ひとつの映画を1年かけて視るVery Slow Movie Playerってなんだか分からないがすごい

誰かが、Every Frame a Painting*〔直訳: どのコマも一枚の絵画だ〕を字義通りにとらえたのかもしれない: The Very Slow Movie Playerと呼ばれるこのデバイスは、映画を壁紙に換えて、1時間に1回ずつ映像を1秒間、前へ進める。家の中にとてもおもしろいオブジェクトがあることになり、よく知ってる映画ですら、新鮮に感じる。〔*: このチャネルは‘YouTube上の世界最高の映画学校’と言われる。〕

このアイデアは、デザイナーでエンジニアのBryan Boyerの脳に、われわれ全員がよく知っているあのときに生じた。家でじっと座って、遅いことの良さをうまく表現する方法を考えているときだ。

そのとき彼は、“映画を読書のスピードで消費することはできないだろうか?”、と考えた、ゆっくりと。“ものごとを極端に遅くしたら、それを正しく鑑賞する余裕ができる。…しかしその持続をもっと引き延ばすと、ものごととそれを視る者とコンテキストとの関係が変わり始める。映画を本来のスピードの1/3600のスピードで視たら、それはもはやとても遅い映画ではなくて、朦朧(もうろう)とした時計のようなものになる。でもVery Slow Movie Player(VSMP)で時間や時刻はは分からない。ただ、時間のにじみを背景にして自分自身を視るだけだ”。

Very Slow Movie Playerは、eペーパーのディスプレイをRaspberry Piのボードにくっつけたものだ。そこにムービーをロードすると、それを一度に一(ひと)コマずつ表示し、2分30秒経つと画面をアップデートする。〔==1時間で24コマ、すなわち映画1秒ぶんとなる。〕

通常の、毎秒24コマではなく、毎時間24コマを視ることになる。ふつうの映画の3600倍遅くて、1年に7千〜8千時間の絵が作り出されるだろう。〔2時間の映画なら7200秒、VSMPでは7200秒→7200時間=300日。〕

Boyerはプロジェクトを説明するポストで、こう言っている: “あまりにも遅いから、ふつうに映画を鑑賞することはできない。VSMPとにらめっこをしたら、あなたは毎回負けるだろう。それは、気づいたり、ちらっと見たり、調べることすらできるけど、ウォッチすることはできない”。

彼はそれを、Bill Violaの作品と比べている。その超スローモーションのポートレートも、最初から最後までウォッチすることはできない(よほど辛抱強い人でなければ)。そしてどちらも、映画(動画)と静止画像の中間に位置する冥界に存在する。

もちろん、画像そのものはもっと良くしてほしい。eペーパーの色深度は本質的に1ビット(黒/白)だ。だから映像の色や階調が表す微妙さはすべて、白か黒かのディザリングへと消えてしまう。

現状では場面のコントラストやゾーンは強調されるが、でも「裏窓」を映画として見たければいつでもできる。しかし、それを一つのプロセスとして、時間との関係として、現実世界と人生のコンテキストの中に存在するオブジェクトや画像として鑑賞したいなら、…そのためにVery Slow Movie Playerがある。

画像クレジット: Bryan Boyer

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3Dプリントした部品などの表面を安全に平滑化するZortraxのApoller平滑システム

ZortraxApollerは、同社がSmart Vapor Smoothing(電脳気化平滑)と呼ぶデバイスで、3Dプリントされたオブジェクトの表面を溶剤を使ってなめらかにする。その結果、製品は射出成形で作った品物のようになり、FDMプリンティングに必ずある細いラインがなくなる。

そのシステムは電子レンジのようなボックスの中で複数のパーツを一度に処理できる。そのボックスの中で、霧状にした溶剤でパーツを覆い、溶剤にその仕事をさせる。終わったら、残った霧状溶剤を回収室に吸い取る。溶剤が少しでも残っているとボックスのドアが開(あ)かないので、人間が大量のアセトンを吸い込むおそれがない。デスクトップで使うデバイスであり、クリスマスパーティーをやってるオフィスの空気中に溶剤の雲が生ずる危険性もあるので、このことは重要な配慮だ。

同社の説明より: “霧状溶剤で平滑化したものは、射出成形で作ったパーツのように見える。使ったフィラメントによって、表面はつやがあったり、マットだったりする。二段階濃縮により、300ミリリットルの溶剤で複数回のプリント結果を平滑化できる。そのため、場合によっては、典型的なFDMプリンター4台の一週間ぶんの出力を一日で自動的に平滑化でき、しかも質的劣化はない”。

FDMプリントは構造的にちゃちっぽく見えることが多いから、この平滑化は一種の化粧処理であり、たぶん理論的には、3Dプリントしたパーツからモールド(型)を作ることができるだろう。実際には、アセトンで平滑化したパーツは、つやつやして外見が良いから、これから射出整形やフライス盤などで作る最終製品の姿を正しく理解できるだろう。

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3Dプリントで作られた銃を見るとそれを作ったプリンターを特定できる

ニューヨーク州立大学バッファロー校の研究者たちが、3Dプリンターに指紋があることを見つけた。設計のわずかな違いで、プリント物がプリントされたプリンターを同定できるのだ。未来の捜査官は、3Dプリントされたオブジェクトのレヤー(プラスチックの層)を調べて、それをプリントした3Dプリンターを特定できる。

研究のペーパーの主筆Wenyao Xuはこう言う: “3Dプリントはいろんなすばらしい使い方があるけど、贋作者にとって夢のような道具でもある。しかしもっと心配なのは、ピストルやライフルなどの小火器を、許可のない人も含め、誰でも持てるようになることだ”。

研究者たちが見つけたのは、プラスチックの層にある小さな皺(しわ)で、プリンターの機種や使用されたフィラメント、ノズルのサイズなどが分かることだ。マシンの細部のちょっとした偏りや癖によって、不完全なパターンがプリントされるのだ。彼らはその技術を、PrinTrackerと呼んでいる。

“人の指紋のように、これらのパターンはユニークで再現性がある。その結果、パターンを調べることによってその特定の3Dプリンターにたどり着くことができる”、と研究者たちは書いている

この方法は主に、MakerbotのようなFDMプリンターに有効だ。それらは、フィラメントの長いスプールを使ってプラスチックの層をビルドプレートに落としていく。

しかし銃の3Dプリントに使われるプリンターは複雑で高価な機種が多いので、個々の層の変異が少なく、使われたプリンターの同定が難しいこともある。でも、そんな銃でも、一部の単純な部品には見て分かる変異がある。

Xuは曰く、“3Dプリンターの各機種は、どれも同じであるように作られるが、製造工程でわずかな違いが生じ、それにより、プリントされるどのオブジェクトにも、ユニークで不可避で変更不可能なパターンが生ずる”。

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GoogleやFacebookも使っているデザインツールFramer Xの魅力は開発工程の上流下流への柔軟な対応

デザインツールはどの企業にとっても、ますます重要になっている。今日はそのレースに、新人が入ってきた。

新人とは言ったが、Framer Xは三年前にできたFramerの改造バージョンであり、ファウンダーのKoen BokとJorn van Dijkはさらにその前の2011年に、デザインソフトのSofaをFacebookに売っている。そしてFramer Xは、Reactベースのリッチなデザインツールで、どんなデザイナーでもインタフェイス成分を描けて、それらを技術者のコラボレーションチームに送れる。

その鍵は、再利用性と忠実な再現性だ。Framer Xでは、技術者たちが今本番開発に使っている成分を送って、デザイナーたちはそこから仕事を始められる。逆にデザイナーはボタンやアイコンをデベロッパーにファックスで送るのではなく、その成分のSVGコードをデロッパーに送れる。

[Framer Xはベクターツール]

Framer Xではまた、ユーザーがFramer Xのストアで成分やそのほかのデザインアイテムをパッケージとして集め、デザインの過程でそれらに容易にアクセスできる。Framer XのFramer X Storeは一般公開されているので、たまにデザインをするような人が経験豊富なプロのデザイナーの作品をベースに仕事を始められる。

また、企業がその社内だけで使うプライベートなストアを、Framer Xの上に開ける。

Framer Xの使用料はユーザー一人あたり月額15ドルだが、企業のプライベートなFramer Xストアは、企業の規模などに応じて適宜課金される。

Framer Xの強敵といえば、InVision, Adobe, Sketchなどだ。

同社によると、現在の月間アクティブユーザーは約5万、企業ユーザーは200社だ。その中には、Google, Facebook, Dropboxなどもいる。資金はこれまで、Greylock, Foundation Capital, Designer Fund, Accel Europeなどから900万ドルを調達している。

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この「代用スマホ」は、スワイプやスクロールをしたい衝動を巧みに満足させる

スマートフォンが中毒性のある機器であることに議論の余地はない。それはスマホが無尽蔵な情報を指先に送り続けるからだけではない。スマートフォンを手に持って触れること自体が喜びと結びつけられている —— 実際にスマホを使いたくないときでさえ、そうしていたいと思うほどだ。そこで登場するのが、Klemens Schillingerの “Substitute Phones”[代用スマホ]だ。

この端末(と呼んでよいのなら)は、重くて無表情な高品質プラスチックの塊で、埋め込まれた小さな石の玉の列に指を走らせると様々なジェスチャーが模倣できる。玉はその場で回転して(スワイプと)似たようなスムーズな感覚を与えると同時に(たぶん)ちょっとした指のマッサージにもなる。

スワイプ、スクロール、ズーム、いずれの強迫症状についても、それぞれにあったモデルが用意されている。

「この物体は、人口装具の一種と位置づける人もいるが、最終的には動きに帰着する」とSchillingerの説明書には書かれている。「この癒し効果はスマートフォン中毒患者が離脱症状に立ち向かう助けになる。物体による治療のアプローチだ。」

SchillingerはDezeenのインタビューで、これを思いついたきっかけについて、自分を含め誰もがスマート端末を見る頻度が高すぎる(しかもたいした理由もなく)からだけではなく、作家のウンベルト・エーコがパイプたばこをやめるために、ただの棒で代用したこともヒントになっている。

「同じものだがニコチンは入っていない。物理的な模倣だけだ。これを思い出したので、物理的に模倣するだけで通信機能のない携帯電話を作ろうと思った」と語った。

Substitute Phoneは、Schillingerが取り組んでいる人間とデバイスの関係に関わる製品の第2弾だ。第1弾は、オフラインランプで、スマートフォンサイズの物体を引き出しにしまってあるときだけ点灯する。どちらの作品も今年行われたウィーン・デザインウィークのために作られた。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

AdobeのProject Lincolnはユーザーにデザインの自由度を与えるデータ視覚化ツール

Adobeは毎年のMAXカンファレンスで、製品化がまだ決まってないようなプロダクトのおもしろいプロトタイプを二つほど見せる。今年もその例外ではなく、今日(米国時間10/19)は同社研究開発部門の11のプロジェクトが紹介された。その中のProject Lincolnは、データの視覚化をやったことのある人なら誰もが大歓迎しそうなツールだ。

その考え方はこうだ: これから、簡単な棒グラフを描きたい、としよう。すると、まず棒を描き、そのコピーを何度も作ってスプレッドシートのカラムに貼り付ける。それで視覚化完了だ。さらにもっとデータを加えて、別のタイプのグラフや色を変えてもよい。線グラフや円グラフ、バブルチャートなど、思いつくかぎりのものを描いていく。なにしろ、長さや径や色のあるものなら、何でも視覚化に利用できる。

よくあるやり方としては、まずデータを作成して、それから、それらの視覚化をやり始めるだろう。Project Lincolnでは、まず視覚化の方法を決めて、それからそこに、データを作りながら入れていく。棒の長さなどは自動的に決まる。

Adobeによると、今ある既存のツールはどれも、複雑過ぎたり制約が多すぎる。とくに、自分の創造力を生かせないデザイナーには、評判が悪い。そして視覚化をカスタム化するためには、Illustratorのようなツールを作って自分で作図したり、あるいはプログラミングのやり方を勉強しなければならない。

あなた自身も含め、もっと自由度のある簡易なデータ視覚化ツールを求めていた先輩や同僚をご存知なら、このプロジェクトを教えてあげよう。きっと、大喜びするだろう。

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Googleの“正しい色の使い方”ツールを使って見やすい・読みやすいWebページを作ろう

GoogleのMaterial Designガイドラインは、アプリケーションのデザインのさまざまな側面、レイアウトとかアニメーションの効果的な使い方などなどの、統一を指向している。今回はそのガイドラインの一環として、色の正しい使い方が加わった。今日(米国時間4/6)同社がローンチした新しいカラーツールは、デベロッパーやデザイナーが彼らのアプリケーションで正しい色を使うよう、仕向ける。

この新しいツールを使ってデベロッパーはカラーパレットを作り共有できるが、でもたぶんいちばん重要なのは、その配色をユーザーインタフェイスのサンプルに適用したり、あるいは、
Webのフロントエンドを作って(書いて)いるデベロッパーのための、サードパーティ製の“遊び場CodePenにあるコンポーネント(ページ部品)にも適用できることだ。

この新しいツールでもうひとつおもしろいのは、ユーザーが作った配色ではテキストの可読性がどうなるかを、自動的に評価してくれる機能だ。その評価はWeb Content Accessibility Guidelinesに準拠しており、目に障害のある人にとっても読みやすい、テキストと背景のコントラストを重視している。ライトグレーの背景にダークグレーのテキスト、という配色をたくさん読まされている人も、思いは同じだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

お好きな場所を入力するとその地域の立体地形図を3DプリントしてくれるTopoTopo、ギフトとしておしゃれかも

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クリスマスのギフトが、買ったあとそれを3Dプリントしなければならないものでもよい人に、朗報がある。Web上のその使いやすいツールで、世界中のどこでもよいから指定すると、その場所の小さな立体地形図を作ってくれるのだ。その際、高低差などの表現をカスタマイズできる。

そのTopoTopoというサイトは、すぐに理解できる。まず、地球上の位置(場所)を指定する。それから高度差をどれくらい強調するかを指定する。最後に、地形図全体か、それともパズル用の矩形のピースが欲しいか、を指定する。

次は、その3Dモデルをダウンロードするか、それともShapewaysでプリントしてもらうかを指定する。後者は40ドル強だが、プリントをご近所のメイカーさんに頼む手もある。

このサービスは、デザインスタジオのHushが提供している。地図データはGoogleを利用し、地形データはNASAのShuttle Radar Topography Missionから得ている。まだ対応していない地球上の地域もありうるが、ぼくがチェックした場所はどこもOKだった。でもラベルのついてない場所は、見つけるのが難しいかもしれない。

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AIを活用してロゴデザインを行うLogojoy

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ロゴをデザインしようと考えたことのある人なら、デザインにあたってはロゴを利用する組織の特徴やテイストの理解、また何年もの経験やさまざまな関連知識が必要であることに同意してもらえることと思う。そうした制作者の負担をすべて取り除いてしまおうとするのがLogojoyだ。AIおよび機械学習のノウハウを活用し、膨大なバリエーションも提示してロゴデザインを助けてくれる。実際に使ってみたが、なかなかのクオリティだ。

使い方はいたって簡単だ。ロゴを作りたい組織(モノ)の名前を入力して、アイコンや色などを選んでボタンを押すだけだ。あとはコンピューターの方が着々と仕事をこなして、できあがったデザインを見せてくれる。その中に最高のできだと思うものがなくても、「more」ボタンを押せば疲れ果ててしまうまで無限にロゴ候補を提示してくれる。

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細かな修正を指示して、コンピューターにそれに基づくバリエーションを提示させることもできる。

お気に入りのものが見つかれば、そのロゴをクリックすると実際にロゴをあしらったビジネスアイテムのサンプルが表示される。

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利用例もおしゃれで使ってみたい気分を盛り上げる。

実際に利用すると決めたなら「Buy」ボタンで即座に購入することができる。Basic版、Premium版、Enterprise版があり、さまざまな用途で使うのであればPremium版を購入することになるだろう。価格は65ドルだ。この価格を高いと思う人もいると思うが、正直な話、このサービスから提供されるもののクオリティは価格に十分見合うものとなっている。Fiverr99designsでデザイナーを探すよりもはるかに簡単で、かつハイクオリティのものを即座に入手できるのがすばらしい。もちろんさまざまなサンプルをみたあとでも購入しないことを選択することもできる。

もしこのサービスから購入しない場合でも、デザイナーに方向性を示すためのツールとして利用することもできるだろう。いくつかサンプルを選んで提示すれば、デザインプロセスに必要な時間を大幅に節約することもできるだろう。

ともかく、ロゴデザインに興味のある人はぜひこのツールを使ってみて欲しい。触ってみるだけで楽しくなることまちがいなしだと思う。

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(翻訳:Maeda, H

この壁を歩くクモ型ロボットは、カーボンファイバーでハンモックを編む

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家にクモ型ロボットのペアを解き放つというのは、ふつう危険な考えだ。しかし、留守中クモたちが不思議な数学的ハンモックを編んでくれるとしたらどうだろう? 直ちに恐怖は驚きに ― そして昼寝へと変わる。

この「Mobile Robotic Fabrication System for Filament Structures」はドイツ、シュツットガルトの大学、Institute for Computational Designで作られた。基本をなすコンセプトは「群れの構成」。数多くの小さなロボットたちが協力して一つの作品を作り上げる。ここではロボットたちが、壁に密着したルンバのようにカーボンファイバーを編んで安楽の場所を作る。その形はまるでスピログラフから飛び出してきたようだ。このプロジェクトは同大学の大学院生であるMaria Yabloninaの研究に基づいて作られた。

「今はまだこの製作システムを建築に応用する可能性を探り始めたばかりです」と 同大学のAchim Menges理事がDezeenに話した。「しかし、他の方法では実現できない全く新しい構造物を作れるという特徴は、大きな利点だと確信しています」

これは、ごく控え目に言っても、見ていて非常に楽しい。ロボットはカーボンファイバー糸のリールを備え、壁の基点に糸を固定すると、まるであやり取りをするように前後左右に動き回る。

相互にやりとりしながら壁を這い回り、群のように行動することによって、極めてユニークな構造を作り、全く新しい形で空間を活用できるようになる。

Mengesは自然界の経済と創意工夫に触発された。Mengesのチームは昆虫やロブスターの外骨格を参考にして構造を設計した。このロボットがクモ類をはじめとする糸を紡ぐ動物の影響を受けていることは間違いない(BBCの番組、“Life in the Undergrowth” に驚くべき紡績の達人たちの特集があるのでご覧あれ)。

現在の計画はロボットの数を増やし、天井や曲面の壁のような場所でも編物ができるようにすることだ。そうなればもっとユニークな創作が可能になる。ちなみに、黒い糸で編まれた不気味な空間で働いたり生活したりしたいかどうかは、もちろん全く別の問題だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Jony Iveがチャリティオークションのために一台かぎりのiPad Proをデザイン…‘デザインの美術館’のためだ

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テクノロジーのコミュニティの中で生活している者にとって、本当に自慢できる物ってなんだろう? なんでそんなことを聞くの? とにかく、見せびらかして人の注目を集めたいという欲求がある人、それを健全な欲求と思える人、そして、とにかく本当に自慢できる物が欲しい、という人は、Jony Iveが特別にデザインしたこの、iPad Proに入札するとよい。それは、ある立派な目的のためだ。…少なくとも、あなたがそう思えるならば。

ロンドンのDesign Museumが、移築のための資金を募集している。今年中に、今のKensingtonから、テームズ河畔、Tower Bridgeの東側の、歴史的地区に移りたいのだ。

そのiPadはPro 12.9″タイプで、表面は陽極酸化により黄色い特殊染料の皮膜が覆っている。コバルトブルー色の革製スマートカバーもある。スエードを特製のマイクロファイバーで縫ったやつだ。Apple Pencilも必要だから、そいつは炎のようなオレンジ色の革製ケースに入っている。

iPadの裏には、レーザーで”Edition 1 of 1″と彫ってある。それが、本物の証明になる。レーザーによるエッチングは誰にでもできるが、その表面を本体と同じイエローにするのは至難だ。

せりは4月28日から始まる。主催当局は、落札価格10000〜15000ユーロ(約15000〜20000ドル)ぐらいを予想している。

黄色いiPadよりも、すばらしいビンテージの自転車や、前世紀半ばの可愛らしい寝椅子などの方がいい人は、今すでに行われているネットオークションを覗いてみよう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

「消費者時代」のデザイン

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AppleのiPhone、Spotifyのストリーミングサービス、Tesla Roadster ― いづれも質の高いデザインで競争力を高めた革新的テクノロジーの成果だ。

過去10年、IT企業におけるデザインの重要性は、テクノロジーに精通した消費者が、完璧な機能性と優れたユーザー体験だけでなく美しさ求めるようになるにつれ、飛躍的に高まった。

その結果多くのデジタル企業がデザイン能力の価値を認め、本格的な投資行動を始めた。この4年間にIT企業は、デザイナーが共同設立した会社を25社以上、クリエイティブ代理店13社を買収した。消費者指向のデザイン主導企業が株主価値を著しく高め、成長を加速していることは証拠が示している。彼らは適切な製品を作るだけでなく、彼らの消費者にとって適切な製品を作る。

最近3ヵ月間、IT巨人らはデザイナーの雇用をさらに進めて、ユーザー体験を高め、製品デザインを改善し、ユーザーに合わせた開発を行っている。Facebookは、Hot Studio、Bolt Peters、そして最近ではTeehan+Laxと、いずれもユーザー体験に特化したデザイン会社の協力を傘下に入れた。一方Googleは7月にPixateの買収して、新しいデザインとプロトタイピングツールの開発を強化した。そして5月には、経営コンサルタントのMcKinseyもトレンドに乗り、Apple、HPらをクライアントに持つデザイン会社、Lunarを買収した。これは上昇傾向にあり、多くの大手企業がデザイン会社やデザイン指向のIT企業を買収している。

このトレンドの起源は?

1990~2010年頃、「情報化時代」がやってきた。増殖するデータがIT企業に成功の機会をもたらした。つながったPCとサプライチェーンは、情報の流れを制御する会社が支配することを意味した。その後われわれは「消費者時代」に突入し、力を得た消費者は無限の選択肢を与えられたが時間と注意力は限られ、高いレベルのユーザー体験が要求されるようになった。今やデザインは、つながった消費者の時代で最も重要な要素となり、それはIT分野だけでなく、あらゆる主要産業 ― 自動車、小売、医療等 ― にわたり、企業は世界中で適切な適応が求められ、未曽有の競争に曝されている。

戦略的で消費者体験に基づくデザインはこれまでになく重要、不可欠である。主要な課題は、そのための人材供給が今は限られていることだ。

デザイン能力は、成功しているデジタル企業の成長を定義する。

2年前、Accentureはロンドン拠点のデザインコンサルタント会社、Fjordという歴史的買収を完了した。今年7月には契約を拡大し米国内外に新たなスタジオを開設しデザイン専門家のための新たな採用プログラムと共に、新規および既存の社員デザイナーのための教育プログラムを開始した。この買収によってAccentureのデジタルマーケティング機能は拡大し、クライアントが際立った顧客体験を開発し迅速に提供する手助けをすることで、Acentureの中核であるシステム統合ビジネスは膨大な追加収益を得た。

また、Ernst Y Young U.K. は国際デザインコンサルタントのSerenを買い、Wipro Digitalも国際デザイン会社のDesignitを買収した。WiproはDesignitを8500万ユーロで買収し、これは公表されている買収としては業界最大であり、相補的で強力なシナジーによって生まれた。この投資はWinproのデジタル事業推進活動が次の段階に進む前兆だ。

起業家はここから何を学びとれるか?

デザイン能力は、成功しているデジタル企業の成長を定義する。デザイン主導の企業は、自らの洞察に基づきすばやく行動できるため、早期の失敗やテスト、学習を活かしてプロトタイピングを反復することで製品やサービスを完成させる。これは企業の成長を助け、収益性と拡張性を高める。

このトレンドに関するわれわれの分析は、デザインとテクノロジーの関係がいっそう深まっていくばかりであることを予言している。それは、投資活動、買収、高額な給与へ徐々に変換されていく。

起業家は、デザインを自らの製品やサービスの中心に据える必要がある。しかし彼らは、自社のデザインが市場にうまく表現されていることも確かめなくてはならない。個々のあらゆる操作がユーザーにとって快適な体験になる必要がある。それは会社にとって、優れた価値を提供する決意を表明するチャンスだ。

この10年間が、取締役会にCTOが増えた時とするなら、次の5年間はデザイン責任者が席を持つようになるだろう。大企業はこのことを理解し始めている。今こそスタートアップはビジネスを拡大し消費者時代の要求を満たす時だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

SkypeがiOSとAndroidアプリをそれぞれのプラットフォームに最適なデザインに刷新した

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Microsoftは今朝SkypeのiPhone、iPad、Android端末用の新しいバージョン(ver.6.0)をリリースしたことを発表 した。人気のコミュニケーションアプリのデザインが全てのプラットフォームで新しくなった。Androidの場合、Googleの「マテリアルデザイン」の美学を参考としたデザインで、iOSのバージョンは、写真、絵文字、リンク、位置情報を通話中でも共有が簡単にできるスワイプ動作を組み込むなど、ユーザー体験の向上に焦点を当てたデザインだ。

AndroidのSkype 6.0では、「フローティングアクションボタン」を新設した。これで、チャット、ビデオや音声通話、ビデオメッセージを素早く始めることができる。このボタンはトップ画面の上に被さり、ボタンを押すとそれらの「アクション」が展開して、直ぐにアクセスできる。

アップデート後のアプリは未読メッセージをより分かりやすく表示する。トップ画面の「時計」アイコンの近くにオレンジ色の未読メッセージ数が表示されるようになった。友人との会話で未読メッセージがある場合、各会話のトップにオレンジ色の未読フラグが付く。

この他にもAndroidユーザーは、重要な連絡先や会話がもっと素早く見つけ出せるように改善した検索機能を利用できるとMicrosoftは伝えている。

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iOSのアップデートもアプリ機能を拡張するものだった。

iPhoneとiPadの両方にスワイプ動作で通話を始めたり、メッセージを管理したりできる新しいナビゲーションを導入している。ユーザーはAppleのメールクライアントアプリ、MailboxやMicrosoftのOutlookといったサードパーティーのメールアプリ、更にはFacebook Messengerなどのコミュニケーションアプリでスワイプ動作に慣れているため、Skypeがそれを採用したのも頷ける。

iPadアプリもアップデートし、iOSバージョンを更に補完する機能が付いた。位置情報や大きな絵文字の送受信、リンク先のウェブのプレビューを見る機能、簡単に写真を共有する機能を搭載した。Android同様、iOSのユーザーも改良した検索機能を利用できる。

また、iPadでもグループチャットやグループ通話ができるようになった。

MicrosoftはWindows Phone 10のアップデートも直に提供すると伝えたが、時期については言及していない。

今日登場したそれぞれ機能は劇的なアップデートとは呼べないが、今回のリリースでMicrosoftが各プラットフォームに固有のデザインスタイルを踏襲してSkypeのインターフェイスを刷新したことは注目に値するだろう。Androidアプリには、Androidアプリで広く用いられている「フローティングアクションボタン」を採用し、iOSではスワイプ動作に重点を置いた。全てのプラットフォームで同じ姿形のアプリを提供するより、断然良い方向性だろう。

Skypeを買収してからこれまで継続的にメンテナンスを行ってきたMicorosftの努力は報われてきているようだ。今週の始めに発表されたApp Annieの継続的に人気のアプリのレポートで、Skypeはダウンロードランキングの5位に、最も収益のあるアプリランキングには7位に入っていた。

今日からアプリのアップデートを入手できる。Skype for AndroidはGoogle Play Storeで、iPhoneiPad用のSkypeアプリはiTunes App Storeからそれぞれ入手可能だ。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter

Google、ロゴデザインを一新(セリフからサンセリフへなど)

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本日、Googleがちょっと新しくなったロゴやブランディングなどに変更を加えたのだ。モバイル版の検索結果ページのデザインにも変更を加えている。

Googleによれば、人々のGoogleとのふれあい方の変化に応じたデザイン変更なのだそうだ。ロゴやエンブレムの変更は「Googleとの接し方の変化に対応し、また小さな画面内でもGoogleを使っていることをわかりやすく表示するために行ったもの」だとしている。

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変更内容については既にお気づきだろうか。ロゴにあるカラーはこれまでと変わらない。しかしフォントがセリフ付きのものからサンセリフのものに変わった。また、アイコンも小さな青色の「g」から、4色に色づけられた「G」へと変更になった。

「Googleの長所(シンプルで整然としていながら、カラフルでフレンドリー)を活かしつつ、現在だけでなく未来を見据えたデザインにしたいと考えました」とのことだ。

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なおGoogleからの、新しいロゴデザインについてのより詳細な記事も公開されている。曰く「4つの色と、シンプルな白背景のロゴを、さらにシンプルに表現したいと考えました」ということらしい。その線に沿って、デザインチームは「数学的な純粋さと、学校の教科書で採用されているフォントのシンプルさ」によって「親しみやすさ」を表現したいと考えたのだそうだ。

モバイル版の検索ページについても変更を加えている。現在のところは細かい変更にとどまっているようだが、Twitterの検索結果で利用しているように、水平方向のスワイプによりさまざまなジャンルに基づいた結果を統合的に表示できるようにしたいと考えているようだ。

GoogleのモバイルアプリケーションやあGoogle Nowカードにも変更が加えられた(見やすくなるように、サイズの変更などを行なっている)。

Goolgeの社屋にてもロゴの変更を反映中であるようだ。

Googleは持ち株会社のAlphabetを設立したばかりでもあり、それに時期をあわせてブランドイメージを新しくするというのは、確かにありそうな話ではあった。

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(翻訳:Maeda, H

デベロッパでなくデザイナーがネイティブアプリのプロトタイプを作れて対話の実験もできるヴィジュアルエディタPixate

Accelが投資しているY Cominatorの卒業生Pixateが、長期にわたる非公開/公開ベータの末、やっとそのヴィジュアルプロトタイピングサービスの門戸を開く。同社が昨年1月にY Combinatorを卒業したときには、モバイルデベロッパのためのツールだったが、今のPixateは、コードにまったく触らずにiOSやAndroidのネイティブアプリのプロトタイプを作れる、きわめてヴィジュアルな環境を提供する。

Pixateの協同ファウンダでCEOのPaul Coltonは今日の声明文の中でこう述べている: “モバイルアプリケーションではスタティックなデザインが遠い過去のものになった。動き、リッチな対話、それにシームレスなtransitions(遷移, CSS3)が、デザインの良い、現代的で効果的なアプリの必須要件だ”。

Pixateではデベロッパでなくデザイナーが、100%ネイティブなプロトタイプを作れて、複雑な対話やジェスチャやアニメーション、transitionsなどを目的デバイスの上で実験できる。作業はすべてブラウザ上で行うが、プロトタイプはデバイス上でネイティブに動き、アップデートの結果もデザイナーがそのデバイス上でリアルタイムで見られる。iOSアプリとAndroidアプリを同時に見ることも可能だ。

当面同社は、プロトタイプの構築にもっぱら注力する予定だ。“これらのアプリは何度も実験〜改作のサイクルを繰り返して最終形に近いプロトタイプに到達し、そこから今度は上役や利害関係者にプレゼンされ、そして最後に、技術者の手に渡るのだ”、と彼は言う。

しかし将来的には、デザイナーからデベロッパへの受け渡しを円滑で効果的に行うための移行ツールを作り、ワークフローのぎくしゃくがないようにしたい、とColtonは言っている。

モバイルアプリケーションに対する消費者の期待や評価基準は、このとろ急激に変わった。しかしそれは、ルックスが良いだけではない。ユーザ体験の満足度が重要なのだ。アプリ上の対話をデザインする対話デザイナーは自分が使うツールを、さまざまなアプリケーションから選べるが、でもPixateほど使いやすくて自由度の高いヴィジュアルエディタはめったにないだろう。

Pixateは、もっともベーシックなPersonal Editionの月額使用料が10ドルだ。ほかにTeam Editionもあり、エンタプライズ向けプランももうすぐローンチする。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


元Appleの人気エヴァンジェリストGuy KawasakiがクラウドソースのデザインSaaS Canvaに参加

90年代後半のAppleのエヴァンジェリストGuy KawasakiがオーストラリアのクラウドソーシングのデザインサービスCanvaに加わり、ほとんど20年ぶりに彼の‘本業’に復帰することになった。これまで彼は、起業家たちにコンサルしたり、TruemorsやAlltop(2008年)といったサイトを作ったりしていた。

Kawasakiは声明文の中で、こう述べている: “Macintoshはコンピュータを民主化し、Googleは情報を民主化し、そしてeBayは商業を民主化した。これらと同じ意味で、Canvaはデザインを民主化する。ひとつの大きな分野を民主化できるチャンスはめったにあるものではないので、Canvaで仕事ができるという機会を逃(のが)したくなかった”。

Guyは、Canvaのグローバル化を助ける、と同社は言っている。今Canvaには、毎週10万の新しいデザインが、33万あまりのユーザから寄せられている、という。

2012年に創業したCanvaは昨年、Matrix PartnersやInterWest Partners、500 Startups、それにGoogle MapsのファウンダLars RassmusenやCharles River VenturesのBill Tai、YahooのCFO Ken Goldmanなどのエンジェルたちから300万ドルのシード資金を獲得した。そのとき、このオンライングラフィックデザインサービスはユーザ数32万、寄せられたデザインは100万を超えていた。

本誌TechCrunchのSarah Perezの昨年の記事にもあるように、Canvaは人びとがデザインを作りたい、デザインでコラボレーションしたいと思ったときにデフォルトで利用するツールでありたい、という。そのために使いやすいドラッグ&ドロップのインタフェイスと、100万を超える素材(写真、グラフィクス、フォントなど)を提供している。

CanvaのCEO Melanie Perkinsはこう語る: “Canvaのユーザたちは7か月で150万あまりのデザインを作った。CanvaのChief EvangelistとしてGuyを迎えることはとても嬉しい。彼のような立派な人物がチームに加わってくれたことは、Canvaのビジョンが社会的に高く評価され認められたことの証(あかし)でもあるので、そのこともすばらしい”。

Canvaは、今成長株の、デザインをSaaSで提供するという業態に属する。この畑の大物はもちろん、AdobeのCreative Cloudだが、Canvaもまた、クリエイティブの世界に大きな変化をもたらそうとしている。

写真: Flickr/Ted Murphy; CC by 2.0のライセンスによる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Twitterのデザインがリニューアル―プロフィールはFacebook的になり、背景画像は廃止

TwitterはこれまでFacebook的デザインの新しいプロフィール・ページをベータテストしてきたが、今日(米国時間4/7)から一般ユーザーにも公開し始めた。公式ブログの記事にデザインと新機能の詳しい紹介が説明されている。

まずヘッダー写真は横幅がページいっぱいになり、プロフィール写真もサイズが大きくなった。デザインとしてはFacebookのプロフィール・ページによく似ている。またリンクの色も多少の変更ができる。

その代わり、これまで可能jだった背景のカスタマイズは廃止された。ユーザーが背景画像をアップできるというのはある意味MySpace時代の名残だったとはいえ、ここに連絡先など有益な個人情報を掲載しているユーザーも多かった。しかし背景画像が廃止されたことでプロフィール・ページに統一感が与えられ、すっきりした雰囲気になったのは確かだ。Twitterが最近特に力を入れている新規ユーザーの獲得の面からも、背景画像をアップするという余計な手間がなくなるのはむしろ良いことなのだろう。

コンテンツについては、プロフィール・ページに表示されるタイムラインでは、RTやコメントなどの反響が大きかったツイートが大きいフォントで表示され、さらに注目を集めやすくなった。ただしこの処理はユーザー本人のコンテンツだけに行われ、RTには行われない。

またユーザーは自分のツイートから一つを選んで、タイムラインのトップに「ピン止め」しておくことができるようになった。ユーザーは「自慢のツイート」をピン止めして、自分の関心や得意領域が何であるかを読者に示すことができる。またタイムラインに「写真を添付したツイート」あるいは「ビデオを添付したツイート」だけを表示するオプションが加わった。

新規ユーザーはただちに新デザインを利用できるが、アップデートが全ユーザーに行き渡るには今後数週間かかるという。

Twitterはこの数ヶ月、さまざまな新デザインをテストしてきた。その中にはツイートを時間軸に沿って縦一列に並べたタイムラインではなく、Pinterestのようにタイル状に並べたものもあった。新バージョンは従来どおり縦一列のタイムラインだが、プロフィール・ページについては単線的なデザインからだいぶFacebook的デザインに近づいている。これも新規ユーザーが馴染みやすいようにという配慮なのだろう。古参ユーザーから(例によって)不満の声が上がるだろうが、私は全体として好ましいバージョンアップになっていると感じた。〔日本版:新デザインはミシェル・オバマ大統領夫人の公式アカウントがわかりやすい。〕

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


SketchDeckは、最悪のスライドを1日で美しいプレゼンに変えてくれる

PowerPoiotを再発明しようとしたスタートアップは数多あるが、最近スタートしたSketchDeckは、PowerPointの代替品を作るのではなく、個人や企業が作ったスライドを、デザイナーチームが24時間以内に美しく変えるサービスだ。

SketchDeckの共同ファウンダー・CEO Chris Finneralによると、この種のサービスは以前から存在しているが、銀行やコンサルタント会社等、大企業の中だけだった。Finneral自身、ロンドンのMcKinseyではビジネスアナリストとして、何千ものプレゼンテーションを作ってきた。

McKinseyでは、Visual Graphics India(VGI)というサービスを利用しており、ラフに書いたスライドを海外のチームに送ると、翌朝には上質で美しいデザインのプレゼンテーションがメールで送られてきた。

「あれは非常に有用でしたが、大企業以外では事実上存在しません」とFinneralは言う。「しかし、あらゆるビジネスマンはプレゼンを作っています ― 役員会、売り込み、マーケティング等々 ― 誰もが作るのです。しかも多くの人々は十分な時間がないので、この価値提案は今も有効です」。

サービスの使い方は非常に簡単だ。利用者はスライドのドラフトをアップロードまたはメールでgo@sketchdeck.com に送る。すると24時間以内にプロがデザインしたバージョンが返ってくる。

SketchDeckでは、プレゼンはまず海外の初級デザイナーチームに送られ、書式の修正やテンプレートの適用など基本的な改善を行う。その後スライドは主に米国内にいる上級者チームに送られ、最終的な修正が施されて完成する(SketchDeckはデザイナーに時間給で支払っており、初級デザイナーが時給10ドル、上級者が50ドル程度)。

個人、企業ともに、スライド1枚当たり5ドルまたは20ドル(出来上がりのデザインによる)で利用できる。企業は月額100ドル~1400ドルのサービスとしてSketchDeckを使うこともできる。料金は企業の規模、スライドの数、カスタマイズの程度などによる。

SketchDeckは昨年11月の開業以来、250本のプレゼンテーション ― 最大スライド300枚 ― を、Y Combinatorのスタートアップ(VCへの売り込みが多い!)やFinneralがMcKinsey時代から知る顧客のために作成した。

長期的にはスライドだけでなく、カタログ、ハンドブック、チラシ等他のビジネスニーズのためのデザインサービスも手がけたいと考えている。実は既にそれらの仕事も秘かに受けているが、現在はプレゼンテーションを軌道に乗せることに集中している。

Y Combinator出身の同社は、現在カリフォルニア州マウンテンビューを拠点に、フルタイム社員2名のチーム(時間給のデザイナーは別)で作業している:Finneralと共同ファウンダーのDavid Mackだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


YouTubeのデザイン変更: Googleのカードレイアウトを採用, プレイリストを強調

YouTube今日からデザインを一新し、Googleが今、Webやモバイルの各所で使っている“カードのような”レイアウトを採用する。その目的は、Googleによると、プレイリストを左のサイドバーの主役にすることによって、それを強調することだ。

また、整列をCENTERにすることによって、今YouTubeのビジタの半分を占めるモバイルアプリのレイアウトに合わせる。これによってカードふうのレイアウトも、やりやすくなる。今カードは、Googleの全プロダクトを支配しようとしている“ページ上の諸要素のまとめ方”のメタファなのだ。

新デザインの一環としてサイドバーに新しいアイコンが乗り、画面右上のYouTubeのロゴの横に恒久的なメニューボタンが置かれる。それを押すと、プレイリストやチャネルのサブスクリプション(会員視聴)など、ユーザのYouTube利用のすべてに関するガイドが出る。全体的にサイトのルックスはフレッシュになり、明るくなり、またフォントを変えたことによってやや読みやすくなった。

プレイリストは、自分が作ったものとチャネルのものが、すべてサイドバーに表示される。また各チャネルにもプレイリストタブが付き、なにしろプレイリストがいろんなところで強調される。プレイリストの作り方も、簡単になった。プレイリストを作ろうとすると新しいページがポップアップするので、そこにビデオを並べればよい。

この新しいデザインは今日(米国時間2/20)から展開されるが、地域によっては数時間~数日ぐらい遅れるかもしれない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


マイクロソフト、Offiice Web Appsのデザインを全面変更、いっそうフラットに

Microsoftは、今日(米国時間1/22)同社のOffice Web Appsの外観を一新した、らしい。最近同社は、Office Web Appの宣伝にあまり熱心ではないが、これはかなり有用なWord、PowerPoint、Excel、およひOneNoteのウェブ版であり、誰でも無料で使える。今日同社は、これら全アプリのユーザーインターフェースを全面改訂し、デザインが一層フラットになると共に、新機能やナビゲーションの改善もなされている。

Microsoftはこれらの変更について公式発表はしていないが、今日アップデートを実施したことは認めた。

「Office Web Appのアップデートを本日公開した」とMicrosoftは言った。「以前にも言ったように、当社は今後も、ウェブで最も価値のあるOffice機能を提供していくつもりであり、これはその一環にすぎない」

最も目立った変更は ― 少なくとも私が最初に気付いたのは ― ノート記録アプリ、OneNoteの新しいナビゲーションだ。画面左にある2つのカラムを使って、ノートブックの様々なセクションを行き来できるようになった。従来はこれが少々面倒だった。

さらにMicrosoftは、全アプリを通してトップメニューのデザインを変更し、リボンメニューも一新した。リボンにはまだ半スキューモーフィックなアイコンが時折見られるが、大部分においてOffice Web Appsは完全なフラットになった。

同アップデートの中で、MicrosoftはヘッダーのUIも変更し、他のオンラインMicrosoftアプリを利用するためのスイッチャーが加えられた。

もう一つ私が気付いたのは、WordとExcelアプリに「やりたいことを入力してください」検索バーが追加されたことで、アプリの全ツールを横断で検索し、例えば文字の太字化や検索・置換が検索結果画面から直接行えるようになった。入力予測を行っているため、通常何文字かタイプするだけで必要な機能を見つけられる。Microsoftは、PowerPointウェブアプリにも近くこのツールが入ると言っていた。

Microsoftは、今後ユーザーは「新しい脚注と巻末注の機能を使って、報告書や論文の完成度を高める」ことができると言っていた。

全体的に見て、Office Web Appsは新デザインによって、最近アップデートされ同じくフラットなメニューバーを使っているOutlook.comに若干似てきた。

比較のために、旧ユーザーインターフェースを下に貼っておる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook