米国のスマートスピーカー利用者の約7割がAmazon Echoを使っている

アナリスト会社eMarketer(イーマーケター)が2月11日に発表によると、米国のスマートスピーカー市場は、Amazon Echoのシェアに対してライバルのGoogleとAppleは伸び悩み、2020年、2021年もAmazonが独占的な地位を維持するという。eMarketerは、Amazonは2021年末までそのトップの座を悠々と維持し、米国のスマートスピーカー・ユーザー全体の70%近い人たちが、今後もAmazon Echoを使い続けると予測している。

正確にいえば、米国のスマートスピーカー・ユーザーの69.7%が2020年を通してEchoを利用するということとなる。2019年の72.9%からわずかに減少した。2021年にはさらに微減し、その時点で米国のスマートスピーカー・ユーザーの68.2%がEchoを使っていると予測される。一方、2020年には、スマートスピーカー・ユーザーの31.7%はGoogleブランドの機器を使い、他のブランドの製品、例えばApple HomePod、Sonos One、Harman Kardonなどを使う人はわずか18.4%に留まる(合計が100%を超えるのは、別ブランドの製品を同時に所有している人も含まれるからだと報告書は説明している)。

ブランド別2017年から2021年の米国のスマートスピーカー・ユーザー数(ユーザーの割合)
赤:Amazon、黒:Google、グレー:その他
1カ月にスマートスピーカーを少なくとも1回利用したすべての年齢層の個人を対象とする。別ブランドの製品を同時に所有している場合を含む
eMarketer 2019年12月

この数字は、米国のスマートスピーカー市場で大きなシェアを狙うApple HomePodやGoogle Home、その他の製品の目前に立ちはだかる高い壁を表している。

つまり消費者は一度、機器を購入すると、次に買うときに別ブランドへの乗り換えを滅多にしないということだ。最初に買った製品は、その企業(例えばAmazon)が、スマートスピーカーの便利さを証明する足がかりとなる。ユーザーが、寝室やキッチンにもスマートスピーカーを増設したいと考えたとき、通常は、家中で整合がとれるよう同じブランドの製品を買う。

必ずとは言えないが、そうすることのほうが多い。

Amazonはこのユーザー傾向を鋭く見抜き、エントリーレベルの製品を無料に近い価格で提供した。それがEcho Dotだ。このローエンドの製品は、小売りサイトでは29.99ドル(約3300円)で販売され、さらに値引きされていることもある。Amazonのプライムデーでは、Alexa製品はさらに安く販売される。そのおかげでここ数年、Echo Dotはプライムデーのベストセラーになっている

その一方で、Amazon Echoが米国以外では同等の躍進を遂げていないこともあると報告書は述べている。

Google Homeなどの強力なライバルに比べて英語以外の言語への対応が弱いEchoは、一部の市場では競争力が低下する。

とはいえ、スマートスピーカーの普及にとって米国は依然として重要な市場であるため、米国でのAmazonの力をあなどってはいけない。

「Amazonが初めてEchoを発売したとき、米国で確実な主導権を握りました。それ以来、迫る競合他社を突き放し続けてきています」と、eMarketerの主任アナリストのVictoria Petrock(ビクトリア・ペトロック)氏は話す。「当初私たちは、GoogleとAppleがこの市場にもっと食い込んでくるだろうと予測していました。しかし、Amazonの積極性は衰えませんでした。安価な製品を提供し、大量のAlexaスキルを作り、AmazonはEchoの魅力を維持してきたのです」と彼女は言い足した。

米国のスマートスピーカー・ユーザーの数は、今後数年間は増え続けるが、その伸び率は下がるとeMarketerは予想している。現在は28.9%のインターネットユーザーがスマートスピーカーを利用しているが、2021年には、その数は30.5%に達すると見られる。

2020年に米国のスマートスピーカーのユーザー数は13.7%伸びて8310万人に達する。しかし、2021年には伸び率は一桁に落ちるとeMarketerは予測している。

しかしこれは、残りのインターネットユーザーが音声アシスタントを使わないことを意味するものではない。スマートスピーカーは、音声でテクノロジーを利用するための手段のひとつに過ぎない。いずれ人々は、自動車や家電製品や他のスマートホーム機器など、他のデバイスに組み込まれた音声アシスタントも使うようになる。それに、GoogleもAppleもスマートフォンで音声アシスタントを提供していることを忘れずにおくべきだ。GoogleアシスタントとSiriを使っている人の数はEchoの比ではない。

Siri対応デバイスは5億台ほど普及している。Googleアシスタントのユーザーも5億人いる。つまり今日、音声アシスタントを使っている人は、Alexaよりも、iOSやAndroidのスマートフォンに話しかけている人のほうが多い可能性があるとも言うことができる。裏を返せば、音声アシスタントでライバルに大きく差をつけられた中で、AmazonがEchoスピーカーの市場を切り拓いたことは大変な偉業だ。

Amazonがスマートスピーカー市場で70%のシェアを獲得したことを伝えたのは、eMarketerが初めてではない。2019年のCIRP(国際生産工学アカデミー)の報告書にも同様の内容が書かれていた。

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(翻訳:金井哲夫)

スマートスピーカーでの買い物は思ったほど伸びていないとの報告

eMarketerが米国時間2月4日に発表した報告によると、米国の消費者は音声による買い物には予測に反して即座に飛びつかなかったようだ。消費者は、スマートスピーカーを自宅に置いたことには満足しているが、音楽をかけたり情報を聞いたりといった単純な目的で使用するのがほとんどで、なかなか買い物には使われていない。確かに音声で買い物をする人の全体数は増えている。しかし、事前の予測よりも増え方がゆっくりなだけだとアナリストたちは解説している。

今年末までには、自分のスマートスピーカーで買い物をしたことのある人の数は2160万人になるとeMarketerは予測している。これは、2019年第2四半期に予測された数を下回る。当時は2360万人に達するとされていた。

だが重要なのは、スマートスピーカーで買い物をする人の数は増えているということだ。今年は、米国でデジタル機器を購入した人のうち10.8%がスマートスピーカーで買い物をするという、ひとつの目標を達成する可能性もある。

2019年から2021年に米国でスマートスピーカーを買う人の人数と、デジタル機器購入者のうちの割合。黒がスマートスピーカーの購入者(百万単位)、赤がデジタル機器購入者に占める割合。上記の暦年期間にスマートスピーカーで音声による買い物を少なくとも1回行った14歳以上の個人を対象としている(eMarketer 2019年12月)

eMarketerは、予測よりも数の伸びが遅い原因として、セキュリティーに不安を持つ消費者はスマートスピーカーやそのメーカーを完全に信用していないなど、いくつかの要素を挙げている。消費者の多くは、購入を決める前に商品を目で確かめられるよう、画面と組み合わせて使いたいとも考えている。AppleとGoogleは、画面とスピーカーと音声アシスタントを内蔵したスマートホーム・ハブで、その問題に対処した。しかし、すでに古いタイプのEchoやGoogle Homeを持っていて、新しく買い直す気になれないという消費者もいるはずだ。

さらにこの報告で、ユーザーがオーディオを聞く割合(81.1%)と質問をする割合(77.8%)の推定値が引き上げられた。

「出前を注文したり、レシピを調べたり、ゲームをしたり、スマートスピーカー用アプリが数多く存在しますが、その能力を完全に引き出すためには、もうひとつ、特別なステップを踏み出さなければならないことに、多くの消費者は気付いていません」とeMarketer主任アナリストVictoria Petrock(ビクトリア・ペトロック)氏は言う。「むしろ、オーディオを再生したり、天気を調べたり、質問をするといった直接的なコマンドに留まっています。それがデバイスの基本的な機能だからです」。

