Android専用ロックスクリーン、Coverは状況に応じて最適アプリを起動―コンテキスト・コンピューティングへの第一歩か

われわれはとかく必要以上にアプリをインストールしてわけがわからなくなってしまうものだが、Coverがこの問題を解決してくれるかもしれない。これはAndroid専用ロックスクリーン・アプリで、今日(米国時間10/24)、招待オンリーで発表された。

Coverはユーザーの位置情報にもとづいて家庭、車内、会社などコンテキストに応じて最適のアプリをロックスクリーンに表示し、スワイプで即座にそのアプリを立ち上げるなど優れた機能を満載している。First Round Capitalからの170万ドルの資金を得て、CoverはiOSに対するAndroidのカスタマイズ性の優位を最大限に生かしたAndroid専用アプリとなっている。

Coverではコンテクストが王様、スピードが女王様

Coverに登録して招待をもらうと、Google Play Storeにアプリが表示され、ベータテスターの仲間入りができる。インストールするとCoverは既存のロックスクリーンを代替する。ただしロックスクリーン以外のランチャーやカスタム設定はいっさいそのままで変更はない。Coverの設定に必要なのは自宅と仕事場の住所だけだ。

Coverには位置情報に基づいたジオフェンス機能が内蔵されており、ユーザーが登録された領域に入ると、それに応じてロックスクリーンに表示されるアプリが変化する。ロックスクリーンの左側には6つのアプリが表示される。デフォールトの設定は他のユーザーの利用する人気度合いによって選択される。つまり仕事場ではGoogle Drive、Dropbox、LinkedIn、Asanaが表示され、自宅ではNetflix、Kindle、Facebookなどが表示されるという具合だ。Coverはユーザーのアプリ利用パターンを学習するし、ユーザーが自分でカスタマイズすることもできる。

自宅と仕事場以外の場所にいるばあいは「外出中」と判断され、たとえばヘッドフォンをプラグに挿しこむと音楽アプリが自動的に立ち上がったりする。加速度計からの情報で自動車を運転中だと判断するとクラウドソース・カーナビのWazeとGoogleマップが起動する。

Coverのもう一つの重要な機能はPeekといい、ロックスクリーンに表示されているアプリのアイコンを右にスワイプすると直接そのアプリが起動する。アプリのアイコンが右にずれていくとその下からアプリのトップ画面が現れる。FacebookやTwitterなどのアップデートを驚くほど速くチェックできるすぐれものの機能だ。

またCoverにはアプリのクィック・スイッチ機能がある。他のアプリを使っているときに、いつでも右上隅をからCoverのスイッチ・メニューをドラグダウンできる。ここには最近利用したアプリと現在利用しているアプリに関連の深いアプリへのショートカットが表示されて、クリックするとそのアプリが立ち上がる。メールを書いている最中に地図を参照する必要が出てきても、いちいちホームボタンを押してランチャーを表示し、ランチャーから目的のアプリを起動して、またその手順を繰り返して元のアプリに戻るなどという手間をかける必要がない。

スマート設定機能では自宅で夜12時以降は着信音を鳴らさないなどさまざまなカスタム設定が可能だ。

正直、私はCoverの機能に感心した。私はiPhoneユーザーなのでAndroidユーザーに少々嫉妬を覚えたほどだ。

【中略】

Coverは本格的コンテクスト・コンピューティングへの第一歩になるか

Coverはユーザーにとってすばらしいアプリであるだけでなく、他のデベロッパーにも大きなメリットをもたらしそうだ。ユーザーは後の管理が面倒なので新しいアプリをあまり気軽にダウンロードしなくなっている。Coverはその管理をユーザーに代わって引き受けてくれるのでアプリのダウンロードに対する心理的な抵抗を軽減してくれそうだ。

