Kiwiのロボットが腹ペコのバークレーの学生たちに食事を届ける

SkyDeckの本部を訪れると、そこここにKiwiロボットが居るのを見ることができる。このカリフォリニア大学バークレー校のアクセラレータのフロアには、様々なものが並べられているが、スタートアップの小さなチームは、スペースの片隅でロボットを動作させようと奮闘している。

このロボットは、最近UCバークレー校を訪問した人には見慣れたものとなっている。何年もの間、製品のインキュベーションと試作を繰り返す無数のハードウェアスタートアップたちとは異なり、Kiwiのチームは実際の世界で彼らの製品をテストするために、バークレイキャンパスに製品を持ち込んだ。

共同創業者兼CEOのFelipe Chavez Cortesによれば、同社は既にデリバリーロボット群を使って、1万件以上の注文を処理したそうだ。ますます混み合ってきたデリバリーロボットの世界では、これは差別化できる要素である。なぜなら現在都市部の歩道でのテストには問題が指摘されているからだ。昨年の12月、サンフランシスコ市は、ロボットによる歩道占拠の恐れから、都市の路上でのロボット走行を禁止したのだ。

バークレーキャンパスの目と鼻の先に拠点を置くことで、アクセスの良さが担保され、常に空腹の学生たちというリソースが存在することとなり、同社のテストに役立つということがわかった。また同社の小さなロボットは、競合相手の製品のように、歩道を占拠することもない。

「歩道は大切な場所です、私たちは可能な限り最善の方法で、人びとと交流する技術を創造する必要があります」とCotesは言う。「それこそが、私たちが複数の種類のロボットを使っている理由なのです。このサイズのものは注文の80%に対応できます」。

もう一つの重要な差別化要素は、KIwiの、よりモジュール化されたデリバリー方法である。1台のロボットで配送のすべてをこなすのではなく、この小さな4輪のロボットは最後の300メートルをカバーすることを想定してデザインされている。

「当初レストランから顧客の家に直接向かう1台のロボットから始めたのですが、ごく初期のうちにそのやり方は非効率であることがわかりました」とCortes。「そこで私たちはマルチモーダル(複数形態)システムを作りました。私たちは3種類のロボットを持っています。1つはレストラン店内で働くもの、2つめは通りを走る半自律運転の三輪車、そして3番目はラストマイルロボットです。ラストマイルロボットを街に配備しておき、三輪車を使って一度に何十もの食事をピックアップしてきて、それをロボットに乗せます。ロボットが最後の300メートルを担当します。これはうまく行っています。現時点で、人間の配達員を使うよりも安く、企業は配達をコントロールできています」。

今のところ、Kiwiは大胆なスタートアップの1つであり、それを生み出したアクセラレーターと共に働いている。より大規模なスケールでソリューションを提供するためには、同社にはまだまだ取り組むべき課題がたくさん残っている。バークレイキャンパスを一歩踏み出したら、完全な自律走行の問題や、盗難の可能性などの問題に向き合う必要があるからだ。しかし、それでもこれは有望なスタートの1つだ。

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(翻訳:sako)

China App StoreからGoogleのDuoやCiscoのWebex TeamsなどのVoIPアプリが消えた

【抄訳】
今週初めに、Appleが中国政府の要求により、いくつかのVoIPアプリをApp Storeから取り去ったことが明らかになった。これらのアプリはVoIPアプリの起呼インタフェイスを提供するAppleの新しいツールセットCallKitを使っていて、それによりデベロッパーはバックエンドの通信部分を自分で書かなくてもすんでいた。中国政府はAppleを介してデベロッパーたちに、China App Storeで売っている彼らのアプリからCallKitを取り除くか、またはアプリケーション全体を取り去るよう求めた。

Appleがデベロッパーに送った通知を最初に見つけたのは9to5Macだ。同サイトはメール上に見つけたそれの、断片を共有した。

そのメールは、中国のMinistry of Industry and Information Technology(MIIT)(工業と情報技術省)が“China App Storeで入手できるアプリにおいてCallKitを不活にするよう要請した”、と述べ、アプリが承認されるためにはこの規制に従う必要がある、とデベロッパーに告げていた。

規制の対象は、China App Storeで配布されるアプリのみだ。

つまりアプリは他の市場で売るのならCallKitを使っていてもよい、ということだろう。

Appleはこの件についてコメントを発表していない。

CallKitに対する反発は、中国でVoIPサービスを開発または利用させないようにするための新たな手段だが、それをアプリを直接禁じずにもっと地味にやろう、というのだ。この分野を中国が弾圧するのは、これが初めてではない。11月にはMicrosoftのSkypeも、AppleとAndroidのアプリストアから取り除かれた

政府は昨年、ユーザーが万里の火壁(Great Firewall)(中国政府のインターネット規制のこと)を迂回するために使うVPNアプリをアプリストアから取り去るよう命じた。これもまた、Appleに下された命令だ。

WhatsAppやFacebookのようなソーシャルメディアアプリもときどきやられているし、The New York TimesやWall Street Journalのような新聞のアプリもブロックされている。

アプリストアに関する情報サービスSensor Towerによると、ニュースで報道される前の週には、CallKitを使っているアプリが2ダース、削除された。

下表は、そのリストだ。削除された日付とアプリの発行者の名前もある:

Sensor Towerによると、ほかのストアから削除されたアプリもあるが、同社はそのデータを持っていない。

また上表は、そのアプリのカテゴリーで上位1500位に入るほど多くダウンロードされたもののみである。そのほかについては、Sensor Towerにもデータを拾えない。でもランク外のアプリはダウンロード数も少ないから、削除のインパクトも小さいだろう。

しかしそれでもなお、このリストにはいくつかのよく知られている名前が並んでいる。CiscoのWebex Teamsや、Googleのビデオ通話アプリDuoなどの名も、そのほかのVoIPオペレーターやプロバイダーたちと一緒に登場している。

以下は、9to5Macが見つけたAppleのメールの全文だ:

【後略】
〔訳注: メール本文(英文)の訳を略します。CallKitに関する中国政府の要請について述べられています。〕

From Apple
5. Legal: Preamble
Guideline 5.0 – Legal

Recently, the Chinese Ministry of Industry and Information Technology (MIIT) requested that CallKit functionality be deactivated in all apps available on the China App Store. During our review, we found that your app currently includes CallKit functionality and has China listed as an available territory in iTunes Connect.

Next Steps

This app cannot be approved with CallKit functionality active in China. Please make the appropriate changes and resubmit this app for review. If you have already ensured that CallKit functionality is not active in China, you may reply to this message in Resolution Center to confirm. Voice over Internet Protocol (VoIP) call functionality continues to be allowed but can no longer take advantage of CallKit’s intuitive look and feel. CallKit can continue to be used in apps outside of China.

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

GDPRの施行でアメリカのニュースサイト触法懸念でヨーロッパからの読者を敬遠

EUの新しいプライバシー法が施行された金曜日(米国時間5/25)には、アメリカの一部のニュースサイトがヨーロッパの読者にとって存在しなくなった。そのGeneral Data Protection Regulation(GDPR)と呼ばれる規則は、消費者の何らかの個人データを集めるインターネット企業が従うべき厳格な要件の集合を定めている。その影響はきわめて大きいので、アメリカのメディア企業Troncは、何かが違反と見なされることと、それがもたらす予期せざる結果を恐れて、ヨーロッパの読者をすべてブロックすることに決めた。

EUをブロックするTronc傘下のサイトは、Los Angeles Times, The Chicago Tribune, The New York Daily News, The Orlando Sentinel, The Baltimore Sunなど、地方の名門紙が多い。Lee Enterprises傘下の新聞、The St. Louis Post Dispatch, The Arizona Daily Starなども、ヨーロッパの読者をブロックした

[Tronc傘下の新聞はどれもGDPRに違反しているようだ、ヨーロッパからのトラフィックを遮断した]

ヨーロッパの人たちが読まなきゃ(当面)文句ないだろう、と考えたTroncと違って、アメリカの大手全国紙の多くは、Webサイトの問題箇所を削除改変したバージョンを提供したり、ユーザーデータの利用に関してオプトインを求めたりしている。NPRは、同サイトのプレーンテキスト・バージョンを読者にすすめて、喜ばれている。

[USA TodayのGDPR遵守バージョンは広告も自動再生ビデオもなく、すっきりしてとても良い]

多くの地方紙が、その多くがアメリカの市場に貢献しているEUのユーザーを遮断して良しとしているが、一部は、これを機にむしろ、国際的な読者を惹きつけて目立とうとしている。彼らは、のけ者にされたヨーロッパのユーザーに、遮断作戦を公然と批判するよう、すすめている。

彼らは、批判されて当然である。GDPRのプライバシー規則は2016年4月に採択されたから、企業がコンプライアンスを整備する時間は規則の施行まで2年もあったのだ。

GDPR入門記事(未訳)

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

アシュトン・カッチャーが語るスタートアップ投資の目的と戦略

【編集部注】筆者のアシュトン・カッチャーは俳優兼投資家で、Sound Venturesの共同創業者でもある。

注:本稿の英語原文はAtriumの記事を転載したもの

これまで何度も投資先の選び方について訊かれたことがある。投資先のステージは? 収益指標は? どのセクターか? と。

しかし私は企業のステージにこだわるのではなく、難しい課題を解決しようとしている優秀な人たちに投資する気持ちでいる。

明日をより良いものにするための力を備えた、素晴らしい投資家を見つけるというシンプルなゴールに集中することこそが、私の投資戦略のキモだ。

アシュトン・カッチャー流投資の「公式」

多くのベンチャーファンドはリターンの最大化に注力している。彼らは複雑な経済モデルを使い、各投資先候補について良いケース、悪いケースの両方で最終的に株式がどれほど希薄化するかといったことを計算しているのだ。

しかし私はそんなことはしない。ただ最高に優秀な人たちに投資するだけだ。

さまざまな難しい課題に挑む、世界中の頭脳明晰な人たちと一緒に仕事をするのはとても楽しいし、往々にしてそうすることでリターンが生まれる。

なお、投資判断では以下の2つの要素を重視している。

  • リターン
  • 幸福度

まずはリミテッドパートナー(LP)のためにも、期待リターンを精査する。5年から8年、もしくは10年で6〜10倍のリターンが得られる可能性はあるか? もしもその答えがNoならば、時間とお金をかけるまでもない。

しかしこれが唯一の判断基準ではない。

もしも私たちが投資先企業を喜んでサポートしたいと感じられ、さらにLPにもある程度のリターンを提供できると自信を持って言えれば、その企業には投資する価値がある。

一見直感に反するように映るかもしれないが、実際に第一号ファンドのリターンは8〜9倍の水準にある。

ちなみに投資額すべてが無駄になったこともあるが、そうでないことの方が多かった。

100倍ものリターンを叩き出す企業はそうそうないが、5〜6倍のリターンで大事な課題を解決できた企業はいくつも存在する。だからこそ、金銭的なリターンと、問題解決までの道のりを投資先と一緒に旅することで得られる幸福感の両方を考えることで、投資結果の全体像を掴むことができるのだ。

Image: Bryce Durbin/TechCrunch

無知の知

数字の壁で自分を囲ってしまうと素晴らしい企業を見逃してしまいがちだし、数字だけに頼るのは長期的に見て良い戦略とは言えない。

というのも投資判断の時点では、どのプロダクトが「金のなる木」になるかを予測するのは難しいことがあるからだ。

しかしユーザーに十分な価値を提供できているから、そのうちマネタイズもできるだろう、と考えられるからFacebookのような企業に投資できるのだ。

もしも数字だけを見ていれば、そうはできないだろう。

8年ほど前に、メンターのひとりと話をしていたときにこんなことがあった。彼はある10社の名前をホワイトボードに列記して、私に「まずバリュエーションが高いと思う順に企業をランク付けしてみろ。そしてその次に収益額が大きいと思う順に再度ランク付けしてみろ」と言うのだ。

私はどちらのリストについても、1位と5位と7位に同じ企業の名前を書いた。

しかし実は収益額が一番小さい企業のバリュエーションが一番高く、逆に収益額が一番大きい企業のバリュエーションが一番低かったのだ。

Image: Lee Woodgate/Getty Images

創業者に求めるもの

どのスタートアップに投資するときも、私は以後5〜10年は創業者と一緒に仕事をすることになる前提で考えている。

魔法の公式とまでは到底呼べないが、私が投資を決める際の条件として設定している4つの要素が以下だ。

1. 専門知識

良い創業者というのは、自分が取り組もうとしているビジネスの分野について独自のインサイトを持っており、それがスタートアップの武器になる。そして専門知識とは以下の3つのどれかを指す場合が多い。

  1. 消費者行動に関する深い理解
  2. 時間軸に沿ったインサイト
  3. データ

通常、創業者からは何かしらの鋭い洞察をハッキリと感じることができる。だからこそ投資家はその人が課題解決に必要な専門知識を持っていると自信を持てるのだ。

2. 粘り強さ

想像できないほど辛い場面でも耐えぬける粘り強さが創業者には要される。

その証拠に、すべてが計画通りにいったという起業家の話はこれまで一度も聞いたことがない。

そのため何か予想外の事態が起きたときに、その苦難を頑張って乗り越えようという気持ちと能力があるかというのが重要なのだ。

これはなかなか判断が難しい資質でもある。普段私は創業者と面と向かって会ったときの直感を信じるようにしている。

3. 目的

3つめは、投資先候補がつくろうとしているものは、創業者が個人的に情熱を抱いているもっと大きな目的と何かしらの関係があるか、という点だ。

これはつまり、どんなプロダクトであっても、そこに創業チーム自身や彼らの考え方、信念といったものが反映されているかどうかということだ。何か問題があったときや困難な壁に立ち向かうときにこそ、創業者の信念が重要になってくる。

4. カリスマ性

素晴らしい創業者には一定のカリスマ性がある。特にCEOになろうとしている人物であればなおさらだ。

真の意味のカリスマ性を持った創業者に会うと、私は今の仕事をやめてでもその人と一緒に働きたいと感じる。そもそも投資家が今の仕事をやめてでもチームに加わりたいと思えなければ、その企業が雇おうとしている人がそう感じるわけもない。

採用はCEOの一番難しい仕事だ。

CEOは自分自身やビジョン、そして会社を売り込まなければならない。もしも私さえ説得できないほどのカリスマ性であれば、恐らく誰にも相手にはされないだろう。

Image: Boris Austin / Getty Images

私が警戒する創業者のタイプ

望ましくない創業者のタイプというのはいくらでもあるが、私が特に注意しているのは以下のような人たちだ。

1. 行動指針に問題がある

私は基本的に行動指針や主義をとても重視している。

特に男女や人種間の平等については自分なりの判断基準を持っているし、人間として尊敬できる人と働くことにしている。そのため、投資先企業やその創業者にも私と似たような行動指針を持っていてほしいのだ。

これは私が自分の会社を代表するように自分たちの会社を代表する人たちとつながっていたいと言い換えることもできる。

人は色んな数値やモデル、予測に簡単に惑わされてしまうものだが、だからといって定量的な情報の重要性が変わるわけではない。

むしろ私は数字と一緒にビジネスを構築する人間を見ている。とにかく私は人間として信頼でき、他者に敬意を払い、モラルがある人と仕事がしたいのだ。

2. 専門知識の欠如

もしも創業者が数字に関する質問に答えられなければ、すぐにその企業からは手をひいたほうがいい。

よく私は、投資先候補の分野について創業者に何度も質問をする。これまで見たこともないような、まったく新しくてディスラプティブなビジネスを実現しようとしている人はたくさんいるが、その目新しさに興奮して経済的な側面を見失ってはいけない。

業界の状況や仕組みについての理解がなければ、すぐにその人に専門知識がないということがわかる。

そしてもしも業界を理解せずに独自のインサイトを持ってるとしても、その人は特別なプロダクトを生み出すことはできないだろう。

3. 他人の時間を大切にしない

自分のプロダクトを売り込むのに必死な人は、基本的な他者の理解というとても大切なことを忘れがちだ。

賢い人はいつどのように連絡すればいいのかをよく心得ている。

実際に私は、何の紹介もなく突然送られてきたメールであっても、内容がよく練られていて、私自身や私の時間に敬意を払っているものには応えている。

エレベーターピッチに応じたこともある。

赤の他人とミーティングをしたこともある。

あなたの時間にさえ気を払わない人が、他人の時間を大切にすることはないだろう。そんな人のビジネスがうまくいくはずはないと私は考えるのだ。

創業者や企業から連絡があっても、私の時間や私が興味を持っていることに対する敬意や思いやりが感じられないと、彼らの無礼さに気付かずにはいられない。

Image: Bryce Durbin/TechCrunch

スタートアップの成長に関する投資家としての役目

資金を差し出すだけが投資家の仕事ではない。私たちの仕事は、専門知識や業界の情報、コネクションを投資先に提供することでもあるのだ。

スタートアップの成長ステージは(紙の上では)以下のようにまとめることができる

    1. 初期の仮説検証
      • ビジネスアイディアの考案
      • MVP(実用最小限のプロダクト: minimum viable product)の開発
      • MVPを顧客に届ける
    2. フィードバックループの確立
      • 顧客がプロダクトを気に入っているか確認
      • 顧客を巻き込んだフィードバックループを確立し、顧客の意見に沿ってプロダクトを改善できるようにする
    3. 会社設立
      • 必要最小限の人員を採用
      • プロダクトマーケットフィット達成
      • ターゲット全員にリーチできるようマーケティング
      • チームを作り上げる
    4. 追加の資金調達

これまでの12年間におよぶ投資活動のなかで、私は各ステージにいる企業を見てきた。それぞれのステージで求められるものは違うため、次のステージへ移るには新たな課題を解決しなければならない。

そこで創業者は、これまでに各ステージを経験して理解し、何を心得るべきか、そしてどうすれば次のステージへと移れるかといったことを知る人を仲間にすべきだと私は考えている。

そこで投資家が力を発揮するのだ。

Image: Shutterstock

例えば自己資金ですべてをまかないつつ、スケールするというのはなかなか難しいことだ。

多くのファウンダーが初期に陥る失敗として、組織に多様性や専門性をもたらす人よりも、自分に似た人を採用するというものがある。

初期の採用活動が終わった後は、スタートアップの中にスタートアップを構築するつもりで、マイクロマネジメントからマイクロマネジメントへと移行し、組織がスケールする上で必要になるさまざまな部署を充実させていく。

似たような道のりをたどった企業へ投資したことがある投資家であれば、各マイルストーンを達成する上で注意すべき点をアドバイスできるのだ。このようなアドバイスを受けられなかったために道をそれてしまったアーリーステージ企業はたくさん存在する。

成長ステージに移ってからも資金調達は一筋縄ではいかない。数々のチェックポイントを通過し、ようやく追加資金を調達した後は、その資金を使ってプランを実行していかなければいけない。

最終的に上場するか誰かに事業を売却することになったとしても、これもまた信じられないほど困難なプロセスで、ここまでの時点で心の準備ができている創業者というのは珍しい。

もちろん個々の企業の事情はそれぞれだ。

もしもあなたの会社が2、3人の小さなチームであれば、投資家を10人ほどチームに迎えることを考えてもいいかもしれない。そのときは、各投資家が異なる経験を持っていて、違う会社に属しているようにした方がいいだろう。

名の知れた企業から資金を調達しようとする創業者がたくさんいるが、本当に必要なのは自分たちのニーズや課題を理解し、適切なアドバイスをしてくれる個人であって、その人がどの企業出身なのかは関係ない。

最後はやはり目的と行動指針

誤解のないように伝えておくと、私は数値に関しても厳しい判断基準を設けている。

TAM(市場規模:Total Addressable Market)やNPV(正味現在価値:Net Present Valut)、IRR(内部収益率:Internal Rate of Return)といった指標もチェックする。

しかし大多数の投資家に比べると、私はビジネスが持つ人類への影響やCEOの能力に重きを置いている。

今後投資活動を続けるうちに、私の判断基準がもっと厳しくなる可能性もあるだろう。

しかしそれまでのあいだは、現在のように私が興味のある課題に取り組んでいる優秀な人たちと仕事をしていくつもりでいる。

結局のところ難しい課題を解決しようとしている素晴らしいチームを見つけられれば、お金は後からついてくるものなのだ。

注:本稿の英語原文はAtriumの記事を転載したもの。

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(翻訳:Atsushi Yukutake

Facebookは多くのヘイトシンボルからとくにカエルのペペだけを選んで処罰

Facebookは、フィクションのキャラクターを利用したヘイトコンテンツを黙認してきたが、しかしPepe the Frog(カエルのペペ)だけは、ヘイトスピーチのシンボルとしてあまりにも定着してしまったので、この漫画の蛙にかぎって、特別のポリシーを適用することになった。

Motherboardが入手したFacebookの内部文書によると、漫画家のMatt Furieが作った人畜無害な漫画の蛙は、コンテンツをレビューするFacebookの社員が“ヘイトに関連して使われている”と判断した場合には削除すべし、というおかしな名誉を担うことになった。

出典: Motherboard

ミームとしてのペペの人気は下り坂のようだから、Facebookのこのポリシーは、ADLなどの団体が蛙をヘイトシンボルと分類していることが、契機かもしれない。ぺぺはオルタナティブ右翼(alt-right)が採用するよりずっと前から、ごく一般的なミームだったが、しかしその後、インターネット上の大量のフォトショッパー(Adobe Photoshopでいたずら画像を作る人びと)たちが短期間で大量の愚作怪作を作って世間に広めた。ほかにも、たとえばナチの画像と同居させられるHomer Simpsonのようなキャラクターがあるにもかかわらず、今回Facebookがとくに、ペペだけを取り上げたのは興味深い。

今本誌TechCrunchは、Facebookに問い合わせている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Appleが透明性レポートに政府からのApp Storeアプリ取り下げ要求を含める

Appleが、同社の透明性レポートの改良を目指している。その年に二度出るドキュメントの最新バージョンを発表した同じ日に同社は、今後のアップデートではApp Storeに対する政府の取り下げ要求を含める、と言明した。その最初のレポートは7月1日から12月31日までのもので、2019年にリリースされる。

その情報により、世界におけるAppleの活動と政府の要請に関する詳しい実情が分かるだろう。今後のレポートでは、どこの国の政府がそんな要求をしたのかが分かるし、またAppleがそれに応じたか否かも分かる。

具体的なアプリケーション名も明かす、とは言っていないが、もしそれが分かれば、取り下げ要求の動機を推察することもできる。最新のドキュメントのGovernment and Private Party Requestsの部分には簡潔に、“何かの法令や政策に違反しているという主張に基づいて行われた政府のAppStoreからのアプリの取り下げ要求を報告する”、と書かれているだけだ。

今このレポートは数字だけを挙げているが、レポート作成時点までの1年間で、国家安全保障に関わる政府からの要求が16000件あまりあり、前年度に比べて20%増加している。ロイターの記事によると、AppleだけでなくFacebookやGoogleも要求の大きな増加を見ている。

各国の政府がテクノロジーへの関心を深めるとともに、この数字はさらに大きくなっていくだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

GDPR施行、“同意の強制”でさっそくFacebookとGoogleに対し初の提訴

2年の移行期間を経て個人データの保護を目的とした、欧州の新しいプライバシーフレームワークGDPR(EU一般データ保護規則)が施行された。これを受け、長らくFacebookのプライバシー侵害を批判してきたMax Schrems(日本語版編集部注:Schremsは弁護士である)は、‘同意するか、利用をやめるか’をユーザーに迫るテック企業を相手どり、すかさず4つの訴状を提出した。

この訴状は、不特定の個人を代表していて、Facebook、Facebook傘下のInstagram、同じくFacebook傘下のWhatsApp、そしてGoogleのAndroidに対するものだ。

Schremsは、これらの企業がユーザーの個人情報の使用を続けるために、ユーザーに“同意を強制する”戦略をとっていると批判している。その主張は、サービスを提供するにあたり同意が厳密に求められる場合を除き、ユーザーは自由な選択を与えられる、とする法律に準拠している(この点について、Facebookは同社の主なサービスは広告ターゲッティングのための個人情報蓄積ではなく、ソーシャルネットワーキングであると主張している)。

「これは極めて明快なことだ。同意は、サービスに必要なものではない。全てに対し、ユーザーはイエスかノーの選択権を持っているべきだ」とSchremsはコメントしている。

Schremsはさらに「Facebookはこれまで、同意しないユーザーのアカウントを強制ブロックしさえしてきた。つまり、最終的にユーザーはアカウントを削除するか、同意ボタンを押すかを選ばなければならなかった。それは自由な選択とはいえず、北朝鮮の選挙プロセスを思わせるようなものだ」と付け加えた。

我々は、訴状が出された4社にコメントを求めていて、反応があればアップデートする。[アップデート]Facebookは個人情報保護管理者Erin Eganの名で次のようなコメントを出した:FacebookはGDPRを順守すべく、18カ月にわたり準備を進めてきました。ポリシーをより明確なものにし、プライバシー設定も簡単に見つけられるようにしました。また、アクセスやダウンロード、情報の削除などができる、より良いツールも導入しました。こうしたプライバシーを改善する取り組みは5月25日でもって終わり、というわけではありません。例えば、現在、我々は履歴削除の機能の追加にも取り組んでおります。この機能では、ユーザーは、サービス使用の情報を我々に送るウェブサイトやアプリを確認でき、またそうしたサービス使用情報をアカウントから削除することができます。ユーザーの閲覧データの保存機能をオフにすることもできます。

Schremsはつい最近、GDPR発効に伴い、戦略的提訴にフォーカスした非営利のデジタル人権団体を立ち上げた。今回の提訴はクラウドファンディングで設立されたこのNGOを経由してのものだ。NGOの名称はnoyb(none of your businesssの略)だ。

これまでのGDPRの解説で指摘してきたように、今回の規則では、重要なことに関しては個人情報の強制収集を認める一方で、noybのような非営利団体が個人を代表して提訴を行うことを認める法の履行を強化している。つまり、大企業と個人消費者の権利の間に横たわっている不均衡を正そうとしているのだ。

GDPR にある不均衡是正の条項は、EUの加盟各国が適用を除外することもできる。なぜ4社への提訴がオーストリア、ベルギー、フランス、ドイツのハンブルグで行われたのかの理由はまさしくここにあり、こうした国々ではプライバシーの権利を守るための強力なデータ保護当局がある。

提訴されたFacebookとFacebook傘下の会社が欧州本部をアイルランドに置いていることを考えると、アイルランドのデータ保護当局もこの提訴に巻き込まれる可能性が高い。データ保護という点において、欧州内ではアイルランドの評判は高いものではない。

しかし、共通する懸念や国境を超えたサービスの場合、GDPR では異なる管轄でもDPAs(追訴延期合意)の適用を可能にしている。つまり、noybの提訴は、この新しい体制を試す狙いもあるといえる。

GDPRの罰則体系では、大きく違反した場合、その違反した企業の収益の最大4%にあたる罰金を科すことができる。FacebookやGoogleに当てはめて考えると、違反すればそれぞれ10億ユーロ超の罰金を科せられる可能性があるということだ。

少なくとも今回の初提訴に限っていえば、EUの新規則は法の執行をソフトに展開することになる。というのも、もし新ルールを満たしていないようであれば、企業はそれに応じたものになるよう見直すことができるからだ。

しかしながら、企業が法を意図的に自己解釈して歪めようとしているとなった場合は、それを取り締まるためにすみやかに行動に移す必要があると判断することになる。

「すぐさま数十億ユーロもの罰金を科すわけではない。しかし、企業が意図的にGDPRを反故にした場合には罰金が科せられるはずだ」とSchremsは述べている。

つい先日、Facebook創業者のマーク・ザッカーバーグはパリで開かれたVivaTech会議のステージで、FacebookはGDPR順守のために抜本的な変更を実施したわけではない、Facebookユーザーの“大方”は新たな同意フローを経てターゲット広告を喜んで選択している、と主張した。

「我々は、5月25日に間に合うよう、何週間にもわたってGDPRに合致するフローを展開してきた。その中で興味深かったのは、ユーザーが使っているウェブサイトやアプリから送られてくるデータを、私たちが広告を最適化するために使うことについて、人々の多くがよしとみなしていることだ。これはなぜかというと、もしあなたが、使っているサービスの中で広告を喜んで見ようという人であれば、関連のあるいい広告をのぞむからだ」と述べている。

ソーシャルネットワーク業界において圧倒的存在であるFacebookだが、ターゲット広告を受け入れるか、却下するかという、選択の提供は行わない、とは彼は言わなかった。FacebookがGDPR施行前に明らかにした新たな同意の流れでは、ターゲット広告を受け入れたくないという人にFacebookを完全にやめるという選択肢を用意しているだけだ。それが意味するのは、この強力なネットワークは人々にさほどの選択を与えていないということだ(加えて、Facebookが引き続き非ユーザーの追跡を行うということは、指摘するに値するだろう。というのも、たとえFacebookのアカウントを削除しても、Facebookがあなたの個人データを使用することを止めるという保障は得られないからだ)。

今回の新規則でFacebookのビジネスモデルがどれくらい影響を受けるかについて、ザッカーバーグは特に大きな変化ないと主張した。「なぜなら、自分のデータがどのように使われるかというコントロール権を人々に与えるというのは、サービス開始時からのFacebookの基本原則だからだ」。

「GDPRによっていくつかの新たなコントロールが加えられ、そこには我々が応じるべきものもあった。しかし全体的には、これまで我々が過去に取り組んできたことと大きな差はない」「軽視しようとしているわけではない。この新ルール順守のためにやらなければならないことはたくさんある。ただ、全体として、このルールの真意は私たちがとってきた姿勢と大きく変わるものではない」と述べている。

「人々が望む方法でつながるツールを提供し、GDPRのような規則に込められた理想の社会を築くために、どれくらい長い間考慮したことか。よって、受け入れるべき新ルールに消極的でいようとは思っていない。しかし、同時に、この手のことをどう考えてきたかという点でこの規則が大きな出発点となる、というふうには考えていない」。

ザッカーバーグはこうしたテーマで、今週はじめにあったEU議会との会合でかなり手厳しく、そして多岐にわたる質問を受けたが、意味のある回答は避けた

ゆえに、EUの議員はさっそく気概を試すことになりそうだ。その気概というのは、例えば、Facebookという巨大テック企業がビジネスモデルにおいて法を自己解釈した場合に、法的措置をとるかどうかということになる。

プライバシー法というのは欧州では特段目新しいものではない。しかし強力な拘束力を持たせたという点において風穴をあけた。少なくとも、GDPRには罰則体系が導入された。この罰則は威力を持つと同時にインセンティブをも与える。またSchremsやnoybといった先駆的な存在もあることから企業は訴訟も意識せざるを得なくなった。

Schremsは、GDPRが是正をサポートすべきかという賛否両論はあるものの、同意を得るためにユーザーに「同意するか、利用をやめるか」と迫るような強引なやり方を大企業はとることができる一方で、スタートアップや地方の企業はできないだろうと指摘する。

「同意強制に反対する取り組みは、企業がユーザーに同意を強制できないようにすることを保証するものだ。これは、独占企業が中小企業に対し優位に立つことにはならないという点で、とりわけ重要だ」と述べている。

イメージクレジット:noyb.eu

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(翻訳:Mizoguchi)

死亡事故を起こしたUberの自動運転車は歩行者検出から衝突まで6秒あったのに緊急ブレーキが無効にされていた

【抄訳】
Uberの自動運転車が三月に起こした死亡事故に関する、国の交通安全委員会(National Transportation Safety Board, NTSB)の最初の報告書が、車は衝突の6秒も前に歩行者を検出していたが、緊急ブレーキシステムが意図的に無効にされていたため、減速も停止もしなかったことを、確認している。

UberはNTSBにこう述べている: “緊急ブレーキ操作は、その車両がコンピューターのコントロール下にある間は有効になっていない。それは、車両の不安定な動きを未然に防止するためである”。言い換えると、強引にスムーズな走行を確保するためだ。

“介入して行動することは車両の運転者に任されていた。システムは運転者に警報するよう設計されていなかった”。運用時に無効にするのなら、なぜそんな緊急ブレーキ機能がそもそも存在するのだろう?

そのVolvoが内蔵している安全システム、たとえば衝突回避や緊急ブレーキ機能も、自動運転モードでは不能にされていた。

【後略】
〔以下は筆者のUberを非難する感想文(かなり長い)のみ。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Essentialが次期スマホの開発中止、身売り検討か。アンディ・ルービン「売れる製品に集中するため」

eng-logo-2015「Androidの父」として知られるアンディ・ルービン氏率いるEssential Productsが、わずか1年ほどでスマートフォン販売の中止を検討していると報じられました。ルービン氏本人はスマートフォンからの撤退を明言していないものの「より大きな売上げが期待できる製品に集中するため、いくつかの製品をキャンセルすることもある」とツイートしています。

Essentialといえば2017年5月に発表した「PH-1」は、 “ノッチつき狭額ディスプレイ” を搭載したスマートフォンのはしりとも言え、チタンやセラミックを奢った高級機種としても消費者からの羨望を集めました。

しかし、その初期モデルにはタッチスクリーンの不具合があったり、また発売時の価格が699ドル(現在は499ドル)とAndroidスマホとしてはかなり高価だったこともあり、商業面で成功したかと言えば、意見の分かれるところかもしれません。伝えられるところでは、累計販売台数は少なくとも15万台とされます。

Bloombergによると、Essentialは現在、PH-1とカメラアクセサリー、特許ポートフォリオ、開発中とされるスマートホーム向けデバイスといった事業・資産から、会社全体の売却をも含めた議論をしている最中とのこと。そのためクレディ・スイス・グループと契約し、すでに少なくとも1社の買い手候補をみつけているとされます

またPH-1の後継モデルとなるスマートフォンの開発はすでに中止されたとBloombergは報告しています。ただしそれは、Essentialがスマートフォンから撤退しようとしているのではなく、製造担当をFoxconnから変更する検討のためとされています。

アンディ・ルービン氏本人は「われわれは常に複数の製品を同時に開発しています。そしてより大きな売上げにつながりそうな製品に集中するためには、いくつかの製品開発をキャンセルすることもあります。われわれはモバイルから家庭用までを含む、革新的な製品にすべての力を注いでいます」とEssentialの現状をツイートしたものの、会社の売却の可能性に触れる発言はしていません。

Engadget 日本版からの転載。

ビジネスプロセスオートメーションのWorkFusionが$50Mを調達して買収に向け力をつける

ビジネスプロセスオートメーションのソフトウェアを作っているWorkFusionが、同社の4月の5000万ドルの資金調達ラウンドに新たな投資家を2社加えた。

これで同社の新たな戦略的投資家は、大手保険会社のGuardian、ヘルスケアサービスプロバイダーNew York-Presbyterian、商業銀行のPNC Bankとなる。主に人工知能企業に投資しているベンチャー投資家のAlpha Intelligence Capitalも、この新たな投資に参加した。

企業が手作業で、あのサービスを使ったり、このサービスを使ったりしてやっているビジネスプロセスを、WorkFusionは最初のうち、クラウドソーシングで獲得した労働者にアルゴリズムを教育訓練して、それらのワークフローの自動化*を行っていた。そのころからすでに10年近い年月が経っているが、Crunchbaseによれば、その間に約1億2100万ドルの資金を調達している。それが今では同社の評価に結びつくし、同社の中核的市場である金融サービスと保険業界には、本物のファン層が形成されている。〔*: SaaSインテグレーション、クラウドインテグレーションなどとも呼ばれる。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

警告:安価なAndroid携帯電話の中にはマルウェアがプリインストールされているものがある

Avastは、Googleの認定を受けていない多くの安価なAndroid携帯電話が、マルウェア(悪意あるソフトウェア)で汚染された状態で出荷されていることを発見した。このマルウェアによって利用者は望んでいないアプリをダウンロードさせられてしまう。Cosiloonと呼ばれるこのマルウェアは、アプリの宣伝をしたり、ユーザーを騙してアプリをダウンロードさせたりするために、画面上に広告を表示する。ZTE、Archos、myPhoneから汚染されたデバイスが出荷されている。

このマルウェアはドロッパーとペイロードで構成されている。「ドロッパーは難読化されていない小さなアプリケーションで、汚染されたデバイスの”/system”パーティションに置かれています。このアプリは全く目立たないもので、『設定』の下にあるシステムアプリケーションのリストの中でしかユーザーには見えないようになっています。私たちは、『CrashService』あるいは『ImeMess』という名前の2つの異なるドロッパーを目撃しています」とAvastは書いている。その後ドロッパーはウェブサイトに接続し、ハッカーが電話にインストールしたいペイロードをダウンロードする。「XMLマニフェストには、何をダウンロードするか、どのサービスを開始するかといった情報や、特定の国やデバイスを感染から除外するようにプログラムされたホワイトリストが含まれています。しかし、私たちはホワイトリストが使用された国を見たことはなく、初期のバージョンではほんの数個のデバイスしかホワイトリストに登録されていませんでした。現在は、ホワイトリストに登録されている国やデバイスはありません。CosiloonのURL全体がAPK(Androidのアプリケーションパッケージ形式)内にハードコードされています」。

ドロッパーはシステムのファームウェアの一部であり、簡単に削除することはできない。

要約すると:

ドロッパーは、暗号化されていないHTTP接続を介してダウンロードされたマニフェストの中に定義されたアプリケーションパッケージを、ユーザーの同意なしにインストールすることができます。
ドロッパーは、メーカー、OEM、そしてキャリアをつなぐサプライチェーンのどこかでプレインストールされています。
ドロッパーはデバイスのファームウェアの一部であるシステムアプリケーションであるため、ユーザーが削除することはできません。

Avast Mobile Security(Google Play Storeからダウンロード可能)を使えばペイロードを検出して削除することができるが、このアプリからではドロッパー自身を無効化することはできないため、Avastはユーザーが「設定」の中から、”Crash Service”もしくは”ImeMess”というアプリを探して手動で「無効化」することを推奨している(サイトでの説明はこちら)。ドロッパーは、アンチウイルスソフトを携帯電話上に見つけた場合には、うるさい広告表示は停止するものの、それでもディフォルトブラウザーでブラウジングをしている最中にアプリのダウンロードを勧めてくる。もちろろんそれは、より沢山の(より悪質な)マルウェアたちを招き入れるためのものである。Engadgetの指摘によれば、感染ソフトは、マルウェアを内蔵した何千台ものコンピュータが出荷されたLenovoの “Superfish”脅威に似ているということである。

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(翻訳:sako)

細胞培養技術で“人工フォアグラ”実現も、インテグリカルチャーが3億円を調達

細胞培養技術を用いた食料生産に取り組むインテグリカルチャーは5月25日、リアルテックファンドなど複数の投資家を引受先とした第三者割当増資により、総額で3億円の資金調達を実施したことを明らかにした。同社にとってはシードラウンドとなる位置付けで、投資家は以下の通りだ。

  • リアルテックファンド(リード投資家)
  • Beyond Next Ventures
  • 農林漁業成長産業化支援機構(A-FIVE)
  • MTG
  • ユーグレナ
  • 北野宏明氏(ソニーコンピューターサイエンス研究所代表取締役社長)
  • その他非公開の投資家

今後は同社の細胞培養システムの大規模化と価格低減の実現に取り組みながら、組織体制を強化し事業化(商品化)に向けて舵を切っていく方針。まずはコスメやサプリメント向けの原材料から始め、その後は人工フォアグラなどさまざまな細胞農業製品を売り出していく計画だ。

世界で注目浴びる“クリーンミート”

インテグリカルチャーが取り組んでいるのは、特定の細胞を培養することで食肉などを生産する「細胞農業」と言われる領域。特に細胞培養で作られた食肉「クリーンミート(純肉)」は、動物を殺さずに生産できる持続可能なタンパク源として期待されていて、世界的に関連のスタートアップが生まれてきている。たとえばビルゲイツ氏らが出資しているMemphis Meatsはその一例だ。

培養肉を作るには細胞を培養液の中で増やし、肉の塊へと固めていくことになる。ただインテグリカルチャー代表取締役の羽生雄毅氏によると、これまで培養液の価格がひとつの課題となっていたそう。同社では現行の培養液に含まれる牛胎児血清(FBS)を、一般食品を原料とする「FBS代替」で置換する技術を開発。動物由来成分を不使用にすることで、低価格の培養液を実現した。

同社のコアテクノロジーである汎用大規模細胞培養システム「Culnet System」とともに利用すれば、細胞培養に必要な培養液のコストを1リットルあたり10円以下、従来の1万分の1以下にまで抑えることができるのだという。

なおCulnet Systemは外部から成長因子を添加せずに、さまざまな細胞を大規模に培養できるのが特徴で特許も取得している。この技術を用いてすでに鶏肝臓細胞の大規模培養により「鶏フォアグラ」を試作するなど、コンセプト実証を実施済み。従来の方法では細胞質100gで数百万円のコストがかかっていたが、同社の技術により一部の種類の細胞については100gで1万円以下相当まで原価を下げることができ、複数の事業会社から引き合いを受けているという。

また同社の技術は何も食肉を作ることだけに限定したものではないため、再生医療に繋がる研究として人の細胞を試したりもできるそうだ。

数年後には細胞農業製品が続々と市場にならぶ?

冒頭でも触れた通り、同社では今後さらなる価格低減と生産システムの大規模化を段階的に実現し、2018年中にパイロットプラントを製作、2019年末から2020年初頭にかけて商業プラント1号機を建設する予定。

商品化については、2020年を目処に化粧品・健康食品向けの原材料からスタート。その後はフォアグラを含め化粧品・健康食品・一般食品など、さまざまな細胞農業製品を販売していく計画だ。

「(人工フォアグラについては)実際に市場に出すとなると、規制当局との話し合いや販路の獲得なども必要になるので2023年頃を目処に考えている。(現時点では)最初は既存の製品より2割ほど高い価格での販売を考えているが、2020年代半ばには同等の価格で提供したい」(羽生氏)

市場にだすタイミングでは「ものすごく硬い、苦い」といったようなことはなく、食品として成立している状態が前提。またアレルゲン物質を含まない肉など、成分をアレンジすることで安全面などに配慮したものが作れるのだという。

インテグリカルチャーのメンバー。写真右から4人目が代表取締役の羽生雄毅氏

インテグリカルチャーは代表取締役の羽生氏が東芝研究開発センターを経て2015年10月に創業したスタートアップ。オックスフォード大学出身の羽生氏を含め、理系の大学院で博士号を取得したメンバーも数名在籍する。

もともとは培養肉の実用化を目指し、研究者やバイオハッカー、学生らが集ってできた有志プロジェクト「Shojinmeat Project」が始まり。産業化を推進する目的でインテグリカルチャーの設立に至ったのだという。

今後はNPOなどとも協力し、細胞農業の分野を盛り上げるためのエコシステムを形成。その中でインテグリカルチャーでは同社の技術を製品化し「増加を続ける世界の食肉需要に対して、持続可能な供給手段」の実現を目指す。

 

デバッグをワークフローに統合してエラーの発見と修復を迅速化するSentryがS16Mを調達

デバッグを大幅に効率化し、その所要時間を“5時間から5分に短縮する”と自称するSentryが今日(米国時間5/24)、これまでの投資家NEAとAccelがリードするシリーズBのラウンドで1600万ドルを調達したことを発表した。NEAとAccelは、Sentryの2年前のシリーズAにも参加している。

協同ファウンダーでCEOのDavid Cramerによると、このラウンドでSentryの調達前評価額はおよそ1億ドルになった。同社が最近リリースしたSentry 9は、同社のそのほかのソフトウェアと同様、オープンソースだ。Sentry 9を使うとエラー修正をデベロッパーのワークフローに統合/一体化でき、コードの各部を担当しているデベロッパーに自動的に通知を送り、環境でフィルターする*ことによって、問題箇所の特定を助ける。またそれにより、複数のチーム間のコラボレーションも可能にする。同社によると、この方式ならバグフィックスに要する時間が“5時間から5分に短縮される”、という。〔*: 参考記事

同社は、とくにプロダクトのチームでは、“デベロッパーと彼らに隣接しているロールを重視する”、とCramerは語る。そこで同社が次に出す予定のツールは、単純なバグでなく、アプリケーションのパフォーマンス管理に関連したより深い疑問に答えるものだ。

“今の弊社のツールが答える疑問は、‘ここのこれが壊れているんだけど、なぜ?’というレベルの疑問だ。それをもっと拡張して、‘これら一連のものごとが同じ理由で壊れているのか?’というより深い洞察に取り組みたい。エラーでないものも、調べなければならない。たとえば、プロダクトのアップデートをデプロイしたら、サインアップフォームへのトラフィックがゼロになった。どこにもエラーはないが、相当深刻だ。…そんな例だ”、とCramerは述べる。

Sentryの技術は、ファウンダーのChris JenningsとCramerがDisqusにいたとき担当したDjanaアプリケーションの、例外(エクセプション)をログする社内的ツールがルーツだ。そのツールをオープンソースにしたら、たちまち、いろんなプログラミング言語用のフォークができてしまった。その需要に応えるべく、2012年にSentryはサービスをホストした。今では有料顧客が9000社(Airbnb, Dropbox, PayPal, Twitte, Uberなど)、計50万のエンジニアが利用し、1年に3600億件あまりのエラーを処理している。

プレス向けの声明でAccelのパートナーDan Levineが言っている: “Sentryの成長は、世界中どこでも、アプリケーションのユーザーが、バグやクラッシュのない完全なユーザー体験を求めていることの証(あかし)だ。お粗末なユーザー体験は、会社を殺す。迅速かつ継続的に前進できるためには、プロダクトのチームは、アプリケーションのアップデートの不具合で去る顧客はいないことを、知る必要がある。重要なのはソフトウェアの本体機能であり、その機能性だけは、エラーフリーでなければならない。Sentryは、デベロッパーがそんなソフトウェアを作れるようにしてくれる”。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

ドッグシッターのスタートアップ、Roverが1.55億ドルを調達

犬の散歩と預かりサービスのスタートアップで、昨年の今頃DogVacayと合併したRoverが、 1.55億ドルの大型資金調達ラウンドを実施する。

この分野ではライバルのWagが圧倒的勢力をもっているが、二番手となり、さらには巨額の資金をバックにWagを追い抜くチャンスもある。DogVacayとRoverはよく似たビジネスモデルで合併にいたり、Wagにとって大きなライバルとなった。 Wall Street JournalによるとRoverのラウンドの会社評価額は9.7億ドル。

Wagは今年、SoftBankのリードで3億ドルの巨大ラウンドを実施した。Softbankはスタートアップに次々と巨額を注ぎ込んでおり、ベンチャーキャピタルの構図を変えようとしている。そして、さまざまなドッグケアサービスに大きな関心をしめしており、Roverももちろんそのひとつだ。サンフランシスコの町を歩いているとすばらしい犬をたくさん見かけるし、犬の飼い主を相手にするビジネスに大きなチャンスがあることは間違いない。

Roverは、ドッグオーナーを、散歩、預かりその他のドッグケアをする人々に引き合わせる。ユーザーは地域内のドッグウォーカーやドッグシッターをアプリで予約する。これはWagがかつて多くの批判に直面した部分であり、劣悪なサービス(迷子を含む)についてBloombergに大きく取り上げられた。 なんであれ日常の仕事を第三者にまかせるUberのようなサービスには数々の試練が待ち受けているのは当然だ。

Roverはウェブサイトに、「シッター候補の20%以下しか採用していない」と明記している。これはWagをはじめとするこの業界全般に対する批判を和らげ、潜在顧客の心配を軽減するためだろう。Roverによると、現在北米全体で20万人のシッターが当路さされている。同社は以前のラウンドで1.56億ドル調達している。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Vevoが自己アプリを廃止してほぼ全面的にYouTubeの利用へ移行

YouTubeはかねてから、Vevoの音楽配信サービスにとって重要な存在だったが、今日のブログ記事(米国時間5/24)でVevoは、YouTubeに集中する計画を発表した。それによりVevoは、“最大のオーディエンスにフォーカスして成長の機会を追求できる”、ということだ。YouTubeへの一本化に伴い、一部の不必要と思われるVevoの要素は取り去られる。

なくなるのはVevoのiOS, Android, およびWindowsアプリと、同社サイトの消費者向けの部分だ。“もっとも効率的な目標達成のために、これまでの独自の要素と運用プラットホームを廃止する”、とVevoは書いている。

このサービスのコンテンツをVevo独自のプレーヤーなどで試聴していた人は、プレイリストなどをYouTubeへインポートするツールを使うことになる。もちろん、Universal/Sony/Warner Musicが保有するサービス(Spotify)は今まさにそれをやっており、同時にまたYouTubeも、独自の音楽サービスを立ち上げてSpotifyなどと競合しようとしている。

そのため、すべての卵をYouTubeで孵(かえ)そうとするVevoの思い切った計画も、足かせを食らうかもしれない。YouTube以外に利用するプラットホームを同社はまだ明らかにしていないが、でもVariety誌によると、一部のスマートテレビへのアプリ提供は続けるらしい。

AmazonがEchoのビデオプラットホームとして計画しているYouTubeコンペティターも、そのリストに入るのかもしれない。でも当面は、Vevoは広告とオリジナルコンテンツに専念しつつ、Googleのビデオサービス(YouTube)への依存を重くしていくのだろう。

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Facebook、プライバシー設定の確認を全世界ユーザーに要請

Facebookは、今週から全世界のユーザーに対してプライバシー設定の見直しを促すプロンプトをFacebookアプリ内に表示する。そこでは広告ターゲティングから顔認証まで、Facebookが様々なプロダクトでユーザーの個人データをどのように使っているかを確認するようユーザーが依頼される。この改訂規約とユーザー設定の確認は、新たに制定されたデータプライバシー規制であるGDPRを受けてEUのユーザーに配信されたものに準拠している。

ただしEUユーザーは、Facebookを使い続けるためには新しい利用規約に同意しなくてはならない。このことはRecodeがヨーロッパで使用されているものと全世界で表示されるものとの違いをFacebookに質問した結果判明した。

それ以外の地域では、プロンプトを2回やり過ごしたユーザーは自動的にオプトインされる。

しかし、そのウィンドウをあわてて閉じる前に、Facebookが何をお願いしているのか見てみるのもいいだろう。

新しいプロンプトはニュースフィードを開いたときに表示され、広告、顔認証、およびプロフィール画面で公開することを選択した情報について詳細を確認できる。

たとえば、自分の宗教や政治的見解、交際情報などを人目にさらすのをやめたくなったら、その場で設定を変更できる。

個人情報の確認を進めていくとそれぞれの画面で、どんなデータが収集され、どのように使用されているかが説明されるので、Facebookの情報利用についてよりよい判断ができる。

具体的には、この機能に含まれている情報は以下の通り。

  • Facebookが関連性の高い広告を見せるために、パートナーから受け取ったデータをどう使っているか。
  • ユーザーが公開するように設定した政治、宗教、交際に関する情報。
  • Facebookが顔認証をどう使っているか、およびプライバシーを守るための機能の説明。
  • 利用規約、データポリシー(4月に発表された)の改定内容。

このうちすでに無効化したものがあれば、その情報は表示されず、再び有効にするように促されることもない。

設定は変更後直ちに反映され、その後はプライバシー設定またはプライバシーショートカットからいつでも変更できる。

GDPRはEUのユーザーデータを保護することを目的としているが、Cambridge Analyticaスキャンダル(8700万ユーザーのデータが盗まれた)のためにFacebookはユーザーの信頼を裏切ったとして批判の的になっている。こうしたスキャンダルやGDPRからの要求に応じて、現在Facebookはユーザーデータのプライバシーの扱いを大幅に見直している。

新しい体験は今週からニュースフィードに登場する。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

GoogleがG Suite for Educationの無料利用を家庭学校共同事業にも提供

Googleが今日(米国時間5/24)、G Suite for Educationサービスの無料利用を家庭と学校の共同活動に対しても認める、と発表した。そのような共同事業に参加している親と教師は、数週間後にこのサービスにユーザー登録できる。

G Suite for Educationには、Googleの通常のオンライン生産性ツールがすべて含まれるほかに、Classroomのような教育向けサービスもある。Google ClassroomはG Suiteユーザーなら誰でも利用できるが、G Suite for Educationの登録ユーザーになるためには、学校や校区との公的な関係が必要である。そこで家庭と学校の共同事業はメンバーのステータスを確認でき、その中からG Suite for Educationにアクセスできなければならない。

ホームスクーリングを支援する非営利団体Home School Legal Defense AssociationのDarren Jonesが、今日の発表声明でこう述べている: “テクノロジーのおかげで、家庭と学校の共同事業を推進する教師たちは宿題を授業と並行して気軽に作ったり、その一部を簡単に変えたりできる。児童生徒たちは地理的に離れていても一緒に勉強でき、みんなが共通のフォーマットでコラボレーションできる。このような可能性があるため私は、今年Googleと密接に協働して、家庭学校共同事業が一般の学校と同じくG Suite for Educationにアクセスできるよう努力した”。

Googleは最近の数か月、いくつかの家庭学校共同事業でこのプログラムをテストした。グループがある種の学校のように機能し、フォーマルだったりカジュアルだったりタイプもさまざまだから、このような総合的なツール集合に共有アクセスできることは、きわめて有益だろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

ご用心! Echoが勝手に会話を録音して知人に送信した――Amazonから説明あり

オレゴン州ポートランドの一家がKIROニュースで語ったところによれば、一家のAmazon Echoがプライベートな会話を録音し、登録されていた連絡相手に勝手に送信していたという。 Amazonでは「きわめてまれなケース」だとした(Amazonからのさらに詳しい説明を下にエンベッドしてある)。

ポートランド在住の女性、Danielleは夫の会社の社員から「Alexaのプラグを今すぐ抜いた方がいい。ハックされているかもしれない」という電話を受けた。電話してきた社員はAlexaから夫妻が木のフローリングについて会話している録音を受け取ったという。夫妻は事実そういう会話をしていた。

女性はなんとかAmazonの担当者を捕まえることに成功し、問題を報告した。Amazonのエンジニアが問題のAlexaのログをチェックすると報告のとおりの事態が起きていたと判明した。Amazonは声明を発表し、「問題を精査した結果、きわめてまれなケースだと結論した。われわれは将来同様の事態が再発することを防ぐために対策を準備している」と述べた。

いったい何が起きたのか? 私の推測ではEchoデバイスの音声認識システムが何かを聞き違え、会話を録音するよう命じられたと解釈したのだろう。さらに続けて録音したノートないしメッセージをある宛先に向けて送信するよう命じられたという聞き違いが起きたに違いない。しかもこうした一連の動作をユーザーに報告しなかったことになる。

この家庭には複数のAlexaデバイスがあったという。そこでAlaxaは間違ったデバイスで命令の確認を試みたかもしれない。Alexaは「私はスティーブにメッセージを送りました」とリビングのEchoデバイスに発声させたが、スティーブはそのときキッチンに移動していた。…なにかそんなことが起きていたかもしれない。

もちろんAlexaが勝手に会話の録音を知人に送信するなどとは誰も予期していなかったはずだが、EchoAlexaは電源が入っているかぎりいつも聞き耳をたてており、会話を録音してデータをインターネットにアップし続けていることが確認されたのは重要なポイントだろう。Alexaはますます賢くなっている。つまり「会話を録音して知人に送る」程度ではすまない被害をもたらす可能性があるということだ。

アップデート:私はAmazonに何が起きたのかもっと詳細な情報を明かすよう要請した。するとこの稿を公開した後、Amazonは以下のような説明を行った。内容はおおむね私の推測に近かった。

バックグラウンドにAlexaに似た発声があってEchoが起動されたものと思われる。Echoは会話の続きをメッセージ送信の命令と解釈した。Alexaは十分な音量で「誰に?」と尋ねた。その後の背景の会話の一部がAlexaに登録された連絡相手の名前と解釈され、Alexaは「[人名]ですね?」と確認の発声をしたが、それに続く背景の会話を「はい」の意味に取った。ミスがこのように連続することはきわめてまれなケースと考えられるが、われわわれはこうしたミスが再発する可能性をさらに下げるための方策を検討中だ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

GoogleのSEOはかつてより難しくなった?ここ数年で何が変わったのか。

Googleのアルゴリズムは日々進化を繰り返していますが、振り返ってみるとここ数年でSEOの難易度は上がっています。どのような変化がGoogleの攻略をかつてよりも難しいものにしているのでしょうか?
— SEO Japan

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いまWebmasterWorldでは、「GoogleのSEOはここ数年で何が変わったのか」という興味深いトピックが持ち上がっている。
特に、2016年に使われていたテクニックがなぜ効果がなくなってきているかの話題が盛り上がっている。

過去数年でSEOがどれだけ変わったのか、そしてGoogleのトラフィックが減ったのか、増えたのか、変わらなかったのかについて色々と考えさせられた。

なので、Google Analyticsにて一昨年の同時期のトラフィック数と比較してみたが、Googleからのオーガニックトラフィック数は20%上昇していた。

もちろんデータをめちゃくちゃにしてしまうようなものの可能性もあり、GoogleAnalyticsはこれを除外はしてくれない。
これは予想だが、おそらくGoogleからのトラフィックはそこまで変わってはないはずだ。なぜか?ここ数年でそこまで大きな変更はしていないからだ。

もちろん、書いている中で私のライティングが良くなっていることは望ましいことだ。Googleもそれを良しとしている。

しかし、15年間SEOとGoogleのアップデートを見て、書いてきて、特にここ数年では何が変わったのか?過去数年では効果があったのに、現在人々が困っていることは何だろうか?

私が思いつく限りで、SEOは数年でこのように変わってきたように思う。

  • コンテンツの質
    Googleは良い品質のコンテンツを望んでいる。特に英語ではその傾向が強い。
    数年前よりも良いコンテンツを決定することにおいて、はるかに成長している。
    もちろんと時に誤りは犯すが、だからこそより良くするためにアルゴリズムのアップデートを継続している。
  • レス イズ モア
    たくさんの質の低いコンテンツよりも、少ない質の高いコンテンツの方が良いとされている。
    これはパンダアルゴリズムアップデートによるものであったが、より多くの領域で語られるようになった。
    他の人間がが何と言おうとも、コンテンツプルニング※(Conent pruning)は現実的な選択肢である。
    ※コンテンツプルニング・・・質の低いコンテンツ等を「Noindex」などを利用してGoogleの評価対象から外すこと。
  • リンク
    アルゴリズム、そして手動により、Googleは良くないリンクに対しては評価を下げている。
    リンクファーム(※1)やPBN(※2)を活用して数日でランキングが上がるという簡単なものではなくなった。
    ※1 リンクファーム・・・相互に大量のリンクをもったウェブサイト群を人為的に大量生成し検索エンジンスパムに活用する、というかつて有効であったSEO手法の一つ
    ※2 PBN(Private Blog Networks)・・・保有する小規模なブログ(プライベートブログ)をネットワーク化したもの。オーガニックトラフィックを増加させることを目的として使用される。
  • ユーザー体験
    かっこよく、簡単なUXが優れたサイトがパフォーマンスを発揮するようになっている。
  • 競争の激化
    数年前より、同一のキーワードに対してより多くのウェブページがしのぎを削るようになっている。
  • GoogleのUIの変化
    もちろん強調スニペットや、広告の位置の変更、音声検索、新しいユーザーインターフェースなどが該当する。
    Googleからのトラフィックにおいて、これらは何かしらの役割を担っている。

要約すると、同じことを延々と継続していては、悪くなることはあっても良くなることはないだろう。
常に改善をしつづけずに、なぜ検索エンジンで上位を維持することが出来ようか。継続した改善が必要だ。
10年前は素晴らしかったが、その後ヒット作に恵まれなかった俳優のようになってしまう。
時には自分自身を再開発し、認知されるためにあっと言わせるようなことをしなければならない。

皆はどう思うだろうか?


この記事は、Search Engine Roundtableに掲載された「SEO For Google Now Harder? What Has Changed Over The Past Few Years?」を翻訳した内容です。


記事中では、特に英語においてコンテンツの質が求められると書かれていますが、日本語でも同様、もしくはそれ以上にコンテンツの質が求められているように感じます。
地道な努力の積み重ねこそが、今日のSEOにおけるベストプラクティスかもしれません。
— SEO Japan