利用状況ごとの米国のスマートスピーカー利用者、スマートスピーカー所有者のうちの割合。上から、オーディオを聞く人、質問する人、買い物をする人、スマートホームの操作をする人、バイヤーなどの利用も少なくとも月に1回それぞれの目的でスマートスピーカーを利用しているあらゆる年齢層の個人を対象とする(eMarketer 2019年12月)

公正を期するために言えば、こうした予測はスマートスピーカーの利用状況を完全に示すものではない。例えば、商品を買い物リストに加えるようAlexaに命令して、後でインターネットで購入するという消費者も多い。だが、それは音声による買い物には数えられていない。むしろ、スマートスピーカーは、いろいろな命令の聞き役であり、後で買いたいという消費者の意図を受け付けるが、実際の購入行動はとらないというだけだ。

とはいえ特にAmazonは、音声による買い物の可能性をうまく生かしきれていない。音声コマンドとAmazonでの買い物と結びつければ、簡単に実現しそうに思えるが。言葉を聞いただけ勝手に購入してしまう数々の問題に神経質になっているからかも知れないが、Amazonは音声による買い物の機能を率先して開拓してこなかった。音声による買い物を日常化する、または簡単な言葉で1回限りの買い物を定期購買に進めさせる方法は、Amazonならいくつも思いつくはずだ。

Amazonは、Honey(現在はPaypal所有)のような機能群の開発も可能だろう。値引きやセールの有無を常に見張っていて、EchoのオーナーにAlexaの通知プラットフォームを使って伝える。またはAmazonのコンパニオンアプリのスキルを使ってもいい。ユーザーの日々のフラッシュブリーフィングに追加するのもいいだろう。例えば「あなたがウォッチしている商品は50ドル値引きされました。現在の価格は◯◯ドルです。購入しますか?」という具合だ。

コンパニオンは商品の在庫状況を監視して、好きなブランドの商品が入荷されたときに知らせたり、コンパニオンアプリにおすすめとして写真を送ったりもできるだろう。ところが、Alexaの音声による買い物は、まったく退屈なままだ。ここを改善しなければ、買い物機能はいつまでたっても消費者から敬遠され続ける。

eMarketerは2月4日に、スマートスピーカーの利用状況の新たな予測値も発表した。米国のスマートスピーカー利用者数の2020年の予測は、8450万人から8310万人に下方修正されている。普及がやや鈍化するという見通しだ。

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(翻訳:金井哲夫)

「アレクサ、ガソリン代払って」コマンドが米国の1万カ所以上のGSで利用可能に

車にガソリンを入れるのは、それほど難しいことではない。しかしAmazon(アマゾン)は、ボイスコマンドを利用することで、それがもっと簡単になると考えている。ガソリンスタンドの計量器の横に車を止めたら、「アレクサ、ガソリン代払って」と言えばいいのだ。米国時間の1月7日、Amazonは、ExxonMobil(エクソンモービル)、Fiserv(ファイサーブ)と連名で、音声指示によるガソリン給油について発表した。今年の後半には、米国の1万1500以上のExxon(エクソン)とモービル(Mobile)のガソリンスタンドで利用可能になる。

Amazonによると、Alexa(アレクサ)を利用してガソリン代を支払う機能は、まずはAlexa対応の車、Echo AutoやAlexa対応のモバイルデバイスを持っている顧客から利用可能になるという。

顧客は計量器の横に着いたら「アレクサ、ガソリン代払って」と言うだけで使い始めることができる。するとAlexaは、ガソリンスタンドの位置と計量器の番号を確認する。

支払い自体は、Amazon Payを使って処理される。その支払情報も、顧客の通常のAmazonアカウントに保存される。Fiservの電子商取引の技術によって、ガソリンの計量器を稼働させ、安全な支払いが実行されるよう、トークンの生成も円滑に進行する。

このような、Alexaを利用した給油体験が、支払カードを計量器に直接セットするより、大幅に早くて簡単かどうかは定かではない。どちらかと言うと、ちょっと回りくどいような感じもする。しかし、これは便利だと感じる人もいるだろう。計量器が認証されて給油可能になるまで、車の外で処理の進行を待つ代わり、車の中に居ることができるのだから。

特に寒い冬の日には、ありがたいものに感じられるかもしれない。また、女性など、計量器の横に一人でいるのが心配だという人には歓迎されるだろう。夜間やよく知らない場所など、安心できないような状況でガソリンを入れる場合には特にそうかもしれない。

「私たちは、ガソリンスタンドに新しいテクノロジーと、素晴らしい体験をもたらすことにワクワクしています」と、エクソンモービルの米国燃料マーケティングマネージャーであるEric Carmichael(エリック・カーマイケル)氏は声明で述べた。「私たちは、消費者をあっと言わせるような、使いやすさと安全性を両立させるテクノロジーを開発し、探求してまいります」。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

Amazonが支援するEVメーカーRivianがピックアップトラックとSUVにAlexawo搭載

Rivian(リビアン)はAmazon(アマゾン)の音声アシスタントAlexa(アレクサ)をピックアップトラックのR1TとSUVのR1Sに搭載する。R1TとR1Sは同社初の電気自動車で、2020年末のデビューが予定されている。

また、Rivianは1月6日の月曜日に、Alexaの搭載をAmazonから受注した配送トラック10万台にも広げることを明らかにした。この配送トラックは2021年から顧客への荷物配達に使用される見込みだ。

R1TとR1SへのAlexa搭載では、音楽再生や電話、ナビといったAlexaのスタンダード機能に加えて空調やトランク開閉、その他の操作がコントロールできる。

R1TとR1S専用の特殊操作もできるようにする予定だ、とRivianは話した。例えば、R1T内にどんなギアが隠されているのかをチェックするために、車内に設置したカメラをAmazonのEcho ShowやFire TVからリモートで操作できる、といったものだ。またAlexaを搭載することで車両がオフラインのときでも一部のAlexa機能にアクセスできるようになるが、実際にそのように設定するかどうかはこの車両をどのように使うかにもよる。

「Rivianは、妥協することなく探検できる未来像を描いている。そして、オーナーがどこで乗ろうともこの車両でいつでも最良のデジタル体験ができるようにする」と Rivianの創業者でCEOのRJ Scaringe(RJ・スカリンジ)氏は述べた。「我々は車両へのAlexa搭載をマーケットで最も包括的でシームレスなものにしたい」

CES 2020の前に発表された今回のAlexa搭載は、Amazonが自動車業界にも足を踏みこみ進めているという最新の動きを表している。Lamborghini(ランボルギーニ)もまた同社のスポーツカーHuracán EVOにAlexaを搭載する計画を発表した。

AmazonがAlexaの搭載、クルマへの配達サービス、Rivianへの直接投資を通じて自動車業界に触手を伸ばして数年が経つ。eコマースのAmazonはまた、顧客がドアのキーパッドとスマートセキュリティカメラを使って配達中のドライバーが家の中に入れるようにするAmazon Keyサービスも立ち上げた。2018年にこのサービスはKey by Amazon In-Car配達サービスとしてクルマにも拡大した。

GM(ゼネラルモーターズ)とVolvo(ボルボ)が最初にこのKey by Amazon In-Car配達サービスを導入し、2019年4月にFord(フォード)も続いた。

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(翻訳:Mizoguchi

LuminaryがAlexaデバイスでサブスクベースのポッドキャストを開始

「ポッドキャストのNetflixを作る」ことをミッションとするLuminary(ルミナリー)が、サービスの有料会員を獲得する新たな方法を試している。同社が米国時間12月17日に立ち上げたのは、EchoスピーカーなどのAlexaデバイスで、音声コマンドを使ってポッドキャストのコンテンツをストリーミングできるスキルだ。加えてLuminaryは、Alexaの音声操作でサブスクリプションを提供する最初のポッドキャストサービスになる。

リスナーはAlexaに「Start My Free Luminary Trial」(ルミナリーの無料トライアルを始めて)と呼びかけることで、Luminary Premiumへの1カ月の無料アクセスができるようになる。あるいは「Alexa, Subscribe to Luminary」(アレクサ、ルミナリーを申し込んで)と言えば米国内で月額7.99ドル(約880円)のサブスクリプションをスタートできる。

