有料アプリは終わった, わずかな例外を除いては

モバイルの有料アプリはもう終わったのか? 最近では一般的にそう考えられており、アプリストアには“十分に良質な”無料アプリがあふれている。またメジャーなパブリッシャーたちも無料のアプリでチャートを賑わし、それらがアプリ内購入などで何百万ドルも稼ぐことによって、その後のユーザ獲得努力に惜しみなくお金を注ぎ込んでいる。このところ新顔のパブリッシャーたちにとって、Apple App Storeの上位進出が相当な難関になっているのも、そんなサイクルが定着しているせいだ。

今週末に掲載された一連のブログ記事やオンラインのディスカッションも、アプリの無料化という傾向を再び明らかにしている。これらの議論はすべて、事態を何とかしようとあがいている現役のデベロッパからのものだ。でも彼らが使っているデータは、かなり恣意的だ。アプリデベロッパのDavid Smithと彼の妻も、そのことを語っている。別のところでは、InstapaperのファウンダMarco Armentが、自分の新作アプリOvercastの適切なビジネスモデルを決めようとしたときの苦労について、書いている。

でもこれらの談話は、これまで何か月も連綿と報告されている客観的なデータが示していることを、個人的な体験として語っているにすぎない。そしてそのデータの方には、見過ごせない細かいニュアンスがいくつかある。とくにそれは、競争のゆるいニッチで利益を上げようと努力している有料アプリのデベロッパにとって、見逃せないだろう。たしかに、アプリは全体として無料化の傾向にあり、App Storeで多数を占めるのは無料アプリだが、しかしそれでも、少なくとも今のところは、有料アプリが成り立つ分野がいくつかある。

無料への移行

数か月前を振り返ると、分析企業Flurryの7月の報告書が、そのころにおけるアプリの無料化の様相を記述している。2010年から2012年にかけて、App Storeの無料アプリの比率は80%から84%に増えたが、しかし2013年の初めにはそれが90%に成長した(下図水色の部分)。そして有料アプリ10%の内の6%は、価格が99セント以下だった(下図こげ茶の部分)。

その報告書の中でFlurryは、人びとは(有料アプリを買って)広告を避けるよりも無料のコンテンツを求めることに熱心だ、と書いている。また、コンテンツが高品質であることよりも、無料であることが優先する、と。

Flurryの調査部長Mary Ellen Gordon, PhD.によると、無料への移行が決定的であることを示す最強の証拠は、デベロッパが行うA/Bテストの結果だ。彼らは数か月かけて、いろんな価格レベルでA/Bテストを行い、そして最終的に、無料という結論に達するのだ。アプリを無料にして、アプリ内購入で稼ぐ、という道を彼らは選ぶ。

彼女が本誌に語ったところによると、“デベロッパは、誰もがそうしているから、あるいは、そうすべきだから、アプリを無料にしているのではない。自分でいろんな価格設定をA/Bテストしてみて、無料しかないという結論に達しているのだ”、ということ(下図)。“このままいくと、来年の無料アプリの比率は91から93%ぐらいになり、今よりは大きいけど100%にはならない。有料化できる特殊なアプリが、必ずあるからだ”。

有料アプリで行けるのはどこ?

では、有料アプリが今でも通用するのはどこだろう? 言い換えると、有料アプリが今でも売れているカテゴリーは何か? アプリ分析企業のDistimoに話を聞いてみた。同社はApp Storeのダウンロード数のランク表を集計し分析して、有料アプリが健在な分野を調べた。

そして同社の発見によると、以下のカテゴリーでは、ダウンロードされているアプリのトップテンの、少なくとも半数が有料アプリだ: 生産性(OA)、医療、ビジネス(仕事)、健康とフィットネス、ナビ、カタログ、ライフスタイル、写真とビデオ、旅行、天気予報。一部の有料アプリは、アプリ内購入を併用して売上を上げようとしている。

[ビジネス(仕事)10位まで]

[天気予報 10位まで]

これらのリストを見ておもしろいのは、有料アプリのほとんどが、いわゆる「実用ソフト」であることだ。これらのアプリは、特定の仕事をちゃんとやってくれる…旅の予約、健康対策、明日の天気を知る、仕事をする、写真を編集する…いずれも、ユーザが毎日のようにする仕事なので、お金を払っても機能や性能が優秀な方がよい。無料アプリを、不満を感じながら使い続けるよりは。

