Amazonが企業等の”あげます”ページを無料でホスト…うまく使えばマーケティングの人気者に

Amazonが今朝(米国時間2/10)発表したセルフサービス型のツールを利用すると、誰もが“あげます”(giveaway, 無料進呈)コーナーをセットアップできる。誰もがとは言っても、Amazonの場合は、著作家やマーケターや企業やブロガー、商業者などがプロモーションのために利用することが多そうだ。

品物の発送はAmazonの梱包発送機能を利用して行われるが、その品物はAmazonの扱い品目の中から選んで指定してもよい。

“あげます”のホストは、そのルールなどをテキストで書く。それは、クイズの問題、無料進呈の対象者数、などだ。

セットアップが終わるとAmazonがリンクをくれるので、それをいろんなところで提示できる。Webページ、ソーシャルメディア、メールなどなど。

その品物をAmazonで買ったとき以外は、このAmazon Giveawayサービスの利用に関して費用は発生しない。

Amazonのルールでは、一つの“あげます”コーナーで最大50個までの景品等を提供できる。その総額は5000ドルまで。だからコンピュータなど高額なものをAmazonの商品の中から指定することは、できない。

基本的にはシンプルなテンプレートページが与えられるだけだが、そこに載せるUIや画像などは多少のカスタマイズができる。たとえばGIF画像によるアニメとか、その企業のTwitterアカウントへ行くボタンなど。

クイズに正解したりしてその品物をもらえることになったら、アドレス等を入力するためのウィンドウが出る。当たらなかったら、こんなメッセージだ:

一般人も利用できるサービスだが、今日の立ち上げで勢揃いしたのはAmazonのパートナー企業ばっかりだ。彼らはソーシャルメディア上で#AmazonGiveawayというハッシュタグを利用できる。ただし、このハッシュタグをすでに使っているマーケターも一部にいるから、やや混乱を招くかもしれない。

現在Amazon上にある“あげます”コーナーの一覧は、ここで見ることができる。Amazonはこれからもこのサービスを、Twitterなどのソーシャルメディアサイトで宣伝していく、と言っている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


ONI Tsukkomi(鬼ツッコミ)は、Webサービスへの本音ツッコミを集めて改善するツール

電話番号にハイフンを入れるなって言っただろ! 入力やり直ーし。エラーメッセージA8602!

というJRの新幹線チケット購入サイトのようなイケてないWebサイトは論外だとしても、Webサイトを使っていて、「これはないんじゃない?」とか「もっとこうしてほしいな」と思わず突っ込みたくなることは良くある。「商品の金額表示が税込みかどうか分からないよ」とか、「何で検索ボックスがこんなに発見しづらいところにあるんだ?」とか、「ボタンをクリックしようとしたら、上からメニューがぬっと出てログアウトしちゃったよ、これ、どうすんの?」とか、「毎回この機能は探さないとたどり着けないのでトップメニューに出しておいてほしい」みたいな話だ。

画面の前でユーザーが小声でつぶやいていそうな声を吸い上げられたら、その声を全部聞いてみたい――。Webディレクターならそう思う人も少なくないのではないだろうか。

今日1月13日にサービス・ローンチしたばかりの「ONI Tsukkomi」(鬼ツッコミ)は、Webサイトに対するユーザーのツッコミを集められるツールだ。ユーザーはブラウザの画面上に直接付箋紙を貼り付けるようにコメントを残せる。Webサイト運営者やディレクター、開発者側は、この付箋をグループ別に分類してまとめたり、CSVやタスク管理ツール(現在はBacklogに対応)にエクスポートすることができる。つまり、「ユーザーからの意見収集→分類→対応・非対応の判断→タスクとして担当者に振り分け」という流れ全体を自動化しているのがONI Tsukkomiだ。

社内レビューと、外部のユーザーテストの2つの用途

ONI Tsukkomiをローンチしたリンクライブ創業者の澤村大輔氏によれば、ユーザーのツッコミ(声)は2種類が想定できるそうだ。1つはWebサイトがターゲットとしている一般ユーザー。もう1つは、社内外の関係者やエキスパートから集める改善ポイントやリクエストの声だ。

ONI Tsukkomiでは大手調査会社と提携していて100万人規模のモニターから性別や年齢、居住地域など条件別で絞り込んでツッコミを回収できる。こうしたユーザーテストは一般に「知り合いに声をかけて、使ってもらったりするんですが、ターゲット層も絞らないといけないし、これが手間。ITリテラシーはどうか、ユーザーの居住地によっては地理的な問題もある。時間も労力もかかる。特にスタートアップだと、やることが山のようにあるので、なかなか労力を使ってできない」と澤村氏。

一方、ONI Tsukkomiは社内関係者や知人・友人からの意見集約ツールとしても使える。ツッコミ用URLを発行し、それをメールで送るだけで回収をスタートできる。企業内での新規サービスを開発する場合、関係部署や役員への社内向け説明と意見集約に付随した業務が多く発生するが、ONI Tsukkomiはここらへんを効率化するツールと見ることもできる。ONI Tsukkomiに集約したツッコミをPowerPoint形式としてレポートを自動生成する機能があるのも、こうした理由からだ。澤村氏は大手ネット企業を含む約20社にベータ版を見せて回ったそうだが、そのときの反応として社内向けに今すぐにでも使いたいという声があったというのも頷ける。

ONI Tsukkomiはフリーミアムで、ツッコミ20個まで、分析者アカウント3つまでの場合は無料。これを超える場合はツッコミ容量に応じて月額9800円から。ツッコミを募る一般ユーザーまで含めてONI Tsukkomiに依頼する場合は、10人で4万2000円からという。

いまの時代のトレンドだと、「ユーザーの声を聞くなんて素人。各種KPIを見たり、ヒートマップを見たりしてサイト改善やCVR改善をする方法はいくらでもある」という意見もあるだろう。最近だとKAIZEN PlatformのA/Bテストや、USERDIVEの動画分析といった高度な解析ツールも出てきている。

これに対してリンクライブの澤村氏は、定量分析でトレンドは分かっても、取るべき対策が見えてこないもどかしさがあると指摘する。自らECサイトを立ち上げて運用していたときの経験から、「CVRが上がらない。でも、何がおかしいんだっけというのが作っている側でも分からない」ということを肌で感じたそうだ。少し意外に思えるのは、澤村氏らがリサーチした範囲では国内外ともに競合サービスが見当たらないこと。データ分析手法が発達して、取れるデータの種類や量が多くなったことから、いまの時代は定量分析側に振れすぎているのではないか、というのが澤村氏の見立てだ。また、「エキスパートな人ほど声なんかいらないというタイプが多い。自分たちで気付いて提示することが大事と言います。だから、こういう方々はONI Tsukkomiを見て、社内のエキスパートから声を集めたいという風に言いますね」という。ただ、ONI Tsukkomiは目的特化ツールとして実装の完成度は高いが、もし社内向け便利ツールにとどまるなら、市場規模的には定量分析によるマーケティング・オートメーションほど大きくないのかもしれない。

澤村氏は1986年生まれの29歳。早稲田大学法学部を卒業後に「3年で辞めて起業する」と周囲に公言して野村総合研究所に経営コンサルとして就職。人事担当者も含めて周囲には「起業したいと言う人は多いけど、実際にするヒトはいない」と本気にしてもらえなかったそうだが、本当に3年で退社。コンサルではなく自分で事業をやりたいという思いから、男性ファッションECサイトを立ち上げて、これを売却。2014年4月にリンクライブを設立したというのが経緯だそうだ。現在はコンサルティングの受託で、共同創業したエンジニアと2人分の食い扶持を稼ぎつつ、「果たして、本当にONI Tsukkomiにニーズがあるだろうか?」というのを確かめるべくプロダクト作りをしているそうだ。このため、モバイル向けとネイティブアプリ向けSDKは後回しにして、最も画面が複雑でツッコミがいのあるPC向けサイトのプロダクトをローンチしたいう。「モバイルなら2倍の料金でも払う」という声もあったそうだが、今はニーズがあるかどうかを見る段階という。

ちなみに、「野村総研退職後にECサイト立ち上げて売却」と聞くと、小さな成功という風に思えるが、本人いわく、多くの反省とともに学びが多かった体験だそう。既存ファッションECサイトがあまりにもファッション好きに向けて作られていることに疑問を覚えて、特別ファッションに興味がない男性ユーザーを想定して作り、それなりにユーザーもついたそうだが、途中でエンジニアに逃げられるという苦い経験も。この反省から、現在はコンサル案件を受託して共同創業者としてエンジニアと二人三脚で走りだしているそうだ。

そうそう、「鬼ツッコミ」という名称について。ツッコミたい読者が多いだろうから聞いてみた。

「いや、ダサいですよね(笑) ドメインとか」と澤村氏も笑うが、モチロンこれは色々考えた末に付けた名前だそうだ。海外展開よりも、まず日本でニーズをつかみたいのが1つ。それから、「少なくとも日本で展開することを考えると、圧倒的に分かっていただける名前」であることも理由。「鬼ツッコミという名前は1度聞いたら皆さん忘れません。“ツッコミ”という用語も全く自然にお使いいただけるんです」だそうだ。


営業とマーケティングを支援する客向けコンテンツや内部ドキュメントをつねに最新にキープするSeismicが$20Mを調達

【抄訳】

営業やマーケティングが使用するドキュメントなどのコンテンツ作成を助け、それらのコンテンツのアップデート(最新化)を自動的に行うSeismicが今日、シリーズBで2000万ドルを調達した。

このラウンドを仕切ったのはJMI Equityで、シリーズAで投資したSigma Westも参加した。2000万ドルは2013年8月の450万ドルに比べると相当な額で、これで同社の総調達資金は2450万ドルになった。

営業やマーケティングはSeismicを利用して、既存のコンテンツやデータからドキュメントを作るが、それだけでなく同社が掲げる‘LiveDoc’というコンセプトにより、そのドキュメントを構成するコンテンツはつねにライブ、すなわちつねに最新である。たとえばそのドキュメントからリンクしているデータやコンテンツの内容が変われば、そのドキュメントの関連部分が自動的にアップデートされる。

たとえば時系列的なパフォーマンスのグラフがあり、そのデータは年月とともに変わっていくから、その変化に合わせてグラフも更新される。ユーザの企業が価格や料金のドキュメントを更新したら、価格・料金情報のあるドキュメントがすべて自動的に更新される。マーケティングがロゴや、製品の名前、シンボルキャラクターなどを変えたら、各種ドキュメント中のそれらも変わる。

オリジナルのドキュメントだけでなく、Salesforce.comのCRMデータやMicrosoftのSharePointのコンテンツもSeismicによる自動アップデートが可能なので、すでにこれらのツールを使っている企業もSeismicを利用できる。また、住宅価格のZillowなど、外部のデータソースにもリンクできる。

またSeismicにはアクセス分析ツールがあるので、顧客や見込み客がどのドキュメントのどのページをいちばん熱心に見たかが分かり、そのことを今後の営業やマーケティングに生かせる。

CEOのDoug Winterによると、Seismicの中長期的な目標は、営業やマーケティングのための機能をもっと多様化し充実させて、総合的な営業支援ツールになることだ。

Seismicには、iPadのネイティブアプリ、Windows 8のアプリケーション、それにブラウザから利用できるWebアプリケーションがある。

【後略】

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


アドテック(広告テクノロジ)製品の覇者Googleがユーザ教育のためのマーケティングレッスンGoogle Primerを開始

GoogleがPrimerと名づけたiPhoneアプリをローンチした。Googleの広告を利用する企業に、マーケティングの基礎を…Googleふうにひねって…教えることが目的だ。今はiPhoneだけだが、もうすぐAndroidにも来る。Google PrimerのWebサイトには、Googleが提供するこのミニ・マーケティングレッスンが同社のより大きな企業方針に即している、と説明されている。

引用すると: “企業と顧客を結びつけるGoogleの広告プロダクト(アドテック製品)には、〔その使い方の上手下手によって〕マーケティングのプロと初心者とのギャップを拡大する副作用がある。弊社は、このギャップを修復したい”。

Googleはマーケティングの初心者たちに同社の広告製品の使い方を教えるよりも、Primerによってマーケティングのレッスンを提供することを選んだ。そこでは、マーケティングのケーススタディや、“視野を広く持つ”ことを教える小テストなどが展開される。そのコンテンツは、Googleと各カテゴリーのエキスパートたちによる共作だ。

レッスンのタイトルをいくつか拾ってみると: Search Engine Marketing(検索エンジンマーケティング)、Getting Media Coverage(メディアに取り上げてもらうには)、Content Marketing(コンテンツのマーケティング)、などがある。基礎を迅速に学ぶことが目的なので、各レッスンが5分以内だ。オフラインでも使えるから、信号状態の悪い乗り物の中などでも勉強できる。

〔ここにスライドが表示されない場合は、原文を見てください。〕

Googleによると、今はまだパイロット段階だが、今後はレッスンのトピックがさらに増える。

またレッスンを‘受講する’ことだけでなく、オプトインのメールにより、学んだことを実際のマーケティング活動に活かすための実例などを知ることができる。この機能には、ほやほやスタートアップの生徒たちをGoogleの広告製品の将来のユーザにするねらいもありそうだ。

アプリのスクリーンショットを見るかぎり、このマーケティングレッスンはきわめて初歩的だ。小テストの問題の中には、“(広告に)ジャーゴンやバズワードを使ってよいか”、というのもある。そう、本当の初心者は、ささいなことでも迷うからね。

Google PrimerはiTunesで無料でダウンロードできる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Adobe、ソーシャル・マーケティング・ツールのAdobe Social 3.0をリリース―Instagram、LinkedIn、予測機能などを新たにサポート

Adobeは、ソーシャル・マーケティング・ツールのAdobe Socialのv3.0をリリースした。

先ほど、私はデジタル・マーケティング・プロダクト管理担当副社長のBill Ingramとプロダクト管理担当シニア・マネージャーのEmi Hofmeisterに取材したところだ。2人によると、Adobe Social 3.0はAdobeのマーケティング・アプリの再活性化を図る重要なステップなのだという。去年、Adobeはユーザー調査を実施した。その結果、Ingramの言によれば「われわれは製品を選ぶのが少々難しい 会社だと判明した」。

マーケティング関連だけでも26種類のプロダクトを販売していればそういうことになりがちだ。

そこでAdobeは製品系列を5つに絞った。Adobe Analytics、Adobe Target、Adobe Experience Manager、Adobe Media Optimizer、そして昨秋にローンチされたこのAdobe Sociaだ(1年にならいうちになぜバージョン3が出たのかというのはもっともな疑問だ。実はある込み入った理由から、昨年秋に出た最初のバージョンがSocial 2.0と名付けられていた)。

今回Adobe Socialに新たにFlickr、Foursquare、Instagram、LinkedInという重要なソーシャル・ネットワークがサポートされた(従来からサポートされていたのはFacebook、Google+、Reddit、Tumblr,、Twitter)。

また去る4月に概要が発表されていた最適サービス予測機能も実際に公開された。これはパブリッシャーに対してどのサービスで、いつコンテンツを公開するのが適切か推測して提案する機能だ。Adobe Marketing CloudというAdobeのすべてのマーケティング・プロダクトが横断的にサポートするユーザーインタフェースを利用するので、社内の関連部署との協力もスムーズになる。

Hofmeisterはこの新機能を次のような例でデモしてくれた。オンライン・パブリッシャーが最近人気のあるトピックを発見し、関連するページへのリンクを含む投稿の下書きを用意したとする。AdobeSocialは投稿予約の日程をスキャンし、空いている日時に投稿を予約するか、またはより効果的な日時を提案する。担当者が提案を承認するとその日時で投稿が予約される。

マルチポスト機能があるため、下書きを1度用意するだけでに複数のソーシャル・ネットワークに同一記事を同時に投稿できる。ネットワーク別に修正を加えることももちろん可能だ。そして当然だが、どのネットワークに対するどの投稿がどれほどの反応を呼び起こしたかがモニタされ、次回の貴重な参考となる。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Appleがクッキーを利用しているアプリを拒絶へ: Ad Identifierへの統一がねらい

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HTTPのクッキーを利用してユーザステータスを保存/取り出ししているモバイルアプリは今後、Appleが承認を拒否することになるだろう、と一部の業界筋が言っている。クッキーがあるおかげで、Safariブラウザを使ってそれを読むアプリは、たとえばユーザの広告との対話履歴などを知ることができる。その情報を読むためにアプリは、わざわざSafariを立ち上げる。そのおかしな振る舞いは良質なユーザ体験とは言えないが、今では廃れてしまったUDIDに代わってよく使われる。AppleがUDIDを廃止する計画を発表したのは、2011年の半ばだった。

UDIDは計40文字の数字と文字の文字列で、デベロッパや広告ネットワークはこれを利用してユーザに関するデータを集めることができる。UDIDそのものにはユーザ個人に関する情報はないが、ユーザのアプリ利用行動、対話的アクション、各種の入力などから得られる情報(名前、住所、好み、アプリの使い方などなど)にUDIDのタグを付けて保存しておけば、クッキー同様の利用価値がある。

AppleがUDIDの廃止を発表したのは2011年だが、Appleが実際にUDIDを使っているアプリを拒否し始めた昨年の初めごろから、デベロッパたちもついに、UDIDに代わる技術に殺到するようになった。クッキーもその一つだ

クッキーはデスクトップ時代からある技術で、それが使われるようになってから今年で20年近くになる。モバイルでも技術的にはデスクトップと同じで、ユーザ側のストレージを利用して情報を記録する。また今のSafariのようなHTML5対応のブラウザでは、古典的なクッキーではなくHTML5のLocal Storage(Web Storage) APIを利用してユーザ情報を保存することもある。“Local Storageではデベロッパがトークン、すなわちユーザのIDを保存するので、クッキーと同じように使える”、とモバイルアプリのマーケティング企業Fiksuの事業開発担当VP Craig Palliが説明してくれた。

彼の会社は、Appleがクッキーを利用しているアプリケーションを拒絶するという話を、数週間前から聞いている。でも、実際にどれだけのアプリに‘被害’が出るのか、今の時点では明言できない、と言う。でもAppleは、同社の今後の方向性を業界に暗示しているのだろう、と。Appleのねらいは、デベロッパたちが今後、同社独自のAd Identifier技術を使っていくことではないか、とPalliは言う。

Advertising Identifierは、AppleのiOS 6の設定のところ(General –> About –> Advertising –> Limit Ad Tracking)で説明されている。そこには“将来はすべての広告ネットワークがAdvertising Identifierを使用しなければならない”、と書かれている。

つまりAppleは、クッキーなどに代わってこちらをスタンダードにしたいのだ。

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“HTMLやHTML5の技術に依存せず、Apple独自の方法へ移行したい、という兆候は明らかにある”、とPalliはクッキーの拒絶についてこう言う。Appleが信ずる正しいユーザ体験とアプリのクッキー利用は、マッチしないのだ。アプリがいちいちSafariを立ち上げて、HTML/HTML5経由でユーザのストレージに勝手に書き込み/書き換えをやるところが、Appleから見ればだめなんだろうね”。

ユーザから見ても、目的のアプリのユーザインタフェイスが出る前にSafariをロードする、というアプリの振る舞いは、おかしいと感ずる。なにか、いかがわしいことをアプリがやっているのではないか、と感じてしまう。もちろん実際には、悪事はいっさい、やっていないのだけど。

UDIDについては、かなり前にAppleは廃止したにもかかわらず、その不使用をデベロッパに強制する措置は今のところない。Palliによると、UDIDを使っているアプリはまだとても多いし、またクッキーやデジタル指紋を使っているアプリもある。つまり、どれか一つに収束しつつあるのではなくて、いまだにばらばらだ。

Palliの指摘では、優秀なマーケターにとっては、方法が統一されてないほうがむしろ好都合だ。クッキーなど特定の方法を、使えないモバイル事業者もある。しかし大企業などは伝統的にクッキーだけしか使っていないので、そういうところは今回のAppleの新方針の犠牲者になるかもしれない。とはいえ、Appleとしても、そういうところには対応が難しいだろう、とPalliは言う。

彼自身が個人的に気にしているアプリは半ダース以下しかないが、でもその中にはダウンロード数が100万を超える大物もある。本誌TechCrunchが知ってる範囲でもPricelineやHotels.comのような超有名なアプリが、やはりクッキーを利用している。ただし今のところこれらのアプリは、クッキーの利用も含め、何もなかったかのように順調に動作するが。

アプリ測定プラットホームAppsFlyerのCEO Oren Kanielも最近のApp Storeのクッキー拒絶説を最初に耳にした人の一人だが、彼が旅行の予約アプリやモバイルの広告代理店から聞いた話では、今すでに、クッキーを使っているアプリは拒絶され始めているそうだ。Kanielは、App Storeに審査用に提出するアプリではクッキーを使っておらず、いったん承認されるとクッキーを使い始めるアプリもある(一部のアクセス分析/アプリの利用分析アプリなど)から、取り締まる側のAppleにとっても一筋縄ではいかない、と言う。

アプリのクッキー利用に関するリーダー格がAd-Xで、そこに今回の件に関するコメントを求めているが、まだ何も言ってこない(時差の関係か?)。コメントが得られ次第、この記事をアップデートしよう。

モバイルアプリの調査プロダクトを提供しているHasOffersのAryeh Altshulによると、同社はクッキーは情報の精度が悪いので使っていないから、Appleから拒否されていないが、確かにクッキーは劣悪なユーザ体験だ、と言う。“今でもアプリがクッキーを使っている企業は、主に初期からのモバイルゲームの企業で、未だに、技術を新しいやり方に変えていないところだ”、と彼は述べた。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))