Amazonのネット接続スピーカーEcho Dotが、50ドルになって帰ってきた

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すでにそれがやってくることは知っていた – Amazonが今週の初めにうっかり投稿したTweetのおかげで。しかし、ついに公式に発表された:Amazonのネット接続スピーカーEcho Dotが49.99ドルという低価格で戻ってきた。このAlexa(Amazonの自然言語UI)を搭載したデバイスは、より大きなAmazon Echoの中にあるものと、ほとんど同じ機能を提供する。Amazonの音声ベースアシスタントを通して、音楽を再生したり、ニュースを聞いたり、天気をチェックしたり、照明を点けたり、タイマーをセットしたり、アプリを使ったり、その他のことを行うことができる。

Echo Tapと一緒に今年3月に一度発表されたEcho Dotは、ネット接続スピーカーのEchoファミリーをより低価格で提供しようとするAmazonの最初の試みだった。

Dotが生まれた理由は、多くのAmazonの顧客が自分自身のスピーカーとEchoに接続したいと問い合わせをしてきたからである ‐ そうすれば、自宅のホームエンターテイメントシステムを声で制御できるようになるし、Alexaへの話しかけにも用いることができる。

このデバイスは、Bluetoothまたは3.5ミリ径のステレオプラグを介してあなたのエンターテイメントシステムに接続することができ、そして声を使ってAmazon Music、Prime Music、Pandora、Spotify、iHeartRadio、iTunesその他の音楽を再生することができる。

それに加えてDotの大きな利点は、複数のデバイスを買って家中に置いておき、Alexaが身近のデバイスから反応するようにできるということだ。これは子供が叫んだり、テレビが鳴り響いたりしているような、落ち着きのない騒々しい家では有利に働く。近くに複数のスピーカーを持つことで、Alexaはあなたの声を良く聞くことができるようになる。

この機能は新しいDotでは更に改善されている、より高速なスピーチプロセッサと、ESP(Echo空間知覚)と呼ばれる機能のおかげだ。ESPは、どのDotが1番あなたに近くて、あなたの声に反応すべきなのかを、デバイス自身が決定するために役立つ。Amazonは、ESPの性能はこの先も向上していくとアナウンスしている。それによって複数のEchoデバイスが同時に応答するという問題も解決していく筈だ。

それ以外の点では、Echo Dotは大きなEchoに似通っている。Echoと同様に7つのマイクアレイを内蔵し、Echoがサポートする全てのスマートホームデバイスをコントロールする。

以前の89.99ドルという価格では、Dotは悩まずに買えるといったものとは言えなかった。そして2つ以上の購入を考えた場合、予算を気にする買い手を躊躇わせるものがあった。

50ドルなら、価格の心配は少なくなる。

Amazonはまた、バルクで購入することを奨励するために、Dotの割引パックを用意している。あなたが6台のパックを購入した場合には、実質的に5台分の価格で1台を無料で手に入れることになる。一方、12台パックを購入した場合には、2台分が無料だ。

Dotはまた、あなたの家の装飾により良くマッチするように黒と白の2色が用意されている。デザインも新しく、よりコンパクトになったとAmazonは言っている。Echoにも同様に、新たに白が用意された。

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(翻訳:Sako)

音声アシスタントAlexaで遊べるアドベンチャーゲームを作るための開発ツールをAmazonがGitHub上で提供

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Amazonのいつも元気いっぱいのかわいい音声アシスタントは、今では相当な数のスキルを持っている。でもまだ、ユーザーにゲームを提供するスキルはない。そう、彼女アレクサンドラは、あくまでもAIであってXboxではない。が、しかし、ゲームができないという意味ではない。すでに一部のデベロッパーが、昔のホームコンピューターにあったテキストベースのアドベンチャーゲームみたいなものを、作っている。

それらの中では、The Wayne Investigationがおもしろい。これは映画Batman v Supermanの宣伝のためにDC Comicsの連中が作り、映画本体よりも好評だった。ストーリーをここでネタバレしておくと、Bruce Wayneの両親が殺された殺人事件を解決するミステリーで、さらにネタバレすると、BatmanはBruce Wayneなのだ。

もっと多くのゲームクリエイターがもっと容易にゲームを作れるようにAmazonは、この今やすべての家庭を支配する音声ロボットのための開発ツールを作り、GitHubから提供している。グラフィカルなインタフェイスも作れるし、またゲームプレイの展開を定義するための決定木のようなデータ構造も提供している。

その、対話的アドベンチャーゲーム開発ツールの詳しい解説が、ここにある

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

ボットで満ちた未来における人間の役割

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しかし、ボットが究極の利便性を提供するこのような近未来の世界でも、人間の助けはまだ必要とされるのだろうか?

FacebookのCEOマーク・ザッカーバーグは、最新のF8カンファレンスで、将来の商取引きにおけるボットの位置付けに関して大胆な発表を行った。(無料ダイヤル)1-800-Flowersを例として使い、将来販売プロセスにボットチャットが統合されることにより、顧客が実際に1-800-Flowersをダイヤルして人間に話をする必要はなくなると主張したのだ。理論的には、ボットのサポートをチャットで使用することにより、売り手と買い手のやり取りを簡単に済ませ、消費者をセールスに引き寄せることが可能になる。顧客は電話でのやり取りよりもチャットの方をはるかに好む、というザッカーバーグの主張は正しいかもしれないが、とはいえその好みがロボットとのチャットであるという結論に飛びつく必要はないだろう。

これまでもずっとそうであったように、人間とのやり取りこそが、高品質の顧客体験には不可欠だからだ。Facebookもこの考えを支援していて、チャットの最中にボットから人間への切り替えの支援を行ういくつもの会社と提携している。FacebookのCOO、シェリル・サンドバーグは「…単純に言って、私たちはボットが販売プロセスで人間を置き換えることができることを、実際に想像させ得るような技術を持っていないのです」と公の場で述べている。

では、ボットが支配する未来における人間の役割とは何だろう?

カスタマーサービスに電話をするたびに自動応答の声(IVR)を聞かされて感じたフラストレーションを覚えているだろうか?ボットチャットはこれと同じ立ち位置だ。そしてもし毎回ボットが失敗したらどうなるかを想像して欲しい、結局実際の生きている顧客サービス担当者と話すことになる − 振り出しに戻る、というわけだ。

私たちはこの先、ボット技術の指数関数的な広がりを目にすることになる。しかし顧客との良い関係を保つための人的資本の確保は避けられず必須である。

人工知能が長い道のりを歩んできたことは間違いないが、そこで達成された進歩にもかかわらず、チューリングテストをあらゆる点で満足するボットの実現からは程遠い。ボットは、人間との会話のかなりの部分を扱うことができるものの、間違いなく混乱したり失敗する場合がある(特にあるトピック/領域から別のものに切り替える場合に)。こうした状況では、取引を完了させるために、ボットから人間への引き継ぎが行われる。

現在話題が盛り上がっているものの、ボットは新しいものではない。AOL Instant Messengerが大流行した1990年代後半に、私はSmarterChildとチャットしたことを覚えている。SmarterChildの中核は本質的には初期バージョンのボットだった。学校や生活、そしてスポーツについて、まるで実際の友達と行うようなチャットを行うことができた。SmarterChildは(ほとんどの時間)素晴らしい仕事を果たして、とても洗練されているように見えていた。しかし、公平のために述べれば、チャットの大半は12歳の子供達の側が主導していたのだ。

なので、現在本当に問うべきは、ボットは真に未来を形作るものなのか、あるいは私たちが幼かった頃にあったものと同様の誇大宣伝に終わるものなのかである。

この問いに答えるためには、ボットの背後にある技術を理解することが重要だ。過去20年間で私たちはコンピュータ技術とソフトウェア開発に驚くべき進化と進歩を見てきたが、ボット技術は基本的には2つのカテゴリに分類される、シンプルなロジックツリー(SLT)に基づくものと、自然言語処理(NLP)または機械学習(ML)に依存しているものだ。

SLTに基づくボットは、情報を収集し利用者へと戻すために、旧来のロジックツリーを利用している。例えば、保険ボットは理想的なプランを決定するために、あなたにいくつかの質問を投げかける。もしあなたの答えが、ボットが予想していたものと一致した場合には、そこで得られる経験は引っかかりのないシームレスなものになるだろう。しかし、もしあなたの答が、ボットデータベースの中にあらかじめ予想され保存されているものと異なるものだった場合には、おそらくそこで行き詰まりになってしまうことだろう。もし運が良ければ、用件を完了させるために、その先は人間へと引き継がれることになるだろう。しかし、もしそうでなければボット地獄へ落ちて終わりだ。現在ほとんどのボット技術がSLTに依存している。

NLPとMLボットの場合には、特定の質問に対する直接の回答を必要とするのではなく、利用者からの入力に含まれるキーワードやフレーズをピックアップして、より話し上手な者のように振る舞うことが意図されている。理論的には、このボットカテゴリは良い選択肢のように聞こえる。このタイプのボットの例としては、AppleのSiriとAmazonのAlexaが挙げられる。

天気について答えたり冗談を言うような単純な仕事をSiriとAlexaはうまくこなしているが、複雑や機能や長い命令に対応するためには、まだ長い道のりを歩まなければならない。

相手をしているボットがSLTであろうとNLPであろうと、最後は実際の人間と話をする必要性がある状況に落ち着く可能性は高い。SLTのボットは多くの場合、私たちが現在の技術から期待するような複雑さを備えていない。一方、NLPまたはMLボットに必要な技術に関しても完全に利用することはできていない。

実際の人間による対応の価値は、とても重要なものとなり得る。

幸いなことに、顧客は実際の人間とのやりとりの効率性を好んでいる。最近は、長くてフォーマルな会話スタイルからは離れる傾向にあるものの、顧客はサービスに対する同様の品質をチャット(それが人間でもボットでも)にも求めているのだ。実際、アメリカン・エキスプレスによる最近の研究では顧客の78%が、低品質なサービス体験のおかげで、取引を諦めたり望み通りの買い物をできていなかったりしている。同じ研究はまた、実在の人物に話すことができなかったとき、顧客の67パーセントがフラストレーションから電話を切っていることを示している。それらのほとんどの場合、顧客はボットとの会話に耐えることを強いられていた。

日々の取引に私たちがボット技術を採用しようとする場合、おそらく業界には2段階の移行過程を見ることになるだろう。最初の段階は、ボットが扱えないものを全て実際の人間へと引き継ぐ、とても人間対話重視のものである。貧弱な顧客体験の危険性は、トップブランドにとっては単純に受け入れがたいものである。よってボットが扱えなくなった時に引き継がれる顧客コールセンターを充実させることは現実的な解である。

そして次の段階として、いつかはMLならびにNLPがボットをより知的にして、失敗率を極小にする時が訪れることは確実だと思われる。そうなったときに、取引の大部分がボットチャネルを通して行われると考えることは夢物語ではない。ボットチャネルが単独で成り立つのだろうか、そうではなくそれらが既存のチャネル状況に統合されるのだろうか?もしそれらが単独で成立するならば、他のチャネルには何が起きるのだろう?

優先される顧客対応がブランドのウェブサイトを離れ、Facebookメッセンジャーなどのボットチャネルに流れていくシナリオでは、規模に対する疑問も出されている。たとえボットの失敗率が低かったとしても、人間による対応は増えることが予想される、なぜなら取引量そのものの膨大な増加が予想されるからだ。

私たちはこの先、ボット技術の指数関数的な広がりを目にすることになる。しかし顧客との良い関係を保つための人的資本の確保は避けられず必須である。顧客の生涯価値と製品のマージンに応じて、実際の人間による対応の価値は、とても重要なものとなり得る。

より自動化された未来のための備えとして、私たちは物事を進める際の人間の役割について忘れないことが肝心だ。そして「スターウォーズ/新たなる希望」でR2-D2が偉大であったことと同様に、私たちはそのボットの中に人間がいたことを忘れてはならない。

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(翻訳:Sako)

次のSiriは、感情を持つだろうか?

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【本稿の執筆者、Rupa Chaturvediは、Sentient Technologiesのビジュアル・インテリジェンス設計責任者】

AIアシスタントは絶頂期にある。先月Googleはその名もAssistantというAIアシスタントを発表し、「継続的な双方向対話」を可能にした。この分野には、AppleのSiri、AmazonのAlexa、MicrosoftのCortana、FacebookのM、未公開のVivを始め、数多くのライバルがひしめいている。

しかし今のところ、こうしたアシスタントたちは会議を設定したり、天気を教えてくれたり、コーヒーショップへの道順を示すことはできるが、まだ少々冷たく感じられる。人の気分や状況、個人的コンテキスト等々によって、反応を変えることはない。言い換えれば、感情がない。

それは何を意味するのか? 人類は常にテクノロジーを擬人化してきた。テクノロジーに感情的に関与し、信頼に基づく関係を期待し確立してきた。自動的な電話応等に腹を立てたり、重要なミーティングを知らせてくれた携帯電話に感謝したことが一度でもあるなら、これがわれわれの慣れ親んだ感覚だ。

問題は、われわれの健康や幸福にとって真に重要なテクノロジーは、その状態が単なる「物」を超えるという点にある。われわれは、テクノロジーに感情的に関与する。亡くなったスタンフォード大教授、Clifford Nassは、人間とコンピューターの関係は本質的に社会的なものであるとさえ主張した。言い換えれば、もし人間がテクノロジーと感情的な結び付きを持っているなら、われわれのニーズに感情移入するシステムを設計する方がよくないだろうか?

もし、人が機械と真にパーソナルで感情的なつながりを持てる、という考えに同意できないなら、 Ellieの事例を考えてほしい。EllieはAI心理学者で、PTSDを患う兵士の治療に用いられてきた。彼女は言語および非言語的ヒントを使って、AIアシスタントのように対話を構成する。ここで興味深いのは、患者は人間よりEllieと話すことを好むらしいことだ。Ellieのブレーンの一人、Albert Rizzoによると、患者は「判断されたと感じることがなく、印象操作に対する関心が低く、一般により多くの情報を提供するようになる」。

もちろん、心理学者と話すことは、アシスタントと話すのとは違う。しかし、人々が真の個人的苦脳について人間よりも機械に打ち明けやすい、というのは注目すべきだ。そして、AIアシスタントをデザインするにあたり、この教訓を心に留めておくことには価値がある。ユーザーは、自分を知り、理解しているテクノロジーを気味悪がったりしない。適切に行えば、むしろ反対だ。

基本的に共感とは、個人や個人の感じ方を理解することだ。人は常に変わり続けるという認識も必要だ。

では、どうやって感情的AIをデザインすればよいのか? どうやってアルゴリズムを人間的にするのか?まず、あまりに後ろ向きな発想を捨てることから始めることができる。アルゴリズムはもちろん山ほどのデータを必要とするが、飛行機のフライトを予約するために、ユーザーのすべてを知っている必要はない。もし、より人間的(即ち、より感情的)なAIを作ることによって問題に取り組むなら、人間的、社会的なレベルで対話することを考える必要がある。

われわれが見知らぬ人と会った時、相手の全データを聞き出そうとするだろうか?去年何を買ったか? メールアドレスとクレジットカード番号? 過去6ヵ月間の購入履歴に基づいて何が欲しいかを予測することは、知識だ。今われわれはそれができる。しかし、今日私が髪をおろして、くつろいでいたいことを知ることは、共感だ。この判断を、過去の多数の個人データからではなく、個人について下すことのできるアルゴリズムがわれわれには必要だ。

一つの方法は、音声認識で行っていることを再考することだ。今やAIは単語を理解できるできるが、その背後にある感情や論調を真に理解することはできない。もちろんそれは、人間が無意識下でいつも行っていることだ。そして、Mattersight等の会社は、数百万時間もの会話を分析して、個性や気分のヒントを見つけ出そうとしている。

つまり、そういうアルゴリズムは存在している。問題は、その使い方を変え、テクノロジーのためではなく、ユーザーのためにデザインすることだ。アシスタントには、人が何を言ったかを処理させるだけでなく、どのように話したかを理解することにも注力させる。ユーザーがどう感じるかを瞬間に理解できるAIは、共感をもって振る舞うことができる。あなたが浮かない気分の時にへらず口をたたかないAIや、急いでいるようなら対話を早く進めるAIを想像してみてほしい。ユーザーの気分によって、振る舞いを変えるAIだ。

もちろん、音声分析以外にも共感をもてるAIを作る方法はある。顔認識技術の向上によって、感情を直感的に捕えられるようになった。居間に置かれたAIアシスタントは、あなたが過去1時間に好きなコメディーを見て笑っていたのか、あるいは配偶者と言い争っていたのかがわかるので、あなたの表情や声のトーンに基づいて振る舞いや会話内容を変えることができるはずだ。ブラウザーの履歴や消費者プロフィールの似た他のユーザー情報に基づくのではなく、その場で瞬時に反応する。

基本的に共感とは、個人や個人の感じ方を理解することだ。人は常に変わり続けるという認識も必要だ。いい日もあれば悪い日もある。新しい趣味を始めたり、ダイエットで生活パターンを変えたり、休暇に出かけたり、仕事の大きな発表を控えていたり。毎日が違うように、すべての対話が異なる。共感をもつAIはそれを理解する必要がある。カレンダーに会議の日程を入れて、知らせてくれるAIアシスタントをデザインするのは、知識だ。「邪魔が入る」かもしれないことを知り、瞬時に日程変更する必要があることを知るのは、共感だ。

パターンを見つけられただろうか。共感をもつAIを作るためには、ユーザーをグループとして見るのではなく、個々のユーザーを個人として見る必要がある。それは人間がお互いの心理状態や意図を推しはかるのと同じように微妙な変化を読み取り、相手の反応を学習するシステムをデザインすることだ。それは人間が会話する時と同じように、進化しながら瞬時に行動を変化させるものを作ることだ。それは、ユーザーを本来の個別の人間として見ることのできるテクノロジーを作ることだ。そしてもし、次のAIが共感をもつものになるなら、それこそがわれわれのすべきことだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Amazon Alexaのスキルが1000を突破(1月にはわずか135だったのに)…スキルストアの整備が早急に必要

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AmazonのEchoスピーカーとその子孫Dot and Tapは、消費者に好まれる家庭用の“お利口な”スピーカー、そして声を出すコンピューターとして、人気が拡大している。しかしそこにはさらに、“スキル(skill(s))”と呼ばれるアドオンをめぐってデベロッパーの関心の高まりもある。スキルは、AmazonのパーソナルアシスタントAlexaに教える新しいワザのことで、Uberを呼んだり、ピザを注文したりなど、いろいろある。今日(米国時間6/3)Amazonは、Alexaのアプリストア(のようなもの)のスキル部門において、スキルの数が1000を超えた、と発表した。昨年の6月まではEchoは招待制でしか手に入らなかったから、それにしては大した数だ。

同社はAlexaの能力を、インターネットに接続されたそのほかのデバイスにも移植しようとしている。それは同社のFire TVもあるし、またオープンなプラットホームだからサードパーティのハードウェアもありだ。

Alexaのスキルは、今年の1月の時点で130強だったから、半年足らずで1000を突破とは、ものすごい成長である。

今日の発表の中でAmazonは、注目すべきスキルをいくつか挙げている。金融サービスのCapital One、ピザのDomino’s、フィットネスのFitbit、航空券/ホテル予約のKAYAK、スマートホームのSmartThings、Uberなどなどのスキルだ。AmazonでAlexaを担当しているディレクターRob Pulcianiによると、Alexaのスキルを作っているサードパーティのデベロッパーは数万人いるそうだ。Alexaをいじくることが、デベロッパーたちのあいだで、ブームになりつつある。まだスキルを一つもローンチしてない人も、多いようだけど。

Alexa用の音声で起動するアプリ、すなわちスキルは、Alexa Skills Kit(ASK)を使って作る。そのアプリは顧客のリクエストを聞いて理解し、解決し、それをデベロッパーのエンドポイント(目的アクション)にマップする、とAmazonは説明している。これらの“デベロッパー語”に慣れてない人は、Amazon提供のドキュメンテーション勉強しよう

Alexaの能力は、時間とともに着実に良くなっている。

たとえば3月にAmazonはAlexa Voice Servicesを改良した。それによりデベロッパーは、Alexaの音声コントロールを自分のデバイスに実装できる。また今週Amazonは、ASKに4つの新しいインテントを加えた。これで、サードパーティアプリのユーザーは、スキルをもっと容易にナビゲートできる。リストの次のアイテムへ行ったり、進行中のアクションをポーズしたり、前のアイテムに戻ったり、アクションを再開したり、などなど。

スキルが増えてAlexaがより有能になるのは嬉しいけど、今度はスキルの発見が問題になる。

Alexaの“アプリストア”のスキル部門は、まだ機能が貧弱だ。検索機能は弱いし、スキルがカテゴリーで分類されていない。ほかのアプリストアには必ずある、人気上位作品のトップチャートもない。1000を超えてまだ成長中だから、ベストアプリを目立つように陳列したりして、ユーザーが良いスキルを見つけやすいようにすべきだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

AmazonのAlexaにWebブラウザーから質問できるEchosim.ioがローンチ

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Amazonの音声で応答するAIソフトウェアAlexaは、これまでEchoやDot and Tapで使われていたが、今度はそれをWebブラウザーから利用できるサイト、Echosim.ioがオープンした。

ログインはAmazonのアカウントで行い、マイクの形をしたボタンを押してAlexaに質問する。

Alexa、お天気やニュース、音楽などに関する質問に答え、家の中のほかのガジェットをコントロールできる。またEchoの重要な差別化要因は、サードパーティのデベロッパーが自分のサービスに利用できることだ。

Amazon Echoは今では、ピザの注文受け付けや、Uberの呼び出し、ギターのチューニングなどにも利用されている。

しかしこれまでは、Echoという専用の端末装置がなければAlexaの能力を利用できなかった。でも、NexmoのSam Machinが2015年のハッカソンで作ったEchosim.ioを使えば、誰もがWebにアクセスしてAlexaを試せる。

Amazonはこれまで、Alexaの活躍の場所をAmazonのハードウェア以外にも広げようとしてきた。最近同社はSDKとAPIの提供を開始したので、ハードウェアとソフトウェア、両方のデベロッパーがAlexaを自分のプロダクトに統合できる。

でも、ユーザー人口が圧倒的に多いのは、なんと言ってもWebだ。

Alexaをブラウザーで試してみたい人は、Echosim.ioへ行こう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Echo Dotがどうしても欲しい人、Amazonの制約をバイパスして今日オーダーできる方法がこれだ

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Amazonは、90ドルのEcho Dotの予約を難しくしている。でも、まだ方法はある。しかも、簡単に列に割り込める方法だ。ただし、急いだ方がよい。Amazonがこの抜け穴を、いつ塞ぐか分からないからね。

Echo Dotを予約するには:

  1. iOSのAmazonショッピングアプリを開く
  2. “Echo Dot”で検索する
  3. 検索結果のページでデバイスの上を右スワイプしてカートに入れる
  4. チェックアウトへ行く

すごく簡単だ。このささやかな裏ワザを見つけたDwight Churchillは、Localyticsのプロダクトマネージャーだ。

一般的にAmazonは、デバイスのオーダーをAlexaを使ってやってほしい、と願っている。それはオリジナルのAmazon Echoや、Fire TVの最新バージョンにある。でも、これらのデバイスを持っていない人はどうするのか? そんな人には、AmazonはDotをオーダーさせてくれない。初期ロットが小さくて、予約数を少なく抑えるねらいもあるのだろう。

Dotは、Alexaデバイスとして買うもののようだ。EchoやEcho Tapにある高品質のBluetoothスピーカーがない。でも既存のスピーカーをつなげるし、音声コマンドにも応じるし、家庭用デバイスをコントロールしたり、天気予報を言ったりする。

今日オーダーしたら、Dotが届くのは4月22日だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

スマートスピーカーのAmazon Echoで、ピザが注文できるようになった

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Amazonのインターネットとつながるスピーカー、Amazon Echoを買う理由を探している人へ:今度はあなたの声でピザを注文できるようになった。私の夢は全部実現したかって? イエス。たしかに。実際にはこの機能は宅配ビザチェーンDomino’sのサードパーティーアプリケーションを通じて実現される。Domino’sはこの一年間新しいデジタル注文システムを実験中で、ツイートに絵文字を送ってピザを注文するオプションもある。

Domino’sは、ピザ・ファーストフードレストラン業界で初めて、Amazon Echoのバーチャルアシスタント、Alexaからの注文に対応する企業になった。

他のサービスと同様、Echo経由で注文するためには、まずDomino’sの顧客が「ピザプロフィール」を設定する必要がある。これは個人のプロフィール情報で、名前、住所、支払い情報に加え「イージーオーダー」の好みも登録できる ― 例えば、ペパロニのLサイズ等のお気に入り商品。

このピザプロフィールは、Domino’sが現在対応している各種プラットフォーム用デジタル注文システムを使うために必要となる。現在対応しているプラットフォームは、デスクトップ、モバイル、SMS、Twitter、Samsung製スマートテレビ、Ford Sync、スマートウォッチのAndroid WearとPebble、および同社のネイティブアプリケーション(バーチャルアシスタントのDomに音声で呼びかけられる)。

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ツイートでの注文はややウケ狙いの感があった ― しかもモバイルでピザフロフィールを設定するのは思ったほど簡単ではなかった。しかもDomino’sは、Twitterの「購入」ボタンを利用していないため、初めてのユーザーがツイートでピザを注文するのはかなり困難だ。

それでも、ひとたびピザプロフィールを設定すれば、注文はずっと簡単になる。同じことはDomino’sのその他のデジタル注文システムにもあてはまり、今回そこにAlexa経由の音声注文が加わった。

Amazon Echo ― スマートホームのハブになろうとしているデバイス で、買い物リストからホームオートメーション、ニュース、天気、音楽等々まで何にでも対応している ― を通じて注文することには大いに意味がある。

唯一の問題は、決められた方法で言葉を並べなくてはいけないAlexaの癖が、この機能のネックになっていることだ。これはDomino’sだけの問題ではなく、プラットフォーム全体にとっての悩みだ。

Amazonは、ピザ配達を注文するためには、まずこう言う必要があるといっている:”Alexa, open Domino’s and place my Easy Order”。これは満足なやり方とは言えない。Alexaに “order pizza” というだけで注文できるようになるべきだ。Alexaは、命令から特定のアプリを呼びだすだけの賢さを持つべきた(あるいは、Domino’sが〈数多い〉食事注文アプリの一つとなるような輝ける未来なら、Alexaがあなたにどのアプリを使いたいかを尋ねることになるかもしれない)。

Domino’sのアプリを使うために、Echoのオーナーはまず Amazon Alexaアプリを使ってアカウントをピザプロフィールにリンクさせることで、Domino’sの「スキル」を有効にする必要がある。そうすると、注文が発行された後、Amazon Echoは要求に応じて注文の進行状況を追跡することができる。

そのやり方は(ここでも、言い方は決まっている):”Alexa, ask Domino’s to track my order.”

Amazonは、この機能を金曜日(米国時間2/5)までに公開すると言っている ― もちろん、スーパーボウル・サンデーのずっと前だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Amazon、AlexaとEchoをアンバンドル、それぞれをサードパーティーに公開―1億ドルの支援ファンドも

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Amazonは私が昨日述べた希望を早くもかなえてくれた。AmazonはAlexaバーチャル・アシスタントとその最初のハードウェアである「つながったスピーカー」、Echoに対するハード、ソフト両面でのサポートを大きく拡大した。 今日(米国時間6/25)、 AmazonはサードパーティーのデベロッパーがアプリにAlexaの機能を容易に組み込めるようにするAPI、Alexa Voice Serviceを発表した。またAlexaの音声認識機能を利用するデベロッパーやガジェット・メーカーを支援するため総額1億ドルに上るAlexa Fundがスタートした。

AmazonのEchoは一見したところ奇妙なデバイスだが、音声認識ベースのコンピューティングの可能性を初めて一般ユーザー・レベルにまで拡げた点は画期的だ。 ハードウェアはしっかりしており、音声認識は強力で、実際に役立つ機能が満載されている。Alexaをサードパーティーのデベロッパーに公開したことでAmazonは音声認識コンピューティングの先頭に立つことができるだろう。 Echoに対して私の唯一の不満は、IFTTTのレシピは部分的に利用できるものの、サードパーティーのサービスとの連携が強く制限されている点だった。

Alexa Skills Kitは、Alexaのクラウド・バーチャル・アシスタント機能を利用するためのSDKで、大企業から個人のデベロッパーまで、わずかなコードを書くだけでさまざまなウェブ・サービスにAlexaの音声認識機能を連動させることができる。利用は無料だ。Amazonによれば「サンデー・プログラマーは数行のコードを書くだけで子どもたちの学校のホームページに掲載された今日のランチのメニューを音声コマンドで調べさせたりできるだろう」という。

Alexa Voice Servicesは、Alexaの機能をサードパーティーのハードウェアに関連づけるAPIで、たとえば音声認識で時刻をセットできる目覚まし時計、話しかけると応答するiPhoneの充電スタンド、音声で商品が買える自販機などが可能になる。

つまりAlexaとEchoは公式にアンバンドルされ、サードパーティーがそれぞれを独自に利用することができるようになった。多様なデベロッパー・ツールはすべて無料で提供される。ローンチ時のパートナーの一つ、Scoutはセキュリティー・ソリューションに、Toymailは子供向けのおもちゃにそれぞれAlexaを組み込む計画だ。AmazonはAlexaによる音声認識コンピューティングを世界中に広める決意を固めているようだ。

さらに総額1億ドルに上るAlexaファンドは、Alexaエコシステムの立ち上がりを強力にサポートするだろう。始まりつつある音声認識コンピューティング革命でAmazonが先頭に立ったことは間違いない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Web総覧情報の老舗Alexaに挑戦するSimilarWebが$2.5Mを調達

Similarweb Light logo

テルアビブのSimilarGroupが最近立ち上げたSimilarWebは、Webを計測するツールとして、Webサイトランク付けサービスの強豪Alexaを打ち負かすことをねらっている。そのSimilarGroupが今日、250万ドルの新たな資金調達を発表した。その投資ラウンドを仕切ったMoshe Lichtmanは、Microsoftのイスラエル研究開発センターの社長だった人だ。彼は投資の一環として、SimilarGroupの取締役会に加わった。

【中略(そのほかの投資家たち)】

2009年に創業された同社は、最近まで、SimilarWeb、SimilarSitesなど‘Similar’ブランドの一連のブラウザプラグインで知られていた。ユーザが今訪れているサイトに基づいて同様のサイトを提案したり、そのサイトのランクやトラフィック(出所、行き先)を教えてくれるプラグインだ。このたびローンチしたWeb計測サービスSimilarWebは、それらのプラグインのアルゴリズムを主に利用している。

しかしAlexaと勝負するためには、主にマーケターやSEOのプロたちが使っていたわずかなプラグインだけでは不足だ。実は同社には、数え切れないほど多くの消費者向けプラグインがあり、ソーシャルプラグインやゲームなどその種類も豊富だ。これらのプラグインのユーザは、SimilarWebのサイトランク付けのためのデータを自分が提供している、とは思わない。消費者用プラグインには、‘Similar’ブランドが付いていない。

同社の一連のプラグインは、全部合わせると数千万回もダウンロードされていて、そのポータルサイトであるSimilarSites.comは、毎月のビジターが今や1000万を超えている。当然、ユーザから得られるデータも大量だ。そして、これだけのプラグインが使われているからには、うちはAlexaよりも正しい、そして深い、Web総覧情報を提供できるはずだ、と同社は考えているのだ。

SimilarGroupのCEO Or Offerは、今のAlexaはブランド力で保(も)ってるだけで、信頼性はとっくにない、と言う。そのツールバーを使っているのはマーケティングの人たちであり、ふつうのWebユーザではない。“そのWebサイトは広告が多くて醜い”と彼は付け加える。“SimilarWebは一年半もかけて苦労して作った。これが次のAlexaになることを期待したい”。

SimilarWebが使っている独自の技術と、“大量のデータ”により、Alexaよりも正しい計測結果を提供できる、と同社は信じている。データの正確さの比較は社内的にたえず行っているので、それだけの自信も出てくるのだ。正確さではどの競合他社にも負けない、とOfferは言う。今日(米国時間1/29)はローンチからまだ10日目だが、彼によるとエンゲージメントもリピートユーザも相当高い。ユーザの半数以上が再帰し、滞留時間が5分を超えるユーザも少なくない。

Offer曰く、SimilarGroupの25名のチームは、機械学習やビッグデータや統計学などでPhDを取ったやつがいたりして、高級である。“うちは、テクノロジに関して造詣の深い企業である。サーバファームなんかサーバが100台以上もあってすごくでっかい。毎月、Web上の10億以上のページを分析している”。

またSimilarWebはユーザに細かい情報を提供する: トラフィックの出所、ランク、オーガニック検索vs.有料検索、ソーシャルのトラフィック、関連サイト、などなど。SimilarWeb vs. Alexaの、箇条書きによる詳細比較は、同社のブログのこのページを見てみよう。データの提示の仕方も、クリーンでモダンで、インフォグラフィック的なおもしろさがある。ユーザのエンゲージメントをそそるのだ。

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なお、新たに得られた資金は、有料のサービス“Pro”バージョンの開発に充てられ、会費制により、同社の今後の収益源となる。今すでに提供しているAPIパッケージも有料になるが、ランク付けのAPIだけは無料を続ける。なぜなら、“うちのランキング方式をインターネット全体のデフォルトにしたいからだ。そうやって、Alexaのランキングを亡き者にしたい”。

同社は今年の終わりごろニューヨークにオフィスを開く予定だ。そこで営業とマーケティングを充実し、Proなどのパッケージ製品を売っていきたい、という。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))