あなたのお気に入りのブラウザがさっきハックされた、でもご安心を

あなたの“お気に入り”のブラウザがどうやってぼくに分かるのか? でも、実はそんなことはどーでもよい。人気上位の4つのブラウザ、ChromeとInternet ExplorerとFirefoxとSafariがどれも、先ほど、見事にやられてしまったのだ。

今週(3/15-21)は今年の(第8回の)Pwn2Ownが開かれ、世界中から集まったセキュリティの研究者たちが、その腕前を競った。今回の勝負は、人気ブラウザの最新のビルドをいためつけること。成功すると巨額の賞金がもらえる。

ただし、その手口の詳細は、ブラウザのメーカーがその穴にパッチを当てるまでは公開されない。だから、あなたをはじめ、一般ユーザが被害に遭う可能性は限りなく小さい。

たとえばMozillaは、Firefoxのパッチを今日(米国時間3/20)じゅうに当てる、と言っている。ほかの3社は、本誌からの問い合わせにまだ返事をくれない。

Pwn2Ownにおける、ブラウザ侵犯(エクスプロイト, exploit)の定義は簡単明瞭で、“プログラムの標準的な実行パスを変えて、任意の命令を実行可能にすること”、だ。

言い換えると、ブラウザのセキュリティを破って、想定外のコードを実行させること。ただし、そのエクスプロイトはユーザとの対話をしてはいけないが、“ユーザが悪質なコンテンツを閲覧するために必要なアクション”、なら許される。

挑戦者は、自分がまだ触ったことのないマシンの上で30分の時間を与えられる。各マシンの上のオペレーティングシステムは、完全にセキュリティパッチが当てられている。というよりバグは数日間/数週間にわたる調査研究の結果見つけたものであり、当日のわずか30分で見つけるというものではない。

各ブラウザの結果はこうだった:

  • Internet Explorerでは4つのバグが見つかった(Windows 8.1上)
  • Mozilla Firefoxでは3つのバグが見つかった(Windows 8.1上)
  • Safariでは2つのバグが見つかった(OS X Yosemite上)
  • Chromeでは1つのバグが見つかった(Windows 8.1上)

(注記: “ふん!ぼくはOperaを使ってるもんね!”と言いたいあなた、Operaは2013年5月以降Chrome/Chromiumがベースなのだ。ChromeのバグはOperaにも影響を与えるだろう。)

なお、このカンファレンスに集まった研究者たちは、Adobe ReaderとFlashとWindowsに対するエクスプロイトもデモした。

Chromeに1つだけ見つかったバグは、このコンテスト始まって以来の最高賞金額11万ドルを獲得した。Chromeは犯しにくいブラウザとして悪名高いので、これまでも賞金額は最高だったが、今回は研究者のJungHoon Leeが、そのボーナスをもらうことになった。内訳は、バグを見つけたことに75000ドル、自分のコードをシステムレベルで走らせたことに25000ドル、そしてそのバグがChromeのベータビルドにもあったために追加の10000ドルだ。

JungHoonは、Safariのバグの発見にも貢献して50000ドル、IE11でも貢献して65000ドルを獲得し、一日で22万5000ドルを稼いだ。悪くない一日だったね。

2日間のコンペで、総額55万7500ドルが賞金として支払われた。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa


今Yahooのどのページにも”ブラウザをFirefoxに変えよう”がある

今日(米国時間12/12)Yahooのサイトのどれか訪れた人は気づいただろう。どのページも右上に”Upgrade to the new Firefox”(新しいFirefoxにアップグレードしよう)のリンクがある。Chromeだけでなく、Internet Explorerでも、最新のYandexブラウザでも。Safariには出ないが、Appleもデフォルトの検索エンジンをYahooにする、という噂があるので、そのせいか、と思ってしまう。

今のFirefoxはデフォルトの検索エンジンがYahooだから、Yahooのこの態度は意外ではない。Yahooとしてはできるだけ多くの人にFirefoxとその検索エンジンを使ってほしい(本体はMicrosoftのBingだけど)。

Firefoxもこのところシェアが下降気味だから、できるだけ多くのYahooユーザにFirefoxを勧めてもらいたい。Firefoxのデフォルトの検索エンジンを変えるのは簡単だし、最近もっと簡単になったが、ほとんどの人が変えないからYahooのままだ。またFirefoxユーザのためのYahoo検索エンジンは、デザインがGoogleに似てきたから、Yahooに変わったことに気づかない人が多いだろう。

YahooとMozillaの新しい関係が、両社のシェアなどにどう影響するか、それはまだわからないけど、1月になったらYahooはやや伸びていそうだ。

Yahooのページの変化を見つけたのは、本誌のすばらしいコピーエディタCatherine Pickavetのおかげだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


FirefoxがiOSにやってくるかもしれない


この一年Mozillaは、iOS版Firefoxは作らない、なぜならAppleはiOS上でMozillaのウェブエンジンを使うことを許さないからだと断言してきた。しかし新たなCEOを迎え、Mozillaの立場は変わりつつあるようだ。今日(米国時間12/2)オレゴン州ポートランドで行われたMozillaの社内イベントで、同社は自社ブラウザーをiOSに載せる必要があると語った。

「われわれは、われわれのユーザーがいる所にいるべきだ」とFirefoxのリリースマネージャー、Lukas Blakkが今日Twitterに書いた(MozillaのFirefox担当VP、Jonathan Nightingaleを引用したものと思われる)。「だからFirefoxをiOSで動かす」。

Appleは自社プラットフォーム上でサードパーティー製ブラウザーエンジンを動かすことに関して、ことごとく厳格である。例えば、現在ChromeやOpera等のサードパーティー製iOSブラウザーがiOS上で動作できるのは、Apple製のJavaScriptとレンダリングエンジンを使っているからだ ― あるいはOperaの場合は、サーバー上でレンダリングを行った後端末に送っている。

