アプリのプロモーション(販売直結型の広告キャンペーン)の効果の大きい曜日は何曜日か?

今日(米国時間4/3)発表された調査報告書によると、どのカテゴリーのアプリでも、デベロッパがそれらをローンチしたり宣伝するための最良の日は、ウィークエンドだ。ダウンロード数がふつうのウィークデイに減らないアプリでも、広告キャンペーンなどはウィークエンドがよい、ということだ。

この調査は、今年の1月から3月までの3ヶ月間、iOSアプリの売上と推定ダウンロード数を記録した結果だ。

調査を行ったサンフランシスコのSensor Towerは、モバイルアプリの最適化サービスを提供しているスタートアップで、とくにアプリストアで検索に引っかかりやすくなるためのキーワードの改良アイデアなどを、分析結果に基づいてアドバイスしている。

同社によると、顧客からアプリをリリースするタイミングについて訊(き)かれることが多いが、それはカテゴリーによっても違うので、そういう質問に対するもっと網羅的な答を用意しておきたい、と思った。そこで合衆国のアプリストアにおけるすべてのアプリの各日のダウンロード数と売上を推計し、一週間を100とした場合の各曜日の比率を求めた。比率の高い曜日が、キャンペーンをぶつのに適した曜日だ、と言える。

とくにこのデータは、新しいアプリのローンチと並行して広告キャンペーンを展開するデベロッパにとって、参考になるだろう。また一部には、広告を予告広告のような形で週日に配信し、実際の購入やダウンロードはその週のウィークエンドから、という立ち上げ方もある。

今回の調査は、アプリストアのカテゴリーによって宣伝をするベストの日が異なる、と示唆している。一般的にウィークエンドがベストだろうと誰もが思いがちだが、広告からの購入とダウンロードでは最良の曜日が異なる場合もある。

以下はiOS App Storeにおける各カテゴリーの、売上とダウンロード数のベストの曜日の一覧だ:

  • 本アプリ: 日曜日(売上); ウィークエンド(ダウンロード)
  • ビジネス: 週半ば–水曜または木曜(売上); 火曜または木曜(ダウンロード)
  • カタログ: ウィークエンド(売上); ウィークエンド〜月曜(ダウンロード)
  • 教育: ウィークエンド(売上とダウンロード)
  • エンタテインメント: 土曜日(売上); 土曜または日曜日(ダウンロード)
  • 金融財務: 日曜日(売上); ウィークデイ(ダウンロード – ダウンロードはウィークデイ、プレイと購入はウィークエンド)
  • 食品と飲料: 日曜日(売上); 土曜または日曜日(ダウンロード)
  • ゲーム: ウィークエンド(売上とダウンロード, 土曜がやや高)
  • 健康とフィットネス: ウィークエンドと週の初め, 金曜は不可(売上とダウンロード)
  • ライフスタイル: ウィークエンド, 月曜と水曜もやや良い(売上とダウンロード)
  • 医療: 水曜、木曜、または日曜日; 土曜日は不可(売上); 日曜日(ダウンロード)
  • 音楽: 火曜日を除くすべての曜日; 土曜日が爆発的(売上); ウィークエンド(ダウンロード)
  • ナビゲーション: ウィークエンド, 金曜も良い(売上); ウィークエンドのみ(ダウンロード)
  • ニュース: ウィークエンド, 火曜日は不可(売上); ウィークエンド, ウィークデイもやや良い(ダウンロード)
  • ニューススタンド: 土曜日, 火曜は不可(売上); ウィークエンド(ダウンロード)
  • 写真とビデオ: ウィークエンド(売上とダウンロード)
  • 生産性アプリ: 何曜日でも良い(売上とダウンロード)
  • 参考資料: ウィークエンド, 月と火もやや良い(売上); ウィークエンド(ダウンロード)
  • ソーシャルネットワーク: ウィークエンド(売上とダウンロード)
  • スポーツ: ウィークエンドが圧倒的に多い(売上とダウンロード)
  • 旅行: ウィークエンド(売上とダウンロード)
  • ユーティリティ: ウィークエンド, 火曜は不可(売上とダウンロード)
  • 天気予報: 日曜日(売上とダウンロード)

上のリストでお分かりのように、広告販売は一般的にウィークエンドがベストだが、例外もある。ビジネスアプリは、当然かもしれないが、みんながお仕事をしているウィークデイがベストだ。一方、生産性アプリ(Microsoft Officeなど)は意外にも曜日による差がない。報告書は、“生産性は毎日高い方がいいからね”、とジョークを言っている。

医療アプリもやや例外的で、一部のウィークデイが広告販売のベストの曜日だ。

そのほかのレジャー関連のアプリ(食べたり飲んだり楽しんだりソーシャルしたり…)は、当然ながら、十分なひまのあるウィークエンドがベストだ。

もっと詳しい情報や図表が、Sensor Towerのサイトにある

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Microsoftがユーザ情報の政府リクエストの実態を開示…正規ルートのみ

Microsoftが今日(米国時間9/26)、2014年の前半における、各国政府から来た、ユーザデータとアカウント情報のリクエストに関するデータを開示した。リクエストの総数と対象アカウントの数は、2103年の後半とほぼ同じだ。

すなわち今年の1月から6月までMicrosoftには、58676のアカウントに関連する34494件の情報リクエストがあった。その前の6か月では、アカウント58676に関する35083件のリクエストだった。リクエストが多かった上位の国は、合衆国、ドイツ、フランス、トルコだった。

Microsoftのデータ供与数は減っている:

法の執行に関わるリクエストのうち、顧客のコンテンツデータの開示に至ったのは3%未満であり、一方、リクエストの約75%が“ノンコンテンツ”のデータの開示に至った。これらに対し、22%は法を根拠として、あるいはデータが見つからないために、開示の拒絶に至った。その前の6か月では、拒絶の率は18%だった。

また、FISAに基づく開示命令は、その種別により、最少はゼロ件、最多は999件だった。これらに関わるアカウントの数は、最少が18000、最多が18999だった。

もちろん上記のデータは、各国の政府が当人の許可なく勝手に取り出しているデータ取得行為の、氷山の一角にすぎない。過去一年半にわたり、われわれ地球市民は、政府の過剰なデータ収集に関して多くを知った。それは主に、元NSAの契約職員Edward Snowdenによるリークがきっかけであり、その後、一般公民からだけでなく、政府機関の一部からも改革を求める声が上がった。

テクノロジ企業がこのような情報を開示するのも、たいへんな努力だろうとは思うが、それで十分ではない。

Microsoftは政府に、海外ユーザのデータを自国民のそれと同じように求めるな、と抗議している。しかしまだ同社は、法廷で勝っていない。もちろん、今後も抗議し続けるだろうが。

なお、年2回開示されるこれらのデータは、正規のチャネルからのリクエストのみであり、NSAのMUSCULARのような、個々の特別事業による情報収集は含まれていない。そういう意味でも、この開示には限界がある。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


世界50か国のインターネット産業を総覧した「インターネットの殿堂」がWorld Startup Reportから

3月に本誌TechCrunchは、 World Startup Reportの最初のリリースの一つを紹介した。今回この組織は、世界50か国の150の企業からの情報を集めて、さまざまな市場の起業家たちをガイドするという、意欲的なプロジェクトに着手した。

World Startup ReportのファウンダBowei Gaiは、2011年にLinkedInに買収されたCardMuncherを作った人物で、彼のStartup Genomeの最新のコンテンツが“インターネットの殿堂: 世界50か国のインターネット企業から学ぶこと”だ。

インターネットの殿堂には、50か国それぞれの三大インターネット企業から集めた貴重な情報もある。データのソースは、インターネット、株式市場、企業情報、そして各国のスタートアップで働いている人たちだ。

完読をおすすめしたいが、ここでは一部のおもしろい情報をご紹介しよう:

  • 時価総額10億ドル以上のインターネット企業が1社以上ある国は50社中29か国。 Googleの4100億ドルや、Alibaba Groupの2000億ドルは、どなたもご存知だろう。合衆国であまり知られていない企業の中には、ロシアの検索エンジンYandex(158億ドル)、イスラエルのセキュリティソフトメーカーCheckpoint(136億ドル)、韓国の検索ポータルNaver(280億ドル)、南アフリカのメディア企業Naspers(460億ドル)などがある。

  • インターネット業界でいちばん業績の良い業種はコミュニケーションで、平均時価総額が200億近い。これに対してメディアは、約50億ドルだ。
  • 調査した150社中、公開企業は平均時価総額が250億ドルで、対して非公開企業は40億ドル。しかしこれは、買収時の評価額の10倍である。
  • 検索企業の多くは2000年よりも前に創業しており、ゲーム企業は2001年創業が多く、両者はインターネット産業のなかでもっとも“成熟度”の高い業種だ。一方2006年前後にローンチした企業の中ではB2B関連がいちばん多く、World Startup Report saysは、B2Bは“いちばん早くリッチになれる”スタートアップだ、と言っている。
  • おもしろいことに、インターネット企業の世界のトップテンの中にヨーロッパの企業は一社もいない。しかし11位から20位までの中にはヨーロッパ企業が8社もいる。報告書は、“ヨーロッパは合衆国や中国の大きなインターネット企業に比べて市場が小さいが、どの国にも時価総額が10億ドルぐらいの企業がいる。規模を拡大したいヨーロッパ企業は、小さなローカル市場での成功をてこにしてグローバルに進出している企業の多いオーストラリアに学ぶべきだ”、と述べている。
  • 企業を10億ドル以上に育てるのに要している時間は、平均で7〜10年である。

詳しい情報とインフォグラフィックは、Internet Hall of Fame here(インターネットの殿堂)にある。

画像: FlickrユーザAlexander KaiserCreative Commons 2.0のライセンスによる

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


有料アプリは終わった, わずかな例外を除いては

モバイルの有料アプリはもう終わったのか? 最近では一般的にそう考えられており、アプリストアには“十分に良質な”無料アプリがあふれている。またメジャーなパブリッシャーたちも無料のアプリでチャートを賑わし、それらがアプリ内購入などで何百万ドルも稼ぐことによって、その後のユーザ獲得努力に惜しみなくお金を注ぎ込んでいる。このところ新顔のパブリッシャーたちにとって、Apple App Storeの上位進出が相当な難関になっているのも、そんなサイクルが定着しているせいだ。

今週末に掲載された一連のブログ記事やオンラインのディスカッションも、アプリの無料化という傾向を再び明らかにしている。これらの議論はすべて、事態を何とかしようとあがいている現役のデベロッパからのものだ。でも彼らが使っているデータは、かなり恣意的だ。アプリデベロッパのDavid Smithと彼の妻も、そのことを語っている。別のところでは、InstapaperのファウンダMarco Armentが、自分の新作アプリOvercastの適切なビジネスモデルを決めようとしたときの苦労について、書いている。

でもこれらの談話は、これまで何か月も連綿と報告されている客観的なデータが示していることを、個人的な体験として語っているにすぎない。そしてそのデータの方には、見過ごせない細かいニュアンスがいくつかある。とくにそれは、競争のゆるいニッチで利益を上げようと努力している有料アプリのデベロッパにとって、見逃せないだろう。たしかに、アプリは全体として無料化の傾向にあり、App Storeで多数を占めるのは無料アプリだが、しかしそれでも、少なくとも今のところは、有料アプリが成り立つ分野がいくつかある。

無料への移行

数か月前を振り返ると、分析企業Flurryの7月の報告書が、そのころにおけるアプリの無料化の様相を記述している。2010年から2012年にかけて、App Storeの無料アプリの比率は80%から84%に増えたが、しかし2013年の初めにはそれが90%に成長した(下図水色の部分)。そして有料アプリ10%の内の6%は、価格が99セント以下だった(下図こげ茶の部分)。

その報告書の中でFlurryは、人びとは(有料アプリを買って)広告を避けるよりも無料のコンテンツを求めることに熱心だ、と書いている。また、コンテンツが高品質であることよりも、無料であることが優先する、と。

Flurryの調査部長Mary Ellen Gordon, PhD.によると、無料への移行が決定的であることを示す最強の証拠は、デベロッパが行うA/Bテストの結果だ。彼らは数か月かけて、いろんな価格レベルでA/Bテストを行い、そして最終的に、無料という結論に達するのだ。アプリを無料にして、アプリ内購入で稼ぐ、という道を彼らは選ぶ。

彼女が本誌に語ったところによると、“デベロッパは、誰もがそうしているから、あるいは、そうすべきだから、アプリを無料にしているのではない。自分でいろんな価格設定をA/Bテストしてみて、無料しかないという結論に達しているのだ”、ということ(下図)。“このままいくと、来年の無料アプリの比率は91から93%ぐらいになり、今よりは大きいけど100%にはならない。有料化できる特殊なアプリが、必ずあるからだ”。

有料アプリで行けるのはどこ?

では、有料アプリが今でも通用するのはどこだろう? 言い換えると、有料アプリが今でも売れているカテゴリーは何か? アプリ分析企業のDistimoに話を聞いてみた。同社はApp Storeのダウンロード数のランク表を集計し分析して、有料アプリが健在な分野を調べた。

そして同社の発見によると、以下のカテゴリーでは、ダウンロードされているアプリのトップテンの、少なくとも半数が有料アプリだ: 生産性(OA)、医療、ビジネス(仕事)、健康とフィットネス、ナビ、カタログ、ライフスタイル、写真とビデオ、旅行、天気予報。一部の有料アプリは、アプリ内購入を併用して売上を上げようとしている。

[ビジネス(仕事)10位まで]

[天気予報 10位まで]

これらのリストを見ておもしろいのは、有料アプリのほとんどが、いわゆる「実用ソフト」であることだ。これらのアプリは、特定の仕事をちゃんとやってくれる…旅の予約、健康対策、明日の天気を知る、仕事をする、写真を編集する…いずれも、ユーザが毎日のようにする仕事なので、お金を払っても機能や性能が優秀な方がよい。無料アプリを、不満を感じながら使い続けるよりは。

逆に不在が目立つのは、App Storeの常連ビッグカテゴリーであるゲームやソーシャルネットワーキングだ。上位の中では、Minecraftが唯一の有料ゲームアプリ、Grindr Xtraが唯一のソーシャルアプリだ。また、収益の大きい本やニューススタンドのカテゴリーも、無料アプリの世界だ。

しかし一般的にDistimoのデータは、多くのカテゴリーで無料アプリケーションが優勢というFlurryのデータを再確認している。そこではアプリ内購入が主な収益源であり、とりわけゲームでその傾向が著しい。さらに、すべてのカテゴリーのトップテンを全部集めたものの67%が、今ではアプリ内購入を利用している。

有料アプリはまだ生き残っている、とDistimoは言うが、有料アプリが売れるためにはいくつかの条件に依存する…ターゲットとするオーディエンスのタイプ、カテゴリー、競合の状態など。ほかのビジネスと同じだ。

でもDistimoの分析対象は各カテゴリーのトップテンだけだから、もっと下の方の状態は分からない。上位進出は往々にしてマーケティング努力の結果だったりするから、データとしても偏りがあるだろう。

しかし少なくともApp Storeのチャートの上位の分析は、ダウンロード数を見るためには有意義だ。この夏の別のデータによると、トップテンに入るためには有料アプリで4000、無料アプリで70000のダウンロードが必要だ。トップ50に入るためなら、有料アプリは950ダウンロードでよい。無料アプリは23000だ。これらの数字の一部は今月再確認され、よく知られているデベロッパReaddleの報告によれば、3500から3800ダウンロードぐらいでApp Storeの有料アプリのトップテンに入ることができたという。

有料アプリはますます狭き門に直面しつつあるが、でも、あくまでも有料で行くと決めたデベロッパの参考になるような、サクセスストーリーがわずかながらある。ただし、途中のアップグレードで有料化を導入する際には、それまでのユーザベースを疎外しない努力が重要だ。Clearはそれをやろうとしたが、あとから方針を変えざるをえなくなった。

今後も有料アプリは、競争のあまりないニッチで、独自性の高い優れた製品を提供しているかぎり、ビジネスとして成立し持続するだろう。平凡な製品なら、消費者は無料アプリに向かう。

デベロッパたちはこの傾向を嘆き、“認めたくない事実ではあるが”有料アプリもそのほとんどはがらくただ、と言う。デベロッパのFlorian Kuglerが最近書いたこの嘆き節は、Hacker Newsの上で広く共有された。

しかしユーザにとって、アプリにお金を払うだけの価値があるか否かは問題ではない。問題なのは、長期的に、その支払額が巨額になることだ。今消費者は、ほとんど100万近くのアプリから選ばなければならない。お金を払ったけどがらくただった、という経験を毎日繰り返すわけにはいかない。だからモバイルアプリの主流が無料アプリになってきたのも、この‘あまりにも多すぎるアプリ’の時代における、当然、というか、必然的な流れなのだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


間もなく開幕のGoogle I/O。会場では数百台のArduinoを使って騒音レベルや空気汚染度などの環境データを測定予定

間もなくGoogle I/Oが開幕となる。参加するのであれば、自動的にGoogle Cloud Platform Developer Relationsチームによる実験に参加することにもなる。Google I/Oの開催されるMoscone Center周辺の環境情報を種々吸い上げてみようとするプランがあるようなのだ。

Developer Programs EngineerのMichael Manoochehriによるブログ記事によると、Arduinoを使った環境情報取得センサーをあちこちに配置する予定なのだとのこと。そしてリアルタイムで温度、騒音、湿度、空気汚染度などの情報を取得するのだそうだ。そもそもの目的は、カンファレンス会場のどこが最も人気のエリアとなっているのかなどを知るためのものだ。得られたデータをGoogleがどのように分析するのかはなかなか楽しみだ。

気味が悪いと感じる人もいるかもしれない。しかしこれは施設内の温度に応じて空調の調整を行うのとさほど変わらない意味しかない。将来、屋内でのエンタテインメントやビジネスについて役立つ情報を集めるための準備をしておくという、いかにもGoogleらしいプロダクトのひとつだと言える。

各種情報収集センサーをネットワーク化することにより、ロジスティクス、都市設計、その他コンシューマープロダクトの開発などに革命をもたらす可能性もあるのです。今回のデータ収集の成果は、Data Sensing LabでGoogle I/O出席者の皆さんと共有していこうと思っています。Google Cloud Platformと、オープンなハードウェアを組み合わせることで、誰にでも利用可能で有効なコンピューティング環境が構築できることを示したいと考えているのです。

オープンハードウェアとGoogleのCloud Platformを使ってデータが収集できるというのはわかった。しかし具体的にはどのような形でビジネスに役立つのだろう。たとえばどの洋服店では来客数や商品を見て回った人のカウントができるようになりそうだ。また、店舗内のどこに人が集まるのかも測定できる。店内のディスプレイの状況により、どういう動きが生まれるのかを確認するのに使えるかもしれない。言ってみればリアル世界での広告トラッキングシステムのような使い方ができるかもしれないわけだ。あくまでも将来的な可能性ではあるが、いろいろと面白いアイデアが生まれてきそうだ。

ちなみに、こういう環境データ的なものは、個別に見ていてはほとんど意味を持たず、全体を把握してこそ判断の役に立つものとなってくる。

騒音のレベルを測定する機器もあれば、また付近での足音数をカウントするものもあります。こうしたデータを総合して、測定場所での動向を把握したいと考えているのです。

こうした情報が個人情報とタグ付けされることはない。足音や、他の日常的な振る舞いを統合してデータとして活用するというアイデアは、多少の気味悪さはあるものの、確かに面白さは感じる。

もしこうして収集したデータを、簡単かつわかりやすい形でデータ提供を行えるとなると、多くのビジネスがセンサー導入に積極的になるだろう。そうした際に必要とされるのは安価に提供されるプラットフォームであり、そのプラットフォーム上にデータが集約されていくことになる。Googleはもちろんプラットフォーム提供者としての成功を目指していくことになるわけだ。

データの収集を行いつつ、Data Sensing Labと名付けたワークショップも開催されることとなっている。周囲の環境データを読み込んでどのような解析を行なっているのかに興味があれば、ぜひ参加してみると良いだろう。また、会場内に設置するモニターでも、収集したデータをリアルタイムで表示することになっている。

Googleに追尾されつつ、Google I/Oの様子はいろいろと伝えて行きたいと思っている。

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(翻訳:Maeda, H)


AppleはSiriの音声データを匿名化して最大2年保存する

AppleのiOSデバイス上の音声アシスタントSiriは、情報を捨てずに保存し、それらを、同社がリモートのサーバ上で行っている分析処理の結果をより正確にするために利用している。同社はこれまで、Siriとぼくのやりとりをいつまで保存するのか、それをどのように利用しているのかを明かさなかったが、このほどWired誌がAppleに取材をして、Siriのデータの保存のされ方を突き止めた。

Appleによると、Siriが集めた音声ファイルには識別子としてユーザのアカウントではなく乱数を付ける。それによってデータは匿名化される。メールアドレスなどユーザを識別できる情報は、いっさい付けない。乱数とデータの結びつきは6か月続き、そのあと削除される。音声ファイルそのものは、まだ残る。そして識別子を失った音声ファイルはAppleのサーバ上にさらに最大で18か月残り、Siriの改良や新製品のテストに利用される。ただしユーザがSiriを完全にoffにすると、データも識別子もすべて即座に削除される。

口述型のアプリケーションやサービスをめぐるプライバシーの懸念という問題は、前からある。Siriのための音声認識ソフトウェアを作ったNuanceは、2009年にiPhone用のDragon Dictationをローンチしたとき、プライバシーを心配する人びとに対して自分を擁護しなければならなかった。Nuanceは、そのアプリの会話の書き起こしを同社のサーバに保存して、自社技術の改良に役立てていた。Googleが個人化〜ターゲティングやGoogle Nowの正しい動作のために集めている情報にも、まったく同様の問題がある。

American Civil Liberties Unionの弁護士Nicole Ozerはプライバシー評論家としても有名だが、今回Wired誌にAppleを調べさせたのも彼だ。彼は、Appleが、ユーザの個人データの保存ポリシーを、ユーザに分かりやすい形でどこにも明記していないことを、問題にしている。SiriのFAQにもない。どんな情報をどんな形で保存し利用しているか、それを消費者に正しく伝えることはAppleの義務だ、と彼は主張している。

原則として、アプリやサービスがデータの収集を必要とするときには、個人の情報が内部的にあっちへ行ったりこっちへ来たりを激しく繰り返すことはほぼ間違いない。プライバシーを重視するユーザは、そのような状況に対して用心すべきだ。Siriに関するAppleのポリシーは、ほかと比べてかなりひどいかもしれないが、今回それを明確に具体的に述べてくれたことは、ありがたい。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))