Facebook Q1決算を発表、売上80.3億ドルで予測超え、ユーザー増加率も上昇

Facebookは再び好調な四半期を終え、予測を上回る実績で2017年のスタートを切った。2017年Q1の売上は80.3億ドル、GAAP実質EPS(1株あたり利益)は1.04ドルでアナリストの予測は0.87ドルだった。この売上を生み出したユーザー数は19.4億人で成長率は4.3%、前四半期はユーザー数18.6億人で成長率は3.91%だった。

安定成長、強固な売り上げ

このペースで行くとFacebookの総ユーザー数はQ2中に20億人を超える。毎日利用するユーザーは12.8億人で、前四半期の12.3億人から伸びている。偽ニュースやビデオによる暴力、Snapchatの模倣などニュースのタネは尽きないが、ユーザー成長はその期間にむしろ伸びていた。Facebookは、実入りはいいが飽和状態の米国・カナダ市場で月間300万ユーザーを追加したが、大きく貢献したのはアジア太平洋地域で、四半期に4300万ユーザーが加わった。

同社は投資家に向けて、「今後Facebookは経費、売り上げ、税率、および1株あたり利益の非GAAPベースデータは報告しない」と伝えた。これは、同社が株式型報酬の費用をこれまで以上に目立たせて公表することを意味している。これは重要だ。なぜならFacebookのような会社は従業員に対して、時間とともに価値の上がる株式を大量に与えることで、離職を防いでいるからだ。

Facebookの売上、78.3億ドルはアナリスト予測を上回った。今日の株価は0.68%ダウンの151.80ドルで引けた。時間外取引では2.37%下げた。今日の報告を見る限り、広告スペースの枯渇による売上成長の鈍化はなさそうだ。

モバイル売上の割合は85%と前期の84%から上昇し、広告売上のうち67億ドルを占めた。Q1の利益は30.6億ドルで、前年同期比76%増、売上は前年同期比49%増だった。ゲーム支払い事業の減少傾向はなんとか抑えることができた。今期は1.75億ドル、前期Q4は1.80億ドル、前々期Q3は1.95億ドルだった。

従業員数は1万8770人で対前年比38%増だった。総経費は47億ドル、経常利益率は41%で前四半期の52%から減少した。

2億人が使っているFacebook Liteなどのアプリで途上国市場に力を入れているFacebookは、最近Messenger Liteを提供し、Instagramの新たなオフラインモードも効果を表している。世界のその他の地域でのユーザーあたり売上は1.27ドル、前年比40%増だった。

Zuckerberg曰く、Snapchatは抜いた

Facebook参加のメッセージングサービス、WhatsAppのSnapchat Storiesクローン、WhatsApp Statusの実績が初めて公表された。ZuckerbergによるとWhatsApp Statusの毎日ユーザー数は現在1.75億人で、スタートからわずか10週間で、Snapchat全体よりも大きくなった。

しかしZuckerbergの最も注目すべきコメントは、ビジュアルコミュニケーションおよび仮想現実分野での進捗についてだった。Snapchatの名前は出さなかったものの、比較の相手は暗示されていた(引用中の
強調は筆者による)。

カメラとシェアのやり方に関して、当初は流行に少し乗り遅れたと思っている 。しかし現時点でわれわれの作っているテクノロジーはずっと先を走っているし、オープンなプラットフォームを作ることは大きな一歩だと考えている。Facebookファミリーの様々なアプリで多くの人たちがこうしたサービスを利用している。今後もわれわれがこの分野をリードしていくだろう

CEO Zuckerberは、Snapと比べて、外部デベロッパーがFacebookのために幅広い種類のARコンテンツを作ってくれると強気を見せた。ARの収益化について聞かれると、物体認識によって現実世界の商品の上に購入ボタンを浮かべることができると話した。

決算会見のもう一つの重要な話題は、Facebookが、現在ニュースフィードで自然に目に入ってくる短編ビデオではなく、長時間ビデオと意識的視聴を強調し始めたことだ。広告ブロックの阻止対策も成功している。CFO David Whenerによると、Facebookの2017年Q1の広告インプレッションは2016年Q1より32%多かった。

スキャンダルはFacebookを減速させなかった

eMarketerは、2017年にFacebookはデジタル広告売上で362.9億ドルを生み、前年比35%成長すると推計している。これは全世界オンライン広告市場の16.2%で、Googleの33%につぐ世界第2位に相当する。Facebookの広告収入の45%は米国から生まれると予想されている。Instagramの財務状況は公開されていないが、Instagramの全世界の広告売上は39.2億ドルで、Facebookの広告売上の12.3%だとeMarketerは推定している。