逆に不在が目立つのは、App Storeの常連ビッグカテゴリーであるゲームやソーシャルネットワーキングだ。上位の中では、Minecraftが唯一の有料ゲームアプリ、Grindr Xtraが唯一のソーシャルアプリだ。また、収益の大きい本やニューススタンドのカテゴリーも、無料アプリの世界だ。

しかし一般的にDistimoのデータは、多くのカテゴリーで無料アプリケーションが優勢というFlurryのデータを再確認している。そこではアプリ内購入が主な収益源であり、とりわけゲームでその傾向が著しい。さらに、すべてのカテゴリーのトップテンを全部集めたものの67%が、今ではアプリ内購入を利用している。

有料アプリはまだ生き残っている、とDistimoは言うが、有料アプリが売れるためにはいくつかの条件に依存する…ターゲットとするオーディエンスのタイプ、カテゴリー、競合の状態など。ほかのビジネスと同じだ。

でもDistimoの分析対象は各カテゴリーのトップテンだけだから、もっと下の方の状態は分からない。上位進出は往々にしてマーケティング努力の結果だったりするから、データとしても偏りがあるだろう。

しかし少なくともApp Storeのチャートの上位の分析は、ダウンロード数を見るためには有意義だ。この夏の別のデータによると、トップテンに入るためには有料アプリで4000、無料アプリで70000のダウンロードが必要だ。トップ50に入るためなら、有料アプリは950ダウンロードでよい。無料アプリは23000だ。これらの数字の一部は今月再確認され、よく知られているデベロッパReaddleの報告によれば、3500から3800ダウンロードぐらいでApp Storeの有料アプリのトップテンに入ることができたという。

有料アプリはますます狭き門に直面しつつあるが、でも、あくまでも有料で行くと決めたデベロッパの参考になるような、サクセスストーリーがわずかながらある。ただし、途中のアップグレードで有料化を導入する際には、それまでのユーザベースを疎外しない努力が重要だ。Clearはそれをやろうとしたが、あとから方針を変えざるをえなくなった。

今後も有料アプリは、競争のあまりないニッチで、独自性の高い優れた製品を提供しているかぎり、ビジネスとして成立し持続するだろう。平凡な製品なら、消費者は無料アプリに向かう。

デベロッパたちはこの傾向を嘆き、“認めたくない事実ではあるが”有料アプリもそのほとんどはがらくただ、と言う。デベロッパのFlorian Kuglerが最近書いたこの嘆き節は、Hacker Newsの上で広く共有された。

しかしユーザにとって、アプリにお金を払うだけの価値があるか否かは問題ではない。問題なのは、長期的に、その支払額が巨額になることだ。今消費者は、ほとんど100万近くのアプリから選ばなければならない。お金を払ったけどがらくただった、という経験を毎日繰り返すわけにはいかない。だからモバイルアプリの主流が無料アプリになってきたのも、この‘あまりにも多すぎるアプリ’の時代における、当然、というか、必然的な流れなのだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


モバイルアプリを”Web化”, ディープリンクの導入でQuixeyが標準技術AppURLを提唱

【抄訳】

モバイルアプリを検索するQuixeyが今日(米国時間8/2)、モバイルアプリにWebサイトのような機能を持たせるためのAppURLという規格を提唱した。個々のアプリがスタンドアローンで孤立するのではなく、あるアプリから別のアプリやコンテンツにナビゲートできる、という仕組みだ。ニュースアプリなら別の記事へ行けたり、Yelpのレストランリストなら関心あるレストランのアプリをインストール/立ち上げたり、ソーシャルアプリなら友だちのプロフィールに飛べたり…。

このようなコンセプトはディープリンク/ディープリンキングと呼ばれていて、かなり前からある。ディープリンクURLを作るCellogicのDeeplink.meのようなサービスも最近はある(モバイルアプリのディープリンクのためのbit.lyのようなサービスだ)。さらにその前には、iOSアプリのそれぞれ独自のURL方式をオープンソース化しようとするデータベースOneMillionAppSchemes.com(本当に100万種類もあるか!)や、アプリをリンクして複数の写真編集アプリを一か所で使っちゃおうというPhotoAppLinkなんかもあった(ちなみに私も個人的には、アプリのディープリンクには大賛成である)。

Quixeyの協同ファウンダでCEOのTomer Kaganも、“ディープリンクという考え方は必ずしも新しくはない”、と認める。“たとえばTwitterにはカードがある”。つまりTwitterが今力を入れているのは、一つのツイートを多面的なメディアにするための追加的なHTMLをWebページに置かせる、という方式だ。“ほかにも、いろんなサイトが独自の方式でディープリンクの拡大をねらっているが、モバイルアプリ上のそれは、やり方が統一・標準化されてもよいのではないか。この際、アプリ間に妙な格差ができないためにも”。

デベロッパコミュニティの取り組みに任せずにQuixeyという一企業が乗り出してきた理由についてKaganは、これまで誰も取り組まなかったし、放置されていた時間がもはや長すぎる、と言った。

“うちのCTOのLiron Shapiraと一緒に3年あまり前にQuixeyを始めたとき、すでにAppURLのようなコンセプトが二人の間で話題になっていた。‘そういうものがあればいいのにね’と二人で言っていた”。Kaganはそう説明するが、その実現のために動き出すことはなかった。そのうちできる、と考えていたからだ。“うちがやらなきゃ、ほかの誰もしない、とは当時は考えなかった”。

CelllogicのDeeplink.meの場合がそうだったように、AppURLの発想も、ほかの仕事がきっかけで生まれた。それは、同社のアプリ検索だ。今ではパートナーのAsk.comやMicrosoft、Sprint、NokiaなどがQuixeyをもとにそれぞれ独自のアプリ検索を提供しているが、Deeplink.meの場合と違ってQuixeyは、AppURLを自社のビジネスにする気はなかった。

“ディープリンクはモバイルアプリのエコシステム全体にとって重要だ。私企業が保有して収益源とすべきものではない”、とKaganは言う。そこでQuixeyは、AppURLがやっていることを一般公開して、デベロッパたちから今後寄せられるモアベターなアイデアに期待することにした。そうすれば、コミュニティの全員が同意する標準規格が出来上がるだろう。

そのやり方

AppURLのやり方は、三段階から成る:

1)アプリのデベロッパは自分のアプリ用のURL形式を選ぶ。

2)アプリがURLを扱う部分を書く。

3)appurl.jsonファイルをパブリッシュする(機械可読なドキュメンテーションで、アプリからHTTP Webへの接続方式を記述)。

それによって、システムがディープリンクを有効にし、検索エンジンがアプリ内リンクをクロールできるようになる。アプリ内にあるURLへのリクエストを検索エンジンからできたり、そこからの情報をインデクシングしたりする。(したがって、AppURLがスタンダートとして広く採用されれば、アプリ検索をメインのビジネスとするQuixeyにとっても、より良い検索ができることになる。)

【後略】
—-以下、リダイレクトの方法など—-

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


モバイル・アプリのインストを促すFacebook広告が大人気―3800のデベロッパーが2500万ダウンロードを呼び込む

Facebookのアプリ・インストール広告は今回のFacebookの四半期決算のスターだった。

シェリル・サンドバーグによれば、3800チームのデベロッパーがアプリ・インストールを促す広告を利用し、2500万のダンロードを呼び込むことに成功したという。iOSとAndroidのトップ100デベロッパーの40%が今年の第1四半期にこの広告を利用した。マーク・ザッカーバーグは、「われわれはモバイル・アプリ・インストール広告から本格的な収入を上げ始めた」と語った。

私が昨日の記事で紹介したように、あらゆるネットビジネスがモバイル化を進める中で、アプリ・ストアにおける競争は激しくなる一方だ。デベロッパーは自分のアプリをユーザーに発見してもらうためにあらゆる努力を払う必要がある。そのため昨年10月にスタートしたFacebookのアプリ広告には巨大な可能性がある。

Facebookのアプリ広告を使えばデベロッパーはモバイル版のニュースフィード中に大きなスクリーンショット、アプリの説明、インストール・ボタンを表示できる。Facebookの膨大なモバイル・ユーザー数のおかげで、こうしたインストール広告はアプリのプロモーションの必須に必須の要素となってきた。

ザッカーバーグは「iOSとAndroidは外部のアプリ・ストアなので、Facebookがそこからどうやって収益を上げるか当初はっきりしなかった。結局われわれはデベロッパーがアプリをプロモーションすることを助けるという手法に落ち着いた」と語った。

Facebookはアプリ発見広告に本格的に収益を上げる方法を見出した。7億5100万人に上る月間ユーザー数を背景に、サンドバーグは「われわれはデベロッパーに莫大な露出機会を与えることができるユニークな存在だ」と誇った。ザッカーバーグは「アプリ広告は本質的にモバイル広告に適合している。通常の広告の大半はクリックするとウェブサイトにジャンプする。ところがアプリ・インストール広告はアプリ・ストアのそのアプリのページを直接開く。モバイル・ユーザーは当然そのアプリ・ストアを以前に使ったことがあり、支払情報などはすべて入力ずみだ。アプリ購入は簡単だ。またデベロッパーにとってわれわれの広告のコストパフォーマンスは極めて高い」と述べた。

CFOのDavid Ebersmanは「アプリ・インストール広告はまだ開発途上だが、すでに非常にうまく機能している。売上の推移にも満足している」と述べた。

Facebookのアプリ広告は今後ますます重要性を増していきそうだ。モバイル広告の売上が3億7500万ドル、全売り上げの30%(前四半期は23%)にもアップしたのは明らかにアプリ広告の功績だ。

ただし、ライバルも同じことを考えている。Twitterも最近アプリ・インストール・カード広告を開始した。またHunter Walkなどの情報によればApple自身もAppStore内にアプリの広告を表示することを考えているという。

モバイル・アプリが全盛になればなるほどデベロッパーはライバルを出し抜く方法に苦心することになる。どうやらデベロッパーはFacebookその他のアプリ発見広告に今後ますます投資しなければならなくなるようだ。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


アメリカのモバイル・アプリ経済は活力旺盛、モバイル・ブラウザはFacebookアプリに押されて苦戦(Flurry調べ)

モバイル・アプリのアナリティクスを提供するFlurryは毎月10億台以上のスマート・モバイル・デバイスの利用状況を調査している。最近Flurryはアメリカの消費者がモバイル・アプリとモバイル・ブラウザをどのように使い分けているかレポートした。それによると、iOSとAndroidのアプリは元気一杯のようだ。消費者のスマートフォン、タブレットの利用時間は1日あたり平均2時間38分だが、その80%の時間はアプリを利用している。モバイル・ブラウザの利用は5分の1(20%、31分)しかない。

アプリのカテゴリーでみると、やはりゲームが大きな割合(32%)を占めている。次に大きいのがFacebookで毎日の利用時間の18%を占めている。さらに他のソーシャルメディアのアプリの6%を加えると、ソーシャル関係の利用時間はほぼ全体の4分の1となる。

しかしFlurryの調査によれば、Facebookアプリの利用時間を長くしているのはソーシャルな活動だけではないという。Flurry CEO、Simon Khalafは「ユーザーはおそらくFacebookアプリ内で他のウェブコンテンツを相当時間見ているに違いない。いわばザッカーバーグは壁に囲まれた庭を作ることに成功している。Facebookは消費者がもっとも長時間利用するウェブ・ブラウザになっているのは間違いない。消費者が全体として毎日39分近くの時間をFacebookアプリ内で過ごすというのはFacebookにとって非常に有利な状況だ」」と述べた。

Facebookは消費者がもっとも長時間利用するウェブ・ブラウザになっている

KhalafはFlurryのブログ記事にこう書いている。

モバイル・アプリが登場してから5年になるが、このエコシステムは大いに繁栄している。成長が鈍化するきざしに目を光らせているが、今のところその兆候はまったく見られない。これはスマートフォンに続いてタブレットも急速に普及したいるためだだ。タブレットとスマートフォンはデスクトップ、ノート両方のパソコンを侵食している。Facebokを始めとするアプリが消費者のモバイル滞在時間の大部分を奪っている。

ブラウザではiOSのSafari(12%)の利用時間がトップだ。Flurryのデータを見ると、iPhoneとiPadのユーザーはAndroidのユーザーよりブラウザを利用する率が少し高い。あるいはAndroidのユーザーがiOSユーザーよりも熱心なFacebookユーザーなのかもしれない。Safariの優位はiPadの普及のせいかもしれない。タブレットの大きな画面ではブラウザの利用が快適になる。しかしAndroidのタブレットは(少なくともまだ)iPadのシェアに及ばない。

これ以外の分野については、エンタテインメント・アプリとユーティリティー・アプリがそれぞれ 8%ずつを占めているという。生産性アプリ、ニュース・アプリはそれぞれわずか2%しか占めていない。またiOSとAndroid以外のモバイル・プラットフォームの支持者が言うような「消費者はアプリに飽きている」という証拠はまったく見出されなかった。ここ3年間の世界のモバイル・アプリの1日あたり平均リリース数は次のとおりだ。2010年誌第4四半期は7.2、2011年第4四半期は7.5、2012年第4四半期は7.9。

「このようにアプリのリリース数が着実に増加していることはまだまだアプリ史上が飽和していないことを示すものだろう。消費者はますます多くのアプリを利用するようになっている」とKhalafは書いている。 ただしアプリの大部分は書籍、テレビ番組、ゲームのように寿命が短い。いずれにせよ「2010に比べて2012年の方がアプリの利用が減っている」という主張には根拠がないようだ。

2010年誌第4四半期から2012年第4四半期にかけて、ユーザーが新アプリを利用する率がほとんど2倍になっていることも発見された(下のグラフ)。これは220万台のデバイスについて2年以上にわたって行われた調査の結果だ。消費者がますます多くの新しいアプリをインストールしているという傾向はデベロッパーにとって朗報だ。

「消費者がこれほど多数の新しいアプリを利用しているということはアプリ市場はまだ成長期にあり、今後イノベーション、ブレークスルーをもたらす新しいアプリの登場が期待できることを意味する」とKhalafは結論している。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Dropbox、モバイル・デベロッパー向けに同期APIを公開―クラウド上のファイルにローカル・ファイルのようにアクセスが可能に

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今日(米国時間2/6)、Dropboxはまったく新しいAPIをデベロッパー向けに発表した。モバイル・アプリの開発にあたって非常に強力なツールとなることが期待される。

Dropbox Sync APIはiOSとAndroidプラットフォーム向けで、ユーザーがDropboxのアカウントに保存したファイルをデバイスのローカルに保存したファイルと同じ手続で利用できるようにする。デベロッパーはこのAPIを利用して同期、キャッシュ、オフライン・アクセス、バージョン管理などのさまざまな機能を簡単に実装できる。デベロッパーはファイルへのアクセスや管理に神経を使う必要がなくなり、アプリの機能の開発にリソースを集中できるわけだ。

私はDropboxのプロダクト・マネージャー、Sean LynchにこのAPIについて取材した。Lynchは「一言でいえば、昨年11月に発表したDropbox Chooser同様、このAPIもデベロッパーの苦労を軽減しようというDropboxの努力の一環だ。このAPIはどんなプラットフォームでもアプリがシームレスにクラウド上に保管されたファイルを処理できるようにする」という。

Lynchはこう説明する。

Dropboxの使命はユーザーがどこにいようと自分のデータに自由にアクセスできるようにすることにある。これは地理的な場所のことだけでなく、利用しているデバイスやプラットフォームによってもアクセスが制限されないようにすることが含まれている。つまり自宅やオフィスでパソコンを使っていようと、出先でiOSやAndroidのスマートフォンやタブレットを使っていようとDropbxoに保存した自分のデータが利用できなくてはならないということだ。そのためアプリがDropboxに容易にアクセスできるようにするツールをデベロッパーに提供することは非常に重要だ。

あらゆるデベロッパーがDropboxサービスをアプリから簡単に利用できるようにするためにはどんなAPIを提供すべきか、われわれは長い間検討してきた。アプリからDropboxのファイルを呼び出したり共有したりする機能をもたせたChooserはこの方向への第一歩だった。われわれは木曜日にChooserをリリースしたところ、金曜から週末の間に多くのデベロッパーがソースコードに数行のJavaScriptをコピー&ペーストし、月曜には多数のDropboxと連携したアプリが登場していた。

新しいSync APIは要するにDropboxストレージをごく簡単にアプリに統合する役目を果たす。以前のAPIではデベロッパーはアプリでファイルを利用するためにまずファイルをローカルにダウンロードする必要があった。中途で障害が起きた場合はリトライし、それでもダメなら一旦ローカルに保存してその場所を記憶しておく。またアップロードでも同様の手間がかかった。ユーザーがオフラインでファイルに変更を加えた場合、変更された箇所を探し出し、オンラインになると同時にDropboxに再アップロードしなければならない。そうした処理をデベロッパーがすべてコーディングする必要があった。

新しいSync APIはこうしたファイル管理の負担をデベロッパーから取り除く 。ネットワーク接続の中断、オフライン・キャッシング、バージョン管理と自動アップロードなどをデベロッパーに代わって処理してくれる。Squarespace Noteのデベロッパー、Chris Coxはリリース・ノート中で「Sync APIのおかげでDropboxをアプリに統合するために必要なコードの行数がおよそ半分に減った」と証言している。

Lynchは「モバイル・デバイスでDropboxのファイルを呼び出し、編集を加えた結果が整合性をもってリアルタイムで他のデバイスやプラットフォームからも利用できるようにするのが目的だが、それ以外にもデベロッパーが創造性を発揮してこのSyncAPIを利用してくれるのではないかと期待している。 われわれのAPIは部分的には AppleのiCloudの同期APIに似た機能を持っている。しかしわれわれのAPIはユーザー自身のDropboxアカウントにアクセスするので、単にiOSやMacばかりでなく、事実上あらゆるコンピューティング・プラットフォームから利用できるところが強みだ」と述べた。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+

Twitter、iOS、Android、モバイルウェブのアプリをリニューアル―検索表示の改良やURLのワンクリックでのオープンなど

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今日(米国時間2/6)、以前から待ち望まれていたTwitterの検索機能の改良を含むリニューアルが実施された。対象はすべてのモバイル・デバイスで、 iOS、Androidとモバイル・ウェブがサポート されている。Twitterでは「このアップデートで関連あるツイート、トレンド、フォローしたいユーザーなどがすべて単一のストリーム中に表示されるようになった」としている。

このアップデートで、ユーザーはアプリのどこからでも検索アイコンをタップして検索が可能になった。今回のアップデートは日頃よくツイートやリツイートをするかしないかにかかわらず、すべてのユーザーのTwitter体験を改善することが目的だ。Twitterは前からツイートしなくてもTwitterは楽しめますと言ってきた。

それはそのとおりだったが、自分が興味のある対象をすぐに簡単に見つけることができればユーザーは今以上にTwitterを楽しめるはずだ。@ツイートであろうとスーパーボウルを観ているときに自分が投稿したツイートであろうと、すぐに発見できるように検索機能を着実に改善していくことはTwitterがフル機能のソーシャル・ネットワークとなるために欠かせない過程だ。

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変更の詳細はこちらに

見つける: 「見つける」中のすべてのコンテンツ、ツイート、アクティビティ、トレンドなどはiPhoneでもAndroidでも単一のストリームになった。アクテビティとトレンドは「見つける」タブのトップの新しいプレビュー画面をタップして開くことができる。

検索: 新しい検索結果はキーワードと関連性の高い順にツイート、写真、アカウントが単一のストリームとして表示される。iPhone版では新しい検索アイコンが追加され、アプリのどの部分からでも即座に検索が実行できるようになった(このアプリのトップの検索ボタンはAndroid、iPadにはすでに実装ずみ)。ツイート作成ボタンの隣の虫メガネのアイコンが検索ボタンだ。

つながり: つながりタブのコンテンツを見やすくするため、デフォールトのビューには新しいフォロワー、リツイート、@ツイートが単一のストリームで表示されるようになった。ただし「設定」タブで「つながりタブに@ツイートだけを表示する」にチェックを入れればそのようにできる。

リンク:i ツイート中のURLをクリックすると直接引用元ウェブページが開くようになった(従来はツイートをタップするとまず表示が拡張され、ウェブページを開くためにはさらにURLをクリックする必要があった)。

リンクをクリックすれば二度手間なしに直接ページが開くのは快適だ。Twitterには引き続き動作の効率化に取り組み、またユーザー行動への理解をさらに深めてもらいたい、たとえば、私があるフォロー相手の写真入りのツイートを頻繁に拡張表示していたら、そうしたツイートが自動的に拡張表示になるようにしてほしい。

[写真: Flickr]

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+