またCoverはアプリのディスカバリーによって収益化を図ることができるかもしれない。Jacksonは「当面Coverは優れたプロダクトを作り、ユーザーベースを拡大することに専心する」と語っていたが、最終的にはマネタイズを考えねばならない。その場合、「コンテキストを判断して適切なアプリの利用を推薦する」というCoverの能力が収益化に結びつくかもしれない。たとえばユーザーがまだインストールしていない新たなアプリを推薦するなどが考えられる。

たとえば大きなカンファレンスの会場に到着したとき、Coverは付近のCoverユーザーが使っているアプリを検索し、カンファレンスのスケジュール・アプリが多くのユーザーに使われているとわかれば、それをダウンロードするよう勧めることができるだろう。

将来、Coverは単なるアプリのランチャー以上の本格的コンテキスト・コンピューティングを実行できるようになるべきだとJacksonは考えている。各種センサー、カレンダー、メールなどから情報を収集してユーザーの置かれているコンテキストを認識し、それに応じた処理を行うわけだ。たとえばFab(ショッピング・アプリ)が私にプッシュ通知を送りつけてきた場合、オフィスで仕事をしているときだったら開きはしないが、家でくつろいでいるときだったらおそらく開いて読むだおる。将来、Coverはメッセージの内容を判断してFabのメッセージを表示するのは私が家に帰るまで待つなどという高度な処理ができるようになるかもしれない、とJacksonは夢想している。

Coverからの招待を受け取るにはこちらを訪問すること。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


ヴォラーレが1.75億円を調達、ディレクトリ型アプリ検索「Appliv」にSEO事業の知見を投入

ヴォラーレは2007年に創業されたスタートアップで、主にSEOを中心としたコンサルティング事業や自社サービスの運営を行っている。そのヴォラーレが本日、日本ベンチャーキャピタル、元クックパッドCFOの成松淳氏を引受先とした総額1.75億円の資金調達を実施した。

ヴォラーレはSEO/コンサルティング事業で経営は順調なようだが、今回調達した資金を自社サービスの運営に充て、サービスの拡大を目指すという。ヴォラーレ代表取締役社長の高橋飛翔氏は創業後から主にB向けの事業を展開していたが、昔からC向けのサービスを展開したいと考えており、2011年12月ごろからはアプリ発見サービス「Appliv」に注力してきた。

ApplivはブラウザベースでiOSアプリを発見するためのサービスで、各アプリにはヴォラーレの公式レビューとユーザーからのレビューが掲載されている。App Storeではスクリーンショットと短いアプリ紹介分だけで情報が少ないが、Applivではどのようなアプリかを詳しく掲載することで目的に合ったアプリを発見しやすくしている。

このサービスがリリースされたのは昨年8月で、現在は月間UU(ユニークユーザー)120万、600万PVほどにまで成長しており、レビューはヴォラーレ公式のものを含め1万8,000件ほど掲載されている状態だ。

ヴォラーレは以前TwizardといったTwitterクライアントも提供していたが、今は主にApplivに絞って展開している。この事業に注力した理由の1つはSEO事業で培った技術、知識を活かせるサービスだからであると高橋氏はいう。

では、実際にどのような点でこのサービスにSEOのノウハウが活かされているのだろうか。それはCGM型のサービスであり、ディレクトリ構造にしている点である。

CGM型のサービスでは飲食店なら食べログ、料理ならクックパッドが有名であるが、これらでSEOは非常に重要であるという。前者なら「地名+料理のカテゴリ」、後者なら「食材名+調理法」などの検索ワードで上位に表示されることはトラフィックを集めるには大切である(もちろん、その前に検索対象となるコンテンツも必要だが)。

また、ApplivはApp Storeのカテゴリよりも細かく1,200個以上にカテゴライズされていて、細かなディレクトリ構造を取っている。例えばApp Storeでは「ファイナンス」という1つのカテゴリになっているが、Applivではその下の階層に「投資・資産運用」、「家計簿」、「計算機」というように細かく分けられている。このディレクトリ構造はSEO的にも有効なのだという。

このディレクトリ構造についてはSEO事業会社としての視点を高橋氏は語ってくれた。「Web領域においては、Yahoo!のディレクトリ型検索エンジンに対し、Googleのロボット型検索エンジンが勝利したという歴史があるが、アプリ領域においてはロボット型検索エンジンを確立することは困難である」そうだ。

なぜ、アプリ領域でロボット型検索エンジンが機能しないのかというと、Googleの検索エンジンはテキストコンテンツやハイパーリンクなどを解析することで主に検索結果の表示順位を決定しているが、アプリにはテキストコンテンツがない場合もあるし、アプリ間をハイパーリンクが繋いでいるという状況でもないからだそうだ。

このような背景から現状のiOS、Androidアプリマーケットではロボット型検索エンジンは機能しないと考え、ApplivではWeb上でテキストのレビューを掲載し、ディレクトリ構造を取ってハイパーリンクを繋ぎ、ロボット型検索エンジンが機能するようにしているという。このような仮説を基にSEO事業で培ったノウハウを活かしているようだ。

さて、今後の展開についてだが、早速本日から新たに「Appliv Ad」という成果報酬型の広告サービスを提供するようだ。広告主が予算の上限を決めると自動的にAppliv内で最適な箇所にアプリを目立たせて表示してくれる。広告のリンク先はAppliv内のレビューページで、料金が発生するタイミングはユーザーがレビューを読み、App Storeへのリンクを踏んだ時となっている。

高橋氏は「リワード広告などではなく、レビューをしっかり読んで興味を持った人がインストールすることでアクティブ率も高くなるのではないか」と語る。

なお、前述の通りApplivは現在iOSアプリのみの掲載となっているが、今年末までにはAndroidアプリの掲載も予定しているそうだ。


モバイル・アプリのインストを促すFacebook広告が大人気―3800のデベロッパーが2500万ダウンロードを呼び込む

Facebookのアプリ・インストール広告は今回のFacebookの四半期決算のスターだった。

シェリル・サンドバーグによれば、3800チームのデベロッパーがアプリ・インストールを促す広告を利用し、2500万のダンロードを呼び込むことに成功したという。iOSとAndroidのトップ100デベロッパーの40%が今年の第1四半期にこの広告を利用した。マーク・ザッカーバーグは、「われわれはモバイル・アプリ・インストール広告から本格的な収入を上げ始めた」と語った。

私が昨日の記事で紹介したように、あらゆるネットビジネスがモバイル化を進める中で、アプリ・ストアにおける競争は激しくなる一方だ。デベロッパーは自分のアプリをユーザーに発見してもらうためにあらゆる努力を払う必要がある。そのため昨年10月にスタートしたFacebookのアプリ広告には巨大な可能性がある。

Facebookのアプリ広告を使えばデベロッパーはモバイル版のニュースフィード中に大きなスクリーンショット、アプリの説明、インストール・ボタンを表示できる。Facebookの膨大なモバイル・ユーザー数のおかげで、こうしたインストール広告はアプリのプロモーションの必須に必須の要素となってきた。

ザッカーバーグは「iOSとAndroidは外部のアプリ・ストアなので、Facebookがそこからどうやって収益を上げるか当初はっきりしなかった。結局われわれはデベロッパーがアプリをプロモーションすることを助けるという手法に落ち着いた」と語った。

Facebookはアプリ発見広告に本格的に収益を上げる方法を見出した。7億5100万人に上る月間ユーザー数を背景に、サンドバーグは「われわれはデベロッパーに莫大な露出機会を与えることができるユニークな存在だ」と誇った。ザッカーバーグは「アプリ広告は本質的にモバイル広告に適合している。通常の広告の大半はクリックするとウェブサイトにジャンプする。ところがアプリ・インストール広告はアプリ・ストアのそのアプリのページを直接開く。モバイル・ユーザーは当然そのアプリ・ストアを以前に使ったことがあり、支払情報などはすべて入力ずみだ。アプリ購入は簡単だ。またデベロッパーにとってわれわれの広告のコストパフォーマンスは極めて高い」と述べた。

CFOのDavid Ebersmanは「アプリ・インストール広告はまだ開発途上だが、すでに非常にうまく機能している。売上の推移にも満足している」と述べた。

Facebookのアプリ広告は今後ますます重要性を増していきそうだ。モバイル広告の売上が3億7500万ドル、全売り上げの30%(前四半期は23%)にもアップしたのは明らかにアプリ広告の功績だ。

ただし、ライバルも同じことを考えている。Twitterも最近アプリ・インストール・カード広告を開始した。またHunter Walkなどの情報によればApple自身もAppStore内にアプリの広告を表示することを考えているという。

モバイル・アプリが全盛になればなるほどデベロッパーはライバルを出し抜く方法に苦心することになる。どうやらデベロッパーはFacebookその他のアプリ発見広告に今後ますます投資しなければならなくなるようだ。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Androidアプリ発見サービスAppreciateはユーザの”好み”も考慮する

【抄訳】

AndroidのマーケットプレースGoogle Playストアは今、Apple App Storeにアプリの数で追いつきつつあるようだが、でも一部の大物を除いては、良いアプリを見つけることがますます難題だ。今日(米国時間4/18)は、この問題を解決すべく、アプリ発見サービスAppreciateがストアにローンチした

同社は2年前に、CEOのAmir MaorとCTOのYaron Segalovが創業した。二人ともモバイルとビッグデータの経験がある。彼らのコンセプトがAppreciateの前身的なアプリへと結実したとき、その初期のプロトタイプは数十万もインストールされ、良質なアプリ発見への需要の大きさが伺われた。

そしてその最初のバージョンは50万以上インストールされたが、その時点でもまだ、完成品というよりプロトタイプに近かった。やっと非公開ベータにこぎ着けたのがほぼ1か月前で、今すでにユーザ数は1万に達している。これまで、アプリのバックエンドは改良を重ねてきているが、ユーザから見ると以前のAppreciateと変わらない、と感じるだろう。

【中略】

Appreciateは、さまざまな情報から単に高品質なアプリを見つけるだけでなく、ユーザの好みも重視する。また“質”についても、ユーザのランク付けやリビューは参考にしない。Maorに言わせると、それらは情報としての信頼性が低い。Appreciateが利用するデータの全貌は企業秘密のようだが、一例としては、“インストールしたけどすぐにアンインストールした”というデータを見る。そのアプリは、何かが足りないのだ。ソーシャルネットワークの上で人気のアプリや、ほかのAppreciateユーザが薦めているアプリも、良いアプリだと言える。

AppreciateはユーザがFacebookからサインインするとそのデータ/情報を利用できるが、そうでなくても、ユーザがすでにインストールしているアプリから“好み”を把握する。そしてAppreciateアプリは、同じタイプのアプリに関心のある“エキスパートユーザ”をフォローするよう、ユーザに勧める。つまり、Appreciate自身が、ソーシャルネットワークみたくなる。

そしてエキスパートからのリコメンデーションのほかに、いろいろな個人化されたフィードも受け取る。アプリのリコメンデーション、好きなカテゴリにおけるアプリのトレンド、友だちからの通知、個人化されていて友だちが使っていることを示すアプリ検索エンジン、など。

たとえば、あなたが野生動物を好きなことをAppreciateが知っていたら、”bird”で検索すると本物の鳥に関するアプリを返す。ゲームのAngry Birdは、返さない。

Appreciateは今、Google Playストアで入手できる。iPhone版も計画中だ。でもMaorによると、今のほかのデベロッパたちと同じく、彼もまた、アプリ発見サービスに対するAppleの新しい規約の趣旨が、よく理解できない。“App Storeの基準をそのまま持ち込むのでなく、アプリ発見サービスを独自に認めて欲しいね”、と彼は言う。

さて、どうなるかな。

イスラエルに社籍のある同社は、今社員が10名、Magma Venturesと多くの匿名エンジェルたちから数百万ドルのシリーズA資金を獲得している。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))