Instagram Storiesの成功に続き、FacebookはMessenger DayFacebook Stories、およびWhatsApp StatusというSnapchatのクローンを作り続けている。こうしたクローン製品はSnapchatの成長を鈍らせつつ、いずれはInstagramでやっているのと同じように、Storiesの合間に挿入する広告で宣伝費を獲得することになるだろう。

FacebookはLinkedInに対抗して、Facebookは職探し機能を提供した。ビデオおよびライブ中継の挿入広告もスタートした。売上の45%をFacebookが、55%をクリエーターが受け取る。

Oculusでは問題を抱えている。知的財産権盗用の訴訟で、Zenimaxに3億ドル(加えてOculusのファウンダーから2億ドル)を支払った。共同ファウンダーのPalmer Luckeyは会社を去り、有線VRヘッドセットの販売が業界全体で鈍る中、OculusはRiftヘッドセットを値下げした。

Facebookの四半期最大のニュースは、偽ニュースと不快なコンテンツとの現在進行中の苦闘だ。外部のファクトチェッカーと提携し、New York Timesの元ニュース製品マネージャーを雇い、禁止コンテンツの通報を容易にした。さらに今日、問題コンテンツの確認のために3000名を雇用すると発表した。こうした様々な議論やトラブルをさえも、ソーシャル巨人の勢いを止めることはないようだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ティーンの利用減をFacebook自身が初めて認める–モバイル時代にFBは重すぎる?

今Facebookは、Snapchatのような、ティーン向けのモバイル優先のソーシャルネットワークに脅威を感じているのかもしれない。今日の決算報告でCFOのDavid Ebersmanはこう言った: “昼間のユーザに減少が見られた。とくに低年齢のティーンに”。ただし彼はその前にこうも言った: “合衆国のティーン全体〔全年齢層, 昼夜〕では、Q2からQ3にかけてFacebookの利用は安定していた”。でも、Facebookがティーンを問題として報告したのは、これが初めてだ。

Facebookは、“合衆国のティーンのあいだにはほぼ完全に浸透している”と、おそろしいほどの自信を見せ、低年齢ティーンで落ち込んでいることを示すデータは、ほかにほとんどない、とも言っている。今回取り上げたデータについてEbersmanは、“有意性がまだ不確かである…が、今回これをみなさんと共有したのは、ティーンに関する質問がたくさん寄せられたからだ”、と言った。

低年齢層ティーンに関する今回の不吉な言及の前の前四半期には、Facebookはティーンにとって今でも十分に魅力がある、という声明があった。Mark Zuckerbergは7月に、“とりわけ重視したいユーザ層が、合衆国のティーンだ。ティーンのFacebook利用が減っているという推測や噂がたくさんあるが、われわれのデータによれば、それはない”、と言った。でも、ソーシャルの世界には今、急速な変動が起きつつある。

9月に行われたTechCrunch Disrupt San FranciscoのステージでSnapchatのCEO Evan Spiegelは、一日に3億5000万の”スナップ(snaps)” (写真やビデオ)が送られてくる、と言った。それは、Facebookに一日にアップロードされる写真の数と同じだ。もちろん、Snapchatでなく、FacebookがオーナーであるInstagramに移ったティーンもいるだろう。

それに、アナリストのBen Bajarinは独自の調査により、Facebookが合衆国などの主要国でティーンの利用を失いつつあることを、確認している。

Facebookがティーンに関するニュースを発表した途端、同社の株価は急降下した(下図)。東部標準時間5時20分といえば、Ebersmanがティーンの話をした時間だが、そこで株価は急落している。

これによって、東部標準時間4時に発表された強力な財務報告に伴って15%も上がった時間外取引の株価による、Facebookの評価額上昇額の、数十億ドルぶんが消えてしまった。Facebookの決算は予想を大きく上回り、売上は20億2000万ドル、EPSは25セント、広告収入の49%が今ではモバイルから、となっていたのだが。

ティーンに関するニュースは当然Facebookにとっては打撃だが、Snapchatにとっては追い風だ。噂によると同社は、30億から40億の評価額で約2億ドルのラウンドを検討していると言われる。Snapchatが今後、Facebookからティーンをどんどん奪っていけば、それも楽勝だろう。

子どもたちのFacebook利用が減ったのはなぜか?

前に“Kids Love Snapchat Because They See Facebook Like Adults See LinkedIn”(子どもたちはFacebookがLinkedInみたいだからSnapchatを愛する)という記事にも書いたが、Facebook上のコンテンツの永久性が、子どもたちが逃げる原因の一部になっているのかもしれない。彼らは、Facebookに投稿したものは何でも調べられる、と感じている。友だちとふざけるための、おばかな投稿をしたら、自分の将来の障害になる、と思ってしまう。また、ちょっと変わった意見を投稿したら、親や友だちを心配させ、将来の就職の邪魔になるかもしれない。

もう一つ、ティーンがFacebookを避ける理由は、たぶん、Facebookはモバイルアプリとしては大きすぎるからだ。News Feedもメッセージングも写真もイベントもグループもアプリも、何でもかんでもありすぎる。選択肢が多すぎるので、自分なりの使い方を見つけるのが難しい。そこへいくと、SnapchatやInstagramはシンプルで、やることが決まっている。

さらにFacebookは、一部のティーンにとって、“友だち”が常識と良識をわきまえた人でなかった場合に、トラブルの原因になる。各人が自己主張に真剣なあまり、コメントが過熱してお互いを傷つけあうこともある。Facebookはネット上のいじめ(cyber-bulling)を抑える努力の一環として、情報を提供したり、報告をしやすくしているが、それはソーシャルネットワークにはつきものの問題でもある。単純なメディア共有サイトやプライベートなメッセージングには、あまりない問題だ。

10歳近くになるソーシャルネットワークが、ティーンの感覚にとって古い、という問題もあるかもしれない。

今では、ティーンが世界の方向性を決めていく。Facebookが彼らから嫌われたら、その‘価値感’はやがて、年長の一般ユーザにも感染していく。大規模なFacebook離れは起きないにしても、その利用は減るだろう。

[画像クレジット: LaptopMag, FunnyOnlinePictures]

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


モバイル・アプリのインストを促すFacebook広告が大人気―3800のデベロッパーが2500万ダウンロードを呼び込む

Facebookのアプリ・インストール広告は今回のFacebookの四半期決算のスターだった。

シェリル・サンドバーグによれば、3800チームのデベロッパーがアプリ・インストールを促す広告を利用し、2500万のダンロードを呼び込むことに成功したという。iOSとAndroidのトップ100デベロッパーの40%が今年の第1四半期にこの広告を利用した。マーク・ザッカーバーグは、「われわれはモバイル・アプリ・インストール広告から本格的な収入を上げ始めた」と語った。

私が昨日の記事で紹介したように、あらゆるネットビジネスがモバイル化を進める中で、アプリ・ストアにおける競争は激しくなる一方だ。デベロッパーは自分のアプリをユーザーに発見してもらうためにあらゆる努力を払う必要がある。そのため昨年10月にスタートしたFacebookのアプリ広告には巨大な可能性がある。

Facebookのアプリ広告を使えばデベロッパーはモバイル版のニュースフィード中に大きなスクリーンショット、アプリの説明、インストール・ボタンを表示できる。Facebookの膨大なモバイル・ユーザー数のおかげで、こうしたインストール広告はアプリのプロモーションの必須に必須の要素となってきた。

ザッカーバーグは「iOSとAndroidは外部のアプリ・ストアなので、Facebookがそこからどうやって収益を上げるか当初はっきりしなかった。結局われわれはデベロッパーがアプリをプロモーションすることを助けるという手法に落ち着いた」と語った。

Facebookはアプリ発見広告に本格的に収益を上げる方法を見出した。7億5100万人に上る月間ユーザー数を背景に、サンドバーグは「われわれはデベロッパーに莫大な露出機会を与えることができるユニークな存在だ」と誇った。ザッカーバーグは「アプリ広告は本質的にモバイル広告に適合している。通常の広告の大半はクリックするとウェブサイトにジャンプする。ところがアプリ・インストール広告はアプリ・ストアのそのアプリのページを直接開く。モバイル・ユーザーは当然そのアプリ・ストアを以前に使ったことがあり、支払情報などはすべて入力ずみだ。アプリ購入は簡単だ。またデベロッパーにとってわれわれの広告のコストパフォーマンスは極めて高い」と述べた。

CFOのDavid Ebersmanは「アプリ・インストール広告はまだ開発途上だが、すでに非常にうまく機能している。売上の推移にも満足している」と述べた。

Facebookのアプリ広告は今後ますます重要性を増していきそうだ。モバイル広告の売上が3億7500万ドル、全売り上げの30%(前四半期は23%)にもアップしたのは明らかにアプリ広告の功績だ。

ただし、ライバルも同じことを考えている。Twitterも最近アプリ・インストール・カード広告を開始した。またHunter Walkなどの情報によればApple自身もAppStore内にアプリの広告を表示することを考えているという。

モバイル・アプリが全盛になればなるほどデベロッパーはライバルを出し抜く方法に苦心することになる。どうやらデベロッパーはFacebookその他のアプリ発見広告に今後ますます投資しなければならなくなるようだ。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Facebook、広告売上の30%、3.75億ドルがモバイルから

Facebookの広告売上の1/3近くがモバイルプラットフォームから来ていることが、同社の最新業績報告からわかった。Facebookの全広告売上12.5億ドル中、約3.75億ドルは同社の新しいモバイルアプリ・インストール広告などから来ている。

前四半期、モバイル広告売上は3.059億ドルで、全広告の23%だった。つまり、対前四半期では22.5%伸びている。

現在Facebookは、月間10億人のユーザーの約3/4がモバイル端末を使っているため、このプラットフォームから相応の収益をあげる必要がある。アナリストや投資家たちは、Facebookがデスクトップ広告からモバイルへといかにうまく転身できるかを凝視している。

AppleやGoogleと異なり、Facebookは自前のスマートフォンOSやハードウェアを持っていない。デスクトップのFacebookプラットフォームでゲームやアプリに対して行っているような、アプリ販売やアプリ内購入による売上はない。

広告は、Facebookがモバイルユーザーを収益化する鍵となる方法だ。昨年中頃まで、Facebookには本格的にモバイル端末から収益をあげるプログラムがなかった。しかし、その後モバイルニュースフィード内のアプリ広告に積極的に乗り出した。アプリの発見やユーザー獲得は世界中のモバイルデベロッパーにとって未だに困難な問題であることから、モバイルニュースフィードは絶好の機会だった。

昨日、Facebookの広告担当製品ディレクター、Gokul RajaramはニューヨークのTechCrunch Disruptで、モバイルインストール広告は「業績好調であり、真に質の高い行動を起こすユーザーを広告主に送り込んでいる」と語った。

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(翻訳:Nob Takahashi)


Facebook、月間アクティブユーザー数11.1億人23%増、日間アクティブ6.65億人26%増、モバイル月間アクティブ7.51億人54%増

2012年Q4、FacebookのモバイルMAU(月間アクティブユーザー数)が初めてデスクトップを越えた。その傾向は2013年Q1でも変わらず、MAUは7.51億だった。今日発表されたFacebookのQ1業績による。

今月の一部報道に反して、Facebookのユーザーが減ることはなく、むしろ200万人増えた。アジアは今も最もユーザーが伸びている地域であることが、今日Facebookが提供したスライドに示されている。収支会見の中でCOO Sheryl Sandbergは、モバイル広告がアジアでは特に好調だと語った。

2013年Q1ユーザー数の対前年比の詳細を以下に示す。

- 日間アクティブユーザー(DAUs)は2013年3月時点で平均6.65億人で前年比26%増。
- 月間アクティブユーザー(MAU)は同じく11.1億人、23%増。
- モバイルMAUは7.51億人、54%増。

月間アクティブユーザー数全体が前期より伸びている。

興味があるのは、特定の年齢層で伸びが早いかどうかだ。このソーシャルネットワークが世界中で多くの人に利用されているとしても、若い世代は他のプラットフォームでソーシャルな時間を費しているのではないかと考える向きもある。もちろん昨年Facebookが写真共有アプリのInstagramを買収した理由の一つはそれだ。若者たちは唯一のソーシャルネットワークとしてそこにたむろしていた。CEO Mark Zuckerbergは、InstagramはFacebookが同じ規模だった時よりも早く成長していると言っている。理由はもう一つある。

モバイルユーザーの成長はモバイル広告売上も増やし、全広告売上の30%、3.75億ドルへとした。本誌のJosh Constineが予言した通り、モバイルアプリ・インストール広告は間違いなく役立った。

[写真提供:Flickr

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(翻訳:Nob Takahashi)