ダイキンが進めるAirTechとは?第2回事業創造プログラムの募集を開始

ダイキン工業とベンチャーキャピタルのサムライインキュベートは12月12日、「オフィスにおける空気・空間の改善による生産性向上」の実現を目的とした短期事業創造プログラム「第2回AirTech BootCamp」を開催することを明らかにした。本日12月12日より参加するスタートアップ企業や研究者を募り、2020年2月5日〜6日にイベントを開催する。

募集テーマと開催概要は以下のとおり。なお、最終プレゼンで採択された企業には、サムライインキュベートが2000〜3000万円程度の出資を検討する。実際に出資が決まった場合は、同社が事業立ち上げに協力し、ダイキン工業との協業をサポートするとのこと。

  1. オフィス空間における生産性向上に寄与するヘルスケアソリューション
  2. 生産性に寄与または相関するデータのセンシング・分析
  3. オフィスの空間ごとの目的達成度合いを把握するセンシング・分析
  • 対象者:テーマに関わる技術や事業を持つプレシード、シードのスタートアップ企業、もしくは大学の研究室でBootCamp実施日両日とも参加できる方
  • 募集期間:2020年1月14日23時59分まで
  • 審査期間:2020年1月15日〜29日(クアルコム※審査完了次第、随時結果をメールにて連絡)
  • BootCamp実施日:2020年2月5日〜6日
  • BootCamp開催場所:コワーキングスペース「point 0 marunouchi」

2019年7月に実施した第1回AirTech BootCampは、空気・空間における「アレルゲンやウイルスのセンシング・不活性化」と「非接触でのストレスセンシング・ストレスの抑制」のテーマで開催し、4チームを選出。現在でもダイキン工業との連携や投資検討を進めているチームがあるとのこと。

機械学習モデルのパフォーマンスをモニタリングするArthurが約3.6億円調達

機械学習は複雑なプロセスだ。まずモデルを構築し、実験室の条件でテストしてから、世界に公開する。だがその後、そのモデルが意図した動作にどのくらい従っているのかをモニターするにはどうすればいいだろうか?Arthurはそこを助けようとする企業だ。米国時間12月11日にステルス状態から浮上し、現場で実際に使われている機械学習モデルをモニタリングするプラットフォームを公開した。同社はまた、8月に330万ドル(約3億5800万円)のシードラウンドを行ったことも発表した。

画像クレジット: Vladyslav Bobuskyi / Getty Images

ArthurのCEO兼共同創業者であるAdam Wenchel(アダム・ウェンチェル)氏は、ArthurはNew RelicやDataDogのようなパフォーマンスモニタリングプラットフォームに似ているが、システムの稼働状況をモニタリングするのではなく、機械学習モデルのパフォーマンスを追跡するだと言う。

「私たちはAIをモニタリングし説明能力を引き出す企業です。つまり、実稼働環境に置かれたモデルが軌道を外れておらず、何をしているかを説明できるようにモニタ可能にするということです。パフォーマンスが悪くなく、完全に偏っているわけではないこと。モデルがうまくいかなくなる可能性をすべてモニタリングするのです」とウェンチェル氏は説明する。

データサイエンティストたちはラボの中で機械学習モデルを構築しテストを行うが、ウェンチェル氏が言うように、そのモデルがラボの制御された環境を離れてしまうと、多くの問題が発生する可能性があり、それを追跡することは困難なのだ。「モデルはラボの中では常に良好に機能しますが、現実の世界でモデルを使用すると、多くの場合、パフォーマンスが低下します。実際、常に低下すると言っても過言ではないでしょう。そのため、測定とモニタリングをする能力が、本当に求められているのです」と同氏。

興味深いことにAWSは先週、SageMaker Studioの一部として新しいモデルモニタリングツールを発表した。またIBMも、今年初めに Watsonプラットフォーム上で構築されたモデル向け の同様のツールを発表したが、ウェンチェル氏は、Arthurの製品はプラットフォームに依存していないので、大企業が参入してくることは彼の会社にとって有利になるだろう述べている。「スタック全体で同等に機能する、モニタリングのための中立なサードパーティツールがあることには、大きな価値があります」と語る。

シード調達は、Work-Bench とIndex Venturesが共同で主導し、HomebrewのHunter Walk(ハンター・ウォーク)氏、AME VenturesのJerry Yang(ジェリー・ヤン)氏などが参加した。

Work-BenchのゼネラルパートナーであるJonathan Lehr(ジョナサン・レア)氏は、多くの可能性を秘めた会社として見ている。「私たちはFortune 1000企業の機械学習責任者と定期的に話し合っていますが、よりデータ駆動型に進む彼らの最大の関心事の1つが実稼働におけるモデルの振舞いなのです。Arthurプラットフォームは、AIのモニタリングと透明性に関して、私たちがこれまで見てきた中では最高のソリューションです」とのこと。

ニューヨークに拠点を置く同社は、現在10人の従業員を抱えている。2018年に発足して以来、彼らはこの製品の開発に真剣に取り組んできた。本日をもって製品が公にリリースされた。

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(翻訳:sako)

WeWork騒動が続々と映像化、TVシリーズ・映画・ドキュメンタリー

WeWork(ウィーワーク)とその元CEOのAdam Neuman氏(アダム・ニューマン)についてはすでに大量の記事が書かれている。だが、Hollywood Reporterの報道によると、その一連の騒動について、Chernin EntertainmentとEndeavor ContentがTVシリーズ化を進めているという。

HollyWood Reporterによると、CherninとEndeavorはWall Street Journalの記者、Maureen Farrell氏とEliot Brown氏が刊行する予定のWeWorkに関する本のテレビ放送権を取得しており、脚本はその本がベースになると考えられる。そして、ニューマン役はHBOの「Succession」にも出演したNicholas Braun氏が努めるようだ。同記事によると、CherninとEndeavorはドキュメンタリー化も考えている。

WeWorkの騒動については、これまでにも映画化やドキュメンタリー化についての話が報道されている。Hollywood Reporterによると、UniversalとBlumhouse Productionsが進めている映画化については、「マネー・ショート 華麗なる大逆転」でも知られるCharles Randolphが脚本を担当する。同記事によると、このドキュメンタリーは、Fast Companyなどで執筆を担当している記者のKatrina Brookerによる報道、そして刊行予定の孫正義氏とNeuman氏に関する本がベースとなる。Brooker氏はソフトバンクとWeWorkの関係者を多く取材してきたという。ドキュメンタリーの制作を進めているのはBusiness Insiderだ。

史上最大の詐欺スタートアップTheranos(セラノス)に関する映像作品も多く存在している。WeWorkはそんなTheranosに続き人気な題材となったスタートアップだ。

ウェブ版TwitterにアップロードしたJPEG画像は今後それ以上劣化しなくなる

Twitter(ツイッター)はアップロードされる画像の処理方法を変更し、この新しいシステムは写真を共有するフォトグファラーにもに大いに歓迎されるだろう。TwitterエンジニアのNolan O’Brien(ノーラン・オブライエン)氏によると、ウェブ版のTwitterに写真をアップロードする際に、JPEGの圧縮が変更されずに保存するようになる。この問題はフォトグラファーや愛好家を大いに悩ませてきた。

ただし、画像のサムネールは再圧縮される。しかし、ユーザーがそれをクリックすれば、アップロードした画像がJPEGである限り、圧縮されていない(少なくとも再圧縮でない)画像が表示される。

Twitterは、一部のアプリケーションで読み取れるEXIFデータ(いつ、どのようにして、どこで撮影され、あるいは編集されたかなどの詳細情報)も引き続き削除する。Twitterでは以前からこのデータの削除をしており、それが継続されるのはよいことだ。なぜなら、フォトグラファーはこのから写真の絞り値やISO設定などをチェックしたり、著作権情報を埋め込んだりできるが、一方では位置情報などを読み取りたい悪意ある人に使われる可能性もあるからだ。

オブライエン氏が投稿した上の例は、TwitterがJPEG写真を再圧縮しなかった場合に、どのようにその品質が維持されるかを示している。これは小さな改良だが、Twitterプラットフォームにとっては素晴らしい機能であり、将来的にはTwitterがより写真にフレンドリーなプラットフォームになることを期待したい。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

2020年1月10日に東京・原宿オープンするAllbirdsのコンセプトストアの場所はココ

既報のとおり、シリコンバレーで人気のスニーカーブランドであるAllbirdsは、2020年の1月10日に東京・原宿にコンセプトストアをオープンする。具体的な場所は、JR原宿駅の竹下口改札から出た場合、すぐ前の横断歩道を渡り、竹下メルペイ通りの手前を右に曲がればいい。

関連記事:Allbirdsが1月10日原宿に上陸、シリコンバレーの人気スニーカーブランドがついに日本に!
右に曲がるとすぐに目に入るサッカーショップKAMOの店舗の先(正確には2軒先)にある原宿神宮の森ビルの1FがAllbirdsだ。現在、Allbirdsの特徴的なロゴと、COMING SOONの文字、URLが記載された目隠し用のシートで覆われている。

同ビル1Fの床面積は63.82坪(約211平方m)。一般的なコンビニエンスストアの床面積が50〜60坪、ユニクロが駅ビルなどに展開する小型店の床面積が50坪程度なので、Allbirdsの店舗も数十人が一挙に入るとかなり混雑するだろう。なお店舗の営業時間は11時〜20時。ウェブサイトを確認するとオンラインストアも準備中のようなので、わざわざ店舗に出向かなくてもOKだ。なお、写真だとエントランス部分が非常に狭く感じるが、奥に行くにつれて広くなるレイアウトになっている。

原宿駅から徒歩1分の場所で、表参道口と竹下口の中間に位置する超好立地。おまけに人通りも多いので1月10日のオープン日には相当な混雑が予想される。ちなみに原宿駅のホーム上からもコンセプトストアの位置は確認でき、渋谷行きの2番線のホームドア6号車3番ドアあたり付近がちょうと正面になる。

スティングレイでの携帯通信傍受で人権団体ACLUが米当局を提訴

米国における最大の人権団体の1つが、物議を醸している携帯電話監視テクノロジーについて、国土安全保障省下の2機関を提訴した。公文書請求の一環で請求した同テクノロジーについての書類を2機関が提出しなかったと主張している。

米自由人権協会(ACLU)は12月11日、税関・国境警備局(CBP)と出入国管理および通関(ICE)を相手取って連邦裁判所に訴えを起こした。ACLUは2機関が基地局なりすましの「スティングレイ」に関連する記録を出さなかった、と非難していた。

スティングレイは携帯電話が接続されるよう携帯電話通信基地局を装う。これによりオペレーターはデバイスの固有識別子を集め、ロケーションを突き止めることができる。スティングレイは監視のために使われるが、レンジ内のすべてのデバイスも罠にかける。最新の高度なものは、レンジ内の全ての通話やテキストメッセージを傍受できるとされている。

2016年の政府監視レポートでは、CBPとICEが12基以上のスティングレイの購入にそれぞれ1300万ドル(約14億円)を支出したとされている。このスティングレイをCBPとICEは「逮捕・起訴された人の居場所把握」に使ったとACLUは指摘した。

しかしスティングレイの技術についてはほとんど知られていない。というのも携帯電話の通信傍受の技術は、デバイスメーカーとの厳しい機密保持契約のもとにほぼ警察当局や連邦機関に限定して販売されているからだ。

ACLUはテクノロジーそのものについて、そしてどのように使用されるのか調べるべく、2017年に情報公開法に基づいて請求を出したが、CBP、ICE共に書類を一切出さなかった、とACLUは話した。

ACLUは記録が残っていると思わせる証拠があると指摘したが、そうした書類を入手するための「万策が尽きた」。そしていま、2機関に対して記録を出すよう裁判所に強要してほしいと考えている。「政府による入国管理での強力な監視技術の使用に光をあてるためだけでなく、この技術の使用が合憲で法的必要条件をクリアしているかどうか評価するためであり、監視技術の使用は適切な監督とコントロールが条件となるものだ」と訴状に書いている。

ACLUは2機関のトレーニング材料とガイダンスの書類、そして米国のどこにいつスティングレイを設置したのかを示す記録を要求している。

CBP広報のNathan Peeters(ネイサン・ピータース)氏は、係争中の訴訟についてCBPは政策上コメントしない、と話した。ICEの広報はコメントしなかった。

画像クレジット: Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi)

中国が見せつける最新の高解像度3D衛星画像

中国は11月に画像撮影用衛星Gaofen-7を打ち上げた。今回、その高解像度の3D画像を初めて公開した。この衛星は、その高度に対して精度は十分に高く、500km上空から一人の人間を識別できるほど。

Gaofen-7は、中国が保持する軌道上の撮影能力を一新することを意図して、全部で14機が計画されている衛星群の最新のもの。Planetのような企業が、数百機もの衛星を打ち上げて、地形ビジネス用に最新の画像を提供しようとしている中、他の国々と同様中国も独自のもの保有したいと考えるのは当然だろう。

すでにGaofenプロジェクトは、このように重要なデータに対する外国の情報源への依存度を大幅に低減してきている。国外からの情報は、他の技術分野での摩擦を見れば分かるように、常に信頼できるとは限らないからだ。

新しい衛星が投入されるたびに、新たな軌道と最新の機器を使って、その領域に独自の、あるいは進化した機能を配置してきた。Gaofen-7では、マルチスペクトル対応カメラと、高精度のレーザー高度計を組み合わせて、構造物や地形について非常に精度の高い3D画像が得られる。

この画像は、明らかにフル解像度のものではないが、撮影可能なディテールのレベルを感じ取ることはできるはず

理想的な条件なら、衛星は1m以下の解像度でカラー画像を生成できる。つまり、幅1m未満のオブジェクトを、深度の解像度については約1.5mで検出できる。もし人が横になっていても検出可能だし、立っていたとしても識別できるだろう。

もちろん、1インチ(約2.54cm)ほどの高さまでも検出可能なNASAのICESat-2のような科学計測器の精度にはほど遠い。しかし、Gaofen-7は、どちらかと言えば汎用衛星であり、測量や建設などを目的としたものなのだ。

「これは、土地を測定するための正確な定規のようなものです」と、この衛星の主任設計者であるCao Haiyi(カオ・ハイイー)氏は、中国国営の新華社通信に語った。「過去には、測量と地図作成の仕事は労働集約型の作業で、数カ月、あるいは数年もかかるものでした。新しい衛星を使えば、こうしたタスクは数分で完了できます。Gaofen-7の打ち上げ前は、正確に測定できたのは高速道路の位置くらいでしたが、現在はGaofen-7によって、田舎の道でも正確に計測できます」。

Gaofen-7はすでに数千枚の画像を撮影しており、今後少なくとも8年間は軌道上の撮影が続くことになる。このプロジェクトの画像の一部は、全世界に公開される予定だが、Gaofen-7が撮影した画像については、おそらく今後しばらくの間は非公開となるはずだ。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

Apple川崎は12月14日10時にオープン、国内有数のショッピングモールに出店するワケ

Apple(アップル)は12月12日、12月14日朝10時にオープンするApple川崎の報道関係者向け内覧会を開催した。出店場所はJR川崎駅に直結する大型ショッピングモールのラゾーナ川崎プラザの2Fだ。以前はファストファッションブランド大手のZARAが入居していた、広場(ルーファー広場)に面した一等地への出店となる。平日でもファミリー層を中心に非常に多くの人が行き交う場所だ。
同店は現存する店舗としては国内10店舗目、2016年2月に閉店した札幌と、2019年1月に閉店した仙台一番町の店舗を含めると通算12店舗目の直営店となる。

上の写真は通常倍率、この写真は超広角(0.5倍)で撮影

ちなみにファストファッション業界は、銀座店を2018年に閉店したH&Mや、日本からの完全撤退が決定したFOEVER21など苦境に立たされているが、ZARAについてはラゾーナからの撤退ではなく、Loftが入居していた2F西側のより広いエリアへ移転している。なお、ラゾーナの3FにはFOEVER21同じく日本からの撤退が決まったAMERICAN EAGLE OUTFITTERSの店舗があるが、こちらは12月25日に閉店となり、現在全製品70%セール中だ。

Apple直営店は、9月7日にApple丸ノ内が新規オープン、9月20日にApple表参道が改装によるリニューアルオープン、9月28日にApple天神が移転によるリニューアルオープンと、iPhone 11シリーズの登場に合わせるかのように3店舗が9月に立て続けにオープンした。そしてApple川崎は、今年最後にオープンする直営店となる。

ラゾーナ川崎プラザはJR川崎駅に直結している

Apple川崎がこれまでの直営店と異なるのは、大型ショッピングモールに出店する点。これまでもApple新宿が新宿マルイ本館の1F部分に店舗を構えるという例外はあったが、新宿店を含めて路面店が基本だった。また個人的には、神奈川県下での初出店は最も人口が多い横浜市だと考えていたが、県内第2の大都市である川崎市への出店となったのは意外だった。なお、ラゾーナという名称は全国的には聞き慣れないが、運営元は三井不動産でコンセプト自体は同社が全国各所で運営している大型ショッピングモールのららぽーとに近い。ちなみにラゾーナは東芝川崎事業所の跡地に2006年9月に建設された場所で、隣には現在でも東芝のビル(ラゾーナ川崎東芝ビル)が建っている。

店内の中央(フォーラム)にはおなじみのビデオウォールがあり、Today at Appleと呼ばれるビデオや音楽、プログラミングなどを学べるセッションが毎日開催される。同店には100名を超えるスタッフが在籍しており、その半数が他店舗からの異動とのこと。つまり、開店初日からほかのアップル直営店と同レベルのサービスを受けられるということだ。もちろん多言語対応も十分で、計13カ国語の言語に対応する。壁際にはアベニューと呼ばれるエリアが設けられており、サードパーティー製品も陳列されている。

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私と同様に川崎への出店を意外と感じる読者がいたかもしれないが、ラゾーナ川崎プラザは三井不動産系列の主要商業施設で売上高1位の施設。店舗数は280店超で2000台収容の駐車場を併設する。来場者数、売上高とも国内有数のショッピングモールなのだ。鉄道を利用すると新宿から1時間程度、横浜から30分程度でたどり着ける好立地であることから、アップル初の大型ショッピングモールの出店場所として最適だったのだろう。

Blue Originの準軌道打ち上げ機「New Shepard」が12回目の打ち上げで有人宇宙飛行の未来に少し近づく

Jeff Bezos(ジェフ・ベゾス)氏が創業したBlue Originが、準軌道打ち上げ機であるNew Shepardのミッションに再度成功した。それは、人間の宇宙飛行のための宇宙船を目指す前段階として重要なステップだ。それはまた、この再利用型ブースターの6度目の飛行であり、同社の多段ロケットの信頼性と回収可能性の実証という点でBlue Originの新記録でもある。

Blue OriginがNew Shepardで商用荷重を運んだのはこれが9度目で、そのシステムは毎回少しずつ、実際にクルーを乗せられるレベルへと近づいていることが、デモンストレーションされた。今回の打ち上げは研究用の実験機器や、児童生徒たちの勉強で使われる教材を運んだ。それにまた、世界中の児童生徒たちが書いた数千枚のハガキも運んだ。それらの宛先は、Blue Originが学校と児童生徒たちに宇宙教育教材を提供する非営利団体として今年の初めに創ったClub for the Futureだ。

最終的にBlue Originは、New Shepardに有料の宇宙旅客を乗せて飛ばすつもりだ。ただしそれには、民間の宇宙飛行士が研究などの目的で同乗する。New Shepardの上部に搭載するBlue Originのカプセルは旅客定員が6名だが、テストにせよ商用のフライトにせよ、実際に人を乗せるのがいつになるかは、まだわからない。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

ヘイトスピーチ、無言の脅迫、違反常習者に厳格に対応するYouTubeの反ハラスメントポリシー

YouTubeのCEOであるSusan Wojcicki(スーザン・ウォシッキー)氏は、先月発表した四半期書簡の中で、新たな反ハラスメントポリシーを検討中だと述べていた。米国時間12月11日、その努力の結果として、脅しや個人攻撃に対する毅然とした立場、有害コメント対策、違反常習者への厳しい対応を含む新しいポリシーが示された。

「ハラスメントは、意見を言いたい気持ち、他者とつながりたい気持ちを萎縮させ、私たちのコミュニティーに損害を与えます。私たちは、今回もまた、この改訂版ポリシーの策定の間に会ってくれたみなさんを含め、クリエイターたちから意見を聞いています」と、YouTubeの信頼グローバルヘッド副社長Matt Halprin(マット・ハルプリン)氏は発表の際に述べている。

YouTubeは、以前、ウォシッキー氏が表明していたように、今後もオープンプラットフォームであり続けると主張している。とは言え、ハラスメントは容認できない。そこで、YouTubeのクリエイターやコミュニティーをハラスメントから守るために、最善と思われるいくつかの対策を打ち出した。

今回のポリシー策定にあたり、YouTubeは、ネット上のいじめを研究する団体、ジャーナリストを代表する擁護団体、表現の自由を支持する団体、あらゆる政治的立場の組織など、幅広く専門家から意見を聞いた。

ポリシー改訂の第一段階は、無言の脅しに関するものだ。

今までYouTubeは、あからさまに人を脅す動画、知られたくない個人情報を晒す(ドキシング)動画、誰かをいじめるよう奨励する動画を禁じてきた。今回から、このポリシーに「無言の、または暗示的な脅し」も含まれるようになった。これには、個人に暴力を加えるふりをすること、物理的な暴力が発生すると示唆する言葉を使うことなどが含まれる。

YouTube Creators YouTubeのハラスメントを予防するようもっと努力せよと、大勢のみなさんから意見をいただいてきました。そこで、クリエイター、専門家、団体などから幅広く話を聞き、ハラスメントに関するポリシーの変更を検討し、本日、改訂となりました。詳しくは下のリンクを
YouTube Creators 人種、身体的特徴、性的指向、宗教、性別など、人の固有の特性を長期にわたり中傷する言葉の暴力には厳格に対応。ただしこれは、幅広い芸術表現や重要な課題に関する議論などに対する我々のオープンな姿勢には影響しません

新しいポリシーでは、保護された特性、つまり、人種、性別表現、性的指向、宗教、身体的特徴に関して人に「悪意をもって侮辱する」言葉も禁じている。

そこは、YouTubeが特に強く批判されてきた領域だ。最近では、Steven Crowder(スティーブン・クロウダー)論争がある。保守系コメンテーターであるクロウダー氏は、ジャーナリストのCarlos Maza(カルロス・マザ)氏のことを話すたびに、繰り返し、人種差別的、同姓愛者嫌悪的な言葉を使っていた。

YouTubeはそのチャンネルの広告による収益化を停止(デマネタイズ)したが、動画はポリシーに違反していないと主張していた。しかし後に、この件に関するポリシーの見直しを行うと宣言した。

YouTubeのオープンな性格は、今月も、ウォシッキー氏が米国の伝統的なニュース番組60 Minutes(シックスティー・ミニッツ)でこのYouTuberのためのプラットフォームのポリシーを擁護したことから問題視された。

記者のLesley Stahl(レスリー・ストール)氏が的確に指摘してように、YouTubeは民間事業であるため、表現の自由を保障した米国憲法修正第1条の法的な影響を受けない。すなわちYouTubeは、そのプラットフォームでは何が許され何が許されないかを独自のルールで規定できるということだ。しかし、YouTubeは長年にわたり、白人至上主義者が人々の教化に利用したり、陰謀論者が怪しい陰謀説を言い触らした結果、ピザゲートのように実際の暴力事件に発展することがあっても、憎悪に満ちたコンテンツや偽情報の拡散を許すプラットフォームのデザインを堅持してきた。

特にYouTubeは、このポリシーは、一般個人、YouTubeクリエイター、さらには“公務員”など、すべての人に適用されると話している。この件に関しては、Twitterのポリシーとは対照的だ。Twitterでは、ルールに反する公務員のツイートは削除されないが、わざわざクリックしなければ読めない場所に隠される。

もうひとつの大きな変化は、必ずしも一線を越えていなくても、規約に違反していなくても、反ハラスメントポリシーに何度も「かすってくる」ような動画には強い態度で臨むという点だ。

つまり、動画でもコメントでも、日常的に他人を侮辱するようなクリエイターは、YouTube パートナープログラム(YPP)の資格が停止される。これにより、態度が不適切であったり、広告主に対してブランドセーフティーではない動画のクリエイターにYouTubeが対処できるようになる。さらに、YouTubeはこの規則の解釈に応じて、個別に、折に触れて、聴取できるようになる可能性もある。

クリエイターのYPP資格の停止はひとつの段階だ。それでも他人へのハラスメントが止まらないときは、そのクリエイターには警告が発せられるようになり、やがてはチャンネルを削除することになるとYouTubeは話している。

もちろん、YouTubeはこれまでもチャンネルのデマネタイズという罰則を加えていたが、今回、正式なポリシーとしてこの対応がしっかりと明文化されたわけだ。

はっきりしないのは、どのようにしてYouTubeはボーダーライン上にあるチャンネルに対するルールを規定し実施するかだ。ゴシップのチャンネルは規制されるのか?反目し合うクリエイターたちには影響するのか?こうしたルールは自由に解釈できるため、今はまだ不明だ。

YouTubeでは、コメント欄で展開されるハラスメントへの対応も変更すると話している。

クリエイターも、動画を見る人も、コメント欄でハラスメントに遭遇すると、標的にされた人が嫌な思いをするだけでなく、会話が冷めてしまうとYouTubeは言う。

YouTube Creators ハラスメントが招く結果:ハラスメントはひとつの動画に留まりません。同じ人に対して複数の動画やコメントで悪意ある攻撃を続ければ、罰則、YYP資格停止、警告、削除につながります
YouTube Creators コメントのモデレーション:年末までに、ほとんどのチャンネルで、不適切と思われるコメントを自動的に審査に送るツールが適用されます。このオプションはいつでも無効にできますが、事前に利用した人たちは、チャンネル上のコメントのフラグが75%減少したと話していることに注目してください

先週、YouTubeの最大級のチャンネルで、有害と思しきコメントをデフォルトで自動的に審査に送る機能が新たに適用された。年末までに、この機能をすべてのチャンネルにデフォルトで適用する予定だ。クリエイターはこのオプションをいつでも解除できるが、有効にすれば、有害かどうかを自分で判断できない人でも、保留されたコメントをまとめて除外できる。

YouTubeによれば、この機能の開始早々の結果は良好だという。各チャンネルでは、ユーザーがフラグを付けたコメントが75パーセント減少した。

YouTubeは、この機能の判断が論争を招くことにもなりかねないと認識し、クリエイターたちに、誤った判断が下されたと感じた場合に再検討を申請できる制度の周知に努めている。

「これらの改訂を行っても、YouTubeが人々がさまざまな考えを表現し合う場所であり続けることは極めて重要です。公益に関する議論や芸術表現を今後も守っていきます」とハルプリン氏。「そしてそうした議論が、誰もが参加しやすく、誰であっても身の危険を感じることがない形で展開されることを信じています」。

このポリシーは紙の上では立派に見えるが、実施に関してはこれからのYouTubeの最大の課題となる。YouTubeには、問題のコンテンツを審査する人間が1万人いる。しかし、これまでは何が“有害”かの基準が非常に狭かった。今回のポリシーの強化により、YouTubeの口約束ではなく、現実の行動がどう変わるかはまだ不透明だ。

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(翻訳:金井哲夫)

スマートフォンに10万円超を払うのは米国消費者の10%以下

スマートフォン戦争におけるプライシングはハイエンド製品で急激なカーブを描いている。iPhone Xの発売以来、各社のフラグシップ機は1000ドル(10万円超)が当たり前になり、競争力を保つために次々と高価な機能を投入している。

一方、誰も驚かないだろうが、消費者の大半はスマートフォンにそこまでお金を使っていない。NPDの最新「携帯電話追跡」調査によると、米国消費者で高額な機種を買っているのは10%以下だった。これは、1200ドル前後になると言われている5G機の売上も殺風景なものになることを予感させる数字だ。

次の柱として5Gに期待している多くのメーカーにとって芳しい兆候ではない。1つ考えるべきなのは、現時点でほとんどのスマートフォンがよくできていることだ。中級機種であっも十分使える。日常用品となった携帯電話に、それほどの金額を使う人はほとんどいない。Samsung(サムスン)やGoogle、Appleでさえ、低価格商品に力を入れているのには理由があるのだ。

しかし、メーカーが期待を抱く理由もある。たとえば、5Gの到来は売上が低調な理由の1つだとよく言われている。高級志向ユーザーの多くは、次の機種を買うのに通信環境が充実するのを待っている。NPDによると、消費者の75%が少なくとも5Gというものがあることを知っていた。

もうひとつ、最近Qualcomm(クアルコム)がSnapdragon 765を発表したことも、5G機を低価格で提供できる要因として注目されている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ポルシェの電動スポーツカーTaycan Turboの航続距離はEPA基準で323km

米国時間12月11日に掲示された米政府レーティングによると、ドイツ自動車メーカーであるPorsche(ポルシェ)初の電気自動車となるTaycanのモデルの1つ、Taycan Turboの航続距離はEPA基準で201マイル(約323km)であることが明らかになった。

TurboはTaycanの初のバリアント(異なるモデル)で、米環境保護庁(EPA)から推定レンジが出された。推定レンジは、その車両が1回のフル充電でどれくらいの距離を走行できるのかを示すもので、TurboのレンジはTesla(テスラ)のModel Sなど他の競合車両に遥か遠く及ばない。また、Jaguar(ジャガー)のI-PaceやAudi(アウディ)のe-tronなどを含む他のハイエンドな電気自動車の後塵も拝している。

Model Sの航続距離が長いバージョンはEPAレンジが373マイル(約600km)あり、Taycan Turboとの差は最も大きい。Model Sのパフォーマンスバージョンのレンジは348マイル(約560km)だ。Taycan Turboの航続距離は2018年に発売されたJaguarの電気自動車I-Paceを下回っている。I-Paceの推定レンジは234マイル(約376km)だ。しかしJaguarはI-Paceレーシングシリーズで習得したことを通じてI-Paceのレンジを12マイル(約19km)のばすことができるとこのほど明らかにした。

WLTPとして知られる欧州基準ではTaycan Turboのレンジは279マイル(約449km)とされている。EPAレンジのほおうが低くなったにもかかわらず、がっかりしていないとポルシェは話した。

「日々のニーズに間に合う十分なレンジという、顧客が我々のプロダクトに期待する伝統的なパフォーマンスを考慮しながら真のポルシェを模索した」と同社広報はTechCrunchに語った。「Taycanは、Porscheならこうあるべきというパフォーマンスや走りのために作られた驚くべき車だ」。

ポルシェはTaycan Turbo SとTaycan Turboを9月に正式発表した。この2種は、4ドア電動スポーツカーTaycanのよりパワーのある高価なバージョンで、ベース価格はそれぞれ18万5000ドル(約2000万円)と15万900ドル(約1640万円)だ。

10月にポルシェは、主要モデルよりも8万ドル(約860万円)ほど安いTaycan 4Sと呼ばれる安価バージョンを明らかにした。4Sを含め全Taycanのキャシーとサスペンション、永久磁石同期型モーター、その他諸々は同じだ。しかし、パフォーマンスバッテリープラスのオプションを提供する3つめのバージョンは少し軽量で安く、先に発表されたハイエンドバージョンよりもスピードはわずかに遅い。

Taycanにはいくつかのバージョンが用意されるとポルシェはずっと言ってきた。その中でも米国に最初に到着するのは2020 Taycan Turboとなりそうだ。

EPAレンジについては論じていないとする一方で、ポルシェはそれを上回る追加のデータを共有するため、米国時間12月11日にディーラーに電子メールを送っている。

Taycanを扱うディーラーにポルシェが送った電子メールによると、Taycan Turboのレンジを評価するために、AMCI Testingに独立したテストを依頼した。この自動車調査会社が5回のテストサイクルでのパフォーマンス平均で計算した結果、レンジは275マイル(約442km)だった。

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(翻訳:Mizoguchi)

Disrupt BerlinでのStartup Battlefieldファイナリスト5社が決定

現地時間12月11日、ドイツ・ベルリンで開催されたDisrupt Berlinのステージに14社のスタートアップが立ち、ライブのデモと彼らの起源とビジネスモデルに関するプレゼンテーションを行い、業界のエキスパートである審査員たちの質問に答えた。そこからTechCrunchは、審査員たちの意見も参考に、5社のファイナリストを選んだ。彼らの製品は、生産性ツールから大気汚染に至るまで実にさまざまだ。

これらのファイナリストたちは明日12月12日の決勝のステージで、新たな審査員を前に再びプレゼンを行う。その実況はTechCrunchのウェブサイトでも見られる。そして優勝チームは5000ドルの賞金と、由緒あるDisrupt Cupを1年間管理する権利を勝ち取る。以下が、そのファイナリストだ。

Gmelius


Gmeliusは、Gmailの中に作業スペースを作り、チームが次々と新しいソフトウェアを導入するのではなく、既存のさまざまなツールで仕事ができるようにする。GmeliusはGmailの作業スペースに、受信トレイの共有やヘルプデスク、アカウント管理、オートメーションツールなどさまざまな機能を加える。関連記事はこちら

Hawa Dawa

Hawa Dawaは、衛星や大気質監視ステーションなどからのデータを組み合わせて大気汚染のヒートマップを作り、そのマップをAPIのサブスクリプションとして都市や企業に売る。データの利用はハードウェアを特定しないが、同社は大気質センサーを装備していない企業や都市のために、独自のIoTセンサーを作って提供している。関連記事はこちら

Inovat

Inovatは、旅行者に対する付加価値税の還付手続きを容易にする。アプリとOCRと機械学習を併用してレシートを解釈し、取られすぎの税金を計算して、正しい形式の申告書類をオンラインで、または税関に直接提出する。関連記事はこちら

Scaled Robotics

Scaled Roboticsのロボットは、建築現場の3D進捗マップを数分で作る。精度は高く、梁の1〜2cmのずれでも見つける。現場監督はそのマップを見て細部の状況をチェックできる。現場に残された残骸が多すぎるという検知もできる。関連記事はこちら

Stable

Stableが提供するソリューションは自動車保険並にシンプルだ。同社は世界中の農家を、価格変動から護る。このスタートアップを利用して、小さなスムージーショップからコカコーラのような大企業に至るまで、何千種類もの農産物や包装資材、エネルギー製品などに保険を付けることができる。関連記事はこちら

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

アップルは70万円超のApple Pro Display XDRの手入れに専用クロスの使用を推奨、なぜ?

7000ドル(約76万円)のApple Pro Display XDRの物語にこれ以上突飛なことは起こらないと思っている人は、思いがけないおまけに驚かないでほしい。Apple(アップル)はモニターに付属の特別なクリーニングクロス以外は使わないようにと警告している。なくしたときは、追加注文することが推奨されている。

とどまることを知らない価格上昇で、すでに長年のユーザーから批判されていたアップルは、6月にこのハイエンドのモニターを発表したことで、少なからぬ怒りと冷笑を買った。もちろん、高価なディスプレイはほかにもたくさんある。問題は、アップルがディスプレイを5000ドル(約54万円)で販売し、別売りのスタンドが999ドル(約10万8000円)、オプションの「ナノテクスチャー」コーティングをつけるとさらに1000ドル(約10万8000円)かかることだ(編集部注:日本ではナノテクスチャと標準ガラスの価格差は7万円)。

一緒に使うMac Proの値段を見るまで驚くのは待ったほうがいい(日本では標準ガラスが52万9800円、ナノテクスチャーガラスが59万9800円)

厳密にはこれは「コーティング」ではなく、表面に施された超微細なエッチングで、フルマット・コーティングの欠点をなくしながら画像品質を改善する。「標準的なマット仕上げのディスプレイでは、光を散乱させるコーティングが表面に加えられています。こうしたコーティングはコントラストを下げ、不要なかすみや輝きを引き起こします」と商品説明に書かれている。ナノテクスチャーにはそれがない。残念なことに、このガラスの独特な性質のために、お手入れには特別な注意が必要なのだ。

「ディスプレイに付属のポリッシングクロスを必ず乾いた状態で使い」とサポートページの「Apple Pro Display XDR のお手入れ方法」に書かれている。「付属のクロス以外は使わないでください。付属のポリッシングクロスを紛失した場合は、アップルにお問い合わせの上、交換用のポリッシングクロスをご注文ください」とのことだ。なお、価格は書かれていなかったので、現在アップルに問い合わせている。

関連記事:Apple releases the $5,000 Pro Display XDR, a 32-inch, 6K display available this fall

高価なディスプレイの手入れに液体洗剤やクシャクシャにした新聞紙を使わないのは当然だ。しかし、アップルのクロスと普通のマイクロファイバー布と何が違うのかはよくわからない。

通常の布はナノスケールの凹凸に引っかかって繊維が隙間に入ってしまうのだろうか。ナノテクスチャーは十分に柔らかいもの以外では傷つけられてしまうのだろうか。

アップルは消費者にかなりの勇敢さを求めているようだ。効果が不明確(コーティングのないディスプレイも「極めて低い反射率」であることをアップルも認めている)なだけでなく、ごくわずかな不注意によっても傷つけられそうなものに、大枚をはたかなくてはならないのだから。

Pro Display XDRが美しいディスプレイであることに疑いはないし、価格に見合うと思う人だけが買うに違いない。しかし、ガジェットに細心の注意を払わなくてはいけないことを喜ぶ人はいないし、アップル製品はどんどん壊れやすく修理しにくくなっている。特製のクリーニングクロスは小さくてどうでもいいことかもしれないが、憂慮すべき大きなトレンドの一端でもある。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Spotifyの誕生ストーリーがNetflixでドラマ化

Facebookの創立の過程はアーロン・ソーキン脚本、デビッド・フィンチャー監督で「ソーシャル・ネットワーク」という映画になった。ハリウッドの大物プロデューサーであるジェフリー・カッツェンバーグが準備中のQuibiはSnapchatの立ち上げ取り上げるという。米国時間12月11日、Netflixが発表したところによれば、世界最大の音楽ストリーミングサービスのストーリーがドラマ化される。

製作のきっかけとなったのはスウェーデンのDagens Industriに掲載されたSven Carlsson(スベン・カールソン)氏とJonas Leijonhufvud(ジョナス・レイホンフフヴド)氏による Spotify Untold(知られざるスポティファイ)という記事だったという。これはSpotifyの創立と、同社の10年が人々の音楽の聞き方を一変させた過程を描いたものだった。

Netflixの北欧オリジナル担当ディレクターであるTesha Crawford(テシャ・クロフォード)氏は「Spotify創立のストーリーはローカルなスタートアップの創立が世界に大きな影響を与えることになるという驚くべき例だ。Netflixはこのエキサイティングな成功物語をドラマ化しようと取り組んでいる。我々はPer-Olav Sørensen(パー-オラフ・ソレンセン)監督と英国のYellow Bird UKのチームと引き続き協力していく」と述べた。

フランスの独立系スタジオのBanijay Groupに属するYellow Bird UKは、Netflixで近く公開される刑事ヴァランダーの活躍を描くドラマ「Young Wallander」の製作にもあたっている。まだタイトルが決定していないSpotifyの物語の製作もYellow Bird UKが担当する予定だ。製作総指揮となるBerna Levin(ベルナ・レビン)氏はYoung Wallanderの製作にも当たっている。

物語はスウェーデンのテクノロジー起業家であるDaniel Ek(ダニエル・エク)氏、Martin Lorentzon(マーティン・ロレンツォン)氏のコンビが海賊版音楽の横行する時代に無料かつ合法的な音楽サービスを構築するところに焦点を合わせている。Netflixでは「無名の起業家を信念と固い決意がいかに助け、現状を打破して巨大な夢を実現させたかを描く」という。シリーズは英語版、スウェーデン語版の双方で提供される。

製作総指揮のレビン氏は「タイムリーかつエンタテインメント性の高い物語をNetflixに提供できるものとと期待して興奮している。スウェーデンのテクノロジー・コミュニティの数人のメンバーが世界の音楽業界に革命を起こすに至ったかというストーリーだ。音楽の作られ方も聞き方もSpotify以後は一変した。これはまぎれもなく実話だ。この10年でSpotifyは我々の生活を変えたが、それは同時に世界をデジタル化するという文化的、経済的な苦闘の過程でもあった」と語った。

Netflixの声明によれば、テクノロジーの動きは極めてに速いため、スタートアップの物語をドラマ化するのは大変難しいという。Spotifyは現在でも変化を続けている。ドラマが放映されるときはさらに変化を遂げているに違いない。

「Spotifyをテーマにすることでスウェーデンのリアルな生活を描けると期待している。これはスウェーデンのウィズキッズが世界の音楽シーンを永久に変えてしまったという現代版シンデレラ・ストーリーであり、今もなお展開中だ」とソレンセン監督は述べた。

Netflixではリリース日時はまだ明かしていない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

ヘリコプターシェアのAirXが広島エリアに進出、ヘリコプタークルージングプランを販売開始

首都圏と関西圏でヘリコプターのシェアリングやチャーターのサービスを手掛けるAirXは12月12日、広島エリアでのヘリコプタークルージングの取り扱いを開始した。12月21日〜25日の5日間は広島市内イルミネーションを堪能できるクリスマス限定遊覧プランも販売する。

同社はエアモビリティーの活用によって新しい移動手段を提供することを目指す、2015年2月に設立されたスタートップ。企業などが所有する使用頻度の少ないヘリコプターを共用できる仕組みを作って有効活用し、箱根や成田空港など都心から少し離れた「中距離」の目的地に短時間で向かうための手段を提供してきた。現在のところヘリコプターのシェアはクルージングや富裕層の移動手段として利用されているが、騒音の少ない機体の登場や飛行場やヘリポートの着陸料が安価になれば、都内での一般消費者向けの運行も現実味を増す。

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なお、今回販売するプランは以下のとおりで、予約サイトでコースや日時を選んで申し込める。

昼プラン

  1. ヘリコプターで広島の街を一望!8分で観光名所をクルージング
    税別価格:2万2400円
    広島市内上空をヘリコプターでクルージングし、平和記念公園、MAZDA Zoom-Zoom スタジアム 広島、広島駅、瀬戸内海、原爆ドーム、広島城などを8分間で巡る。
  2. ヘリで広島市内・宮島を満喫!17分間の広島周遊プラン!
    税別価格:4万7600円
    広島市内と宮島上空をヘリコプターでクルージングし、平和記念公園、MAZDA Zoom-Zoom スタジアム 広島、広島城に加え、宮島、厳島神社、瀬戸内海などを17分間で巡る。広島の観光名所を一気に楽しむことができる。

夜プラン(12月21〜25日限定販売)

  • クリスマス限定!ナイトフライト広島ヘリコプタークルージング
    税別価格:3万800円
    期間:12月21日~25日
    クリスマスの広島市内上空をヘリコプターでクルージング。平和記念公園、MAZDA Zoom-Zoom スタジアム 広島、広島駅、瀬戸内海、広島城などを巡る10分のクリスマス限定のナイトクルージングとなる。市内のイルミネーションが光る夜景をより一層きれいに楽しめる。
    時間:17:30、17:45、18:00、18:15、18:30の1日5回出発、各10分間

Google Cloudに安価な汎用仮想マシン「E2ファミリー」を追加

米国時間12月11日、Google(グーグル)はGoogle Cloud PlatformE2シリーズのバーチャルマシンタイプを追加したことを発表した。新しい汎用コンピュートインスタンスは大幅なコスト削減を可能にする。料金は現在のN1インスタンスと比較して最大31%安くなるという。

E2ファミリーは標準的なIntel(インテル)およびAMDのCPUをサポートするが、グーグルによれば独自のCPUスケジューラにより「仮想CPU、メモリをダイナミックに物理的CPU、メモリにマッピングし可用性を最大限に高める」ことができるという。さらに新システムは仮想マシンの作動場所についても柔軟であり、必要があれば別のホストに簡単に移動できる。これらの特徴を実現するため、グーグルは専用のCPUスケジューラを構築し、「レイテンシーの大幅な低減をもたらし、並列処理に必須なコ・スケジューラとしてLinuxのデフォルトシステムより優れている」という。新しいスケジューラのウェイクアップレイテンシーはマイクロ秒以下であり、コンテキストスイッチも高速だという。

グーグルがここで強調している効率化は他のマシンタイプにも適用できそうだ。 おそらく今後のアップデートでGoogle Cloudの他のインスタンスファミリーにも同様の改善がなされていくだろう。

グーグルは新しいインスタンスがライバルの同種のプロダクトより優れていると断言しているのが興味深い。同社は本日の発表で「他のクラウドベンダーの同種のプロダクトと比較してい、E2バーチャルマシンは複雑な料金計算や人為的なスロットリングの必要なしにCPUを連続的に高負荷で稼働させるこことができる。これが可能となったのはCompute Engine仮想化テクノロジーとダイナミックなリソース管理能力の長年にわたる積み重ねによるものだ」と述べている。AWS、Azureの同種のマシンとE2ファミリーを比較したベンチマークの結果を見たいものだ。

これまでの例と同様、Googleでは事前に設定したコンフィグレーションのインスタンスのセットを提供する。最小構成はvCPUx2、メモリ8GB、最大はvCPUx16、メモリ128GB。さらに負荷の小さいワークロードの場合、Google Cloudは新たにE2ベースで既存のf1-micro、g1-smallのマシンタイプを提供する。構成はvCPUx2、メモリは1GBから4GBでof RAMでCPUのベースラインパフォーマンスは0.125 vCPUから0.5 vCPUまでとなっている。

【Japan編集部追記】 E2マシンタイプは米国、ヨーロッパでは提供されているが、まだ東京、大阪リージョンでは提供されていない。アジアでは台湾、シンガポール・リージョンで提供されている。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

医療プラットフォーム事業展開のメドレーが東証マザーズ上場、公開価格1300円で初値1270円

複数の医療プラットフォーム事業を展開しているメドレーは12月12日、東証マザーズ市場に上場した。主幹事証券会社は大和証券で、公募253万株、売り出し1123万株、オーバーアロットメントによる売り出しが206万4000株となる。オーバーアロットメントとは、当初の募集・売出予定株数を超える需要があった場合に実施される株式の販売方法。主幹事証券会社が対象会社の株主から一時的に株式を借り、売出予定株数を超える株式を、募集・売出しと同じ条件で追加販売すること。

公開価格は1300円で初値はそれを30円下回る1270円をつけた。12月12日午前9時18分現在の最高値は1350円で時価総額361億500万円となり、株価は1310円前後で推移している。

同社の具体的な事業内容は、人材採用システムの「ジョブメドレー」、クラウド診療支援システムの「CLINICS」、医療メディアの「MEDLEY」、介護施設検索サイト「介護のほんね」など。累計登録会員数は2019年9月末時点で53.3万人。顧客事業所数は17.5万カ所となっている。

直近の業績は、2018年12月を決算期とする2018年度(2018年1月〜12月、単独)は売上高17億1200万円、営業損失1000万円、経常損失8700万円、当期純損失は1億5300万円。2019年度(2019年1月〜12月、連結)の予想は、売上高46億7700万円、営業利益8000万円、経常利益8100万円、当期純損失4億1400万円。

なお、2019年度の業績予想が連結になっているのは、同年3月に日本医師会標準レセプトソフト「ORCA」(医事会計ソフトウエア)を開発していたNaClメディカルを買収したことによるもの。この買収後、ORCA事業の継続性および保険請求基盤の維持発展という目的で、従来は無料で使えていたORCAの一部機能有償化が決定し、2020年1月以降は月額利用料の支払いが必要になっている。実際にはORCA自体はオープンソースで開発されており無償で利用できるが、その周辺サービスが有償になる。

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Nyxoがアプリベースの睡眠コーチングプログラムを提供

ヘルステックの中で、睡眠についてのテクノロジーほど未開発なものはない。かなり多くの人が四六時中、睡眠時間をいかに最大限活用するか考えている。Nyxoは、ユーザーが睡眠の質を分析・改善するのをサポートする、4週間にわたるアプリベースの睡眠コーチングプログラムを構築している。

消費者向けのヘルステックアプリは、顧客に完全な体験を提供しようといつも苦戦してきた。データの収集は大変で、最小公倍数のためのプロダクトを作ることになる。だが、Nyxoは巷に出回っている睡眠トラッカーからデータをインプットすることでその作業負担を減らしている。睡眠トラッカーの代わりにユーザーは自身の睡眠の質について情報収集するためにNyxoのアプリを使うこともできる。

出回っている睡眠追跡アプリのほとんどは、いつコーヒーを飲むのをやめるといいかアドバイスはするものの、睡眠の質に関するコーチングはそこで終わる。Nyxoの創業チームは、睡眠のリズムやなぜ不満足の睡眠になっているのかについての知見を提供するためにヘルシンキ大学の研究を応用している。

レッスンプランは睡眠ルーティーンの構築や、睡眠と運動の関係、そして注意力を高めたり良い生活習慣を築くのをサポートするための、体重やその他の指標に睡眠がいかに影響を及ぼすかといったものにフォーカスしている。ユーザーはアプリに提供した自分の睡眠データに基づく統計にアクセスすることもできる。

Nyxoには従業員をしっかりと休ませたいと考えている企業からかなりの関心が寄せられていて、そうした企業と提携して従業員にサービスを提供している。また、専用アプリを通じて消費者にも直接サービスを提供していて、アプリは月7.99ドル(約870円)で利用できる。

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(翻訳:Mizoguchi)

無料のフォトストック事業運営のUnsplashが課金や広告に頼らない収益化手法を考案

100万枚の写真をストックし、すべて無料で提供しているUnsplashは、同社の収入になり、かつフォトグラファーの収入増加にもつながるプロセスを開始する。

画像:Boxed Water is Better / Unsplash

と言っても、写真の使用に課金するわけではないのでご心配なく。同社のMikael Cho(ミカエル・チョウ)CEOは、写真への課金は「創造性の足を引っぱる」リスクがあると述べている。

ウェブサイトのすべてのページにバナー広告を設置しようというわけでもない。そう、デジタル広告ビジネスなのだが、Unsplashは独自のアプローチをとっている。企業と提携してブランドの写真を作り、それを検索結果に表示させようとしているのだ。

例えば、決済サービス企業のSquareが、Square Registerの写真をアップロードする。するとUnsplashの利用者が「cash register」などの語で検索したときに、その写真が表示される。

Unsplashと提携するブランドは、検索結果の目立つ位置に表示され、そのブランドのチャンネルも表示される。しかし実際の効果はUnsplashのウェブサイトにはとどまらないとチョウ氏は言う。

同氏は筆者に対し「これは、1カ所だけで効果を発揮するものではない。広告のプラットフォームが増えウォールドガーデンとなって閉じていくが、(Unsplashの)目的は広めることだ。人々は写真をプレゼンに使い、ブログにも使うようになる」と述べた。

Squareの例で説明すると、誰かが「レジの未来」に関する記事を書く際に、トップのイメージの候補としてSquare Registerがいきなり出てくる。

SquareのブランドマーケティングマネージャーのLeann Livingston(リアン・リビングストン)氏は発表の中で「Squareは特徴的な『白い小さなカードリーダー』で知られているが、当社のハードウェアはあらゆる規模の企業の経営者を支援する製品のエコシステムへと進化している。Squareのハードウェアの写真がレストラン、サロン、小売店などにわたって使われたため、オーガニックの画像を通じてブランドを広めることができた」と述べている。

チョウ氏は、これまでのキャンペーンのおよそ半数で、ブランドはUnsplashのフォトグラファーに仕事を発注していることも説明した。例えばBoxed Water Is Betterは、楽しい場面での製品写真を発注した。

Boxed Water Is BetterのRob Koenen(ロブ・ケーネン)CEOは発表の中で「当社に合うフォトグラファーの方々に発注することで、持続可能性の新たな基準を提唱し、地球環境に有害なペットボトルが写っていない画像を世界中のクリエイターが利用できるようにする」と述べている。

ブランドと提携したUnsplashは、現在のところ招待制だ。同社は、Kantar Millward Brownの調査結果についても言及している。それによれば、Unsplashのブランドイメージはテレビやデジタル広告のベンチマークを最大で5倍上回り、「マススケール」に達する可能性があるという。

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(翻訳:Kaori Koyama)