マーケットプレイスの作り方(2)サプライかデマンド、どちらにまず集中するべきか?

編集部注:本稿は米国スタートアップやテクノロジー、ビジネスに関する話題を解説するPodcast「Off Topic」が投稿したnote記事の転載だ。当シリーズ第一弾「Airbnb、Uberから学ぶマーケットプレイスの作り方(1)マーケットプレイスを制限する」はこちらから是非。

こんにちは、宮武(@tmiyatake1)です。普段は、LAにあるスタートアップでCOOをしています。今回も前回に引き続き、Lenny Rachitskyさんから許可を頂き、翻訳した「マーケットプレイスの作り方」シリーズをお送りします。前回を読まれていない方はこちらから読めます。

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本シリーズは、大きく3つのフェーズに分けての構成になります。

1) フェーズ1:ニワトリとタマゴ問題について
マーケットプレイスを拘束・制限すること
 ・サプライ側かデマンド側、どちらにまず集中するべきか?(←今回)
・初期サプライの伸ばし方
・エンドユーザーの伸ばし方
2) フェーズ2:マーケットプレイスのスケールの仕方
・サプライ側とデマンド側のどちらが伸び悩んでいるかをどう判断するべき?
・スケール時のグロース戦略
・クオリティー担保戦略
・学び・やり直すと何を変える?
3) フェーズ3:マーケットプレイスの進化させる方法
・「Managed」(管理された)マーケットプレイスへの進化する方法とは?
・新規事業の追加方法 ・新規事業の追加方法

前回記事では、マーケットプレイスの「制限」を決めることについて話をした。今回は、サプライ側(供給)を伸ばすか、デマンド側(需要)を伸ばすかリソース分担の判断の時期がやってくる。ニワトリとタマゴ問題だ。

目次

成功した企業はほぼサプライ側にフォーカスしている

僕がインタビューした17社中の14社(約80%)がサプライ側にフォーカスしていたことが分かった。サプライ側にフォーカスした会社は、サプライを集めることによってデマンドが増える仕組み、もしくはデマンド側は口コミで増えるパターンが多い。

この表は、左がサプライ側にフォーカスした企業、右がデマンド側にフォーカスした企業だ。デマンド側にフォーカスした3社は、サプライ側を積極的に集める必要がなかったのが明らかだったため、すぐにデマンド側にリソースを費やすことにした。そして、ある1社は、自社プロダクトがマーケットプレイスではないと気付いた会社もあった。

サプライにフォーカスした会社8つの事例

事例1:Thumtack(サービスマーケットプレイス)
「サービスを開始したとき、eBayやCraigslist、Amazonなど大手マーケットプレイスを見ていた。そこで2つの共通点を見つけたんだ。1つは「サプライをすべて囲い込んでいること」、2つ目は「ダサいプロダクトとブランド」だということをね。サプライ側がすべてだと気付いて、ひたすらフォーカスした。ブランドやプロダクト作りは流動性が高くなるまで延期。他のスタートアップは違う方向性で動いてたが、それは間違えだった。初期にスケールされたサプライを作るのが何よりも大事。」— Sander Daniels氏 (co-founder of Thumbtack)

事例2:Eventbrite(イベント作成・管理サービス)
「初期はサプライを増やすことだけに集中した。サプライを増やすとデマンドが勝手に増えることがわかったんだ。イベント作成者がサイトへのトラフィックを作ってくれた。サプライ側が一番獲得するのが難しいと知って、まずそこにフォーカスした。」— Tamara Mendelsohn氏 (VP and GM at Eventbrite)

事例3:Lyft(配車アプリ)
「Lyftでは、圧倒的にサプライ側のグロースがデマンドのグロースを導いた。」— Benjamin Lauzier氏 (ex-growth at Lyft, Director of Product at Thumbtack)

事例4:DoorDash(フードデリバリーサービス)
「私たちと類似しているマーケットプレイスのグロース戦略を見たときに、みんな同じプレイブックだった。レストランの獲得とデリバリー人材を獲得するとエンドユーザーを獲得できる。一番のグロース基盤はサプライ側だった。サプライがデマンドを増やす。」— Micah Moreau氏 (VP Growth at DoorDash)

事例5:Etsy(ハンドメイドのマーケットプレイス)
「初期は売手側にフォーカスした。マーケットプレイスは売り手側のリスティングが無ければ買手側が集まらないからね。売手側が買手になるケースも多かった。」— Nickey Skarstad氏 (ex-Director of Product at Etsy, VP of Product at The Wing)、Dan McKinley氏(ex-Etsy, Principal Engineer at MailChimp)

事例6:Caviar(高級品市場向けのフードデリバリーサービス)
「レストランにしか集中しなかった。飲食だとレストラン(サプライ側)がデマンドを引き寄せた。そのブランドで食べたいユーザーを連れてきてくれるからね。」— Gokul Rajaram氏 (Caviar Lead)

事例7:Instacart(食料品の即日配達サービス)
「いつもデマンド側の前にサプライ側のオンボーディングをしていた。」— Max Mullen氏 (co-founder Instacart)

事例8:GrubHub(フードデリバリーサービス)
「スケールするにはまずサプライ側から行った。」— (ex-growth at GrubHub, CPO at Eventbrite)

残りの3社は、サプライが勝手に成長する事業だった

これはサプライ側が超簡単に提供できる、超フレキシブルに出せるのがキーとなる。もしくはZillowのケースだと公開データを使うこと。

事例1:Rover(ドッグシッターのマーケットプレイス)
「我々はデマンド(飼い主)が足りてなかった。サプライ(シッター)は、犬好きで、家にいながら$50もらえるのであればRoverを使うのは当たり前。デマンド側のユーザーの行動変化が必要だった。Airbnbと似ていて、他人に犬の面倒を見てもらう信頼性を作るのが難しかったよ。」— David Rosenthal氏 (ex-Rover, GP at Wave Capital)

事例2:TaskRabbit(お手伝い系マーケットプレイス)
「TaskRabbitはサプライが足りなくなることはなかった。何千人とウェイトリストに載っているサービス提供者がいたが、デマンド側のハードルが高かった。後々、サプライ側に登録手数料を取ってサプライ側のボリュームを減らしてクオリティを高くしたんだ。」— Brian Rothenberg氏 (ex-growth at Eventbrite and TaskRabbit, Partner at defy)

事例3:Zillow(不動産売買マーケットプレイス)
「私たちは少し特殊でサプライとは言えないサプライ(公開データ)を取得して始めた。それを使ってデマンドを作り、それを元に本当のサプライ(リスティング)を獲得しに行った。本当のサプライは最初のデマンドを作らなければ獲得できなかったと思う。」— Nate Moch氏 (VP at Zillow)

マーケットプレイスじゃないと気付いた「Patreon」

Patreon(クリエイター支援サービス)
「Patreonがマーケットプレイスだと勘違いしている人は多い。実は、チーム内でも最初そう思っていた。運良く途中でビジョンとKPI、PMFと合わせられ、自社のサービスがマーケットプレイスじゃないと気付いたことが一番の救いだった。例えば、クリエイターの検索機能をロードマップから消したよ。”Etsyの卒業問題”と同じく、クリエイターが大きくなるとEtsyが合わなくなることに気付く。だから僕たちは、ワードプレスみたいなサービスを作ることに専念し、YouTubeが真似できない物を作れた。」— Tal Raviv氏 (Growth at Patreon)

次回は、初期のサプライ側の成長事例と12個のよくある成長戦略について話をしたいと思います。

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Written by Lenny Rachitsky (@lennysan) | Translated by Tetsuro (@tmiyatake1) | Edited by Miki (@mikirepo)

 

フードデリバリー大手のDoorDashがIPOを非公開申請

米国でのオンデマンド・フードデリバリーの戦いは未だにヒートアップを続けている。米国時間2月27日、DoorDashは証券登録届出書のForm S-1をSECに非公開で提出したことを発表し、現在確認手続き中であると語った。売出し予定の株数やIPO株価の範囲、次のステップの時期などについては何も語っていない。

株式公開は、同社がオンデマンド配達業界の重要な時期に大規模な資金を調達するひとつの方法だ。競合は激烈で全世界で多くの統合が起きている。このニュースのタイミングも、いかにこのビジネスがキャッシュに依存しているかを強調している。一部で米国フードデリバリー市場のトップと見られているDoorDashは、わずか3カ月前の昨年11月に調達ラウンドを終えたばかりだ。調達額は7億ドル(約762億円)で、当時の会社評価額は130億ドル(1兆4160億円)だった。

DoorDashが、カナダ、プエルトリコ、オーストラリアとともに主要な市場としている米国で、同社は市場シェア38%を占めていると言われている。シェア10%のPostmates、20%のUber Eats、伝統的企業であるGrubhubは31%と熾烈な争いを繰り広げており、資金も多く必要だ。この激しい競争は極めて資本集約的であり、DoorDashがUber EatsとPostmatesとの合併を目論んでいるという噂がここ数年出回っている。

しかしDoorDashはそれ以外にも課題を抱えている。数千人の契約労働者との接し方や支払いに関する労働問題のほか、昨年のデータ漏洩問題は、500万人近い顧客、労働者、売り手などに影響を与えた。ほかにも、Scotty Labsを買収して自動運転システムの導入(人間の配達ドライバーの補助または置き換え)を検討するなど技術蓄積も密かに進めている。

IPOを非公開申請することで、まだ「成長」段階にあるスタートアップ(ほとんどが赤字)が、手続き中に世間の監視を受けることなく準備を進められる。SpotifyとSlackが取った手法で、必ずしもIPOにつながらない(両社は上場済み)。WeWorkの申請とその後会社の状態を詳しく公表したしてからのUターンを思い出してほしい。またPostmatesは1年前にIPO申請したが、その後資金調達を行っており、上場は遅らせると言われている。

画像クレジット:Photo by Tibrina Hobson/Getty Images for Los Angeles Times Food Bowl / Getty Images

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

フードデリバリー大手のDoorDashがIPOを非公開申請

米国でのオンデマンド・フードデリバリーの戦いは未だにヒートアップを続けている。米国時間2月27日、DoorDashは証券登録届出書のForm S-1をSECに非公開で提出したことを発表し、現在確認手続き中であると語った。売出し予定の株数やIPO株価の範囲、次のステップの時期などについては何も語っていない。

株式公開は、同社がオンデマンド配達業界の重要な時期に大規模な資金を調達するひとつの方法だ。競合は激烈で全世界で多くの統合が起きている。このニュースのタイミングも、いかにこのビジネスがキャッシュに依存しているかを強調している。一部で米国フードデリバリー市場のトップと見られているDoorDashは、わずか3カ月前の昨年11月に調達ラウンドを終えたばかりだ。調達額は7億ドル(約762億円)で、当時の会社評価額は130億ドル(1兆4160億円)だった。

DoorDashが、カナダ、プエルトリコ、オーストラリアとともに主要な市場としている米国で、同社は市場シェア38%を占めていると言われている。シェア10%のPostmates、20%のUber Eats、伝統的企業であるGrubhubは31%と熾烈な争いを繰り広げており、資金も多く必要だ。この激しい競争は極めて資本集約的であり、DoorDashがUber EatsとPostmatesとの合併を目論んでいるという噂がここ数年出回っている。

しかしDoorDashはそれ以外にも課題を抱えている。数千人の契約労働者との接し方や支払いに関する労働問題のほか、昨年のデータ漏洩問題は、500万人近い顧客、労働者、売り手などに影響を与えた。ほかにも、Scotty Labsを買収して自動運転システムの導入(人間の配達ドライバーの補助または置き換え)を検討するなど技術蓄積も密かに進めている。

IPOを非公開申請することで、まだ「成長」段階にあるスタートアップ(ほとんどが赤字)が、手続き中に世間の監視を受けることなく準備を進められる。SpotifyとSlackが取った手法で、必ずしもIPOにつながらない(両社は上場済み)。WeWorkの申請とその後会社の状態を詳しく公表したしてからのUターンを思い出してほしい。またPostmatesは1年前にIPO申請したが、その後資金調達を行っており、上場は遅らせると言われている。

画像クレジット:Photo by Tibrina Hobson/Getty Images for Los Angeles Times Food Bowl / Getty Images

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

米上院を通過した「買い換え法案」はファーウェイやZTEの機器の排除を補助金で促進

米国時間2月27日、米上院はSecure and Trusted Telecommunications Networks Actを満場一致で可決した。中国のハードウェアメーカーに対する最近の懸念に呼応して書かれたこの法案は、ファーウェイやZTEなど、米国との抗争のさなかにあるメーカーからの通信機器の購入を禁じている。

下院を12月に通過したこのH.R.4998法案には、地方の中小の通信企業の機器買い換えを促進するための10億ドル(約1090億円)の補助金制度がある。法案の成立には大統領の署名を要するが、Politicoによると、現政権はこの補助金制度をすでに認めており、FCCの管理下で施行されることになる。

関連記事:ファーウェイ排除で米国は貿易戦争には勝ったがネットワーク戦争に負ける

ミシシッピ州選出の上院議員Roger Wicker(ロジャー・ウィッカー)氏は、この超党派で成立した法案について「敵対する外国からの通信機器は、国家の安全と経済的繁栄、および高度なワイヤレス技術における米国のリーダーシップに対する、重大な脅威をもたらす。この法案は『買い換え助成制度』を成立させることによって、米国の通信ネットワークに有意義な保護措置を提供し、米国人のより安全な接続を可能にする。この法案を大統領のデスクに送ることに貢献した両党の仲間たちに、感謝申し上げる」とコメントした。

中でも特にファーウェイは、長年中国政府との結びつきがあるとして米国の懸念の中心にあった。トランプ政権は同社を、スパイ容疑の標的にしてきたが、ファーウェイはそれを現在まで断固否定している。昨年5月に同社は米商務省のエンティティリストに加えられ、米企業はこのハードウェア大手と取り引きできないことになった。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Facebookも新コロナへの懸念でF8カンファレンスを中止

Facebookは、COVID-19コロナウイルスのパンデミックに対する懸念の高まりを考慮し、毎年開催されているF8デベロッパーカンファレンスをキャンセルしたことを発表した。

発表によれば、キャンセルされたのはサンノゼで開催予定だった「オフラインのイベント」であり、F8のキーノートやビデオプレゼンなどはリアルタイムでストリーミングされるという。Facebookのデベロッパープラットフォームとプログラムの責任者であるKonstantinos Papamiltiadis(コンスタンティノス・パパミリタディス)氏は声明で次のように述べている。

「毎年のF8は世界のFacebook開発者コミュニティの祝日として非常に重要であるものの、メンバーの健康と安全には換えられない。COVID-19ウィルスに関する懸念から、F8の現実のイベント部分はキャンセルする。しかしライブストリーミングを含む各種のビデオ・コンテンツを通じて世界のデベロッパーパートナーとつながることができるものと期待している」。

このFacebookの決定は、今週バルセロナで開催される予定だったMWCキャンセルに続くものだ。Microsoft(マイクロソフト)を始め多くの企業が来月のゲーム・デベロッパーのカンファレンス、GDCから撤退したが、主催者は昨日「予定どおりに開催される」と述べた

Facebookは「F8カンファレンスのオフライン部分を実施する方策を各種検討したが、(外国からの参加を禁止するなどの方法は)F8を世界の開発者コミュニティーの祭典とするという我々の方針に反する(ので採用されなかった)」とパパミリタディス氏はブログ記事で述べている。Facebookはこの数週間内にさらに詳細を発表するとしている。

F8カンファレンスのキャンセルの影響を軽減するため、同氏は「Facebookはテクノロジーの多様化に取り組んでいる組織に50万ドル(通常の2倍の金額)を寄付する」と述べた。対象はF8が開催される予定だったサンノゼ市民にサービスを提供する組織が優先されるという。Facebookは例年、地元の学生をF8に招待しているため、今年はF8そのものに代わって、「F8に触発された体験」を提供するという。

大規模なハイテクイベントにとってコロナウイルスに対する懸念が2020年を通じてどのような影響を与えるのかは不明だ。株式市場や決算にはすでに影響が及んでいる。WHOによれば 、世界47カ国で8万2000人以上のCOVID-19感染が確認されており、2800人前後が死亡している。

画像:Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

ビジネスでリアルに使えるスペースを時間単位で簡単予約できるPit inが資金調達

写真右端:Pit in代表取締役CEO・中村知良氏

空間を時間単位で提供するサービスといえば、古くからある貸し会議室から「スペースマーケット」のようなマッチングプラットフォームまで、今や、さまざまな選択肢が選べるようになっている。2019年4月に創業したPit in(ピットイン)が提供するのも、時間・分単位で多目的に使えるスペースのサービスだ。

「あらゆる空間をレスポンシブにする」をビジョンに掲げるPit inは、ソフトバンク出身の代表取締役CEO・中村知良氏が、不動産系スタートアップのイタンジ創業者である伊藤嘉盛氏と共同創業した会社。彼らの「レスポンシブスペース」とは、不動産の非稼働在庫を「年契約」ではなく「時・分単位」で利用可能にする“フラグメント化”と、単一の事業所によるシングルユースから複数業態で利用できる“マルチユース化”により、ユーザーの多目的なニーズに応えようというものだ。

2020年2月現在、渋谷、六本木、新橋で計7拠点を自社で開発・運営するPit in。テナントが決まりづらい、築年数が古いビルでサービスを展開しており、オープンから累計で、延べ1万3000名超のユーザーに利用されているという。

冒頭に挙げたように、コワーキングスペースや貸し会議室、あるいはスペースシェアのプラットフォームなど、「時間単位でスペースを借りる」というニーズに対しては、既に対応するサービスがいくつもある。そうした中でPit inが特徴とする点について、中村氏は「内装デザインから清掃・管理などのオペレーション、予約まで、顧客体験を一気通貫で提供できるところだ」と説明する。

「スペースマーケットなどのマッチングプラットフォームは、物件を持たない“メディア”だと捉えている。我々は物件を借り上げて開発し、オペレーターとして運営する。また、格安のレンタルスペースでは、Wi-Fiの速度などが、ビジネスで利用する際に必要なレベルになかったり、無人で運営する前提となっていて、清掃やメンテナンスが行き届いていなかったりすることも多い。Pit inでは、社外でも安心してビジネスユースで使えるスペースの提供を行っている」(中村氏)

また、予約の簡単さも特徴だというPit in。コワーキングスペースはファシリティや環境面では安心できるが、予約が完了するまでに事前契約や見積もりなど、手間がかかることも多い。Pit inでは、オプションや清掃料などの複雑な料金体系を排除し、5分ほどで予約完了できるサイトを自社で開発。ユーザー予約体験にも自信があるという。

創業のきっかけについて中村氏は「自分たちが手軽に使える打ち合わせ場所がなくて、自分たちが欲しかったサービスを作った」と話している。「世の中にはまだ、ビジネスで安心して使えるスペースが不足している。自分たちのオフィスとして使える場を、もっと増やしたい」(中村氏)

Pit inは2月28日、伊藤氏が代表を務めるトグルのグループ企業・社員と不動産テックVCのデジタルベースキャピタルを引受先として、総額約3000万円の資金調達を実施したことを明らかにしている。

調達資金は新規拠点の開発、予約サービスの開発に充てるというPit in。中村氏は「都内のほかの地域にまずは拠点を展開し、その後大阪など各都市部にも進出したい」と話しており、2020年内に全国50拠点の開発・運営を目指すとしている。

新コロナ感染拡大でゴールドマン・サックスが米企業ゼロ成長を予測、株式は再値下がり

新型コロナウイルスが経済成長に影響を及ぼすとの懸念から、米国株式市場は2月27日に再び大きく下げた。そして多くのテック企業が直近の売上高や業績予想に感染拡大の影響を盛り込み始めた。

正午の時点でダウ平均はおおよそ650ポイント下げ、ナスダックも240ポイント下げた。いずれも今年初めに達成した過去最高値からかなりの下落だ。

米国(北カリフォルニア)で初めて市中感染が報告されたのに伴い、ドナルド・トランプ大統領は昨夜、広がりつつあるコロナウイルス感染への政権の対応を国民に示した。大統領のスピーチは感情的なもので、世界そして米国が受けるコロナウイルスの影響はかなり大きく、想定していた以上長引くかもしれないとの懸念を抑制することはできなかった。

そして本日、Goldman Sachs(ゴールドマン・サックス)は、コロナウイルスの影響で米企業の2020年の利益成長率はゼロになる、との経済見通しを発表した。グローバル経済の落ち込みからして、多くのアナリストが最近の市場のレベルはデタラメだとするのに消極的だったことが明らかになった一方で、ゴールドマン・サックスがはっきりとさせた。

銀行はいま、他のアナリストグループの予測と反対の立場だ。つまり、マーケットの残りはゴールドマン・サックスのサイドにつき、もしくはより深刻にとらえていることを意味する。株式市場は、少なくとも今日の取引ではゴールドマン・サックスと同様に考えているようだ。

ハイテク株に目を向けると、今日の取引ではSaaSとクラウドの企業が再び大きく下げている。Bessemer-Nasdaqクラウド指数は今日1.45%下がった。直近の最高値からは10%超下がっている。公開SaaS企業の新たな株価は、連動するスタートアップやベンチャーキャピタルの業界にとってうんざりするものだ。公開ソフトウェア企業の価値がこれまでになく高まっていることもあり、スタートアップやベンチャーキャピタルはこの分野に大きく賭けてきた。

実際、投資家らは特定の価格/セールス方程式で値を算出するのに、時価総額の代わりに企業価値を使い、多くのSaaSやクラウド企業を直近の売上の12倍超に押し上げてきた。そうした数字は株式市場でリアルタイムに変更されている。これは数千億ドルにもなる未公開企業の株に影響を及ぼすことになる。

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(翻訳:Mizoguchi

ペンス副大統領、コロナウィルス・タスクフォースに医療、経済専門家を任命

米政府のコロナウイルス封じ込めの責任者となったMike”Pence(マイク・ペンス)副大統領は、任命の初日にコロナウイルス・タスクフォースへに多数の専門家を任命した。

パンデミック封じ込めタスクフォースのトップに任命されたのはDeborah Birx(デボラ・バークス)博士だ。博士は米国務省の世界AIDS対策調整官、世界ヘルス政策調整官として米政府の特別代表(大使)を務めてきた。博士はHIV/AIDS対策で米陸軍、海軍、空軍の対策を調整し、CDC(疾病対策予防センター)の世界HIV/エイズ対策プログラムを指揮してきた。今後はペンス副大統領の直属となる。

バークス博士と同時にタスクフォースに任命されたのはSteven Mnuchin(スティーブン・ムニューシン)財務長官、国家経済評議会のラリー・クドロー(Larry Kudlow)長官、公衆衛生局長官のJerome Adams(ジェローム・アダムス)博士だ。

ムニューシン財務長官らの任命はホワイトハウスがコロナウィルス危機の経済的影響に対処することの重要性を強く認識していることを示すものだ。

株式市場はコロナウィルスに対する懸念から再び大きく下落した。アナリスト、エコノミストは2020年の経済成長はゼロないし極めて低いものになると予測している。

米国のテクノロジー企業はコロナウィルスの決算への影響を警告すると同時に大型イベントの中止を発表している。MicrosoftはGDCへの参加を取りやめ、FacebookはF8デベロッパー・カンファレンを中止した。 これに先立ってスペインのバルセロナで開催される予定だったMWCの開催もキャンセルされている。

画像:Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

Google Cloudの最新データセンターがソルトレークシティーにオープン

Google Cloudは米国時間2月27日 、ソルトレークシティーに新たなデータセンターを開設したと発表した。このソルトレークシティのデータセンターは、低レイテンシの処理能力を地域全体に提供することを目標としており、ロサンゼルスとオレゴン州ダレスに続いて、米西部で3番目のデータセンターとなる。

「我々は最も安全かつ、パフォーマンスと拡張性に優れたパブリッククラウドの構築に取り組んでおり、クラウドサービスを最も必要としている顧客に近い場所でサービスを提供するための重要なインフラストラクチャへの投資を継続している」と、Google Cloud EnterpriseのWestern States and Southern California担当ディレクターであるJennifer Chason(ジェニファー・チェソン)氏は声明で述べた。

クラウドベンダーは一般的に、潜在的な顧客により近い地域に拠点を開設しようとする。これは昨年のAWS re:Inventで、AWSがLAのローカルゾーンを発表したときに取ったアプローチと似ている。コンピューティングリソースを必要としている企業の近くにデータセンターを開設することでレイテンシを削減したり、あるいは一連の地域リソースにワークロードを分散させたりすることを目的としている。

Google(グーグル)はまた、すでに顧客であるPayPalと複数年の契約を締結し、同社の決済システムの一部を西部地域に移転することも発表した。注目すべきは、ソルトレークシティーにはデータセンターが近くにあることで恩恵を受けられる、活気あるスタートアップシーンも存在することだ。

Google Cloudの親会社ことAlphabetは最近、クラウド部門の四半期決算を初めて発表し、ランレートが100億ドル(約1兆1000億円)以上であると表明した。ライバルのMicrosoft(マイクロソフト)やAmazon(アマゾン)に追いつくまでにはまだ長い道のりがあるが、この方法でリーチを拡大すれば、市場シェアの拡大に役立つだろう。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

マイクロソフトがGDCの出展取りやめ、コロナウイルス影響を懸念

XboxのメーカーであるMicrosoft(マイクロソフト)は米国時間2月27日、サンフランシスコで開催される「Game Developers Conference」(GDC)に今年は出展しないと発表し、コロナウイルスの蔓延に関する懸念を強調した。

同社はGame Stack Blogで次のような声明を伝えている。

細心の注意のもと、世界保健機関のガイダンスを綿密に検討した後、サンフランシスコで開催されるGame Developers Conference  2020への参加を取りやめるという困難な決定を下した。

Microsoftは同カンファレンスで物理的な出展を行うのではなく、オンラインのみのイベントを今週開催すると伝えている。

Microsoftは、3月16〜20日に開催される同カンファレンスから撤退する最新の企業であり、Facebook(フェイスブック)やUnity、ソニーなども参加を見合わせている。Epic Gamesも27日に、同イベントから撤退すると発表した。

今週初め、サンフランシスコ市の当局は非常事態を宣言した。新型コロナウイルス(COVID-19)のアウトブレイクはすでにいくつかの大規模な業界会議に影響を及ぼしている。Facebookは27日の朝、F8カンファレンスを中止すると発表した。このような大手企業がGDCから撤退することで、イベント自体がキャンセルされたGSMAのMobile World Congressと同じような運命をたどることになるのかどうか、非常に気がかりだ。

TechCrunchはGDCの関係者にコメントを求めている。

[原文へ]

(翻訳:塚本直樹 Twitter

Amazon Transcribeで個人情報を自動差し替えできるように

AWSベースの書き起こしサービスのAmazon Transcribeが米国時間2月27日の午前、小さいながら重要な新機能をローンチした。その実装が正しければ、通話記録の書き起こしから個人情報を自動的に隠すことができる。

Amazon Transcribeの最も一般的なユースケースは、顧客からの電話を書き起こすことだ。ほとんどの場合、通話中に名前や住所、クレジットカードの番号などの情報が伝えらえれる。私の経験では、コールセンターの中にはクレジットカード番号を伝えようとすると録音を停止するところもあるが、必ずしもそうとは限らない。

この新機能では、Amazon Transcribeは自動的に社会保障番号、クレジットカード番号、銀行口座番号、名前、メールアドレス、電話番号、郵送先住所などの情報を識別し、それを編集できる。実際には、これらの情報は「PII」という文字列に自動的に置き換えられる。

もちろん、既存のドキュメントからPIIの文字を取り除くツールも存在する。しかし多くの場合、それらはデータ損失防止ツールに力を入れており、外部の人とドキュメントを共有する時に、データが外部に漏れないことを目的としている。新しいAmazon Transcribeツールでは、少なくとも一部のデータは共有できない(もちろん、録音した音声のコピーを保管しない限り)。

現在、Amazon Transcribeは31言語をサポートしている。そのうちの6言語は、キャプションやその他のユースケースのために、リアルタイムで書き換えることができる。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

Raspberry Pi 4が価格据え置きでメモリー容量を2GBに倍増

Raspberry Pi FoundationはフラッグシップモデルのRaspberry Pi 4をアップデートした。多数のコネクタを備えたシングルボードのコンピューターというコンセプトは変わっていないが、このエントリーモデルのデバイスは35ドル(約3,800円)のまま、メモリーが容量が1GBから2GBへと倍増した。

Raspberry Pi Foundationによると、最近はメモリーの価格が下がってきており、大容量メモリーを搭載したRaspberry Piデバイスを製造するほうが安くつくそうだ。なお、さらにメモリー容量が必要なら、55ドル(約6000円)で4GBモデルを購入できる。こちらの価格も変わっていない。

もし産業用に大量の1GBモデルを導入しているのなら、古い1GBモデルを35ドルで購入することもできる。そうすれば互換性の問題はなく、1GBモデルと2GBモデルを区別する必要もない。しかし、メーカーやホビーストは同じ値段なのだから、1GBモデルよりも2GBモデルを買うべきだろう。

Raspberry Pi Foundationは誕生から8周年が近づいており、同団体はRaspberry Piの進化を振り返っている。初代Raspberry Piも35ドルだったが、その性能は今では劇的にパワーアップしている。

この8年間でCPUのパフォーマンスは40倍、メモリ容量は8倍、入出力の帯域幅は10倍になり、Wi-Fiチップも搭載された。これは、ただの遊戯用の小型コンピュータではない。Raspberry Piにはさまざまな用途があり、ブラウザや簡単なタスクだけならコンピューターの代替にもなる。Raspberry Pi Foundationはこれまでに、3000万台のデバイスを販売している。

[原文へ]

(翻訳:塚本直樹 Twitter

Spinは電動スクーターを今春ドイツでローンチへ

電動キックスケーターを展開するFord(フォード)傘下のSpin(スピン)は、初となる米国以外でのローンチの準備を進めている。今年の春にはドイツのケルンを皮切りに、他のドイツの都市でもローンチされる予定だ。

Spinはまた、来月フランスにて電動キックスクーターの認可を申請する予定で、さらに英国でも電動キックスクーターのシェアリング事業の機会を模索する予定だ。

ここ1年ほどで、ドイツはマイクロモビリティのホットスポットになった。2019年12月の時点で、ドイツ国内の37都市では7社のスタートアップが事業を展開している。ケルンでは、SpinはBird、Lime、Circなどと競合することになる。

Spinの現在の車両はSegway(セグウェイ)のシェアエコノミー用キックスクーターに依存しているが、年内には初のカスタム車両を展開する計画だ。

Spinはシェア自転車のスタートアップとしてスタートし、2018年11月に約1億ドル(約110億円)でFordに売却された。これまでにSpinは、800万ドル(8億8000万円)の外部資金を調達している。

[原文へ]

(翻訳:塚本直樹 Twitter

一度の測定だけで切断作業は不要、ShapeMeasureのスマートツールとロボカッター

私たちは、自分の家が完全に直角で、他の部分も非常に規則的な寸法で建てられていると思いがちだが、実際にそうであることはめったにない。このことが原因でリフォームは複雑で面倒な作業になる。ShapeMeasureは、空間を自動的に測定するデバイスと、必要な木材を正確なサイズに切断するロボットを使用して、この困難を軽減し、プロセスを大幅に短縮および簡単なものにしたいと考えている。

創業者のBen Blumer(ベン・ブルマー)氏は、総合建築請負業者だった父親の影響で、早くから建築技術と修繕技術に触れていたが、自身のリフォームを行っている最中に、この会社を生み出す天啓を受けた。

「フローリング作業者を見てショックを受けたのです。その人物には10年の経験があり、仕事の結果は素晴らしいものでしたが、1段分の階段を設置するのに1時間以上かかっていたのです」とブルマー氏は言う。「そこで私は『少しの技術を使えば、ここで大いに役立つ可能性がある』と考え始めました」。

当時そのようなプロジェクトに取り組む時間があった彼は、元総合建築請負業者だった友人を誘い、中国のハードウェアアクセラレータであるHAXに応募した。その結果彼らはほどなく自身のアイデアを追求するために深圳に向かうことになったのだ。

彼らの取り組む主な課題は階段だ。それらは注意が必要で、特に古い家では相当に狂いが生じている可能性がある。たとえば、各階段の幅がおよそ35インチ(約89cm)であることがわかっていたとしても、ある段は実際には35.05インチ(約89.03cm)である一方で、次の段は34.95インチ(約88.77cm)かもしれない。同様に、角度が90度もしくは図面上想定されているものから、わずかにずれている場合もあるだろう。すべての階段を丹念に測定して、わずかに異なる寸法へと木材を手作業で切断することには、非常に時間がかかる。開発されたツールShapeMeasureは、そうした作業を文字どおりボタンひと押しの作業に変える。

彼らが作り出したデバイスは、本質的には自身の周囲を広く測定できる超精密なライダー(Lidar)であり、その詳細部分こそが同社の秘密のノウハウの一部を構成しているのだ。これにより、当初の利用目的である階段の場合には、デバイスの回りの正確な寸法と取り付け角度が測定できる。HAXのNoel Joyce(ノエル・ジョイス)氏の助けを借りて生み出されたこのデザインは、当初の「エイリアン」のようなものからハンディ掃除機のようにも見えるものへと落ち着いた。

明らかに、彼のシャツに書かれた文字「Measure once, Cut once」(測定は一度、切断も一度)はこの記事の見出しと矛盾しているが、切断作業を人がしなければならないものではなく自動化されたプロセスとして考えるなら、私の見出しは意味が通じる。

「私たちは、HAXのリードインダストリアルデザイナーであるノエル・ジョイス氏と協力していました。私たちは、工具のように見えて、そのようにも感じられる製品を狙っていました。建築請負業者に何か新しいことを試してもらうよう説得しようとするなら、その方が親しみを感じてくれるはずだと思っていたのです」とブルマー氏は語る。「ノエルの美しいフォームファクターに収まるように、部品集めに多大な時間を費やし、スキャニング機構の再設計を行いました。結局のところ、建築請負業者たちは外観を気にしないことがわかりました。彼らはデザインを気に入ってくれましたが、その機能性にもっと興奮してくれたのです」。

対象の形状がスキャンされてチェックも終わったら、その情報をShapeMeasureの他のデバイスに送信できる。それは、木材を階段として組合わせるのに必要な正確なサイズと形状にカットする、木材切断ロボットシステムだ。もちろん、建築請負業者はそれらを適切な場所に持って行って、適切と思われる方法で取り付ける必要があるが、これまでは大変だった手順が大幅に簡素化されたのだ。

この機械は他の木材切断装置に似ているが、操作がより単純で簡単だ。「世の中にはたくさんの自動切断システムがありますが、多くの場合、それは大きく、重く、高価で、プロのCNC技術者が操作します。通常そのような機械で床材を切断するには、治具のセットアップ、各ボードのクランプと再クランプ、切断する各階段のカスタムgcodeの生成が必要です」とブルマー氏は言う。それらは、数倍コストがかかり、採用が難しい場合がある。「私たちが開発している切断ソリューションは、コンパクトでクランプを必要とせず、わずか数時間のトレーニングで操作できるようになります」。

単に長さや幅を切り揃えることだけが問題なのではない。階段に対する造形やその他の装飾しようとすると、そもそも現実的ではないか、少なくとも人手でやるには時間がかかりすぎるような複雑なカットが必要になる場合がある。

ShapeMeasureマシンで作成された複雑なカットの例

結果として、施工プロセスの開始から終了までの時間をおよそ4分の1にできると彼らは判断した。もしこれが少し楽観的な数字だと思うなら、これは単なる机上の空論ではないことを知ってほしい。彼らは最初の段階からこれらの数値を裏付けられるように注意を払ってきた。

「スピードアップデータを非常に真剣に捉えています」とブルマー氏は語る。「それが私たちの最高の指標だからです!会社のために最初に購入したものの1つは、ストップウォッチ1ダースでした。私たちはShapeMeasureのラボや、とり散らかった実際の建築現場での利用を行っています。すべての瞬間を撮影・計時し、そして記録しています」。

興味深いことに、事前切断された木材を使うことでまた別の改善につながった。チームは、利用者が接着剤やその他の部品を使用する率の向上に対応するためのバケツをデザインしたのだ。これは、塗装速度を大幅に改善してしまうと、塗料をローラートレイに十分な速度で混ぜて注ぐ部分が新しいボトルネックになってしまうことに似ている。

現在同社は、ShapeMeasureの「マイクロファクトリー」を短期間で国内のどこででも簡単にセットアップできるように、標準的な手順とパッケージの確立に取り組んでいる。そして、彼らはその後のプロセスを加速するために、資金を調達することを「検討」している最中だ。ブルマー氏はまずは彼自身の資金でプロトタイプを開発し、HAXから少し資金を引き出した後、事業を始めるやめに小規模なプレシードラウンドを実施した。

幸運とちょっとした努力で、ShapeMeasureは建築請負業者で差別化を打ち出すことができた。見積もりの中の1ドルが大切なように、1時間の作業がとても大切なのだ。

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(翻訳:sako)

SparkLabs Groupがスマートシティ技術のためのアクセラレータープログラムを開始

米国時間2月27日、スタートアップのためのアクセラレーターとベンチャーファンドから構成されるSparkLabs Groupが、新たにSparkLabs Connexを開始したと発表した。SparkLabs Connexは不動産テック(PropTech)とIoTに特化したプログラムで、シリコンバレー、ソウル、深圳、台北、シンガポールのスタートアップのエコシステムに参入する。

画像:4X Image / Getty Images

このプログラムは、AI、5G、LPWAN(Low-Power Wide Area Network)、eSIM、セキュリティといったグリーンビルディング(環境に配慮した建物)やスマートシティプログラムに不可欠な技術に取り組むスタートアップを支援する。シンガポールを拠点とするIoT、モビリティ、スマートシティの顧問会社、CRA & Associatesの創業者であるCharles Reed Anderson(チャールズ・リード・アンダーソン)氏が、マネージングパートナーとしてSparkLabs Connexを率いる。

SparkLabs Connexには、パートナーとしてNokia、True Digital、Beca、Skyroamが参加している。また台湾の台北、韓国で開発が進められている松島新都市、オーストラリアのダーウィンも参加し、スタートアップが開発する技術のテストと活用に協力していく。さらに、スマートシティのグローバルネットワークを作る台北市の取り組みであるGo Smartと、フランス、スペイン、日本、韓国、台湾でスマートシティ技術のテストをしているUrban Technology Allianceとも連携する。

報道発表の中でアンダーソン氏は「SparkLabs ConnexをIoT、スマートシティ、PropTechのエコシステムのイノベーションハブにしたい。スタートの時点で有力なパートナーシップを幅広く結ぶことができ、さらに今後もこれを広げていく計画で、とても楽しみにしている。SparkLabs Connexは単なるアクセラレーターではなく、エコシステムのための事業だ。スタートアップ、パートナー、投資家に対してユニークなバリュープロポジションができると確信している」と述べている。

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(翻訳:Kaori Koyama)

タブを整理するワークスペースを装備したOperaの新しいブラウザー

米国時間2月25日に登場したOperaの新しいウェブブラウザーは、大量に開いたタブのカオスからユーザーを救い出すことを目指している。Operaのデスクトップ用ブラウザーの最新リリース(コードネームR2020)には、「ワークスペース」と呼ぶ新機能が導入された。これにより、ユーザーは、さまざまなコンテキストに応じてタブを整理できる。たとえば、仕事用、余暇の活動、個人のプロジェクト、調査活動、旅行の計画などといったワークスペースに分類できる。

最近では、数十ものタブを開いたままブラウザーを使うユーザーも少なくない。さらには、複数のウィンドウに渡って多くのタブを開いた状態にする場合もあるだろう。ウェブ上での検索と調査結果を、それなりに整理しておくためだ。毎日のようにPCで仕事をしている知的労働者にとっても、1つのブラウザーを仕事と趣味のブラウジングの両方に使っている約66%のアメリカ人にとっても、扱いにくいものになっていると、Operaは言う。

Operaの調査によれば、65%のユーザーが、ブラウザーの状態をもうちょっと整理したいと考えていて、60%はタブをグループ化したいと望んでいることがわかった。

残念ながら、メジャーなブラウザーメーカーは、まだこうした問題に効果的な対策を打ち出していない。ユーザーは仕方なく、独自に効率的な使い方を編み出したり、サードパーティ製のブラウザーアドオンなどを使って対処したりしている。

たとえば、ブラウザー拡張機能のOneTabを利用すれば、開いているタブをまとめて閉じて保存し、後でアクセスできるようになる。ただし、このような拡張機能はブラウザー標準のインターフェースではないので、多くのユーザーはそうしたものが存在することすら知らない。また、こうした拡張機能を使用して整理した場合、タブをどこかに保存したこと自体を忘れてしまいがちだ。そのため、保存したタブを元に戻す代わりに、結局同じページを検索し直すことになってしまう。

Operaのシステムは、開いている多くのタブを管理する手段として、ワークスペースのコンセプトを提示している。新バージョンのブラウザーでは、最大5つのワークスペースを作成し、それぞれ名前を付け、アイコンも設定できる。アイコンにはサイドバーの上部からアクセスできる。その時点でアクティブなワークスペースは、青でハイライト表示される。

リンクを右クリックして別のワークスペースで開いたり、ワークスペース間でタブを簡単に移動することも可能だと、Operaは説明している。これにより、単に整理された状態から始められるだけでなく、整理された状態を維持できる。作業中に複数のコンテキスト間を行ったり来たりする傾向のあるユーザーも安心だ。たとえば、オンラインのスプレッドシートに入力したり、仕事のメールに返信する合間に、数分間だけ個人的なメッセージや、SNSをチェックするといったことは、よくあるだろう。

「ブラウザーのタブを発明したのはOperaです。そして今日では、それらをうまく扱うために、ブラウザーのインターフェースとして何らかのサポートが必要であることを理解しています」と、OperaのPC向け製品のプロダクトディレクター、ジョアンナ・チャジカ(Joanna Czajka)氏は、今回の発表に関する声明の中で述べている。「誰もが、自分の環境をきちんとしたいと考えています。特に余計な作業なしに、そうできるのが理想です。ワークスペースを使えば、新しいツールの使用方法を学ぶ必要もなく、使い始めた瞬間から整理できるのです」。

ワークスペースは、このベータ版ブラウザーの主要な新機能には違いないが、他の追加機能により、たとえばCtrl+Tabのキーボードショートカットを使って、開いているタブを簡単に切り替えることができる。これは、macOSでのアプリの切り替え方法に似ている。また、マウスポインターをタブに合わせると、もし重複しているタブが開いていれば、それがハイライト表示されるという親切な機能も加わっている。

Operaはブラウザーの機能を革新してきたという定評がある。そしてここ最近のリリースでは、さまざまな機能の統合にも力を入れてきた。たとえば、暗号通貨ウォレットの組み込みや、VPN機能などだ。また、トラッキングのブロック機能など、プライバシーの保護に役立つツールも取り入れている。さらには、ゲーマー向けのブラウザー、Opera GXも公開した。しかし今回のリリースほど、ブラウザーのユーザーの日常的なニーズにフォーカスしたものは、これまでに見られなかった。

残念ながら最近では、ブラウザーの乗り換えは、それほど簡単ではなくなっている。マイナーなブラウザーや、ベータ版では、多くのユーザーが依存しているさまざまな拡張機能をサポートしていないことが多いからだ。

にもかかわらずOperaは、同社のブラウザーの利用者数は成長していると主張している。同社製PC用ブラウザーの利用者数は、2018年第3四半期から2019年第3四半期にかけて17%増加し、現在では月間ユーザー数で6800万人以上を数えるという。

新しいOperaのブラウザーは、ここから無料でダウンロードできる

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

静的WordPressサイトツールのStratticが約7億円を調達

コンテンツ管理システムの定番であるWordPress(ワードプレス)は、今や意図しない方法で使用されることも多く、それがWordPressサイトのライフサイクル管理を複雑にしている。あらゆるセキュリティ上の問題を悪用してサイトを乗っ取ろうとするハッカーがいるからだ。Strattic(ストラティック)は、WordPressサイトをユーザーがページを見るたびにデータベースを照会しない静的サイトに変えて、サイト管理を簡単にすることを目指している。

イスラエル企業のStratticは2月26日、SignalFireTenOneTen Venturesがリードするシードラウンドで650万ドル(約7億2000万円)を調達したことを発表した。ラウンドにはAccel、Automattic、Seneca VC、Eric Ries、Village Global VCも参加した。PHP 3とPHP 4の中核であるZend Engineを共同で作成したZeev Suraski(ジーブ・スラスキ)氏がCTOとして入社したことも発表した。

約13年前、StratticのCEO兼共同創業者であるMiriam Schwab(ミリアム・シュワブ)氏は、WordPressによるウェブ開発会社を創業した。WordPressは当時、個人のブログを運営するためのツールと見られていたが、時間とともにその見方は明らかに変化した。だが同氏が運営する代理店が顧客にサイトを引き渡した後も、顧客がメンテナンスを求めることがよくあった。Straticの根底にあるアイデアはその時の経験に基づいている。静的サイトジェネレーターを使用してそのプロセスを簡素化するというものだ。だがシュワブ氏は、それは必ずしもそれほどユーザーフレンドリーにはならないと指摘する。

「WordPressは今でも最良の選択肢だが、そうした大きな問題もある。だから、これら2つの世界を結婚させてはどうかと思った。WordPressはWordPressのままだが、我々がそれを静的なサイトジェネレーターに変える。それがStratticの最初のコンセプトだった」とシュワブ氏は筆者に語った。

「これは明らかに良いアイデアだった」と共同創業者でCOOのJosh Lawrence(ジョシュ・ローレンス)氏は付け加えた。「これは、もはやメンテナンスを行う必要がないことを意味する。サイトがハッキングされる可能性を99.99999%削減することをも意味する。どんなサイトであれ速くなる。そして完全にスケーラブルだ。こうしたことがすべてだが、機能する限り(そんな単純ではないが)、ビジネスの観点から結論は明らかだ」。

Stratticがあってもユーザーは普通にWordPressを使え、必要なときだけWordPressコンテナを起動する。これにより攻撃対象を大幅に減らすことができる。変更を加える時に静的サイトが生成される。静的サイトのロードは明らかに速く、攻撃対象も小さくなる。Stratticは、サイトを高速化するためにAWSのCDNソリューションも利用している。

だがローレンス氏は、資金調達は当初簡単ではなかったと述べた。イスラエルのベンチャーキャピタルは、Stratticが非常に良いペースでほとんどオーガニック(買収なし)に成長し、実際に顧客を獲得しているにもかかわらず、同社に資金を提供しようとしなかった。そのため、このラウンドのために200万ドル(約2億2000万円)の調達を目指してシリコンバレーに乗り込んだが、結果としては申し込み超過となる650万ドル(約7億2000万円)を得てイスラエルに戻ってきた。

チームは、調達した資金で製品チームを編成し、新しい機能を迅速に展開する予定だ。たとえば現在、Stratticで動作しないサイトがいくつかある。人気の高いWooCommerceシステムを使用しているサイトなどは、データベース接続を必要しているからだ。こうしたタイプのサイトをサポートすることが取り組むべき課題の1つだ。

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(翻訳:Mizoguchi

GraphQLの開発を単純化するHasuraが約10億円調達

デベロッパーがオープンソースのGraphQLツールを使ってデータベースへの接続をしようとするときに遭遇する問題の、解決方法を提供するHasuraが、シリーズAのラウンドで990万ドル(約10億円)を調達した。

Vertex Ventures USがこのラウンドをリードし、SAP.iO Fundと既存の投資家Nexus Venture PartnersおよびStrive VCが参加した。多くのエンジェル投資家も参加している。これで同社の調達総額はおよそ1150万ドル(約12億6700万円)になる。

GraphQLは、最初は2012年にFacebookで開発され、数年後にオープンソースになった。HasuraのCEOで創業者のTanmai Gopal(タンマイ・ゴパル)氏によると、同社はこれまでKubernetesを使用する開発を単純化するサービスをデベロッパーに提供していたが、その後、データアクセスのほうが大きな問題だと気づいた。そこでその問題を解決するために、GraphQLで使えるオープンソースのツールを開発した。

ゴパル氏はTechCrunchに「アプリケーションのデベロッパーは多くの場合、データベースのデータにアクセスする必要がある。Hasuraはデベロッパーに代わって、データベースを見つけ、多少の構成をセットアップし、それから高性能で安全なGraphQL APIを生成する」とコメントした。

その結果は一種のDaaS(Data as a Service)のAPIのようなかたちになり、GraphQLのユーザーの大きな問題を解決する。それは主にバックエンドのデベロッパーの問題だが、彼らはそれまで、長時間を費やして、GraphQLを使うフロントエンドのデベロッパーのために手作業でアプリケーションをデータソースに接続していた。しかしこのDaaS APIを呼び出す場合は、フロントエンドのデベロッパーがほんの数行のコードをアプリケーションに挿入するだけでデータベースへ簡単に接続できる。

Hasuraはこれまで、2900万回以上ダウンロードされており、人気が高い。同社は今回得られた資金でエンタープライズバージョンを作りたいと言う。そのバージョンは現在すでにテスト中で、間もなくリリースできる。現在、このサンフランシスコの企業には社員が40名が在籍している。この数字も、新たに得た資金で増えるだろう。同社はツールの能力アップを望んでおり、またサポートするデータベースのタイプも増やしたいと考えている。

関連記事:KubernetesのデベロッパーソリューションでHasuraが160万ドルのシード資金を調達(未訳)

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

オンラインゲームプラットフォームのRobloxがAndreessen Horowitzから165億円調達、評価額4400億円に

オンラインゲームのプラットフォームであるRoblox(ロブロックス)は、Z世代を中心に月あたり1億1500万人のプレイヤーが集う場だが、米国時間2月26日にAndreessen Horowitz(アンドリーセン・ホロウィッツ)のLate Stage Ventureファンド率いる1億5000万ドル(約165億円)のシリーズG投資を獲得したことを発表した。同社はまた、最大3億5000万ドル(約385億円)の普通株と優先株の株式公開買い付けを開始すると話している。

同社は以前、長期的な可能性を信じて、株主と従業員に定期的な売り出しを行い流動性を提供した。またCFOのMichael Guthrie(マイケル・ガスリー)氏によれば、Robloxのキャッシュフローはポジティブだとのこと。

このシリーズG投資には、新規の投資会社としてテマセクとテンセント・ホールディングスのほか、これまでの投資会社Altos Ventures、Meritech Capital、Tiger Global Managementが参加している。

今回の投資は、このゲーミングプラットフォームの急成長期と重なることとなった。2019年には、訪問者数がMinecraft(マインクラフト)を超えて1億人となった。200万アクティブユーザーを擁する開発者コミュニティーは、1億1000万ドル(約120億円)の収益を上げた。2018年の収益は7000万ドル(約77億円)強、2017年は4000万ドル(約44億円)強だった。

以来、Robloxは開発者事業への投資をさらに増やし、よりリアルな3D体験が得られる新しいツールとマーケットプレイスを立ち上げた。そこでは、クリエイターは自分が開発したアセットやツールなどを他人に売ることができる。

Robloxは、App Storeに似た、それを利用してゲームが構築できるプラットフォームを提供している。人気の高いゲームは多くが無料だが、ゲーム内アイテムをRobuxとう仮想キャッシュでプレイヤーに買ってもらうことで利益を得ることができる。最大クラスのゲームとなると、月平均のプレイヤー数が1000万人に上るものもある。訪問者数が10億人を超えるゲームは10本以上を数える。

Robloxのプレイヤーは、単にゲームのゴールやタスクのコンプリートを目指しているだけではない。ゲーム環境の中で、友だちとオンラインでつながり遊んでいるのだ。週間のアクティブユーザーの半数は、友だちと遊ぶためにRobloxを訪れている。さらに、Robloxユーザーの半数は毎月自分のアバターを変更している。

この数カ月間、Robloxはそのプラットフォームを米国外に広げてきた。中でも注目すべきは中国だ。昨年、Robloxはテンセントとの戦略的提携を行い、プラットフォームとコーディングカリキュラムを中国で展開することを決めた。中国語に対応するばかりか、コーダーキャンプも開催する。現在Robloxには、200を超える国々のプレイヤーと開発者がいると同社は話している。

去年の時点でRobloxの評価額は25億ドル(約2750億円)あり、コムスコアによると、そのプラットフォームでは9歳から12歳の米国の子どもたちのおよそ半数が遊んでいたという。今もその数値は維持されている。しかもそのユーザーベースは、13歳以上が40%と若年層に傾いている。

ウォール・ストリート・ジャーナルによれば、現在のRobloxの評価額は40億ドル(約4400億円)となっている。同社はコメントを控えているが、TechCrunchはそれが本当であると強く信じている。

Robloxによると、現在のユーザーベースは1カ月に延べ15億時間をそのサービス上で費やしているという。プラットフォーム間で行き来が可能なため、パソコンからスマートフォンへ移動してプレイを続けるユーザーも多い。これはオンラインゲームの新しいトレンドだ。フォートナイトやPUBGといったゲームが人気を集めている一因でもある。

「私たちは、Robloxの長期ビジョンを強く信じており、次なる変曲点に突入する彼らを支援することに自信を持っています」と、Andreessen Horowitzの無限責任パートナーを務めるDavid George(デイビッド・ジョージ)氏は、今回の投資に関連して話していた。「Robloxは、強力なトラクションと、会社を前進させ、長年にわたり業界を押し上げる、有機的で成長率の高いビジネスモデルを併せ持った、非常に珍しいプラットフォーム企業のひとつです」と彼は言い添えた。

Robloxは、新しく調達した資金を使って海外進出を含めた成長を継続させ、さらなる開発用ツールとエコシステムを構築し、エンジニアリングの人材とインフラに投資する計画を立てている。

「私たちは、人々が集まり、創造し、学び、楽しむための安全な公共の場を作り上げるというビジョンに忠実に従っていきます。これまで世界のクリエイターコミュニティーとともに築いてきたものを振り返ると、まさに感無量です」とRobloxの共同創設者でCEOのDavid Baszucki(デイビッド・バスズキー)氏は声明の中で述べている。「将来に向かっては、私たちは、クリエイターとプレイヤーを未来のメタバースへと導く最先端のツールとテクノロジーの構築に、今まで以上にしっかりと関与してまいります」。

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(翻訳:金井哲夫)

電子メールデータ抽出を自動化するAlkymiが5.5億円調達

電子メールや添付ファイルから財務データをコピーして貼り付けるといった、多くを手動に頼る業務プロセスに対して、インテリジェンスの導入を狙うアーリーステージのスタートアップであるAlkymi(アルケミー)が、米国時間2月26日に500万ドル(約5億5000万円)のシード資金とともにサービスをローンチした。

ラウンドを主導したのはCanaan Partnersで、以前からの投資家Work-Benchも参加している。また、SimCorpも戦略的投資家として貢献している。投資契約中の条項に基づき、CanaanのJoydeep Bhattacharyya(ジョイディープ・バタチャリア)氏はAlkymi取締役会のメンバーとなる。

創業者でCEOのHarald Collet(ハラルド・コレット)氏によれば、Alkymiは仕事の面倒な手作業の多くを自動化することを目標に、ビジネスアナリストのメール受診箱に機械学習を適用しようとしている。同社が開発したのは、これまではアナリストたちが手作業で、アプリケーション、スプレッドシート、そしてデータベースに対してコピー&ペーストをしなければならなかったデータを、自動的に抽出するソリューションだ。

「Alkymiが行っているのは、電子メールとドキュメント関連タスクの自動化に焦点を合わせることですが、特に力を入れている点は、ビジネスアナリストの皆さんがビジネスデータープロセシングセンターやファイナンスデータを抽出して他のビジネスプロセスに流し込む作業(の自動化)です」とコレット氏はTechCrunchに語った。

現段階では、このサービスは金融サービスと緊密に結びついている、金融業界はコレット氏が過去20年の経験を持つ業界であり、このアプローチから多大な利便性を受ける筈だ。彼は利用例として投資資産マネージャーの場合を挙げた。こうした人物は、投資に関するデータが記載された電子メールを受信し、データをコピーしてアプリケーションまたはデータベースにペーストする、そしてこの作業を何度も繰り返して全体的な投資パフォーマンスを報告する。Alkymiはこのデータの一部を自動的に抽出し、手動での全体的なコピー&ペーストの作業を削減する。

GIF提供: Alkymi

基礎となるマシンモデルを訓練するには、操作のサイズと複雑さに応じて数時間から数日の時間がかかるが、コレット氏によれば、一度その訓練が終了したなら、ソフトウェアは自分の知っているものを処理しつつ、扱えないものに関しては人間による作業のために取り分けることができるようになる。そしてその結果から典型的な機械学習のループを通してさらに学習を行う。時間が経つにつれて、ビジネスアナリストたちは、分析を始めるためのデータ入力に時間を費やすのではなく、分析そのものにより多くの時間を使うことができるようになる。現時点では、彼らは40〜50%を自動化することから始めることを狙っている(複雑ではないデータセットの場合それ以上のレートを狙う)。

また今は、同社は金融サービスに注力しているが、長期的には、徐々に他の業種にも拡大していく計画だ。現状としては、有料の金融サービス顧客によって急速に成長している。また、金融サービスの専門家を対象としたプラットフォームでサービスを提供する、投資家のSimCorpとも提携している。

会社は2017年に創業され、コレット氏は製品を開発する前に、潜在的な顧客たちと対話を重ねた。オンプレミスバージョンおよびクラウドバージョンを提供し、ワークフローごとに請求を行う。現在、ニューヨークに本拠を置き、7人の従業員を抱えるが、今年は倍増する計画だ。

画像クレジット: Wavebreakmedia / Getty Images

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(翻訳:sako)