SXSWに「触れ合いロボット動物園」開設―災害で人間を助けるロボット勢揃い

SXSW自体が動物園みたいなものだが、今年はそのインタラクティブ部門にロボット触れ合い動物園が開園している。ロボットは最後には人類を滅ぼすというディストピア的強迫観念も一部に根強いが、ここに集められたロボットは災害時に人間を救けるためのものだ。

オースティンのダウンタウンにあるJW Marriottホテルのボールルームの会場に足を踏み入れると、各種の災害救助ドローンや積み重ね可能なシェルター、被災者と会話できるかわいいボール紙製のボットなどが出迎えてくれる。

このロボット動物園を主催したのはユタ州Heber CityのField Innovation Team (FIT)は災害の際に緊急即応チームと被災者のコミュニケーションを図る新しいテクノロジーを開発しているNPOだが、今年のSXSWのイノベーション賞に選ばれた。 この団体アメリカ・メキシコ国境の密入国者激増の危機福島第一原発事故、ワシントン州Osoでの大規模な土砂崩れなどの際に救援活動を行ってきた。

〔ビデオが表示されない場合は原文をごらんください。〕

〔日本版〕土砂崩れの被災地の上空にクワドコプターを飛ばして3D地形図を作成し救援活動の基礎的情報に役立てた例などが紹介されている。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


アンドロイドの父、アンディー・ルービンがGoogleを離れてハードウェア・インキュベーター創立へ

GoogleにAndroidをもたらしたアンディー・ルービンが同社を離れることになった。Wall Street Journalによれば,、ルービンは今後先進テクノロジー・ハードウェア製品を開発するスタートアップを育成するインキュベーターを設立するという。

GoogleもCEOのラリー・ペイジの予め用意された声明でこの情報を確認した。 ペイジは「アンディーの出発を心から祝いたい。アンディーはAndroidで真に驚くべきことを成し遂げた―10億人以上のハッピーなユーザーだ。ありがとう!」と述べた。

ルービンが設立を予定しているインキュベーターをGoogleが資金、運営面で支援するのかについてGoogleはコメントを避けた。またこのインキュベーターの名称もまだ明らかになっていない。

ルービンが指揮していたロボティクス事業は部下のJames Kuffnerが昇進してルービンの後任となる。

Rubinが開発したAndroidがGoogleに買収されて急成長したことは彼にとって大きな幸運だった。しかしAndroidが世界最大のモバイル・プラットフォームに成長するとルービンはその責任者の地位から外された。2013年にChromeブラウザーとChrome OSを担当していたスンダル・ピチャイがAndroid事業の指揮も兼任することになった。

数日前にピチャイはさらに多くの責任を追う立場に抜擢され、Googleでは事実上ラリー・ペイジに次ぐ地位を確立した。.

Android事業から外れた後Rubinは実験的なロボット事業部門の責任者の地位についていたが、今回発表されたルービンの今後の事業展開と一致する方向だった。

ルービンの経歴はもともとハードウェアから始まっている。ルービンは1989年にAppleに入社、Appleの子会社General Magicを経て独立、Dangerの共同ファウンダーとなってSidekickというモバイル端末を開発する。Dangerはルービンが去って5年後にMicrosoftに買収された。続いてルービンはRich Minerと共に2003年にAndroidを創立した。Googleは2005年にAndroidを買収し、これと共にルービンはGoogleに移籍した。

最近Googleを去った著名なエンジニアとしてはルービンの他に、教育スタートアップのUdacityに専念するため辞任したGoogle Xで自動運転車担当副社長を務めていたSebastian Thrunがいる。

画像: JOI ITO UNDER CC BY 2.0 LICENSE (IMAGE HAS BEEN CROPPED)

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


[今週のロボット]6輪自走車, カンガルーそっくりさん, 子どもが自作するRaspberry Piロボット

2020年ごろになると、われわれロボット狂たちは6輪のロボットローバーに乗って戦闘し、そうするとパンツが鶏の脚に巻きついてはためき、ついに後ろに転がり落ちて尻もちをつき、友だちに激笑されるだろう。そしてその頃から潮の向きが変わり、今度はロボットがわれわれ人間に乗るだろう。彼らの機械的で奇怪的な笑い声が、人類に憑依して夜も眠れなくなり、われわれは彼らを地球の暗闇のさらに奥の方へと運ばざるをえなくなるのだ。

嘘だと思う人は、SuperDroidRobotsのRustyが、無人車から振り落とされる様子を見よう。

象のロボットを作ったFestoを数週間前にご紹介したが、今度は、すばらしいカンガルーを作った。動きは本物のカンガルーそっくりで、レーザー砲やミサイル発射装置は載せられないから、今後ロボットが地球を乗っ取ったときでも、完全に無害だ。

最後のPi Botは、Raspberry Piでロボット工学を勉強したいという殊勝な子どもたちのための、DIYキットだ。理工系教育(STEM education)の拡大には賛成だが、子どもたちに、将来の自分たちを滅ぼすものの作り方を教えるのは支持できない。すなわち、隊列を作り、あたりの気配を“感知する”シンプルなロボットを。でも、子どもにとっては、楽しいだろうな。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


注目すべきはPrime Airのみならず。Amazonの陸上配送に新システム登場か?!

Amazonは本気でドローンによる無人空輸システムを考慮中であるようだ。リリースされたコンセプトビデオもなかなかの出来だったように思う。しかし思わぬところから「ちょっと待った」の声がかかった。アピールしてきたのはiPhoneやAndroid端末から操作するボール型玩具を開発するSpheroだ。Amazon Prime Airに対抗して、「Amazon Ground」と名づけた配送システムを提案するビデオをリリースしている。

Spheroとはスマートフォンやタブレットからコントロールするボール型ロボットだ。光輝き、1台ないし複数のSpheroを使って遊ぶための各種アプリケーションが用意されている。上のビデオはもちろんパロディのためのものだが、Spheroの可愛らしさ(と有用さ?)はよく現れているかもしれない。今年初めにSphero 2.0がリリースされており、Amazonが、主要小売パートナーとなっている。

紹介ビデオを下に掲載しておく。

もちろん、実際にSpheroを輸送用に使うと馴れば問題は山積みだ。人によってはこんなちっぽけなものがごそごそと道路を動き回っているのを見れば、蹴り飛ばしたい衝動に駆られることもあるに違いない。いや、Spheroに悪意があるわけではない。むしろSpheroはとても可愛い。しかしボールというのは蹴られるべきものなのだ。Prime Airのパロディとして作ったビデオはとても楽しく見せてもらった。しかしやはりこうした球形ロボットは基本的に道路に出てくるべきものではないように思える。もちろん特別なチューンアップをすれば、なにがしかの用途に使える可能性はある。将来的には路上を走り回るSpheroを目にすることも、0%というわけではないのかもしれない。

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(翻訳:Maeda, H


なぜGoogleはロボット開発に全力を挙げるのか―ウェブに続いて現実世界を制覇するためだ

なぜGoogleはロボットを必要とするのだろうか?

Googleはすでにユーザーのポケットの中、つまりモバイル市場を制覇している。しかしこの市場はすでに飽和点に近い。世界には何億台ものインターネットに接続可能なモバイル端末が稼働しており、その多くがAndroidかiOSを搭載している。この先10年ほどは買い替え需要と小刻みな改良を除いて大きな動きは望めない。

もちろんGoogle Glassはこれと別の新しい動きだ。Glassはわれわれをスマートフォンよりはるかに密接にGoogleサービスに結びつける。Glassのユーザーは地図でのナビゲーションからレストラン選び、写真やビデオの撮影、その他あらゆる活動によってGoogleから情報を得ると同時にGoogleのために情報収集役を務めることになる。GlassのユーザーはGoogleにとって最高の顧客となる。しかしそれでもGoogleは満足しない。

他にうまい言い方がないのだが、これまでGoogleは「手足を欠いていた」。 われわれ人間のユーザーはアリと同じで、ほとんどの場合、定型的な行動しか取らない。毎日同じ経路で通勤し、巣から遠くへ離れることは少ない。Googleはデータ企業であり、人間のユーザーが集めてくるデータよりはるかに大量のデータを必要としている。ここでロボットが登場する。宇宙探査、より精密な地図データ取得、工業的生産プロセスの大幅な改良など、向こう数十年に起きる革新の多くはロボットが主導することになるだろう。

Baxterのようなシンプルな人間型ロボットは何百万人もの人間の職にとって代わるだろう。その結果、製造業における深刻な人余りをもたらすに違いない。Foxconnのようなメーカーはすでに巨額の資金をロボット開発に投じている。遠隔操作タイプであろうと自律タイプであろうと、各種ドローンは人間の諸感覚を劇的に延長する。 われわれはロボットのセンサーによっていながらにして遠く離れた場所についての知識を刻々と得ることができる。そのうちわれわれが病気になったときは介護ロボットが ベッドから起こし体を清潔にするなど世話をしてくれることになるだろう。小型のロボットが減量を手助けし、町をパトロールするだろう。今ロボットへの投資に出遅れている企業は今後何十年にもわたってそのツケを払うことになる。

だからGoogleはロボットを必要としているのだ。Androidが7000万人ものユーザーのインターネットへの通路となったのと同じように、Googleはロボットのマン・マシン・インタフェースを制覇したいのだ。GoogleがAndroidを買収してモバイルの世界に参入を決めたとき、多くの専門家は「無意味だ」と批判した。専門家は完全に間違っていた。同じことがロボットについても言える。

GoogleがBoston Dynamicsとその他7社のロボット企業を買収したのは今すぐ四脚のBig Dogロボットを大量生産して町を走り回らせるためではあるまい。しかしBoston DynamicsのPETMANのような二足歩行人型ロボットで踏破困難な地形に送り込んで地図データの収集に当たらせることはあるかもしれない。将来はGoogle Nowのハードウェア版のような役を果たすアシスタント・ロボットが登場するだろう。われわれの後を従いて歩き、さまざまな手助けをし、一度に2箇所にいる必要が出たときはアバターとなってわれわれを代理してくれるようなロボットだ。われわれがロボットに頼れば頼るほどGoogleは貴重なデータを得ることができる。

ビジネス上の観点も見逃せない。ロボティックスは巨大産業だ。アナリストは数年以内にBoston Dynamicsが50億ドル企業に成長すると予測していた。Googleが買収したロボティックス企業はいずれも同じくらいの成長の可能性を秘めている。Googleの無尽蔵の資金力と巨大なマーケティング能力を得た現在、これらの企業は消費者向けから産業向けまであらゆる市場で一大攻勢をかけられる可能性を得た。

すぐにシリコンバレーをロボ・グーグラーが歩きまわるようにはならないだろう。しかしGoogleが自動走行車をついに成功させた例を見れば、今後10年以内にサーゲイとラリーが二足歩行人型アシスタント・ロボットを従えて登壇する日が来るだろうと私は予測する。Googleがスカイネット化する日は近い。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


MIT研究者グループ、外部動作部なしに自己組換を行うモジュラーロボットを開発

自分で構造を変えることのできるロボキューブ(robo-cubes)の登場だ。外部に動作部を持たずに自力で動きまわるようなものが出来るわけがないという意見もあった中、MITのリサーチサイエンティストがついに作り上げた。これでついに完璧版なリアルテトリスが楽しめるようになる(もちろん開発の目的なそのような用途ではない)。バラバラに散らばった状態から、自動的に秩序ある構造に組変わる。ドクター・フーに登場したダーレク(Dalek)の軍隊をつくって、他の惑星に送り込むようなことができるようになるかもしれない。

このロボキューブはM-Blockと名付けられている(上のビデオに動作の様子あり)。ひとつひとつのキューブを「モジュール」に見立てている(今のところは実用性はない)わけだが、外部に動作部がないのがとても面白い。動きの秘密は内蔵しているフライホイールにある(毎分2万回の速度で回転する)。これにより、他のブロックの上にのぼったり、ジャンプしたり、あるいは回転したりという動作が行えるようになっている。動作部どころか出っ張りも何もないキューブが自在に動くのは不思議な感じだ。動作部が存在しないことで、キューブがどちらを向いていても動作可能であるというのも大切なポイントだそうだ。

キューブには磁石も入っていて、それにより移動の方向を定めたり、他のブロックとぴったりと重なりあうように制御することになる。M-Blockの小さな一歩が、何かのきっかけで大きすぎるジャンプとなり、机の下に転がりこんでしまうようなことを防いでいるわけだ。もちろん、そうしてどこかに隠れることが目的であるのなら、そのように動かすこともできはする。ブロックの端の方は、回転運動中に磁石の力が届かなくなってしまわないように、面取りもしてある。

ロボットのモジュール化を進めるにあたって、外部の動作部を持たせないでおくというのは長年の目標だった。聖杯(Holy Grail)であったと言っても良い。エレクトリカル・エンジニアリングおよびコンピューターサイエンスの教授であり、かつCSAILのディレクターであるDaniela Rus曰く「モジュラーロボットを研究するコミュニティで、ずっと実現が夢見られていた技術です」とのこと。インタビューの様子も上のビデオで御覧いただける。「新たな仕組みを考えだす力と、諦めない忍耐力が今回の発明に繋がったと思います」。

「モジュラーロボットで目指しているのは、目的に応じて自身を組み立てたりあるいは組み替えたりすることのできるロボットを実現することです。行うべき作業に応じて自らの姿を全く異なるものに変えることができるのです。ロボットというのは一般的にひとつの作業を行うのに特化して作られています。その特定の作業では素晴らしいパフォーマンスを発揮するものの、他の作業はからっきし駄目だという状態でした。こうした状況を変えることができるわけです」と、インタビューの中でも述べている。

長期的な話としては、たとえばモジュラーロボットを小さなマイクロボット(あるいはさらに小さくナノボット化でもいい)化して、作業現場で必要な応じた形式ないし大きさに変化するようなロボットの実現を目指しているのだそうだ。モジュールの組み合わせによって、多様な作業を行うことができる。但し、これは今のところ遠い将来の話、ないしはSF的な話ではある。

もちろん、現在のサイズのままでもモジュラーロボットにはさまざまな可能性があるのだと、M-Blocksの研究者たちは言っている。たとえば緊急時に、建物や橋などの構造物として機能させることもできる。あるいは用途に応じて組み替える家具や、あるいは大型機械としての用途もあるかもしれない。それぞれのキューブにカメラ、ライト、バッテリーなどのモジュールを搭載して、ほぼ無限の用途に利用することができるようになる。

現在は100のキューブを使って、それぞれが自在に移動して各種のテストを行っているところだ。それぞれのキューブの移動を制御する効率的アルゴリズムも開発中だ。将来的には全くランダムに配置された状態から、キューブ同士がお互いを認識して、自律的に必要とされる形(たとえば椅子やハシゴなど)に組み替えることができるようにと考えている。

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(翻訳:Maeda, H


Dash Robotics、高速走行虫型ロボットを開発。Arduino互換標準DIYモデルの価格は65ドル

Dash Roboticsが、クラウドファンディングを利用して、ロボット愛好家のためのプロダクトを世に出そうとしている。素材、デザイン、および製造過程に工夫を凝らし、最先端の技術を安価で提供しようとするものだ。このロボットはスマートフォンでコントロールでき、虫のように駆けまわる。発送時はごく薄いパッケージにおさめられ、購入者が「オリガミ」風に組み立てるようになっている。

このDashはバークレーで博士課程に学ぶNick Kohut、Paul Birkmeyer、Andrew Gillies、およびKevin Petersonの手になるものだ。彼らはMillisystems Labにて小型ロボットの研究を行った。そして実験のためのプロトタイプモデルを、迅速かつ安価に組み上げる手法を編み出したのだった。そしてできたモデルを人に見せてみると、多くの人が心の底から驚き(どのようなものなのかは、下に掲載したビデオを見てみて欲しい)、満々の購入意欲を示したそうだ。

「Dashはなかなか魅力的に仕上がっているようです。子供たちに渡すと、親が引き離すまで何時間も遊んでいるのです」とKohutは言う。商品の完成度だけでなく、他にも欲しがられる理由があると主張する。「Dashは非常な低価格で提供されます。『安価』なロボットといえば、150ドル程度のものを指すことが多いようです。しかしDashの価格はキット価格で65ドルしかしないのです。従来の『安価』の半値以下です。製造工程を工夫したこともあり、安価な素材を活用することができるようになっているのです。また実際の動物の形状を取り入れることで、安価でありながらも、自然に学んだ最適パフォーマンスを実現することもできたわけです。

Dashは、一番安価なアルファタイプが、キット価格で40ドルで提供される(真っ直ぐ走る程度で、他に大した機能はない)。操縦可能で拡張性をもたせたベータタイプが65ドル、そしてファウンダーによって組み立てを行ったモデルが100ドルとなっている。KohutによるといずれもArduino互換で、ソフトウェア的に改造ができる(hackable)ようになっているとのこと。すなわちDashにやらせることの限界は、購入者のイマジネーションに依存しているということだ。ロボットは秒速5フィートで走り、また一度の充電で1マイル以上を走行することができる。

Dash Roboticsは、この昆虫型ロボットに続いて他にもさまざまなタイプを出していくつもりなのだそうだ。アクセサリー類も含めて、幅広い主力製品群を用意したいとKohutは述べている。

「博士課程での研究途上で、ロボットに羽や尻尾、あるいはヤモリ風の足を装着したりしてきました」と、Kohutは言う。「たとえばDashにヤモリ風の足をつけることができたら、それも非常にクールだと思うのです。走り回るだけでなく、壁も登れるようになるわけです。また、ロボット同士が会話できるような機能も登載したいと考えています。これにより、ロボットが集団行動をするなどの可能性が広がってくるでしょう。レースをしたり戦わせたり等、協力して何かをやらせることも、あるいは競わせることもできるようになるわけです」。

長期的には、「趣味」のレベルに留まらない発展も考えているようだ。小さくて軽く、そしてさまざまな足場に対応しつつコストをおさえることができれば、たとえばレスキュー用途などにも使えるようになるとKohutは考えているそうだ。1000体ものDashロボットが群れをなして、倒壊したビルを動きまわり、呼吸により排出される二酸化炭素を検知することにより、被災者を見つけ出すなどということができるようになるのかもしれない。あるいは地雷除去なども用途として考えられそうだ。

Dash Roboticsは、自らをAdafruitなどの属する、メーカーコミュニティーの一員として位置づけている。今回Dashが利用しているクラウドファンディングのための仕組みであるDragon Innovationもその一画を担うものであるとのこと。メーカーおよび、そのメーカーによるプロジェクトを専門的に対象とするクラウドファンディングサービスを提供している。尚Dashは、製品を大規模生産にもっていくべく、従来風の投資にも関心をもっているとのこと。また、UC Berkeley発のハードウェアアクセラレーターであるThe Foundry @ CITRISの支援も受けている。

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(翻訳:Maeda, H)


家猫型四足歩行ロボットのCheetah-Cub。同サイズレベル最速の歩行性能を実現

電気羊が牧草地を歩き、そして本物のような鳴き声をあげるというような時代には、まだ少々距離があるようだ。しかしロボット工学の研究者たちは、ずっと四足歩行の生き物たちから学び続けている。動物から工学的治験を得ようとするバイオロボティクスという分野だ。研究機関のひとつにスイス大学(Swiss University)発のÉcole Polytechnique Federale De Lausanneがある。ここには欧州委員会も資金を提供している。この研究機関から、このたびCheetah-Cubが発表された。ここで実現したのは、ペットの猫程度の大きさの四足歩行ロボットだ。

Cheetah-Cubという名前が示す通り(直訳すればチーターの赤ちゃん)、ネコ科の動物の動きを工学的に再現しようとしている。腱はストリング(紐)状のもので代替し、脚部に埋め込まれたアクチュエータが、筋肉の働きを再現する。おかげでロボットは猫のように走り、しかも研究者のAlex Sproewitzが言うところによると、このサイズ(30kg未満)としては最速の動きを見せるのだという。実物を見ると、第一印象としてはBoston DynamicのBig Dogを小型にして、ちょっと(ほんの少し)可愛らしくしたものという印象をうけるかもしれない。もちろんBigDogの方が速いが、Cheetah-Cubの足の長さはわずか15cmだ。これで最高速度は自身の大きさ7つ分程度となる秒速1.42mを記録するのだから大したものだ。

Cheetah-Cubの研究では、まず高速歩行の実現を意図してきた。その方向で本体のデザインも決定したのだが、但しそれだけではなく、凸凹の地面でも歩けるようにするということが考慮されている。Sproewitz曰く、BigDogにも見られる「立ち続ける」能力を備えたのだとのこと。足を使って移動するロボットに、凸凹面への対応力を備えるのはメカトロニクス的設計面でも、制御面でも非常に難しいことなのだそうだ。急ぎ足で動く動作テストの様子をみると、やや不気味な感じもする。しかしどうやらロボットが人間より速く走り回る世界というのが、すぐに訪れることはないようだ。

「それにしてもちょっと不気味だ」と感じている人には朗報だが、このCheetah-Cubがすぐに商品化される可能性もなさそうだ。このプロジェクトはあくまでも研究が主目的のものだ。こうした動物型ロボットの反映のためには、バイオメカニクス、神経工学などを巻き込んだ学際的研究を積み重ねていく必要があるのだろう。

歩行型ロボットの開発には、生物学的な研究も必要となってくるのだろうか。Sproewitz曰く、こうしたロボット研究にも「bio-inspired」のものと、「bio-mimicking」なものがあるのだとのこと。Cheetah-Cubは前者になるのだそうだ。Cheetah-Cubの前足は3つの部分から構成されているが、これは猫の形態をそのまま模倣したものではなく、「bio-inspired」という方向から実現したものであるとのことだ。「まず実際の足を参考にして折りたたみ式の3部構造を採用することとし、そしてそこに工学的な要素をいろいろと付け加えていって動作するようにしていったのです」とのこと。

実際のものを参考にしながら、そこに機能面での追加を行なっていくという方式は移動制御(locomotion control)面でも採られたアプローチであるとのことだ。「ロボットに登載した中枢パターン発生器(central pattern generator:CPG)は、動物に存在するものの簡易版というようなものです。完全なもの(脊髄など)を実装しようとするのは現実的な目標たり得ません。生物の中枢神経系はあまりに多機能であり、非常に複雑な情報ネットワークなのです」。このようにSproewitzは述べている。「研究者の全活動期間を費やして、ようやく神経系のごく一部について何かがわかるというのが現在の研究レベルであるのです」。

「私たちの採用した中枢パターン発生器は非常にシンプルなものです。実際の動物に存在する移動制御関連神経系ネットワークというのは非常に複雑なものであろうと考えられます。但し、ヤツメウナギやサンショウウオなどの、単純な脊椎動物時代から、人間にいたるまで引き継がれているものもあると思うのです。実際、Biorobでもヤツメウナギやサンショウウオロボットの研究成果として、今回のCheetah-Cubが生まれてきたのです」。

[Image: Biorobotics Laboratory, EPFL]

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(翻訳:Maeda, H)


スマートフォンでコントロールするロボットの”ベース”となるRK-1(これもArduino)

Londonのロボット技術者Evangelos Georgiouは、Arduinoを使うホビイストたちに、彼らが自分のプロジェクトをモバイル化するためのプラットホームをオープンソースで提供したい、と考えている。その取り組みの最初の成果が、リモコンロボットRK-1で、プログラマブルなマイクロコントローラArduinoとiPhoneまたはAndroidのアプリ、キャタピラで動く台車、DCモーター、WiFi接続、などから成る。それはホビイストたちに喜ばれるだけでなく、子どもたち(そして大人たち)に、ロボット工学に関心を持ってもらうための教材としても優れている。

RK-1用のアプリはApp StoreやGoogle Playストアから無料で(もうすぐ)ダウンロードでき、タッチ画面をスワイプして移動の方向をコントロールする。単純で分かりやすい方法だが、この方法は今後いろんな製品にも応用できるだろう。GeorgiouはAdafruitのやり方に倣って、ハードウェアホビイストのためのガジェットをオープンソースで提供するつもりなので、RK-1用の各種センサーアプリやArduinoコミュニティお気に入りのゲームボードなど、多様なアドオンが増えていく可能性がある。

Georgiouはロンドンのキングズカレッジの大学院生で、また同大学の正規の職員としてソフトウェア開発を担当している。彼は自分の専門分野を、“autonomous non-holonomic mobile robots implementing computer vision and advanced machine learning methods”という長い言葉で表現する(自律的でノンホロノミックな*モバイルロボットでコンピュータビジョンと高度な方法による機械学習を実装しているもの)。これは彼にとっては、彼のロボット作りの哲学なのだ。協同ファウンダのReetu Kansalは某社のカスタマサポートマネージャだが、RK-1のプロジェクトではデザインとオペレーション管理を担当している。〔*: 非ホロミック≒自由度がきわめて高いこと。〕

GeorgiouはKickstarterで£5,000 (US$7,800)の資金を募集しているが、すでに£15,000から£50,000の拡張目標を抱いている。彼はこのプロジェクトに関して楽観的なのだ。RK-1キットの予約価格は£150(US$234)である。意欲的なプロジェクトだが、ファウンダがソフトとハードの両方に強いから、ホビー素材としても教材としても、きっと良いものができるだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


プログラマブルロボットmOwayduino(Arduinoを使用)はPython, Java, Scratchでプログラミングできる

80年代に子どもだった人は、Big Trakを思い出すかもしれない。子ども向けのトラック玩具だが、プログラマブルなロボットでもあり、いくつかのアクションを実行できた。指定した方向・距離を走る、偽のレーザー光線を発射する、物を目的地まで運んで下ろす(ダンプカーふうに)(親がそのためのアクセサリを買ってくれていた場合)、などなど。

Big Trakが失敗したのは、当時の技術よりもコンセプトが進みすぎていたからだ。キッチンの食卓からドアまでの距離を正しく測らないと、Big Trakは頻繁に壁に激突した。しかし、子どもたちはロボットに夢中になるはずだ、というメーカーの勘は当たっていた。時間を数十年早回しすると、目の前にはmOwayduinoがある。Arduinoを使ったプログラマブルなロボット玩具で、モバイルアプリと一緒に使う(たとえば携帯電話の加速度計を利用して無線で操縦できる)。アドオンのハードウェアもいくつか用意されているので、ハードウェアとソフトウェア両方の多様な構成要素で遊びながら学べる、リッチな遊び/学習環境だ。

今はまだ、ほとんどアイデア先行で、コンセプトとプロトタイプの段階だ。会社はスペインの企業で、Indiegogoで資金募集することを考えているようだ。それまでユーザ登録は、同社のWebサイトで受け付けている。アップデート: mOwayduinoのメーカー企業は、Indiegogoでの資金募集を2週間以内に開始する、と言っている。“3か月以内に目標額に達したら、市場に出せる。出資者には特別価格で提供する”、と同社は言っている。“製造に必要な額以上に資金が集まったら、タブレット用のグラフィカルな(mOwayduino用の)プログラミングツールを開発したい”。また、APIを公開してユーザが独自のmOwayduino用アプリケーションを作れるようにしたい、とも言っている。

mOwayduinoロボットの基本デザインは、自分の本来の仕事を忘れた卓上鉛筆削り機にやや似ている。三つの車輪が、走行と方向変えを支える。ライトやセンサーも多く(ライン(線)センサー、ライト(光)センサー、障害物センサー、マイク、スピーカなど)、USB端子から充電する電池は約2時間使える。

拡張スロットがあるので、そこにいろんなハードウェアを挿入して機能を拡張できる。たとえばカメラを挿入すると、その“目”が見た画像をリアルタイムでPCに送れる。弟がやってることを、スパイできたりして。またWiFi装置を付けると、モバイルデバイスからコントロールしたり、ロボットにメール(「職務完了!」など)を送らせたりできる。

機能豊富なロボット本体+各種の拡張ハードウェア+プログラミング(Ardunio IDE、Phyton、Java、子ども用のScratch言語)、という三大要素に加えて、複数のmOwayduinosが対話しながら互いにシンクできるから、昔のBig Trakよりはずっと上等だ。

mOwayduinoは、超小型コンピュータRaspberry Piのような、学習用ハードウェアの仲間入りをするのかもしれない。Piの成功要因の一つがその低価格だが、mOwayduinoの場合はどうか? 子ども(の親)が、気軽に買える値段であってほしいね。

〔余計な訳注: 一般消費者の常識としても、カメラ(目)とWiFiは標準装備であるべき。〕


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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


軍事専門家、安価な軍事目的ドローンの普及を危惧

現在のところ、軍事目的で利用されるドローンのほとんどは複雑で効果なものが多い。しかし安価なものが普及するようになると、テロリストや比較的貧しいグループさえも無人航空機技術を手にして、スパイ、偵察、ないしは攻撃目的に利用できるようになってしまう。これは世界規模での軍事バランスを破壊してしまうことにも成りかねない。

Project 2049 Instituteによるレポートによると、中国は独自の計画を積極的に進めているのだとのこと。計画とは即ち、より安価なドローンを提供できるようにすることで、他国への輸出を目指してのものだそうだ。他にもたとえばイランもシリアなど中東近隣諸国にシンプルなドローンを輸出している。中国の開発計画が進んでいけば、これまではUAVなど保有していない国々も、強力な武器を手にすることになってしまうことになる。

「今後5年ないし10年を経てみれば、各国の開発状況がどのようになるとしても、ともかくアメリカの軍事政策にとってやっかいな問題を引き起こすことは間違いない」と、リサーチフェローのIan EastonはTechNewsDailyに語っている。今後10年で無人航空機市場は890億ドル規模に達すると見込まれている。

もちろんあらゆる国がアメリカ、ヨーロッパ、ないし日本のようなロボット技術を持つわけではない。しかし中国などによるドローンは安価に出回ることになる。そして戦闘目的で利用する国が増加することになるだろうとのことだ。

via HLS

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(翻訳:Maeda, H)


最新のロボット触手は夢に出てきそうな気味の悪さ

地下室で密かにロボット触手を製造している科学者たちには掟がある。ロボット触手のことは語ってはならない。ところがこの掟が破られてしまった。Matthew Borgattiなるロボット・デザイナーが3Dプリンターから出てきたような本物そっくりの触手を開発し、ビデオを公開した。このロボット触手はArduinoボードを搭載し、ミニ・エアコンプレッサーを動力として悪夢のように不気味にうねる。

触手の外皮はシリコンゴム製で柔らかく、3個のソレノイドがバルブを開閉して内部に空気を送り込む。Borgatti はこのロボット・システムのソースコードも公開した。望めば誰でもこのロボットのインタフェースが開発できる。

私はイタリア料理に入っているイカは人並みに好きだが―これを見た後ではいささか気味が悪くなりそうだ。

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