この施策については反対する人もいて、ポッドキャスト番組をLuminaryから取り下げるケースも多く見られたが、同社は生き延びた。Luminaryのライブラリは成長し、米国時間12月17日の時点で有料の独占ポッドキャストが40種類ほどある。その中には、Trevor Noah、Lena Dunham、Martina McBride、Russell Brand、Team Coco、The Ringer、Roxane Gay + Tressie McMillan Cottomといった大物の番組も含まれる。

これまでLuminaryは、ポッドキャストのネットワークであること、ネットワークの外も含めて一般的にポッドキャストを放送するアプリであることの二股をかけていた。LuminaryのiOSアプリでもAndroidアプリでもウェブアプリケーションでも、有料会員は同社のオリジナル番組だけでなく、そのほかの好きな番組を聴ける。でもAlexaに限っては有料会員のみが対象だ。ただし上記のように1カ月の無料トライアルはある。また独占番組のサンプル回もサインアップする前に聴ける。

有料会員になれたら、Alexaのスキルを使って有料番組を前回停止したところから聴けるし、自分の好きな番組のストリーミングだけでなく、推奨番組を教えてもらえる。Echo Showのように画面のあるAlexaデバイスではアートの作品や説明が映し出される。

音声アプリを設計したのは同社とパートナーしたニューヨークのデジタルエージェンシーのRAINで、ここは音声と会話的AIが専門。そしてLuminaryの初めての音声プラットホームのローンチを手がけた。

Luminaryがデビューしたのは今年の初めだが、すでにそのサブスクビジネスは1億ドル近い投資を得ている。しかし、「無料で広告入りの一般公開番組をLuminaryの有料サービスに惹き寄せるための餌として使っている」と怒っているポッドキャスト制作者も多い。またLuminaryは、完全で正確なアナリティクスをポッドキャストの発行者に送っていなかった(これは後日改めた)。また、大手メディアの一部は番組の取り下げを求めた。具体的には、SpotifyのGimletとParcast、The New York TimesのThe Daily、The Joe Rogan Experience、Endeavour Audio、PodcastOne、Barstool Sportsなどだ。

Spotifyは自分が投資した企業が独自の独占ライブラリを育て、サードパーティのアプリから広告なしで配布されているのだから頭にくるのも当然だ。しかしLuminaryが予想しなかったのは、そのアプリを自分のコンテンツの配布方式の1つとしか見なさないポッドキャストの多さだ。つまりOvercastやPocket Casts、AppleやGoogleのポッドキャストアプリのように。

今回AlexaスキルをローンチしたことによってLuminaryは、有料サービスに注力しやすくなった。ポッドキャストが広告に依存するのでなく、クリエイターが自分の作品に金を払ってもらえる。同社はAlexaをローンチした理由として、スマートスピーカーはモバイルデバイスとPCに次いで3番目に多く、ポッドキャストの聴取に使われているからだと語る。

ちょうどAmazon(アマゾン)も、Alexaデバイスでのポッドキャスト聴取に投資を増やしている。り同社は先週、Echoデバイス上のAppleとSpotifyのサポートを加えたのだ。さらに今では、ユーザーは自分のデフォルトのポッドキャストサービスを指定できる。Luminaryのユーザーは、そんなデバイス内蔵の便利さを享受できない。代わりにユーザーは「Alexa, Open Luminary」(ルミナリーを開いて)と言う必要がある。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

自然言語理解APIを開発するヘルシンキの「Speechly」が2.4億円を調達

音声認識と「自然言語理解」の経験豊かな専門家チームを誇るヘルシンキのスタートアップ「Speechly」(スピーチリー)が、200万ユーロ(約2億4000万円)のシード資金を調達した。この資金で、開発者がプロダクトに音声UIを簡単に組み込めるようにしていく。

このラウンドはベルリンのCherry Venturesが主導し、Seedcamp、Quantum Angels、Joyance Partners、Social Starts、Tiny.vc、King.comにエグジットしたNonstop Gamesの共同創業者であるJuha Paananen(ジュハ・パーナネン)氏、Algoliaの創業者であるNicolas Dessaigne氏(ニコラス・デサイン)が参加した。Speechlyはこの資金を活用して、音声に関する専門家でなくても音声対応のアプリを作れるようにするためのAPIの開発をさらに進める。

Speechlyの共同創業者でCEOのOtto Söderlund(オットー・セーデルランド)氏はTechCrunchに対し、「ここ数年、音声の可能性は示されてきたが、キッチンタイマーをセットしたりSpotifyを再生したりする以上の真のブレイクスルーはまだ見られない。音声アシスタントプラットフォームが現在抱える根本的な問題は、ユーザーの複雑なリクエストやニーズに応えられないことだ」と語った。

セーデルランド氏によれば、Speechlyのソリューションは自然言語理解と音声認識を「革新的な方法」で組み合わせるもので、開発者は「極めて反応が早く、シームレスでマルチモーダルなユーザーエクスペリエンス」を作り、ユーザーが複雑な意図を表現したときに適切にガイドできるようになるという。

「友人にちょっと面倒なことを説明するのに、電話越しでは難しくても顔を合わせて話せばずっと簡単な場合がある。この違いは想像できるだろう」と同氏は語る。

Speechlyはこれを実現するために専用の音声認識技術を「イチから」設計し、既存のプロダクトよりずっと広範囲の音声関連ユーザーエクスペリエンスをサポートするという。

音声アプリが複雑な意図をもっと理解できるようにするだけではない。Speechlyは音声のビジネスケースに関する問題も解決しようとしている。同社は、アマゾンのAlexaやアップルのSiriといった現在の音声アシスタントプラットフォームは「他人のエコシステムの中で動作し」、貴重なユーザーデータを共有することを企業に対して強いていると主張する。

さらにSpeechlyは、現在のSDKとAPIは複雑すぎる、あるいは開発者はエンドユーザーのエクスペリエンスを十分に制御できないとも述べている。

さらにセーデルランド氏は次のように語った。「グーグル、アマゾン、マイクロソフト、アップルに加え、独自の音声言語理解(SLU)技術を開発している企業やスタートアップもいくつかある。我々も独自の技術を持っていて、独自のSLU技術を持っている企業が競合と考えている。しかし競合各社が主に提供しているプロダクトは、Siriがどんなものかを考えればわかるように、双方が順番に話す古典的な会話エージェントの比較的単純な延長線上にあるものだと我々は見ている。我々は音声UIの新しいビジョンを提供したい。それは、反応の良いマルチモーダルなフィードバックでユーザーをリアルタイムで「ガイド」し、もっと難しいタスクを解決するというものだ。我々のプロダクトで実現しようとしているこのビジョンは、ほかにはないと思う」。

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(翻訳:Kaori Koyama)

米国ではアップルとSpotifyのポッドキャストをEchoで聴ける

Amazon(アマゾン)のAlexaがApple(アップル)のポッドキャストを再生できるようになり、Amazonの一連のEchoデバイスは、AirPlayを使わずにアップルのポッドキャストをサポートする最初のサードパーティクライアントになった。これまで、このレベルのサポートはAppleのHomePodだけだった。Amazonによると、これによりAlexa対応デバイスはアップルが保有するの80万件あまりのポッドキャストライブラリにアクセスできることになる。そしてユーザーは、アップルのポッドキャストtをお気に入りに指定できる。

以前にも、最近は両ライバルのパートナーシップが見られるようになっていた。例えばAmazonのFire TVにApple TVアプリが提供されたし、Apple MusicがEchoデバイスFire TVでアクセスできるようになった。そしてAmazonの売り場では、Apple TVやiPad、iPhone、Apple Watchなどのアップル製品を扱うようになった。

Alexa対応デバイスでアップルのポッドキャストにアクセスするためには、Alexaのアプリの中でアップルの自分のIDをリンクする。そして聴きたいポッドキャストをAlexaに指示する。「次」や「早送り」などのプレーヤーコマンドも使える。デバイスを変えても、各エピソードの聴取位置が同期しているので、Alexaの続きをiPhoneで聴くこともできる。

Alexaアプリの設定アップルのポッドキャストをデフォルトに指定すると、Alexaのポッドキャストを要求するだけでアップルのポッドキャストからのストリーミングが始まる。

これに負けたくないSpotifyは、アメリカにおけるAlexa上のポッドキャストのストリーミングのサポートを米国時間12月13日に発表した。Spotify Premiumのユーザーは前からSpotify Connectを使ってEchoへストリーミングできていたが、本日からは米国の無料と有料の両方の顧客がAlexaにポッドキャストを頼めるようになり、Spotifyをデフォルトに指定することもできる。

AlexaのSpotifyポッドキャストのサポートは、シアトルで行われた例年のAlexaイベントでそのほかのニュースとともに9月に発表されていたので、アップルほどのサプライズはない。

そのときAmazonは、米国ではSpotifyのポッドキャストライブラリのサポートを加える。それによりAlexaから数十万のポッドキャストにアクセスできると語っていた。それにはSpotifyの数多い限定版ポッドキャストも含まれるので、それがSpotifyをデフォルトに指定する動機になるかもしれない。

シアトルでの発表の直後、Spotifyは有料だけでなく無料のサービスもAlexaデバイスにストリーミングできると表明していた。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Alexaは失望を表現するようになる

一般的な判断力の欠如は、常にスマートアシスタントの最大の魅力の1つだった。質の悪いポップソングやひどいオンラインビデオを1万回再生しても、彼らは気にしない。スマートアシスタントはただ助けるだけで判断は自由だ。

しかしAmazon(アマゾン)はAlexa(アレクサ)をよりリアルなものにするため、いくつかの機能に取り組んでいる。これには、スマートアシスタントの声にもっと感情的な響きを持たせること、つまり、さまざまなレベルの興奮と失望を表現する能力が含まれる。

「Alexaの感情」には3段階のレベルがある。下の動画は、大いなる落胆を表現している状態だ。

Amazonによると、新しい共感してくれるアシスタントにユーザーは好感触を持っているという。「初期の顧客からのフィードバックによると、Alexaが感情的を示した場合、その音声への全体的な満足度は30%上昇した」と、同社は投稿で伝えている。

この機能は本日からゲームのスキルを中心に開発者に提供される。ということは、近い将来にはアプリケーションへも展開されるだろう。このような速報ニュースが失望の声となるのかどうかは、何の情報もない。同社はまた、AlexaのスタイルをニュースキャスターやラジオDJに似たものにするため、コンテンツに合わせた配信も開始する。

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(翻訳:塚本直樹Twitter

ハッキングコンテスト優勝者はAmazon Echo Showを攻撃して650万円超の褒賞金を獲得

今年のPwn2Ownハッキングコンテストでは、これまですでに高度なハッキングテクニックをいくつも開拓してきた二人のセキュリティ研究家が優勝した。それらの中には、Amazon Echoに対する攻撃もある。

Amat Cama(アマト・カマ)氏とRichard Zhu(リチャード・チュー)氏の2人から成るTeam Fluoroacetateは、Alexa対応のスマートディスプレーであるAmazon Echo Show 5の最新機種に対する整数オーバフロー攻撃で、6万ドル(約650万円)のバグ褒賞金を獲得した。

Pwn2Ownコンテストを主催したTrend MicroのZero Day InitiativeのディレクターであるBrian Gorenc(ブライアン・ゴレンク)氏によると「彼らは、そのデバイスがGoogleのオープンソースブラウザーであるChromiumの古いバージョンを使っていることを見つけた。それは、開発のある時点でフォークされたコードだった。しかしそのバグにより、悪質なWi-Fiホットスポットに接続するとデバイスを完全にコントロールすることができた」と語っている。

研究者たちは彼らのエクスプロイト(コンピュータやスマートフォンのOSの脆弱性を悪用して攻撃を仕掛けるプログラム)を、外部の妨害を防ぐために高周波遮断容器の中でテストした。「コンテストの間に侵害されたIoTデバイスの多くに、このパッチのバグがあった」と。ゴレンク氏。

Amat Cama(左)とRichard Zhu(右)の2人がTeam Fluoroacetate(画像提供: ZDI)

整数オーバーフローバグは、整数演算が数を作ろうとしたとき十分な大きさのメモリーがないと起きる。その数は、割り当てられたメモリーの外へオーバーフローする。そして、デバイスのセキュリティが壊される。

問い合わせに対してAmazonは「この研究を調査中であり、調査の結果に基づいて、弊社のデバイスを保護するための適切な処置を取る」と言った。それがどんな処置でいつ行われるのかについては、無言だった。

コンテストには、Echo以外にもインターネットに接続されるデバイスがいろいろ登場した。この前コンテストの主催者は、Facebook Portalをハックする機会があるだろうと述べた。それは、そのソーシャルメディア大手が提供するビデオ通話が可能なスマートディスプレイだ。しかし今回、Portalを攻撃したハッカーはいなかった。

関連記事:Security flaws in a popular smart home hub let hackers unlock front doors(人気のスマートホームハブはハッカーがドアの鍵を開けられる、未訳)

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

ウェブをスマートスピーカーの読み上げに対応させるSoundcheck

ゆっくりと、しかし確かにスマートスピーカーは勢力を伸ばしている。AmazonはAlexaを小さな時計から電子レンジまであらゆるものに組み込み、Googleアシスタントはできそうなことを何でも取り込んでいる。この分だと、どんな空間にも声で操作する何らかのデバイスがある日は遠くなさそうに思える。

しかし人々も企業も、自分たちが発信するコンテンツをスマートスピーカーで再生できるようにすることについては、まだいい考えがないようだ。これを可能にすることを目指すSoundcheckが、米国時間11月1日にその扉を開いた。Soundcheckは、コンテンツをスマートスピーカーや音声アシスタントデバイスにとって理解しやすい形にパッケージ化する。

Soundcheckは手始めとしてWordPressを利用しているサイトに的を絞っている。インターネットの30%以上はWordPressを使っているのでターゲットとしては小さくない。Soundcheckは、WordPressで作られたサイトの情報を取得し、1回か2回タップすればその情報の最も重要な部分をGoogleの「読み上げに適した」データフォーマットにまとめられるプラグインを開発した。これは、蛍光ペンでマークをつけて、音声対応スピーカーとそれを動かしている検索アルゴリズムに対して「この情報は君たちのためのもので、こういうトピックに関する質問の答えだよ」と教えるようなものだ。

データをこのような形式にまとめるには、通常、ページごとのトピックに応じたマークアップを書く必要があるが、これはみんなにできることではない(例えば小さな企業の経営者の多くは、ページの見た目を整えるためにWordPressを使っている)。Soundcheckはこのプロセスをボタンを押すだけでできるように集約し、データを検証して、音声アシスタントがコンテンツをどのように読み上げるかのプレビューを提供する。

Soundcheckの基本的なプラグインは、WordPressの最新の50件の投稿まで無料で利用できる。それより多くの投稿に対応させたい場合や、カスタムのAPIと統合したりAmazon AlexaまたはGoogleアシスタントの個別のアプリと関連付けるといった便利な機能を使いたい場合は、月に20〜79ドル(約2200〜8500円)かかる。データがどのように音声でアクセスされたかをサイト運営者が知るための分析ツールも開発しているという。また今後、WordPress以外のコンテンツプラットフォームにも対応する計画だ。

Soundcheckを創業したのはDaniel Tyreus(ダニエル・ティレウス)氏とNarendra Rocherolle(
ナレンドラ・ロシュロール)氏で、ロシュロール氏はWebshotsの共同創業者でもある。Webshotsは超簡単な写真共有サイトで、1999年にExcite@Homeに8250万ドル(約89億円)で売却された。Soundcheckの創業者の2人はもともと2016年からPeckというサービスを開発していた。これは情報を取り出して簡潔な形でパッケージするサービスだ。2人は、この処理の最も難しい部分を利用してデータをパッケージ化し、AlexaやGoogle Homeなどのスマートスピーカーに対応させることができると気づき、こちらに方針転換した。

Soundcheckはこれまでに150万ドル(約1億6000万円)を調達している。支援しているのは、True Ventures、Resolute Ventures、Twitter共同創業者のBiz Stone(ビズ・ストーン)氏、Flickr共同創業者のCaterina Fake(カテリーナ・フェイク)氏で、まさにWordPressを運営しているAutomatticも支援に加わっている。

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(翻訳:Kaori Koyama)

Amazon Echo Budsはノイキャンワイヤレスの価格破壊

Echo Budsが、なぜもっと早く登場しなかったのか、むしろ不思議なくらいだ。ワイヤレスイヤフォンは、Alexaを屋外でも使えるようにするための最もストレートな方法だ。Amazon(アマゾン)は、今のところスマートフォンのカテゴリーに割って入ることができていない。発売から5年が経ったFire Phoneはもはや歴史的な遺物に過ぎないが、Google(グーグル)やApple(アップル)は、その間に強固なモバイルの基盤を築き上げ、それぞれ独自のアシスタント機能を展開している。

Amazonのモバイル対応と言えば、AndroidとiOS用にダウンロード可能なAlexaアプリを用意し、同様の機能をFireタブレットにも搭載している。昨年同社は、Alexa Mobile Accessory Kitを発表した。これは、より多くのデバイスでAlexaが使えるように設計されたもの。確かに、独自のアシスタントを開発するためのリソースを持っていなかったり、そもそもその気がないようなサードパーティのパートナーにとっては理にかなった方策だろう。最新のFitbit Versaは、このような協力関係が実を結んだ好例だ。

ただし、純粋なユーザー体験の観点からすれば、ヘッドフォンやイヤフォンとして実現するのが、理屈に合った導入策と言える。マイクを使って入力する音声コマンドを発する口に最も近い位置にあり、Alexaの応答を直接耳に伝えるものだからだ。市場がどのような反応を見せるかを観察しながら、Amazonは潜在的な市場シェアを明け渡していたことになる。

Echo Budsについては、2、3年前から、このカテゴリに投入されるのではないかという噂が絶えなかった。しかしこのカテゴリは、家電製品の中で最も動きの速い分野。Samsung(サムスン)、ソニー、Apple(アップル)/Beats(ビーツ)といった会社が、優れた製品を投入している。AmazonはAlexaをハードウェアメーカーに開放しているだけに、サードパーティ製品がやがてEcho Budsを上回るものになることも確かだろう。

Amazonは、最初の製品としてかなりうまくまとめ上げてきた。Echo Budsの素晴らしさを1つだけ挙げるとすれば、それはカスタマイズ性の高さだ。まず、耳に装着するイヤホンとしてユーザーが交換できるシリコン製のイヤーチップは、当然ながらそれを耳の中で正しい位置に保つためのウィングを備えている。私は硬いプラスチック製のウィングは好きではないが、そこに被せる柔らかいシリコンカバーの感触はなかなかいい。

イヤーチップには、3つのサイズが用意されているので、ピッタリするサイズのものを選べばいい。適切なものを選んでセットすれば、周囲の不要なノイズを排除する、確かな遮音効果が得られるはずだ。ただし、私個人の感想としてはやはりPowerBeats Proが、現在市場で入手可能なものの中で最高のフィット感を実現している。オーバーイヤーのデザインは、長時間使用しても耳への負担がかからない。とはいえ、Amazonのソリューションもかなり洗練されたものだ。

カスタマイズ性の残りの部分は、そしてそれが大部分を占めるわけだが、アプリによって実現される。独自のOSを持っていないだけに、Echo Budsのペアリング操作は、それぞれのOSメーカーの純正品となるAppleやGoogleのイヤフォン並に簡単というわけにはいかない。しかし、アプリをダウンロードすればペアリングもスムーズだ。そして、他のEchoデバイスも併用する人にとって、すべてのEchoデバイスを1カ所で設定できるのは、評価すべきポイントと言えるだろう。

このアプリでは、タッチジェスチャもカスタマイズできる。標準設定では、左右どちらかのイヤホンをダブルタップすると、アクティブ・ノイズリダクション(完全なキャンセリングではない)モードと、パススルーモードが切り替わる。長く押し続けるとAlexaが起動する。この設定では、Alexaが偶発的に起動してしまうことがない。その点は、Galaxy Budsに対して私が感じているの最大の不満だ。ちょっと位置を直そうとして触っても起動してしまう。またこのアプリは、スライダーによって低音、中音、高音を調整できるイコライザーと、パススルーモードの環境音を5段階のレベルで調整できるスライダーも備えている。

密閉状態を確保して、好みの設定に調整すれば、この価格にしては優れた音質が得られる。ソニーは、音質と、アクティブ・ノイズキャンセリング性能の両方に注力しているが、価格はこのAmazon製品の2倍近くにもなる。近いうちに、Appleの製品との比較も可能となるだろうが、やはり、価格設定が重要な要素となる。私は、アイディアとしてはパススルーモードが気に入っているが、実機の実装はいまひとつだ。ユーザーが周囲に気を配れるようになる、というコンセプトは素晴らしい。ただ、この周囲の音を聴く機能では、マイクから拾った音がじゃかん大きすぎるように感じられる。レベル調整は、4段階のうちの1以外の設定はお勧めできない。エアコンのノイズのような音は、嫌になるほど増幅される傾向がある。

一方Alexaそのものは、今のところホームアシスタントとしての性格が強い。もっと利用を推進するためには、Amazonはさらに改良を重ねていく必要があるだろう。このEcho Budsの初期の実装には、最初の製品にありがちなバグが散見される。ニュースを要求しても、AlexaはうまくNPRに接続できない。その代わりに天気予報を知らせてくれた。ノイズリダクション機能をオンにするよう、アシスタントに依頼しようとしても、何回かはうまくいかなかった。ただし、最終的にはニュースもノイズリダクションも得ることができた。全体としては、このマイクは、コマンドの認識に関して良い仕事をする。

イヤホン本体のデザインは、かなり一般的なのものだが、それはまったく問題ない。充電ケースも、そこそこコンパクトで、AirPodsのデンタルフロス用のような小さなケースと、かさばるPowerBeats Proのケースの中間くらいといったところ。ポケットに入れて持ち運ぶのにも十分小さい。Beats製品の場合、他の点は素晴らしいのに、そこだけが大きな問題となる。材料は、やはりちょっと安っぽい。また、2019年にもなって充電ポートがmicroUSBなのは、Amazonがコストダウンを最重要視して懸命に取り組んでいることを伺わせる。

この130ドル(約1万4000円)という価格は、標準充電ケース付きのAirPods 2より30ドル安くなっている。Amazonが低価格化に全力を尽くしたとすれば、もしかすると99ドルという価格も可能だったかもしれない。もしそうなっていれば、とてつもない訴求力を発揮しただろうが、130ドルでも、他社の高級イヤホンよりかなり安い。それでも、まだノーブランドの製品よりはだいぶ高価だが、安心できるメーカーと、アシスタント機能が使えることは、Amazonで買い物をする人を納得させるはずだ。そして、市場の多くの製品が、150ドルから250ドルの間に落ち着いていることを考えれば、これはかなりお買い得と言える。

Amazonでは、この製品を大量に販売するつもりに違いない。そしてAmazonだけに、ホリデーシーズンには、それなりのディスカウントが待っているものと期待できる。それ以前に、Appleが最近になって249ドル(日本では2万7800円)のAirPod Proを発売したことで、この130ドルという価格が、さらにずっと魅力的なものに見えてきた。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

