米国の食材宅配最大手「Blue Apron」が身売りを検討中

株式上場の不調、従業員による訴訟レイオフといった理由に関わらず、米国の食材宅配最大手であるBlue Apron(ブルーエプロン)は長年苦悩を続けている。そのため、この会社が身売りして株主にとっての価値を最大化することを考えているとしても驚くには当たらない。

売却の可能性に加えて、Blue Apronは合併、公開ないし民間市場での資金調達、資産の売却あるいはそのいずれかの組み合わせも考えている。

「私たちは成長回復のための正しい戦略をとっていると今も信じており、新機能の追加や新製品のテストに取り組んでいる」とBlue Apron CEOのLinda Findley Kozlowski(リンダ・フィンドリー・コズロウスキ)氏はプレスリリースで語っている。「私たちの代替戦略案はコスト最適化とともに、将来のために会社を最適な状態に保つことを目的としており、成長戦略もそのひとつだ。こうした努力は取締役会、経営陣、および私自身に対する決意を反映したものであり、会社、株主その他の利害関係者全員の利益を求めるものだ」

2019年Q4、Blue Apronは純売上を前年同期比33%減の9430万ドル(約104億円)へと落とした。会計2019年度全体における売上は、2018年度の6億6760万ドル(約735億円)から32%減の4億5490万ドル(約501億円)だった。Blue Apronはこの理由を顧客の減少のためと説明している。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

食材宅配のBlue Apron、ウォルマート傘下のJet.comとの提携で株価アップ

敵の敵は味方。今日(米国時間10/29よJet.com が発表した両スタートアップの提携はそれで説明がつく。同社は窮地に立つBlue Apronに手を差し伸べ、ニューヨークの同社顧客に食材セットを販売する

この提携により、Blue Apronの食材キット4種類がJet.comの「City Grocery」サービスの一部として利用可能になる。キットは6週間毎に循環し、マンハッタン、ブルックリン、クイーンズ、ブロンクス、ジャージーシティー、およびホーボーケンで当日あるいは翌日配達される。

Blue Apronにとって初めてのEコマースパートナーとなるJetは、このキットは同社顧客が何を食べたいか、どう作りたいかという「大規模なフィードバック」に基づいて作られたと言った。その狙いの一環として、キットはすべて30分以内で調理できる。

初回のメニューセレクションは以下の通り:

  • 牛肉のたたきステーキ、フレゴラサルタパスタのペパロナータ、グラナパダノチーズ(2人前、28 oz/794 g)——22.99ドル
  • デュカスパイスビーフ、タヒにドレッシングかけクスコ(2人前、41 oz/1162 g)——20.99ドル
  • トウガラシポップコーンチキン・スイートチリスロー添え、ジャスミンライス(2人前、32 oz/907 g)——18.99ドル
  • イタリアンファロサラダ・焼き野菜添え、モッツァレラ(2人前、32 oz/907g)——16.99ドル

「Blue Apronのオンデマンド料理キットを取り扱う最初のEコマース店舗としてニューヨークでスタートできることを大変喜んでいる」とJetのSimon Belsham社長が声明で述べた。「当社が最近開始したCity Grocery体験にこのオンデマンド商品が加わることで、人々の生活を便利にするわれわれのサービスや製品に新たなレイヤーを提供できる。これはJetが差別化を続けていくやり方を示す好例だ」

昨年遅くにBlue ApronのCEOになったBrad Dickersonも同調した。Dickersonは同社が「チャンネル拡大戦略」に力を入れていることを示唆した。

2017年は上場を果たしたにも関わらずBlue Apronにとって苦難の年だった。

当初15~17ドルと期待していた株価は10ドルで公示された。しかしもっと大きかったのは、AmzaonがBlue Apronの株式公開直前にWhole Foodsを買収したことだ。投資家はこの買収がBlue Apronに悪影響を与えることを懸念し、同社の顧客維持戦略の実効性に対してさらに疑問が募った。

それ以来Blue Apronの状況は悪化するばかりで、金曜日(米国時間10/26)の終値はわずか1.14ドルだった。しかしJetとの取引を巡ってプラスの要因が働いたのか、株価は時間外取引で22%近く上がったことをYahoo Financeが示している。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Amazonのレジ無しコンビニAmazon Goの三号店(これまでで最大)が開店、ミールキットも売る

Amazonが、同社の“未来のストア”構想のピッチを上げている。今日(米国時間9/4)は、先週二号店をご紹介した同社のレジなしコンビニAmazon Goの三号店が開店する。近くほかの都市にも出店するようだが、Amazonはまだその計画を明らかにしていない。

今度の最新の場所は、全体で三つめ、Amazon本社のあるシアトルで三つめだ。Boren Ave.とThomas St.の角にあるその店は、床面積2100平方フィート(195平方メートル)、これまでで最大だ。一号店は1800平方フィート(167平方メートル)で、2016年12月に予告も宣伝もなくサプライズ開店した。 二号店は1450平方フィート(135平方メートル)で、先週の月曜日にオープンした

Amazon Goストアは、顧客が買ったものの代金をアプリが計算することによって、レジをなくす。店内に大量のカメラや重量センサーを置くことによってお客が取ったものを判断し、正しい合計計算をする。

関連記事: Amazonの監視カメラだらけのレジ無しコンビニエンスストアにて

最新の三号店には、朝食、ランチ、ディナー、スナックなどもあり、パンやミルクやチョコレートなどの一般的な食料品もある。一回の食事用の料理食材セット、いわゆるミールキット(meal kit)は、Amazon Meal Kitsが調製提供する。2017年にローンチしたこのプロダクトは、Blue Apronなど既存のミールキット・デリバリーサービスともろに競合する。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

宅配お食事キット、トップ3対決〔TCビデオ〕

アメリカの食材キット宅配サービスのトップ3、Hello Fresh、Blue Apron、Sun BasketをTechCrunch編集部で取り寄せ、実際に調理してみた。


〔日本版〕料理はチキン+サラダ。レシピはそれぞれ違うが、編集部の素人シェフの好みはチキンとサツマイモのグリルのHello Freshだった。チキンの風味が最高という。Blue Apronはフェンネルとの取り合わせが気に入った、Sun Basketもおいしかったが他の2種類に比べるとややランクが落ちる、という評価。見たところかなり本格的な料理が完成するようだ。日本の食材配送サービスと比べてどうだろうか?

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

生鮮で苦戦しているAmazonが冷蔵不要・常温保存の食事の配達を研究中

‘MRE’という言葉が、軍隊やサバイバル技術に関する話のなかによく登場する。それは、“Meal, Ready-to-Eat”(すぐ食べられる食事)、すなわち携行食のことだ。Amazonは今、独自のMREを研究しているらしい。しかもそれは、前線の兵士やサバイバルごっこのハイカーたち用ではなく、一般消費者向けのおいしくて満足感のある食品としてだ。

Amazonは、軍用に開発された技術を利用して、冷蔵庫を要しない、常温保存のできる即席食を作ろうとしている。そもそもそれは、在庫管理やロジスティクスという面で売る側にメリットがある。倉庫も輸送も簡単だ。Reutersのその記事によると、生鮮に進出しようとするAmazonにとって最大の難関が商品の日持ちであり、しかもその対策は簡単ではない。

しかしこれはさらに、オンデマンドの食事配達(meal delivery)への進出に際しても、Amazonのアドバンテージになる。同社はすでに、専業のBlue Apronなどとどうやって競合するかを考えつつ、パイロット事業を動かしている。

その技術は‘microwave assisted thermal sterilization’(マイクロ波による過熱消毒, MATS)と呼ばれ、封をしたパッケージを高圧の水槽に入れてマイクロ波を照射すると、食品の風味と栄養を損なわないだけでなく、細菌を排除して最大1年の棚持ちを可能にする。この技術の商用化を今、915 Labsというスタートアップが探求している。

それはまだ、消費者への提供が確定したわけではなく、目下テスト中の生鮮と配食の分野における試行錯誤の一環にすぎない可能性もある。でもその分野で、日持ち棚持ちという大きな障害にぶつかったeコマースの巨人が考えた対策としては、なかなかおもしろい研究開発のテーマだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

生鮮食品宅配のBlue Apronは四半期決算発表後、株価急降下

今日(米国時間8/10)、Blue Apronは第2四半期の決算を発表した(上場後最初の決算発表)が、その内容に株価は急降下した。同社の決算の数値は市場の期待と大きく食い違うちぐはぐなものだったため、株価を14%以上下落させた。

Blue Apronは支出を押さえるためにマーケティング費用の削減を試みているが、その結果は大幅な顧客の減少をもたらした。Bleu Apronは初期段階では多少の利益を出していたが、その後顧客獲得のためのマーケティングに巨額の支出を行っていた。

しかしこうして獲得した新規顧客をつなぎとめ、実際に食品を購入させる方策がすぐに問題となった。今期、Blue Apronは顧客ベースの健全化にやや成功し、生鮮食品の購入はややや増えている。しかしマーケティングを削減する中で顧客数の拡大を続けられるかどうはは依然不透明だ。同社は今期、2億3810万ドルの売上に対して1株あたり利益が0.47ドルの損失を報告した。ウォールストリートのアナリストは2億3580万ドルの売上と0.30ドルの損失を予測していた。

以下が株価の推移のグラフだ。

つまり、マーケティング費用を絞った結果、売上は予測を上回ったものの1株あたり利益では損失が拡大するという結果となった。Business Insiderによれば、同社は電話記者会見で今年下半期の見通しを1億2100万ドルから1億2800万ドルの損失となるだろうと予測したという。電話記者会見の内容については現在TechCrunchでも精査中だが、こうした否定的な見通しがBlue Apronのような新規上場企業の株価に悪影響を与えることは間違いない。現在市場ではSnapchatを運営するSnapの株価が低迷し、テクノロジー企業の上場への意欲が減退しているとも噂されている。

下半期のBlue Apronには数多くの難題が待ち受けていそうだが、その中でもAmazonという巨人が落とす影は大きい。しばらく前からAmazonが生鮮食品宅配サービスに乗り出そうとしている情報が流れており、これが株価を押し下げる要因の一つになっている。Blue Apronは1株当たり10ドルで新規上場を果たしたものの、株価は今や半値に下がっている。

しかしテクノロジー企業の上場がまったくストップするということではない。Dropboxは上場に向かってさらに一歩を進めたようだ。またTechCrunch は サブスクリプション・ベースのアパレル通販のStitch Fixが密かに上場申請を行っていたことを報じている。

画像: Michael Nagle/Bloomberg via Getty Images

〔日本版〕Google Financeによれば日本時間8/11朝のBlue Apronの株価は5.14ドル。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

米Amazon、惣菜用食材提供サービスをテスト中

Amazonが、惣菜用食材サービスのための商標を出願するなど、どうやらサービスに参入する予定であるとの噂が流れている。この噂は、IPOを果たしたばかりのBlue Apronの株価にも影響を与えている。そして、どうやら噂は噂にとどまらないものであることが明らかとなった。すでに、オリジナルのサービスである「Amazon Meal Kits」がテストされているのだとのこと。在シアトルの利用者がオーダーして利用したことが報じられている。

その利用者とはJosh Chaddという人物で、GeekWireのインタビューで利用した旨を述べたそうだ(Business Insiderが報じている)。必要な材料とわかりやすいレシピの入ったSteak Au Poivre(ステーキ料理の一種)ボックスをオーダーしたのだとのこと。1、2週間前に商品情報が表示されたのだそうで、他にはTacos Al Pastorも掲載されていたとのこと。ちなみにChaddはAmazonFreshも利用しているそうだ。カスタマーレビューなどから判断するに、Amazon Meal Kitsは一部の利用者に対して6月末頃から提供されたらしい。

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Amazon Meal Kitsが画面に現れた利用者たちからの情報によれば、提供された食材メニューは17種類であった様子。価格は14ドル99セントから18ドル99セントあたりであったらしい。Chaddによれば、Blue Apron、HelloFresh、Sun Basket、あるいはHome Chefなどと同様のクオリティをもつサービスだと感じたそうだ。

これまでも噂はあったが、これによりAmazonが食材サービスに参入するのは既定路線となったといって良いだろう。Amazonはこれまでも、一部の利用者に対してのみ新しいサービスを提供して、しかる後に本サービスとするということを繰り返してきた。食料品を直ちに配送するAmazonFreshもやはり限定的なサービスとして始まったものだった。レジを利用しないショッピングサービスも、やはりごくわずかな利用者を対象に開始している。

Meal Kitsが、直ちに全米で利用可能になるというわけではないのだろう。AmazonFreshもサービス地域の拡大にはかなりの時間がかかった。それに一般のEコマースサービスと比べればさまざまな準備が必要になるサービスでもある。ただ、サービス拡大にそれなりの時間がかかる見通しであるにしても、たとえばBlue Apronなどにとっては脅威となるに違いない。ホールフーズ・マーケットを買収したAmazonは、既存ネットワークを活用したサービスの拡大を狙ってくるのだろう。

今後の動きについて、Amazonには質問を投げているところだ。いまのところはまだ回答を得られていない。

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(翻訳:Maeda, H

Blue Apronの株価急落続く――食品通販の新規上場スタートアップに試練

先月株式上場を果たして以後のBlue Apronの日々は順調とは言いにくい。それでなくとも巨大な影を落とすAmazonが137億ドルでWhole Foodsを買収したことは生鮮食料品市場に大きな衝撃を与えた。一層芳しくないニュースが次々に報じられ、Amazonのライバルになるはずだったスタートアップは今や重大な危機を迎えている。

今日(米国時間7/17)、Blue Apronの株価はさらに10%下がった。上場以来、Blue Aproは不運と市場の不信に取り巻かれているようだ。Amazonはコマースと一見無縁に思えるAWSのような分野でも10億ドル級のビジネスを構築し、ゲームのライブ・ストリーミングを行うスタートアップを買収している。今月発見された商標登録の記録からすると、Amazonは精肉の宅配分野への進出も計画しているらしい。

Amazonがそういう計画を立てているなら、それには十分な理由がある。わずかこの数年でBlue Apronは年間売上8億ドルのビジネスとなり、2015の第1四半期には少額ながら利益を計上できた。新規事業への参入にあたって巨額の資金を費やしているとはいえ、Amazonのロジスティクスは完璧な科学の領域に近い。Amazonが生鮮食料品分野に強い関心を抱くのは論理的にみて必然だろう。Whole Foodsの買収後は、この目標達成へのハードルはますます低くなっている。

Blue Apronは上場にあたって売り出し価格を下げたが、それでも見通しは楽観的に過ぎた。Blue Apronが各地で投資家への説明会を続けている最中にAmazonはWhole Foods買収という爆弾を落とした。Blue Apronの上場という興奮は一気に冷水を浴びせられ、逆に巨大な疑問符が浮かぶこととなった。 最後に10ドルで上場されたものの、今日の株価は6.51だった。Blue Apron株はわずか数週間で価値の3分の1を失ったことになる。

Blue Apronは株式市場に対してAmazonのような巨大な通販帝国の一部に割り込んだ単なるニッチ企業ではないことを証明するという難事業に挑まねばならなない。株価の低下は変革を主張する「もの言う株主」を引き寄せるし、優秀な社員をつなぎとめる報酬設定にも悪影響を与える。前途は洋々だというイメージが維持できなければ社内の士気低下もあり得るだろう。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

自然食お届けのHungryrootが急成長の勢いで$3.7Mを新たに調達

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ブラックビーン(黒インゲンマメ)で作ったぶどうパン、ヒヨコマメで作ったクッキーなど、一風変わった食品を得意とするHungryrootは、昨年ニューヨークでローンチした、菜食/自然食品のミールキットを製造販売するスタートアップだ。ミールキット(meal kit)とは、一パッケージで一人一回分の食事が成り立つような加工食品のことだが、同社の製品は7分以内で食べられる状態になる。

立ち上げ直後から急成長したHungryrootはこのほど、Lightspeed Venture Partners, Lerer Hippeau Ventures, Crosslink Capitalなどから追加資金370万ドルを調達し、調達資金の総額が600万ドルになった。

“今こそ、事業を加速すべきタイミングだ”、とファウンダーでCEOのBen McKeanは語る。同社の製品はすでにAmazonで買えるが、今後は自然食品専門のスーパーマーケットWhole Foodsへの進出をねらっている。

Blue Apronなどと同じく、Hungryrootも完全に一人一回分の食事内容が一個の製品を構成する。でも会費制ではなくて、一種の、“健康に良いインスタント食品”のようなイメージ、ないし位置づけだ。

McKeanによると、ほかのオンデマンドなどの食品配達サービスは“食べ物を人びとに届ける方法のイノベーションだった”が、Hungryrootは、“人びとに届ける食べ物のイノベーションだ”、という。

CEOのおすすめは、メープル・ヒヨコマメ・パンケーキ・バッター(maple chickpea pancake batter)とアーモンド・ヒヨコマメ・クッキー・ドー(almond chickpea cookie dough)とスイートポテト・カカオムース(sweet potato cacao mousse)だ。私はブラックビーン・ブラウニーが好きだが、その原材料はアーモンドバターとスイートポテトと完全植物性のチョコレートチップを使っている。そのバッターは、全体として‘本当の本物’という味だ。〔バッター(batter)とドー(dough)は焼く前の生地。〕

Lightspeed Venture PartnersのJeremy Liewは曰く、Hungryrootに投資したのは、同社の思想や製品が“The Honest Companyにとてもよく似ている”からだ。Liewはこの、Jessica Albaの有機指向の企業にも投資しているが、こちらは今や10億ドル企業だ。“最近では消費者の健康意識が高まり、良質な食べ物を選ぼうとしている”、と彼は語る。

Hungryrootは昨年のシードラウンドで、Brooklyn Bridge VenturesやMesa Ventures などから200万ドルを調達している。

CEOのMcKeanはこう言う: “ Hungyrootのクッキーを食べたら、もう二度と、そこらのふつうのクッキーを食べる気にならないよ”。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

料理材料及びレシピの宅配サービスを提供するBlue Apron、300万ドルの資金を追加調達

blue apron新しい料理を試してみたいと思っても、買い物や作り方を調べたりするのが面倒で諦めてしまうこともある。そういう面倒をなくして、料理を楽しむ手助けをするためのBlue Apron(ブルー・エプロン)というサービスが、シリーズAにて300万ドルの資金を調達したとアナウンスした。

サービスの内容はというと、1週間に最高3品目分の料理素材と作り方を、1品あたり9ドル99セントで送ってくるというものだ。昨年秋に紹介したときには、アメリカ北東部限定のサービスだった。現在はアメリカ国内の50%をカバー(西海岸地域はまだ対応していない)しており、毎週6000件をデリバリーしているのだそうだ。また、新たにベジタリアンオプションというのもできた。

共同ファウンダー兼CEOのMatt Salzbergによると、対応地域およびメニューバリエーションも増やしていく予定なのだそうだ(それほど遠くないタイミングで全米対応としたいとのこと)。ただ、こうしたサービスというのは規模を拡げるのがなかなか大変そうだ。食事サービスの面とロジスティクスサービスの両面を実現していく必要があるわけだ。Salzbergも、「もちろんいろいろなスキルが必要になってきます。サプライヤーとの協力関係も非常に大事です。利用者の方々に毎週新しいレシピを提供します。それを全米規模で行うというのは、かなりチャレンジングな仕事ではあります」と述べている。

しかし困難に立ち向かう価値は、間違いなくあるサービスだと思う。多忙な人びと(外食が好きでなかったり、忙しい中でもコンビニ弁当のようなものばかりを食べたくはない人)にとって、確かに役立つサービスだ。

出資したのはFirst Round Capital、Bessemer Venture Partners、Dave Tischなど。以前行ったシードラウンドでは90万ドルの資金を調達している。

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(翻訳:Maeda, H)