教師が盗作と戦うためのツール「Google Assignments」が登場

Google(グーグル)の教育部門であるGoogle for Educationは米国時間8月14日、新学期に合わせて教師が盗作と戦うためのツールAssignmentsを発表した。これは前にCourseKitと呼ばれていたソフトウェアのアップデートで、教師が生徒の作品を調べて、引用のマナーが正しくて盗作がないことをチェックする機能が新たに加わっている。

Googleによると、この新しいツールは生徒の利益にもなる。つまり生徒は自分の作品を提出前にこのツールのチェッカーに最大3回かけて、作品がオリジナルであることをチェックできる。

それは生徒にとってエラー修正の機会にもなるし、また教師にとっては評価の作業が楽になる。

しかしこの、今回アップデートされてGoogle Assignmentsになったプログラムには、盗作チェック以外のこともできる。

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このソフトウェアにはGoogle DocsやGoogle Drive、そしてGoogle検索の機能も組み合わさっているので、宿題などの作成と管理もできる。すなわち、それらを集める、点をつける、生徒に対しフィードバックする、といった作業だ。それプラス、今では盗作チェックもできる。

コメントバンクという機能を利用すると、同じようなフィードバックを毎回新たに書かなくてもすむ。また参考文献などのファイルを、コピー(ゼロックスなど)を使わずに生徒に渡せる。宿題の評価は、次々と対象生徒を変えながら赤点を入れていくことができる。

盗作チェック機能は、「Originality Reports」(オリジナリティー報告書)と呼ばれている。教師は、引用が正しく引用扱いされていない箇所や、そのほかの問題点を見つけることができる。そのためにこのツールは、Googleによると、生徒のテキストを「何千億ものウェブページや数千万冊の書籍」と比較対照する。

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生徒はこのチェック機能を、ひとつの宿題や課題に対して最大3回利用できる。これによって見過ごし箇所を直せるが、長いレポートの複数箇所を、盗作の発見を避けるために書き直すことはできない。

生徒は宿題や課題にOriginality Reports付けて提出できるので、教師は引用が正しくない箇所や、ウェブページや書籍などの出典が記されていない箇所を見つけやすくなる。

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G Suite for EducationのプロダクトマネージャーであるBrian Hendricks(ブライアン・ヘンドリクス)氏は、このツールの発表声明で「今の学生や生徒は難しい問題に直面している。インターネットの上でありとあらゆる考え方を探求できるが、そういう外部の発想と自分自身の独自性をどうやって均衡させるのか?生徒たちはほかの人たちの考えと自分自身の考えの境界を正しく見つけなければならないし、何らかの出典を引用するときの正しいやり方とその正しい場所をわきまえないといけない。これらは、本当にすごく難しい問題だ」と述べている。

この盗作チェック機能は本日からベータ版のテストに入る。学校や教師への招待状は数週間以内に送付される。Assignments自体は、G Suite for Educationの正規ユーザーが無料で利用できる。

このソフトウェアは学校の学習管理システムの補助ツールとして利用してもよいし、あるいは学校のアドミンがこれを、Googleではなく既存の学習管理システムに統合してもいい。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Google Earthが秘境探検ツアーとそれらのレッスンプランを加えて教育指向に大変身

4月にGoogleは、Google Earthの機能や画像を一新した。機能面では地図や衛星画像を使ってこの惑星を視覚化するにとどまらず、ユーザーが世界各地を探検して学ぶことができるようになった。そして今日(米国時間6/26)は、Google Earthの教材向け機能が新たに拡充された。

その新しい機能は総称的にVoyagerと呼ばれ、いろんな科学者や非営利団体、ストーリー作者、企業団体などによるガイド付きツアーを体験できる。それらのツアーは、一つまたは複数の地域を探検し、写真や360度ビデオ、Google Mapsのストリートビューなどを使ってお話を構成する。今日のローンチの時点で、BBC Earth, Jane Goodall, Sesame Street, NASAなどが作ったツアーが提供される。

今日のISTE(International Society for Technology in Education)のカンファレンスでGoogleは、近く教材を意識した新しいストーリーを10本提供する、と発表した。これらの制作パートナーは、National Geographic Society, PBS Education, HHMI Biointeractive, Mission Blueなどだ。

Googleによると、これらのストーリーを加えたGoogle Earthで、児童生徒たちは教室で世界探検ができる。たとえばコスタリカ沖の熱ドーム、19世紀初頭のルイスとクラークによる探検の追体験、などだ。またこれらのツアー本体にプラスして、教師のためのレッスンプランや課外活動のアイデアも提供している。

さらに、Google Earthは今週、Google for Educationのメニューに加わった。これによりITのアドミンがGoogle Adminのパネルから、プロダクトを管理できる。

Google Earth Voyagerと並んで今日は、STEM tools for ChromebooksDremel 3D40 3D PrinterlittleBits Code Kit)などの教材ツールも発表された。学校がこれらを一括割引で買えるほか、CardBoardやDaydreamのExpeditionsアプリのガイドは自分だよモードで、児童生徒や先生が600あまりの仮想旅行の中から選んで楽しめる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Google Classroomがアップデートされ教師と親+教師と児童生徒のコミュニケーションが充実

Elevated view of students sitting and learning in computer room

Google Classroomは、Google Apps for Educationの利用窓口として、クラスとコンテンツを管理するためのさまざまなツールを提供している。そろそろ新学期を控えたこの時期には、毎年のようにアップデートが行われるが、今年のアップデートは今日発表された(米国時間8/17)。

Classroomは元々、教師と児童生徒のためのツールだったが、今度のバージョンは親や保護者も利用する。親は子どもの勉強ぶりの報告を自動的に受け取るので、自分の子のクラスにおける近況が分かる。過干渉な親はこの機能を喜ぶかもしれないが、子どもはどうだろう? この機能はオプションなので、教師はオプトインした親にのみ、毎週メールを送る。

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モバイルアプリは今回のアップデートにより、教師と児童生徒がクラス以外の場所で、コラボレーションしながらドキュメントに注記を書ける。たとえば宿題の数学(算数)の問題が難しいと感じた子は、式や図形を描きながら教師に教わることができるだろう。一方教師は、この注記機能を利用して、宿題の出来栄えについて個人別にコメントを述べられる。優良可などの採点もできる。この注釈機能には、ドキュメントの一部をハイライト(強調表示)する機能もある。

教師のための機能は、それほど大きな変化はないが、Google Formsで作る問題に画像を加えられるようになった。また、クラスのさまざまな活動や行事を管理する機能も、より便利になった。

Googleの次世代型メールツールであるInboxが、Google for Educationのユーザーにも提供される。また教室で児童生徒が仮想現実(Virtual Reality, VR)を体験できるExpeditionsは、探検旅行(expeditions)の数が大幅に増えた。今や子どもたちは、Expeditionsで世界の200あまりの極地や秘境を仮想探検できるのだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Google、教師向け教室管理ツール、Classroomを一般公開

さる5月、GoolgeはClassroomの限定プレビュー版を発表した。これは宿題を課し、提出させるなどの教室で教師が生徒とやりとりするのを助けるツールだ。Googleによれば、現在、45か国の10万人以上の教師がClassroomに登録しているという。今日(米国時間8/12)、GoogleはClassroomを正式に一般公開し、Google Apps for Educationのアカウントを持つユーザーなら誰でもClassroomが利用可能となった。

Classroomは現在42か国語が利用可能で、教師に対して宿題のコンテンツ・マネジメントを提供する。教師は宿題を課し、提出された宿題を採点したり、生徒を追加、削除したりできる。このサービスはGoogleドライブのプラットフォームの上に成立しており、当然ながらGoogleドキュメントのワープロやSlideなど各種生産性ツールが利用できる。Google Apps for Educationの一環として利用は無料だ。

Googleが提供している学校向けサービスはもちろんClassroomだけではない(AppleやMicrosoftにも数多くの学校向けサービスがある)。Googleは学校をChromebookのためのニッチ市場としても重視している。またGoogle Play for Educationは学校や教師がAndroidアプリを購入するのを手助けすると同時に、もっと重要な点だが、教師が独自のアプリを生徒に配布するための場を提供している。

Classroomの一般公開で、Googleの教育向けサービスのラインナップが整った。生徒はGoogleのChromebookノートパソコンを利用し、Googleドキュメントのワープロで宿題を書き、Classroomを通じて教師に提出できるようになった。Googleに教育の重要部分を委ねるのが適当かどうかは学校と保護者が考慮すべき点だが、使い勝手からいえば、いくつものシステムをつぎはぎして利用するより、単一のエコシステム内ですべてがすめばたしかに簡単ではある。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


クラスの先生と生徒たちがリアルタイムでコミュニケーションできるGoogle Classroomが招待制ベータへ, 宿題の作成管理も楽に

 

教師が学校のクラスで使う良質なソフトウェアは、前から求められているが、まだ十分なレベルには達していない。そしてGoogleがついにこのほど、先生たちが宿題を作り、その結果を集め、出来栄えを調べるツールのベータを立ち上げ、教師と生徒たちとのコミュニケーションの充実と良質化を助けようとしている。

その、Classroomという名前のアプリケーションは、GoogleのApps for Educationの一環で、DocsとDriveとGmailを利用して宿題の作成と結果追跡を、手作業でやるよりも相当楽にしてくれる。要するにGoogleがやっているのは、Docsなどのツールをすでに上手に便利に使いこなしている人たちのやり方を、アプリケーション化したものだ。このような大型建材が揃っていて、しかも多くのユーザがすでにいるぶん、そこらのスタートアップがゼロからこんなサービスを立ち上げることに比べると、Googleは相当有利だ。

このClassroomツールには、クラスの生徒たちとのコミュニケーションツールも含まれているので、先生たちは、何かを発表する、質問を投げかける、生徒からの反応に対応する、などのコミュニケーション行為をリアルタイムで行える。しかも、利用は無料で、Googleはユーザデータを使用しないし、広告も表示しない。それらは先週発表された新しいポリシーに即している。

いまのところ(ベータだから)Classroomは招待制のみだ。このプレビューバージョンに招待されたい教育者は、Googleに申し込むこと。試用期間は1か月だが、9月には一般公開されるから、新学期(アメリカは9月より)には間に合いそうだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))