米国のAlexaがスペイン語を話す、多言語モードでも

先週シアトルで行われたAmazonのハードウェアイベントで、米国とカナダとインドにおいてAlexaデバイスの多言語モードをローンチする計画が発表された。すなわちこれらの国々ではAmazonの音声アシスタントが、英語とスペイン語、フランス語と英語、ヒンズー語と英語をそれぞれ話せる。そして米国時間10月11日のAmazonの発表によると、米国では多言語モードがEchoなどAlexa対応デバイスで実際に使えるようになった。ユーザーはスペイン語と英語を切り替えられるだけでなく、Alexaアプリの設定でスペイン語のみにすることもできる。

これによりデベロッパーは、スペイン語を話す人びとを対象とするプラットホーム向けのスキルを作れる。そしてスペイン語の音声がAlexaに新たに加わり、スペイン語圏のローカルな知識や、Univision、Telemundoなどが作った何百ものスペイン語のスキルが導入される。

米国でAlexaをスペイン語モードで使うには、Alexaアプリで「Español(Estados Unidos)」に切り替える。するとユーザーは、スペイン語でAlexaに、ニュース、天気予報、スマートホームデバイスのコントロール、備忘録(リマインダー)、スキルの起動などを求めることができる。

しかしこの多言語モードのもっと面白いところは、アプリで設定を変えなくても自然に、スペイン語と英語の切り替えができることだ。

たとえば、Alexaに天気予報を英語で求めると返事は英語だが、スペイン語で話すと返事もスペイン語になる。ひとつの家族内で両方の言語が使われている世帯ではとても便利だ。

スペイン語対応のオマケとしてAmazon Musicでは、米国で使うAlexaに最新のラテン系プレイリストをスペイン語でリクエストできる。それらは、Sin Filtro(シン・フィルトロ、都市系アーティスト)、Tierra Tropical(ティエラ・トロピカル、バチャータ、サルサ、クムビアス)、Puro Reggaeton(プロ・レゲトン)、Fierro Pariente(フィエロ・パリエンテ、メキシコの地方音楽)などだ。

Amazonによると、カナダ(英語、フランス語)とインド(英語、ヒンズー語)の多言語モードも提供される。ただしその日程は明らかでない。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

アマゾンがスマートホームデバイスの消耗品が減ったら通知するツールを発表

Photo by Smith Collection/Gado/Getty Images

米国時間9月25日にAmazon(アマゾン)はAlexa(アレクサ)搭載の新しいコンシューマデバイスを発表したが、同時にAlexaに備品の再注文を頼むスマートホームデバイス向けスキルを作成するための新しいツールも公開した。プリンタのインク、洗剤、スマートサーモスタット用のエアフィルタといった消耗品に使えると考えられる。

これは、これまでAmazonDash Replenishment(ダッシュ・リプレニッシュメント)サービス(DRS)で取り組んできた分野だ。顧客がアカウントを設定し、消耗品が少なくなった時に配送してもらいたい製品を選択すれば、このサービスのAPIを利用するデバイスの消耗品を自動で再注文できる。

今回発表された新しいツールはこれまでのサービスを拡張するもので、デバイスメーカーはこの新しいツールを使ってAlexaのスキルから消耗品が減ってきたことを顧客に通知できる。

この機能は、AmazonのSmart Home Skill APIの一部として今後リリースされる残量センサーによって動作する。デバイスのニーズに応じて、3種類のセンサーからいずれかを選択する。

1つ目は年内にリリース予定のAlexa.InventoryLevelSensorだ。消耗品が内部に保管されるタイプのデバイスに対応する。例えばスマートカメラのバッテリーやプリンタのインクのようなものだ。

あと2つのセンサーは来年リリースされる予定だ。2つ目のAlexa.InventoryUsageSensorは、消耗品が内部には保管されないが一定量を使った時にデバイスが検知できる場合に使用する。例として、スマートコーヒーポットや洗濯機、食洗機などが挙げられる。

3つ目のAlexa.InventoryLevelUsageSensorは、消耗品が内部に保管され、デバイスが現在の状況ではなく使用状況を把握できる場合に使用する。例えばスマートサーモスタットは、ファンが回っていた時間によってエアフィルタの替え時を顧客に知らせる。掃除機のゴミパックの替え時も通知できるだろう。

これらのAPIを使うことにより、Alexaは消耗品が減ってきたことを顧客に知らせたり、Alexaアプリで自動再注文を設定するよう促したりすることができる。顧客がスマート再注文の設定を選択すると、Dash Replenishmentサービスが起動する。Amazonの定期おトク便サービスとは異なり、消耗品が減ってきた時のみ再注文が実行される。

Amazonからすれば、Alexaがリマインドするだけでスマートホームデバイスのユーザーに注文を促すことができるのがメリットだ。そして、顧客からすれば何らかの理由で自動再注文を設定しない場合にも便利だ。おそらく顧客は消耗品を地元で買ったり、オンラインで比較して買ったりするだろう。

Amazonによれば、すでにAugust、Blink、Ring、Schlage、Yaleがスキルからバッテリー残量を通知するセンサーに、Cowayはエアフィルタの使用状況の通知に取り組んでいるという。

顧客が消耗品を管理できるようになるだけではない。スマートホームのスキル開発者は、デバイスに関連する収益を何度も得られるようになる。顧客がDash Replenishmentサービスに申し込めば、Amazonからその1回分の紹介料が支払われる。その後、再注文があれば、開発者は注文があるたびに売上の一部を得られる。Alexaが通知した後に手動で注文された場合も対象となる。当然、デバイスメーカーが自社製の製品を販売した場合には売上が伸びる。

Amazonは、米国の開発者はまもなく新しい残量センサーを利用できるようになるとしている。

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(翻訳:Kaori Koyama)

Alexaのスキルが声を識別してパーソナライズできるようになった

Amazon(アマゾン)のAlexaは、2年前に音声プロフィール機能拡張が行われたことで、家庭内の異なるユーザーごとにパーソナライズされた応答ができるようになっている。このほど、そのパーソナライズ機能をAlexaのスキル開発者も利用できるようになったとAmazonが発表した。

米国時間9月25日に大量の消費者向け製品を披露したAmazonは、Alexa Skills Kitに「スキルのパーソナライズ」機能を追加したことも発表した。ユーザーがAlexaデバイスや専用アプリで作った音声プロフィールを開発者が利用できるようになるというものだ。

この機能拡張によって、開発者はユーザーの個人設定を記憶してスキルを利用する時に個人の好みを考慮したり、家庭内の複数のユーザーが同時に話したときに、個人を識別したりできるようになる。

しくみはこうだ。ユーザーが音声プロフィールを設定している場合、Alexaは”directed identifier”(仮称:命令識別子)と呼ばれる数字と文字列を生成して対象のスキルに送る。後にユーザーがそのスキルを使うと、同じ識別子が使われる。識別子には個人を特定できる情報は入っていない、とAmazonは言っており、スキルと音声プロフィールごとに異なる識別子が割り当てられる。

スキル開発者はこの情報を使って、ユーザーの好みや興味に応じた挨拶や応答を返すことができる。

ユーザーが音声プロフィールを設定しているけれどもスキルのパーソナライズは望まない、というときはAlexaアプリを使ってこの機能からオプトアウトできる。

スキルのパーソナル化は、ゲームの進行状況をセーブしたり、音楽やポッドキャストなど、ユーザーの嗜好が重要な役割を果たす場面で特にに有効だ。

しかし、Alexaでは音声プロフィールをユーザーが手動で設定する必要がある。Alexaのモバイルアプリを使うか、Alexaに「私の声を覚えて」と話しかける。多くのユーザーはこのしくみがあることさえ知らない。つまりこの機能を利用したい開発者は、自分のアプリの中で音声プロフィールの登録方法から教える必要があるかもしれない。

新機能は一部の開発者に向けてプレビュー公開される。興味のある人はここで申し込みできる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

AmazonがAlexaイベントで発表したものたち

年末のホリディシーズンに先立って、Amazonは恒例になったハードウェアラインナップの大規模な一新を行い、本日(米国時間9月25日)のAlexaイベントで発表した。登場したのはEchoスマートスピーカーならびにスクリーン、それに加えてAmazonのRingとEeroブランドからはスマートホームとコネクテッドデバイスが発表された。Alexaイヤフォン、メガネ、そしてスマートリングなど、さまざまな驚きもあった。そして、そうそう新しいAlexa搭載のオーブンも。

新しいEchoたち

イベントの目玉は、Echoデバイスラインに対してAmazonが行った最新のアップデートだ。

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Echo Dot with Clock

あまりクリエイティブな名前ではないが、AmazonはエントリーレベルのEchoであるEcho Dotに、気の利いたアップグレードを提供した。この新しいEcho Dot with Clock(時計付きEcho Dot)の前面にはデジタルアラームクロックが搭載されていて、必要に応じて暗くすることもできる。また、このLEDディスプレイを使って、Dotは尋ねられたときの天気や、カウントダウンタイマーを表示することができる。

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ただし、新しいDotは元のDotを置き換えてしまうものではない。この追加機能が必要なときは、(現行機種の49ドルに)10ドルを足して59ドル(約6300円)を支払えば良い。

Echo Studio

これはオーディオ愛好家たちが待っていたEchoだ。新しいEcho Studioは、GoogleのNest MaxやAppleのHomePodに対するAmazonからの回答だ。この199.99ドル(約2万2000円)のデバイスは、3DオーディオとDolby Atmosをサポートしている。下向きの5.25インチウーファー1台、1インチの前面ツイーター、さまざまな方向を狙った2インチのミッドレンジスピーカー3台を含む、5つのドライバーユニットが搭載されている。

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また、ハイレゾでロスレスの音楽再生用に、24ビットDACと帯域幅100 kHzのパワーアンプを備えている。もちろんこれは、Amazon Music HDサービスで利用できるものと同じだ。

Echo Buds

驚いたことに、AlexaはAmazon自身による129ドル(約1万4000円)のワイヤレスイヤフォンを発表した。このEcho BudsにはBoseのアクティブノイズリダクションテクノロジーが搭載されていて、Alexaにハンズフリーでアクセスできる。このため音楽を再生したり、道順を尋ねたり、Uberの注文などを行うことができる。将来は、買い物中にWhole Foodsの在庫を確認することもできるようになる(これは、まだ実際の店で買い物をしている人のためのものだ)。

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Echo Budsは5時間の音楽再生または4時間の通話を提供し、最大3回の充電が可能なケースが付属している。また、タップするだけで、Echo Budsは携帯電話の(SiriやGoogle Assistantなどの)他のアシスタントにアクセスできる。

Echo Show 8

129ドル(約14000円)のEcho Show 8は、10インチスクリーン付きのEchoデバイスのフラッグシップモデルを、小型の8インチスクリーンにしたバージョンだ。目覚まし時計の代替品であるEcho 5よりも少し大きいので、ビデオを見たり、音声通話をしたり…子供たちの顔をちょっと眺めるために使うといった用途に向いている。このデバイスには、HDディスプレイと組み込みのカメラシャッターが搭載されている。

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Echo

Amazonは既存のEchoスピーカーたちを、より良いサウンドと新しいカラフルなファブリックカバー(トワイライトブルー、チャコール、ヘザーグレー、サンドストーン)で刷新したが、価格は99ドル(約1万1000円)のまま据え置かれた。言い換えれば、古いEchoを慌てて買い直す必要はないが、もう既に買う気満々なら、新しいEchoの方が僅かに優れているということは言える。

Echo Glow

この楽しいAlexaアクセサリーは/0}、基本的には子供向けの常夜灯だ。色を変えたり音楽に合わせて点滅することができる。しかし、30ドル(約3200円)という価格は、ちょっとしたお楽しみのためには高価な買い物だ。きっと発売されるに違いないKids版DotとGlowのバンドルを待ちましょうか?

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Echo Flex

新しい25ドル(約2700円)のEcho Flexデバイスを買えば、ついにEchoを洗面所に持ち込むことができる(実際に、これがAmazonがデモエリアでセットアップしていた方法だ)。Flexを利用可能なコンセントに接続すれば、小さなスマートスピーカーとして機能する。カメラは搭載されていないが(良かった!)、音声コマンドに応答することができる。たとえば、仕事の準備をしている間にニュースや天気を知らせてくれる。また、スマートナイトライトやモーションセンサーなど、14ドル(1500円)のアクセサリーでアップグレードすることもできる。Flexは25ドル(約2700円)だ。

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Echo Frames & Loop

Amazonは、招待専用のハードウェアデバイスのベータ版を発表した。1つは179.99ドル(約1万9000円)のAlexa対応メガネで、4つのマイクロスピーカーをフレームに装着し、ハンズフリーのAlexaを実現している。

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もう1つは、129.99ドル(約1万4000円)のAlexa対応スマートリングで、2つのマイクを備えている。指にはめてAlexaを使い簡単な質問や短い通話を行うことができる。

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その他のハードウェア

新しいEeroメッシュWi-Fiルーター

Amazonは次世代Eeroルーターを発表した。今度の機種は、Alexaとの連携が向上している。このルーターは、音声コマンドでWi-Fiのシャットオフや一時停止などの機能を実行することができる。この機能は将来的には、TP-Link、Asus、Linsky、およびArrisなどのルーターにもAPI経由で提供される。ルーターは99ドル(約1万1000円)、または3個で249ドル(約2万7000円)で入手可能で、米国では本日から、ヨーロッパでは今年末から入手可能となる。

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Amazonスマートオーブン

新しいAlexa搭載のオーブンがないAmazonイベントなんて、物足りないはずだ。今回Amazonが発表したのは、250ドル(約2万7000円)の、対流式オーブン、電子レンジ、エアフライヤー、およびフードウォーマーを兼ね備えた複合オーブンJune Ovenだ。Echoとペアリングをすれば、Alexaを通してオーブンの予熱、調理の開始または停止などの操作を命令することができる。

新しいRingカメラ

199ドル(約2万1000円)のRing Stick Up Cam Eliteの発売に伴い、これまでのRing Stick Up Camは99ドル(約1万1000円)に値下がりした。Stick Up Camとは異なり、新しいカメラはイーサネット経由で電源供給される。Ring Indoor CamはAC給電のみの安価なカメラで、価格は60ドル(6500円)だ。

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その他

Alexaはさらに賢く奇妙になった

Amazonはまた、Alexaの機能のいくつかのアップグレードについて説明するために時間をかけた。

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  • それらの1つに、多言語モードがある。これは、Alexaが米国で英語とスペイン語の両方を話すことができたり、カナダでフランス語と英語を話せたり、インドでヒンディー語と英語の両方を話したりできるモードだ。
  • Alexaの「表現力を高める」ために機械学習を使用した、新しいニューラル文章読み上げモデル
  • 有名人の声!Alexaの声がサミュエル・ジャクソンのように聞こえて、悪い気がする人がいるだろうか?そんな人はいないだろう。ジャクソンの声は、Echoデバイスへ99セントでアドオンできる。さらに多くの有名人の声が増える予定だ。
  • AlexaがGMにやってくる。 2018年以降のキャデラック、シボレー、ビュイック、GMCの車両などが対象だ。
  • Scan-to-CookはEcho Showに対するアップグレードだ。バーコードをスキャンすることで、新しいAmazon Smart Ovenを使いアイテムを正しく準備できる。この機能は、365 Everyday Valueや、Gardin、Marie Callender’sなどの、多くのWhole Foodsブランドに対して使える。
  • Certified for Humansは、Amazonで検索を行っている消費者に使いやすいスマートホーム製品を紹介する新しいプログラムだ。ただし「使いやすい」というのは要件の1つにすぎない。もう1つの要件は「Alexaと連携すること」だ。
  • Alexa Guardがアップデートされて、ガラスが割れる音、煙、あるいは一酸化炭素に対するアラームにとどまらず、より多くのものを見張ることができるようになった。今度は、人間の行動もモニターすることができる。足音や、話し声、咳、あるいはドアが閉まったことなどが、Guardが「Awayモード」(留守モード)の際に検出されるようになった。
  • 今年後半に開始されるAlexa補充サービスは、スマートホームの備品補充が必要となったとき(スマートロックのバッテリーの充電や、交換時期になったエアフィルターなど)に警告してくれる。
  • 新しい会話:Alexaに対して「聞き取った内容を繰り返して」とか「なぜそうしたの?」と尋ねることができるようになる。

Alexaを利用したFood Networkキッチンサービス

ユーザーたちは、キッチンのAlexaでレシピビデオをみることが好きだ。そこでAmazonはFood Networkと提携して、Echo Showのための料理教室を提供することにした(ライブもしくはオンデマンド形式で)。 このサービスは10月に開始され、Alexaが独占的な音声パートナーを務めるものの、携帯電話やタブレットでも提供される。そうそう、ボビー・フレイが関係しているよ。

Amazon Sidewalk

本日発表された、より興味深いものの1つはAmazon Sidewalkだ。これはAmazonによる低帯域幅、長距離無線プロトコルだ。これはBluetoothやWi-Fiが届かない場所も含んで、自宅周辺の全てのIoTデバイスを接続するように設計されたプロトコルである。ネットワークは、900MHzの無線周波数帯域を使用し、たとえば、Alexaに接続された郵便受けや庭の照明などを実現できる。

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Ring Fetch

Amazon Sidewalkを利用した最初の製品は、飼い犬が自宅の庭のような、予め設定した場所を脱出したときに警告する、コネクテッドドッグタグだ。Ring Fetchは来年発売される。

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(翻訳:sako)

アマゾンは指輪とメガネにもマイクをつけようとしている

Amazon(アマゾン)は米国時間9月25日、ハードウェアの自社イベントの最後に、実験中で数量限定のハードウェアをテスト・販売する新しいプログラム「Day 1 Editions」を発表した。

プログラム最初の新製品は、Echo FramesというAlexa対応のメガネだが、Google Glassとは異なり、カメラもディスプレイもなく、付いているのはマイクロホンとスピーカーだけだ。

2番目はEcho Loop。Alexa対応の少々大きめの指輪で、2つの内蔵マイクロホンともちろん小さなスピーカーが付いている。いずれも、招待制・数量限定で今年中に発売される。

Echo Framesの価格は179.99ドル(2万円弱)、Echo Loopは129.99ドル(約1万4000円)。

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メガネは処方されたレンズなしで販売され(自分でレンズをつけることはできる)、重量は31g。特別おしゃれではないが、十分満足できるデザインだ。

一方の指輪は今日アマゾンが披露した中で一番変わった製品だろう。かなり大きいし、指輪に話しかけてAlexaの応答を聞こうという人がいるとは想像できないが、私が間違っているのかもしれない。もしかしたら、次の大ヒット製品なのかも。

「指輪をスマートフォンとペアリングすれば、1日中情報にアクセスできます」とアマゾンは言う。「立ち止まったりスマホを探すことなくAlexaと非常に簡単につながって、照明をつけたり、ランチの伝票のチップを計算したりできます。ボタンを押してAlexaにそっと話しかけるだけで、答は指輪に内蔵された小さなスピーカーからあなただけに届きます」。

公正を期して言うと、これらはまだまだ実験段階の製品であり、Amazonは実際に使った人からフィードバックをもらうために限定発売する。これはアマゾンがAlexa対応電子レンジの発売の際に最初に言ったことでもあるが、今や同社サイト一番の売れ筋はこの電子レンジになった。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

AmazonのEcho Budsは耳の中のAlexa、価格は1万4000円程度でAirPods競合となるか

米国時間9月25日にシアトルで開催されたビッグイベントでAmazon(アマゾン)は多くのサプライズを発表した。その中でEcho Budsは、AirPodsのような製品に対抗するためにスマートアシスタントを直接ユーザーの耳に届けるワイヤレスイヤフォンだ。

Echo Budsの価格は129ドル(約1万4000円)で、同ブランドにしては比較的安価。現時点ではそのクオリティに関する詳細は不明だが、AmazonはBose(ボーズ)と協力してアクティブノイズキャンセリング機能を導入した。これはソニーのワイヤレスイヤフォンと同様に、タップ操作に対応している。

この製品は明らかに、Alexaが進出していない市場での成長を助けるために設計されている。なお、ユーザーのスマートフォンをつうじてSiriやGoogle アシスタントにアクセスすることもできる。

イベントで発表された他の製品と同様、Echo Budsは本日から予約が開始される。


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(翻訳:塚本直樹 Twitter

Echo GlowはAlexa搭載の光る玉、お値段は3000円強

米国時間9月25日に開催されたAmazon(アマゾン)のイベントで発表されたハードウェアの中で、Echo Glowはおそらく最も奇妙な製品だろう。これは30ドル(約3200円)のカラフルな光る球体だ。本体上部をタップすると、さまざまに色が切り替わる。また点滅したり、キャンプファイヤーモードもある。

これ以上の存在価値を説明ことは難しい。ただ、アマゾンのチームは、Alexaのエコシステムと連携できるさまざまな製品を、特に使い道がなかったとしてもデモすることに興味があるようだ。

Echo Glowは実際に販売される。30ドルで予約が可能で、使い道がわかったらぜひ教えてほしい。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

約2700円のEcho Flexは小さなコンセント差し込み式デバイス

Echo Flexは米国時間9月25日にシアトルで開催されたイベントで発表された新型Echoシリーズの中でも特に興味深い。Echo Dotでは十分に安くなかったり汎用性が足りない場合には、Echo Flexがある。このデバイスは壁のコンセントに直接差し込み、Alexaの機能をこれまでスマートアシスタントが届かなかった場所に持ち込む。

これは、Alexaをあらゆる部屋に広めようとするAmazon(アマゾン)の挑戦にとって、興味深い解決策だ。実際、イベントのプレゼンテーターは自分のバスルームにEcho Flexを1つ追加したと語っていた。このデバイスは1つのコンセントしか専有せず、また追加のナイトライトを差し込むためのスロットを備える。

これはEchoのエコシステムへの賢い追加デバイスで、25ドルという価格は販売台数の多さを期待させる。Echo Flexは今朝のイベントで発表された他の製品と同様に本日から予約が開始される。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

8インチ画面のEcho Showが約1万4000円で登場

米国時間9月25日、あらゆるニーズに応えるEchoが登場する中で、Amazon(アマゾン)はスマートスクリーンの新バージョンを発表した。名前のとおり、Echo Show 8は8インチディスプレイを搭載したモデルで、最近発表されたEcho Show 5の大型モデルともいえる。

新モデルは10インチのフラッグシップ機から上質な再生機能を引き継ぎ、またプライバシーシャッターを搭載している。これはGoogle Nest Hub Maxに欠けているもので、内蔵カメラがあるスマートホームデバイスでは標準搭載されるべきものだ。

ディスプレイサイズ以外では、Echo Show 10とEcho Show 8の違いに関する情報はあまり判明していないが価格はそれ相応に抑えられており、Echo Show8は129ドル(約1万4000円)と非常に手頃だ。

予約は本日から開始され、クリスマス前には出荷される予定だ。また、Echo Showには新しいDrop-in On All機能が搭載される予定で、これにより家族や友人との大グループでのチャットが楽しめる。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter