任天堂はバッテリー寿命を延長したSwitchを発売へ

任天堂は今月になって、まったく新しいSwitchモデルとなるSwitch Liteを発表したばかりだ。そしてさらに、これまでのSwitchのスペックの一部を強化した密かなアップデートを導入する。これは最初にThe Vergeが発見した。このアップデートは、携帯用ゲーム機としてのSwitchの能力を強化するような、ハードウェアの性能向上をもたらす。

今回の新しいモデルは、使用状況によっても異なるが、4.5〜9時間のバッテリー寿命を実現するとしている。これまでのオリジナルモデルでは、2.5〜6.5時間だったことを考えると、かなり大きな進化と言える。これはおそらく、このゲーム機が採用するプロセッサの変更と、より消費電力の少ないメモリの採用によるものだろう。いずれも、先週FCCに提出された申請書に詳細が記述されている。

任天堂の公式サイトの新旧Switchの比較ページには、バッテリー寿命が改善されたモデルの型番が、「HAC-001(-01)」として掲載されている。この括弧に入った「(-01)」の部分でオリジナルのモデルと区別されるわけだ。2つのバージョンは、シリアル番号でも区別できる。新しいハードウェアは「XKW」で始まるのに対して、これまでの電力効率が劣るバージョンは「XAW」で始まっている。新しいバージョンは、8月中旬には市場に出回るはずだ。それまでは、しばらく購入を控えて、新しいバッテリー寿命延長バージョンを確実に入手したい。

これら2種類のSwitchは、それ以外の点では、まったく同じではないにしても、似たもののように見える。したがって、旧バージョンからのアップグレード版として入手するには、ちょっと変化が足りないと感じられるだろう。とはいえ、もし今使っているSwitchのバッテリーがヘタっていて、外でプレイしたいと思っている時間よりも2時間くらい短い時間しか使えなくなっているなら、買い替えを考えてもいいかもしれない。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

Slackが2015年のデータ侵害に遭ったユーザーのパスワードをリセットする

Slackが、4年前のデータ侵害で被害したと思われるユーザーのパスワードをリセットする。

同社によると、2015年にハッカーがユーザープロフィールのデータベースに不法アクセスし、その中には暗号化されたパスワードも含まれていた。しかしそのハッカーは、当時ユーザーが入力した平文のパスワードを取り出すコードを挿入した。

Slackによると、最近バグバウンティ(バグ発見報奨金制度)でコンタクトしてきた何者かが、盗んだSlackアカウントのパスワードのリストなるものを、ちらつかせてきた。同社は、それが2015年のデータ侵害と関係あるかもしれない、と考えた。

Slackによると、現在のSlackユーザーのほぼ99%は2015年の3月以降に参加したユーザー、またはその後パスワードを変えたユーザーなので、この件とは無関係である。

また、同社のネットワークを使ってシングルサインオンを要するアカウントも、無関係である。

さらに同社によると、それらのアカウントが盗まれたと信ずる理由はないけど、盗まれなかったとする証拠を提供することもできない。

Slackによると、データ侵害の被害を受けたアカウントは、2015年のアカウントの1%である。米国時間718日朝の記事によると、その数は6万5000アカウントにのぼるかもしれない。この件に関してSlackのスポークスパーソンは、コメントも数の確認もくれなかった。

Slackは最近ニューヨーク証券取引所に上場し、時価総額は約157億ドルである。

関連記事:NYSEに上場するSlackIPO価格は26ドルに

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(翻訳:iwatani.a.k.a. hiwa

Facebookが直接答えるLibraの税金と詐欺対策の仕組み

Facebook(フェイスブック)は、Libra(リブラ)が合法であることを示す新たな情報をTechCrunchに提供した。トランプ大統領がLibraは「違法な活動」を助長する可能性があると指摘したことを受けたもの。FacebookとLibra Associationの幹部は、Libraでは売上税と、キャピタルゲインに対する税金を負担することになると主張している。Facebookが一般のコンビニエンスストアや両替所とも協議して、Libraを一般の通貨と交換する際に、資金洗浄を防ぐためのチェックが可能となるよう、検討していることも明らかにした。またQRコードによって、個人がLibraを購入したり、売却したりもできるようにするという。

Facebookの広報担当者は、トランプ氏のツイートに直接反応するつもりはないと述べたが、Libra Associationは消費者とやりとりしたり、銀行として機能することはないとしている。また、Libraは既存の金融システムを補完するものになるはずだと付け加えた。

トランプ氏は、以下のようにツイートした。「規制されていない暗号資産は、麻薬取引やその他の違法行為など、非合法な活動を助長する可能性がある。したがって、FacebookのLibraという『仮想通貨』が、地位や信頼を築くとも考えにくい。もしFacebookや他の企業が銀行になりたいのであれば、銀行の設立許可を取得して、国内外の他の銀行と同じように、すべての銀行規制の対象とならなければならない」。

Libraの仕組みを理解するための入門資料としては、TechCrunchのビデオを観るか、以前に掲載した「Facebook announces Libra cryptocurrency: All you need to know」の記事をお読みいただきたい。

今回の広範囲に渡ったインタビューの中で、Libra Associationの政策責任者であるDante Disparte氏、Facebookのブロックチェーン担当の主任エコノミストChristian Catalini氏、およびFacebookのブロックチェーンプロジェクトの子会社Calibra(キャリブラ)の副社長、Kevin Weil(ケヴィン・ワイル)氏が、Libraの規制に関する質問に答えてくれた。それによって分かったのは以下の通り(明瞭さのために答えを短縮した場合もあるが、編集は加えていない)。

もし米国での規制によってFacebookのCalibra Walletが禁止された場合でも、どこか他の国で公開するということはあるのか?

ワイル氏:私たちは、スマホさえあれば利用でき、誰にとっても安い手数料で、かなり広範囲からアクセスできる金融エコシステムを構築することが、人々にとって有益だと信じています。そして、そのシステムを世界中の、できるだけ多くの人に届けたいのです。しかし、保管ウォレットとしての規制があり、それに準拠することになるので、認可が得られる市場でのみ営業することになります。

それでも、できるだけ多くの市場で営業したいと考えています。そのために、実際に製品として公開するかなり前に発表したのです。規制当局との交渉には長くかかりますから。人々が安全に利用できるものにするために努力していること、そしてどこでもわずかな手数料で利用できる金融サービスの登場によって、各国の人々に価値がもたらされることを理解してもらうため、私たちは規制当局との話し合いを続けています。

TechCrunch:でも、もし米国で禁止されたらどうなりますか?

ワイル氏:それについて包括的な答えを出すのは気が引けます。しかし、一般的に言って、Libraは人々にとって有益だと信じているので、できるだけ広範囲で使えるようにしたいと考えています。もし米国が禁止することになれば、他の国の規制当局も懸念を抱かざるを得ないと思っています。これを実現するために、私たちが渡らなければならない橋だと考えています。しかし、これまでのところ、規制当局とは率直でオープン、かつ誠実な議論ができています。そして間違いなく来週には、Davidの証言があります。私としては、Libraが禁止されてしまうようなことにはならないことを願っています。なぜならLibraは多くの人にとって、多くのメリットをもたらすことができると考えているからです。

TechCrunchの分析:米国下院の小委員会は、規制当局が慎重に検討して行動を起こすことができるようになるまで、LibraとCalibraの開発を中止するよう要請する書簡を、すでにFacebookに送付している。Facebookは、米国がLibraやCalibraを禁止するようなことになれば、他の主要な市場でも、ドミノ倒しのように同様の動きが広がると懸念しており、そうなれば公開を正当化するのは難しいと考えているようだ。そのため、米国時間7月16日と17日に行われるLibraについての議会公聴会の成り行きが、FacebookのCalibraの責任者であるDavid Marcus(デヴィッド・マーカス)氏にかけるプレッシャーは、かなり大きなものとなる。

ユーザー個人は、どのようにしてLibraに入金したり、逆に引き出したりするのか?

すでに分かっているのは、CalibraというFacebook独自のLibra用ウォレットがあり、MessengerとWhatsAppに組み込まれる。さらに専用の独立したアプリも用意されること。そこでは、接続された銀行口座と政府発行のIDを持っている人は、KYC(Know Your Customer=顧客確認)による不正取引と資金洗浄を防止するためのチェックを受け、Libraを売買できる。しかしLibraの最終的な目標は、銀行口座を持たない人々を、最新の金融システムに取り込むことなのだ。それをどうやって実現するのだろうか?

ワイル氏:Libraはオープンなエコシステムなので、両替業者や起業家は、Libra Associationの関係者や同協会のメンバーから許可を得たりすることなく、現金の出し入れをサポートする業務を始めることができます。ただ始めさえすればよいのです。今日、新興市場には、LocalBitcoins.comのように、暗号通貨を現金に、またはその逆に交換する相手をマッチングするサービスがいろいろありますが、そうしたサービスはLibraにも登場すると思います。

2番目に、地元の両替商、コンビニエンスストア、あるいは入出金を扱う他の業者と協力することで、Calibraとのやり取りを容易にして、促進することができます。Calibraアプリや、Messenger、WhatsAppを使った交換の方法は簡単です。現金を出し入れしたい場合、まずその付近で交換可能な場所を示す地図をポップアップ表示させます。その中から、近くのものを選択し、金額を設定すると、QRコードが表示されます。後はそれを提示するだけで、取引することができるのです。

そうした協力関係にある業者のほとんどは、Libraの扱いを広範囲に拡めてくれるものと期待しています。そうした取引が実際に始まれば、Calibraだけでなく、Libraを扱うすべてのウォレット、エコシステム全体に利益をもたらすでしょう。

TechCrunch:Western Union、MoneyGram、Walgreens、CVS、7-Elevenといったコンビニエンスストアの運営会社や、両替業者との取引を開拓しているのでしょうか?すでに交渉を始めているのですか?

ワイル氏:個別の取引についてはコメントを控えますが、考えていらっしゃるようないろいろな人たちと話をしています。なんと言っても、Libraと各国の通貨の間で自由に交換できることは、初期の普及と有用性を推進する上で非常に重要だからです。銀行預金との間なら、話は簡単です。私たちが本当にLibraを使ってほしいのは、銀行預金ではなく現金でやりとりしたい人たちですが、そうした人にとっても手続きが簡単になるよう、懸命に取り組んでいるのです。

TechCrunchの分析:Calibraは、こうしたアプローチによって、複雑で誤りの発生しやすい人手によるKYCや、直接現金を支出するプロセスの大部分を避けることができる。責任と負担を外部の業者に丸投げにできるからだ。

Libraは、IDや銀行口座を持たないユーザーにも対応しながら、どうやって詐欺や資金洗浄を防ぐことができるのか?

ワイル氏:IDを持っていなくても、非常に重要な集団に属する人がいます。たとえば、難民キャンプの人たちがそうです。私たちはLibraを、そうした人たちにも役立つものにしたいのです。Libraのエコシステムに参加したいと考えている人にとって、Calibraが唯一の選択肢ではない、ということは重要ですが、これがその理由の1つです。そうしたものには、各国、各所の業者によって運営されるものもあるでしょう。そうした業者は顧客と個別に面接してサービスを提供したり、KYCを実行することもあります。そうしたことを、私たちがすることはないでしょう。私たちは唯一のウォレットになるつもりはありませんし、そうなりたいとも思っていないのです。

これは、当初から複数のNGOがLibra Associationのメンバーになっていた理由の1つです。というのも、私たちは身元確認のプロセスを収益化することを推奨したいと考えているからです。そのためには、政府が発行した認証情報を利用する場合も多いのですが、身元確認や認証のために新たなタイプの情報を使うことも想定しています。このプロセスが、いわゆる最後の1マイルの問題を解決することを願っています。

非保管ウォレットの場合、ユーザーは誰も信用していません。規制当局が対応してきた方法ですが、話し合いを続けているうちに、どんどん進展しています。暗号通貨の世界に入ったり、そこから出たりすることは規制の対象となり、そうした業者は顧客と直接やりとりします。そのため、ユーザーをKYCする義務があります。私たちの場合は、保管ウォレットになります。KYCも行います。BitcoinやEthereumのエコシステムには、複数のウォレットがあります。それらはユーザーと直接の関係を持たない非保管ウォレットです。彼らは、どうにかしてBitcoinを手に入れなければなりません。通常は、交換によるものです。またそのプロセスの一環としてKYCの確認を受けています。

多くの新興市場には、LocalBitcoins.comがあります。そこでは、どのような市場であっても対面して現金をBitcoinに交換してくれる代理店や仲介業者を見つけることができます。そして彼らは、全員に対して確実にKYCを実行するようにし始めたところだと思いますが、本人と対面して確認しています。そして今やっているのとは違う方法が、いくらでも考えられるはずです。それを実現するための方法はたくさんあると思います。そしてLibraはオープンなエコシステムなので、それに関して何かしらの新規事業を起こす余地は十分にあるでしょう。

政府発行のIDを持っていても、今日の金融エコシステムから、十分な恩恵を受けることができないでいる人は非常に多いのです。そのため、全員にKYCプロセスによる確認を要求するとしても、現在の金融エコシステムではカバーできない多くの人にサービスを提供できるはずです。私たちは、KYCできない人たちをサポートする方法を見つけたいと考えています。そこで重要なのは、Calibraが他のウォレットと完全に相互運用できるようになるということです。そこには、ローカルな市場にいる人たちも含みます。その方が各自のニーズにうまくマッチするからです。

TechCrunch:その相互運用性を利用して、非保管ウォレットを持っている人がLibraを受け取り、それをCalibraウォレットのユーザーに送った場合、それはKYCを通っていないユーザーからCalibraにLibraが送金されたということになるのではないでしょうか。それによって資金洗浄ができるのではないのでしょうか?

ワイル氏:それは話し合いが進むにつれて持ち上がってきた、規制の対象となる検討項目の1つです。トラベルルールと呼ばれているものがあります。一定の金額を超える送金の場合には、送り手と受け手の両方が誰なのかを明らかにしなければならないというものです。送金者が保管ウォレットを利用している場合には、当然明らかになるわけです。規制は徐々に厳しくなりつつありますが、規制の内容が固まれば、もちろんそれに確実に準拠するつもりです。

TechCrunchの分析:Calibraは、最良のアプローチを手探りで探すような規制ではなく、厳密に遵守することができるような規制を求めているようだ。しかし、非保管ウォレットと保管ウォレットとの間の送金、あるいは対面での現金化などについて、具体的な規則がいつ制定されるのかが明確になっていないことを考えると、FacebookとCalibraは独自の強固なプロトコルを確立する必要があるのではないだろうか。さもなくば、トランプ大統領が言う「違法行為」を許したとして罪に問われる可能性がある。

Libraは、どのように課税されるのか?

LibraのDante Disparte(ダンテ・ディスパート)氏:デジタル資産への課税は、地方レベルおよび司法レベルの両方で、現在設計中となっています。私たちの世界観では、どんな形のお金でも、どんな形の支払いや銀行業務でも、税制度を遵守するという責務は、個人のユーザー、そして消費者について回るものです。そしてここにも広く同じことが当てはまるでしょう。

私たちは、Libraブロックチェーン上で何らかのソリューションを開発している多くのウォレットや金融サービスの提供者が、今よりもはるかに簡単に使えるツールを提供してくれることに期待しています。デジタル資産や暗号通貨に関する税金を計算して申告できるようなツールです。今から、Libraが市場に登場するまでには、まだかなりの時間があります。そのときまでには、サービスの提供者の間で、司法レベルでのより厳密な取り決めができるでしょう。

TechCrunchの分析:やはりここでも、Facebook、Calibra、Libra Associationは、納税に対するすべての責任を負うことを避けたいと望んでいる。取引の際にVisaカードで支払おうが、銀行の小切手を使おうが、あなた自身が率先して税金を支払わなければならないのだから、Libraについても税金を払うのはあなた自身だ、というのが彼らの考え方なのだ。

TechCrunch:米国では、政府がLibraの取引に課税するように要求するのは理にかなっていると思いますか?

ディスパート氏:デジタル資産に対する税務上の取扱いは、世界中のどこを見ても、広く完全に明確にされているわけではありません。このプロジェクトと、それを取り巻くエコシステムが、その部分を明確にするのに役立つことを、私たちも願っています。

税務当局は、Libraからは消費レベル、および家計レベルで恩恵を受けますが、一部の暗号通貨には、実際に現金化するまでは税の支払いを回避しているものもあります。しかし、その性格、投機性の低さ、その設計からすれば、伝統的な通貨に対するものと同じような、軽微な課税措置を適用すべきだと考えています。

FacebookのChristian Catalini(クリスティアン・カタリーニ)氏:暗号通貨は、今でも売却時の損益に基づいて、毎回課税されています。Libraは交換のための媒体として設計されているため、そうした利益や損失は、身近な通貨に比べてかなり小さいものになる傾向があります。売上税は、Libraに対しても、現在クレジットカードで支払う場合とまったく同じように課税されるはずです。

公開時に現在の規制のままだとすると、Calibraウォレットは米国のユーザーのすべての購入と売却を追跡しなければならないでしょう。そしてその差額は、申告時に報告しなければなりません。BitcoinのCoinbaseアカウントを持っている人が今日していることと同じように、損失を取り扱うことができます。米ドルに対比して考えると、それが非常に小さな損益だとしても。

私が思うに、売上税については、今日のいろいろなデジタルの支払いとまったく同じように適用されるでしょう。違いはないはずです。Libraを使って商品やサービスを購入すれば、別の支払い方法を選択した場合と同じように、売上税を支払うことになります。今日と同じように、購入の合計金額に対する比率で、売上税がかかるのです。

ディスパート氏:おそらく、世界中で税金というものがどのように機能しているかを把握する最良の方法は、それを決めるのがLibraでも、Calibraでも、Facebookでも、それ以外の会社でもない、ということを理解することでしょう。それは規制当局と官庁に委ねられているのです。

TechCrunch:Calibraでは、売上税の扱いについては、すでに計画を立てているのでしょうか?

ワイル氏:それについても、ちょうど今、規制のエコシステムの中で、かなり急激に進展している部分です。今まさに進行中の議論なのです。私たちは、規則当局が必要だと指摘することは、何でもするつもりです。

TechCrunchの分析:こうして私たちは、今回のインタビューから確かな答えを得ることができた。Facebook、Calibra、Libra Associationが考える税金に対する適切なアプローチとは、まずLibraの取引には国の伝統的な売上税が適用されること、そしてウォレットに保管しているLibraにも、Libraのステーブルコインとしての米ドルに対する価値に応じて課税されなければならない、というものだ。ちなみにLibraステーブルコインの価格は、複数の国際通貨のバスケットに連動する。

もしLibra Associationが、すべてのウォレットと取引に関して、こうしたルールの適用を推奨し、Calibraがその際の税金を簡単に処理する機能を意識して開発されるなら、政府は少なくとも、Libraは税金を回避する手段であると難癖をつけることはできないし、誰もが公平に支払を分担することになるだろう。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

YouTube Musicで曲とミュージックビデオをシームレスに切り替えられるように

米国時間7月18日、GoogleはiOSとAndroidのYouTube Musicをアップデートし、曲とミュージックビデオをシームレスに切り替えられるようになったと発表した。切り替えるには、画面上部のボタンをタップするだけだ。ミュージックビデオのある曲なら、ほとんどこれで切り替えられる。Googleが、500万曲以上の公式ミュージックビデオとオーディオトラックのタイミングを一致させているからだ。

この機能を利用できるのは、有料のYouTube PremiumまたはYouTube Music Premiumメンバーのみ。無料のアカウントでは残念ながら利用できない。

まさに素晴らしい新機能というほどではないとしても、YouTube Musicのユーザーエクスペリエンスが向上することは確かだ。Googleは、この変更によってアプリ内でミュージックビデオを見つけやすくなるともコメントしている。

ミュージックビデオに興味がないなら、YouTube Musicで「ミュージックビデオを再生しない」設定にすることもできる。

Googleの音楽戦略はよくわからないが、今のところ、YouTube Musicは今年後半にはGoogle Play Musicに取って代わるものになるようだ。いや、そうはならないかもしれない。Googleについて予想をするのは難しい。ハングアウトがまだあるぐらいだから。とはいえ音楽に関しては、GoogleがYouTube Musicに投資していることは間違いない。

画像:Guillaume Payen/SOPA Images/LightRocket / Getty Images

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(翻訳:Kaori Koyama)

人材のスキルや教育を管理する「SKILL NOTE」運営が1.2億円の資金調達、製造大手の海外拠点対応を急ぐ

製造業の現場で働く人材のスキルと保有資格を管理する「SKILL NOTE」を開発し提供するイノービアは7月19日、インキュベイトファンド、およびジェネシア・ベンチャーズを引受先とした、1.2億円の第三者割当増資をシードラウンドで実施したことを発表した。

SKILL NOTEは、主に製造業、工事業、IT業の企業が、社員の保有資格やスキル、教育を管理するためのクラウド型システム。

スキルマップや教育訓練記録を作成、記録し管理でき、また、教育訓練の進捗管理や資格更新のアラート通知機能により、教育訓練計画の遅れ、スキルや資格の保有漏れを防ぐことができる。

SKILL NOTEの詳しい内容は、TechCrunch Japanでも以前に紹介しているので、こちらの記事も是非、参考にしてほしいのだが、企業側には事業継続のためのスキル管理ができるといったメリットがあり、人材にとっては計画的にスキルアップすることが可能となるといった利点があるのが特徴的だ。

今回調達した資金をもとに、イノービアでは、UIを改善するほか、カスタマーサクセスを拡充、また、「製造大手企業の海外拠点対応の加速」を視野に入れ、外国語対応を急ぐ。

同社はこれまで、カスタマーサポートという形での「受け身」な対応はとっていたものの、「こちらから出向き、現場で伴走しながら使いこなしていただけるようにしていく」ことでカスタマーサクセスを拡充していくと、同社の代表取締役、山川隆史氏は話した。

また、カスタマーサクセスの一環として、ユーザー同士がコミュニケーションを取れるよう、リアルな場でミートアップを行うようなコミュニティを形成していく。ユーザーから、他社はどのように活用しているのか、というような問い合わせが多く寄せられたため、「ユーザー同士がコミュニケーションを取り、より良い人材育成が製造業の中に普及するような環境を作っていきたい」と山川氏は説明。

そして、外国語対応では、まずは英語に対応できるようにする。日本企業より、「中国工場に導入したい」というような問い合わせもあるため、より長いスパンでは中国語ならびにタイ語にも対応できるようにしていく予定だ。山川氏いわく、「システム自体は多言語対応という形を後ろでとろうと思っている」ため、英語対応が可能となった後には比較的スムーズに他言語にも対応できるようになる。

イノービアのミッションは「人材の成長を科学して物作りをアップデートする」こと。

山川氏は、「製造業の中では、『人材育成は重要』だと経営層は言い続けているものの、実際に現場に行くと、物作りや開発で手いっぱいで、育成は重要だと考えていても手が回っていないこともある」と話す。

そのような環境のもと、従業員一人一人が「成長実感を持って生き生きと働いて活躍できるような世界を作っていく」ため、SKILL NOTEを開発するに至った。

「(製造業界には)昔ながらの、先輩がやるのを見ながら覚えたり、『良い上司にあたったらラッキーだね』、というようなのがまだまだある。そういうのを無くし、人材の成長育成を科学的にアプローチすることで、従業員が生き生きと働きながら成長することができる環境を整える。そのような形で、製造業をアップデートし、未来を変えていく」(山川氏)

今後、製造業の現場へのPCやiPadなどの端末の導入が今以上に進み、加えて、外国語に対応し製造大手の海外拠点に導入されていくことで、イノービアはSKILL NOTEの需要を大きく拡大していく構えだ。

EUが独禁法違反でクアルコムに290億円の制裁金

Qualcomm(クアルコム)が、10年ほど前のUMTSベースバンドチップ販売時に不当な価格引き下げを行ったかどうか。長い間続いていた独占禁止に関するEUの調査は、クアルコムに2億4200万ユーロ(約290億円)の制裁金を科すという結果となった。この額は、2018年のQualcommのグローバル売上高の1.27%にあたる。

EUの競争委員会は、Qualcommが当時主要なライバルだった英国企業Iceraをマーケットから締め出すために不当な価格で販売したと結論づけた。具体的には、製造コストを下回る価格でUMTSチップセットを戦略的に重要な顧客である中国のHuaweiとZTEに販売したというものだ。

競争政策担当のMargrethe Vestager(マルグレーテ・ベステアー)氏は今回の決定について声明文の中で次のようにコメントしている。「ベースバンドチップセットはモバイル端末がインターネットにつながるために鍵を握る部品だ。Qualcommはこれらのプロダクトを、競合他社を排除する目的で主要顧客にコストを下回る価格で販売した。Qualcommの戦略的な行為はこの分野における競争とイノベーションを妨げ、多大な需要と革新的なテクノロジーの可能性を伴うこの分野で消費者に提供する選択肢を狭めた。これはEUの独占を禁止するルールに反することから、我々は本日Qualcommに2億4200万ユーロの制裁金を科した」。

これに対し、Qualcommは不服を申し立てると語り、争う姿勢をみせている。Qualcommはまた「係争期間中に制裁金を払う代わりに保証金を提供する」とも語った。

Iceraからの申し立てが発端となった今回のケースは2015年にさかのぼり、2009年から2011年にかけてのQualcommの事業に関連している。疑惑のベースバンドチップセットはスマートフォンやタブレットを3Gを含むセルラーネットワークにつなげるために使用された。

「IceraはQualcommのチップセットよりも高度なデータレートパフォーマンスを提供していて、それゆえにQualcommにとって脅威となった」と競争委員会は指摘する。

競争委員会は「2009年から2011年にかけてUMTSベースバンドチップセットのグローバルマーケットでQualcommが支配的地位にあった」とした。当時、Qualcommは約60%のマーケットシェア(最大の競争相手の3倍だ)を握り、またマーケットへの参入も阻んでいたとした。Qualcommが持つ特許の多さのため、そうしたチップセットやIPをデザインするためのR&Dへの初期投資などが阻まれたとのことだ。

欧州の競争ルールでは、マーケットにおいて圧倒的な立場にある企業は、競争を制限して強い立場を乱用しないよう特別な責任を持つ。

競争委員会は、Qualcommが当該期間に不当な価格で販売したとの結論は、Qualcommのチップセットの価格・コストのテストと「Iceraがマーケットでの存在感を高めるのを阻止しようとしたQualcommの行為の裏にある反競争的なものを示す広範な多くの証拠」に基づいているとしている。

「価格・コストのテストの結果は、競争委員会が集めた証拠と矛盾しないものだった」と書いている。Qualcommの値引きが意図したものにより、Iceraのビジネスは大きな悪影響を受け、その一方でQualcommのUMTSチップセット販売による売上高への効果は小さいものとなった。また、Qualcommの行いがその正当性を証明できるような効果があったという証拠は見当たらない」。

「よって、Qualcommの行為は競争に著しく有害な影響を及ぼした。マーケットでの競争からIceraを排除し、イノベーションを妨げ、消費者の選択を狭めた」。

2011年5月、Iceraは米国テック企業のNvidiaに3億6700万ドルで買収された。そしてNvidiaは2015年に、ベースバンドチップセットの営業部門をなくすことを決めた。

EU競争委員会の決定に対するプレスリリースの中で、Qualcommの副会長で法務部長のDon Rosenberg(ドン・ローゼンバーグ)氏は、競争委員会のセオリーは前例がなく矛盾していると主張し、反論する姿勢をみせた。

「競争委員会は顧客2社への販売の調査に数年を費やした。これら2社は価格のためではなく競合他社のチップセットがテクニカル的に劣っていたためにQualcommのチップを選んだ、と語った。今回の決定は法律や経済原理マーケットの現実に反している。我々は不服を申し立てる」と発表文に書いている。「競争委員会の決定は、短期間、そしてかなり少量のチップがコストを下回る価格だったという、新しいセオリーに基づいている。このセオリーに前例はなく、高度なコスト回復の経済分析や競争委員会のプラクティスとも矛盾している」。

「競争委員会の発見とは裏腹に、Qualcommの疑われている行為で不服を申し立てたIceraへの反競争の悪影響はなかった。IceraはのちにNvidiaに数億ドルで買収され、疑惑行為が終わってからの数年間、関連するマーケットで引き続き競争している。我々は調査にずっと協力してきていて、競争を妨げる行為を示す事実はないと調査当局が認めることを確信している。不服申し立てでは今回の決定の根拠のなさを主張するつもりだ」。

Qualcommに対する制裁金の規模は、欧州経済エリアにおけるUMTSチップセットの直接的・間接的売上の額と、競争委員会が認定した違反が行われた期間に基づいて計算された。この制裁金の規模は、同社がiPhone LTEチップセットに関する不正行為で1年前にEU規制当局から受けた12億3000万ドルという制裁金に比べると小さいものだ。制裁金に加え、競争委員会はQualcommに今後同様の行為を行わないよう命令した。

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(翻訳:Mizoguchi)

エンドポイントセキュリティのCrowdStrikeがIPO後初の決算報告を発表

エンドポイントの保護に特化したサイバーセキュリティ企業であるCrowdStrike(日本代理店はマクニカネットワークス)が、2020会計年度の第1四半期に、GAAPで売上9610万ドル(約103億円)を記録し、純損失2600万ドル(約28億円)を計上した。6月に6億1200万ドルでNASDAQにIPOした同社は、米国時間7月18日に発表した初めての決算でそう報告している。

CrowdStrikeの株価は、そのニュースのあとの18日の時間外で2.5%上昇した。同社の売上は前年同期比で103%の増、サブスクリプションの売上は116%増の8600万ドルとなった。先月35ドルだった同社の株価はその後上昇を続け、上記木曜日の時間外では82ドル近くに達した。同社が予測している通年の売上は4億3000万ドルあまり、一株あたりの損失は72から70セントだ。

CrowdStrikeのCEOで共同創業者のGeorge Kurtz(ジョージ・カーツ)氏は「今年強力なスタートを切れたことは喜ばしい。クラウドネイティブのエンドポイントセキュリティのパイオニアであるCrowdStrikeは、侵害を防ぐためにまったく新しく構築された唯一のエンドポイント保護プラットホームである。そしてそのシングルエージェントのアーキテクチャにより、セキュリティのスプロールを減少できる。われわれは継続的イノベーションにより、セキュリティクラウドというカテゴリーにおけるリーダーシップの強化に努めており、未来の基盤となるようなエンドポイントプラットホームと自分たちを位置づけている」とコメントしている。

カーツ氏は2012年にサニーベールでCrowdStrikeを創業したが、彼はPrice WaterhouseのCPAとして自分のキャリアを踏み出し、ネットワークセキュリティに関する著書「Hacking Exposed: Network Security Secrets & Solutions」を著し、次にFoundStoneを立ち上げたが2004年に8600万ドルでMcAfeeに売った。その後のカーツ氏は7年間McAfeeのゼネラルマネージャーを務め、その後同社のCTOになった。

関連記事: Newly public CrowdStrike wants to become the Salesforce of cybersecurity(上場したCrowdStrikeはサイバーセキュリティのSalesforceになりたい、未訳)

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

クックパッドがスマートキッチン業界カオスマップ2019上半期版を公開

クックパッドは7月18日、スマートキッチン(フードテック)業界のカオスマップを公開した。デリバリー、オンラインストア、レシピサービス、ツール、ロボット、次世代食品などまさにカオスといえるマップとなっている。

TechCrunchでもたびたび取り上げているデリバリー領域(Food Delivery)には、AmazonやInsta Cartなどが入っている。このほか世界最大のスーパーマーケットチェーンであるウォルマートが年間98ドルのDelivery Unlimitedというグローサリー配達購読サービスを開始するなど、米国では熾烈な競争となっている。

関連記事
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次世代食品(Next- Gen Food)では、Impossible FoodsやBeyond Meatなどが入っている。いずれも牛肉の代替として植物由来の素材を使っているが、最近では豚肉の代替品を開発したPhuture Foodsなどもある。

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クックパッドは、レシピサービス(Recipe Service)に入っている。国内の競合としてはそのほか、delyのkurashiruやエブリーのDELISH KITCHENなども入ってくるだろう。

調理ロボット(Cooking Robotics)には、たこ焼きロボや朝食調理ロボなどを開発するコネクテッドロボティクスが入っている。同社のたこ焼きロボは、関東エリアのイトーヨーカドー内への順次導入が決まるなど、身近な存在になりつつある。

関連記事
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国内外のフードテックのプレイヤーをまとめた力作なので、公開元の記事もぜひチェックしてみてほしい。

脅しに出たFacebook、我々がやらなければ中国に乗っ取られる

Facebookは、中国が権威主義的な社会的価値観を輸出するという懸念を、事業の分割や抑制を求める圧力への反論の材料にし始めた。Facebookの幹部たちは口々に、もし米政府が企業規模の制限、企業買収の妨害、暗号通貨の禁止などに出れば、そうした制約のない中国企業が海外で勝利し、巨大な力と膨大なデータを中国政府にもたらすようになると主張している。CEOのマーク・ザッカーバーグ氏、COOのシェリル・サンドバーグ(Sheryl Sandberg)氏、コミュニケーション担当副社長のニック・クレッグ(Nick Clegg)氏はみな、この立場を表明している。

この論点は、米国時間7月16日と17日の米議会によるLibra(Facebookが主導し2020年前半に運用開始を目指しているデジタル通貨)に関する公聴会で改めて具体的に語られた。Facebookのブロックチェーンを扱う子会社Calibraのデイビッド・マーカス(David Marcus)氏は、米下院金融サービス委員会のために用意した意見書で、こう述べている。

「米国は、デジタル通貨と支払いの分野ではイノベーションを主導できず、他国がそれを行うようになると私は考えています。もし行動を起こせなければ、たちまち、まったく価値観が異なる別の者にデジタル通貨を支配されるようになるでしょう」。

2019年7月16日、ワシントンD.C.の連邦議会で開かれた上院銀行住宅都市委員会公聴会で証言するFacebookのCalibra代表デイビッド・マーカス氏。同委員会は「Facebookが提案するデジタル通貨とデータプライバシーに対する考察」に関する公聴会を開いた(写真: Alex Wong/Getty Images)

マーカス氏は、昨日開かれた上院銀行小委員会でも、こう話している。「このまま動かずにいれば、10年15年後、世界の半分はブロックチェーン技術に依存した社会となったときに、我々の国家安全保障の手段が及ばない事態になりかねません」。

この議論は、下院が検討している「巨大ハイテク企業の金融業参入を禁止する」法律に対抗するものだ。ロイターの報道によれば、この法案は、Facebookなどの年間収益が250億ドル(約2兆7000億円)を超える企業は「デジタル資産の設立、維持管理、運用を行うべきではない。これらは交換媒介物、勘定単位、価値の保存など同様の機能に広く使われることを想定している」とのことだ。

Facebookは、暗号通貨は避けて通れないとのメッセージを伝えようとしている。Libraの禁止は、良心を欠くいい加減な企業にこの技術を支配させるチャンスを与えるだけかも知れない。しかし、Facebookのこの主張は、暗号通貨のためだけではない。

関連記事:Libra上院公聴会まとめ(未訳)


この考えは、ちょうど1年前、ザッカーバーグ氏がRecorde誌のカーラ・スウィッシャー(Kara Swicher)氏のインタビューに応えたときに固まった。「この質問は政策的な観点からのものだと思います。つまり、米企業を世界に輸出したいか?」。

「私たちはこの国で育ち、ここでとても大切に感じている多くの価値観を共有していると思います。そうすることは、安全保障の面でも価値観の観点からしても、総じてとてもいいことだと思います。なぜなら、それとまったく異なるのが、率直に言って、中国企業だからです。もし私たちが、『オーケー、ボクたちは国家として、それらの企業の羽根を切って、他の場所での活動を難しくするよに決めよう。そこでは小さくなるからね』というスタンスを受け入れたとしましょう。すると、たくさんの企業が私たちがやている仕事に参入を望むようになり、またそれが可能になります」。

それはとくに中国企業のことを指しているのかと質問すると、ザッカーバーグ氏はこう強調した。

「そう。それに、彼らの価値観は我々のものとは違います。選挙妨害やテロリズムのことを政府が把握したとしても、中国企業は我々ほど協力的にはならず、その国の利益のために力を貸すなんてことは、絶対にないと思います」。

2018年4月10日、ワシントンD.C.キャピトルヒルにあるハート上院オフィスビルで開かれた上院司法および商業の合同委員会で証言するFacebook共同創設者、会長、CEOのマーク・ザッカーバーグ氏。ザッカーバーグ氏(33歳)は、8700万人のFacebookユーザーの個人情報がイギリスの政治コンサルティング企業Cambridge Analyticaに渡った事件とトランプ氏の選挙キャンペーンとの関係が報道された後に証言を求められた

今年の4月、ザッカーバーグ氏は、人権に関する実績に乏しい国々でのデータローカライゼーション規制にFacebookが反対する理由を述べた際に、さらに一歩踏み込んでいる。彼は、外国にデータが保管されることの危険性を説いている。規制当局がFacebookの活動や、各地でのイノベーションの発生を阻止すれば、まさにそれが起きる。哲学者ユヴァル・ハラリ氏に、ザッカーバーグ氏はこう話した。

「将来を考えるとき、非常に不安になることに、私が示してきた価値観(インターネットとデータに関するもの)が、すべての国に共通する価値観ではないという問題があります。どこかのとても権威主義的な国で、ヨーロッパやその他の多くの地域で用いられている規制の枠組みからかけ離れたデータ政策が話題になり導入される。GDPRのような、人々の自由や権利を尊重する規制を各国が受け入れる、という形とは違うものとしてすぐに思い浮かぶのが、現在広まりつつある権威主義的なモデル、つまり各国が全員のデータをその国のデータセンターで管理するという方法です。もし私が政府の人間で、そこへ軍隊を送り込めば、監視や軍事のための欲しいデータにいくらでもアクセスできてしまうのです。

それは非常に暗い未来です。インターネットサービスを構築する人間として、または単に世界の市民として、進んで欲しくない方向です。もし、政府があなたのデータにアクセスできるようになれば、あなたが何者かを特定し、あなたとあなたの家族を捕らえ、傷つけ、本当に深い身体的危害を与えることが可能になります」。

Facebookがこのほど雇い入れたコミュニケーション部門の責任者ニック・クレッグ氏は、1月、記者団に対してこう話した

「これらはもちろん、道理に適った質問ですが、驚くほどの頭脳と、私たちが大西洋を挟んで要求しているプライバシーやデータ保護に関する法律や規制の制約を受けずに大規模にデータを処理できる能力を合体させた中国については、あまり語られていません。(そしてそのデータは)論議を呼んでいる中国政府の社会信用システムのような、さらに陰湿な監視に悪用されます」。

Facebookの共同創設者クリス・ヒューズ(Chris Hughes)氏の、Facebookは分割させるべきという主張に対して、クレッグ氏は5月にこう書いている。「Faebookは分割してはいけない。しかし、責任は果たさなければいけない。インターネットの世界で私たちが直面している難題を心配するのなら、成功している米企業を解体するのではなく、インターネットの権利に関するルールに従うことを考えるべきだ」。

その翌月ベルリンでのスピーチの中で、彼はこう力説した。

「もし、私たちヨーロッパと米国がホワイトノイズを切って協力を始めなければ、インターネットがもはやユニバーサルな空間ではなく、それぞれの国が独自のルールと権威主義的な体制で、市民の自由を制限する一方で吸い上げた市民のデータの貯蔵庫が立ち並ぶ世界となったとき、私たちは夢遊病者のように、そこをさまようことになります。私たち西側諸国が、ただちに、徹底的にこの問題に取り組まなければ、その答は、我々の手から離れてしまいます。地球上の私たちの側に共通のルールを作れば、それが好例となり、残りの世界も追従します」。

COOのシェリル・サンドバーグ氏は、5月に行われたCNBCのインタビューで、かなり直接的にこの問題点を突いている。

「分割は可能ですし、他のハイテク企業も分割できるでしょうが、人々が心配している根底の問題は解決されません。人々がハイテク企業の規模と権力を心配する一方で、米国では中国企業の規模と権力、そして中国企業は今後も分割されないことを知り、心配が持ち上がっています」。

2018年9月5日、ワシントンD.C.米連邦議会で開かれた外国による影響工作におけるソーシャルメディア・プラットフォームの使用に関する公聴会で証言するFacebook最高執行責任者シェリル・サンドバーグ氏。TwitterのCEOジャック・ドーシー氏とFacebookのCOOシェリル・サンドバーグ氏は、外国の工作員が、どのように彼らのプラットフォームを使い、世論に影響を与え操ろうとしているかという質問に晒された(写真:Drew Angerer/Getty Images)

脅しの戦法

事実、中国は個人の自由とプライバシーに関して、米国とは異なる価値観を持っている。そしてそう、Facebookを分割すれば、WhatsAppなどの製品が弱体化し、中国の巨大ハイテク企業TencentのWeChatなどの急速な増殖を招くだろう。

しかし、Facebookの問題を回避できたとしても、オープンで公正なインターネットにもたらされる中国の影響がなくなるわけではない。この問題を「規制強化は中国に利する」という枠にはめれば、誤った二元論を生む。ザッカーバーグ氏がウェブを通して自由を輸出しようと真剣に政府と協力する意志があれば、もっと建設的なアプローチが考えられる。さらに、適切な規制がない中で犯された過ちにより積み重ねられたFacebookへの不信感が、米国的な理想が米企業によって広められるという認識を、間違いなく大きく傷つけたということもある。

Facebookの分割は、特にそれが今後の不正を防ぐための理路整然とした理由ではなく、Facebookの不正行為に基づいて行われるなら、答えにはならないだろう。結局のところ有効なアプローチは、大規模に、または急速に成長するソーシャルネットワークの今後の買収を止めること、本当の意味でのデータのポータビリティーを保証させ、競合他社に乗り換える自由を現在のユーザーに与えること、プライバシーに関するポリシーの適切な監視を行うこと、そして、Libraの運用開始を、ユーザーを混乱させないよう、テロリストに悪用されないよう、世界経済を危機に陥れないよう、いろいろな段階でのテストを重ねる間、遅らせることだ。

脅しの戦法は、Facebook自身がそれを恐れていることの証でもある。長年、安全戦略で成長を続けてきた結果、ついにそこへ辿り着いてしまったのかも知れない。米連邦取引委員会による50億ドル(約5400億円)の制裁金が課されても、1四半期の収益がそれを超える企業にとっては、ちょっと手首を叩かれた程度のことでも、分割となればダメージは大きい。恐怖を振りまくことより、悪用を防ぐことに集中して規制当局と誠意をもって協力することが、Facebookの利益になる。中国の脅威を持ち出し、政府当局者の不安を煽るのが、政治的にはうまいやり方であって、もしかしたら有効なのかも知れない。しかし、それは間違っている。

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(翻訳:金井哲夫)

LiveWireで考えるハーレー・ダビッドソンの電動シフト

ハーレー・ダビッドソンは、9月にその初の量産型電動バイク「LiveWire」を発売する予定だ。そのとおり、内燃機関、クロムと鋼鉄に関わる米国のシンボルが完全電動二輪車に向かうのだ。

1903年にミルウォーキーで創業されたハーレー・ダビッドソンは、2018年になってシリコンバレーオフィスを開設した。これはオートバイから自転車そしてキックボードに至る将来の電動車両のラインアップ追加の計画のもとに行われた。これらの動きによって、HDもまた、グローバルモビリティの変革の中で自らを再定義している既存の移動車両メーカーの仲間に加わった。

TechCrunchは、ニューヨークのフォーミュラEレーストラックで、EVへの転換に関して同社の上級管理職と話し、LiveWireに試乗する機会に恵まれた。

このバッテリー駆動のハーレーは、時速0〜60マイル(0〜約97km)の加速を3秒で行い、最高時速は110マイル(約177km)に達し、60分で充電を完全に終了する。標準小売価格はそれは2万9799ドル(約320万円)だ。

このオートバイの15.5 kWhのバッテリーとモーターは、146マイル(235km)の都市範囲で105馬力と86 ft-lbs(116.6Nm)のトルクを生み出す。都市と高速道路走行を組み合わせた場合は、95ft-lbs(128.8Nm)。

Harley Davidson Livewire static 1

ハーレー・ダビッドソンは、ガソリンバイクのミニマリズムとは対照的な形で、LiveWireを開発した。同社のEVテクノロジー担当チーフエンジニアであるショーン・スタンリー(Sean Stanley)氏によれば、この電動バイクには性能とアプリベースの接続性を管理するために、5つのプロセッサが搭載されている。

LiveWireのタブレット型ダッシュボードはスマートフォンと同期し、プリセットおよびカスタマイズされたデジタルライディングモードを可能にする。利用者はダッシュボードやスマートフォンから、LiveWireの出力、充電状態、トラクションコントロール設定、そしてABSブレーキ特性を調整し監視することができる。このEVは、ナビゲーション機能を持ち、音楽再生、ヘルメット通信、および着信電話を受けるためのBluetoothシステムを備えている。

ハーレーダビッドソンのバイクは、そのエンジンの特徴的な音で有名だ。なのでLiveWireの機械的動作から生み出される特徴的な電動サウンドも当然存在している。「私たちはそれを最適化するために多くの時間を費やしました。音は電気モーター、トランスミッションそして駆動系の組み合わせからやってきます」とスタンリー氏は説明した。

家庭用コンセントでLiveWireに電力を供給することも可能だし、Tesla車に電力を供給するのと同じ急速充電ネットワーク(ChargePointなど)を使用することで、高速道路走行に向かうこともできる。

ハーレー・ダビッドソンはまた、LiveWireディーラーにも充電ステーションを追加しており、先週にはElectrify Americaとの提携により、新規購入者に500kWを無償で提供することを発表した。同社は電動シフトを行うことで、伝統的なオートバイ会社の間でEVリーダーとして正面に飛び出すことになる。これはこの象徴的な米国の会社を、電動バイクスタートアップとの競争から守ることになる。

有名なガソリンバイクメーカーは電動バイクの取り込みが遅れている。大メーカーである、ホンダ、カワサキ、BMWのいずれもが、公道用の電動モーターサイクルを米国内では提供していない。これに対してKTMはFreeride E-XCオフロードモーターサイクルを2018年に発売し、ほどなくそのジュニア版を、完全電動スーパークロスレーシングクラスのために発売する。

関連記事:Supercross to debut first EV class and tap startups to go digital(未訳)

ハーレーの電動への動きが起きたのは、会社の収益が減少し、電動二輪車市場が停滞したことを受けてのことだ。

米国のオートバイ産業は、リーマンショック以降極めて悪い状況に置かれてきた。2008年以降、40歳未満の購買層による急激な落ち込みによって、新規売上は約50%減少していて、以来一度も回復していない。

LiveWire Charging Harley DavidsonUBSのロビン・ファーリィ(Robin Farley)氏のようなアナリストたちは、高齢のベビーブーマー世代よりも、よりテクノロジーに精通したミレニアル世代の嗜好に訴えることの方が、ハーレーダビッドソンにとって優先されるべきであると主張している。

ここ数年、電動バイクのスタートアップたちは、若い世代の興味を再び喚起するモデルを生み出し、その一方でガソリンバイクの乗り手に対して乗り換えを促してきた。カリフォルニアを拠点とするZeroなどの企業は、新しいライダーを引き付けるためにより多くのハイテク機能を提供することに加えて、ガソリン駆動のオートバイと比較したときの、価格、航続距離、充電時間、およびパフォーマンスのギャップを埋めることにずっと取り組んでいる。同スタートアップは、1万8995ドルのSR/Fモデルの出荷を始めた。これは潜在的にLiveWireの競争相手となる。市街地の航続距離は161マイル(約259km)、充電時間は1時間、そして最高速度は時速124マイル(約時速200km)である。

また別の電動バイクのスタートアップFuellは1万995ドルのFlowを発売する。こちらは0〜60(0〜97km)の加速が2.7秒、航続距離150マイル(約241km)、そして充電時間は30分だ。発売は今年まずヨーロッパで行われ、次に米国が続くと、創業者のエリック・ビュエル(Erik Buell)氏は語っている。

Harley Davidson LiveWire Trackそれでは、市場での競争はさておき、ハーレー・ダビッドソンのLiveWireの乗り心地はどのようなものだろうか。ニューヨークのフォーミュラEサーキットを十数回走行することで、しっかりとした第一印象を得ることができた。LiveWireは、電動バイクのエクスペリエンスとなりつつあるものそのものだ。ほとんど騒音の起きない鋭い加速とともに、風を切り裂いて進むことができる。

LiveWireとガソリンバイクの最大の違いは、そのモンスター級のトルクと、途切れることのない前進である。マシンはギアを1つしか持っていないので、クラッチもシフト操作も存在しない。スロットルから後輪に動力を機械的に伝達するためには、バッテリー、プロセッサーそして駆動系だけが必要で、これまで必要だった仕掛よりも大幅に少ない。あとはスロットルを回して走り始めるだけだ。

ハーレーダビッドソンがこのアドレナリン誘発マシンのLiveWireを発表するときに注目したいものがいくつかある。1つ目は、競合可能でより安価な電動バイクを発売するZeroなどのスタートアップ競合企業と比較した場合の、2万9000ドルという価格の市場競争力だ。同社のポール・ジェームズ(Paul James)氏(ビデオ参照)は、性能とハーレーのサービスならびにディーラーネットワークが、Zeroに対するLiveWireの有利な点だと語った。買い手が納得したかどうかは、売上によってすぐにわかるだろう。

ハーレーダビッドソンのEVへの進路は、ガソリンオートバイ産業を電気に向ける刺激を生み出す可能性もあるだろう。その場合は、同社は追い詰められたメーカーの立場から自ら破壊者へと転身したことになる。

そして、LiveWireのリリースよりさらに重要なのは、ハーレー・ダビッドソンが次に提供するものだ。同社は、近い将来に、より軽量で低価格の電動バイクはもちろん、電動キックボードや電動自転車を発売することを明言している。

今年の春のイベントで、ハーレー・ダビッドソンのプロダクト担当副社長であるマーク・マカリスター(Marc McAllister)氏は、同社がオンデマンドの都市型モビリティ時代向けの製品を開発しながらも、プレミアムモーターサイクル企業に留まり続ける必要があることを強調した。

ハーレー・ダビッドソンのLiveWireはその方向への跳躍だ。しかし同社の次の電動二輪車のラウンドとそれに対する市場の反応が、人びとがある場所から別の場所へと移動する手段が変革していく中における同社の立ち位置について、より多くのことを教えてくれるだろう。

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(翻訳:sako)

SpaceXがクルードラゴンのパラシュート試験のビデオを公開

SpaceXは同社の宇宙船Crew Dragonの回収用パラシュートシステムの試験風景を詳細に紹介している。最新のビデオには貨物機や高高度バルーンから落下する映像などのテスト風景が収められている。Crew Dragonカプセルのテストバージョンが砂漠のテスト地域に向かって落ちていくところや、宇宙飛行士を送り出すミッションを終えた後、緩やかに着地するための複数パラシュートアレイを展開する様子などが見られる。

イーロン・マスク氏の民間航空会社は、このCrew Dragonパラシュートシステムを以前からテストしているが、4月にデモ用Crew Dragonカプセルの代わりに金属製のそりを使って行われた「高度な開発テスト」がNASAの期待に答えられず失敗に終わったこと以外、ほとんど情報がなかった。ともあれ、最終的な完成システムに向けて提供されたデータによれば今回のテストは両者にとって「成功」だったようだ。

SpaceXは、今日公開されたビデオで信頼性試験や認定試験など7種類のテストを紹介している。同社はまだこのパラシュートシステムが認定を受けたとは発表していないが、ライバルのボーイングは6月にStarliner有人宇宙船の認定を受けている。

パラシュートシステム以外でもSpaceXは、NASA職員を乗せた有人飛行の認定を受けるためにさまざまな試験を実施している。また最近同社は、4月にCrew Dragonがエンジン試験を中断した失敗理由の調査の進捗や、有人試験飛行に向けた改善点についても詳しく報告した。

SpaceXはCrew Dragon初の有人試験ミッションの目標を2019年中としており、以前は7月末の実施を目標にしていた。現時点でSpaceXの宇宙船が今年中に宇宙飛行士を乗せて飛ぶところを見られる可能性は極めて低い。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Microsoft Azureの売上成長率はこのところやや低下

Microsoft(マイクロソフト)が米国時間7月18日に発表した2019会計年度第四四半期決算報告によると、同社のIaaSプロダクトであるAzureは64%成長した。大きな数字のように見えるかもしれないが実は、本会計年度全体を通して同製品の成長率は低下している。

すなわち2019会計年度の成長率は、Q1が76%、Q2が76%、Q3が73%で、最後の今四半期では64%にダウンした。成長率としては立派な数字だからレドモンドの廊下では誰もパニくっていないと思うし、大数の法則によれば、大きくなればなるほど成長は遅くなる。突出した数字は束の間なのだ。

Microsoft自身はクラウドインフラストラクチャ市場の第2位をしっかり確保しているから、束の間の突出とは言えない。Synergy ResearchのJohn Dinsdale(ジョン・ディンスデール)氏によると、成長率の低下よりもむしろ重要なのは、それでも市場全体の成長率よりは高いから、結果として同社のマーケットシェアが安定的に伸びていることだ。

ディンスデール氏はこう言っている。「Microsoftは明らかにクラウドインフラストラクチャサービス(IaaS、PaaS、プライベートクラウドのホスティング)のナンバーツーだ。AWSとの差は大きいが、その他大勢ははるか後方にいる。売上の増加率は市場全体の成長率–2016年9%、2017年11%、2018年14%、2019年Q1が16%–よりずっと高いから、マーケットシェアは徐々に増えている」。

CIS Q119

売上成長率が落ちても、今週のMicrosoftはAzureとOffice 365のサービスでAT&Tとの20億ドル(約2150億円)の契約を勝ち取った。Office 365はIaaSの市場とは無関係だが、同社が大きな顧客を獲得したことにはかわりない。

企業がワークロードをMicrosoftやAmazon、Googleなどのパブリッククラウドに移すというトレンドは、まだ始まったばかりの段階だから市場の成長率も大きい。そしてMicrosoftなどの前途には巨大な機会が待ち受けている。だから成長率がやや落ちたMicrosoftのAzureも、未来には大きな売上拡大の余地がある。

関連記事:マイクロソフトがOffice 365とAzureでAT&Tと2000億円超の契約

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

ボーイングのQ2決算は737 Max墜落事故で5000億円損失

ボーイング737 Maxの大失態は、同社の評判に暗い影を落としただけでなく、財政的にも大きな打撃を与えている。

シアトル拠点の航空機メーカーは、737 Max機の度重なる墜落事故のために、税引き後49億ドルという莫大な損失を計上したと 発表した。ボーイングはこの負債について「737 Max墜落に関連する顧客への補償やその結果起きた遅延などによる」と言っている。

ボーイングは第2四半期決算を来週報告する予定だ。同社の株価は米国時間7月18日にこの発表があった後の時間外取引で2%高だった。

「当社は今も737 Maxの安全な航行を取り戻すことに集中している」とボーイングCEO Dennis Muilenburg氏が声明で語った。「今はボーイングにとって歴史的な瞬間。われわれの飛行機を利用する乗客や乗務員の安全は当社にとってなによりも重要だ。MAXの墜落事故は大きな逆風であり、今四半期にもたらした財務的影響は、現在の課題を示すとともに、将来の財務リスクへの対応に役立つだろう」

1株当り8.74ドルという損失が、202.7億ドルに達すると予想される同社のQ2売上から得られる利益を吹き飛ばしてしまうことは間違いない。

この膨大な負担もまだ始まりに過ぎないかもしれない。将来の売上や会社の評判に与える事故の影響や、悲惨な事故を繰り返さないための検証がまだまだ続く。

現在ボーイングは、737 Maxの規制当局による承認を2019年第4四半期と見込んでいるが、事故の影響はさらに続くだろうと認識している。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

VMwareが機械学習計算をGPUなどで加速するBitfusionを買収

VMwareは米国時間7月18日、TechCrunchのピッチコンテスト「Startup Battlefield」に参加したことがあるBitfusion(ビットフュージョン)を買収したことを発表した。Bitfusionは、企業がGPUやFPGZ、ASICなどを使って行う複雑な計算負荷の高速化を助けるスタートアップ。4年前には、そのフォーカスはAIや機械学習よりもむしろハイパフォーマンスコンピューティングのほかの分野だったが、当然ながら近年ではAIやMLへの関心が増加したことで同社の方向性も変わった。

VMwareは、ベンダーやハードウェアを特定しないBitfusionの技術を利用して、同様の能力を顧客に提供していく。具体的には同社は、Bitfusionを同社のvSphereサーバー仮想化プラットフォームに統合する。

VMwareのCloud Platform Business部門の上級副社長でゼネラルマネージャーであるKrish Prasad(クリッシュ・プラサド)氏は「Bitfusionの買収が完了したら、ハードウェアアクセラレーターを仮想化することによってAIやMLのワークロードを支援していくVMwareの戦略がより強健になる。マルチベンダーのハードウェアアクセラレーターと、それらを軸とするエコシステムは、現代的なアプリケーションを動かしていくための基幹的部位だ。これらのアクセラレーターは場所や環境を問わず利用でき、オンプレミスでもクラウド上でもどちらでも使える」とコメントしている。

プラサド氏によると、GPUのようなハードウェアアクセラレーターを最大限有効利用するために多くの企業はそれらをベアメタルでデプロイしている。しかしVMwareの見解では、そういう使い方は(仮想化に比べて)低い利用率と効率を招きがちだ。「むしろハードウェアアクセラレーターは仮想化にきわめて適しており、リソースの共有を増してコストを下げる」と主張している。

両社とも、買収の価額を公表していない。Bitfusionは2017年に500万ドルを調達し、また2018年にはSamsung Ventures小から小額の戦略的投資を取得した。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Googleがアポロ11号ソフトウェア責任者を記念し巨大モニュメント製作

アポロ11号の月面着陸、50周年を記念してGoogleはさまざまな催しを企画しているが、中でも規模最大なのはGoogleマップのチームのプロジェクトだ。アポロ11号の月面着陸を導いたソフトウェアの開発責任者であるマーガレット・ハミルトン氏に対するトリビュートとして、マップチームはモハーベ砂漠のイバンパー太陽発電施設にの巨大なポートレートを製作した。

 

ポートレートは10万7000枚の鏡からなり、3.6平方キロにもおよび、ニューヨークのセントラルパークより広い。エッフェル塔を200個並べることができるという。

巨大画像にはハミルトンのポートレートだけでなく、「Apollo 11」という文字、月着陸船の画像も含まれる。これはハミルトン氏が人類初の月着陸に果たした大きな役割を示すためだ。同氏の業績のひとつである優先表示システムは着陸操縦の最終段階で宇宙飛行士がその時点で最も必要する情報を的確に表示することを可能にした。ポートレートは1900m上空からはっきり見ることができる。

 マーガレット・ハミルトン氏は現在82歳で、最近The Guardianのインタビューを受け、アポロ計画に参加することになったいきさつ、アポロ11号のミッションで果たした役割について詳しく語っている。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

世界絵文字デーでUNICODEがサイトを改良、デベロッパーならemojipediaがオススメ

すでにお伝えしたように、7月17日の世界絵文字デーを記念してAppleとGoogleが たくさんの新しい絵文字を発表した。これに加え、ユニコードコンソーシアムもウェブサイトをリニューアルした。この団体は絵文字のコードを含め文字コード全般を管理する国際的NPOで、今回のアップデートにより絵文字を含め、文字の検索が以前より容易になった。

以前はコンソーシアムのウェブサイトのデザインは素っ気ないものだった。コンソーシアムの各ページへのリンクのリスト、FAQ、進行中のプロジェクト紹介、Aboutといったベーシックなものに過ぎなかった。つまりは標準化団体の技術資料で、デザイン自体長年アップデートされておらず、下にスクリーンを貼ったが、あまりに古臭くて大昔の政府機関のサイトを思わせた。

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旧サイト

これが一新されたのはめでたい。デザインが今のメインストリームに近づいただけでなく、公衆と対話しようとする姿勢が見られるようになった。UNICODE理事会のメンバー、Greg
Welch(グレッグ・ウェルチ)氏はサイトのアップデートの告知の中で次のように書いている。

さてUNICODEは国際的な技術標準であり、インターネットを支える重要な礎石の一つだ。UNICODEは1990以来、世界の言語のコードを標準化することによってデベロッパー、ユーザーを助けてきた。しかしモバイル化にともなうデジテル・コミュニケーション一般化するにつれ、絵文字の利用が大きく進展した。そこでわれわれはサイトのデザインを一新し、誰にも情報を検索しやすいもにした。ことによって利用と開発が促進されることを期待する。

Screen Shot 2019 07 17 at 2.08.25 PM

新サイトの絵文字部分

もちろんコンソーシアムの本来の業務は絵文字に限られず世界の言語によるテキスト処理の標準化全般に関わるものだ。しかしコンソーシアム自身も「絵文字は現在の世界のオンライン人口の92%に利用されている」と認めている。つまりUNICODEにとっても非常に重要な一部をなしているわけだ。

新サイトをデザインしたのはAdobeのチームだという。トップページにも絵文字がフィーチャーされており、絵文字セクションへのナビゲーションもユーザーフレンドリーになっている。絵文字に関する提案をする方法もわかりやすく解説されている(とはいえ、このプロセス自体はまだあまりユーザー・フレンドリーではない)。またコンソーシアムに対し、絵文字開発のために「課税控除できる寄付」を行う方法も紹介されている。

現在UNICODEには13万6000文字が登録されており、そのうちの2800が絵文字だという。新サイトが以前より検索しやすいものになっているのは間違いない。しかしこちらのリンクから入れば昔ながらのサイトが表示される。

リニューアルでUNICODE全般の検索が容易になったのはうれしい変化だが、絵文字の意味、実際にブラウザでどう表示されるのかなどを調べたい場合は、Emojipediaを訪問してみることをお勧めする。

【 Japan編集部追記】Emojipediaの検索ボックスにLOLと入力すると「涙を流して大笑い」している絵文字が表示される。解説には「ROFL(床を転げ回って笑う)絵文字によく似ているが異なる」など詳しい解説が示される。

 またCamelを表示すると、Apple、Google、Microsoft、Samsungその他代表的な企業によるデザイン実装が表示され、それぞれのプラットフォームでどのように表示されるかをあらかじめ知ることができる。またスマイリー、ハート、動物、OKサインなどのカテゴリーが設けられ、クリックすると一覧できる。

 原文へ

(翻訳:滑川海彦@Facebook

サッポログループがスタートアップと組んで新規事業創出へ

サッポロホールディングスは7月18日、サムライインキュベートと共同でスタートアップ共創型ビジネスコンテントの最終審査会を開催した。同コンテストは、スタートアップ企業とサッポログループ内の選抜メンバーが協力して、新規事業の創出から事業化までを取り組むオープンイノベーションプログラム。コンテストのメインテーマは「酒・食・飲事業の創造」で、サッポログループのアセットやサービスを活用した新規事業案を募集した。最終選考には以下の5グループが残った。

ふたりのみ(チーム:SAPPORON)
「NaniQuo」「Racook」「Amarimo」などの食事提案アプリを開発しているmeuron(ミューロン)と組み、クラフトビール6種類、おつまみレシピ3種類をレコメンドするサービスを提案。チャットボットにビールの好みや感想など送ることで、次回に飲むべきビール銘柄やお勧めのレシピを提案してくれる。クラフトビールとおつまみを月2回発送する定額3980円のサブスクリプションモデルを想定している。

AIを活用したパーソナルな健康食生活マネジメント(チーム:OJH)
食事の写真からカロリーを算出する「カロミル」アプリを開発しているライフログテクノロジーと組み、健康診断の結果と1週間の食事の写真を送ることでデータを解析し、その結果を基にした健康指導サービスを提案。健康指導時に病気になった場合に必要な医療費を換算して利用者に知らせてくれるのが特徴だ。マネタイズのポイントは1週間の食事データ。これまで蓄積されてこなかった個人の食事データを集めることで、レシピやコンビニ製品、宅配商品などをレコメンドできる。さらに、商品開発や食事指導、広告配信などに活用できるとしている。

クックパシャット(チーム:聖域なきキッチン改革)
音声を活用した広告の制作・配信などを手がけるオトナルと、冷蔵庫内の食材を写真に撮って送ることでレシピを提案してくれる「クックパシャット」を提案。主にどういった食材を使いたいかを書き加えることで、より具体的なレシピを提案してくれる。現在は人力で画像を解析しているが、将来的にはAI(edison.ai)を併用したサービスとして作り込んでいく予定とのこと。

みんぐる(チーム:five★flow)
IoT機器の開発などを手がけるイーフローと共同で、廃業を考えている店舗、もしくはそのレシピを継承できるサービスを提案。具体的には、レシピや店舗運営のノウハウを資産化して、継承したい人材を募集する。それぞれの店舗のファンサイトを運営することで、名物メニューの開発秘話などのコンテンツ配信やリアルイベントの開催を通じてコミュニティーを醸成し、継承者を発掘していく。継承者が決まったら経営ノウハウだけでなく設備面までサポートする。店舗運営については、イーフローの強みであるIoT機器を活用したシステム支援も行う。

全食品メーカーの食品ロスを無くし循環させるシステム(チーム:MAKE FUTURE)
外食産業のウェブマーケティング戦略、販売促進、業務改善、システムの開発、店内業務サポートなどを手がけるREARSと共同で、フードロスを軽減するマッチングサービスを提案。食品・飲料メーカーなどの賞味期限間近の製品や余剰食材を飲食店に格安で提供することで、廃棄される食材を減らす。消費者は月額980円を支払うことで、月10回までそれらの食材を活用した外食を楽しめる、B2B2Cのビジネスモデルを目指す。

最終的に事業化挑戦権を獲得したのは、SAPPORONチームの「ふたりのみ」と聖域なきキッチン改革チームの「クックパシャット」の2つの事業案となった。

サッポロホールディングスの代表取締役を務める尾賀真城氏は、今回の2チームの選考について「もう少しブラッシュアップが必要だが、いままでにない視点の事業案を重視した」とコメント。惜しくも事業化権を逃したチームについても、同社グループで飲食店事業を手がけているサッポロライオンや飲料系事業を手がけているポッカサッポロフード&ビバレッジが推していた事業案もあったとのこと。今後、形を変えて事業化される可能性もありそうだ。

今回のサッポロの取り組みは、あくまでもグループ内の事業活性化を目指したもので、スタートアップ企業が競うピッチコンテストに比べると事業内容やマネタイズ施策の点で少し物足りない部分も多かった。しかし、企業が持つアセットやサービスの一部を開放するという点では面白い取り組みではないか。

インドの急成長ホテルスタートアップ「OYO」がコワーキングに進出

ホテルチェーン事業を80カ国以上に拡大しているインドのOYOは、共同住居スペースの分野にも参入している。昨年9月以降、Airbnbなどのビッグネームからおよそ10億ドル(約1080億円)を調達したOYOは、新たにコワーキングスペース事業に乗り出す。

インドのグルガオンを拠点とする同社は、7月16日に「OYO Workplaces」を発表した。すでにインドの10都市で20以上の拠点が運営され、1万5000人以上が利用できる。Swiggy、Paytm、Pepsi、Nykaa、OLX、Lenskartなどの企業の6000人以上が、同社のサービスと契約している。

ニューデリーで開催された記者会見で、OYOのNew Real Estate Businesses(新規不動産部門)のCEO、Rohit Kapoor氏は「OYO Workspacesの拠点を年内に50カ所開設する計画で、来年末までにはアジアで最大のコワーキング事業にすることを目指している」と語った。

発表の中でOYOは、従業員200人以上、16カ所の拠点を持つコワーキングスペースのスタートアップ、Innov8を買収したことを明らかにした。4年前に起業したInnov8は、関係筋によると3000万ドル(約32億円)で買収された。

Innov8は、OYO Workspacesの3つのブランドのうちの1つだ。あとの2つ、WorkfloとPowerstationは安価なスペースを求める人を対象としていて、月額6999ルピー(約1万1000円)から利用できる。Innov8はプレミアムという位置づけだ。

インドのコワーキングスペースは、比較的新しい分野のビジネスではあるが、3億9000万ドル(約420億円)規模と見られている。それでもオフィスと事業用不動産のビジネスが300億ドル(約3兆2000億円)であることから見ればごくわずかだ。Kapoor氏は、OYOはコワーキングスペース市場でインドのリーダーになるだけでなく、市場規模そのものも拡大させていくだろうと述べている。OYO Workspacesはこれから、91Springboard、GoHive、Awfis、GoWork、そしてグローバルで成功しているWeWorkと戦っていくことになる。

OYO Workspacesはすべての拠点で、Wi-Fi接続、施設内キッチン、ハウスキーピング、倉庫、駐車場などのサービスを提供していく。価格は、現在もかなりディスカウントしているが、月単位または四半期単位のパスも提供して価格を下げる。

OYOのホテル事業は85万室以上を取り扱い、1日に50万人以上が利用している。各地のホテルと提携して積極的にビジネスを拡大し、世界第3位のホテルチェーンとなっている。TechCrunchが以前に報じた通り、同社は設立から6年で、最新の資金調達ラウンドでは50億ドル(約5400億円)以上と評価された。

OYOはリスティングと予約プラットフォームの両方を提供しており、売上の大半はフランチャイズと予約によるものだ。Kapoor氏は、OYOがインドと東南アジアの事業に今年投資する予定の2億ドル(約215億円)の一部がコワーキング事業に充てられる予定であると語った。

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(翻訳:Kaori Koyama)

米上院議員が写真加工アプリ「FaceApp」のデータ利用に対して警告

ここ数日FaceAppの話題を逃れるのは難しかった。アプリのさまざまなフィルターを用いた友人の変な写真だったり、iPhoneの許諾を明らかにすり抜ける(実際には違うが)やり方に対するちょっとした炎上騒ぎだったりとかがあふれていた。そして今度は上院議員でさえもがお祭り騒ぎにご登場だ。Chuck Schumer(チャック・シューマー)上院議員がFBIとFTCに対して、アプリのデータ処理方法を精査するように依頼したのだ。

彼は、FBIのChristopher Wray(クリストファー・レイ)ディレクターと、FTCのJoseph Simons(ジョセフ・シモンズ)会長に送られた書簡の中で「この書簡はFaceAppに対する私の懸念を表明するために書き記しています」書いている。以下に示したのは議員の主な関心事を抜粋したものだ:

アプリケーションを利用するには、利用者は会社に対して自分の個人写真とデータに対する完全で取消不可能なアクセスを提供しなければなりません。そのプライバシーポリシーに従えば、FaceAppアプリケーションでシェアされたコンテンツの利用もしくは公開の権利を、利用者はFaceAppに対して許諾したことになります。そうしたコンテンツに含まれる利用者の利用者名や場合によっては本当の名前さえもが、通知や補償なしに利用されるのです。

さらには、FaceAppが利用者のデータを保持する期間や、利用者が使用後にデータを確実に削除する方法も不明確なのです。不透明な開示とより広い利用者認証として現れるこうした「不明瞭なやり方」は、消費者に誤解を招く可能性があり、詐欺的な取引を構成することさえあり得ます。したがって私は、集約されているデータそのものの保護はもちろん、誰がそのデータにアクセスできるのかを利用者が認識しているかどうかについて、深刻な懸念を抱いています。

特に、特にFaceAppがロシアを拠点としていることが、いつどのように同社が米国市民のデータへのアクセスを第三者に提供しているのかに関する疑念を招きます。その第三者には外国政府も含まれるかもしれません。

あまりアプリ事情に詳しくない人(私もそうした人たちの仲間ではあるが)のために説明しておくと、FaceAppとは、AI風のテクニックを使用して顔にさまざまな変更を適用し、年老いてみせたり若くみせたり、アクセサリを追加したり、さらには、悪名高い機能だが、人種を変えることができたりするアプリだ。最後の機能は、あまり好意的には受け入れられなかった。

このアプリは先週人気が急上昇したが、それと同時に利用者が許可したかどうかに関わらず、アプリが写真にアクセスできるように見えることにも注意が集まった。実際にはこれは不正ではなくiOSの通常の機能だということが明らかになったが、ここで採用された手段は想定された利用法ではない、ややズルい賢いやり方だった。そして、利用者が設定した写真アクセスへの「許可しない」設定に反して、1枚の写真を選択できるようにしていたのは、明らかにアップル側のミスだった。

幸いなことに、上院議員のチームは、こうした点や、FaceAppがバックグラウンドであなたのデータを密かに送っているという、根も葉もない懸念に関しては心配していない。実際それは行われていない。しかし、利用者がアプリに対して老け顔や流行りの顔などを要求した場合には、データがロシアに送られることは大いに有り得る。実際の写真加工を行うコンピューターは向こう側にあるからだ。アプリのフィルターは電話機上で直接適用されているのではなく、クラウド上で適用されているのだ。

議員の懸念は、利用者のデータがどこにあるサーバーに送られているのか、どのくらいの期間データは保持されるのか、そしてデータは誰の手に売られるのかといったことに関する、透明性の欠如である。幸い、この件に責任を担うFaceAppは、上院議員の手紙が公開される前に、これらの質問のほとんどに答えた

関連記事:FaceApp responds to privacy concerns 

疑問に対する回答は(私たちが彼らのことを信じるならば)利用者のデータは実際にロシアには送られておらず、会社は利用者を追跡しておらず、そして通常はデータを第三者に売ることはしておらず(できず)、「ほとんど」の写真は48時間以内に削除されているという内容だった。

上院議員が口にした「不明瞭なやり方」は確かに問題であり、FaceAppはあなたのデータを使って何をするかを前もって言っていた方が、はるかに望ましかったと思われる。だが、それでも今回のことを、ロシアが敵対的な意志をもって、米国市民データベースを構築しようとしたのだと考えることは難しい。

議会がデジタルプライバシーに注意を向けるのは良いことだが、他の多くのアプリ(米国製やその他も含めて)が既に何年もやってきたようなことを、そのアプリがあまりしていないときに、FBIとFTCに対して、わざわざそのアプリを調べるように要請するのは、非生産的なことのように思える。利用者データのクラウドベースの処理と保存は一般的なやり方だ(まあ通常はもう少し開示されてはいるが)。

確かに、シューマー上院議員が提案しているように、FTCは「アメリカ人のプライバシーを保護するための適切な保護手段があることを確認【中略】。もしそうでない場合には、このアプリケーションや類似のものを使用した際のリスクについて周知」するべきだ。だがこだわるべきところはそこではないだろう。私たちは、連絡先リストの不正な読み取り、見掛け倒しの削除の約束、匿名化が不十分なデータの第三者への共有、その他の悪い運用を、常にアプリやサービスの中にみてきた。だが、事が起きてからそれを強く非難する手紙を書くのではなく、まず法律もしくは規則を作ろうではないか。

シューマー上院議員のFaceappに関する手紙 (Scribdより)

[原文へ]

(翻訳:sako)

インスタが「いいね!」の数を隠すテストを日本などに拡大

【この翻訳記事は、英語版記事を抄訳したものです】

見せかけの得点をみんなが気にしなくなったら、インターネットはもっといいところになるだろうか?Instagram(インスタグラム)はそれを確かめようとしている。

4月にインスタグラムは、ほかの人の投稿に付けられた「いいね!」の総数を非表示にするテストを始めた。自分の写真やビデオに「いいね!」を付けてくれた人を見ることはできる。でも、ほかの人の投稿をそんなに気にすることはない。

インスタグラムはテストの状況を明らかにしていないが、対象地域を広げることにしたのだからうまくいっているのだろう。当初はカナダのみだったが、米国時間7月17日から、アイルランド、イタリア、日本、ブラジル、オーストラリア、ニュージーランドでもテストを始めた。

なぜ「いいね!」の数を隠すのか。インスタグラムは「フォロワーがあなたの投稿を見るときに、『いいね!』をいくつ獲得したかではなく、写真やビデオそのものに注目してもらいたいから」と言っている。

言葉を変えればこういうことだ。「いいね!」の数が公開されていると、人々はそれを気にしすぎる。人々は「いいね!」の数を成功の指標であると考える。その結果、「いいね!」が少ないことをからかったり、称賛されるために「いいね!」を買ったりする。「いいね!」が集まらなかった投稿は削除され、人気のある投稿だけが残る。理論的には、「いいね!」が本人にだけ見えることにすれば、何が削除されたかをほかの人たちが心配することはなくなる。インスタグラムが設計を変えたのは、このような事情だろう。

下の図にあるように、画面の上部にテストに関するバナーが表示される。「いいね!」の部分には、数ではなく、「(ユーザー名)とその他の人が『いいね!』しました」と表示される。

[原文へ]

(抄訳:Kaori Koyama)