Googleの新たなイノベーション – 検索、モバイルに続く一手とは?

Googleといえば今や単なる検索サービス企業から、世界最先端技術企業のイメージを多くの人に持たれていると思います。Google Mapのような革命的な地図サービスに始まり、自動車操縦のオートメーション化、そして最近では東大発のロボット企業やドローン技術の買収でも注目を浴びています。検索サービスからスタートし、今やデジタル領域で最大手の広告プラットフォームとなったGoogleが何故、このような最新技術に興味を持っているのでしょう?その背景にあるGoogleが目指す新たなイノベーションをカリスマ的存在のデジタルマーケッターとして知られるミッチ・ジョエルが考える。 — SEO Japan

検索エンジンが、ロボット & ドローン(自動操縦機器)を開発する会社の買収に走るのは、正常だろうか?

プロのマーケッターなら、Googleのここ数年の活動に首を傾げているはずだ。検索エンジンとして地位を確立した(そして、広告プラットフォームを最適化し、3500億ドルの時価総額を持つまでに成長させた)企業が、生まれたばかりの、未来志向のテクノロジーに資金を投入することを理解するのは容易ではない。広告、そして、ソフトウェアのライセンス事業から主に収益を得ているGoogleに対して、ロボットや自動操縦機器は、どのように関わってくるのだろうか?

Googleのイノベーション 第一期

Googleは、劇的なイノベーションを2度経験している(この2つのイノベーションの間には、多くの同様のイノベーション、そして、小規模なイノベーションが行われていた)。まずは、Googleが検索を極めた、第一期を理解することが重要である。「検索」は、決まった形を持たず、インターネット上で作られた、様々な相違するデータ、コンテンツ、そして、情報を整理する能力そのものである。これには、プログラムから記事に至るまで、あらゆるアイテムが含まれ、(数年の歳月を経て)Google検索なしでは、何かを探す(思い出す)ことなど想像出来なくなるほど進化していった。当然ながら、検索には、世界の情報を整理するだけでは、莫大な収益を得られないと言う問題がある。Googleは、キーワードベースの広告を発明したわけではないが、間違いなく、このアプローチを極めたのはGoogleである。パフォーマンスベースの広告の時代を導いたGoogleは、検索エンジンマーケティングを、最も効果が高い広告の形式に数えられるほどまでに成長させたのであった。つまり、コンテンツを検索するユーザーに、検索のUXを妨げない、コンテキストをベースとした広告が表示される仕組みである。さらに、消費者が広告をクリックした(つまり、興味を示した)場合のみ、料金が発生する入札ベースを採用し、広告をブランドやメディア企業に販売するようになった。数年を経て、Googleは、オファーを従来のバナー広告の代わりに、このタイプの広告の表示を望む個人のウェブサイトにまで、販売を拡大していった。その後、Googleは、GDN(Google Display Network)を構築するべく、戦略的な買収を行っていった。2006年のYouTubeの買収もまた、Googleの第一期イノベーションにおいて、大きな意味を持っていた。その数年後、TrueViewによって、消費者が視聴している広告(そして、スキップしている広告)を学習する試みが行われ、オンライン動画で有効なCMのタイプを理解することが可能になった。数年以内に、TrueViewは、キーワードと同じように、効果的なパフォーマンスベースのCM広告へと成長する可能性を秘めている。Googleがウェブを席巻した第一期を大局的に見るなら、comScore Media Metrixによる2014年2月のデスクトップのウェブサイト Top 50ランキングをチェックすると良いだろう — 2億2200万人を超えるユニークビジターのうち、Googleのウェブサイトは、1億8700万人以上のユニークビジターを占めていたのであった。

Googleのイノベーション 第二期

2006年、Googleは、Androidと呼ばれる、当時知名度が低かったモバイル OSを買収した。当時、メディアの専門家は、この買収に当惑していた。しかし、Androidの買収は、大胆な行動ながら、モバイルの分野で大きな勢力を得る原動力となった。現在、Googleは、モバイル対応のプラットフォームでアプリを構築するだけでなく、モバイルの接続が行われる実際のプラットフォームを運営するようになっている。 消費者がデスクトップのPCとラップトップから、スマートフォンとタブレットに移るにつれ、Googleは、モバイル業界にイノベーションを与え、手中に収めるようになった。Apple、そして、爆発的な成功を収めたiPhoneiPadとの互角の戦いも忘れてはならない。それでも、Android(そして、Androidを支えるGoogleのアプリとモバイルウェブサイト)は、モバイルで一大勢力を形成している。事実、comScoreが2014年2月の米国のスマートフォン加入者シェアを調べた結果、Googleが占めるモバイルウェブの割合が明らかになった — スマートフォンメーカーとして1位に輝ているのはApple(41.3 %)だが、Androidは、スマートフォンプラットフォームにおいて、52%のシェアを獲得して、1位を獲得している。さらに衝撃的なのは、スマートフォンの閲覧およびアプリのオーディエンス全体の90%近くがGoogleのサイトで占められている点である。要するに、Googleはモバイルも制しているのだ。

Googleのイノベーション 第三期

Googleのような企業は、どのように業績を伸ばしていくのだろうか?事業の規模を拡大する機会は、減りつつある(3000万人が新たに特定のアプリを利用したところで、Googleが急激に成長するわけではない)。その答えは、現在、インターネットを利用していない人達をネットに結びつける取り組みである。珍しいことではない。デジタルの分裂は、ずっと前から議論の対象になっていたはずだ(持つものと持たざる者の間に存在する溝)。事実、Googleのエリック・シュミット会長は、ビジネス書「The New Digital Age – Reshaping the Future of People, Nations and Business」(新たなデジタルの時代 – 人、国、企業の未来の再建)(Googleの職員、ジョレッド・コーヘン氏と共同で執筆)の中でこのトピックを詳しく取り上げている。インターネットに接続していない人達が50億近く存在する。(現時点で)「スマート」もしくは「オンライン化」されていない機器は無数にある。Googleは、この規模に狙いを定めなければならない。そのため、イノベーションを無人操作機、ロボット、そして、人工知能に集中させているのだ。無人操作機(ドローン)は、この最後のネット非接続地域にインターネットを提供する力をGoogleに与える。ロボットは、機械が動き、考え、そして、人間の介入をある程度必要としない状態で、働くことが出来ると言うアイデアに基づいている。それには、機械学習機能をベースとする新しいタイプの演算コードと構造が必要になる(コンピュータをプログラミングして、別のコンピュータに対して、命令を下し、この作業を継続することで、改善され、さらに多くの命令を与えることが可能になる)。先日のドローンを開発するTitan Aerospaceの買収、あるいは、ここ数年の8社(あるいはもっと多く)のロボット開発を行う企業(あの有名なBoston Dynamicsもその一つ)に対する買収に大きな注目が集まっているものの、1月下旬にGoogleがDeepMindを買収した理由は十分にクローズアップされているとは言えない。

コンピュータを賢くする

Googleは、DeepMindの買収に5億ドル近い資金を投入したと報じられている(と言っても、割と最近、Nestの買収に30億ドル以上を投じていたため、あまり大きな金額には見えないかもしれない)。DeepMindは、買収時には、無名であったが、このロンドンを拠点に活動するテクノロジー企業は、コンピュータが、人間のように学習し、動くことが出来るように支援する人工知能を開発していたと言われている。この人工知能、ネットに接続するデバイスを増やす取り組み、そして、無人操縦機とロボットの買い取りを考慮すると、想像は膨らむ一方である。マーケッターの観点では、奇妙であり、Googleのイメージとはかけ離れているように見えるものの、視野を広げることを厭わない考えを持っているなら、Googleが、ビジネスモデルをメディアに依存するのではなく、テクノロジーと世界を結びつける取り組みに関心を寄せていることは、容易に想像がつくはずだ。企業にとっても、この点を理解することは重要である。もしかしたら、今後のマーケティングでは、単純に、投じる広告費を効率良く利用することではなく、Googleの後に続き、よりグローバルなレベルで、テクノロジーを通じて、より大勢の人達に接触する取り組みが、成功を左右する可能性がある。



筆者について:ミッチ・ジョエルは数々の受賞歴を誇るカナダ発のデジタルマーケティング/コミュニケーションエージェンシー、Twist Imageの代表です。2008年にはカナダで最もソーシャルメディア上で影響力のある人物、そして40歳以下で最も有名な40人の一人、さらに世界で最も影響力のあるオンラインマーケッター100人の一人に選ばれました。著書である「Six Pixels of Separation」(Grand Central Publishing – Hachette Book Group)は、ビジネス/マーケティング書として英語圏で大ベストセラーになっています。ミッチのブログはこちらから。


この記事は、Six Pixels of Separationに掲載された「Google’s Third Wave Of Innovation」を翻訳した内容です。

Googleの歴史と現状、今後の可能性が短く的確にまとめられた流石の内容でした。ウェブマーケティングに関わっているとGoogleに対してどうしても検索や広告等、ネットサービス企業という認識を持ってしまいがちですが、そんな低レベルの認識ではGoogle、そしてデジタルの進化には到底ついていけそうもありませんね。記事にもあるように、これまでのような検索やモバイルと違い、ネットの世界にわかりやすい広大な市場がある状況ではなくなりつつあるだけに、今後のGoogleの進む道が非常に興味深いです。私は私で、この記事を何度も読み直して小規模ながら次の一手を考えたいと思います。。。 — SEO Japan [G+]

プレゼンの失敗をPowerPointのせいにするな

プレゼンに関する記事を何度か紹介しているSEO Japanですが、プレゼンがうまくできない人が言い訳にする理由の1つがプレゼンソフトの代表格「Powerpoint」の使いにくさなのはよく聞きます。今回は多くの業界人がカリスママーケッターと認めるミッチ・ジョエルがそんな言い訳を軽く論破&あなたのプレゼンを改善するためのアドバイス。 — SEO Japan

お馴染みのフレーズである。パワーポイントは使えない!」 または、スライドのおかげでプレゼンが台無しだ!

週末を迎えるにあたって、考えてもらいたいことが一つある: パワーポイントが使えないのではなく、使えないのは、ユーザー、つまり、あなた自身である。と言っても、「皆さん」(このブログの記事を読んでいる方々…私の知る限り、読者の皆さんは賢い方ばかりだ)ではなく、中身を全く理解していないにも関わらず、このプレゼンソフトウェアを過剰に利用し、講演を行っている/プレゼンを行っている/聴衆の注目を集めようとしている人達を指している。これから実際に起きた出来事の話をする: 数ヵ月前、私は取締役会で話をしていた。この会議は、小さな高級ホテルで行われ、20名の親しい重役のグループのために、最新の50インチの2台のテレビモニターが、オーディオ/ビデオとして用意されていた。 私はMacBook airをスプリッターでつなげられた2台のテレビに直接接続し、準備を完了した。会議室には、会議の設定がぬかりなく行われるように、この会社のコミュニケーション、そして、マーケティング部門の幹部も詰めかけていた。スライドをクリックしていると、そのなかの一人から質問が寄せられた: 「スライドを表示するために、どのソフトウェアを使っているのですか?」 この問いに対して、私は「ええと、パワーポイントです。」と超えた。すると、彼らは、お互いを見て、急に笑い始めた。「我々のパワーポイントの使い方とは随分違いますよ。」と言われてしまった。

パワーポイントが悪いのではない。悪いのはあくまでもユーザーだ。

見出しと箇条書きが過剰に利用される理由を挙げていく:

  1. 内容をよく理解していない。
  2. プレゼンをデザインする方法を知らない。
  3. ストーリーの伝え方を分かっていない。
  4. 何かを忘れてしまうのではないかと心配している。

問題の根はもっと深い。

魅力的なプレゼンを作る方法、そして、デザインする方法を本気で理解したいなら、ゲール・レイノルズ氏ナンシー・デゥアルテ氏ニック・モーガン氏、そして、ピーター・カフター氏が、この記事よりも遥かに詳細な情報を提供しているので、是非、参考にしてもらいたい。 ここで分かってもらいたいのは、過去にひどいプレゼンを提供したことがあるとしても、引きずるべきではない、と言う点である。パワーポイント、キーノート等のソフトウェアは、何も書かれていないキャンバスである。好きなことを描いて構わない。ただし、スライドに何を載せるにせよ、それは、コンテンツではない。スライドに載せるのは、あくまでも、自らの発言を補う手段でしかない。プレゼンはスライドではない。プレゼンはテクノロジーでもない。プレゼンは、画面上のワードやイメージでもない。プレゼンは、得た情報を、シンプルで、有益で、尚且つ、興味深いストーリーをオーディエンスに伝えるフォーマットに抽出する能力である。

次に絶対に実施してもらいたい取り組みを挙げていく:

  1. 内容を隅々まで理解する。スライドが適切に表示されなくても(何かしら必ず予期せぬことが起きるものだ)、プレゼンター、または、伝えるストーリーに影響が出ないほど徹底的に把握してもらいたい。
  2. ストーリーアーク(一連のストーリーライン)の作り方が分からないなら、戦略および構造を策定することが可能な人物を探す/雇う。
  3. ストーリーの伝え方を学ぶ。始まり、中間、そして、最後を把握してもらいたい。プレゼンが終わった後に、オーディエンスに覚えておいてもらいたいポイントを1つ、または、2つ挙げよう。
  4. 何かを忘れてしまうことを心配する必要はない。全体像が分かっていれば、細かいポイントも丸く収めることが出来る。
  5. 練習し、リハーサルを行い、内容をじっくり理解する(繰り返しが、成果を生む)。

優れたスライドを作ろう。

必ず、プレゼンテーションのコピーが欲しい、もしくは、雛形として残すべきだと言いだす人が現れるだろう。この罠に引っかからないように注意してもらいたい。これは誤った考え方である。何かを残さなけれならないなら、スライドを残すべきではない。スライドの代わりに、台本、もしくは、よりフォーマルな資料を残す必要がある。なぜなら、スライドは、ストーリーの一部でしかないからだ。事実、個人的には、スライドを見せるスピーカーがいないなら話は別だが、スライドが存在する意味を全く持たないプレゼンこそ、世界最高のプレゼンだと思っている。あくまでもストーリーを伝えることに力を入れてもらいたい。スライドは、伝えるメッセージを視覚的に支援するためだけに存在する。スライドが目立つようなら、プレゼンターの存在は必要なくなってしまう。スライドに表示されている言葉を見れば、すべて理解することが出来るためだ。

それでは、あまりにも悲し過ぎる。


筆者について:ミッチ・ジョエルは数々の受賞歴を誇るカナダ発のデジタルマーケティング/コミュニケーションエージェンシー、Twist Imageの代表です。2008年にはカナダで最もソーシャルメディア上で影響力のある人物、そして40歳以下で最も有名な40人の一人、さらに世界で最も影響力のあるオンラインマーケッター100人の一人に選ばれました。著書である「Six Pixels of Separation」(Grand Central Publishing – Hachette Book Group)は、ビジネス/マーケティング書として英語圏で大ベストセラーになっています。ミッチのブログはこちらから。


この記事は、Six Pixels of Separationに掲載された「PowerPoint Doesn’t Suck. You Do.」を翻訳した内容です。

プレゼン資料は主役ではなく、あくまでプレゼン全体の一部に過ぎない。わかっていても便利なだけに資料やツールに頼りがちになってしまうわけですが、最後の締めは響きました。プレゼン資料で全て理解できるのでは、あまりにも悲し過ぎる。私もいつか「スライドが存在する意味を全く持たない世界最高のプレゼン」をやってみたいものです。。。→ — SEO Japan [G+]

今日のビジネスに関する29のショッキングな統計データ

私が愛してやまない真のカリスママーケッター、ミッチ・ジョエルが、今日のビジネスに関して聞いてびっくりな統計データの数々を、プレゼンスライドにまとめてくれた記事を紹介。スライドの日本語訳を記事に起こしたので、その部分だけ読んでいただければ。SEO Japanの読者さんは限りなくバリバリの現役ネット世代とは思いますが、改めてここで紹介されている数字や統計に、現代におけるインターネットの影響力の大きさがわかります。 — SEO Japan

リブートするという考えは、多くの人々を怖がらせるように思われる。

私の新刊『CTRL ALT Delete』が1週間前に発売され、幸運にも多くのメディアの注目を集めてきた。全てのインタビューの中で、人々はこのコンセプトに対して不安で神経質で心配した態度を取っているように思える。『CTRL ALT Delete』のサブタイトルは、“Reboot Your Business. Reboot Your Life. Your Future Depends On It(ビジネスをリブートせよ。人生をリブートせよ。あなたの未来はそれにかかっている)” だ。私には何が一部の人々を怖がらせているのかが分かるが、このことは紛れもない真実だ:『CTRL ALT Delete』は可能性と機会に関する本である。それは、あなたがする仕事について、もっと上手くなる(そして、もっとハッピーになる)ために力を与える本なのだ。

あなたにはどんな選択肢があるのか?

あなたは、自分自身、家族、コミュニティ、業界のためにどんな種類の未来が欲しいだろうか?多くの人々は、私たちTwist Imageチームが『CTRL ALT Delete』に人々の関心を向けさせるために作ったデジタル体験に感銘を受けている。この話を前に押し出し、どれほどビジネスが変化したかについてより多くの証拠を提供する取り組みにおいて、あなたは以下のプレゼンテーションを見ることができる。それは、たくさんの統計データと、片眉(もしくは両眉)を上げるような興味深いニュースだ。あなたがこの情報に価値を見いだし、ビジネスの基盤がいかに変化したかに関して、さらにはそのさらなる変化が今後しばらくの間起こり続けることに関して、このようなことは誇張もしくは過大表現であると考える人にこのプレゼンテーションを回すことを期待している。

今日のビジネスに関する25以上のショックな統計データはこちら:

mitchjoelより、25+ Mind Blowing Stats About Business Today – CTRL ALT Delete

今日のビジネスに関する29のショッキングな統計データ

  1. 世界は変わった変わりつつある
  2. この問いだけを頭に叩き込め — 今後5年間、企業に求められる人材になりたいか?
  3. 何もかも変わったことを、これから嫌と言うほど分かってもらう…
  4. グーグルの広告収入は、米国全体の印刷媒体の広告収入よりも多い(BUSINESS INSIDER)
  5. アップルの収益の2/3は、2007年以降に発売を開始した製品によってもたらされている(INTERESTING SNIPPETS)
  6. アマゾンの1年間の収益は、世界の半分のGDPよりも多い(PC MAGAZINE)
  7. アマゾンの倉庫の総面積は、マジソンスクエアガーデン700個以上の広さに当たる(BUSINESS INSIDER)
  8. OFFICE DEPOT、STAPLES、DELLが束になってかかっても、アマゾンのオンラインショッピングには敵わない(PC MAGAZINE)
  9. 有職者の12%は、自分達が務める会社が、ビジネスの変化についていけていないと感じている(CTRL ALT DELETE USER SURVEY)
  10. 1999年、ブロードバンドのインターネット接続の所有者は3800万人であった。現在、12億人が携帯電話でブロードバンド接続を行っている
  11. フェイスブックでは、1億5000万人のデイリービジターの半分近くが、モバイルデバイスからアクセスしている(CONSTANT CONTACT)
  12. 安全な水道水と電気を利用することが出来る人よりも、携帯電話サービスを契約している人の方が多い — これが現実(BUSINESS INSIDER)
  13. 74%…これは、モバイルが覇権を握る新たな世界で、競争に勝ち抜くための計画を持っていない企業の割合(CTRL ALT DELETE USER SURVEY)
  14. KICKSTARTERは、たった4年の間に9万8000を超える新しいプロジェクトの立ち上げに貢献し、5億2100万ドルを調達した(KICKSTARTER)
  15. KICKSTARTERは、昨年、全米芸術基金よりも多くの資金を芸術分野のビジネスに調達した(POLICYMIC)
  16. 企業の14%…現在の激しい競争のスピードに対応する準備が遅れる(CTRL ALT DELETE USER SURVEY)
  17. 商売の世界は、負けたら即地獄行き
  18. 243…過去5年の間に倒産した著名リテールブランドの数(RETAIL RESEARCH)
  19. CMO(マーケティング部門責任者)の平均在職期間は2年間(FORBES)
  20. フェイスブックでは、ブランドのページから投稿しても、平均でファンの16%にしか届かない(THE NEXT WEB)
  21. 2013年のタブレットの販売台数は2億を突破する(ENDERS ANALYSIS)
  22. INSTAGRAMは1億を超えるアクティブマンスリーユーザーを抱える(INSTAGRAM)
  23. INTERBRANDが発表したトップ 100のブランドの59%がINSTAGRAMを利用している(SIMPLY MEASURED)
  24. 2012年、スマートフォンユーザーの77%が、ローカルのコンテンツにアクセスしていた(LOCAL SEARCH ASSOCIATION)
  25. インターネットで買い物をするユーザーの81%は、PINTERESTの情報とアドバイスを信頼している(BLOGHER)
  26. インターネットには、14兆3000億のウェブページが存在する(WORLDWIDEWEBSIZE.COM)
  27. アメリカのインターネットのトラフィックの23.1%は、モバイルデバイスから発生している(WALKER SANDS)
  28. REDDITの驚異的なスタッツを紹介する — マンスリーユニークビジター = 6230万人、マンスリーページビュー = 44億回、1回のセッションの滞在時間 = 39分間(BUSINESS INSIDER)
  29. REDDITの従業員 = 22名(BUSINESS INSIDER)

もし気が向いたら、『CTRL ALT Delete』に関する詳しいことはこちらで見ることができる:CTRL ALT Delete. Reboot Your Business. Reboot Your Life. Your Future Depends On It. Today Is The Day.


筆者について:ミッチ・ジョエルは数々の受賞歴を誇るカナダ発のデジタルマーケティング/コミュニケーションエージェンシー、Twist Imageの代表です。2008年にはカナダで最もソーシャルメディア上で影響力のある人物、そして40歳以下で最も有名な40人の一人、さらに世界で最も影響力のあるオンラインマーケッター100人の一人に選ばれました。著書である「Six Pixels of Separation」(Grand Central Publishing – Hachette Book Group)は、ビジネス/マーケティング書として英語圏で大ベストセラーになっています。ミッチのブログはこちらから。


この記事は、Six Pixels of Separationに掲載された「25+ Mind Blowing Stats About Business Today」を翻訳した内容です。

まさに、世界は変わりつつあります。いえ、変わったというべきか。ビジネスの世界においてこれまでとは次元の違うパラダイムシフトが起きているのでしょうし、それをチャンスとして活用したいですね。 — SEO Japan [G+]

ネット広告代理店を雇う前に知っておくべき6つの鉄則

アベノミクス効果で経済も活性化された日本(と、信じたい)、自前でネット広告やマーケティングを管理するのを諦めてことから飛躍してネットに精通したマーケティングエージェンシー、ま、早く言うとネット広告代理店、の力を借りようと思っている企業さんも多いのではないでしょうか?とはいえ、信頼して仕事を任せられる代理店がどれだけあるかというと私も正直に答えられないわけですが、、、悩める企業の皆様がより優れたネット広告代理店を雇っていただくためのアドバイスを全米最強クラスのデジタルマーケッターがアドバイスします。 — SEO Japan

“あなたは私のために何ができますか?”

疑いようもなく、これは、Twist Imageに電話をかけてくる見込み客に私がされるナンバー1の質問だ。私たちのビジネス開発の最前線において、毎年70近いイベントでの講演を通して、過去7年間世界中で、他のデジタルマーケティングエージェンシーにいる仲間との率直な会話の中で、デジタルマーケティングエージェンシーと関わるとはどういうことかをしっかりと把握しているブランド(大、中、小を含む)は数少ないということが私にははっきりと分かっている。

デジタルマーケティングエージェンシーを雇う前に、あなたが考えるべきことは6つある:

  1. DNA: あなたの血にデジタルは流れているのか。デジタル世代の人である必要はないが、新しい消費者および彼らがどのように繋がっているのかを鋭く把握していなければならない。ブランドは自分のDNAを見て、自分が本当にデジタルマーケティング戦略に力を注ぐ準備が整っているのかどうかを自問自答しなければならない。もしあなたが1つか2つのプロジェクトで様子を伺うつもりなら、それが失敗に終わる可能性は高い。デジタルマーケティングの力は、あなたのDNAをキャンペーン広告の発想からコミットメントに転換することからやって来るのだ。
  2. プラン: デジタルマーケティングエージェンシーに電話をかける前に、自分が求める結果および予測する結果について自分独自のプランもしくはビジョンを作る時間を取ること。プラン―それが単純なものであろうとプロフェッショナルなものであろうと―は、デジタルマーケティングエージェンシーにあなたが持っている(もしくはあなたに欠けている)知識のレベルに関していくらかのアイディアを与える。これは大部分のブランドが耳にしたくないことだ。彼らは、自分がバカに見えることや、自分が洗練されていないことが理由でエージェンシーが有利に立つことを心配する。それは誤りだ。プランを立てることには、自分が確実に適切なエージェンシーと会うために下調べをすることも含まれる。周りに話を聞いたり、照会をチェックしたり、たくさんのオンライン調査をすることに時間をかけること。そこから、可能性のあるパートナーのリストを作成するのだ。練習だけでは完璧にはなれない。計画と練習が完璧を作るのだ。
  3. 予算: “これにはいくらかかるのですか?見積もりを下さい。私たちは予算がいくらなのか分かりません。” これらは、確実にあなたが最高の結果を手に入れなくする3つの簡単な方法だ。もしマーケティング予算がないのなら、エージェンシーパートナーに電話をする前に予算を作るのがベストだ。その予算全体のうち何パーセントをデジタルに費やしたいのかを把握すること。それに全力を注ぐのだ。そこから少し深く掘り下げる。この予算を使って何をしたいのか(これが上記No.2で述べたプランの一部になるべきだ)?新しい顧客のために何を支払うつもりなのか(これは顧客獲得単価としても知られる)?確かに、賢いデジタルマーケティングエージェンシーは、あなたがこのようなことを把握するのを手助けしてくれるが、あなたはまず自分で下調べをしなければならない。予算は確定されたものでなくていい。エージェンシーにいくらかのレールを与えるつもりで考えるのだ…共に働くためのしっかりとした範囲を。
  4. 人: Jim Collinsは、賢い人に自分のベストを尽くしてもらうことの婉曲表現として、バスで適切な席に適切な人間を置くことについて話す。現代では、デジタルマーケティングエージェンシーに頼ることが理にかなっていることは間違いない。ブランドは、全てのことを自分でするために時間やリソースを費やすことはできない(それができるブランドは、とても幸運だ)。そうは言っても、ブランドは、自分たちが何を購入しているのかを知り、リードすることができるように、適切な(賢く、プロフェッショナルで、経験豊富な)リーダーシップを持たなければならない。ブランドとエージェンシーの最高の関係は、並外れたものを作るために、常に両者が並んで一緒に仕事をしている関係だ。残念ながら、ブランドは、自分たちのエージェンシーパートナーが成功できるようにするために、適切な人を適切な場所に置いていない。これはブランドに対して根拠もなく反対しているわけではなく、デジタルマーケティングとは、四半期ごとに計画して、毎週状況をチェックするものではないのだ。これは、年中無休24時間リアルタイムの環境なのだ。これを正しく行うためには努力と献身が必要であり、全てはイタラティブでオーガニックで生のエンゲージメントから生じる。ウェブは今起きているのだ。
  5. 知識: これは全く新しい。20年という歳月は、この領域にいるには長い時間のように思えるが(私のような人にとって)、それはマーケティングのプロにとってはまだまだ新しいのだ。優れたエージェンシーパートナーとは知識を持っているエージェンシーではない。優れたエージェンシーパートナーは、知識を共有する。簡単に言うと、私たちは皆、時間とともに学び、進化している。私たちがFacebookが全てであると考え始めると、スマートフォンとiPadが表れ、それは、私たちのマーケティングは今後数年でどんなふうになるのかと一歩下がって疑問に思うことを強いる。それは正常であり、それは恐ろしい。私たちは皆、もっと知識豊富になって、その知識をお互いに共有しなければならない。もしあなたのブランドがその学習体験の一部になる意思がないのであれば、あなたがデジタルマーケティングエージェンシーから優れたサービスを得ることはますます難しくなるだろう。それは1つの簡単な理由からだ:正確に、自分が何を購入しているのかを、あなたが心から理解することはないからだ。
  6. パートナー: デジタルマーケティングエージェンシーをベンダーとして考えないこと。戦略パートナーとして考えるのだ。これがあなたのブランドがデジタルを自分のDNAの一部にするのを手助けし、それが戦略プランがどのように進化するかの最新情報を全ての人に絶えず伝え、そしてそれが予算とゴールを理解するのをより簡単にするだろう。それにも増して、全ての人が、一緒に、より賢くなるだろう。ブランド側のシニアマーケティングのプロフェッショナルと、エージェンシーがとっかえひっかえされている回数に関して言えば、私たちの業界が劇的な入れ替わりが激しい一番の理由は、真のパートナーになっているブランドとエージェンシーがほとんどいないという事実に直接関係していると私は信じている。

何か見逃していることはあるだろうか?デジタルマーケティングエージェンシーを雇う前にブランドが知っておくべき重要なことは他に何があるだろうか?


筆者について:ミッチ・ジョエルは数々の受賞歴を誇るカナダ発のデジタルマーケティング/コミュニケーションエージェンシー、Twist Imageの代表です。2008年にはカナダで最もソーシャルメディア上で影響力のある人物、そして40歳以下で最も有名な40人の一人、さらに世界で最も影響力のあるオンラインマーケッター100人の一人に選ばれました。著書である「Six Pixels of Separation」(Grand Central Publishing – Hachette Book Group)は、ビジネス/マーケティング書として英語圏で大ベストセラーになっています。ミッチのブログはこちらから。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Before You Hire A Digital Marketing Agency」を翻訳した内容です。

元々、原文ではDigital Marketing Agencyという言い方だったのですが、日本語の場合はベタながらネット広告代理店が一番置き換えられる言葉かと思いそうしました。書かれていることは、別にネットに詳しくなくとも理解できる真っ当&当然の内容だったと思います。問題は正しいパートナー選定ができない会社はそもそもこの文章の内容自体を理解できないというか余りピンとこなさそうな感じがしなくもないことですが・・・。

日本企業のネット化の遅れが問題であることは良くいわれますが、それ以前にマーケティングに対する基本知識や概念を理解している企業が少なすぎることの方が問題なのかもしれません。だからこそ、意味不明・搾取のみが目的の悪質ネット広告代理店(&SEO会社)に騙される会社が後を絶たないわけで。ネットやネット広告の普及がそういう状況を、数年で(ま、既に10年は立っていますけど)打破はできないまでも少しずつ改善していければまた少しでも日本経済復興のプラスにはなるのでは?と思う私でした。なんて偉そうにいっている私も日々常に勉強です。 — SEO Japan [G+]

単純さに潜む複雑さ

アップルストアを世界的に成功させ、Apple再建の立役者の一人ともいわれたアップルストア責任者のロン・ジョンソン。米国の大手百貨店JCペニーからCEOとして引き抜かれたことが2年前に大きな話題となりましたが、中々結果が出せず招聘からわずか1年半で解雇されたというニュースが最近ありました。他業界や競合のエースを苦戦中の会社がCEOとして引き抜くケースは米国では良くある出来事ですが(最近でいえばマリッサ・メイヤーのYahoo! CEO就任もそうですよね)、必ずしも全てが上手くいくわけでは当然ありません。今回はそんなエピソードをヒントにカリスマ・マーケッターのミッチ・ジョエルが語ります。 — SEO Japan

誰もそれが簡単だとは言わなかった。

年月が過ぎ、自分のビジネスや業界や同僚から物事を見通す力や洞察力を身に付けると、あなたがすぐに気が付くことがこれだ:簡単なことは何もない…単純なことは何もない。すばやい得点さえ(Facebookから10億ドル近くをひったくったInstagramのように)、たやすいことではなかった。全ての企業(および、そこで働く人達)はその難しさを理解する。ただ目を閉じて、かかとを素早く3回鳴らし、子供を公園に連れて行くのと同じくらいにビジネスが楽しくて簡単であって欲しいと、心のどこかで願っている私がいる…しかし、お金が物事を複雑にする。

古い皮を捨てるということ。

JC PenneyがCEOのRon Johnsonをたったの17か月で解雇するというニュースは、様々な意味で私の心を打ち砕いた。第一に、私はこの小売店の大ファンであり、この業界には目がない。私の存在はデジタルかもしれないが、私は完全にアーバニストで、大きなショッピングモールを歩く機会を大いに楽しむ。私は、朝の商業施設の匂いが好きだ(映画Mallratsより引用)。私は小売りのランドスケープを変えることに興味をそそられ、さらには、私たちの文化におけるショッピングモールの立場に大変興味がある(それについて詳しいことはこちら:Do Shopping Centers Have A Future?)。Johnson(以前、Appleの小売部門を率いていて、その前にはTargetのいくつかの成功に関与していた)は、窮地に立ったデパートチェーンを改革するために選ばれたのであり、私は彼の行動がデパート全体のモデルを改革するかもしれないと高い望みを持っていた。

自己中心的な話。

自己中心的な水準において、私は、もうすぐ発売する自分のビジネス本CTRL ALT Delete(5月21日発売)の中で、Ron JohnsonとJC Pennyについて話すことにいくつかの段落を費やした。このニュースが流れるとすぐに、私の本を更新、編集、または変更してJohnsonの仕事に関する話を入れる時間はあるかどうか尋ねるメールをJoseph Jaffeから受け取ったのだ。私の本能的反応は、エージェントとエディタに電話をして彼らの指導を求めることだった。この本の特定の部分を見直すことによって、私はとても重要なことに気が付いた。伝えられているストーリーは、本当は、JC Pennyについてでも、Ron Johnsonについてでも、彼らがどれくらい成功したのかについてでもないのだ。ますます複雑になり、膨れ上がって、買い物客にとってなぜか面白くないものになっていたビジネスに、Johnsonがたくさんの単純さをもたらそうとした、というのが本当のストーリーなのだ。JC Pennyのストーリーは、私がそれを最初に書いた時の状態と今日も全く同じだ。もしかすると、Johnsonが出ていけと言われた今はもっとそうかもしれない。ビジネスのもつれを解いて製品をできる限りシンプルで喜ばしいものにすることを試みるのは、とても、とても大変な仕事なのだ。それはあなたが大きくなればなるほど難しくなり、会社がビジネスに長く携わっていればいるほど難しくなる。私たちは皆、複雑さの極限にある単純さについてのアインシュタインの言葉を聞いたことがあるが、Johnsonの離脱のニュースは正にそれを強固にする。

物事はどれくらい単純なのか?

もしあなたがAppleの従業員に調査をしたなら(そして、もし彼らがあなたに率直に真実を言う意思があれば)、恐らくあなたは、Appleが全くシンプルな企業ではないということを発見するだろう。それほどの秘密主義や階層などがあるため、全ての個人はオープンで協力的な環境で働いているというよりは、いくつもの欠片や部分がどのようにして大きな製品やサービスを支えるのかの完全な理解なしにそれらがマスターされ最適化されている複雑な場所で働いているのだ。しばしば、これが情報が漏れる可能性を減らすという言い訳がされるが、その玉ねぎの皮をはがせば、あなたが中心に見つけるものは、人々にとっては簡単に使用できる製品をもたらすとても複雑なモデルなのだ。

ビジネスはシンプルではない。

ビジネスの過度な単純化は、間違っているかもしれない。結局のところ、私たちはみんな(B2CだろうとB2Bだろうと)、使うのにシンプルで直感的な製品やサービスを作ろうとしている。その道のりは、たくさんの複雑なことが起こることを要求する。Johnson離脱のニュースが流れた時、興味深いことが起きた。Timeの記事によると、JC PenneyはCEOのRon Johnsonを追い出し、Ullmanが戻ってくる“Penneyの月曜夜の株価は、Johnsonに対する投資家の苛立ちとPenneyの未来に関する疑念を示していた。マーケットがクローズした後にPenneyがJohnsonを追い出すというニュースが流れ始めた時、通常は15.87ドルでクローズしていた株が、時間外取引で13パーセント近く上がって17.88ドルにまでなった。しかし、投資家はJohnsonの追放に満足したのと同じくらいに、その後任に感銘を受けたようには見えなかった。PenneyがUllmanが引き継ぐことを発表した後、株価は通常の終値から11パーセントまで落ちて14.10ドルに逆戻りした。それは、時間外の株価からは21パーセントの下落だ。”

もう一つの見解…

恐らく、Johnsonは合わなかったのだろう。恐らく、彼の戦術は既存顧客ベースからの摩擦に遭遇したのだろう。彼のマーケティング戦術は外れていたのかもしれない。でもこれだけは言える:JC PennyはJohnsonを必要としていた(もしくは、少なくとも、改革を必要としていた)。彼を見限ってもそれは変わらない。単にそれを強調するだけだ。これが最終的にどうなるのかは誰にも分からないが、誰がJC Penneyで統治を手にしようと、今日の消費者と一致した店舗内体験を作ることに焦点が合わせられることは確実だと思う。そして、ヘビーユーザーやブランド支持者になる消費者というのは、見事にシンプルな製品やサービスを手にしている人達であることは確実だと思う。いや、私は、元へ戻って0からコンテンツを変えるつもりはない。実際、このストーリーは、ビジネスが自分の能力を知る煉獄の瞬間を美化していると思うのだ(そして、それがこの本の中心となるメッセージだ)。あなたは17か月もしくはそれ以下でそのような規模の組織を上向きにすることができるだろうか?それは簡単なタスクではない。それは、私たちが今日ビジネスで目にするスピードと変遷の新しい現実だ。私は、人々は、自分の周りにいる人々の左を見てそれから右を見る必要あると言うことからこの本をスタートする。なぜなら、あなた達のうちの1人は次の5年で同じ職業にいない可能性が高いからだ。たぶん、この本の本当に編集すべき場所は、タイムフレームに関することであるべきかもしれない。17か月が標準にならないことを願っている。

JC Penneyは今も再起動を必要としている。私の推測では、あなたのビジネスやあなた自身のキャリアの一部もそれを必要としている。


筆者について:ミッチ・ジョエルは数々の受賞歴を誇るカナダ発のデジタルマーケティング/コミュニケーションエージェンシー、Twist Imageの代表です。2008年にはカナダで最もソーシャルメディア上で影響力のある人物、そして40歳以下で最も有名な40人の一人、さらに世界で最も影響力のあるオンラインマーケッター100人の一人に選ばれました。著書である「Six Pixels of Separation」(Grand Central Publishing – Hachette Book Group)は、ビジネス/マーケティング書として英語圏で大ベストセラーになっています。ミッチのブログはこちらから。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「The Complexity Of Simplicity」を翻訳した内容です。

全てが複雑になっている現代ですし、人間、どちらかというと物事を複雑化して考えがちですが、それはそれで幅広く多面的に考えるためにも重要なことと思いますが、その中でいかに単純な真実やニーズを見つけることが起業家やビジネスにとっては重要と思いますし、複雑なものを単純化して見せるということがAppleに代表される強力なブランドの構築にもつながりえる今日なのだと思います。

私も日々できるだけ全てを単純化して生きるように心がけていますが、仕事にプライベートに様々な邪念?が入るのもまた事実。この記事を読んで改めてシンプル・ライフの実践に励もうと思った私でしたが、そもそもそんな理解でこの記事を読んでいいのかとも思ったり。人によって印象や感想が変わる記事かもしれませんね。 — SEO Japan [G+]

ロボットは人間よりも優れたマーケッターになれるのか?

アドテクノロジーの進化で機会化・自動化が進むインターネット広告の世界。検索広告の入札管理はもちろん、キーワード選定からディスプレイ広告の運用までその範囲は拡がっています。「そんなこといったって人間しかできない作業はあるだろう」と高を括っているあなた、現時点でもアドワーズ広告からFacebook広告までネット広告のかなりの部分が人の手をほぼ介さないプログラミング管理である事実は認識しているでしょうか?そしてアドテクノロジーの進化はまだその入り口でしかありません・・・。広告、そしてマーケティングの未来を考える記事を。 — SEO Japan

人類はかつてないほどに今日の広告を複雑にしている。

意見、アイディア、クリエイティビティが、より良い広告主は誰なのかを見つけ出す戦場に溢れかえっている:人間?それともロボット?これは、マッド・メンターミネーターをミックスしたMad Magazineのパロディの一場面なのか?そうではない。長い間、マーケティング企業は、極めて戦術的で分析に基づいた問題を解決して存在してきた:どのようにしてGoogleAdWordsプラットフォームに最高の広告を構築するのだろうか?あなたの詳細な調査がGoogleで一番の広告主を暴く時、大抵の場合、あなたが発見することは、解決策として利用されている大量のテクノロジーであり、テキストベースの広告を作るのに使用されているクリエイティブな取り組みはとても少ない。それは、キーワード、場所、時刻、競争率の高い用語、トラフィックの高いランダムな用語、入札戦略、一番コンバートする(そしてコストは最も少ない)広告に絞るための他のさらに曖昧なデータポイントを混合する複雑なシステムだ。これらの広告の裏にいるブランドは、クリエイティブな方面はほとんど気に掛けず、それが生きた入札環境の中でどのように反応しているかについて気に掛ける。Facebookは、2012年には広告に45億ドル近く出した(信じられるか?)。そして、Business Insiderの記事『How Facebook Is Replacing Ad Agencies With Robots(どのようにしてFacebookが広告代理店をロボットに置き換えているか)』によると、その仕事のかなりの部分が、クリエイティブなディレクターや、広告代理店、さらには人間の手によるものではない。この記事からの抜粋:“プロのエージェンシーのクリエイティブがほとんど関わっていない広告がこんなに多く表示されているのはかつてないことだ…。エージェンシービジネスの中では、それらの広告は、かつて新聞に登場していた古い案内広告の代わりとして見なされている。”

他の側面がある…

同時に過去10年以上にわたるソーシャルメディアの人気は、今日のひどく中抜きされたメディア飽和状態の環境において注目とエンゲージメントを獲得する唯一の方法はできる限りブランドを人間および人間味のあるものとして作ることだと、ブランドを納得させようとしてきた。このトピックに関する影響力の大きなビジネス本、『クルートレイン・マニフェスト』(初版1999年、日本語で一部読めます)は、“マーケットとは会話である”と言った。ブログ、ポッドキャスト、Twitter、Facebook、YouTubePinterest、その他あなたが思い付くあらゆるチャネルを介して、ブランドは顧客と繋がり、これらの会話と意義のある関係の中で顧客に関与することができる。では、それはどのようになっているのか?私たちは、13年に及ぶソーシャルメディアの商業化にだんだんと迫っており、それを用いて見事に成功したブランドもあれば、投資に対する真の利得を見つけることに苦しんでいるブランドもある。メディアの原動力としてコンテンツを作ることや、それがどのように直接的な反応の原動力に変わるのかを見つけ出すことには複雑さがある。ソーシャルメディアマーケティングにおける現在のイテレーションは、“コンテンツマーケティング”に吹き替えられている。一方で、今でも従来の広告収入もしくはブランドからの収益を得ることを求めているデジタルオンリーの新加入者からの出血を止めようとしているパブリッシャーは、可能性のある広告収入としてネイティブ広告の方を向いている。ソーシャルメディアであるにしろ、コンテンツマーケティングであるにしろ、ネイティブ広告であるにしろ、これら3つ全ての発生地は、ブランドのためにたくさんの手間暇を必要とする。これらは、素早く簡単に勝利する特効薬ではない。どんな形のコンテンツ戦略も、時間と、努力と、継続したメンテナンスを必要とする。多くのブランドにとって、昔のマスメディア広告の世界ではする必要がなかったことだ。

このストーリーの3つの側面

1つの側面においては、私たちには、クリエイティビティよりもテクノロジーによって自動化され動かされる新しい形のパフォーマンスベースの広告があり、そこではスピードとリアルタイムの反応がブランドのパフォーマンスにおいて必要不可欠な要因となる。その一方で、私たちには、コンテンツマーケティングとネイティブ広告がある。それは、コンテンツ、共有、ソーシャルチャネル、ブログ記事やYouTube動画が口コミで広がるのに似たような反応を生み出すものによってもたらされる。これによって、戦略を作り、広告をデザインし、広告を配置する一番良い場所を現実とバーチャルの両方で見つけ出す人々はどうなるのだろうか?マーケティング評論家は『顧客は広告を求めているのではない、会話を求めている』というタイトルの記事を発行するが、私たちが生きている世界では、これらの見境のない一般化はこの新しい消費者を反映していないかもしれない。極めてはっきりしていることは、広告が、宣伝チャネルの真ん中に滑り込んでいくということだ。それは、もはやマーケティング・ミックスの中の800ポンドのゴリラではない。これは、“ビッグ・アイディア”の終わりを告げるわけでもないし、現在たくさんの賞を獲得している広告代理店が近いうちに扉を閉めることになることを意味するわけでもない。

広告はどうなるのか。

私たちに分かっていることは、今日の本当に効果的な広告代理店は、テクノロジー、パフォーマンス、コンテンツ制作、その他を連動して活用しているということだ。それらの言葉をスライドデッキの中にスラスラと書いて信用証明となるチェックマークを付けるのは簡単だが、実際に実施してその専門知識を発揮できるというのは全く異なる話だ。私たちは、リターゲティングとリマーケティングの世界に住んでおり、そこではユーザーは大半のオンライン行動履歴を追跡されるため、ブランドはユーザーの行動をより理解することができ、ユーザーが消費したコンテンツや閲覧した製品に基づいて広告を発信することができる。リターゲティングの取り組みの大部分は、クリエイティビティにはあまり頼らず、データや自動化サービスに多くを頼っている。それと多変量解析を結びつけると、さらに私たちは、クリエイティビティやビッグ・アイディアに欠けており、才能あるクリエイティブ・ディレクターは反対した立場を取るかもしれないが、最も優良な広告を作って提供することができる広告モニタリングテクノロジーの世界に踏み込んでいく。

広告の未来は、これら3つのストーリー(マーケティング自動化、コンテンツマーケティング、広告代理店が提供するもの)が、より大きくより幅広く経済価値をもたらすブランドストーリーを伝えることをどれくらい上手くやるかの競争になるだろう。


筆者について:ミッチ・ジョエルは数々の受賞歴を誇るカナダ発のデジタルマーケティング/コミュニケーションエージェンシー、Twist Imageの代表です。2008年にはカナダで最もソーシャルメディア上で影響力のある人物、そして40歳以下で最も有名な40人の一人、さらに世界で最も影響力のあるオンラインマーケッター100人の一人に選ばれました。著書である「Six Pixels of Separation」(Grand Central Publishing – Hachette Book Group)は、ビジネス/マーケティング書として英語圏で大ベストセラーになっています。ミッチのブログはこちらから。



この記事は、Six Pixels of Separationに掲載された「Do Robots Make Better Marketers Than Humans?」を翻訳した内容です。

最近流行のコンテンツマーケティングが広告代理店、ネイティブ広告がメディアを行きながらえせる手法として注目されているという観点は皮肉的でしたが、さてどう思われたでしょうか。逆にいえば、これまで人が行ってきた従来型の広告の大半はそのかなりの部分が自動運用化できるということでもありますよね。広告とマーケティングはまた違うだろ、という話もあるわけですが、ビッグデータ解析技術が進み、マーケティングの参考になる取得データが増え、そしてそれらを総合的に統合管理できるようになればなる程、プログラミングによる「あるべき広告展開と運用」「あるべきマーケティング戦略とアクションプラン」はある程度導き出されそうな気もするのもまた事実です。

グローバル企業のCMOが世界各国で日々取得、そして長年蓄積してきた膨大なデータを元に、日本のマーケティング責任者に「日本ではこういったマーケティング戦略を取れ。アクションプランはこう。」と具体的に細かく指示し、人間はそれを実行するだけ、なんて世界にも10年後にはなっていそうな気がするのも、想像するとちょっと怖いですね。人が発揮できるクリエイティビティは、クリエイティブやキャンペーンのちょっとした仕掛けのみ、なんてことになったらマーケッターの仕事は面白いのでしょうか。もちろんAppleのiPhoneなどゲームチェンジャー的な存在を築くには人の創造力がないとできないと思いますが(そうあってほしい)、滅多にそういうことがあるわけではないですし、Appleにしてもここまで圧倒的なブランドになれば逆に、マーケティングもプログラミング管理した方が失敗しない路線をきちんと進める方が確実かもしれませんし。

朝から色々考えてしまう記事でしたが、マーケティングや広告に関わる人の多くがどこかそのクリエイティブ性に面白さを求めている人も多いのではと思いますし、実際ウェブマーケティングや広告はクリエイティブ性の低さを既存メディアの人に揶揄されている現状もあると思いますが、さて10年後20年後には、そういった区別も無くなっていると思いますし、どんな世界が私たちを待ち受けているのでしょうか。 — SEO Japan [G+]

Googleリーダーの終了、ブログの終焉

先日、GoogleがGoogleリーダーを終了することを発表したことが大きな話題となりました。一時、RSSの可能性を信じていた人間としては(くどいですが本も2冊書きました)、RSSリーダーはともかくRSSは残っているわけですが、色々感慨深いものがあったわけですが、カリスマブロガーのミッチ・ジョエルもGoogleリーダーの終了に衝撃を受けた一人ということで、彼なりの感想を書き連ねた記事を。 — SEO Japan

私は、自分のブログを愛している。あなたのブログを愛している。私は、ブログを愛しているのだ。

私を古くさい人間と呼んでくれて構わない。ブログを愛することは、私がより新しいものを愛さないこととは無関係だ。私は、TwitterFacebookGoogle+やその他の場所に投稿したり、共有したり、繋がったりすることも好きだが、ブログには特に目がない。先日、Gina Trapaniのこんなツイートを読んで衝撃を食らった:“なんと、Google Readerが終了する。まさに、ブログや古臭いニュースリーダーの終焉だ。‘Subscribe in Google+’を待とう。”では、私はこのブログのことを忘れて、自分が考えていることについてGoogle+やFacebookやTumblrなどに投稿しなければならないのだろうか?GoogleがGoogle Readerのサービスを中止することに決めた(それに関する詳細はこちら:余生を過ごしたGoogle Reader:製作者Chris Wetherellの内省)ことが分かって私は落ち込んだ。

告白の時間。

私はGoogle Readerの熱心なユーザーでありエヴァンゲリストだった。そんな訳で、私は会う人みんなにGoogle Readerをベストブログのトップに居続ける手段、さらにはGoogle Alertsを管理する(受信箱をいっぱいにしたくない場合)手段として使用することを勧めていた。それは、私がウェブブラウザ(Google Chrome)を開く時の最初のタブだ。それは数百(もしかすると数千)ものブログやウェブサイトなどで満たされ、私の仕事をもっと良くするためには何が最も重要であるかの視点をキュレートしたものを与えてくれる。私は、Google Readerを数か月間見ていなかった。もしかするともっと長いかもしれない。何が起きたのかって?TwitterやFacebookのような場所で適切な人たちと繋がることによって、あなた達みんなが―本質的に―キュレーションの優れた原動力になったのだ。もし何かが本当に重要なことならば、あなたはそれをツイートしたり、FacebookかGoogle+に投稿し、その情報が私のところにやって来る。ここで打ち明けると、Eメールも私に情報を伝える強力な手段になっている。私は、何が起きているのか素早く教えてくれるeニュースレター(MashableMediaPostなど)をたくさん購読している。だから、Google Readerを愛しているのと同時に、それを勧めるし、それは素晴らしいツールだと思っているし、実際にそれを使用している。

これはブログの終焉ではない。

私が見聞きしたことから判断すると、Google Readerはニッチな製品だったようだ。それは私にとって素晴らしいものだったし、あなたやたくさんのジャーナリストやメディア関係の人にとって素晴らしいものだったかもしれないが、一般人はRSSという魔法を決して理解しなかった。マーク・ザッカーバーグとFacebookの人間が、私たち個人のプロフィールページ全てをニュースフィードに変えて、RSSをカーテンの後ろに置くと、RSSは私たちの時代精神から消え、ソーシャルプラットフォームが1ページのコンテンツから情報を引き出すために使用するコードのラインの1つとなった。ブログのもともとの力は発行のし易さではなく、ブログを購読する力にあり、ブロガーが更新した時に知らされることだった。RSSはニュースフィードの次の世代で、それはブログを有名にし、アクセス可能にする重要な原動力だったのだ。つまり、ある意味で、Trapaniは正しい:古臭いニュースリーダーはFlipboardなどのようなものに置き換えられたかもしれないが、これはブログの終焉ではない。

ブログをやめないで。

ブログを書くということは、RSSやニュースリーダーやそのようなものが全てではない。ブログを書くことは、誰もが考えを持ち、その考えを世界に共有するために―文字で(画像、オーディオ、動画などによってサポートされて)―簡単に無料で配信する能力なのだ。私の恐れは、Google Readerが消え、その次にFeedburnerが消える(死の看取りがされているところ)時、人々がこのタイプのコンテンツを見つけたり、共有したり、追加したりする手段が減少することだ。ブログは重要だ。これはブログの終焉ではない。そうは言っても、私は人々がどのようにブログを発見するのかを知りたい。私たちは、本当に、もしあなたが1つのブログ記事に関する特定のツイートを見るために特定の時間にTwitterにいなかったら、ブログを書くことが森の中に落ちた木のようになる時代にいるのだろうか?そうではないと願いたい。同時に、Mashableがこんなものを提供している:Google Readerの代わりをチェックしよう

あなたの見解は?これはブログの終焉なのか、それともGoogle Readerが単に存続可能なビジネスではなかっただけなのか?


筆者について:ミッチ・ジョエルは数々の受賞歴を誇るカナダ発のデジタルマーケティング/コミュニケーションエージェンシー、Twist Imageの代表です。2008年にはカナダで最もソーシャルメディア上で影響力のある人物、そして40歳以下で最も有名な40人の一人、さらに世界で最も影響力のあるオンラインマーケッター100人の一人に選ばれました。著書である「Six Pixels of Separation」(Grand Central Publishing – Hachette Book Group)は、ビジネス/マーケティング書として英語圏で大ベストセラーになっています。ミッチのブログはこちらから。


この記事は、Six Pixels of Separationに掲載された「End of Blogs」を翻訳した内容です。

ブロガーとしての立場からGoogleリーダーの終焉について率直な感想を書いた内容でした。Googleリーダー終了をきっかけにRSSリーダーを使うことを止める人は少なからずいると思いますし、新たなニュースリーダーを活用して、ブログ・サイト単位で無く記事単位でウェブの情報を収集する人がそれなりに増えるのは避けられないと思います。

ブログのトラフィックへの影響がどれ位あるのかなんともいえませんし(私自身も不安な一人)、日本に比べても大量のオーソリティブログが各ジャンルに存在する米国のブロガーの杞憂は相当のものでしょう。同時に、RSSじゃないですけど、ブログ自身は終わっていないわけですからね。ニュースやブログ購読の仕組み自体が新たな進化の時代に入っていくと思いますが、ブログを通じた情報発信は残ると思いますし、ここで頑張り続けたブロガーにとっては、オーソリティとしてその権威を一歩も二歩もレベルアップできるチャンスかもしれません。

ちなみに乗り換えRSSリーダーに迷っている方はこちらの記事もどうぞ。 — SEO Japan [G+]

イノベーションが起こる場所

ネット業界、スタートアップで働く者であれば誰もが夢見る(そうであってほしい)イノベーション。そのアイデアはどこで生まれるのでしょうか?最近、米国Yahoo!で新たなCEOとしてGoogleから転職してきたマリッサ・メイヤーが、在宅勤務を禁止にしたことが大きな話題となりました。何故にそんな時代錯誤なルールを?!と思われた人も多かったと思いますが、カリスママーケッターのミッチ・ジョエルが「イノベーション」をキーワードに、彼なりのその意味を考えた記事を。 — SEO Japan

イノベーションはどこで起こると思うだろうか?

あなたは、自分のアイディアと二人きりの時に最高の仕事をしているのだろうか?同僚とオフィスで共同作業をしている時に最高の仕事をしているのだろうか?ニワトリがわめき出す前の早朝に最高の仕事をするのだろうか?お気に入りの曲を大きな音で鳴らしたヘッドフォンをつけながら夜遅くに最高の仕事をするのだろうか?自分の机に座って最高の仕事をするのか、それとも街角の喫茶店の方が居心地がいいのか?あなたの最高の力は、納屋の中であれこれいじくり回している時にやってくるのか、それともオフィスで同僚に意見を求めている時にやってくるのか?

これについて深い瞑想にしばらく時間を費やそう。

ここ1週間、テック界(およびシリコンバレーのビジネスに注目している人達)は、Yahoo CEOのMarissa Mayerが、Yahoo従業員が在宅勤務をしたり家から仕事をすることに終止符を打つことにショックを受けた(それについて詳しくはこちら:The Yahoo memo and Marissa Mayer’s big innovation gamble)。The Washington Postの記事より:“それは、私たちがシリコンバレーで目にしてきたイノベーションの文化を作るための最大の“社運を賭けた”動きの1つかもしれない。Marissa Mayerは本質的に、‘もしあなたがYahooをもう一度シリコンバレーにある最大の企業の1つにすることに100パーセント帰属しないなら、もはやあなたはYahooには合わない’と言っているのだ。在宅勤務の禁止は、人員削減によって経費節減をしようとしている企業からの魅力的な買収のオファーのように機能する。それは、新しいYahooに対する彼女のビジョンに従業員がどのように尽くすかのテストなのだ…。“

イノベーションはどこで起こるのか、もう一度自分自身に尋ねよう。

Yahooは面白い会社だ。メディアとして生み出すのと同じくらいのビジネスがあるYahooを進歩的もしくは革新的な組織として見ている人はわずかだ(もしいるとしても)。むしろこれは、小さな子供を持つ従業員や事前に決められたミーティングに参加することを通常は求められない人達の軽視というより、Mayerはこれをする必要があるのだ。それは、“全員集合”が目的ではなく(それも必要とされるが)、イノベーションが目的だ。人々がお互いに考えをぶつけ合うことができる時に、飛躍的な発明、衝突、アイディア、ひらめきが起こる。人々が一緒になり、お互いに押し上げ、仕事を強制する時には、エネルギーと感触とパルスがある。もちろん、個々が仕事を終わらせるために1人の時間を必要とする時は問題がないが、全てのチームがホームベースを必要とする。全てのチームにはホームベースが必要なのだ。全てのチームには、そのシステムをやり遂げるために定期的かつ継続的に集まる場所が必要なのだ。

それは万人向きではない。

私は、自分のコメントが一部の読者をあきれさせるかもしれないことに気が付いた。多くの人々はMayerがしたことに対して厳しい考えを持っていることに気が付いた。私は、全ての人に深呼吸をして、一歩下がり、Yahooの立場に目を向け、このイノベーションがどこからやって来るのか尋ねてもらいたい。新しい結果を引き出すかもしれないより深い熟考に精を出す自宅でのその瞬間が、イノベーションが起こる場所の重要な要素であることは疑いようがないのだ。しかし、イノベーションがどこで起こるのかという質問に対する回答はこうだ:それはどこでも起こる。あなたは、情報と場所と人と上に挙げたインスピレーションの全てが必要だ。そして、あなたには真のホームベースが必要だ。家から仕事をすることは、一部のビジネスにとっては機能するし、それを機能させている組織の例は数えきれないほどあるが、私たちが一緒になって特定のイデオロギーの下に集結し、高望みする時に、人間は本当に素晴らしいことを作り出す。

それは痛みを伴うが、そうあるべきではない。

Mayerは人々に自分を嫌いにならせようとか、彼女を反現代文化的であると判断させようとしていたのではないと思う。彼女はYahooで物事を機能させることについて深く考慮し、そして、自分のチームに一緒になって仕事を終わらせてほしいと思っているように思われる。Yahooがうまくやってのけるかどうかは数年以内に分かるだろう。真のイノベーションは、たくさんの情報、複数の情報からやってくる。そのイデオロギーを奨励するために人々を引き合わせることは、賢い動きだし、今日のYahooをかつての姿にするための試みにおけるもう一つの勇気あるステップだ。

あなたはどう思うだろうか?


筆者について:ミッチ・ジョエルは数々の受賞歴を誇るカナダ発のデジタルマーケティング/コミュニケーションエージェンシー、Twist Imageの代表です。2008年にはカナダで最もソーシャルメディア上で影響力のある人物、そして40歳以下で最も有名な40人の一人、さらに世界で最も影響力のあるオンラインマーケッター100人の一人に選ばれました。著書である「Six Pixels of Separation」(Grand Central Publishing – Hachette Book Group)は、ビジネス/マーケティング書として英語圏で大ベストセラーになっています。ミッチのブログはこちらから。


この記事は、Six Pixels of Separationに掲載された「Where Innovation Happens」を翻訳した内容です。

かつてはインターネットを代表する最先端のベンチャー企業であったYahoo!も、米国ではかつての勢いはなくなり、特にイノベーションという観点からはGoogleはもちろん、最近では新興のFacebookやTwitter、マイクロソフトにも完全に追い抜かれた感があるのも事実。まずは社内の意識改革からとマリッサ・メイヤーが手を付けたのがこの在宅勤務廃止制度だったと。ある種、非常に大胆な試みと思いますが、あれだけの大企業で当然様々な批判を覚悟しつつも、この決断をするというのがイノベーター的であり、今後Yahoo!の文化にどのような影響を与えていくのが非常に興味深いです。

私もこのニュースを聞いた時は、なんでそんな前近代的なルールを?と一瞬思いましたが、紹介されていたインタビュー記事やジョエルの記事を読むにつれ、マリッサなりの深い思考があっての英断なんだろうなと思いましたし、結果が出ることを期待しています。確かに、在宅勤務制度って働く人には便利かもしれませんが、そこから新たなイノベーションが生まれるとは余り思えないのもまた事実。私もどちらかというと一人で何かを考えり物事を進める傾向があるのですが、最近、人とからんでプロジェクトを動かすことが増え、その中で刺激を受け新たな発想が出ることもありますし、途中のジョエルの一連の文章には改めてもっと他社と関わっていくべき、と強く感じました。

人々がお互いに考えをぶつけ合うことができる時に、飛躍的な発明、衝突、アイディア、ひらめきが起こる。人々が一緒になり、お互いに押し上げ、仕事を強制する時には、エネルギーと感触とパルスがある。もちろん、個々が仕事を終わらせるために1人の時間を必要とする時は問題がないが、全てのチームがホームベースを必要とする。全てのチームにはホームベースが必要なのだ。全てのチームには、そのシステムをやり遂げるために定期的かつ継続的に集まる場所が必要なのだ。

さて、皆さんは今回の米国ヤフーの決断、そしてイノベーションの起こる場所についてどう思われるでしょうか? — SEO Japan [G+]

ビッグ・データは必要か?

近年のネット、いやIT業界を代表するバズワードの1つがこのビッグ・データ。その可能性は誰もが感じつつも、とりあえずビッグ・データといえばお金になるかも、とビッグ・データという言葉だけが先行した製品サービスが世の中に溢れつつあります。今回はそんなビッグ・データの現状と可能性について、カリスマデジタルマーケッターのミッチ・ジョエルが冷静に見つめ直した記事を。 — SEO Japan

この大量のデータをどうすればいいんだ!

マーケティング系ブロガーを揺り動かせば、“ビッグデータ”という言葉がそのポケットから転がり落ちるのを目にすることが増えてきた。最近マーケッターを最も興奮させているもの、それがビッグデータの概念だ。しかし、ビッグデータの定義に関する一致した見解もなく、どのようにそれが効果的に利用でき、ブランドの経済価値にどう影響を与えるのかについては、事例も含めて、理解している人が余りいないのが悲しい現実だ。つまり、ビッグデータは高校でのSEXのようなものだ:みんながそれについて話すが、実際にそれをやっているのはほんの少しの人だけなのだ・・・

ビッグデータとは?

私の大局的な視点から見ると、ビッグデータは2つの方向で話されているように感じる:

  1. 将来性。以前はできなかった方法で消費者の行動を理解することができる世界を想像しよう。人口統計や心理学のような基本的なメジャメントの範囲を超えることができる世界を想像しよう。自分の習慣に関して消費者自身さえも知らないような消費者に関することをあなたが知っている世界を想像しよう。あなたのデータが3次元になり、それを以前は思いもよらなかったような方法で切り刻むことができる世界を想像しよう。
  2. 言い訳。ビッグデータへのアクセスがなければ、私たちは救いようがない。みんながビッグデータを使用しているため、もしもビッグデータへのアクセスを持たなければ、私たちはライバルと同じくらいに賢くはなれない!もし私たちだけがビッグデータへのアクセスを持っていれば、恐らく私たちはもっと自分たちのビジネスをよく理解し、改善された結果を得ることができただろう。

ビッグデータはただのデータ。

ビッグデータの将来性と現実は、軽くあしらうものでも、忘れるものでも、はねつけるものでもない。そのパワーと将来性はとても現実的だが、一つ言っておく:データは単なるデータにすぎない。私の友人、Avinash KaushikGoogleのデジタルマーケティング・エヴァンゲリストであり、Web Analytics – An Hour A DayWeb Analytics 2.0の著者)は、データから実用的な洞察を引き出して本当に意義のある結果をもたらすものにするスキルを持つ力に焦点を合わせることを好む。私は彼に賛成だ。私たちのデータの取り扱い方と分析力は業界全体で良くなってきているが、いまも間違ったデータを見て憶測を立て、ビジネス戦略やより良い結果に基づかない行動をとっている人が圧倒的多数いるのだ。データの力やリアルタイムWeb、マーケティング最適化に重点を置いて何を成し得るかを理解している人はわずかだ。もしあなたが、この状況に苦しんでいるのなら、AvinashのブログOccam’s Razorをチェックしよう(彼は、実用的な洞察がデータの反吐(彼の言い方を借りると)について何ができるかに関してもっと深く書いている)。

では、どうすればいいのか?

ビッグデータではなくビッグ・インサイト(大きな洞察)について考え始めたらどうだろうか?より数の多いデータやビッグデータというのは、大部分の専門家が理解しない事柄がいっそう多くなる(いっそう大きくなる)ことを意味する。私は時々、ビッグデータへのアクセスをマーケッターに与えることは彼らの頭を爆発させることになるのではと心配する。一歩下がってみたらどうだろうか?私たちが今手に入れているデータを実際に見て、それが意味すること、それによって私たちにできることをもっと理解したらどうだろうか?(これは、顧客の生涯価値、顧客の獲得単価戦略、パフォーマンスベースのメディアがどのように具体的な結果をもたらすことができるかのようなことを解き明かすためのハードな道のりを私たちに強いるだろう。)こんな風に考えるのだ:私たちはみんな、Microsoft Word(もしくは、文字を打つために使用するソフトウェアなら何でもいい)が装備している機能にワクワクするが、おそらく90パーセント以上の人がその機能の5%しか使っていないというのが現実だ。私たちは、ビッグデータに進むことができるほど十分に、今現在自分たちが手にしているアナリティクスに上達したのだろうか?

それは間違った質問ではない。

今後の年月の中で、ビッグデータは、理論と“手にしたいもの”からすぐ手の届くところにあるアクセスと情報へと変わっていく。もし私たちが(今のように)自分が手にしたものについて適切な行動を起こすことを要求されたなら、どのように私たちは、想像もできないような規模と重要さのデータをより上手に対処することを予期できるのだろうか?ビッグデータを今機能していないことの言い訳として見たり、あり得た可能性として見ないことだ。その代わりに、自分が持っているものに焦点を再び合わせて、頭を草むらへと突っ込み、自分が今現在獲得しているアナリティクスを研究し、本当に実用的な洞察を発見して、できる限りほぼリアルタイムでそれを行動に起こすのだ。あなたがそれをマスターすれば、ビッグデータはもっと多くの扉とチャンスを開くだろう。

ビッグデータの現状についてあなたの意見も聞かせて欲しい。


筆者について:ミッチ・ジョエルは数々の受賞歴を誇るカナダ発のデジタルマーケティング/コミュニケーションエージェンシー、Twist Imageの代表です。2008年にはカナダで最もソーシャルメディア上で影響力のある人物、そして40歳以下で最も有名な40人の一人、さらに世界で最も影響力のあるオンラインマーケッター100人の一人に選ばれました。著書である「Six Pixels of Separation」(Grand Central Publishing – Hachette Book Group)は、ビジネス/マーケティング書として英語圏で大ベストセラーになっています。ミッチのブログはこちらから。


この記事は、Six Pixels of Separationに掲載された「Who Needs Big Data?」を翻訳した内容です。

ビッグデータがデータに過ぎず、そこからいかにインサイトを得るかが重要。わかっていても、ビッグデータという言葉だけが独り歩きしているのは、新しい概念やサービスの普及過程で仕方のないことともいえますが、そもそもビッグデータって取得できるデータが増えただけの話なんですけどね。全国各地で「これからはビッグデータですよ!」と活用方法や事例も示せないままビッグデータ関連の製品サービスが売られているのでしょうけど、さてさて3年後どうなっているやら。

しかし流石ミッチ・ジョエル、最後のパラグラフにあった文章は唸らせてくれました。「ビッグデータは、理論と“手にしたいもの”からすぐ手の届くところにあるアクセスと情報へと変わっていく。」「もし私たちが(今のように)自分が手にしたものについて適切な行動を起こすことを要求されたなら、どのように私たちは、想像もできないような規模と重要さのデータをより上手に対処することを予期できるのだろうか?」検索エンジンが登場し、検索エンジンマーケティングが普及した時、マーケッターはマーケティング市場初めてユーザーの興味を検索キーワードという形で知ることができたわけですが。。。それ以上に無限の可能性を持つビッグデータ、チャレンジングではありますが、開拓にし甲斐はありそうですね。 — SEO Japan [G+]

PowerPointを使うとバカになる?

プレゼンに関する記事を定期的に配信しているSEO Japanですが、プレゼンといえば世界共通で使われているのがPowerpoint。便利なツールであることは間違いありませんが、時にその便利さによる弊害が批判の的になることもある存在、今回はそんなPowerpointについてカリスママーケッターでもありプレゼンターでもある(Google本社でデジタルマーケティングについて講演!)ミッチ・ジョエルが語ります。– SEO Japan

ビジネスや人生の中で、あなたはどれくらい多くの愚かなプレゼンテーションを見てきただろうか?

円グラフもしくはものすごい量の言葉が詰め込まれたグラフに耐えなければならない退屈なスライドがどれ位あっただろう?話し手が文字通りあなたの目の前にあるスライドの中身を声に出して読んでいるだけのプレゼンテーションを何回見てきただろう?演台の後ろで口ごもりながらスピーチを(下手くそに)読んでいるのを聞いたことは何度あるだろう?PowerPointによる死に関するコンテンツ(従来メディアとオンラインの両方で)は膨大な量だ。

なぜ私たちは―社会として―我慢するのだろう?

それは、私たちが真剣に目を向け、内破し、再発明する必要がある最後のメディアフロンティアの1つだ。そう、プレゼンテーションソフトウェア(PowerPoint、KeynotePreziなど)は、メッセージを伝えるのに役立つ単なるツールであるのに、それを超えてプレゼンテーションソフトウェアがメッセージであるという所にまで行ってしまったのだ…そして、それは真のメッセージではない(そのことはMarshall McLuhanを泣かせるだろう)。最近発売されたWalter Isaacson著のスティーブ・ジョブズの伝記の中で、ジョブズは、ミーティングでのプレゼンテーションソフトウェアの使用を撤廃することによってどのようにiMacフェーズの間Appleを再発明したかを説明している。彼は、人々がビジネスの問題やそれをどのように解決するかについて考えるのではなく、その制作物とスライドデッキのプレゼンテーションに依存していると感じた。伝記の337ページで、ジョブズはこう言っている:“自分が何を話しているのか分かっている人にはPowerPointは必要ない。”

それがコンテンツなのだ。

それは当たり前のことのようだが、プレゼンテーションはコンテンツと同程度にしか良くならないという考えは忘れ去られてしまった。それはかなり基本的なことだが(それに当たり前だ)、事実なのだ。結局のところ、人々は何かを忘れるかもしれないことを心配して箇条書きを使用したり(つまり自分のコンテンツを十分に分かっていないということだ)、手の込んだチャートを使用したり(視覚化しなければ何かをきちんと説明することができないことを意味する)、しゃれた写真や動画を使用する(彼ら独自のコンテンツがつまらないという事実に対する気晴らしとしての役割を果たすため)。

優れたプレゼンテーションを作って提供する簡単でてっとり早い方法が1つある…

自分のコンテンツを知ること(徹底的に)。もしそうでないなら、自分にこう尋ねるのだ:“もし自分自身が心から分かっていなくて、箇条書きや下手なグラフの裏に隠さなければならないのなら、私はこのネタを主題専門家として話すべきなのだろうか?” つまりこういうことだ。すごい画像、面白い動画、パワフルなインフォグラフィック、箇条書き、棒グラフは、プレゼンテーションがそれらなしでも―100%そっくりそのまま―完了されることができる限りは、いかなるプレゼンテーションにおいても組み込むべき素晴らしいコンポーネントなのだ。大部分の人は、何らかのマルチメディア形式を使用したが、その全てのメディアはボーナスだった。それは話し手のメッセージをより明るくよりパワフルな形で押し出すための船の役目を務めていたのだ。

問題は、多くのプレゼンターがプレゼンテーションはプレゼンテーションであると感じていることだ。そうではないのだ。

プレゼンテーションは、そのコンテンツとプレゼンターがそれをどのように届けるかで始まる(そして終わる)。あなたはPowerPointを捨てなければならないわけではないが、それを必要としていない。もしもそれを加えることによって自分のプレゼンテーションを増強することができるのなら、ぜひともそうすることだ。もしもソフトウェア、オーディオビジュアル、マイクの種類などが、あなたのプレゼンテーションがどのように受け取られるかに影響を与えるのなら、あなたは自分が伝えていることのルーツやそもそもなぜ自分はそれを伝えているのかに立ち返る必要がある。それについて考える簡単な方法がある…

優れたプレゼンテーションの3つのC:

  1. Content(コンテンツ): 私は何を示すように頼まれているのか?ここでのストーリーは何か?どのようにしてそれを簡単な方法で伝えることができるのか?どのようにしてそれを全てまとめるシンプルなストーリーを作ることができるのか?
  2. Compelling(説得力): 私はどれくらい自分のコンテンツをよく知っているのか?私は、ボディーランゲッジや言葉を使って自分のコンテンツを届けることにどれくらい長けているのか?自分のプレゼンテーションを記憶に残り実行可能なものにするために他に何ができるのか?私はこのネタを自分のプレゼンテーションの中で説得力のあるものにすることにどれくらい上手か?
  3. Compassion(共感): どのようにして人々を感情的に私と繋がらせることができるのか?私はオーディエンスについてどれくらい気にかけているか?私はコンテンツについてどれくらい気にかけているか?どれ位感情を伝えることができるか?

優れたプレゼンテーションは偶然起こるものではない。

人々は、最高のプレゼンテーションも能力であるということを忘れている。それらは技術なのだ。最高のプレゼンター(最高の俳優やアーティストやミュージシャンのように)は、プレゼンテーションの練習、研究、パフォーマンスに尽力する。それは簡単に習得できる技術ではない(人によっては何年もかかるし、適切なコーチング、メンタリング、インストラクションを必要とする)。スティーブ・ジョブズは、ぶらりとステージに出て、うまくいくように願っていたわけではなかった。彼は、コアメッセージから部屋の照明がどのように設置されるかまで全てのことに異常なほどに取り組んだ。彼は、これに時間と努力を注がない人を愚か者だと感じていた(つまり、彼は、ほとんどの人は愚か者だと思っていたのだ)。スティーブ・ジョブズは最上のプレゼンターだった。あなたも、コンテンツに焦点を合わせてPowerPointから一歩離れれば、そうなれる。

あなたが追加したいプレゼンテーションの秘訣は何だろう?


筆者について:ミッチ・ジョエルは数々の受賞歴を誇るカナダ発のデジタルマーケティング/コミュニケーションエージェンシー、Twist Imageの代表です。2008年にはカナダで最もソーシャルメディア上で影響力のある人物、そして40歳以下で最も有名な40人の一人、さらに世界で最も影響力のあるオンラインマーケッター100人の一人に選ばれました。著書である「Six Pixels of Separation」(Grand Central Publishing – Hachette Book Group)は、ビジネス/マーケティング書として英語圏で大ベストセラーになっています。ミッチのブログはこちらから。


この記事は、Six Pixels of Separationに掲載された「Is PowerPoint Making Us Stupid?」を翻訳した内容です。

とりあえずジョブスの「自分が何を話しているのか分かっている人にはPowerPointは必要ない。」にやられました m(_ _)m 記事本文もミッチ・ジョエルだけにシンプルながら深くてタメになる内容。最近流行の画像多用、1ページ1メッセージのビジュアルプレゼンもいいですけど、やっぱり大事なのはその内容ありきだよね、と同じく最近注目のコンテンツマーケティングにも通じる話でした。Slideshareを使ってパワポでコンテンツマーケティング、ってややこしい話もあるんですが、表面上のテクニックや手法はあれど、最後はコンテンツの内容と質が勝負です。– SEO Japan [G+]

情報洪水に溺れない為のたった一つの秘訣

サーチにソーシャルメディア、アドテクにスタートアップ関連の話題まで、、、ウェブマーケッターが時代についていくために追いかけないといけない情報量の多さに若干疲れ気味の人も多いのではないでしょうか。そんなあなたに迫りくる情報に圧倒されず、上手に乗り切っていくためのアドバイスをトップマーケッター、ミッチ・ジョエルのブログから。 — SEO Japan

あなたは何を成し遂げようとしているのか?

素晴らしいビジネス書『Freakonomics』の中で、何が良い両親を作るのかを探るために行われた研究に関して、語られている話がある。発端は、育児本の巨大ビジネスだった。あなたも親なら、何世紀にもわたって多くの人々が親であったのにも関わらず、良い親になるための真のマニュアルが存在しないということを知って意外に思うだろう。あなたより以前に親だった人のほとんどが、ありふれた格言(“1人は1人、2人は10人”のようなこと)を言ったり、新生児や幼児が家にいた頃がどんな感じだったか何も覚えていなかったり(本当にその経験を忘れてしまったのだろうか?)で、めったに具体的なアドバイスを持っていない。そこで、こんな疑問が出てくる:たくさんの育児本を読むことがあなたを良い親にするのか?答えはノーだ。しかし、話はそこでは終わらない。Freakonomicsの著者が明らかにしたことは、あなたが本を読むか読まないかは関係なく、本を買うと言う単純な行動そのものが変化をもたらすということだ。それは的を射ている。私たちが優れた両親であると考える人々は、そういった本を購入したことはあるが、それを一度も読んでいないのだ。

意思は強力なもの。

この話と私たちのビジネスライフには相関がある。もしも親が、より良い親になるために読む必要のあるコンテンツについて考えているなら、彼らはより良い親になろうという意思と自己認識を持っているということだ。それでは、より良いマーケッターになることとは、1つ1つのブログや業界誌を読んだり、全てのマーケティングポッドキャストを聞いたり、FacebookTwitterで著名な人をフォローしたり彼らとやりとりしたりすることなのだろうか?より良いマーケッターになることは、自分のブログを持ったり、今年の最も素晴らしい印刷広告に関してPinterestにボードを持つという優れたマーケティング構想についてtumblrを作ることなのだろうか?

たぶん、それは、消費や作成というよりは、単純に気付いていることなのではないだろうか。

私はもうかなり長い間、自分のGoogle Reader RSSを見ていない。私は必要な情報をeニュースレター(これがかなり保守的であることは分かっている)もしくは自分が尊敬する人やFacebookやGoogle PlusやTwitterのような場所でフォローしている人から仕入れる傾向がある。私には、フォローしたり、読んだり、さらにはそれらのやりとりを基にコンテンツを作るという意思があるが、実際にはしていない。Instapaperフィードの中には読みたいと思っている未読記事がたくさんあるが(誰か私に余った3週間を貸してくれないだろうか?)、この世界には知るべきことがたくさんありすぎるということに私は気が付き始めている。(それについて詳しいことは、David Weinbergerとのポッドキャストを聞いて欲しい。彼は、『The Cluetrain Manifesto』および最新本『Too Big To Know: SPOS #301 – Knowing Things With David Weinberger』の共同著者である。)もしかすると、学びたい、成長したいという私の意思が一番重要なのではないのだろうか?

これはあなたにとって何を意味するのか。

私が関わりを持っているビジネスプロフェッショナルのほとんどは、何の消費プランも持っていない。彼らは、自分の業界に関する情報に溺れる人ではないし、自分が勝ち取っているものに関して時間で厳格に管理されてもいない。とても多くのコンテンツをかなり頻繁に作り出す私の能力に人々が驚く時、自分は全てのものを読んでいるわけでも、聞いているわけでも、見ているわけでもないけれど、それをしようという自分の意思がそのようなことをどうにか簡単にしている(もしかすると、実際よりも多くのコンテンツと関わり合っているという認識を生み出している)ということを自覚させられる。あなたはそれを情熱や注意のたまものとすることもできるが、(私にとっては)それは、その一部がより価値のあるものへと流れ落ちるという期待を持ってコンテンツの中に身を置くことなのだ。つまり、全てを読まなかったり、全てにコメントしないことに対して自分に厳しくしないということだ。このような優れたコンテンツにあえて身をさらそうともしない場合にのみ自分に厳しくするのだ。

これは当たり前のように聞こえるかもしれないが、多くの人が意思さえも持っていないことには驚かされる。


筆者について:ミッチ・ジョエルは数々の受賞歴を誇るカナダ発のデジタルマーケティング/コミュニケーションエージェンシー、Twist Imageの代表です。2008年にはカナダで最もソーシャルメディア上で影響力のある人物、そして40歳以下で最も有名な40人の一人、さらに世界で最も影響力のあるオンラインマーケッター100人の一人に選ばれました。著書である「Six Pixels of Separation」(Grand Central Publishing – Hachette Book Group)は、ビジネス/マーケティング書として英語圏で大ベストセラーになっています。ミッチのブログはこちらから。


この記事は、Six Pixels of Separationに掲載された「Intent Is Everything」を翻訳した内容です。

情報感度を高く保っていれば必ずしも全ての情報を消費する必要はない。情報を得よう、学ぼうという意思があることがあなた自身を成長させる。という内容でした。

私も情報感度は高いつもりですが、良く考えると以前は何十というサイトをRSSリーダーで毎日チェックしてリーディングだけでかなりの時間をかけていましたが、最近はSEO Japan用の記事を探す以外は日々RSSリーダーをチェックすることもありませんし、Twitterやまとめサイトで話題のニュースをチェックする程度です。仕事や情報収集を通して自分の世界観というか基礎知識+自分自身で考える力がついてくると、必ずしも日々新しい情報を全てキャッチアップしていかなくとも、ある程度は大事な情報や変化は見逃さず追っていけるようにも思います。もちろん、感度を保っていることが大事なんですけど。

記事の最後にあるように(情報を得よう、情報から学ぼうとする)「意思さえも持っていない人が多すぎる」実態もあるわけですが、マニアック気味な記事連発のSEO Japanを読んでいる方であればその点は心配なさそうです?!今後もタイトルや冒頭の数文で気になった記事だけお楽しみいただければ幸いです m(__)m — SEO Japan [G+]