プログラミングは言語能力の一種、読む・書くがその基盤、と信ずる子ども向けプログラミング教室Bitsbox

Bitsboxの協同ファウンダScott Liningerがプログラミングをおぼえたのは、子どものとき両親が買ってくれたTRS-80だった。彼はこのコンピュータについていた本からプログラムのコードをコピーして、実際に自分の手でコードを書く(タイプする)プログラミングをおぼえた。今、自分が子どもの親になったLiningerは、娘に、自分の手で実際にコードを書く体験を伴うプログラミングをやらせたい、と考えた。しかし、今Webに多数登場しているサービスや教材(and玩具ふう教材)はどれも、このかんじんのフィジカルな体験を欠いていた。

Liningerは曰く、“子ども用のプログラミング学習製品は、どれもすばらしいけど、ああゆうドラッグ&ドロップ方式のツールは、プログラミング言語の文法やシンタックスや構造を教えない。でもたとえば、ドイツ語で何かを書きたいと思ったら、ドイツ語のルールを理解しなければならない。そしてドイツ語で何でも書けるようになるためには、自分でたくさん書いて練習することが唯一の道だ。プログラミングでも、実際にコードをたくさん書く経験をしなくちゃ、上達しないよ”。

彼は半年前まで、GoogleのSketchUp部門で働くエンジニアだった。彼自身も、自分のスタートアップを2007年に売ってGoogleに入社した。

自分の娘へのプログラミングの教え方について、かつてのGoogleの同僚などにいろいろ相談したところ、全員が彼と同じ体験をしていた。実際に、コードをタイプすること。“今30歳以上のプログラマは誰も、ブロックをドラッグしてプログラミングをおぼえてなんかいない。子どもたちにも、コードをタイプさせるのが最良の方法だと思う”、とLiningerは語る。

ただし、コードをタイプすることが楽しくなければ、だめだ。そこで彼は、Bitsboxを構想した。

“最大の敵は、難しいことではない。退屈なことだ。子どもたちは、難しいことには関心を持つ。でも退屈なことからは、さっさと逃げる”、とLiningerは言う。

彼のBitsboxのサイトは立ち上げてからまだ3週間だが、すでに登録ユーザ数はおよそ7万、彼らがWeb上でコードを書いた時間は28万分(一人平均4分)、日数換算で194日にもなる。

Code.orgからのトラフィックが多いが、それは、そこでBitsboxが推奨されているからだ。Bitboxのサイトにアクセスすると子どもたちには仮想タブレットが与えられ、JavaScriptで簡単なアプリケーションやゲームを書いていく。

Liningerによると、Bitboxが使っている軽量なプログラミングAPIは、いわばアメリカの小学生の読本の古典的定番”Dick and Jane”のプログラミングバージョンだ。この読本の古典は、短い、書きやすいフレーズを繰り返しながら、子どもたちが読み書きをおぼえるように誘導する。

作った(書いた)ゲームは、QRコードをスキャンして自分のタブレットやスマートフォン(iOSとAndroid)にインストールできる。実はそれはHTML5のアプリなので、ブラウザのあるデバイスなら何でもよい。ゲームの内容は、泡を出す、車でドライブする、エイリアンを空から撃ち落とすなど、簡単なものばかりだ。

来週Bitsboxは、Kickstarter上で資金募集のためのキャンペーンを開始する。今のWebサイトは無料だが、会員制の有料バージョンを作って、それを収益源にしたいのだ。この有料バージョンの開発には、同じくGoogleでSketchUpにいたAidan Chopraが協力してくれる。

有料会員に毎月届くボックスには、10数本ぶんののアプリケーションの書かれた本とトレカが入っている。子どもは自分が作りたいアプリケーションを選んでから、Webへ行き、コードをタイプして、画面上の仮想タブレットでそのコードを実行する。次は、そのアプリケーションを自分のデバイスへ送ったり、ソーシャルメディアで共有したりする。

このボックスは、すでに150名ぐらいの子どもたちでテストし、本番ローンチのためにKickstarterで4万5000ドルを募る。その資金プラス、ボウルダー(コロラド州)のアクセラレータBoomtownへの参加により、来年4月からボックスの発売を開始する。

ボックスは毎月30ドルで、水泳やダンスなどの教室の月謝とあまり変わらない。会員にはならないがボックスを見てみたいという人は、Kickstarterで40ドルを支援するとよい。

対象年齢は7〜11歳、毎月新しくておもしろいプログラムを作れる(書ける)ようにして、子どもたちが飽きずに継続することを促す。

プログラミングも言語能力だから、小さい子どものころから始めた方が身につく、とチームは信じている。しかも現代ではそれは、特定の外国語を勉強するよりも普遍的に重要な言語能力だろう。

“昔から、読み書きの嫌いな子でも、なんとかして読み書きを教えてきた。結果的に、大人になれば誰もが読んだり書いたりできる。今はそれと同じで、プログラミングの読み書きも、親は少なくとも自分の子がその学習機会に触れるだけのことは、してあげるべきだ、子どもを小学校へ入れるのと同じように”、とLiningerは言う。

関心を持たれた方は、誰でもBitsboxのユーザになれる。そして来週は、Kickstarterのプロジェクトのご案内が表示されるだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


さわった物の色を拾うカラーピッカースタイラスMozbiiは幼児でも使える

今Kickstarterに出ているMozbiiは、子どもたちのまわりの世界をクレヨン箱にしてしまう、すばらしいスタイラスだ。すでに目標の3万ドルを突破しており、資金募集は9月27日で終る。

たしかに、色を拾うスタイラス(カラーピッカー)はすでにあるが、Mozbiiなら二歳の子どもでも使える。ご覧のようにぺろぺろキャンディーのような形をしていて、首の部分は曲がる。ヘッドには色をRGBのデータで拾うカラーセンサがある。首の近くの小さなボタンを押すと、そのときの色を拾う。使い方は、ヘッドを目的の物にあててボタンを押すだけだ。というか、ボタンに指をあてた状態でヘッドを物に押し付けると、その圧力でボタンが押される。だから、まだ運動能力が発達していない幼児でも十分に使える。

センサが色を確実に拾ったら、ヘッドのセンサと反対側にあるLEDが点灯する。拾った色はMozbiiのアプリに保存され、そのままお絵かきの色として使える。磁石式の充電ヘッドは、子どもにも使いやすい。

Mozbiiスタイラスとそのアプリを作ったのは、台湾のUfro、ファウンダはJeremy Shuだ。

それまでAppleの管理職だったShuは、自分の子どもを見ていて、子どもたちの学習のためのプロダクトを作ろう、とひらめいた。彼の息子と娘が中国語と英語の二ヶ国語を使う学校から英語だけの学校にかわったとき、二人は勉強についていけずに成績が落ち始めた。Shuは彼らに勉強を強制せず、スポーツでも音楽でも美術でも、なんでも好きなことをするよう勧めた。子どもたちがクリエイティブなことに取り組み始めてリラックスすると、成績のほうも良くなってきた。

Shuによると、Mozbiiでは子どもたちが自分のまわりの世界と対話しながら創造性を育むという。私もMozbiiをUfroのオフィスで試したが、使いやすいし正確なので感心した。蘭の花の紫色の部分など、はっきりした色の方が、良いようだ。逆に、肌の色など微妙な色は、正確に再現されない。でも色調の変化はちゃんと捉える。アプリが保存できる色は、12色までだ。

私がMozbiiで気に入ったのは、長時間タブレットに没頭しているような子どもでも、これを使うとまわりの世界に関心を持つことだ。たとえば一つの桃でも、センサをあてる場所を変えると、いろんな色を拾う。また、自分の好きなおもちゃの色を拾うこともできる。

将来的には、Mozbiiに色だけでなく、文字や数字や音楽も拾わせるようにしたい、とShuは言っている。

Mozbiiはすでに最終的なプロトタイプに達しているので、最初の100名の支援者へは来月中に発送できる。そのほかの支援者には、11月の予定だ。Mozbiiを一本もらえるためには64ドル以上を出資すること。詳しくはKickstarterのページを。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


「(本物の)サンタとのテレビ電話」サービスを提供するHello Santa(少々高額?)

サンタクロースと直接に話がしてみたいと思った人は多いのではないだろうか。実はできる。使うのは「Hello Santa」というアプリケーションだ。これを使ってサンタのおじいさんと1対1で話をすることができる。話をするサンタクロースは録画されたものではなく、本物の会話をすることができる。

この季節、子供を30分以上も列に並ばせて、そしてようやくサンタの膝に座る順番になってみれば、子供が疲労困憊していたり、あるいは泣き叫んでいたりするようなことも多いだろう。このHello Santaならばそのようなこともない。通話時間に制限もなく、イベント会場でサンタと写真を撮るときのように怒鳴るようにして指示を与える必要もなく、隣に座って一緒に会話を愉しむことができる。

もちろん、世界中で人気のサンタクロースと電話で話すとなれば、それなりに費用もかかる。App Storeのレビューいは「14ドル99セントも払う価値はない。そんな額を支払うのなら、他のことをした方がよっぽどましだ」というようなレビューもある。

しかし、あながち「高い」とも言い切れないのではないかと思う。

アプリケーションでは子供とサンタが会話する様子を収めたビデオも用意してくれる。似たようなイベントが商店街などでも開催されるが、そのときにも1対1で写真を撮ってもらうのは有料であることが多い。それも頭にいれて価格を考えてみたい。15ドルほどというのは、なかなか理に適った価格設定なのではないだろうか。

もちろん高すぎると考える人もいるだろう。クリスマスのメインはプレゼントであり、プレゼントを買いに行けばそこら中にサンタクロースはいる。1対1での会話や写真を求めないのであれば、無料でサンタに会える。その辺りの考え方は、当然ながら人それぞれだ。

開発チーム

Hello Santaを世に問うているのはMake Believe Labsだ。同社の初プロダクトということになる。Make Believe Labsを設立する前は、Deeseaというコンサルティングファームを起業して、Universal Music、Public Storage、Booz Digitalなどの仕事をしてきた。Make Believe Labsに参加しているのは企業向け技術コンサルティングを行ってきたDorian Collier(CEO)、Founders Instituteでの経験があるJordan Lyall(COO)、スリランカのアントレプレナーであるSam Dassanayake(CTO)、ViddyのCMO兼Chief EvangelistであったEvan White(CMO)、そしてMySpaceでの経験をもつ(X Gameの審判でもある)Robert McKinley(Creative Director)だ。

そして主役のサンタクロースを務めるのはEd Taylorだ。2004年以来テレビ、パレード、雑誌などでサンタクロースとして活躍中だ。MicrosoftやMattel社のイベントでサンタクロースになったこともある(ちなみに髭は本物で、いかにも本当のサンタクロースらしくみえる)。

CEOのCollier曰く、子供の様子などを見るうちに、このサービスを思いついたのだそうだ。「Jordanも私も、サンタクロースを信じている年代の子供を持っているのです」と、彼は話してくれた。「息子はよくFaceTimeを使っているのですが、その息子が今度はサンタさんとお話をするんだと言ったのです。どこかがそういうサービスをやっているのではないかと思いましたが見つかりませんでした。そこでこのサービスを始めようと決意したのです」とのこと。

確かに、このHello Santaは「サンタと話そう」系アプリケーションの中でも、なかなか良いできなのではないかと思う。App Storeを見て回ると、類似のサービスでは静止画のみを提供していたり、録音メッセージを流したり、あるいは自分でサンタを用意するものなどで、リアルなサンタと話ができるものは見当たらない。個人的にはこれまで、Video Calls with Santaというアプリケーションを使っていた。こちらは200円で購入すればそれで支払いは完了だ。しかし「悪い子モード」(naughty)に電話をしてサンタに子供を諭してもらっても、「サンタはいつも同じことを言うのね」などと言われてしまうことになる(このアプリケーションは予め収録したビデオを利用している)。

使い勝手(エクスペリエンス)

Hello Santaアプリケーションの使い方は非常にシンプルだ。サンタ側の準備ができていれば、すぐに電話をかけて会話をすることができる。ただ、それはあまり現実的な話ではなく、たいていの場合は日付と時刻を予約することになるだろう。予約時には、子供の名前、年齢、あるいは何か特にケアしてほしいことなどの情報を残しておくことができる。これにより、電話で子供の名前を呼びかけてくれたり、あるいはサンタクロースらしい「マジック」を感じさせてくれることになる。アプリケーションがあるのはiPhoneないしiPad版だが、MacやPCからでもHello Santaを使うこともできる。

但し、アプリケーションには少々バグなどもあるようで、15ドルの価値に見合うかどうかの判断を難しく感じさせる。たとえばこちらで利用しているとき、スケジュール予約時にアプリケーションがクラッシュしてしまったことがある(通話中ではない)。また、2度のテスト中1度はビデオ通話が行えなかった。登場間もないアプリケーションであることから、他にもいろいろな不具合が隠れているのではないかとも思われる。ちなみにビデオ通話が行えなかったような場合には、再度、今度は無料で通話する権利が与えられる。確かに、それ以外の対応というのは難しいものだろう。一般的に新しいプロダクトに問題点があるのは当然のこととも言える。しかしサンタクロースと話をするというサービスを使うのは、多くの場合テック系のことなどに関心のない層(メインストリーム層)ということになろう。そういう人が「まあそういうこともあるさ」と納得してくれるとは考えない方が良い。早急な対応が望まれるところだろう。

ちなみに2度めに使ってみたときには、ほぼ完璧に動作したことも付け加えておく。

Collier曰く、サービスを立ち上げたのは11月末で、以来数百件もの利用があったのだそうだ。

ところで彼らの会社は「Make Believe Labs」だ。この名前から明らかなように、クリスマス以外の「夢」についてもサービス展開をしていきたいという話だ。

「Facetimeなどを使った通話の仕組みをプラットフォームとして活用していきたいと考えています。あるキャラクターと1対1で通話する仕組みなどを、そのキャラクターを使っている企業にライセンス販売するような展開も考えています」とのこと。

活動の拠点はロサンゼルス。転換社債(convertible notes)にて少額(20万ドル未満)のシードラウンド資金の調達を行い、まず最初のクリスマスでの成果を示し、ビジネスモデルの可能性を証明しようとしている。

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(翻訳:Maeda, H


Appleの「子供向け」App Storeを使ってみた

Appleは、同社の端末を使う子供たち、特にiPadを気に入っている家族にむけて、子ども向けApp Storeを公開した。今週、iOS 7と共に登場した子ども向けApp Storeは、個別のモバイルアプリではなく、Apple App Storeの一セクションだ。ストアには「子ども向け」カテゴリーが追加され、年齢別に分類されている。

同カテゴリーは、年齢範囲が5歳以下、6〜8歳、9〜11歳の三段階に分かれている。

Appleが最初にこの「キッズ」セクションを発表したのは、今年の夏にWorldwide Developers ConferenceでiOS 7を初披露した時だった。アップデートされたモバイルApp Storeは、他にも「ジーニアス」がボトムメニューから消え、「近くで人気(Near Me)」に代わったり、自動アプリアップデートその他の機能追加など数々の変更があった。

子供向けモバイルアプリの体系を改善して使いやすくしたことに加え、AppleはKids App Store導入に合わせて13歳未満の子供によるサインアップを許しiTunesのユーザーアカウントを持てるようにした。ただし、「認定教育機関」による事前承認を受けていることが条件だ。以前TechCrunchが指摘したように、Appleは幼少者に直接モバイルアプリを届けられるようになったことによって、これまで以上の監視の目を向けられるようになるだろう。

子ども向けアプリの安全な居場所

例えば、13歳未満向けに設定されたアプリは、児童オンライン保護法(COPPA)の要求を満たしている必要がある。デベロッパーが子供から個人情報を取得することは「適用される児童プライバシーモデルに準拠した目的」を除き禁止されている — つまり、ターゲット広告のための情報収集目的はできないという意味だ。アプリは親の許可なく個人情報を送信あるいは共有することもできない。

また、明文化されたプライバシーポリシーが必要になったことに加えて、このカテゴリーのアプリは、アプリ内の何からのアクティビティを完了させるために広告を利用することが禁止されており、コマース目的でアプリ外のウェブや他のソフトウェアにリンクする際には親の許可を得なければならない。

子供向けアプリの定評あるデベロッパーの多くにとって、新しいポリシーに準拠することはさほど大きな問題ではなかった。「変更はごくわずかだった」と Mindshpesの共同CEO、Chris Michaelsは言う。この会社は、キッズセクション公開時にアプリが3本掲載された。「われわれは、Appleの要求にしたがって、アプリ内にプライバシーポリシーを同梱している。他にも、取引や外部リンクに基づくコンテンツにおける親の承認などの機能は2013年にすでに実現している」と彼は言った。

Toca BocaのCEO Björn Jefferyは、自分を含めてキッズアプリ・デベロッパーの多くは、はるか前からAppleの殆どのルールに則っている、「いくつか存在する怪しげなデベロッパーたちは、準拠しようという意志もなかっただろう」。こうして子供たちにとって「安全な」アプリは、iTunesのキッズセクションにある評判が広まれば、子供たちのアプリ内購入で儲けようと今でも考えている連中のビジネスは、ネガティブな影響を受けるだろう。

「Appleは、まちがいなく正しいことをしている。この年代層の子供たちをだましてアプリ内購入をさせる破廉恥なアプリによる悪用を排除しようとしている」と、JibJabの共同ファウンダー、Gregg Spiridellisは言い、自社のアプリを新しいポリシーに準拠させるためには、ごくわずかな変更しか必要なかったことを指摘した.

大物バブリッシャー、例えばDisneyなどは、この夏の時点でアプリはすでにCOPPA準拠になっており、アプリ内購入、ユーザー登録、もしくはメールアドレス取得に関係することすべてについて「年齢ゲート」を追加した。これは基本的に、コード生成システムのついたポップアップウィンドウであり、先へ進む前に読んでコードを入力する必要がある。他には、プレス・アンド・ホールドのジェスチャー等の特殊なアクションを使用したり、親が別のアプリ内アカウントを持つ必要があるアプリなどがある。

全体を通じて、よく知られたキッズブランドの殆どがこの変更に関して同じような話をしていた — 彼らの修正量は最小限であり、これらの「新」ポリシーは、もともとやっていたことだ。今回はそれが系統化され、ルールを守らないアプリと一緒にされなくなっただけだ。

「子ども向け」カテゴリーを眺めてみる

iOS 7のApp Storeアプでも、最新版iTunesデスクトップアプリでも、「子ども向け」カテゴリーでは、より一般的な「教育」カテゴリーとは別の特に吟味されたアプリケーションが紹介されている。両者の間には重複も多く、子ども向けカテゴリーは、教育カテゴリーから選抜されたサブカテゴリーとも言える。後者には成人や「生涯学習者」をターゲットにしたアプリも含まれ、若年齢学習者向けに限らない。

公開にあたり、子ども向けカテゴリーには、テーマ別のコレクションが特集されている。「楽しく作ろう」「いろとかたち」「身近な世界を探検しよう」「はじめての言葉と数」「音楽アプリ」「楽しく学ぼう」「さわって遊べる絵本」などなど。

キッズブランドのビッグネームたちには、それぞれ独自のコレクションが与えられている。Disney、Toca Boca、Duck Moose、SagoSago(実際にはToca Bocaの別ブランド)、Sesami Street、PBS Kidsなどは、キッズアプリメーカーとして以前以上の注目を得ている。多くのアプリが教育系に寄っている一方で、エンターテイメントに焦点を合わせたゲームも一部にはある — 例えば、エルモやクッキーモンスターと「Facetime」できるものもある。

そして上に書いた通り、これらのアプリは子供たちに広告をタップしたり、追加アイテムを買うようにしつこく迫ることはない(Out Fit7のおしゃべりキャラクターなどとは違って)。購入は承認が必要な「親エリア」に隠されているだけでなく、このカテゴリーのアプリの多くは有料アプリであり、質の高さを示している。

幼稚園児の娘を持つ親の一人しとして、この数日間多くの推奨アプリを試しててきたが、スムーズにことは運んだ。以前試したような広告で埋め尽くされた質の悪い無料アプリと異なり、娘はお話や対話を楽しみ、まだ理解できない購入行動へとだまされて誘導されることはなかった。

私はiPadから古いアプリを一掃し、キッズストアの厳選されたアプリだけをインストールした.時間のある親御さんにはぜひおすすめしたい週末プロジェクトだ。

すでにダウンロード上昇中

まだ始まったばかりではあるが、Duck Duck MooseのCEO Alan Shustermanは、同社のアプリ14本がAppleに推奨されており、すでに売り上げに好影響を与えていると言っている。PBS KIDS Digitalの副社長、Sara DeWittも同様であると言い、このトレンドは続くと予想している。そして、Disney Publishingのデジタルメディア担当副社長、Yves Saadaは、子ども向けカテゴリーは、アプリの発見に役立ち、同社ではすでにダウンロードの増加を確認している、と話した。

Toca Bocaなどのようにまだ明確な上昇をみていない会社もあるが、時間とともに、新カテゴリーがApp Storeの注目スポットになり、デベロッパーにとって長期的な売り上げ増加につながることを彼らも期待している。

iTunesで新しい子ども向けアプリストアを利用するには、カテゴリーのリストをクリックして「子ども向け」を選べばよい。

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(翻訳:Nob Takahashi)


子供のアート作品をクラウドに残せば、Kiipを使った「ご褒美」を受け取れるるCanvsly

iPhone用に、Canvslyというアプリケーションが登場してきた。これは、子供の「アート作品」を写真に撮って保存およびシェアしようという目的に利用するアプリケーションだ。既にママブロガーたちの注目を集めつつあるArtkiveと、直接の競合となるサービスだ。しかしサービスの内容をよく見ると、大きく異なる部分もあることがわかる。子供アート作品を登録していって、一定のマイルストーンに達する度にリアルないしバーチャルな「ご褒美」(リワード)がもらえるのだ。

そもそもの発想はArtkiveと同じだと言ってよかろう。子供の「作品」を捨ててしまうことに罪悪感やもったいなさを感じる人は多いが、そういう人たちにデジタルアルバムで思い出を残してもらおうとしているわけだ。Artkive同様に子供ごとにプロフィールページを作成して、そこにお気に入りの作品を登録していって、ギャラリーを作成することができるようになっている。

スタートアップ企業の技術コンサルタントとしての経歴ももつファウンダーのAmit Murumkarは、子供時代に自分でいろいろな「作品」を生み出していた経験から、このアプリケーションを考えだしたのだそうだ。「学校の発表会レベルではありますが、何度も賞をもらいました。ただその頃の『作品』は何も残っていないのです」とのこと。

大人になってみて、そうした子供時代の「作品」をすべてとっておくことは不可能なのだと理解した。しかし3歳の子供の父親として、娘の思い出を一瞬のものとして消してしまいたくはないと考えるようにもなった。

そうして立ち上げたCanvslyには、同じようなターゲットを狙うArtkiveとは大きく異なる点がある。たとえばCanvslyは「ソーシャル」面により重点を置いている。シェアすることで家族や友人の注目を集める仕掛けに力点が置かれ、コメント機能や「いいね」機能(Canvslyでは「high-five」という名前になっている)も実装されている。

また、長く使い続ける中でさまざまな「ご褒美」獲得の機会も用意されている(最もたくさん投稿した人や、最も多く「high-five」と獲得した人には「artist of the month」の称号が与えられる)。「ご褒美」には、アプリケーションの世界に存在する「バッジ」のようなものもあるし、またKiipを使った「リアル」世界で通用するものもある。実のところCanvslyは2013 Kiip Build Fund Creationアワードも獲得している(Kiipをご存じない方のために説明しておくと、無料の製品サンプルなどをご褒美としてアプリケーションの利用者に対して提供する仕組みを構築するサービスだ。提供しているプロダクトにはギフトカード、MP3のダウンロード権など。何らかを「達成」するためのアプリケーションにおいて、褒賞システムとして多く利用されている)。

尚、Artkiveの方はフォトブック機能も実装するようになった。Canvslyは、今のところはフォトブック機能を提供していない。その代わりに写真を使った25種類に及ぶ小物類の提供を行っている。マグネット、マウスパッド、コーヒーマグ、ウォーターボトル、ポストカードなどといったものに「作品」写真を貼り付けて提供しているのだ。

アプリケーションが登場してきたのは1週間ほど前のことだ。宣伝もFacebookを使ってほんの少しだけ行なったにすぎない。したがって、まださほど多くの注目を集めるにはいたっていない。しかし地元の幼稚園や絵画教室などで紹介するといった地道な活動を通じて、口コミによる利用者拡大をはかろうとしているところだ。

私自身、3歳の子供の親である立場から、双方のアプリケーションを使ってみた。ただ、以前ArtKiveを試したときに感じたのと同じ不満をCanvslyに対しても感じてしまった。双方ともに、「作品」の登録に手間が掛かり過ぎるのだ。

たとえば、Canvslyでは登録作品にタイトルを付けることが必須となっている。ときに、子供の作品がいったい何を描いたものなのかわからず、タイトルに困ることもある。これは改善点ではなかろうか。また、双方ともに過去の写真を登録して、それをタイムスタンプにしたがって整理するという使い方ができない。

現在では、子供の「作品」とっておこうと考えるママ(ないしパパ)は、まずスマートフォンで写真を撮っておき、しかる後にFacebook、Google+、Flickr、Shutterflyといった一般的なクラウド環境に保存しておくというのが一般的スタイルになっている。こうしたソーシャルサイトが簡単に使える中、Canvslyのような「ニッチ」サービスが生き残っていくためには、「ご褒美」の仕組み以外にも、利用者を惹きつけるアイデアがより多く必要になってくると思う。

Canvslyはニュージャージー州プリンストンにて、個人提供のサービスとして成長を目指しているところだ。試してみようという方はこちらからダウンロードできる。

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(翻訳:Maeda, H)


StoryKidは、文学博士2人が作った子供がお話を作るためのアプリ

子供はごっこ遊びが大好きだ。今日Disrutpハッカソンで紹介されたStoryKidというアプリは、これに注目して子供に視覚的ヒントとして一連の絵を見せ、それに基づいてお話を作らせようという新しい試みだ。StoryKidのターゲットは2~5歳の、おしゃべりはできるが書くにはまだ早い子供たちだ。開発したのはコロンビア大学の比較文学博士ふたりで、その目標は子供たちが物語や文学の世界に進むのを助けることだ。そして共同ファウンダーのTianjiao Yuが私に言ったように、これは親たちが自作のお伽ぎ話を作るアイデアがなくなった時にも使える。

Yu(写真左)はこのアプリを作るためにコーディングを学び、もう一人の共同ファウンダー、Lu Xiong(右)は、デザインとユーザー体験を必死で勉強してビジュアル要素を担当した。これを作った動機は、ふたりが学んだことを高等教育の象牙の塔から外へ持ち出すためだった。

「ふたり共、文学が専門でこの知識を誰にでも利用できるようにしたかった。アプリを作ることはそのための理想的な方法だとわかった」とYuは言う。StoryKidは、ふたりにとって文学を人々が利用しやすくするために必要なアイディア3つのうちの1つだ。残る2つは、新しいもの作るのではなく、既存の文学を発見することに関わる。現在開発を手伝ってくれる3人目のプログラマーを探している。

実際のところ、ハッカソンの週末で作られたこのStoryKidも、本来の目標からすると初期段階にすぎない。今日のデモで使った絵は、ビジュアル検索エンジンのNiiceから取ってきたものだが、約1月半後にアプリが正式公開される時には別の情報ソースも用意する予定だ。

またこのアイディアは、ファウンダーたちの文学的知識の多くを物語に取り込むことにもなる。「物語の要素を分析することに関する理論はたくさんある。われわれはそれを使って、人々と場所の関係や、2人の登場人物のつながりを考える手助けをしたかった」とYuは語る。

彼らは音声、ビデオ等の録画機能の追加や、画像を保存して電子書籍のように後でもう一度お話をするのに使うことも計画している。さらにはEvernote等のアプリともリンクして、「子供たちが何を考えているかを親が知るために」ウェブで見たり読んだりしたものを記録することも考えられる。

アプリは小さな子供が自分でお話を作ることを目標としているが、字の書ける年長の子供たちがお話を考えて書き残すためにも使うことができるだろう。

これは楽しいアプリを装った学業のようにも感じるが、「主なアイディアは楽むこと、そして文学を面白くすること」だとYuは強調する。私自身、自分の子供にこの種のアプリを与えて何を考えているのか知るのが楽しみだ。

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(翻訳:Nob Takahashi)


年末年始のゲームプレイ時間調査:子供の世界でも人気を集めたのはやはりAngry Birdsシリーズ

angry-birds-star-wars-splash_wide-4_3_r560スマートフォンやタブレットを教育用に使おうという目的のゲームやアプリケーションが数多く登場してきている。しかし実際にプレイするゲームはどのようなものかといえば、やはり「教育的」なゲームよりも、純粋に面白いゲームが選ばれる傾向にあるようだ。少なくともKytephoneの調査によればそのような結果が出ている。

KytephoneはAndroidにペアレンタルコントロールを導入して、子供にも安全にAndroidフォンを使わせようとするアプリケーションを提供している。同社は、プレイ時間による人気ゲーム調査を展開し、それによるとリリース以来最もプレイされたゲームはRovioのAngry Birds Star Warsとなるらしい。他にもRovio発のゲームがいろいろとランクインしている。

Kytephoneが調査対象としたのは8歳から14歳までで、70ヵ国に住む13000名の子供たちだ。Kytephoneの共同ファウンダーであるAnooj Shah曰く、調査結果に地域差はあまり見られなかったとのこと。「どこに住んでいるかに関係なく、みんなRovioが大好きなようだ」とのこと。調査は年末のホリデーシーズンにまず行い、そこからの変化があるかどうかを確認するために年明けにも再度行われた。

ホリデーシーズンにおけるAngry Birdsシリーズ内での比較を見てみよう。Angry Birds Star Warsは、Angry Birdsの40%しかインストールされていないはずなのだが、プレイ時間はStar Wars版の方が51%長かった。またStar Wars版とSpace版の比較では、前者のインストール数は57%に過ぎないはずなのだが、プレイ時間は197%長かったのだそうだ。

同調査による人気ゲームは以下の通りだ。

  • Angry Birds Star Wars
  • Angry Birds
  • Bad Piggies
  • MineCraft (demo)
  • Angry Birds Seasons
  • MineCraft
  • Angry Bird Space
  • Temple Run
  • Logo Quiz

そして年初の調査では若干の変化があった。トップスリー自体はStar Wars、Bad Piggies、オリジナルのAngry Birdsということで変わらない。しかしBad Piggiesのプレイ時間が伸びて首位に踊りでたのだとのこと。

ちなみにAngry Birds Star Warsのインストール数はBad Piggiesに比べて60%多い。そしてホリデー期間にAngry Birds Star Warsのインストール数が60%伸びたのに対し、Bad Piggiesは50%の伸びだった。

しかしゲームプレイ時間でみるとBad Piggiesの方のプレイ時間は、インストール台数あたり1.12時間ということになった。Star Warsの方はインストール台数あたり0.8時間なのだそうだ。オリジナルのAngry Birdsの方は0.27時間ということになっている。

プレイ時間による比較データというのは、なるほどダウンロード数やアクティブ数とは違った側面を教えてくれる。Kytephoneは、ゲームが眼に触れた頻度っではなく、実際にプレイされた時間でランク付けしようと試みているわけだ。面白い調査ではあるが、少々注意も必要だ。というのもKytephoneは現在のところAndroidのみを対象に提供されているサービスなのだ。そしてiOSプラットフォームでは、ゲームも子供向けアプリケーションも、Android環境よりも多様なものが提供されている。またKytephoneの調査が、やや年齢層の高い子供を対象としていることも意識しておくべきだろう。すなわち、自分のスマートフォンを持っている子供が対象となっているのだ。パパやママからスマートフォンを借りて、ちょっと遊ぶというスタイルはかなり一般的なものだと思われる。しかしKytephoneの調査では、そういうシーンにおける人気アプリケーションの情報はわからないことになる。また、iOSベースのスマートフォンのみならず、iPadが調査対象外となっているのは大きい。iPadこそ子供向けゲーム環境だとして、注力しているゲームプロバイダーも多いのだ。

しかしそうはいっても、この調査は面白い。少なくとも子供たちの世界においてはRovioのゲームが人気で、習慣性を持つものであることが証明されたわけだ。

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(翻訳:Maeda, H)