ドラッグ&ドロップで簡単にAlexaのスキルを作れるStorylineが77万ドルを調達

Alexaに不満を感じたことは、ないですか? 冗談が通じないし、‘怖い話’をリクエストしても全然怖くない。そこで、会話のブロックをドラッグ&ドロップして積み上げ、誰もが簡単にAlexaのスキルを作れるサービスStorylineが、Boost VCがリードするラウンドで77万ドルを調達し、そのスキルビルダーのAPIをさらに充実させようとしている。

Alexaのような、複雑な音声認識ソフトウェアが動くスマートスピーカーとクリエイターの間には、“テクノロジー”という障壁がある。2017年にローンチしたStorylineが目指すのは、その障壁をなくすことだ。CEOで協同ファウンダーのVasili Shynkarenkaによると、チームとインタフェイスを拡充してGoogle HomeのようなAlexa以外のスマートスピーカーにも対応し、またそのインタフェイスには広告や他サービスへのリンクなど収益化の仕組みを導入したい、という。

Alexaとの対話をドラッグ&ドロップで組み立てられるStorylineのユーザーフレンドリーなインタフェイスは、「コマンド」と「応答」という対話的関係をまさに対話的に構築しカスタマイズできる。スキルやフラッシュブリーフィングを作るためのテンプレートも、いくつか用意されている。作ったスキルの音声認識やロジックを、ブラウザー上でテストできる。

これまで、12000名あまりのユーザーが、Alexa Skills Storeに2500のスキルを発表している。それは、このストアにあるスキルの6%に相当する。Alexa Skills Challenge: Kidsでグランプリを取った作品も、Storylineのインタフェイスを利用している。そして老舗のWebマガジンSlateも、Storylineを使っている。

Shynkarenkaによると、スマートフォンのアプリを作ることと、スマートスピーカーのスキルを作ることは、全然違う。

“Alexaを、スマートフォンやWebと同じようなソフトウェアプラットホームだと考える人が多いけど、そうではない”、と彼は言う。“Alexaで人気のスキルは、友だちとチャットできたり、ソーシャルネットワークを閲覧できるアプリではない。人気が高いのは、コンテンツのアプリだ。たとえば、夕食時に家族と楽しめる雑学クイズなんかだね”。

YouTubeにビデオのクリエイターが群がっているように、Shynkarenkaの構想ではStorylineが各種スマートスピーカー向けのコンテンツのホームになってほしい。同社にはすでに2500人のクリエイターのコミュニティがあり、コンテンツの制作や共有を楽しんでいる。

でも、テンプレートなどを使って簡単にスキルを作れるサービスは、ほかにもある。たとえばご本家のAmazonは、テンプレートからスキルを自作できるAmazon Blueprintsを、4月に立ち上げた。

スマートスピーカーも、それらのスキルの制作も、これからますます活発な世界になりそうだから、今のAlexaなどと違って、もっと完全にカスタマイズできる‘あなただけの’スマートスピーカーも、いずれ必ず登場するだろうね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

AmazonのAlexa Blueprintsで作った自作スキルを家族や友人と共有できる

【抄訳】
この春Amazonは、コードを書けない人でもAlexaのスキルを作れるサービス“Alexa Blueprints”を導入した。今日(米国時間6/13)からはそのスキルを、テキストメッセージやメール、WhatsAppのようなメッセージングアプリ、FacebookやTwitterやPinterestのようなソーシャルメディアでほかの人と共有できるようになる。

友だちや家族が使うスキルは、Amazonが提供しているテンプレートをご自分のコンテンツで満たすだけで作れる。コード(プログラム)を書く必要はない。Amazonは、共有機能はたとえば勉強グループ(や研究グループ)がフラッシュカード的なスキルを作ったり、誕生日を家族で共有するために利用できる、と言っている。後者の場合は、スキルが誕生日プレゼントになるかもしれない。

Blueprintsは今のところ、家でAlexaと遊ぶための楽しい方法だ。たとえば、“いちばんすてきなお母さんは誰のお母さん?”という質問に答えさせたり(もちろん、私の、だ)、家族の好きなジョーク集を作ったり、雑学クイズを作ったりできる。

でも、スキルを自作するユーザーはそんなに多くない。それは、Alexaのユーザーにとって必須ではなく、ちょっとした遊びだから。

スキルを作るのは、簡単だ。Amazonがテンプレートを提供していて、そこにはすでに見本が書かれているが、それを自分のニーズに応じて書き換えればよい。

そして、自分が作ったスキルのリストを見るとき、“Access”のところのステータスを”just me”(自分だけ)から”shared”(共有)に変えれば、そのスキルは共有される。共有をやめたいときは、”revoke”(取り消し)を指定する。

共有によってそのスキルのリンクが作られるから、そのリンクをメールなどで送れる。もらった人がリンクをクリックすると、Alexa Blueprintsのサイトへ行って自分のためにそのスキルを有効にできる。

Blueprintsのスキルは個人利用が前提だから、それをAlexa Skill Storeで一般公開することはできない。でもBlueprintsのサイトでAlexaオーナーのコミュニティを作れるし、また、ほかの人たちのコラボレーションを誘ってもよい。

たとえば、ある特定のテレビ番組の大ファンたちが集まって、その番組の超難度の雑学クイズをコラボで作ると楽しいだろう。近親者や親戚なども含めた大家族の中で、あなたが唯一のテクノロジー通なら、そんなみんなのためのスキル集を作って共有してもよい。

Alexa Blueprintsのサイトは、ここだ 。〔いろんな作例が載っている。〕

【後略】

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Alexaのスキルにスキル内購入を書ける、デベロッパーに収入の道ひらける

【抄訳】
Amazonが今日(米国時間5/3)、Alexaのスキルを作っているデベロッパーが、そのスキルの中にスキル内購入を実装できるようにした。またそのために、スキルのためのAmazon Pay、Amazon Pay for Skillsを立ち上げた。これからはデベロッパーが、AmazonのEchoスピーカーのようなAlexa対応デバイスの音声アプリケーションから、収入を得ることができる。たとえばそれがゲームなら新しい武器を売ることができるし、無料の音声アプリの中に有料コンテンツのお買い上げお誘いを置くことができる。

この機能は2017年11月に発表されたが、これまではJeopardy!など、一部のアプリやゲームのデベロッパーだけが利用できていた。

音声アプリケーション(Amazon語で“スキル”)にスキル内購入が加わったら、お客はそこで売られているものを購入し、音声で支払うことができる。金額などの決済情報は、すでにそのユーザーのAmazonアカウントに結びついている。

有料にするコンテンツやその価格はデベロッパーが決められるが、購入の実際の処理はAmazonが扱う。またセルフサービスツールを使ってデベロッパーはスキル内購入を管理し、その売り方を最適化できる。ただしAmazonは、Prime会員向けには何らかの特典(値引き、特別コンテンツなど)を提供するよう、デベロッパーに要請している。なお売上に対するAmazonとデベロッパーの取り分は、30:70である。

【中略】

デベロッパーが売上を得る方法は、スキル内購入だけではない。

たとえばブランドやお店などは、イベントのチケットや花の配達など、さまざまな商品やサービスを、Amazon Pay for Alexa Skillsを利用して売ることができる。Amazon Payは既存のCRMと注文管理機能を統合しているので、お店は物やサービスを売るプロセスの中で販売管理ができる。その機能も、今日から一般公開される。

また、スキル内で何かを売るのではなく、人気の高いデベロッパーへの直接の報酬提供方式としてDeveloper Rewards(デベロッパー報酬)というプログラムもある。これは、スキルのデベロッパーのエコシステムを育てることが目的だ。

スキルのエコシステムと言えば、今日の発表ではAlexaのスキルの総数は40000、12月の25000から大きく増えている。

しかしこのエコシステムはロングテールがとても長くて、ユーザーのいない、またはほとんどいないスキルも多い。音声アプリの開発を体験してみるためにだけ作った、というものもある。音声デバイスの使われ方に関する調査によると、音声アシスタントでいちばん多く使われているのは、ニュースと情報、スマートホームのコントロール、タイマーのセット、リマインダーなどだ。多くは、音声アプリでなくてもよいものだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

優れたAlexaスキルにはお金を払うAmazon、今度は子ども向けスキルもその対象に

昨年Amazonは、デベロッパーが作ったAlexaスキルの、好評で人気の高いものにはお金を払う、と発表した。最初はゲームのスキルが対象で、それはAmazonがゲームに力を入れようと思っていたからだが、8月には対象カテゴリーがやや増えた。そして今日(米国時間2/27)は、さらに対象を拡大して、子どものためのスキルも、優秀作にはAmazonからお金が出る。

これで、秀作のスキルがお金をもらえるカテゴリーは全部で8つになった。それらは、ゲームに始まって教育(質問)、食べ物飲み物、健康とフィットネス、ライフスタイル、音楽とオーディオ、仕事、そして今度の子どもだ。

Amazonは、この事業の近況も報告した。例によって詳しい数字は挙げないものの、これまで22か国のデベロッパーに“数百万ドル”を支払ったそうだ。それらのスキルは、アメリカとイギリスとドイツで提供されている。

中には“数万ドル”を稼いだデベロッパーもおり、少数ながら10万ドルを超えた人たちもいるそうだ。

デベロッパーに直接お金を払うやり方は、音声アプリのエコシステムの成長に寄与するだろう。デベロッパーの標準的な収益源であるはずの、有料会員制スキル内購入が軌道に乗るのは、まだ先の話だ。良いスキルの中にも、これらの一般的な収益化の仕組みがなじまないものがあるし、またスキルのデベロッパーが勝手に広告を収益源とすることは、Amazonが禁じている

この、子ども向けスキルにお金を払うという発表は、賞金25万ドルの“Alexa Skills Challenge: Kids”の入賞スキルの発表にタイミングを合わせたようだ。この懸賞は、13歳以下の子どもが対象、とされていた。

Amazon Alexaは、子どもにも人気がある。Echoを買った親は、みなそう言っている。そこで今回Amazonがデベロッパーたちを奨励して、子どもをねらったアプリやゲームを作らせようとしているのも、理にかなっている。

昨年Amazonは、ネット上の子どもたちのプライバシーを守る法律COPPA(Children’s Online Privacy Protection Act)へのコンプライアンスのために、子ども用の音声アプリに親の同意機能を加えた。これによりNickelodeonやSesame Streetなどの有名ブランドが、子ども向けアプリを出し始めた。

なお、子ども向けアプリに対する法律の規制があるため、子ども向けAlexaスキルもアメリカでしか公開/配布できない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Amazon Alexaのスキルが1000を突破(1月にはわずか135だったのに)…スキルストアの整備が早急に必要

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AmazonのEchoスピーカーとその子孫Dot and Tapは、消費者に好まれる家庭用の“お利口な”スピーカー、そして声を出すコンピューターとして、人気が拡大している。しかしそこにはさらに、“スキル(skill(s))”と呼ばれるアドオンをめぐってデベロッパーの関心の高まりもある。スキルは、AmazonのパーソナルアシスタントAlexaに教える新しいワザのことで、Uberを呼んだり、ピザを注文したりなど、いろいろある。今日(米国時間6/3)Amazonは、Alexaのアプリストア(のようなもの)のスキル部門において、スキルの数が1000を超えた、と発表した。昨年の6月まではEchoは招待制でしか手に入らなかったから、それにしては大した数だ。

同社はAlexaの能力を、インターネットに接続されたそのほかのデバイスにも移植しようとしている。それは同社のFire TVもあるし、またオープンなプラットホームだからサードパーティのハードウェアもありだ。

Alexaのスキルは、今年の1月の時点で130強だったから、半年足らずで1000を突破とは、ものすごい成長である。

今日の発表の中でAmazonは、注目すべきスキルをいくつか挙げている。金融サービスのCapital One、ピザのDomino’s、フィットネスのFitbit、航空券/ホテル予約のKAYAK、スマートホームのSmartThings、Uberなどなどのスキルだ。AmazonでAlexaを担当しているディレクターRob Pulcianiによると、Alexaのスキルを作っているサードパーティのデベロッパーは数万人いるそうだ。Alexaをいじくることが、デベロッパーたちのあいだで、ブームになりつつある。まだスキルを一つもローンチしてない人も、多いようだけど。

Alexa用の音声で起動するアプリ、すなわちスキルは、Alexa Skills Kit(ASK)を使って作る。そのアプリは顧客のリクエストを聞いて理解し、解決し、それをデベロッパーのエンドポイント(目的アクション)にマップする、とAmazonは説明している。これらの“デベロッパー語”に慣れてない人は、Amazon提供のドキュメンテーション勉強しよう

Alexaの能力は、時間とともに着実に良くなっている。

たとえば3月にAmazonはAlexa Voice Servicesを改良した。それによりデベロッパーは、Alexaの音声コントロールを自分のデバイスに実装できる。また今週Amazonは、ASKに4つの新しいインテントを加えた。これで、サードパーティアプリのユーザーは、スキルをもっと容易にナビゲートできる。リストの次のアイテムへ行ったり、進行中のアクションをポーズしたり、前のアイテムに戻ったり、アクションを再開したり、などなど。

スキルが増えてAlexaがより有能になるのは嬉しいけど、今度はスキルの発見が問題になる。

Alexaの“アプリストア”のスキル部門は、まだ機能が貧弱だ。検索機能は弱いし、スキルがカテゴリーで分類されていない。ほかのアプリストアには必ずある、人気上位作品のトップチャートもない。1000を超えてまだ成長中だから、ベストアプリを目立つように陳列したりして、ユーザーが良いスキルを見つけやすいようにすべきだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))