Dropbox、1億ドルで買収した人気のメール整理アプリ、MailboxのAndroid版を発表

iOS向けメール管理アプリMailbox1億ドル前後で買収してから1年後、今日(米国時間4/9)、DropboxはMailbox for Androidをリリースした。同時にデスクトップ(Mac)向けのプレビュー版も公開された。また、読む必要のないメールをアーカイブするだけでなく、同様のメールをその後自動的にアーカイブするオートスワイプ(Auto-swipe)機能も発表された。

Dropboxは今日、サンフランシスコで大がかりなプレスイベントを開催し、ユーザーが2億7500万人に達したことを明らかにした。またDropboxを使ってMicrosoftのWord、Excel、Powerpointで共同作業ができるサービス 、Project Harmonyなどいくつかの重要な新しいプロダクトが発表された。

Android版MailboxはオリジナルのiOS版とほとんど同様の機能で、Google Playからすでにダウンロードできる。

〔日本版:日本のPlay Store。Android版Mailboxを利用するには事前に最新版Dropboxのインストールが必要。Playストアの説明は日本語化されているが最初の起動時に表示されるガイドツアーを含めてアプリ自体のUIは英語〕

Mac版のデザインはシンプル極まりない。モバイル版ではアーカイブや削除などの動作はすべてスワイプで行うが、デスクトプではトラックパッドをジェスチャーに利用できる。Macのプレビュー版を試したいユーザーはこのページの一番下からダウンロードできる。

こちらがデスクトップ版のスクリーショット。

オートスワイプ機能についてMailboxチームは「一度タップするだけで明日から確実にメールの数を減らせる」と説明した。われわれは毎日毎日同じようなスパムを受け取り、そのつどアーカイブしている。しかしスパム・メールの「配信停止」ボタンはわかりにくいところに隠されていたり、実際には機能しないことも多い。

Mailboxのオート・スワイプは広告や勧誘などの迷惑メールを簡単に退治できる。Mailboxはユーザーがメールをアーカイブしたり「後で読む」に分類したりするパターンを学習して不要メールを識別する。やがてユーザーに代わって自動的に不要メールをアーカイブしてくれるようになる。ユーザーの選択パターンはDropboxに保存され、どのデバイスでも共通に適用される。オートスワイプは現在Android版のみだが、iOS版にもすぐに追加される。またデスクトップ版も正式公開時にはオートスワイプをサポートしているはずだ。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Dropboxのおかげ? MailboxがYahoo MailとiCloudをサポート

Dropboxに買収されたMailboxは、単一メールサービスから拡張して、Yahoo Mail、iCloud、Me.com、Mac.comアカウントを追加サポートした。これまでこのメールクライアントがサポートしていたのはGmailのみで、利用者は多数ではあるが制限されていた。

Mailboxによると、iCloudとYahoo Mailのサポートは、他のどの機能よりも要望が多かった。

このアップデートにはDropboxの影響が表れている。Dropboxはその性質上プラットフォーム無依存で来ている。MailboxをGmailに限定していたのは、緊急性と成長のためだったに違いない。しかし今MailboxはDropboxという後盾を得て、初めて新たなメールサービスを追加することができた。

Mailboxの買収は、Dropboxが同期サービスから様々なツールのプラットフォームへと拡張しようという動きを示す良い兆候だった。反対(エンタープライズ)方向から攻めてきているBoxと正面衝突する運命にあることを踏まえると、Dropboxが独自の生産性機能を揃えることは、将来エンタープライズユーザーに売り込む際に役立つだろう。Boxも同じことをしている。

MailboxのアップデートはiOS向けに今日公開された。残念ながら、メールサービスの選択肢は増えても、未だにAndroid版は存在しない。そしてこのアプリが真にサービス無依存になるためには、IMAPやPOPのサポートが必要だが、それはまた別の機会に。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Mailbox、Gmailのクラウド検索を追加。リンクをChromeでも開けるようになった

Dropbox傘下のMailboxが、つい先ほど嬉しい機能をいくつか追加した。クラウドとローカルの全Gmailメッセージを検索できるようになった。これまではすでにダウンロードされたメッセージしか探すことができず、これは私がこのアプリを使い続けるのをやめた大きな欠点だった。

検索は高速で、2段階で行われる。文字を入力するとローカルの検索結果リストがすぐに表示される。MailboxはバックグラウンドでGmailをスキャンし、見つかり次第結果をリストに追加する。テスト中に、クラウドを検索中に「No Results」のメッセージが出たことが一度あった。クラウドで見つかるかもしれないことがわかる表示にしてほしいものだ。ネットワークが貧弱な時は特に。殆どの検索は十分早く、リストはかなり早く伸びていった。 

クラウド検索の追加の他に、送信に使う自分のアドレスに応じて、個別のフッターを付けられようになった。これで仕事のメールに返信する時、個人アカウントのふざけたジョークが付加される心配がなくなった。

AppleのiOSプラットフォームで増えつつあるトレンドに従い、新しいMailboxではリンクをChromeで開くオプションが追加された。Googleのアプリはもちろん以前からこの習慣を守っている。中でもGmailは、リンクをChromeで開く他、添付ファイルのほぼすべてを、Drive等の対応Googleアプリで開くことができる。

Mailboxは、驚くことはないがちょっと嬉しい、DropboxのアカウントをMailboxにリンクすると1GBの無料スペースが追加されるサービスを続けている。最近MailboxにはDropbox統合機能が追加されたが、この無料スペースによって多くのユーザーがこのオプションを有効にするきっかけになるだろう。

Mailboxは、最初の約束通り、特に、デバイス内ではなくクラウド内で考えるというやり方を強調し続けている。もちろんこれこそが、Dropboxのような会社に喜んで買収された理由だ。

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(翻訳:Nob Takahashi)


OrchestraからMailboxへ。 奇跡の転換を可能にした7つの理由

編集部注:Semil ShahTechCrunchの非常勤ライター。Twitterアカウントは@semil

先週金曜日(米国時間3/15)のDropboxによるMailboxの買収は、2012年4月にFacebookがInstagramを買収して以来、テク業界にとって最大の驚きだった。実際それは注目に値する出来事だった。金額の大きさ以外のさまざまな理由によって、Mailbox買収の陰にはテクコミュニティーの心を把む興味深い物語がたくさんある。

その1。Mailboxが資金調達したのは、2011年秋の1度だけだ。2011年11月に調達が発表された時、同社は“Orchestra”という共有可能なto-doリストアプリの会社として知られていた。製品公開前の初回ラウンドでの500万ドルは高いと思われ、小さく始める「リーン・スタートアップ」の概念からは外れていた。正確なところはわからないが、当時500万ドルは同社の約20%に相当していたと思われる。

その2。Mailboxは驚くほど良く考えられた転換だった。Orchestraのチームは、自分たちの製品が突如としてメジャーなヒットになることはないと計算した。これは実に難しい選択だった。一つの製品から全く異なる製品へと転換する際、Orchestraのチームは素早く状況を見直しMailboxを一から作った。過去の学習結果を生かしつつ、会社の中核から再スタートを切った。

その3。MailboxはiOSから始められた。OrchestraにはiOS版とウェブ版があり、同社のデザインおよびクロスプラットフォームでの同期技術も極めて優れていたにもかかわらず、MailboxはiOSでのみ公開され、他のプラットフォームに展開することなく、爆発的な話題を呼び買収された。InstagramはAndroid版の開発までしばらく時間をかけ、買収される少し前に公開してインストールベースを大きく増やすきっかけとなった。Androidは順調に伸びている(iOSを超えたという見方もある)が、アプリケーションの価値を決めるのは未だにiOSだ。

その4。Mailboxは鮮やかなマーケティング手法を用いて、iOS App Storeの厄介な配布の壁を乗り越え、多くの話題を生みだした。Mailboxの悪名高き「予約システム」によって、利用者はApp Storeからアプリをダウンロードできるものの、番号を呼ばれるまで待たなくてはならない。このしかけは、製品公開を控えた多くのモバイル系スタートアップ(Tempoなど)の間で、話題作りの方法として噂の的になった。

その5。この買収に向けてDropboxの行動も同社の戦略に光を当てることになった。2011年秋に非常に高額な評価額で現金2.5億ドルを調達したDropboxは、単なるストレージサービス以上の何かを求めて手の込んだ行動に出ていた。懐疑的な人たちは、Dropboxの評価額の高さが原因で交渉のチャンスを逃がしているかもしれないことから、成功を疑問視している。ブロガーを2人お薦めしておく。一人は、TechCrunchのIngrid Lundenで、Dropboxの進む方向について優れた記事を書いている他、数ヶ月前には同社によるSnapJoyの買収を分析した。もう一人Spark CapitalのAndrew Parkersは、ファイルシステムの歴史とDropboxの方向性について先見性のある記事を書いている。

その6。Mailboxは、メールの「スワイプアウェイ」と「スヌーズ」というユーザー操作に関して賞賛を欲びているが、こうしたジェスチャーの多くは、カラフルなiOS用to-doリストアプリ、Clearに触発されている。これらのジェスチャーをMailboxの発明だとする人たちもいるが、このケースには「平凡なアーティストは模倣する、偉大なアーティストは奪う」という言葉が似合うだろう。そしてMailboxのチームは、偉大なジェスチャーを見つけ、新しいアプリが待望されていたモバイルメールという製品カテゴリーに持ち込んだことを評価されるべきだ。

最後に、その7。それはあまりにも速かった。Instagramが立ち上がり、爆発的に広がり、急速に成長し、そして5000万ドルのシリーズB調達ラウンド完了のわずか2日後に買収されたように、Mailboxの物語もまた年ではなく月単位で語られる。2012年8月、Orchestraのファウンダーは、なぜメールが未だに問題なのかを分析する論評を本誌に寄稿している。非常に長期のベータテストらしきものの最中、影響力のある技術系ユーザーたちがMailboxを使う機会を得て公開の場で絶賛した。当時は検索もなく同期やプッシュ通知も不安定だったが、それはすばらしいバージョン1製品だった。2013年2月、Mailboxは正式に公開されたが、殆どのユーザーは行列に並ばなければならなかった。それ自身が物語となった戦術だ。そして、ご存じのように、3月15日、MailboxはDropboxに買収され、その対価は多くの人々がかなり大きいと感じる現金と株式だった。

以上7つの理由によって、この物語は人々の心を捉えている。そこまですごい製品ではないとか、もはやスタートアップは独立性を捨て大きくなりたがっているとか、スタートアップは騒がれるためにあるなど、何とでも言うことはできるが、OrchestraとMailboxの成し遂げたことは快挙と言う他はない。転換の決断は実に難しい。チーム全員を納得させることも実に難しい。それまでの成果を捨てることはモラル低下をもたらす。これまで十分な資金と数百万人のユーザーを持つ小さなスタートアップが、同じような転換を試みるところを何度も見てきたが、いずれも失敗に終っている。実際のところ重要で意味のあるブランドや製品を新たに作り出すことは、ほぼ不可能だ。長期ベータテストと予約システムと共に製品を公開するまでのマーケティング計画を発明した人は、まさしく天才だ。そしてMailboxを別のプラットフォームでも使えるようになることを多くの人々が夢見る中、このチームはDropboxの気前の良い申し出を受ける決断を下した。それは株主全員を幸せにし、上に挙げた状況を踏まえれば、石炭をダイヤモンドに変えるものだ。これこそがOrchestraからMailbox、そしてDropboxへの物語が人々の注目を集める理由だ。大きくて頑強な会社を作り上場させることは、雑誌の表紙を飾る成功例の1つだが、他の多くの人々にとって、魅惑的な出口 ― 各自にとっての「未読ゼロの受信箱」― を1つ見つけることが夢の実現だ。

写真提供: Digital Game Museum / Flickr Creative Commons

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(翻訳:Nob Takahashi)


Dropbox、Mailboxの買収価格は1億ドル前後か

TechCrunch Disrupt出身のDropboxは、実に抜け目のない早期段階買収によって、話題沸騰のメール管理アプリ、Mailboxを手の内にした。われわれはこれを “DropMail” と呼んでいる。

本誌では、Mailboxが資金調達に動いていて、Andreessen Horowitzらの関心を引いていたことを伝えられていたので、今日同社が名前も調和のとれたDropboxに売却したニュースを聞いても、大きな驚きではなかった。時として、成長の糧を得る最も簡単な方法は買収されることである。メールのように金のかかる問題に取り組んでいる時はなおさらだ。しかも待ち行列に6桁の人数が並ぶアプリなら。

さらに本誌は、この買収が安いものでないことも聞いている。すでに話題の中心にいるスタートアップのために、Dropboxは5000万ドルの「はるか上」を行く金額を必要としていると複数の筋が言っている。さらにわれわれが把んだ情報によると、現金と株式を合わせて1億ドルという価格とも言われている。

実はYahooも、IDEOの古参、Gentry Underwoodが立ち上げたこのメールプラットフォームに興味を示したことがあった。Yahoo Mailブランドの衰退やMailboxがモバイルで苦戦を強いられていたことを考えれば意味のある選択肢だった。しかしDropboxの魅力的なビジョンの方が、生まれて間もないこのスタートアップにとって一層理にかなっていた。Mailboxの目覚ましい数字は、Droboxの共同ファウンダー、Drwe Houston、Arash Ferdowsiの2人に、メール界への一撃を加える勇気を与えた。

いずれせよ、Dropboxで添付ファイルを扱える日は近そうだ。

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(翻訳:Nob Takahashi)


公開前から25万人が殺到―iOS+Gmailの優れものメール管理アプリ、MailboxがいよいよApp Storeに登場

mailbox app delete

私はMailboxを愛用している。これはOrchestraが開発したメール管理アプリで、ここ数ヶ月メールの利用にはもっぱらこれを使っている。多数のメールをすばやく読み、削除し、アーカイブし、返信するのに実に効率がよい。ただし私は少数のベータテスターに選ばれたので利用できた。

しかしもうすぐMailboxはAppleのApp Storeで公開される〔すでに公開ずみ〕。ただ残念ながら全員がすぐに利用開始できるわけではない。ユーザー数の急増によるシステムのパンクを防ぐため、Mailboxでは招待システムを採用している。Mailboxから先着順で招待が届くのを待たねばならない。

サイトを訪問して行列に並んだユーザーにはアプリをダウンロードして利用できるようになったという通知が来る。今回アプリがApp Storeで公開されたので、ダウンロードしてインストールすると自動的に予約される。行列の中で自分の順番がどのあたりになるかリアルタイムで確認することもできる。

Mailboxはメール管理の処理をスワイプ動作で簡単に実行できるようにしている。アーカイブあるいは削除したければ右にスワイプ、「後で読む」なら左にスワイプだ。返信しなければならないが今すぐでなくてもよいメールを処理するのに「後で読む」は大変便利な機能だ。一定の時間を置いて再度表示させるようにすることもできる。

ところで、なぜわざわざ招待システムをとっているのか? それはMailboxがプッシュ通知や「後で読む」機能のサポートのためにクラウド上のサーバに依存しているからだ。Mailboxでは招待システムによって徐々にユーザー数を増やしていくことで過負荷等による不具合の発生を最小限に抑えようとしている。

もちろんMailboxではベータテスト中にさまざまな負荷試験を行なってきたが、それが本番の運用の代わりになるものではない。本番では必ず何か予期せぬ問題が起きるのだ。メールはきわめて重要なコミュニケーション手段なのでMailboxでは初期不具合によって悪影響を受ける可能性がある人数をできる限り少なくしようと努力している。そういう次第で、行列に並んで招待が届くのを待つしかない。

当面、アプリはiOSプラスGmailの組み合わせだけを対象としている。しかし近く他のメール・サービスやAndroid版のサポートが行われるだろう。チーフデザイナーのElle LunaによればiOS版公開の時点すでに25万人が予約を入れているという。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+