MozillaがどのようにFirefoxをiOSに持ち込むつもりなのかは不明だが、Appleがプラットフォームをサードパーティー製ブラウザーエンジンに開放するとは考えにくいので、Appleの技術を使うことになる可能性が高い。その場合でも、Firefoxアカウントやブックマーク同期ツール等、現在Android版Firefoxで提供している機能をサポートすることはできる。

来年はForefoxにとって重要な年になる ― そして同社のブラウザーをいくらかでも復興させたい年に。今どきのユーザーは、あらゆるデバイス上で同じブラウザーを使いたがる。そうすることによって、ブックマークやパスワードの同期が非常に簡単になる。一時MozillaがiOS用にFirefox Homeを提供していたのも正にこの理由からだったが、2年前にプロジェクトは終了した

本誌ではMozillaにコメントを求めているので、情報が入り次第この記事を更新する予定だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Firefox 34がリリース、デフォルトの検索エンジンがYahooに

Mozillaが今日(米国時間12/1)、Firefox 34をリリースした。最近はどのブラウザのアップデートも、地味な内容ばかりだが、でも今回のは興味深い新機能が二つある。まず北米地区のユーザがすぐに気づくと思われるのは、これが、デフォルトの検索エンジンをYahooにした初のFirefoxブラウザであることだ。

検索エンジンの設定を変えるのは簡単だから、これまでのユーザの多くがすぐにGoogleに戻すと思われるが、Firefox向けに特別に調製されたYahoo Searchは、日常的な検索には十分使える。でも、しばらく使っていると、Googleの方がお利口かなぁ、とも感じる。それはとくに、Googleが同社のKnowledge Graph(知識グラフ)を呼び出すようなクェリの場合だ。

もうひとつの大型新機能は、ベータからやっと一般公開にこぎつけたWebRTC使用のチャットツール”Firefox Hello“だ。Mozilla自身が作ったこのサービスで、ユーザはほかのFirefoxユーザと音声やビデオによるチャットを、ブラウザの中で開始できる。

ただし今は、Mozillaが立ち上げ初期の過負荷を防ぐためにアクセス制限をかけているから、今すぐは使えない人もいる。今現在、このチャットを使えるのは、全ユーザの10%だそうだ。

そのほかのアップデートは、合衆国ユーザ向けの検索バーの改良と、WebIDEの初めての安定版ブラウザ向けのローンチだ。一方、これまでセキュリティの問題をいくつか抱えていたSSL 3.0は、今回のバージョンからなくなった。完全なリリースノートはここで読める。

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Firefoxの検索インタフェイスがYahooへの切り替えの前にデザインを一新

先週、本誌も報じたように、MozillaはYahooとの新たな契約により、Firefoxのデフォルトの検索エンジンを、Yahooの、Bingを使っている検索機能の、今後ローンチする新バージョンに切り替える。前回の記事では、Firefoxで検索エンジンの指定をユーザが変えるのは簡単だ、と書いたが。今日(米国時間11/26)Firefoxのベータチャネルローンチした新しい検索メニューでは、それがさらに容易になっている。

検索エンジンの切り替えを[設定]のどこかに目立たなくするのとは逆に、今度のFirefoxではそれがとても出しゃばっている。ブラウザの検索ボックスに何かを入力するたびに、その下に検索は何を使うかという選択が出るのだ(右図)。

さらにその下には、検索のデフォルトの設定を変えるためのリンクがある。たとえば、何でもとりあえずWikipediaへ行きたい人は、設定をGoogleやYahooではなくWikipediaに変えればよい。すると、GoogleやYahooなどの検索結果からWikipediaのリンクをクリックするという二度手間がなくなる。

Firefoxの検索窓が今サポートしているのはWikipedia、Amazon(アフィリエイトへのリンク)、Bing、Yahoo、DuckDuckGo、eBay、そしてTwitterだ。Firefoxは何でもそうだが、これらもユーザが自由に加除できる。

 

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MozillaがFirefox Developer Editionをローンチ

Firefoxが今日(米国時間11/10)10歳を迎え、Mozillaはそのお祝いとして二つのプロジェクトを立ち上げた。それらはプライバシーに関する新たな取り組みと、Firefox Developer Edition(Firefoxデベロッパエディション)だ。後者は、デベロッパのためのツールを前面に打ち出したFirefoxのニューバージョンだ。

このDeveloper Editionに、革新的なブラウザを期待していた人は、がっかりするかもしれない。基本的にそれは、黒を基調とするテーマと角型のタブのあるFirefoxで、それまでアドオンとして提供されていたデベロッパツールがすべてある。まず、Android上のChromeとiOS上のSafariをデバッグするためのFirefox Tools Adapter(”Valence”と改名)、ブラウザ上でWebアプリケーションを開発できるWebIDEなど。それに、前からブラウザにあったデフォルトのデベロッパツールが、見つかりやすくなった。

Mozillaのデベロッパツール担当ディレクターDave Campが、今日の発表声明で次のように述べている: “デベロッパ用のブラウザがあることによって、日々のWeb閲覧体験をデベロッパ向けにカスタマイズできる”。彼によると、“デベロッパが開発やデバッグのためにいろんなプラットホームやブラウザを行ったり来たりしていると効率が非常に悪い”。Firefox Developer Editionを使えば、“開発のワークフローを一箇所に集中できる”。

デベロッパにとってありがたいことに、このバージョンは今あるFirefoxと並行にインストールでき、互いに干渉しない。

また実験的なリリースチャネルであるAuroraのユーザは、そのリリース過程でDeveloper Editionにリプレースされるから、とくに何もする必要はない。

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Mozillaがデベロッパ専用の新しいブラウザを来週ローンチする

Mozillaが今日(米国時間11/3)、デベロッパ専用の新しいブラウザを来週リリースする、と発表した。具体的な詳細はなく、ただ匂わせただけだが、リリースは11月10日だそうだ。その日は、Firefoxの10歳の誕生日でもある。しかしMozillaによると、その新しいブラウザを使えばデベロッパは、ほかのツールをとっかえひっかえ使わなくても“Web全体を”デバッグできるのだそうだ。

発表文から引用すると: “Webのために何かを作るときは、お互いに相互運用性のない数多くのツールをデベロッパは使わなければならない。プラットホームやブラウザによっても使うツールは違うので、それが作業の足を引っ張り、生産性を損なう”。

この新しいブラウザでは、MozillaのWebIDEプロジェクトFirefox Tools Adaptorを使って、Firefoxの開発ツールをほかのメジャーなブラウザに対しても使えるようにする。ただし今回Mozillaが言っているのはそこまでで、詳細は来週にならないと分からない。

Mozillaはオープンソースの組織として、毎週のプロジェクト会議をストリーミングし、ユーザインタフェイスのアップデートの設計に関する研究も、もっとも実験的なリリースチャネルに出る前に共有することが多い。だから、今回の秘密めいた発表の仕方は、やや異様だ。

でも、おそらくFirefoxのフォークとしてデベロッパ専用のブラウザをMozillaが提供することは、理にかなっている。Mozillaはここ数年、デベロッパツールに重点投資をしてきたし、やや議論を招(よ)んだFirefox OSによるモバイルへの進出でも、さまざまなツールをローンチした。しかし外部ツールのこのような多産によって、ブラウザ内蔵のデベロッパツールが、おかしな立場になってきた。Firefoxの最新バージョンではブラウザのカスタマイズがずいぶん容易になったが、デベロッパツールにはますます陽が当たらなくなっていたのだ。

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今度のFirefox BetaではデスクトップでWebRTCビデオチャット、AndroidでChromecastやRokuへのビデオキャスト

MozillaがデスクトップとAndroid向けのFirefox betaチャネルに今日(米国時間9/4)、最新のアップデートをローンチした†。このところずっと、それほどエキサイティングな変化はなかったが、今回のアップデートにはエンドユーザ向けのおもしろいツールが二つある。[†: 原注: 可利用になるのは数日後。]

Android上では、ブラウザの新機能、ビデオを“デバイスへ送る”を試せる。サポートされているデバイスは、RokuとGoogleのChromecastなどだ。デスクトップでは、Firefoxに内蔵されたWebRTCによるビデオチャットを試せる。Mozillaはこれを今年の初めごろから、実験的なチャネルでテストしていた

ブラウザがプラグインなしでオーディオやビデオを呼び出せる標準機能WebRTCは、Firefoxの上で簡単に使えるが、デフォルトでは露出していない。”customize”ウィンドウへ行ってスピーチバブルを探し、それをメインのツールバーにドラッグする(右図)。そしてそのバブルをクリックすると、誰かと共有できるリンクができ、相手もクリックすればチャットがスタートする(つねに無料だ)。

そのバックエンドではMozillaがWebRTCのスペシャリストTokBoxとパートナーしている。ビデオチャットはChromeとFirefox間でもできるが、ぼくが試したときには、接続がときどき落ちた。Mozillaはこの機能が未完成であることを承知していて、今のところ“実験的”のラベルをつけている。もちろん、それでも試す価値は十分にある。

Android上のアップデートの主役は、ChromecastやRokuに対するビデオのキャスティングだ。Flashを使わずHTML5でビデオをサーブしているCNNなどのビデオは、Androidのあるモバイルからリビングの(RokuやChromecastが生きている)テレビへストリーミングできる。Chromecastの場合はなんらセットアップは要らないが、RokuではFirefoxチャネルをインストールする必要がある。

なお、HTML5のビデオプレーヤーを独自にカスタマイズしているサイトでは、“Send to”アイコンがないことがある。でもその場合でも、ビデオをスタートするとURLバーに”Send to Device”アイコンが出るから、それをクリックするとよい。

以上はしかし、あくまでもベータだから、バグもきっとある。まあ、ベータテスターとして参加するつもりで試用し、問題を見つけたらここに報告するとよい。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


MozillaのFirefoxブラウザにHTML5アプリケーションの開発環境WebIDEが一体化される

今日から(米国時間6/23)、FirefoxのNightlyリリースのユーザはWebIDEを試用できる。それは、HTML5アプリケーションのための開発環境で、それをブラウザ本体が内蔵しているのだ。

Firefoxを前から使っている人なら、Bespinという、やや似たようなプロジェクトを覚えておられるだろう。それもやはり、ブラウザが内蔵しているコードエディタだった。Bespinはやがて立ち消えになり、その後Cloud9 IDEのコアとして利用された。しかしBespinの視野は、かなり限定されたものだった。

Mozillaの主席デベロッパエヴァンジェリストChristian Heilmannによると、WebIDEは(エディタとしても優れているが)単なるコードエディタではない。むしろWebIDEには、デスクトップとモバイルのレスポンシブな(responsive, 反応性/応答性の良い)アプリケーションを作るための完全なツールチェーンがある。FirefoxOSのシミュレータまであるので、このOS用のアプリのテストは簡便にできるが、もちろんふつうの現代的なブラウザ用のアプリケーションも十分に作れる。

WebIDEにはアプリケーションのサンプルがあり、デベロッパはそれを自分の仕事のスタート台として利用してもよい。それを利用すると、ほんの数クリックで新しいWebアプリケーションがブラウザ上で動きだす。 そのサンプルアプリケーションには、どのアプリケーションでも必ず必要なコードがすべて書かれていて、アプリケーションに変更を加えて再ロードするのも手早く簡単にできる。アプリケーションの検証と再パッケージングは、WebIDEが自動的に行う。

Heilmannによると、今広く使われているIDEの多くがWebアプリケーションの開発に向けて最適化されていないので、デベロッパはセットアップや構成に苦労しなければならない。それはとくに初心者にとって障害になる。でもWebIDEなら、アプリケーションを書き始めるために必要なものはすべてブラウザに内蔵されている。

Mozillaでデベロッパツールを担当しているDavid Campによると、WebIDEのコードエディタはCodeMirrorをベースとし、コード分析フレームワークtern.jsを統合していて、たしかにこのIDEの中核ではあるが、ユーザであるデベロッパは自分の好きなエディタを使い続けても、いっこうにかまわない。

WebIDEのエディタを使わない場合でも、デベロッパはWebIDEのインタフェイスからランタイムの管理やアプリケーションの検証が十分にできる。そういう機能へのアクセスの仕方は三通りある: 1)WebIDE自身がコードの変化を監視する、2)デベロッパがコマンドラインでAPIを利用する(そのためのツールをもうすぐリリース)、3)サードパーティのIDEやエディタのベンダがこれらのAPIを使ってMozillaのサービスを自分の製品に統合する。

HeilmannとCampご両人によると、今作業を進めているのは、WebIDEとFirefoxのRemote Debugging Protocolの統合だ。これによりデベロッパは、わざわざエミュレータを使わなくてもデスクトップやモバイルのブラウザ上で、今書いているアプリケーションを容易にテストできるようになる。今のところそれは、デスクトップとAndroid上のFirefoxと、Firefox OS用のアプリケーションが対象だが、今後はプロトコルアダプタを作ることによって、Chrome for AndroidやSafari on iOSでも使えるようになる。プロトコルアダプタは、Campによると、いろんな難題の打開のめどはすでに立っているから、数か月後には完成品を提供できるという。

今のところWebIDEは隠れ機能になっているので、Firefox Nightlyをインストールしたらabout:configをURL欄に入力し、devtools.webide.enabledを’true’にする。Mozillaによると、数週間後にはWebIDEをデフォルトで有効にし、そして数か月後にはFirefoxの正規安定版にも搭載される予定だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Mozilla、収入の安定を求めてFirefoxの「新しいタブ」に広告表示を検討

オープンソース・ブラウザのFirefox公式ブログで、「新しいタブ」ページに広告を表示することを検討していることを発表した。パブリッシャーは通常のショートカットタイルの横に表示される広告タイルを購入することができる。このタイルには「広告」というはっきりしたラベルが付加されるという。

現在、インストールして最初に立ち上げたFirefoxでは、「新しいタブ」ページはFirefoxサイトへのタイルをのぞいて白紙だ。他のブラウザのスピードダイヤル機能と同様、Firefoxもユーザーのウェブ履歴をベースにして「新しいタブ」ページにリンクを追加していく。履歴がクリアされると「新しいタブ」ページも白紙に戻る。

そこでMozillaではユーザーの居住地域でもっともポピュラーなサイトへリンクするタイルを予め設定しておくことにした。これらのタイルのいくつかを広告枠にしようというのが今回の計画だ。

おそらくMozillaでは全面的に広告表示を行う前に、まず一部のユーザーで実験して反応を確かめるだろう。

現在Mozilla財団は財政を主としてGoogleからの広告収入に頼っている。 MozillaはGoogleをFirefoxの既定の検索エンジンに設定するという契約を結んでいる。また両者はFirefox上に表示されるGoogle AdWords広告の収入を分配することでも合意している。.

このGoogleからの収入がMozillaの年間売上高の90%を占めている。Firefoxのシェアが減少を続けているため、Mozillaは新しい収入源を探す必要に迫られていた。Mozillaは以前はGoogleの主要なパートナーだった。しかしGoogleの独自のブラウザ、ChromeがFireoxよりはるかに大きなシェアを獲得した現在、Mozillaが契約を更新を望んでも条件の大幅ダウンは避けられないだろう。

またこの数年Mozillaと広告業界は緊張関係にあった。Mozillaがターゲット広告を無効化するdo-not-track(トラック禁止)という機能を実装したためだ。ユーザーがこの機能を有効にすると、サードパーティーのクッキーを一切拒否するようになるので、ターゲット広告の表示が非常に困難になる。さらに昨年はユーザーが初めて訪問するサイトのクッキーを自動的にブロックする機能も追加されている。

しかし、必要に迫られてMozillaは広告主とうまくやっていくことに決めたようだ。新しいユーザーに広告タイルを表示し始める時期は不明だ。いずれにせよMozillaはまず広告主と交渉しなければならない。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Firefox 27が公開。ソーシャルAPIを改善、SPDY 3.1を新たにサポート

本日(米国時間2/4)Mozillaは、Firefox 27を公開した。新バージョンのブラウザーは、FirefoxソーシャルAPIに主要な改訂があり、旧世代のWeb 2.0ソーシャルブックマークツール、Deliciousや、インドの音楽サービス、Saavnをサポートした。しかし、もっと重要なのは、ソーシャルAPIで1ユーザーが複数のサービスを同時に使えるようになることだ。

FirefoxのソーシャルAPIは、ソーシャルネットワーク、チャットサービス、ニュースサイト等が、ブラウザー内の固定位置にポップアップ通知を表示できるようにするために作られた。2012年に公開され、昨年Mozillaがデベロッパーに開放したが、各社が挙ってソーシャルAPIを統合をするという動きは感じられなかった。

しかしこのサービスの大きな問題は、同時に1つしか統合アプリを動かすことができず、複数使いたい場合は少々面倒な切り替えを強いられることだった。このたびその制限が外されたことから、今後いくつか新しい統合が見られるかもしれない。

他の大きな新機能としては、GoogleのSPDY 3.1プロトコルのサポートと、Transport Layer Security (TLS) バージョン 1.1および1.2がFirefoxのネットワーキングの選択肢に加わったことだ。これらは、良く知られているSSL暗号化プロトコルの事実上の後継にあたる。

Androidに関して、今回Firefoxチームはわずかな変更を加えただけだった。モバイル版もTLS 1.1および1.2をサポートし、 標準フォントが読みやすいものに変わった他、ユーザーインターフェースにいくつか小さな改善が施された。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


パナソニック、Mozillaと提携してFirefox OS搭載のスマートTV開発へ

CESでLGがOperaのweb OSを搭載したスマートTVを発表した直後にPanasonicもモバイル連動テレビの計画を明らかにした。

パナソニックはMozillaと提携してFirefox OS (FFOS)とオープンWeb標準の精神に準拠したスマートTVで居間の大画面の制覇を企てる。

今のところFirefox OSはブームを起こしているというには遠い。ヨーロッパや南アメリカの市場で安価な携帯電話に多少使われている程度だ。 このHTML5ベースのモバイルOSのGoogleのAndroid OSと競争できるようになるのは困難が山積している。そこでMozillaがモバイル・デバイス以外の分野にエコシステムの拡張を図るというのはある程度納得できる。

はたしてFFOSのUIが消費者にパナソニックのスマートTVを買う気を起こさせ、オープン・プラットフォームの旗印がデベロッパーにアプリ開発に参加させるだけの魅力があるかどうかは今後に待たねばならないだろう。

「MozillaとPanasonicは共同でFirefox OSとそのオープンなエコシステムの普及に努力する」 と両社は今朝(米国時間1/6)のプレスリリースで述べた。このプロジェクトはパソコンやモバイル・デバイスの世界ではすでに広く採用されているHTML5と各種のウェブ・テクノロジーをスマートTVに拡張し、消費者が放送と同時にウェブ・サービスを通じたコンテンツを簡単かつ幅広く利用できるようにすることが狙いだ。

パナソニックのAVCネットワークス社,のテレビ事業部長、Yuki Kusumはプレスリリースで「Mozillaとの提携はわれわれのスマートTVの接続性と対話能力を家庭の内外で強化することが目的だ」と述べた。

来るべきFFOS搭載のパナソニック・スマートTVはMozillaのWebAPIを搭載しているため、インターネットに接続可能な他のデバイスやスマート家電製品をモニタしたり制御したりすることが可能だ。

この記事の執筆時点ではMozillaはFFOS TVのスクリーンショットをまだ公開していないが、 プレスリリースによればFFOS搭載テレビではEPGのような基本機能も専用の内蔵プログラムではなく、HTML5で書けるようになり、サードパーティーのデベロッパーが多様なアプリケーション容易に開発できるようになるとしている。

「パナソニックがわれわれのFirefox OSを採用したことをたいへん嬉しく思っている。Firefox OSとオープン・ウェブによるプラットフォームへの参加者は増えつつあり、スマート・スクリーンの普及に向けて大きな力となっていくだろう」とMozillaのアジア事業部のモバイル・デバイス担当上級副社長、Li Gong博士は述べた。

パナソニック自身もモバイル・デバイスのメーカーではあるが、昨年、スマートフォン市場からの撤退を決定しており、生産の努力をスマートTVのような別分野に向けることにしたものだろう。パナソニックはFirefox OS搭載の次世代テレビだけでなく、Firefox OSとオープン・エコシステムの普及に関してMozillaと幅広く協力していくと述べている。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Mozillaのasm.jsがさらにネイティブコードのスピードに近づく

Mozillaのasm.jsはJavaScriptの厳密なサブセットだが、Firefox上の処理系/実装系はそれを、通常のJavaScriptのコードよりも相当高速に動かせる。すなわち、Firefoxが内蔵しているJavaScriptエンジンにはOdinMonkeyと呼ばれるモジュールがあって、そのおかげで今年の3月にはasm.jsのコードがネイティブコードの約2倍の所要時間で動くことを実証した*。そして今週のMozillaの発表 では、多くのベンチマークにおいて、ネイティブの1.5倍以下という遅さ(速さ?)にまで接近した。〔*: 約2倍;ネイティブよりもちろん遅いのだけど相当接近した、という意味。2倍よりは1.5倍の方が、もちろん速い。〕

GoogleはNative ClientでWebアプリケーションが、コンパイラを通ったまさにネイティブのコードを実行することをねらっているが、MozillaはJavaScriptをネイティブに近い速さで動かす方に賭けている。両者のやり方は相当違うけど、共通しているのはどちらも、デベロッパがまずCやC++でコードを書き、それをブラウザ内で動かすことだ。Mozillaはそのために、LLVMからJavaScriptへのコンパイルを行うコンパイラEmscriptenを使用する。

ゲームエンジンはCやC++で書かれているものが多いので、asm.jsも主にゲームをねらっている。実際、Mozillaが初めて公開したasm.jsのデモの一つは、ブラウザ内でネイティブに走るEpicのUnreal Engine 3だった。

かつての2倍遅いから今回の1.5倍遅いへの改良は、asm.jsとコンパイラEmscripteの両方をすこしずついじって達成された、とMozillaのAlon ZakaiRobert Nymanが発表の中で言っている。また、FirefoxのJavaScriptエンジンの改良の効果も大きい。ZakaiとNymanによると、中でもとくにスピードアップに貢献したのは、一部の浮動小数点数演算のの最適化だ。

asm.jsが2倍とか1.5倍と言っている対照のネイティブコードは、C/C++によるオリジナルをgccやclangでコンパイルした結果である。それを、Emscriptenとasm.jsによるコードと比較している。

下図は、最新の結果だ:


〔ブラウザ~HTMLがサイズを縮小しているので、クリックして別画面で見ると原寸で(大きく)見れます。〕

asm.jsは今のところMozillaのプロジェクトだが、GoogleのChromeチームはかねてから気にしていて、最近そのOctaneベンチマークの一員に加えた。Chrome本体がasm.jsを近々サポートすることはないと思うが、asm.jsのコードは、ふつうのJavaScriptコードとしては今のどのJavaScriptエンジンでも動く。Firefoxの上ほど速くないけど。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


“You Should Probably” は、インターネットの時間つぶしを知らせてくれる

誰もがデジタルな悪癖を持っている。気づけばぼんやりと見続けているサイト。あなたの時間を奪い、一日なにをしていたのか心配になるサイト。紫色のリンクをクリックするばかりでto-doリストを消せない日々。

ある人にとって、それはHacker Newsであり、他の人にとっては,MetafilterかFacebookだろう。おっと、人によってはTechCrunchかもしれない。私の場合は、Redditだ。

You Should Probably“は、 時間を無駄にしているサイトからあなたを引き離してくれる、Firefoxの拡張機能だ。

LeechBlock (Firefox) やNanny (Chrome)とは異なり、”You Should Probably” はサイトを〈ブロック〉しない。代わりに、大きくて鮮やかな消去可能なバナーを、あらかじめ選んでおいた時間つぶしサイトの上に表示して、何か他にすることがあるかもしれないことを思い出させてくれる。

“You should probably go read a book,” [本でも読んだ方がいいんじゃない]とか、 “You should probably go outside and take a walk.”[外へ出て散歩した方がいいんじゃない]とか。

バナーは自由にカスタマイズ可能で、どこのサイトにでも表示できる。

バナーを無視して今やっていることを続けたければ? そうすればいい — ただし意志を持って決めること。これは、厳格な親ではなく、親切な(でも不機嫌そうな)友達だ。バナーはページのトップに表示され、多くのサイトで主要な内容をブロックするので、必ず目に止まる。

この、口やかましさとブロックの違いこそ、私がこのアイデアを〈大好きな〉理由だ。これまでいくつもブロックする拡張機能を使ってきたが、必ず数日後にはアンインストールしていた。1分間生産性を高めてくれるかわりに、何らかの正当な理由によってサイトに行く〈必要がある〉場合に、2分間イライラさせてくれるからだ。時間つぶしサイトの問題は、〈選んで〉そこへ行く場合ではない。生産性スランプに陥り目もうつろな時、気づけばそこにいたときだ。大して空腹でもないのに、1時間に冷蔵庫を8回開けるようなものだ。

私の望みは、to-doリストの項目をこなすことだけ。「ほら、どうせ明日には忘れている〈今日わかった新事実〉を読もうとしている? 〈You should probably〉6日前からto-doリストにあるあのメールを書いた方がいいんじゃない」

私の知る限り、今のところこの拡張機能はFirefoxのみだ。もし、Chromeにも同じようなものがあれば、この記事のコメント欄で知らせてほしい。

原文へ
 
(翻訳:Nob Takahashi)


Mozillaからの企業や広告業界への要求: 消費者のプライバシーを犯さない個人化技術を採用せよ

Mozillaが今進めているプロジェクトが完成すると、ブラウザがユーザのすべての関心事のリストを収める中心的なリポジトリになる。今日(米国時間7/25)Firefoxブラウザの非営利の母体的団体Mozillaは、多くのWebサイトで個人化が進んでいるが、しかしそのために、“ユーザが知らず知らずのうちに自分の個人情報その便利な機能のいわば代価として払っている場合が多い”、と論争を挑んだ。個人の関心グラフをオンラインで多くのベンダと共有するのではなく、Firefoxのやり方ならユーザの閲覧履歴を見るだけで趣味や関心事を見抜ける、と。

Mozillaは前にもこのアイデアを提唱したことがあるが、今日の提案はMozillaが広告業界と、クッキーやDo Not Trackトラッキング拒否)の取扱いについて長らく議論している最中に行われたのだ。

この提案は、ユーザが、自分が訪れたWebサイトと自分の関心を共有する場合は、それを明示的かつ透明に(==自分に分かるように)行われるべきだ、という主張に基づいている。Webサイトは、ユーザの関心事に関する個人プロファイルを密かに勝手に作らなくても、個人化は十分にできる。そのような個人化なら、ユーザがそのサイトを初めて訪れた場合でも可能だ(閲覧履歴が見られるならば)。

“Web上の対話的な活動に個人が明示的に参加することによって、欲しいものを容易に得られるようになるべきだ。その参加の仕方も、ユーザに見えない楽屋裏部分があるのではなく、その全体が明示的に定義されていなければならない”、Mozillaの企業および法務担当SVP Harvey Andersonが、今日そう書いている。“Webサイトのコンテンツの個人化とそれに関連したイノベーションはすべて、ユーザの体験の質を上げるものでなければならない。そのためには、個人化を行おうとする側が消費者に、彼/彼女にどれだけの個人情報を公開する意思があるかを問う、明確なオプションを提示すべきである。サイトは、それに基づいて、もっとも適切なコンテンツやサービスをユーザに提供するものでなければならない”。

Mozillaはこの考え方の実装を目下実験中だが、誰もが利用できる公式の実装が提供されるのはまだまだ先のようだ。Mozillaがこれについて初めて語ったときにはしかし、Webサイトはユーザの個人的情報を勝手に記録すべきでないし、どんな情報を共有するかしないかはユーザ側が完全に決められるべきだ、と述べていた。しかしそのことを、企業の善意と良心と良識にだけ依存して実現するのは、とても難しいだろう。

しかし当面Mozillaは、とにかくこの問題について会話を始めよう、という姿勢だ。広告業界もMozillaには一目置いているから、会話ならそんなに難しい課題ではないと思われる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Chrome 29ベータはAndroidにWebRTCとWeb Audio APIを実装, デスクトップではOmniboxを改良

Googleが今日(米国時間7/16)、Chrome 29のデスクトップAndroid用バージョンのベータをリリースした。とくにAndroid版に重要な変化があり、オーディオ合成処理のためのWeb Audio APIと、リアルタイム通信のための最新API WebRTCをサポートしている。

デスクトップ版(Windows、Mac、Linux)のアップデートには、omniboxの改善提案が取り入れられ、ユーザが最近訪れたWebサイトが尊重されるようになった。このほかデスクトップバージョンでは、WebMによるビデオ再生でGoogle自身のVP9コーデックがサポートされた。


ただしWeb Audio APIが当面使えるのは、NEONオプティマイゼーションをサポートするARMデバイスのみである。これは、ARM Cortex-A8プロセッサで導入された新しい命令を実行する方法のことだ。Web Audio APIをサポートしている実機の上では、ここでそのデモを楽しめる。デスクトップのChromeでは、かなり前からサポートされている。またiOSと、今回のAndroid用ベータもサポートしている。

なおFirefoxは、先週のNightlyがこのAPIをサポートしている。

WebRTCは、このAPIを使うとビデオとオーディオによるリアルタイム通信がプラグイン不要でできる。それが、今回はAndroid用ベータでサポートされた。デスクトップのChromeは、このAPIを早くからサポートしたブラウザの一つだ。実装が今後さらに普及すれば、多くのデベロッパの関心がそれに向かい、Webブラウザのほとんど標準的な機能になるだろう。ChromeとFirefoxはすでにサポートしているが、MicrosoftはInternet Explorer 11までお預けのようだ。

WebRTCに関しては、Googleのビデオチャットのデモがここにある。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Firefox 22安定版リリース―asm.jsとWebRTCをサポートでウェブ・アプリ開発全般にも大きな影響

今日(米国時間6/25)、MozillはFirefox 22リリースした。これはWebRTCプロトコルasm.js JavaScriptサブセットをサポートする最初の安定版Firefoxだ。

Microsoftの場合を除けば、現在、ブラウザのアップデートは日常的ルーチンになっている。しかし今回のWebRTCとasm.jsの追加は今後のウェブアプリの開発のあり方を大きく変える可能性がある。当面Firefoxをターゲットにしていないデベロッパーもこの変化には注目しておく必要があるだろう。

 

ビルトインWebRTCのサポート

デベロッパーはWebRTCを利用してビデオチャットや音声通話、ファイル共有などの機能をビルトインしたアプリを開発することができる。サードパーティのプラグインやソフトウェアを組み込む必要はない。Tokboxを始め多くの企業がWebRTCに社運を掛けている。しかし現在までWebRTCをサポートする有力ブラウザはGoogle Chromeだけだった。今回Firefox安定版がWebRTCをサポートしたことでスタートアップも既存大企業もこぞってこのテクノロジーの利用を始めるだろう。今のところMicrosoftだけがWebRTCとは異なる規格の採用を決めているが、将来Internet ExplorerにもWebRTCが採用される可能性は大いにある。

asm.js

asm.jsもゲームのルールを変える可能性のある重要なテクノロジーだ。われわれが3月の記事で詳しく紹介したとおり、asm.jsはJavaScriptのサブセットで、ウェブブラウザ内でネーティブアプリに匹敵する高速で作動する。MozillaのCTO、BrendanEichは私の取材に対して、「メモリが安全ではないC、 C++のような言語に対して安全なバーチャルマシンを構成できるJavaScript言語のサブセットだ」と説明した。EmscriptenのようなC and C++をasm.js向けにコンパイルできるツールのおかげで、デベロッパーは既存のC、C++プログラムをブラウザ内で安全に作動させることができるようになる。

この新機能はMozillaのBananaBreadゲーム・デモで試すことができる。このデモにはWebGL、Emscripten、asm.js、WebRTCが使われており、ハイエンドの3Dマルチプレイヤー・ゲームをブラウザ内で高速に作動させることができることを証明している。

その他Firexfox 22ではWebGLのレンダリングのパフォーマンスの向上などいくつかのマイナー・アップデートがある。詳細なリリースノートはこちら

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Internet Explorer 10の消費電力はChromeやFirefoxより18%低い, とMicrosoftは主張

Microsoftが行った委託研究によると、合衆国のChromeとFirefoxユーザの全員がブラウザをWindows 8上のInternet Explorer 10に換えたら、合衆国の1万世帯ぶんの電力を節約できる。Microsoftによるとその理由は、同社はIEの高速化に力を入れてきたしまた、IEはネイティブのグラフィクスカードなど現代的なPCのハードウェアの能力を有効活用して、レンダリングのパフォーマンスを向上させているからだ。

しかし率直に言って、ブラウザについて考えるときその電力消費を気にする人はあまりいない。研究のテーマとしてもかなり異例だと言えるが、でもたしかに、Webの閲覧に費やされる時間は最近とみに多いから、研究が言うようにIEの電力消費がCやFよりも18%少ないなら、それはIEの無視できないメリットには違いない。

Microsoftによると、IEに切り換えると1億2000万キロワットアワー(kWh)の電力が節約され、また220万本の木を苗木から10年育てた期間に相当する二酸化炭素の除去量が達成される。

Microsoftは2011年にも同種の委託研究を行い、IE9はFirefoxやChrome、Safari、Operaなどよりも優れている、とした。今回の研究では、人気上位のWebサイトを対象にベンチマークが行われた。また、FlashやHTML5によるビデオも、多数再生された。

しかし研究とその結果はまともなものだとは思うが、省エネを動機としてChromeやFirefoxからIEに切り換えるユーザは、あまりいないだろう。でも、今MicrosoftはIEのイメージアップとシェア奪還に躍起になっているから、そのためのマーケティングキャンペーンのネタとしては、とりあえず理解できるけどね。


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次世代Firefox v.25のデザインはChrome風―メジャーアップデートのNightly版公開へ

数日前、MozillaのFirefoxエンジニアリング担当副社長、Jonathan Nightingaleは私の取材に対して新しいFirefoxを説明し、「もうこれはブラウザとは呼べないかもしれない」と述べた。

Nightingaleは、「ブラウザというのはすでに語感が古臭い。ユーザーはブラウザで以前ほどウェブサイトをブラウズしない。ブラウザは高度なウェブ・アプリを動作させたりソーシャル・ネットワークにアクセスしたりする手段としてもっぱら使われている」という。つまり開発者はブラウザの利用法の大きな変化に対応して、ブラウザのあるべき姿を考えなおさねばならないということだ。

コードネームはAustralis:タブは角丸に、機能は単純に

Mozillaの未来型ブラウザ計画はAustralisと呼ばれている(Mozillaはプロジェクトのコードネームに星の名前をつけるのが好みのようだ〔タニア・アウストラリスはおおぐま座の連星〕)。このプロジェクトの成果は近くFirefoxのNightly版v.25として公開される。その後、Firefoxの通常のリリース・チャンネルで公開され公開され、最終的には安定版での公開となるはずだ。

ただしNightingaleによればこのバージョンが安定版として公開されるまでにある程度時間がかかるかもしれないという。

冒険をいとわないユーザーならMozillaのあまり知られていなUX部門から開発途上版をダウンロードしてインストールできる(ただしその結果クラッシュするのはもちろん、HDDがずたずたになるなどの事態が起きても自己責任で)。

ではAustralisとは何か? 従来のFirefoxよりGoogle Chromeに似ているというのが第一印象だ。 現在のAustralisのテーマは角を丸めたタブでその下にURL窓、検索窓、各種アイコンと並ぶ。右端は三本の横棒のアイコンの設定オプションだ。

Nightingaleによれば、Australisのコンセプトは「できるかぎり高機能化すると同時に操作をできるかぎり単純化する」ことだ。このため開発チームはユーザーが実際にブラウザをどのように操作しているか詳しく観察した。新デザインは明快で直感的になっているという。たとえば、現在のデザインでは選択されていないタブは枠も表示されず、アイコンだけを残して背景に溶け込んでしまう。Chromeでどんどんタブを開いていくとやがてタブの表示幅が狭くなりすぎてアイコンも見えなくなってしまうが、Australisではタブの最小幅が設定されており、タブの数が表示の限界を超えるとタブ・バーがスクロールできるようにした。

AustralisのUIテーマが安定版に実装されるのは10月以後になるということだが、 Nightingaleは「現在公開されているバージョンもAustralisのデザイン・コンセプトの影響を受けている」と強調した。「読込中止、読込、再読込」がひとつのボタンに統合されたのもその一例だという。

またこうした新デザインはAndroid版Firefoxにも用いられている。このアプリは4000万ダウンロードを記録しているという。念のために付け加えるとMozillaは現在でもiOS版を諦めたわけではない。しかしAppleの現在のApp Storeの約款ではMozillaとしてiOS版をリリースすることはできないのだという。しかしMozillaチームはブラウザ以外の分野でのiOSアプリの開発を考えているようだ。

カスタマイズ

Australisの単にUIデザインの改良だけではない。ルック&フィールを含めたブラウザのカスタマイズの方法も大きく変わる。Mozillaは現在多様なカスタマイズ・ツールを提供しているが、必要なツールが探しにくく、使いやすさも高いとはいえない。MozillaのGavinSharpは私の取材に対して「ここでの目的はユーザーがそれぞれのニーズに合わせて簡単にカスタマズでできるようにすることだ。しかしせっかくのカスタマイズ機能もユーザーが存在に気づかなければ意味がない。われわれはユーザーがFirefoxのほとんどあらゆるパーツを自由に削除、追加、配置できるようにし、またそのカスタマイズ機能を今までよりユーザーの目につきやすいようにすることにした」と語った。

もちろん未来のブラウザを作るにはデザインだけでは足りない。MozillaではユーザーがSocial APIのようなツールをどのように利用しているか詳しく調査している。またパフォーマンスの改善のためにはOdinMonkeyやasm.jsのプロジェクトを実施している。

とはいえ、Australisが公開されたときにユーザーがまっさきに気づくのは新デザインだろう。率直に言ってChromeとの類似を否定するのは難しい。この点をめぐっては間違いなく賛否の論議が巻き起こるに違いない。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


BlinkとServoとRust: ブラウザの次の進化の方向性が見えてきた

先週は、ぼくのようにブラウザを追っているブロガーにとっておもしろい週だった。週の終わりには、Internet Explorer 11がWebGLとSPDYをサポートするらしい、という話も聞いた。その前の火曜日にはMozillaがメールで、MozillaのCTO Brendan Eichへの電話インタビューの可能性を打診してきた。その話題は次世代のブラウザエンジンServoと、それが書かれているプログラミング言語Rustだ。しかしMozilla Researchが単独でこれらを手がけているのではなく、この、マルチコアプロセッサと異種混成的なアーキテクチャ向けに最適化されている新型エンジンをAndroidとARMに実装する作業には、Samsungが協力しているのだった。MozillaはこれまでServoについてあまり何も発表しなかったから、今こうやって大きく発表することは少々意外だ。

おもしろいことに、GoogleのChromeのチームが話をしたいと言ってきたのも、先週の火曜日だ。おかしなことに、そのときの広報の連中は、いつもと違って、詳しい話を何もしない(通常は、何の話かぐらいは事前に教えてくれる)。Googleのエンジニアリング担当VP Linus UpsonとOpen Web PlatformのプロダクトマネージャAlex Komoroskeは、WebKitをフォークしてWebKitベースの独自のレンダリングエンジンBlinkをローンチする、と言った。ぼくは自分が話を聞き間違っていないか気になって、何度も彼らに念を押した。WebKit開発の外部の人間ににとっては、GoogleがWebKitの本流を去るという話を、にわかには信じられない。一般的にWebKitは、ChromeとSafariのおかげでデスクトップとモバイルで大成功した、と見られている。それを独自フォークする理由が、思い当たらない。

でもBlinkは正しい

だからGoogleのWebKitフォークは先週のいろんな発表やリークの中で、いちばん話題になった。Googleはフォークの理由を純粋に技術的なものと言うが、WebKitは今でもAppleとGoogleが仲良くやっている数少ないものの一つだから、政治的動機も疑われる。しかもWebKitへのコード貢献量は、このところGoogleが最大なのに。

今後の成り行きを予言するのは早すぎるが、ぼく自身はかなり楽観的だ。たしかに、Webデベロッパが自分のコードを試験すべきレンダリングエンジンが一つ増えてしまう。でもChromeのチームによれば、それは彼らにとって“苦渋の決断”だった。Googleはレンダリングのスピードを上げたいが、WebKitは今いろんなブラウザで使われている。だから、WebKit本流における抜本的な改作は難しい。

Chromeのチームは、“ブラウザが複数あることと同じく、レンダリングエンジンも複数あった方が、今後の健全なイノベーションを刺激し、オープンなWeb全体のエコシステムの健康にとって良い”、と考えている。たしかに、そのとおりだろう。2008年にChromeが突然現れてから、ほかのブラウザのイノベーションは加速した。当時の競争の中心は、高速なJavaScriptエンジンの開発だった(そしてWebKitを使っているブラウザも、JavaScriptエンジンはそれぞれ違っていた)。BlinkとServoという新しい馬が走り出した今は、レンダリングエンジンも重要な競争の要素になり、そしてその競争は、より速くてより安定的なブラウザを求めるユーザとデベロッパに利益をもたらす。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))