロやハイアマのビデオ・クリエーターには魅力的なツールだろう。

Slickは防水で、GoPro Hero 3、Hero 3+、Hero 4、最新のHero 4 Session が利用可能だ。製品の出荷は2016年3月を予定している。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

オイル缶ギターのBohemian Guitarsから今度は缶ウクレレと缶ベースが登場…女性市場もねらう

Bohemian Guitarsは最初、あのユニークなオイル缶ギターでわれわれの心をとらえたが、でもそれは、素朴であると同時に驚くほど高度な楽器だった。ぼくがプレイしたのは、もう2年前になるけど、今回彼らは新しい楽器二つと、オイル缶のアップデートを引っさげて再登場した。

今クラウドファンディングをやってるBoho 2.0は、オイル缶ベースと、同じくオイル缶をボディとするウクレレだ。オイル缶ウクレレの音は、下のビデオで、カンサスのすべては風の中に、みたいなやつを聴いていただけば分かる。

オイル缶ベースの方は、最初のビデオに登場する。ウクレレとベースはそれぞれ、99ドルと349ドルだ。オイル缶ギターのアップデートの方は、音とデザインが改良されている。なお、クラウドファンディングの目標額は、すでにとっくに突破している(本稿を書いてる時点で51000ドル)。

ギターの方は、スタイルをカスタマイズでき、また音の好みに合わせてピックアップのタイプも選べる。すでにZZ TopやHozierも愛用しているから、今度のウクレレによって、”It’ll Be A Blue Christmas In Honolulu Bay”や”Do The Hipster Hula”みたいなハワイアンふうのノベルティソングが復活するとおもしろい。なんと言っても、男の人生は夢の追求だからね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

いよいよクラウドファンディングが“寄付”から“投資”へと大人になる…SECのReg A+規則で

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クラウドファンディングが、これまでよりもおもしろくなってきた。SECのレギュレーションA+(Regulation A+)によると、本日より企業は、一定の法と規範を守ることを条件に、クラウドファンディングで資金を調達できることになった*。〔*: これまでの米クラウドファンディングの法的定義は“寄付”。リターンがない。〕

SECのMary Jo White議長は2015年3月25日付のプレスリリースで、“これらの新しい規則は、資本調達への効果的で実行可能な経路を与え、また、強力な投資家保護をも提供する”、と述べている。“この規則によって小企業の資本調達がより容易になるための方策を、当委員会が継続的に探究していくことが、とくに重要である”、との言葉もある。

SECによると、新しい規則には二つの層がある:

層1 “12か月間に最大2000万ドルまでの株式を提供し、発行者の協力関係者が保有する株式の売り提供が600万ドルを超えないもの”。

層2 “12か月間に最大5000万ドルまでの株式を提供し、発行者の協力関係者が保有する株式の売り提供が1500万ドルを超えないもの”。

共に要件は似ているが、層2では情報開示の要請がより厳しい。

SECの新規則にかねてから注目していたIndiegogoのSlava Rubin CEOは、大きな可能性を感じている:

“われわれはSECの新しい株式クラウドファンディングの規則に、尻を押されているような気分だ。それによってスタートアップや小企業はより多くの資金を確保でき、同時により強力な投資家保護を提供できる。うちのビジネスモデルで株式クラウドファンディングが演ずる役割について、継続的に探究していきたい”。

実際にはどんな仕組みか? 株式発行に関する法的手続きを終えた者は、この新しいSEC規則の下(もと)で、Kickstarter的なキャンペーンにより、株式を売ることを“テスト”できる。テストというのは、投資するかもしれない者が関心を示すが、まだ実際に株式を買わない…単純に言うとそれは、投資の可能性のある人たちが集まったメーリングリストを作ることだ。そのリストが集まったら、ブローカーのライセンスを持っているディーラーに頼んで、それらの投資家に株を売り始める。

Kickstarterで実際に株を売るわけではないから、この場合は一種のKickstarter-liteだ。法を順守しながら、太鼓をドンドンと叩いて関心を喚起するのだ。利口なマーケターなら、この段階であなたのプロジェクトの真価を嗅ぎ分けるだろう。

イギリスとEUでも同様の規則が作られつつあるから、この株式クラウドファンディングを使って標準的な投資の世界をバイパスする動きが、どこまで広まるか、興味津々だ。SECのプレスリリースの全文を、以下に引用しよう:

〔以下、英文ママ〕

FACT SHEET

Regulation A+

SEC Open Meeting

March 25, 2015

Highlights of the Final Rules

The final rules, often referred to as Regulation A+, would implement Title IV of the JOBS Act and provide for two tiers of offerings:

Tier 1, which would consist of securities offerings of up to $20 million in a 12-month period, with not more than $6 million in offers by selling security-holders that are affiliates of the issuer。
Tier 2, which would consist of securities offerings of up to $50 million in a 12-month period, with not more than $15 million in offers by selling security-holders that are affiliates of the issuer。
In addition to the limits on secondary sales by affiliates, the rules also limit sales by all selling security-holders to no more than 30 percent of a particular offering in the issuer’s initial Regulation A offering and subsequent Regulation A offerings for the first 12 months following the initial offering。
For offerings of up to $20 million, the issuer could elect whether to proceed under Tier 1 or Tier 2. Both tiers would be subject to basic requirements as to issuer eligibility, disclosure, and other matters, drawn from the current provisions of Regulation A. Both tiers would also permit companies to submit draft offering statements for non‑public review by Commission staff before filing, permit the continued use of solicitation materials after filing the offering statement, require the electronic filing of offering materials and otherwise align Regulation A with current practice for registered offerings。
Additional Tier 2 Requirements

In addition to these basic requirements, companies conducting Tier 2 offerings would be subject to other requirements, including:

A requirement to provide audited financial statements。
A requirement to file annual, semiannual and current event reports。
A limitation on the amount of securities non-accredited investors can purchase in a Tier 2 offering of no more than 10 percent of the greater of the investor’s annual income or net worth。
The staff would also conduct a study and submit a report to the Commission on the impact of both the Tier 1 and Tier 2 offerings on capital formation and investor protection no later than five years following the adoption of the amendments to Regulation A。
The Commission is exploring ways to further collaborate with state regulators, including a program for a representative of NASAA or a state securities regulator to work with the staff in the SEC’s Division of Corporation Finance in implementing these rules。
Eligibility

The exemption would be limited to companies organized in and with their principal place of business in the United States or Canada. The exemption would not be available to companies that:

Are already SEC reporting companies and certain investment companies。
Have no specific business plan or purpose or have indicated their business plan is to engage in a merger or acquisition with an unidentified company。
Are seeking to offer and sell asset-backed securities or fractional undivided interests in oil, gas or other mineral rights。
Have been subject to any order of the Commission under Exchange Act Section 12(j) entered within the past five years。
Have not filed ongoing reports required by the rules during the preceding two years。
Are disqualified under the “bad actor” disqualification rules。
The rules exempt securities in a Tier 2 offering from the mandatory registration requirements of Exchange Act Section 12(g) if the issuer meets all of the following conditions:

Engages services from a transfer agent registered with the Commission。
Remains subject to a Tier 2 reporting obligation。
Is current in its annual and semiannual reporting at fiscal year-end。
Has a public float of less than $75 million as of the last business day of its most recently completed semiannual period, or, in the absence of a public float, had annual revenues of less than $50 million as of its most recently completed fiscal year。
An issuer that exceeds the dollar and Section 12(g) registration thresholds would have a two-year transition period before it must register its class of securities, provided it timely files all of its ongoing reports required under Regulation A。
Preemption of Blue Sky Law

In light of the total package of investor protections included in amended Regulation A, the rules provide for the preemption of state securities law registration and qualification requirements for securities offered or sold to “qualified purchasers,” defined to be any person to whom securities are offered or sold under a Tier 2 offering。
Background

Under the Securities Act of 1933, when a company offers or sells securities to potential investors, it must either register the offer and sale or rely on an exemption from registration. Regulation A is a longstanding exemption from registration that permits unregistered public offerings of up to $5 million of securities in any 12-month period, including no more than $1.5 million of securities offered by security-holders of the company. In recent years, Regulation A offerings have been relatively rare in comparison to offerings conducted in reliance on other Securities Act exemptions or on a registered basis。
The JOBS Act amended the Securities Act to require the Commission to update and expand the Regulation A exemption. In particular, the JOBS Act directed the Commission to:

Adopt rules that would allow offerings of up to $50 million of securities within a 12-month period。
Require companies conducting such offerings to file annual audited financial statements with the SEC。
Adopt additional requirements and conditions that the Commission determines necessary。
Effective Date for Regulation A+

The rule amendments become effective 60 days after publication in the Federal Register.

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

君も人類史上初の宇宙撮影ポルノ(マジ)に出資してみないか?!

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面白いものが出てくる時代になった。ポルノビデオ撮影のための資金をあつめるべくクラウドファンディングが行われているのだが、その額がなんと300万ドルなのだ。これはもちろんただのポルノではなく、なんと宇宙にて撮影を行うものだとのこと。この初めての宇宙ポルノのためのキャンペーンページはこちらだ。プロジェクトのタイトルは「SEXPLORATION」と名付けられている。俳優と、おそらくはカメラクルーを宇宙に送り込み、そして本格宇宙ポルノを撮影する予定であるとのこと。

「ポルノ!」「宇宙!」「クラウドファンディング!」、「本格的ポルノ!」なんて言葉を並べれば、いかにもうさんくさい。しかし単なる宣伝文句としてでなく、実際に宇宙での撮影に成功すれば、それはなかなか面白いことかもしれない。もちろん史上最高予算のポルノビデオとなるのも間違いないだろう。関係者は以下のように述べている。

歴史上に、偉大な冒険を志す人がいなかったなら、この世界はいまとは全く異なったものとなっていたことでしょう。冒険精神のおかげで新世界を発見し、産業および文化の進化もそこに端を発したのでした。冒険家の勇気が、世界の在り方や、あるいは私たちの過ごし方を根本から変えたのです。名前をあげるならコロンブス、ガリレオ、ダ・ヴィンチ、エジソン、あるいはフォードなどの名前を挙げることができるでしょう。彼らの存在があってこそ、わたしたちのホームプラネットである地球の今があるのです。

今、「わたしたちのホームプラネット」と言いましたが、現代になって、この「ホームプラネット」を飛び出すようなアイデアもいろいろと登場してきています。たとえば火星を植民地化する計画があったり、あるいは2050年までに宇宙エレベーターを建築するというプランもあります。そうした時代にあって、宇宙における生活の在り方についても注目があつまっています。もちろん、その中でも大きな存在が「セックス」です。

そうした中、PornhubはDigital Playgroundと組み、アームストロングやガガーリンにならって重力に挑戦しながら世界初の宇宙ポルノを撮影し、新世界/新時代のセックスを表現しようと立ち上がったのです。これはアダルト業界に新しいジャンルが生まれるというだけのことではありません。人類にとって大事な振る舞いを宇宙空間にて行う、全人類史的に大きな出来事となるのです。

十分な資金が得られなければ、出資を表明した額は返金されることになる。また関係者曰く、無重力空間におけるセックスは可能なものであり、決して不可能なことを行うとして金を奪う詐欺行為ではないと述べている。

なかなか興味深いキャンペーンだが、希望額を手に入れるのはなかなか難しいのかもしれない。たとえば1ドルの出資で「参加証明」(Certificate of Endorsement)が得られ、また15万ドルを出資すれば、俳優が着用した宇宙服(および下着)を入手できる。しかしこれを手に入れて自慢したいと考える人は少数かもしれない。また、NASAの協力が得にくいであろうことも難点だ。しかしElon Muskも言うように、宇宙探検の将来は「個人的なもの」となってきており、あるいはこのプロジェクトが嚆矢となることもあるのかもしれない。

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(翻訳:Maeda, H

Peekはスマホカメラと3Dプリント部品で網膜写真を撮影し、途上国の眼疾患を診断するアプリ

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“Peek”(Portable Eye Examination Kit)は、目の病気を診断するためのスマートフォンベースシステムだ。3Dプリントされたカメラ用アドオンを使うことで眼科医は屋外でも詳細かつ完全な目の検査を行うことができる。英国の眼科医らが開発したこのシステムは、最近Indiegogoで13万0475ポンドを集め、現在医師からの予約注文を受け付けている。


Peekはスマートフォンの高精度カメラを使って網膜を見て、白内障の診断、視力、色覚、コントラスト等の検査を行う。プロジェクトを率いるのはDr. Andrew BatawrousとStewart Jordanで、デザインはKate TarlingとDr. Mario Giardiniが行った。同システムは、基本的眼科検診を受ける機会のない世界3900万人の人々を助ける目的で作られた。TED TalkでDr. Bastawrousは、白内障手術や処方レンズによる視力回復等、途上地域における目の健康維持を助ける彼の研究について話した。Peekで撮影した医療画像は、遠方の医師に送信され、患者の診断や治療の提案を行うことができる。

作者らによると、世界中の失明の80%は予防可能だが、眼疾患の検出に必要な器具は重く複雑で操作が難しい。安価なスマートフォンとプラスチック部品を組み合わせることによって、眼科医は世界中の眼疾患に対応することが可能になる。同システムには、画面に文字や図形を徐々に小さく表示していくことで視力検査をする興味深い機能もある。同様の方法によって色覚異常も検出できる。

これは明らかに消費者向けではないが、医師や訓練を受けた人材が、現地で本物のの有用な目の検査を行うことを可能にする。眼科診療室の器具をポケットに入れることによって、非常にシンプルかつ安価な方法で目の中の写真を撮影できるようになり、医師は必要な地域を訪れたりリアルタイムで人々を助けることができる。プロジェクトは目標金額を達成したので、アプリと3Dプリント部品は近日中に出荷されるはずだ。

via 3DPrint

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook