「テスラ車両にテレビ会議機能が『間違いなく』導入される」とマスク氏

Tesla(テスラ)のModel 3が2017年に発売されて以来、バックミラーに隠され車室に向いた内部カメラに関する憶測が広がっている。

テスラでCEOを務めるElon Musk(イーロン・マスク)氏によると、このカメラは同社の未来のロボットタクシー計画をサポートしたり、あるいはカラオケ機能で歌いながらセッションを録音するためにあるという。しかし、カメラは車内の人を認識し、自動的にパーソナライズされた機能を提供するために使用される可能性も示唆されている。

だが、すこし待ってほしい。車内のカメラは、ビデオ会議にも使えるようだ。

マスク氏はTwitter(ツイッター)にてTesla Owners Silicon Valley Groupからの質問に答え、テスラ車内でのテレビ会議は「将来的に搭載される機能であることは間違いない」と述べた。

Tesla Owners Silicon Valley:テスラでビデオ会議が可能なると思いますか?

Elon Musk:もちろん、間違いなく将来の機能だ

この機能がいつ、どのようにローンチされるかは重要ではない。他人が運転している間にも利用できるのかどうかなどの詳細も些細な問題だ。

現在、テスラ車両のエンターテイメント機能、例えばビデオゲームやNetflix(ネットフリックス)のストリーミングなどは、駐車中だけ利用できる。カラオケ機能は運転中に利用できるが、中央画面に表示される歌詞には同乗者専用だというメッセージがポップアップ表示される。そして起動前には「私は同乗者です」という確認ボタンも表示される。

しかしだからといって、ビデオ会議機能が同じ制約を受けるわけではない。つい数日前、マスク氏はパックマンやマリオカートの発展版のような、現実とバーチャルが相互作用するゲームの開発について話した。つまり、走行中にもプレイできるというわけだ。

Minecraftは素晴らしい

優れたマルチプレイヤー版のMinecraftをテスラで使えると思う人はいるだろうか?あるいは、安全運転中にポケモンGOのような現実と仮想的に相互作用するゲームを作るかもしれない。パックマンやマリオカートの複雑なバージョンのように。

原文へ

(翻訳:塚本直樹 Twitter

トム・クルーズが宇宙での映画撮影についてSpaceXと交渉中か

長年に渡って活躍中のアクションスター、Tom Cruise(トム・クルーズ)氏は、ますます壮大で激しいスタントやアクションシーンを求め続けている。そして、そうしたものすべてを盛り込んだ最高のアクションムービーの集大成として、宇宙で映画を撮影することを目指しているのだろう。Deadlineによると、クルーズ氏がElon Musk(イーロン・マスク)氏のSpaceXと、宇宙で長編映画を撮影する可能性について話し合いを始めており、そこにはNASAも参加しているという。

これはまだ予定に組み込まれたプロジェクトではなく、話を始めたばかりだが、真剣な話し合いが行われているとのこと。この話はクルーズ氏の命知らずの性格からもうなずけるものだ。というのも同氏は、スタントシーンを自ら演じることが多い。「ミッション:インポッシブル」シリーズの、鳥肌の立つような見せ場のシーンのいくつかも、その例外ではない。

そのレポートによると、その映画は「ミッション:インポッシブル」の続編ではないようだが、本当に宇宙空間で撮影されるとすれば、人気シリーズでなくても、十分に聴衆を惹き付けるものになるはずだ。

実際にどうやって撮影するつもりなのか、ということについては何も明らかにされていない。しかしSpaceXは、まさに有人宇宙船を実用化しようとしているところだ。NASAの宇宙飛行士を乗せたCrew Dragonが、この5月27日に初めて打ち上げられようとしている。これは国際宇宙ステーションに対して、宇宙飛行士を輸送する宇宙船が、通常業務として運行可能になったことを示す最終準備段階のデモンストレーションとなるミッションだ。

SpaceXとNASAは、まさにCrew Dragonを開発するために官民のパートナーシップを締結した。計画では、契約によって他の民間のパートナーも利用できることになっている。NASAが民間業者と官民パートナーシップを結ぼうとしているのは、市場を開放することによって長期的にコストを賄うことができると考えているからだ。SpaceXは既に別のパートナーとの話し合いのもと、Crew Dragonに搭乗するプライベートな打ち上げの予約を募っている。

マスク氏が率いるSpaceXは、現在、完全に再利用可能な宇宙船であるStarshipの実現にも取り組んでいる。それが実際に飛行できれば、船内に撮影スタッフが乗り込むスペースもできるはずだ。実際に人間が搭乗できるようになるのはまだ数年先かもしれないが、将来の有人月面着陸ミッションの契約プロバイダーの1つとして、NASAに選ばれている。すべてがNASAの計画通りに進めば、このミッションは2024年に始まる予定だ。

原文へ

(翻訳:Fumihiko Shibata)

イーロン・マスク氏が天文観測の邪魔をしないStarlink衛星の新機能を解説

今週開かれたバーチャル記者会見で、SpaceXの創設者でCEOのElon Musk(イーロン・マスク)氏は、同社のStarlink衛星のコンステレーションが夜間の天文観測を邪魔しないようにする新計画の詳細を解説した。マスク氏は、以前、衛星の視認性を低減させるための「サンバイザー」を作るつもりだとTwitterで明かしていたが、その仕組みや以前にSpaceXが試した黒く塗る方法と比較してどうなのか、詳しいことをマスク氏もまだわかっていなかった。

Space Newsの記事によると、SpaceXの新しい「VisorSat(バイザーサット)」のアイデアは、基本的にサンバイザーで太陽の直射光をブロックし、衛星に搭載されている反射率の高いアンテナに光が当たらないようにして、反射光が地上に届くのを阻止するというものだ。その反射光が、夜空の明るい光として見える原因になっている。

将来のStarlinkに追加予定のこの新しいハードウェアは、その他の対策を補完するものでもある。その1つが、打ち上げ後に目標の軌道にのるまで、特に地上から見えやすくなる期間に衛星の向きを変えるという対策だ。全体的なゴールは「1週間以内に衛星を肉眼では見えないようにして、天文学への悪影響を最小限にする」ことであり、コンステレーションによるいかなる影響も科学者や研究者による新発見を妨害しないよう重点的に取り組むことだと、マスク氏は言う。

Starlinkコンステレーションを見えにくくするSpaceXの最初のテストでは、反射しやすい表面を暗い色で覆う方法に重点が置かれていた。テスト当初はある程度の効果が示されたものの、VisorSat方式の方が効果的であり、明るさを少し下げるといった程度ではなく、大幅に低減してくれるものだとマスク氏は確信している。

今のところSpaceXは、次のStarlinkの打ち上げでVisorSatシステムをテストしたいと考えている。2020年に入ってからこれまで、月に1度のペースで打ち上げが行われてきた。だが、このシステムには機械工学上の問題が残されている。太陽の直射光を遮る日よけを飛行中に展開する必要があるのだが、それはまったく新しい装置だ。しかもStarlinkの本来の仕事を邪魔しないよう、日よけの素材は電波を通すものでなければならない。そうでなければ、地上の利用者に低遅延の高速ブロードバンドを提供できなくなってしまう。

これがうまくいけば、その後のStarlink衛星にはVisorSatが搭載されることになる。ちなみに、現在軌道上にある衛星は比較的寿命が短く、それらに対策を施さなくても、ほんの3、4年で運用を終えて軌道から落ちることになっているとマスク氏は話す。そのころには、さらに工学的に進歩した衛星に置き換わっているはずだという。

[原文へ]
(翻訳:金井哲夫)

SpaceXはStarship試作機の最後の重要なテストに合格し初飛行へ

SpaceXは、次世代型ロケットStarship(スターシップ)の開発を始めてずいぶんになるが、テキサス州ボカチカで建造中の大型プロトタイプは、これまで「クライオ」と呼ばれる重要なテストになると決まって致命的なエラーに見舞われてきた。これは、宇宙の真空を再現した状態で燃料タンクに最大圧力で燃料を満たすというものだ。だが最新のプロトタイプSN4(シリアルナンバー4という意味)はこのテストに合格し、エンジン点火テスト、そしてそれに続く短距離飛行へと道が開かれた。

SpaceXのSN4プロトタイプは、同社が当初、新型Raptor(ラプター)エンジンの性能を披露するためだけに飛ばした小型の実験機Starhopper(スターホッパー)とは異なり、最終的なロケットの形に近い姿をしている。SN4もStarhopperと同じく、Raptorエンジンを1基だけ搭載していて、実験目的の短距離飛行が可能だ。次期バージョンのSN5は、SpaceXのCEOで創設者のElon Musk(イーロン・マスク)氏によると、Raptorエンジンを3基搭載し、実際に運用に使われる機体に搭載予定の6基には及ばないものの、軌道に載るデモ飛行に備えた長距離飛行が可能だという。

新しいロケットや打ち上げシステムのテストと開発には、どうしてもトラブルが付きまとう。世界中のどのシミュレーションも、現実の使用条件や物理法則を完全に再現できないからだ。しかし、これまでのStarshipのクライオ試験の段階での失敗は、もっと初歩的な問題によるものなのではないかと彼らは考えるようになった。結局それが、SN1からSN3までを失敗に追い込んだ原因だった。

これでSpaceXは、プロトタイプに搭載した形でRaptorエンジンの地上点火テストが行えるようになり、早ければ今週末にも実施される。その後は、高度150メートルほどの飛行が予定されている。これはStarhopperが実証飛行したときと同じ高さだ。もちろん、軌道までの距離からすれば足下にも及ばないが、これは実物大のロケットが低空でどのように挙動するかを確かめるためのものであり、高高度まで飛行できる、さらには軌道にのることができるプロトタイプの開発につながる鍵をSpaceXに渡すものとなるのだ。

[原文へ]
(翻訳:金井哲夫)

「Starlink衛星打ち上げ時のトラブルはアルコール洗浄液の混入」とマスク氏がツイート

SpaceXの創業者でCEOのElon Musk(イーロン・マスク)氏は4月22日、「今回のStarlink衛星の打ち上げの際にMerlinエンジンの1つが停止した原因が判明した」とツイートした。このトラブルは打ち上げそのものには影響せず、Starlink衛星は所期の軌道に乗った。「少量の洗浄液の混入が見過ごされた」ためにエンジン停止が起きたという。

SpaceX Falcon 9ロケットの一段目(ブースター)は9基のMerlinエンジンを搭載しており、うち1基が停止してもミッションを継続できるよう設計されている。実際、3月18日の打ち上げではブースターの作動中に1基が停止した。 このエンジン・トラブルが60基のStarlink衛星の軌道投入に影響を与えまなかったのは設計どおりだったが、SpaceXは原因の調査を開始し 、NASAもこれに加わった。5月27日にNASAとして初めての民間企業のロケットを利用した有人宇宙飛行が予定されており、これにはFalcon 9が使用される。

マスク氏は、Merlinエンジンの停止の原因は「少量のイソプロピルアルコール(洗浄液)がセンサーのデッドレッグに混入し、飛行中に発火したためだ)」とツイートした。イソプロピルアルコールはごく一般的な有機洗浄液で殺菌能力も高いため消毒用に薬局で自由に購入できる。マスク氏の説明からすると、Merlinロケットの液体燃料系の圧力バルブのセンサーハウジングにイソプロピルアルコールが少量誤って閉じ込められたものらしい。少量のアルコールの発火はエンジンの損傷には至らないはずだが、センサーに高熱を伝えたためエンジン停止が起きたようだ。

NASAとSpaceXは、商用有人宇宙飛行事業の実証ミッション、Demo-2の実施予定を公式に発表しているところから考えて、NASAはSpaceXによる原因の調査と原因の特定に納得した可能性が高い。SpaceXの発表どおりであれば、パーツの洗浄後のチェック手続きの改良により比較的簡単に防止できるだろう。万一同様の問題が発生した場合でも、Falcon 9のエンジンシステムに組み込まれた冗長性により、ロケットは正常な飛行を続けられる可能性が非常に高いことが示されたといえる。

原文へ

(翻訳:滑川海彦@Facebook

Medtronicは定評のあるポータブル人工呼吸器の完全な設計仕様とコードを無料公開

医療および生物医学工学系企業のMedtronic(メドトロニック)が、話題になっている。それというのもTesla(テスラ)のElon Musk(イーロン・マスク)CEOが、新型コロナウイルス(COVID-19)危機に対処するために人工呼吸器を生産したいと同社に相談を持ちかけたからだ。3月30日、Medtronicは、それよりもずっとインパクトのある取り組みを発表した。同社はPuritan Bennett(PB) 560ポータブル人工呼吸器の完全な設計仕様、製造マニュアル、設計資料そして将来的にソフトウェアのコードも一般公開する。

PB560にはいろいろな利点があるが、1つは比較的コンパクトで軽量なため、簡単に持ち運びができて、いろいろな医療機関や医療現場に設置して使えることだ。さらにこの機種は2010年に発売されているため10年間、安全に患者の治療を行ってきた医療機器としての実績もある。

現在、人工呼吸器の製造や、Dyson(ダイソン)のような畑違いの製造業者にも作ることができる新しい人工呼吸器の開発などのさまざまな取り組みが行われており、より多くの患者に行き渡るように、既存のハードウェアに改良を加えようとする企業もある。だがMedtronicは、世界中の製造業者が新たな生産ラインを設備できるように、費用も手数料も取らずにすべてを無料公開するという方法をとった。

それでも、現在の生産ラインを作り変えて別のものを製造するのは、どのような設計仕様を手に入れたそしても、現実には大変な仕事になる。だがMedtronicの取り組みは、今何が作れるかを模索している人たちに必要なリソースを与えることを意図している。それが、新しい画期的なアイデアの青写真になるからだ。製造業者は、Medtronicの実績ある設計を見ることで、自分たちでも比較的早期に製造可能なそれと同じ、または近い性能を有する機器を開発できるかも知れない。

Medtronicではその設計は、短期間で製造に入れて、それぞれの状況に適した設計を開発しようと試みている「発明家、スタートアップ、学術機関」に特に適していると話している。

「私たちはPB560の設計仕様を公開することで、業界の壁を越えて参加を望む企業が、早急に人工呼吸器を製造できる方法を考え、新型コロナウイルスと戦う医師と患者の役に立てるように手助けします」と、MedtronicのMinimally Invasive Therapies Group(低侵襲性治療グループ)対外コミュニケーション責任者John Jordan(ジョン・ジョーダン)氏は言う。

その一方でMedtronicは、PB980やPB840などのより高度な人工呼吸器の製造を続けるが、それらはさまざまな専門メーカーから集めた「1500点以上の部品」が必要で、「専門性の高い熟練した人材」と「相互接続されたグローバルなサプライチェーン」に依存しているためだと彼は話す。PB560でも、ある程度まで同じことがいえるだろうが、小型でシンプルなデザインのために、医療分野に初めて参入し、ほとんどあるいはまったく経験を持たずに人工呼吸器の製造に舵を切ろうと考える企業には最適の候補となる。

注意すべきは、Medtronicは厳密にはPB560の設計仕様をオープンソース化するわけではないということだ。同社は、新型コロナウイルスの世界的パンデミックに対処する場合に限って、特別な「パーミッシブ・ライセンス」を発行する。そして、ライセンスが失効するのは、WHOが「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)」の公式な終息宣言を行ったとき、または2024年10月1日のいずれか早い時点となる。

限られた期間であれ、Medtronicのような営利目的の企業が、独自開発したコード技術を一般公開するところまで考えるというのは、新型コロナウイルス危機がいまだ拡大傾向にあり、深刻化を増している証ともいえる。

PB560の設計仕様を見て、それを元に独自の機器を製造したいと考えるスタートアップや製造業者の皆さんは、こちらでライセンスの内容に同意して登録すれば、ファイルにアクセスできるようになる。

[原文へ]
(翻訳:金井哲夫)

SpaceXの採用面接で試されるのは優れたイノベーション精神

米空軍主催の空中戦に関するシンポジウムであるAir Warfare Symposiumで、Elon Musk(イーロン・マスク)氏は新旧さまざまな話題に触れたが、特に人びとの関心を集めたのは、SpaceXにおける雇用と解雇のやり方だ。そこは、世界で最も技術者に対する要求レベルが高いエンジニアリング企業といわれている。

同社はイノベーションを誇りとし、その最高経営責任者は面接でも最高レベルのイノベーション精神を求める。

「面接ではイノベーションといった優れた能力のエビデンスを問うことが多いけど、我々は面接で、新しい技術を創造したいと思っている人を選ぶ」とマスク氏はいう。

この気まぐれなCEOは、面接における応募者のイノベーション志向の有無をどこで見分けるのか、応募者の前歴の何に着目するのかなど、詳しいことは述べなかったが、しかしイノベーションは、同社の雇用過程における重要な要素だ。

マスク氏によると、イノベーションの強調は同社のボーナスの構造や昇進の決定、そして究極的には彼/彼女の勤務年限にも影響が及ぶ。

「ボーナスはイノベーションへのご褒美だが、失敗を恐れてイノベーションをトライしない者にはペナルティをとられる。つまり解雇される」とマスク氏は語る。

イノベーションをし損なうことだけではなく「その社員のイノベーション志向がとても良質なものでなかったら、同じく会社を追われる」のだそうだ。

イノベーションの重要視は、企業と国家にとって競争に勝ち抜くために大切なことだ。マスク氏によると、テスラでもSpaceXでも知財を盗むことに対してはいちいち気にしない。どの企業も、3年以上先の技術開発で競争の先頭に立つことを望んでいるからだ。

さらにマスク氏は「知財の保護を実現する方法は、迅速にイノベーションを起こすことだ。イノベーションのスピードがすべてを決める。チームにはいつもそう言っている。重要なのは、毎年イノベーションを起こすことだ」という。

IBMのような、巨大なパテントポートフォリオと、研究所に何千ものイノベーションを抱えているところは異論を唱えるかもしれない。しかしマスクの論点は企業に限定されるものではなく、国民国家にも当てはまる。

マスク氏が具体的に言及したのは、アメリカが中国と互角に競争できるために必要なイノベーションだ。中国は数年以内に、アメリカの2倍から3倍の経済規模になるかもしれない。

マスク氏曰く「戦争の基盤は経済だ。相手の半分しかリソースがなければ、イノベーションに励まないかぎり負ける。アメリカは、軍事的にも二番手になるだろう」

[原文へ]
(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

SpaceXは2020年の軌道飛行までに大量のロケットを建造し改良を重ねる

SpaceXの創設者Elon Musk(イーロン・マスク)氏は、今週、同社のStarship(スターシップ)の進捗に関する更新情報をいくつか発表した。「SN1」の建造風景の動画をはじめ、新しい宇宙船の開発と年内に宇宙に飛ばす計画を進める中での考え方や、同社が取り組んでいる戦略についてツイートした。

マスク氏によれば、SpaceXは、このところ一貫した性能を示すようになり多少安定してきたFalconに比べて、Starshipの改良はずっと早いサイクルで進んでいるという。

デザインを量産型宇宙船に向けて進歩させる能力は、宇宙船の試作機と関わる回数、つまり各バージョンの間で達成された進歩の数によって決まると彼は書いている。

それはSpaceXが過去に行ってきたことであり、従来のロケット打ち上げ業界を引っ繰り返せた大きな要因でもある。すばやく行動し、何度もやり直して、早く失敗を重ねた経験から前進し変化していく。従来の業界は、寿命の長い宇宙船の世代間における改良に焦点を当ており、ほとんどの物事が短期間に固定されている状況で開発を行い、また休みという繰り返しに大きく偏っている。そこが違うところだ。

一方、Starshipは、巨大であるという点だけでも、今回のモデルがSpaceXにとって最大のチャレンジとなっている。現在のところ、StarshipはSpaceXにおける最大のロケットだが、それを短期間に何基も建造するというのは、工学的な観点からだけでも、実際に驚異的な冒険だ。世代間の改良点の多さや、最終的にSuper Heavyロケットブースターを取り付けることを考慮に入れるとなおさらだ。

サイズの大きさに加えて、この宇宙船にはSpaceXが目指している完全に再利用可能であることを目指しているため、次のフライトまでにすばやく開発を進めなければならないという性質もある。1回だけの使い切りロケットを作るのなら実に簡単(もちろん比較的という意味)だが、数十回あるいは数百回と再利用できるロケットの建造は、まったく別の話となる。

2019年、Starshipの完全な実物大試作機を初めて披露したとき、マスク氏は、わずか6カ月以内で軌道に載せると話していた。これもまた次第に、SpaceXの創設者からのきわめて楽観的なスケジュールに思えてきた。現在のSN1は、まだ軌道よりも低い高高度の飛行を目指している段階で、実際に宇宙に到達するのは次回以降のバージョンとされている。科学ニュースサイトArs Technica(アーズ・テクニカ)のEric Berger(エリック・バーガー)氏によれば、宇宙に行くのはSN3、SN4、またはSN5だとマスク氏は示唆しているという。

バーガー氏はまた、SpaceXは、軌道に乗せるStarshipの試作機の打ち上げには、3つあるオプションのうちの1つを考えていると伝えている。それは、同社のRaptorエンジンを6基使うというものだ。また打ち上げ場所は、Starshipが建造されているテキサス州ボカチカ(これが最も有力)、SpaceXがFalconロケットのための発射施設を所有しているフロリダ、第三の選択肢として、洋上の浮体式発射台のいずれかになる。

2020年内に軌道に乗せるつもりならば、SpaceXは試作機の建造、テスト、飛行のサイクルを早める必要がある。そのため同社は、生産をスピードアップするための増員も行っている。2020年の初め、マスク氏は製造シフトを増やして24時間体制を敷くための人材募集の呼びかけを行った。2月初めには、同社のテキサス州の施設にて就職希望者の面接会を開いている。

[原文へ]
(翻訳:金井哲夫)

イーロン・マスクの辛辣なツイートのせいで、ビル・ゲイツはテスラを絶対買わないだろう

Elon Musk(イーロン・マスク)氏は歯に衣着せぬタイプだが、その辛辣なツイートのせいで客を1人失ったかもしれない。

その客とは、超有名人のBill Gates(ビル・ゲイツ)氏で、彼は最近、ビューワーが1000万以上いる人気ユーチューバーMarques Brownlee(マーケス・ブラウンリー)氏の動画に登場した。ゲイツ氏とブラウンリー氏は以前にも会ったことがあり、今回の動画の話題はBill & Melinda Gates Foundation(ビル&メリンダ・ゲイツ財団)の今年の計画だった。今年でこの財団は、創立20周年を迎える。

当然ながら会話は気候変動について触れ、その中で持続可能な輸送機関がちょっと話題になった。ブラウンリー氏はTesla(テスラ)を持ち出し「高級電気自動車がもっと安くなったら、いたるところで見かけるようになるだろうか」と質問した。

Teslaの悪口を言ったわけではないが、ゲイツ氏は「現在、高級車であっても10年後には同じスタイルと仕様で走行距離がちょっとだけ短いやつが、大衆車として出回るだろう」と答えた。 そして気候変動との関連では「自動車は気候変動対策に大きく貢献できる。1社だけ具体的に名前を挙げるなら、最も貢献する自動車メーカーがTeslaだろう」と述べた。

しかし、ゲイツ氏の発言は、マスク氏にとってうれしいものではないだろう。彼は初めて所有した電気自動車への興奮について語ったが、その電気自動車はTeslaではなかった。

「今やすべての自動車メーカーが、新しい企業も含めて電気自動車に殺到している。しかし最大の心配は、消費者の走行距離に対する不安を解消できるのか、という点だ。私はPorsche Taycanを持っているが、それは電動自動車だ。高級車と言うべきものだが、すごくクールだ。私にとって初めての電気自動車であり、とても楽しんでいる」とゲイツ氏は語った。

この会話を知ったマスク氏は、どうしてもツイートで応えたくなった。

具体的には、非公式のTeslaニュースレターの担当者が、「たくさんの人がこのインタビューを見て、ゲイツ氏の言葉をそのまま信じるだろう。そしてEVを検討すらしなくなるね。ビル・ゲイルが本当に頭の良い男だからだよ」とツイートした。これに対してマスク氏は「率直に言って、ゲイツ氏との会話はつまらなかったね」と応じた。(下図)

このやりとりがおかしいのは、どちらも億万長者の天才でしかも予想外の展開になっているからだ。

しかもいやらしいことに、ゲイツ氏は車のコレクターなのにTeslaを購入するということはなく、近々同社についてポジティブに語ることもなさそうだ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

テスラも含め高度なAI開発は規制すべきとイーロン・マスク氏が提言

Tesla(テスラ)とSpaceXのCEO、Elon Musk(イーロン・マスク)氏は、人工知能の開発に対してまたしても警告を発した。これらの企業の経営トップであり創設者でもあるマスク氏は、2月17日の夕方、「高度なAIを開発しているすべての組織は規制されるべきだ。テスラも含め」とツイートした。

これは、2015年に、Sam Altman(サム・オルトマン)氏、Ilya Sutskever(イリヤ・サッツケバー)氏、Greg Brockman(グレッグ・ブロックマン)氏、Wojciech Zaremba(ウォジェック・ザレンバ)氏、John Schulman(ジョン・シュルマン)氏とともにマスク氏が設立した団体OpenAIに関するMIT Technology Reviewの新しい記事へのマスク氏の返答だ。当初、OpenAIは初期の投資家たちから調達した10億ドル(約1100億円)を元手に非営利団体としてスタートし、高度なAI開発を一部の狭量な利益を追求する人たち(営利目的のハイテク企業など)の手に渡してしまわないよう、社会的利益のためのオープンな研究を可能にすることを目指していた。

イーロン・マスク「OpenAIはもっとオープンになるべきだと思う」
イーロン・マスク「高度なAIを開発するすべての組織は規制されるべきだ。テスラも含め」

2015年に設立された当時、OpenAIの理念は「傍観者でいる」や「規制当局の監視強化を求める」といった考えに対抗するものとして合意されているとマスク氏は信じていた。2017年には、AI開発を管理するためには規制を導入すべきだが、ルールを提案する前に、業界を研究し見識を高めるための何らかの監視機関を組織する必要があるとの考えを示している

そうした年月の間に、いろいろな変化が起きた。OpenAIもそのひとつだ。2019年には非営利法人が所有する営利部門として公式に再編された。そして、Microsoftから10億ドル(約1100億円)の投資を受け、幅広い提携関係を結んだ。設立当初の原則と矛盾する動きだ。

MITの記事に対してマスク氏が今週発表したコメントでは、理想そしてより現実的な役割のために共同創設者として設立に協力したOpenAIから、彼自身がずいぶん離れてしまったと話している。さらにSpaceXの創設者でもある彼は、Microsoftとの提携が発表された際にOpenAIの使命に対して「根拠のある」懸念を「認めざるを得ない」と述べ、「OpenAIはもっとオープンになるべき」と主張した。またマスク氏は、「OpenAIにはまったく手が出せず、どうなっているかもごく限定的にしかわからない」と話し、AIの安全な開発が保証できるかという点に関して、OpenAIの研究ディレクターDario Amodei(ダリオ・アモデイ)氏への彼の「信頼」も「高くない」と言っている。

高度なAI開発を規制せよという全体的な主張の中にテスラも含めるというマスク氏の姿勢は大変な驚きに感じられるだろうが、それは人工知能開発全般に対する彼の立場と矛盾しない。マスク氏は、孤立した環境で高度なAIが生み出されることへの危険性を繰り返し警告してきた。それは「人類文明の存続を根底から脅かすリスク」と主張するまでに至っている。

また彼は、2月17日にフォロワーからの明言を求める質問に対して、高度なAIの開発は個々の国で規制すると同時に、国連などの国際的な管理機構でも規制すべきだという考えを明らかにした。AIの潜在的脅威に関しては、マスク氏の信念は時が経ってもまったく鈍っていない。おそらくそれが、彼の力となって、対等に活躍できる場を人類にもたらすというNeuralink(ニューラリンク)との共同研究を促進させることになるのだろう。

画像クレジット:Chris Carlson / AP

[原文へ]
(翻訳:金井哲夫)

SpaceXとSpace Adventuresが提携し2021年にも宇宙旅行を提供

SpaceX(スペースエックス)は宇宙船Dragonで提供する宇宙旅行で新たなパートナーを得た。Anousheh Ansari(アニューシャ・アンサリ)氏やGuy Laliberté(ギー・ラリベルテ)氏、Mark Shuttleworth(マーク・シャトルワース)氏といったすでに民間人を宇宙に送り出した宇宙旅行会社のSpace Adventures(スペース・アドベンチャーズ)だ。

Space Adventuresは有料の商業宇宙ミッションとして、国際宇宙ステーション(ISS)への8つのミッションで7人の顧客にサービスを提供。顧客を目的地に連れて行くのにロシアのソユーズロケットの有料座席を使用した。これは実際に商業宇宙旅行を提供するのに特異な形態だ。つまり、SpaceXは宇宙船Dragonでの人の輸送やフライト計画ができるようになったらすぐに客を乗せて飛ぶことが予想される。

これは特段驚くことではない。SpaceXはNASAとのコマーシャル・クルー・プログラムを通じて有人飛行に向けたDragonの認証に取り組んできた。このプログラムには宇宙飛行士を輸送する有人飛行に対応したバージョンの宇宙船Crew Dragonのテストや開発が含まれる。ISSへのデモミッションで実際にNASAの宇宙飛行士を初めて乗せるまであと数カ月しかない。

SpaceXとNASAは、同社の有人宇宙旅行サービスにおいて、NASAが複数いる顧客の1つにすぎないということをどう位置付けるかについて協議してきた。というのもプログラムの目的は、NASAが収入を生む商業飛行サービスの多くいるクライアントの1社になることで、宇宙飛行士の輸送のコストを下げることにあるからだ。

SpaceXのCEOで創業者のElon Musk(イーロン・マスク)氏は以前、1回につき最大4人搭乗することが可能なCrew Dragonに宇宙旅行客を乗せて飛ぶことについて議論した。彼はCrew Dragonが実用化されたときに適用できるかもしれないモデルとして、ソユーズ以前の例を持ち出した。マスク氏とSpaceXはすでに、今後完成する宇宙船Starshipに日本の億万長者である前澤友作氏を乗せて2023年に月を周回する旅行を計画している。

Space AdventuresのCrew Dragonを使った民間人を対象にした宇宙旅行は2021年後半か2022年に開始される見込みで(すべて順調にいけばSpaceXがNASAの宇宙飛行士向けのサービスを開始するのと同じ時期か、それより少し後になると思われる)、フロリダのケープ・カナベラルにあるSpaceX打ち上げサイトから宇宙に向かう。Space Adventuresが以前飛ばしたソユーズのミッションのように、実際にはISSには行かない。しかし宇宙旅行の間、これまでに行われた民間人向けのどの宇宙旅行よりも遠くを飛び、すばらしい地球の眺めを目にすることができる。価格についての言及はないが、高額になることが予想される。高度がずいぶん低いVirgin Galactic社の旅行チケットよりもかなり高くなりそうだ。

[原文へ]

(翻訳:Mizoguchi

Teslaは新株を767ドルで発行と発表

Tesla(テスラ)は、第二次普通株の価格を767ドル(約8万4210円)にした。米国時間2月14日にSECに提出された文書によると、それは前日の終値より4.6%安い。

Teslaは文書の中で、そのディスカウント価格で265万株を売り、20億ドル(約2196億円)あまりを調達する、と述べている。引受をリードするGoldman SachsとMorgan Stanleyには、追加で39万7500株を買えるオプションがある。

2月13日にTeslaの株は804ドル(約8万8272円)で終わった。2月14日はその価格で始まり、812.97ドル(約8万9257円)まで上がったが、その後802ドル(約8万8052円)前後に安定した。

新たな普通株の発行で20億(約2196億円)ドルあまりを調達するという同社の計画は、ウォール街を驚かせた。2週間前には、キャッシュはこれ以上調達しない、と言っていたためだ。

SECの文書によると、CEOのElon Musk(イーロン・マスク)氏は最大1000万ドル(約10億9800万円)までの株を購入し、Oracleの共同創業者でTeslaの取締役Larry Ellison(ラリー・エリソン)氏は100万ドル(約1億1000万円)相当までのTesla株を購入する。

Teslaによると、新たな資金の用途はバランスシートの強化と一般的な企業目的だ。2月13日の株の提供とは別の文書で、2020年の資本支出が35億ドル(約3843億円)とTeslaは言っている。

1月の第四四半期決算報告でマスク氏とCFOのZach Kirkhorn(ザック・カークホーン)氏は、Teslaは資金を賢く使っていて、無理やり節約をしているわけではないから増資の必要性はない、と某機関投資家からの質問に答えていた。今回の新株発行はそれと矛盾している。

2月13日の発表でTeslaの株は1月29日の決算報告時より35%以上も上がった。投資家にとって無視できないほど、魅力的な機会だろう。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

テスラは米国でのソーラータイルルーフ導入設置数を増やし中国とヨーロッパ市場を狙う

Tesla(テスラ)は、サンフランシスコのベイエリア地区における同社のソーラータイルルーフ(ソーラーパネルを内蔵する屋根用瓦)の設置件数をこれまでよりもさらに増やして、最終的にはヨーロッパと中国に展開したいようだ。一連のツイートでそう述べたCEOのElon Musk(イーロン・マスク)氏は、同社がこの製品の三度目となる改良製品を10月にローンチして以降初めて、かなり具体性があるアップデートを提供した。

ソーラータイルルーフはテスラがソーラーグラス(Solarglass)と名付けた製品で、ニューヨークのバッファローにある同社工場で作られている。マスク氏はツイートの中で、4月にはバッファローの工場でメディアや顧客を集めて見学集会をやりたい、と述べている。工場の中を見せてくれるらしい。

TechCrunchはこれまでの設置総件数など、ソーラーグラスの詳細情報を求めたが、まだ返事はない。回答が届き次第次第、この記事をアップデートする。

ユーザー:ベイエリアの設置工事はいつ始めるのか。
マスク:工事はすでに開始している。

ユーザー:ヨーロッパはいつ始めるのか? 巨大な市場だが。
マスク:ヨーロッパと中国は近くスケジュールを発表する。

4カ月前にマスク氏は、設置工事の開始を数週間後と言い、各週の設置件数を1000件に増やしたい、とも語った。

テスラのソーラータイルルーフは見た目には普通のタイルと変わらないが、ソーラーパネルにもなっている。同社がこのソーラータイルルーフを初めて披露したのは2016年で、その後改良を重ねてきた。初期二世代の製品は試験的設置を行い、その予約受け付けを2017年に開始した。

10月の決算報告でマスク氏は、ソーラータイルルーフの製品としての完成を告げ、バージョン3はついに本格展開が可能だ、と言っている。

最初のソーラールーフタイルは表面の粗い黒いもののみだが、マスク氏はそのほかの色や仕上げの製品をできれば年内に提供したい、と言った。

ユーザー:カラーやタイプのバラエティはないのか。たとえばヨーロッパに多いテラスハウスの景観を損ないたくない。
マスク:そのとおりだが、最初は目の粗い黒だけだ。今後は土色や複雑な模様も展開する。

テスラのWebサイトにある予想価格では、発電量10kW、面積200平米弱で減税折込前が4万2500ドル(約467万円)だ。国の政策減税8550ドル(約94万円)を折り込むと、実質3万3950ドル(約373万円)になる。

画像クレジット: Tesla

[原文へ]
(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

マスク氏が「#DeleteFacebook」とツイート、「役立たずだ」と付け加える

Facebook(フェイスブック)は政治的発言への規制を拒否したこと、果てしなく続くように思えるプライバシーの侵害、そして最近のトランプ政権との明らかな癒着など、多くの方面から厳しい批判を受けている。

Facebookへの最も著名な批評家の1人は、コメディアンかつ作家、俳優のSacha Baron Cohen(サシャ・バロン・コーエン)氏となった。Facebookを「史上最大のプロパガンダ機関だ」と評した、Cohen氏の11月の名誉毀損防止同盟での力強いスピーチは、瞬く間に広まった。(ここで再掲載されている)

しかし、Cohen男爵はZuckerberg(ザッカーバーグ)氏への非難を終えていない。米国時間2月9日、彼は次のようにツイートした、 「25億人分の水を1人に管理させるわけにはいかず、また25億人分の電気を1人に管理させることはできない。なぜ25億人が見る情報を、1人の人間が操作するのだ? Facebookは皇帝によってではなく、政府によって統制される必要がある!」

その直後にTesla(テスラ)の創設者ことElon Musk(イーロン・マスク)氏は、この演説に応え、自身も「#DeleteFacebook(フェイスブックを削除しろ)、あれは役たたずだ」とツイートした。

短いが的確で、要点を突いたツイートだ(おそらく、コーエン氏を勇気づけたことだろう)。

esla(テスラ)の株価が急上昇したおかげで、いつも自分の考えを口にしてきたマスク氏が大胆になったと想像する人もいるだろう。しかし同氏は長らくFacebookを批判しており、2018年に自身の会社のFacebookページを削除した後、「Facebookにはゾッとさせられるよ、すまないが」とツイートしている。

マスク氏とザッカーバーグ氏は過去にも、人工知能(AI)の将来について鋭く対立しており、2017年にはマスク氏はザッカーバーグ氏のAIの将来についての理解を「限定的だ」と形容した。

[原文へ]

(翻訳:塚本直樹 Twitter

イーロン・マスク氏が自作EDMをSoundCloudに本当にポスト

金曜日はたくさん新譜が出る日だが、この米国時間1月31日の金曜日には、ありえないソースからの曲がポストされている。それはElon Musk(イーロン・マスク)氏だ。SpaceXとTesla(テスラ)のCEOは、今週初めに「Don’t Doubt ur Vibe」という曲を書いた。曲は「Emo G Records」から発売される、と言っていた。しかし例によってそれは冗談かもしれないし、夜のインターネットのお遊びかもしれなかった。

ところが、彼は本気だった。しかもその曲を聴くために待つ必要はない。歌詞は、即興で一瞬で書けたのではないか。以下のフレーズを、無限に繰り返すだけだ。

Don’t doubt your vibe / because it’s true / don’t doubt your vibe / because it’s you

マスク氏によると、歌ってるのは彼自身だと言うが、加工されディストーションがかかっているので、まるで宇宙人の声のようだ。

EDM的にアレンジされた脈動感のあるアンビエントなもので、このジャンルの曲としては悪くない。聴いてご判断していただきたい。

マスク氏はこの曲を実際にレコーディングしているスタジオ内の写真をツイートし、最終テイクが完成するまでの過程は思った以上にたいへんだった、とシェアした。その曲作りのツイートの中で彼はフォロワーたちを教育して、コロナウイルスに関する不吉な予言がどんどん大げさになっていく理由を説明した。

アルバムが出るという話はないけど、テスラの決算報告も株価も絶好調だし、名誉毀損の裁判で勝ち、Starlinkプロジェクトも動き出した。それにSpaceXの商用有人飛行も前進、有人ミッション前の最後の試験飛行も成功という、マスク氏にとっていいことずくめの今日このごろだから、音楽をリリースするのもサマになってる。

[原文へ]
(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

ハイテク業界の醜悪な真実を明らかにしたTechCrunch2019年調査レポートトップ10

Facebookがティーンエージャーをスパイしていたこと、Twitterアカウントがテロリストに乗っ取られたこと、そして児童性的虐待の画像がBingとGiphyで発見されたことなどが、2019年のTechCrunchの調査レポートで明らかになったもののなかでも、とりわけ醜悪な真実たちだ。安全性の欠陥や力の濫用が及ぼす影響が、ますます大きくなる中で、ハイテク業界はこれまで以上に多くの監視の目を必要としている。原因が悪意、無知、あるいは貪欲のいずれであろうとも、そこには嗅ぎつけられた数多くの不正行為があった。

TechCrunchは、セキュリティエキスパートであるZack Whittaker(ザック・ウィテカー)記者に率いられて、増大する問題に対処するために、より長期にわたる調査を実施してきた。実際、資金調達、製品発売、そしてすばらしいエグジットなどに関する私たちの記事は、物語の半分しか語っていないのだ。おそらくスタートアップ(と彼らのその後)に特化した、最大かつ最も長期間にわたって運営されているニュースソースである私たちは、そうした企業たちが誠実であり続けることや、技術に対するより倫理的で透明なアプローチを推進していくことに対して責任を負っている。

調査に値する潜在的なヒントがある場合は、TechCrunch(tips@techcrunch.com)に連絡するか、匿名のフォームから教えて欲しい。

画像: Bryce Durbin/TechCrunch

2019年に行われた調査レポートの上位10件と、その影響を紹介しよう。

1. Facebookはティーンエージャーたちのデータを覗き見するために、金を渡している。

Josh Constine(ジョシュ・コンスティン)記者の画期的な調査によって明らかになったことは、Facebookがティーンエージャーや成人に対して月額20ドル(約2200円)のギフトカードを支払い、VPNをインストールさせて、市場調査の名目ですべての機密モバイルデータをFacebookに送信させていたことだ。Facebook Researchが抱えていた問題として挙げられたのは、たとえば18万7000人のユーザーに「Project Atlas」に登録するまでデータがFacebookに送られることを通知しなかったこと、4300人以上の未成年者から適切な保護者の同意を受け取っていなかったこと、同プログラムに関して公言した場合、ユーザーに対して法的措置をとると圧力をかけたことなどだ。また、このプログラムは、App Storeのレビュープロセスを回避するために、企業内で従業員だけを対象にアプリを配布するためにデザインされた、Appleのエンタープライズ証明書プログラムを悪用していた。

影響は甚大だった。議員たちはFacebookに対して怒りの書簡 を送った。ほどなくTechCrunchは、同様の市場調査を行うScreenwise Meterと呼ばれるGoogle製のプログラムを発見した。Googleは直ちに同プログラムを中止した。Appleは、すべての従業員専用アプリを丸1日シャットダウンすることでGoogleとFacebookの双方を罰した。このことで、Facebookの従業員はシャトルスケジュールやランチメニューにアクセスできず、オフィスが混乱した。Facebookは、このプログラムが公明正大なものだと主張しようとしたが、最終的には反発に屈し、Facebook Researchと18歳未満のユーザー向けのすべての有料データ収集プログラムを中止した。最も重要なことは、この調査レポートによって、FacebookがそのOnavoアプリをシャットダウンしたことだ。このアプリはVPNを提供するという触れ込みだったのだが、実際はどのライバルを模倣すればよいかを知るために、大量のモバイル利用データを吸い上げるものだったのだ。Onavoは、FacebookがメッセージングのライバルであるWhatsAppを190億ドル(約2兆1000億円)で買収する必要があることをFacebookに認識させたものであったが、いまや同社に対する反トラスト調査の中心となっている。TechCrunchのレポートは、Facebookの搾取的な市場監視を弱め、技術の巨人同士を競わせ、データ収集に対する透明性と倫理の水準を引き上げた。

2. WannaCryキルスイッチの擁護

急速に広がるWannaCryランサムウェアから、インターネットを保護したヒーローたちのプロフィールを描いたザック・ウィテカー記者の記事は、サイバーセキュリティの不安定な性質を明らかにしている。WannaCryのキルスイッチ(停止スイッチ)を確立したMarcus Hutchins(マーカス・ハッチンズ)氏の善意の仕事を描いた魅力的な記事は、別件のティーンエイジャーでマルウェアを作成したという罪で彼を10年の刑務所送りにするのではなく、わずか1年の保護観察付きで釈放となった判決に、影響を与えた可能性がある。

3. イーロン・マスク氏のトンネルの危険性

TechCrunchの寄稿者であるMark Harris(マーク・ハリス)記者の調査レポートは、ワシントンDCからボルチモアへのトンネルを掘るという Elon Musk(イーロン・マスク)氏のBoring Companyの計画の中に、不適切な非常口やその他の問題があることを明らかにした。火災安全およびトンネルエンジニアリングの専門家たちに相談し、ハリス記者は、州および地方政府に対して、公共インフラに近道を導入しようとする破壊的テクノロジーに対して懐疑的であるべきだという強い証拠を提示した。

4. Bingの画像検索は児童虐待で溢れている

ジョシュ・コンスティン記者の調査は、Bingの画像検索結果が、子供の性的虐待画像がどのように表示されているかを示すと同時に、何も意識していないユーザーが、そうした違法コンテンツを呼び出しかねない検索ワードも示唆した。コンスティン記者の示したヒントは、反児童虐待スタートアップAntiToxin(現在はL1ght)によるレポートへと繋がり、Microsoftは英国の規制当局に対してこれを防ぐための大幅な変更の約束を強いられた。だが、TechCrunchのレポートを引用したNew York Timesによる追跡レポートによれば、Bingがほとんど改善されていないことが明らかになった。

ザック・ウィテカー記者の調査が、その追放に疑問があったタフツ大学の学生、Tiffany Filler(ティファニー・フィラー)氏による、成績改ざん疑惑の中にある矛盾した証拠を明らかにした。記事は告発そのものに大きな疑念を投げかけ、学生自身が将来の学術的または専門的努力を狙う際の、助けになる可能性がある。

6. 教育用ノートPCの発火

Natasha Lomas(ナターシャ・ロマス)記者は教育用コンピューターハードウェアスタートアップであるpi-topのトラブル報告を行った。記事には米国のある生徒を負傷させたデバイスの誤動作が含まれていた。分解できるように設計されたpi-top 3ノートPCによって、その生徒が「非常に厄介な指の火傷」を負っていたことを内部電子メールは明らかにした。信頼性が大きく問われ、レイオフが続いた。このレポートは、生徒のような特に傷つきやすい者たちを中心に置き物理的な世界で事業を展開するスタートアップたちは、いかに安全を最優先にしなければならないかということを強調している。

7.Giphyは児童虐待画像をブロックできない

Sarah Perez(サラ・ペレス)記者とザック・ウィテカー記者は、児童保護のスタートアップL1ghtと協力して、性的虐待画像のブロックに対するGiphyの怠慢を暴露した。このレポートは、犯罪者たちが違法な画像を共有するためにサイトをどのように使用し、それが検索エンジンによって、誤ってインデックスされたかを明らかにした。TechCrunchの調査が明らかにしたのは、自らのコンテンツに対してもっと警戒する必要があるのは、公的な技術の巨人たちだけではないということだ。

8.Airbnbの反差別に対する弱み

Megan Rose Dickey(ミーガン・ローズ・ディッキー)記者は、盲目で耳が不自由な旅行者の予約が盲導犬を連れていたためにキャンセルされた際の、Airbnbによる差別的ポリシーが現れたケースを調査した。ディッキー記者のレポートが1カ月の営業停止のきっかけになるまで、Airbnb は差別行為によって告発されたホストを単に「教育」しようとしただけだった。調査は、Airbnbが収益を生み出すホストを保護するためにどんなこと、そしてポリシーの問題によりIPOを損なう可能性があることを明らかにした。

9.期限切れのメールがテロリストたちにプロパガンダをツイートさせる

ザック・ウィテカー記者は、乗っ取られたTwitterアカウントを通じて過激派組織IS(イスラミック・ステート)のプロパガンダが拡散されていることを発見した。彼の調査により、Twitterアカウントに関連付けられたメールアドレスの有効期限が切れると、攻撃者はそれを再登録してアクセスし、Twitterから送信されたパスワードリセットを受信できることが明らかになった。記事は、ビッグテクノロジーのセキュリティ上の欠点を悪用する、巧妙だが決して高度ではないテロリストグループの手段を明らかにしただけでなく、すべてのサイトがふさぐべき危険な抜け穴を特定した。

10.ポルノとギャンブルのアプリがAppleを出し抜く

ジョシュ・コンスティン記者は、数十におよぶポルノおよびリアルマネーのギャンブルアプリが、Appleのルールを破りながらエンタープライズ証明書プログラムを悪用することでApp Storeのレビューを回避していることを発見した。それらのアプリの多くが中国を拠点にしたものだ。このレポートは、企業証明書が脆弱で簡単に詐取される要件を明らかにした。7カ月後、Apple は中国からのポルノおよびギャンブルアプリの削除リクエストが急増していることを明らかにした。この調査は、Appleが企業証明書ポリシーを厳しくする後押しをすることになり、さらにCEOのティム・クック氏が日頃他の技術大手のポリシーに対して頻繁にジャブを繰り出しているにもかかわらず、同社自身にも対処すべき問題がたくさんあることを証明した。

ボーナス:HQ Triviaの従業員たちがCEOを解任しようとして解雇された

『ゲーム・オブ・スローンズ』にも負けない物語は、その影響がすべてのスタートアップエグゼクティブへの警告であるにしても、除外するには興味深いものだった。ジョシュ・コンスティン記者は、ゲームスタートアップ、HQ Triviaの業績が急降下した際に、CEOの無能さと不作為に対して従業員たちが起こした反乱の物語を明らかにした。CEOを解任するために、取締役会への請願を組織した従業員は解雇され、さらなる人材の離職と停滞につながった。調査レポートは、スタートアップの幹部たちに、(団結したり離職することで力を発揮する)従業員たちに対する責任があることを思い出させるのに役立った。

ジョシュ・コンスティン記者へのタレコミ情報がある場合には、暗号化されたSignalアプリ、米国(585)750-5674へのSMS、joshc at TechCrunch dot com、あるいはTwitter DMを介して連絡することができる。

原文へ
(翻訳:sako)

イーロン・マスクがスペースXで開発する宇宙船の詳細を発表、耐用年数は民間航空機並み

Elon Musk(イーロン・マスク)氏は現在、Starshipにかなり熱を上げているようだ。テキサス州ボカチカにあるSpaceXの施設で現在開発中の軌道打ち上げを目指す宇宙船、Starshipのプロトタイプ「SN1」の進捗状況がわかる写真を公開している。米国時間1月16日の夜には、マスク氏はTwitterにおける一連の質問に対してStarshipの詳細と火星にコロニーを建設するというマスク氏の目標を達成するために、Starshipが担う役割について語った。

マスク氏は以前にもその一部について発言しているが、人類が火星での居住を確立し維持するために、Starshipが年間何メガトンもの積み荷を何度も火星へと送り届ける必要があると繰り返した。同氏によると、Starshipは平均して1日に3回の打ち上げられ、1回の飛行で100トン以上の積み荷を運ぶ。そして1機あたり年間1000回以上打ち上げられる計画だという。

最終的には年間100機のStarshipsを建造し、今後10年間で合計1000機のStarshipsを製造したいとマスク氏は言う。これによりStarshipsは年間100メガトンもの積み荷の運搬が可能になり、乗客なら約10万人を地球と火星が最も近づいた際に送ることができる。公転の関係で地球と火星は約2年に1度、最接近する。

マスク氏は別の質問に対して、実現にはStarshipを地球上空の軌道に乗せ、出発する前に宇宙空間で燃料を補給する必要があると答えている。そして26カ月に1度、約1000機の宇宙船が30日間の火星への輸送を行う。地球から火星に行くには、地球大気圏から脱出するために軌道上での燃料補給が必要となるが、火星からの打ち上げは同様ではないと、マスク氏は指摘する。

別のツイートへのマスク氏の返答によれば、SpaceXの最終的な目標は2050年までに100万人を火星に送ることだという。さらにその費用を十分に下げることで、「お金がなくてもローンで、誰でも行くことができる」ようにするという。またマスク氏は、将来の入植者には「火星ではたくさんの仕事があるだろう」と述べた。

マスク氏がSpaceX事業のあらゆる段階で強調してきたように、Starshipはシステムの再利用性が重要となる。宇宙船の耐用年数は20年〜30年程度を目標としており、これは現在の民間航空機と同様だと同氏は述べた。同社が上記の計画を経済的に実現可能にするためには、これに近い必要なやり方で行う必要がある。

現在、テキサスの施設で新しいStarshipのプロトタイプが開発中だ。SpaceXはすでに、Starship向けの新エンジンをテストするために、ノーズコーンのないサブスケールのデモモデルを開発しており、制御状態での低高度飛行に成功している。当初、同社は高高度におけるテスト飛行に使用する大型のプロトタイプを製作したが、初期の圧力テストに失敗。現在は設計を刷新し、改良された第3バージョンに移行しており、2020年の軌道飛行テストに使用される予定だ。

 

[原文へ]

(翻訳:塚本直樹 Twitter

イーロン・マスクがStarshipの建造と飛行時期に関する詳細を明かす

SpaceX(スペースX)のCEOことElon Musk(イーロン・マスク)氏によると、ホリデーシーズンはテクノロジー業界の多くの企業にとって活動が停滞する時期かもしれないが、同社にとっては最新のStarshipプロトタイプ「Starship SN1」の生産性を強化する時期だったという。飛行可能なStarshipのプロトタイプはテキサス州ボカ・チカにあるSpaceXの開発施設で建設中で、マスク氏は先週末にその製造と組み立てを監督していた。

マスク氏はStarshipの主要部品の中でも「最も難易度が高い」と呼ぶ、完成したStarship SN1(Serial Number 1の略で、オリジナルのプロトタイプに使われていた「Mark」という命名法から離れ、より反復的な命名法に)の上部に位置する湾曲したドームの製作に取り組んでいる、SpaceXチームのビデオを共有した。彼はStarshipのSNは少なくとも20バージョンまで小さな改良が加えられると付け加えており、これはすなわち急ピッチでテストが行われることを意味する。

マスク氏はいつStarshipが実際に打ち上げられるのかについて「2〜3カ月後」と述べており、これは今年にプロトタイプのStarship Mk1が公開された時の、高高度テスト飛行のスケジュールと合致する。このプロトタイプは当初、高高度テスト用に飛行するものと位置づけられていたが、11月のテストでドーム部分が吹き飛ばされて以来、同氏はMk1の修理や再構築を試みるのではなく、新しい設計に移行すると述べている。

マスク氏はまた、Starshipの建設プロセスについての新しい詳細を共有し、2020年1月にSpaceXは将来の宇宙船ことStarship SN2の建設プロセスを、閉鎖された建物内に移行する予定だという。これは主に、ボカ・チカで経験した風の影響を遮断するためではあるが、ステンレス鋼(Starshipの胴体の主要材料)の溶接はアルミニウムよりも、塵や破片に対する危険性がずっと低いとも同氏は述べている。

マスク氏は別のツイートにて、宇宙船開発におけるSpaceXの以前の運用モデルからのもう一つの変更を詳述している。Starshipの開発は現在ボカ・チカに集中しており、一方でケープカナベラルのチームは「Falcon/Dragonに焦点を当てている」という。今まで、SpaceXは両方の拠点で2つのチームが並行してStarshipのプロトタイプ開発に取り組んできた。なお同氏は、ケープカナベラルで現在開発中のもう1つの初期プロトタイプことStarship Mk2の今後の詳細を明らかにしなかった。

そのほか、同氏が所有する採掘会社で2020年にラスベガス地下のトンネルを車両に開放する見通しであるThe Boring Co.(ボーリング・カンパニー)や、2020年または2021年にカリブ海地域の顧客にサービスが提供される可能性があるStarlink(スターリンク)、チョコレートチップマフィン(チワワのネットミーム)に関する最新情報も共有した。

[原文へ]

(翻訳:塚本直樹 Twitter

テスラ車へのDisney+追加は近日中、イーロン・マスク氏語る

Elon Musk(イーロン・マスク)氏は、ホリデーシーズンにTwitterでファンから寄せられた質問に答え、Teslaシアターのソフトウェア機能により、車内で利用できるエンターテインメントの数が増えていることに言及した。マスク氏によると、動画ストリーミングサービスのDisney+がコンテンツのリストに「近日中に登場する」という。Teslaシアターは2019年9月のOTAアップデートにて公開されたV10ソフトウェアで導入された機能で、NetflixやYouTubeといったストリーミングメディアや、テスラ車両の機能チュートリアルが追加された。

また、テスラはクリスマス直前に公開された新しいソフトウェアアップデートで、TeslaシアターにTwitchを追加した他、人気農業シミュレーションゲームの『Stardew Valley』、クラクションを鳴らすたびに自動的にダッシュボードカメラの動画が保存される機能、音声コマンドのサポートなどをつけ加えている。

テスラは継続的なソフトウェアアップデートの提供に力を入れている。アップデートは世代を問わずすべてのモデルで利用でき、従来の自動車メーカーによる現行および最近のモデルにのみ新機能や改良を加えるやり方と比較すると、購入後にもその価値をより大きく高めている。

Teslaシアターのストリーミングメディアオプションは、運転中ではなく停車時でのみ利用可能だが、テスラのオーナーにとって想像以上に価値のある機能だ。特に、テスラ車は充電ステーションで充電する時間が必要であり、高速なスーパーチャージャーを利用しても、充電量によっては30分以上待つことになる。

Via Teslerati

 

[原文へ]

(翻訳:塚本直樹 Twitter

SpaceXが10回連続でパラシュートのテストに成功し安全性へのクエストをまた1つクリア

SpaceX(スペースX)は、2020年に予定されている同社宇宙船に宇宙飛行士を乗せて飛ばす計画を、今後も十分に続けていけるほどの成果で今年を終えようとしている。Elon Musk(イーロン・マスク)氏が率いるこの宇宙企業は、米国時間12月22日、これまで何度も成功してきたパラシュートシステムのテストに成功。これで10度めの成功となるこのテストは、安全なシステムに向けての重要なマイルストーンであり、最新の設計が宇宙飛行士による実際の使用に耐えうるものであることを示している。

このパラシュートシステムは、宇宙飛行士が乗るSpaceXの商用宇宙船、Crew Dragonが地球への帰還時に大気圏に突入して以降の下降を遅くするために用いられる。現在の設計はメジャーなアップグレードとしては三度目のものでで、素材も縫い方も信頼性と強度を優先して改良されている。

[SpaceX: 昨日チームは、Crew DragonのパラシュートMark 3の一連の設計アップグレードテストの一環として、10度めの複数パラシュートによる着地テストに成功した。NASAの宇宙飛行士の安全な打ち上げと着陸に、一歩近づいた。]

2019年にマスク氏は、カリフォルニア州ホーソーンのSpaceX本社で行われたイベントで、来場したメディアやファンに向けて、Mark 3パラシュートシステムが実際に有人飛行に使用できると確信を持つためには、少なくとも10回連続でテストに成功する必要があると述べた。その再、NASAの管理官であるJim Bridenstine(ジム・ブリデンスティン)氏は、2019年中に10回連続で成功できるだろう、と言った。そして、そのとおりになった。

現在SpaceXは、有人飛行に向けての次の重要なステップを1月11日に予定している。それは「飛行中での飛行中止テスト」で、緊急時に機能すべき安全システムをテストする。そのシステムは打ち上げ途中で起動され、クルーを安全に打ち上げ船から離して安全なところへち運ぶ。それにより、異常事態に乗員を危機から救う。

[原文へ]
(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa