LEGOが国際宇宙ステーションの公式キットを発売、スペースシャトルやロボットアームも付属

LEGOは国際宇宙ステーション(ISS)の公式キットを発売する。このキットには軌道プラットフォームのスケールモデル、ドッキング可能な小型スペースシャトル、展開可能な衛星、2人の宇宙飛行士のミニフィギュアが含まれている。ピースの数は864ピースだ。これはISSの20年以上の稼働を記念したキットで、LEGOファンのコミュニティからの要望を実現するLEGOのIdeasプラットフォームを通じて提案されたものとなる。

この新しいキットは2月に発売予定で、小売価格は69.99ドル(約7700円)。かなり複雑なもののようで、推奨年齢は16歳以上になっている。ファンのような大きな太陽光発電アレイや、スペースシャトルのミニモデルと貨物カプセルの両方に対応するドッキングステーションなどが含まれる。

前述したようにキットには衛星も含まれており、ロボットアームのCanadarmを使用して展開できる。また先日、クリスティーナ・コック宇宙飛行士とジェシカ・メイヤー宇宙飛行士がISSのバッテリーを交換したように、ISSがなんらかの修理を必要とする場合は、2人の宇宙飛行士のミニフィギュアが修理やアップグレードを行う。

実際のISSは、NASAとロシアのRoscosmos、ヨーロッパのESA、カナダのCSAそして日本による共同プロジェクトで、1998年に最初の打ち上げが行われ、宇宙飛行士とともに19年以上も継続的に運用されてきた(公式な20周年は2020年11月となる)。ISSは当初予定されていたミッション寿命を超えているが、計画の変更により、少なくとも2030年までは軌道上の科学実験施設としての役割を継続する予定だ。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

レゴがテスラの革新的なCybertruckに挑戦

Lego(レゴ)はつい先日のTesla(テスラ)のイベントに触発されて、未来のトラックのための独自のビジョンを世界に持ち込もうとしているようだ。この、大胆なデザインに関する声明を見てほしい。Elon Musk(イーロン・マスク)氏が先週発表したTesla(テスラ)のCybertruck(サイバートラック)を、レゴが試みているのは明らかだ。ただ、その評判は分かれている。

レゴバージョンのCybertruckは「(窓ガラスが)割れることはない」とツイートしており、これはマスク氏がデザイナーのFranz von Holzhausen(フランツ・フォン・ホルツハウゼン)氏に、Cybertruckの運転席と後部座席の窓に金属製のボールを投げさせたが、ガラスが割れてしまったデモを皮肉ったものだ。マスク氏はその後、これは直前にハンマーで運転席のドアパネルを叩いたことが、窓の構造を傷つけからだと解説したが、なんとも印象的な瞬間だった。

発表時のアクシデントや見た目の奇抜さにもかかわらず、マスク氏によるとこれまでに25万人以上がCybertruckを予約し、100ドルの払い戻し可能なデポジットを支払っているため、少なくとも十分な関心を集めているといっていい。

レゴのトラックの発売に関する詳細は明らかにされていないが、おそらくFord(フォード)とのトラックの決闘にも挑戦するだろう。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

レゴが音声と点字による組み立てマニュアルをテスト

今朝、企業が発表したいくつかの良いニュースを紹介しよう。米国時間8月28日、Lego(レゴ)は視覚障害者のために、一部のキットの組み立て説明書を音声リーダーのための点字やテキストを提供する、アクセシビリティー向上プログラムを発表した。

このサービスは現在、Lego Audio Instructionsのサイトで無料で利用できる。今はまだパイロットモードで、現在は4つのキットに限定されており、Classic Lego、Lego City、Lego Friends、Lego Movie2にそれぞれ1つずつある。同社は現在フィードバックを集めており、来年前半のどこかの時点で提供する計画だ。

このアイディアを思いついたのは、目の不自由な22歳のレゴ愛好家のMatthew Shifrin(マシュー・シフリン)氏。彼は友人と協力して、自分が読めるキットの説明書を作成した後、このアイデアをLegoに持ち込んだ。

「友人のLilya(リリア)が私のためにすべての指示工程を書きとめ、それをシステムにアップロードすることで、指で点字リーダーをとおして指示工程を読むことができた」と、シフリン氏はリリースで述べている。「彼女は私と協力し、私のLegoへの情熱を支えるために点字を学び、Legoの指示を点字に翻訳するのに膨大な時間を費やした」。

MITのMedia Labは、AI(人工知能)を使ってビジュアルLXFMLデータ(LEGO Exchange Format Mel Script)の指示をテキストに変換するソフトウェアの開発を支援した。これらの指示は現在、Legoのサイトに掲載されている。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

目からウロコのレゴ点字ブロック

点字は、視覚に障がいのある子供にとって学ばなければならない不可欠なスキル。LEGO(レゴ)の点字ブロックを使えば、手に取って遊びながら学ぶことができる。従来からあるお決まりの点字学習メソッドよりもずっと簡単だ。もともと点字に似ているLEGOブロックのカタチを考えると、これが何十年も前に考えられなかったことが、むしろ不思議に思われる。

しかし実のところ、障がいを持つことで社会の主流から置き去りにされてしまったような人たちにとって、われわれが考える当たり前は通用しないことも多い。それでも必要なのは、誰かがあるとき、「ねぇ、それ、素晴らしいアイディアだね。それ、やってみようよ」などと言ってみることなのだ。

最初はBecDot(上の記事参照)のおもちゃから始まった。そしてLEGOでも何かが起こった。プロジェクトをリードしたのはStine Storm氏だが、自分自身が視力の衰えに苦しんでいるMorten Bonde氏が、自らの体験からくる熱意と洞察力を発揮して、チームに助言を与えた。

LEGOを通して送られてきたコメント中で、Bonde氏は手助けしたいと感じたきっかけについて以下のように述べている。

LEGO財団から連絡を受けて、LEGO点字ブロックプロジェクトの内部コンサルタントとして働いてもらえないか、という話をいただきました。そこで初めてStine Stormさんに会いました。彼女が初めて点字ブロックを見せてくれたとき、感情が高ぶるのを感じました。Stineさんは、このプロジェクトについてだけでなく、目の不自由な子供たちを訪ねてLEGO点字ブロックを使ってみてもらったときの話もしてくれました。私は全身に鳥肌が立ってしまいました。このプロジェクトに取り組まなければならないことがすぐにわかったのです。

私は世界中の目の不自由な子供たちが自由に夢見ることができ、人生には大きな可能性があると理解できるよう、手助けしたいのです。何年か前、私自身が将来目が見えなくなるという恐怖と落胆に襲われたとき、人生はたった1秒でも無駄にできない、非常に貴重なものであると思うことにしました。私は、目の見えない子供たちが挑戦に踏み出し、失敗することを学び、人生を遊び場として見ることができるようになる手助けをしたいのです。そうしたことが実現できると信じていれば、きっと何でも実現できるのです。私は、このようなことを熱望して、LEGO点字ブロックプロジェクトに参加することを決めたのです。

これらのブロック自体は、LEGOのオリジナルのものとほとんど同じ。具体的には一般的な2×4のブロックだ。ただし、全部で8個の「突起」が揃って付いてはいない。突起の有無で、点字のアルファベットの文字を表している。点字のアルファベットは、ちょうど2×3の突起でうまく表現できる。そこで、余った部分には、目の見える人のために、それが表す文字や記号が印刷してある。

こうした点字ブロックも、普通のLEGOブロックと互換性がある。つまり、重ねたり、くっつけたりすることもできるのだ。とはいえ、突起が欠けているため、普通のブロックと同じように自由に組み合わせることはできない。見た目はほとんど同じで、手に取って調べないと区別が難しいので、普通のブロックとは別にしてしまっておく方がいいだろう。

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このLEGO点字ブロックのセットは、目の不自由な児童、生徒のいる教育施設には無償で提供される。全部で250ピースからなり、A〜Z(言語によるバリエーションにも対応する)の文字、0〜9の数字、+や=といった演算記号に加え、「ゲームをしながら学べるインスピレーション」を刺激するようなブロックも含まれるという。おそらく、単語ゲームや数字パズルにも使えるような、スペシャルなピースなのだろう。

もともとLEGOは、目が不自由でも、そうでなくても、子供が同じように楽しめる玩具だった。そこに、さらに新しい光が差した。あるいは、すでに実績のある既存のものを再設計することで、この何十年も前から親しまれていた玩具の可能性を拡張し、新たな用途を生み出した、といったところだろう。

Bonde氏は、「子供たちの関心の高さ、自立して、社会の中に平等に溶け込みたいという願望は非常に明白です。私は、視覚に障がいのある児童の学業に対する自信と、幼児期からある好奇心の育成に、この製品が及ぼした影響力の強さを見て感動しました」と述べている。

デンマーク語、ノルウェー語、英語、ポルトガル語のブロックは現在テスト中で、ドイツ語、スペイン語、フランス語のテストは、今年後半に予定されている。このキットが実際に手に入るのは2020年になってからだが、もし自分のクラスでも使ってみたいという人がいたら、今すぐにLEGOに連絡してみるとよいだろう。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

LEGOがAR対応セット8種を発売へ

LEGOは伝統的玩具会社の中でも、モバイルアプリからロボティクスまで最新技術の取り込みに関して常に業界をリードしてきた。同社は、数年前からWWDCで拡張現実(AR)の活用計画について話してきたが、このたびついにAR向けセット8種の発売にこぎつけた。

いずれもHidden Sideと呼ばれる現実とバーチャルの境界をなくそうとする新シリーズの一部で、悪魔にとりつかれた建物を子どもたちがゴーストハンティングアプリを使ってさまよいながら、自分たちの街で起きている奇妙なできごとの謎を探る。

セットの価格は20~130ドルでストーリーの公開とともに体験できるものが増えていく。デジタル部品を採用したことでメーカーは今後の商品開発がやりやすくなるかもしれない。セットを購入していない人もアプリを使ってゴーストの視点からスタンドアロンゲームを楽しむことができる。ただし、もちろん実物のLEGOを持っていた方が楽しみは倍増する。

どのセットも完全な新作で、以前WWDCで見せたものと異なり、ARに対応するために一から作られている。また同社はこの体験を開発するためにARKitやARCoreを使わず、実績のあるVuforia SDKのモデル認識を利用していることも興味深い。

発売は「夏の終わり」の予定で、同時期にアプリもApp StoreとGoogle Playの両方で公開される。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

なんとLEGOで実物大シボレー・トラックを製作、新作ムービーも3月公開へ

なんとLEGOブロックでシボレー・シルバラードを作ってしまったチームがあった。出来上がったトラックは実物大で、シボレーと2月に公開される新しいLEGO Movie[日本では3.29公開] のCMのためだという。 素材には子供向け大型おもちゃ用のDuploブロックを使っているようだ。映画ではこのブロックは宇宙から来たことになっている。

ともあれ、LEGOのシルバラード2019は全高180センチ、自重1.5トンという大物だ。組立てられたのはコネティカットのLEGO Master Builders作業場で、使われたLEGOは33万4544ピース。組立には18人で延べ2000時間かかったという。シボレーでは「われわれの車がLEGOで実物大で組立られたのはこれが初めて」だと保証している。

ビデオは30秒程度の短いものだが、18人のモデラーがコンピューター・モデリングを使って一糸乱れず協力して作業しているところは見ものだ。


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滑川海彦@Facebook Google+

Appleの新本社キャンパスを85000ピースのLEGOブロックで作った人がいる、しかも立派なアートだ

2018年は、ばかばかしいぐらい巨大なLEGO作品の年だった。数週間前には、実物大で運転可能なLEGO製Bugattiまで登場した。

そして今度は誰かが、Appleがクパチーノに建てた宇宙船型キャンパス、またの名Apple Park(アップル・パーク)の巨大模型を作った。約2メートル×140センチだから、そこらのキッチンテーブルより大きい。

85000ピースを要したこの作品は、デザイナーのSpencer_Rを2年余り拘束した。その時間の大半は、建設中のキャンパスのドローン映像を繰り返し々々々々見ることに費やされた。Spencerによると、重さは35キログラムだ。

メインは巨大な円形の建物だが、ありとあらゆる細部に凝っているのでこのブロック製絵画はメリハリがしっかりある。ガラス張りのSteve Jobs劇場(スティーブ・ジョブズ・シアター)があり、元々この地に建っていた築100年の納屋、Glendenning Barnもある(いったん解体してここに再び建てた)。社員が駐車するためのガレージ、ビジターセンター、そしておまけに、社員用の小さなバスケ/テニスコートもある。

そして、すごいのは木だ。大量の木がある。Spencer本人が数えたら、1646本あるそうだ。

Spencerが巨大な建物をLEGOで作るのは、これが初めてではない。彼独自のアイデアに基づいて、エッフェル塔ロックフェラー・センターなどなど、何でも作った。しかしそれでも、今度のアップル・パークは、これまで彼がLEGOで作った高層建物を全部合わせたぐらい大きいそうだ。

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制作の詳細を知りたい人のためには、Spencer_Rのギャラリーと制作ノートがある。この記事用に自分の写真を使わせてくれたFabrizio Costantiniに、感謝しよう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

この完動版ピンボールマシンは、LEGOだけで出来ている

私は人生のかなりの部分をさまざまなLEGOプロジェクトを組み立てることに費やしてきた…しかし、私が作った最高にクレイジーな作品もこれと比べると色あせてしまう。これは完全動作可能なピンボールマシンで、盤面の障害物から舞台裏の電子頭脳や鉄球まですべて公式LEGOパーツで出来ている。

作者のBre Burnsは、彼女の最高傑作を”Benny’s Space Adventer” と名付けた。マシンはLEGOのあの有名人、小さな青い宇宙飛行士をテーマに作られている。1万5000個以上のLEGOブロックを使い複数のMindstorm NSTの頭脳が同期して動き、Mindstormキットから借りてきた鉄製のボールや、その他いろいろなキットのライトやモーターを再利用している。Breは当初、昨年10月に行われたLegoファン会議、BrockConに展示するためにプロジェクトを始めたが、それ以来成長に成長を重ねてきた。

BreはLEGO熱狂者のサイト、Brothers Brickで、このプロジェクトにこれまで200~300時間費やしたと語った。もっと知りたいって? プロジェクト全体を詳しく説明したすばらしいサイトがここにある

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

クローンの攻撃! 偽レゴを買って作ってみたら、その結果は……

レゴは高価で、子どもたち、とくにウチの子どもはそれをたくさん欲しがる。我が家の地下室は、大きなオモチャ屋の返品部門のようで、端から端までオモチャで埋まっている。なかでも目に付くのは、小さな組み立てブロックのどこまでも広がる地雷原だ。しかし、私たちはいろいろなものを組み立てては、ごっこ遊びを楽しんでいる。末っ子のGuthrieは「スター・ウォーズ」が大好きだ。しかし、レゴは高い。「スター・ウォーズ」のキットはなかでもいちばん高い。どうしたものか? おじいちゃんおばあちゃんからの年末のプレゼントに欲しいものリストに加えておくか。バラバラになって、その破片や人形たちが何マイルにもわたって散乱する船に何百ドルも支払うのか? それとも、なんでも見つかる安心の場、インターネットで「Lepin」(レピン)を探すか?

遠い昔はるか彼方の銀河系でLego (レゴ)のコピー商品が数々あった。なかでも人気が高かったのは、レピンというメーカーが作っていたもので、私がそれを初めて知ったのは、「ファーストオーダーのタイファイターのセット」の驚くほど完璧なレビュー動画を見たときだった。この動画では、レゴとレピンをじつに詳細に比較していた。しばらくの間レピンは、「スター・ウォーズ」の予告編や、子どもたちが好きなYouTubeチャンネル「Bad Lip Reading」を抑えて、我が家の一番人気となった。子どもたちは、あの動画のゆっくりで一定したペースに心を奪われていた。私は、レゴを買うよりずいぶんお金が節約できるという考えに心を奪われた。

コピー商品に関するモラルや法的問題に敏感になる方もいるだろうが、わかって欲しいのは、私はレゴの価格はそれ相応のものだと理解しているということだ。レピンのセットを組み立てたあと、レゴがどれだけ丁寧に作られていて、製品としての満足度が高いことを思い知らされた。レゴなら、飛行中に分解することはない。とは言え、これはひとつの実験だ。この大胆にも完全コピーされた製品が、普通の茶封筒に入って送られて来たことに驚いた。不要品交換会で買ったルイスやロレックスの偽物とは違い、レピンのキットは、ひとつひとつのブロックがオリジナルのコピーになっている。しかし、いくつかの大きな問題があった。

私はAlibaba でタイファイターのキットを購入した。これは、私のノスタルジアのど真ん中のボタンを押し、子どもたちの興奮のボタンを押した精密だが高価で買うのを諦めたモデルのコピー版だ。私はこのタイファイターを組み立てる。科学のためだ。

キットは価格が約5200円、送料は約1300円で、2週間後に届いた。茶色いクッション入りの封筒の中に、説明書と小さな袋に小分けされたブロックが入っていた。わかりやすい分類がされているわけではなく、大きなブロックが一塊になり、小さなブロックが、いくつかの小袋に詰め込まれている。袋に順番などは書かれておらず、説明書にも、どれを先に開けろとは書かれていない。とにかく、全部いっぺんに開けてしまって、作り始めるのがよさそうだ。

まず目に付くのは、射出成形の痕跡がやや凹んでいる出っ張りの先端が、まったく滑らかになっていることだ。そこには「Lego」の刻印がなく、不安になるほどツルツルだ。本物のレゴの表面をサンドブラストで磨いたような感じだ。ミニフィギュアにもちょっと問題がある。顔はレゴのものに比べると、シャキッとしない。アクセサリーも同様だ。たとえば、パイロットのヘルメットから出ているホースが、変な風につながっている。こういうところでコストを削減しているのだろうが、簡単に外れて、すぐに紛失してしまいそうだ。

ブロックの整理をしたら、いよいよ組み立てだ。ここでまた、コスト削減による問題に突き当たる。説明書では、使用するブロックだけがカラーで示され、あとはグレーで薄く印刷されている。だから、組み立て中に、それがどのような形になるのかがわからない。内部を組み立てるときは、とくにわかりづらい。さらに、説明書のステップ数がやたら多い。レゴの説明書では、1ページに1つか2つのステップというペースにレイアウトされているが、こちらはぎゅーぎゅー詰めなので、混乱してしまう。

組み立てには2日かかった。息子がほとんどを組み立てたが、最後は私が介入した。私もやってみたかったし、息子は飽きてしまったからだ。そしてその直後、私たちはレピンの致命的欠陥に気づくことになる。モデルが崩壊してしまうのだ。

私の義父は、射出成形でオモチャを作っていた。彼はよくレゴのことを褒めていた。レゴは頻繁に型を壊して新しく作り直している。だから、どのブロックもきっちりしてて、きれいで、真っ直ぐなのだと、ことあるごとに聞かされきた。製造工程において、型はもっとも高価なものだ。作るのに何千何万ドルもかかる。レゴのような複雑な型ともなれば、製作にはかなりのコストがかかる。プラスティックの知識から見る限りでは、レゴ社はそこに金を惜しんでいないということだ。

レピンは違う。

組み立てを始めると、真っ直ぐなはずのブロックが歪んでいたりする。ヒンジはきっちりはまらない。大きな板はサイズが合わない。組み立てながら、本当にこれらはひとつの塊でいてくれるのか心配になってくる。最後にはバラバラになるのではないかと。たとえば、このモデルでは、翼に埋め込まれた4本のバーをつなげるために、小さなU字型のクランプが4つ、両サイドに飛び出る形になるのだが、このクランプがきちんと入ることもあれば、入らないこともあり、入らないときは翼が分解してしまう。組み立て直すのに10分かかる。乱暴に扱うような遊びには使えない(というか、どんな遊び方でも無理だろう)。パイロットを乗せるためのハッチは、完全に閉じると外れてしまう。あのデンマーク製の愛すべきレゴ

の許容差は、ここにはない。棚の上に飾っておくしかなさそうだ。

もし、あなたもあなたのお子さんも、あまりよく見えない高い棚の上に置いて眺めるだけで満足できるなら、このレゴのコピー製品を試してみるといい。ただし、ガッカリすることは覚悟しなければならない。これは実物に近いクローンではあるが、小さな違いが積み重なって、やがて大きな問題に発展する。このタイファイターは、今はヤドカリの檻の隣に、触らないようにして置かれている。ポー・ダメロンのXウィングファイターがストームトルーパーに定期的に攻撃を加え、他のレゴたちは、基地や家やマインクラフトの冒険などに作り変えられている中、遊ばれない唯一のオモチャが、レピンのキットだ。

いい勉強になった。たしかに金は節約できるが、その必要はあるのだろうか? レゴは高すぎるし、子どもたちも、あまり強くレゴで遊びたいと言わないで欲しいとは思う。しかしそれでは、子どもたちに手で触れるもので遊ぶことの価値や、組み立てブロックで物を作ることの意味を教えることができない。私は、自分でタイファイターを買って、自分で組み立てる力があるなら、レゴで遊びたいという子どもを制止したりはしない。結局、レゴは最強なのだ。ミニフィギュアには叶わない。

レピンを買うべきだろうか? 私の中のブランドの熱狂的な擁護者は「ノー」と言っている。しかし、経費を節約して、子どもにコピー商品を組み立てさせたいと考えるなら(それを使って遊ぶことはできないが)、このC-3POまがいの世迷い言は忘れて欲しい。あなたの選択に、フォースがともにあらんことを。

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(翻訳:金井哲夫)

MITがLegoを使って微小流体工学ポンプのプロトタイプを作った

Legoのブロックは、とても精密で、しかもどんな組み合わせでもかっちりとできる高精度なプラスチック製品だ。世界中どこへ行っても、Logoは同じだ。そこでMITの科学者たちは、これらの小さな‘靴底の中の邪魔物たち’*を使って、とても精密な科学的システムを作った。〔*: sole stabbers, 家の中で行方不明になったLogoブロックは靴を履こうとした親を苦しめる。〕

彼らの最初の試行は、Legoのベーシックなパーツを使った小さな微小流体工学のポンプと選別機だ。Legoのブロックは世界的に同一規格なので、彼らが作った複雑な微小流体工学キット(microfluidics kits)は世界中どこでも組み立てられる。

この研究のペーパーを書いた、MITの機械工学科の院生Crystal Owensはこう言っている: “LEGOでお城を作るときのようにして微小流体工学のシステムを作れる、ひとつひとつブロックを組み合わせてね。今後はほかの人たちもLEGOのブロックを使って微小流体工学用ツールのキットを作れるだろう”。

このプロジェクトでは、液体が流れるための細い水路を作るために、ブロックをやや加工する必要がある。しかし個々のブロックやパネルは精密だから、ドリルとチューブがあれば微小流体工学の実験や研究ができる。いわば、素材として既成の玩具を使う3Dプリントだ。

“これまで何年も微小流体工学とつき合ってきたけど、デバイスのプロトタイピングが難しくて時間がかかり、リソースの無駄遣いも多かった”、とMITの准教授Anastasios John Hartは述べている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

LEGO、いよいよ「NASAの女性たち」発売 ――宇宙開発のパイオニア女性を讃えて11月 1日出荷

LEGOはファインサイト、 LEGO Ideasから提案されたプロジェクトをいよいよ公式な製品として発売する。Women of NASA〔NASAの女性たち〕というパッケージにはNASAの宇宙開発におけるパイオニアとなった女性たち4人と貢献したプロジェクトのミニチュアがフィーチャーされる。

このLEGOセットはまず最初にMIT Newsの副編集長、Maia WeinstockがLEGO Ideasで昨年提案したものだ。プロジェクトはたちまち1万の支持者を集め、LEGOが正式に製品化するためのハードルを超えた。

今回のフィギュアとなった4人は以下のとおり。60年代にアポロ計画の船上搭載ソフトウェアを開発したコンピューター科学者のマーガレット・ハミルトン、ハッブル宇宙望遠鏡の開発に貢献したナンシー・グレース・ローマン、アメリカ初の女性宇宙飛行士、サリー・ライドとアメリカ初のアフリカ系女性宇宙飛行士、メイ・ジェイミソンだ。Weinstockが当初提案したリストには映画Hidden Figures〔邦題は『ドリーム』〕でも描かれているキャサリン・ジョンソン(マーキュリー計画、アポロ計画で軌道を計算した)も含まれていた。

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製品版ではキャサリン・ジョンソンが含まれていないが、LEGOによれば、関係者全員の承諾が得られなかったためという。ジョンソンと家族の承認を得る際になんらかの問題があったようだ。

キットはLEGOのGemma AndersonとMarie Sertillangesによってデザインされ、Weinstockのオリジナルのアイディアに非常に忠実だ。AndersonとSertillangesは再現にあたって細部にわたって膨大な調査を行った。たとえばフィギュアのサリー・ライドの名札には「Sally」とファーストネームしか書かれていないが、これはサリー・ライド自身の要望によって現実にもそうなっていたものという。

Women of NASA〔NASAの女性たち〕パッケージは11月1日から出荷され、価格は24.99ドルだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

LEGOだけで作ったBB-8は本物のBB-8のように回転する…製品化の可能性もあり

本誌にはほぼ定期的に、すごい才能の持ち主が登場する。今回も、その一つ。

連中は、BB-8のモデルを、LEGOだけで作った。しかもそれは、実際に回転する。しかも本物のBB-8のように、頭はつねに上にある。

ただしLEGOだけというのは、LEGOの本物のパーツだけ、という意味であり、‘LEGOのブロックだけ’という意味ではない。長方形のLEGOブロックをいくら集めても、回転はしないだろう。そこで作者たちは、かなり前に廃版になったStar Warsのポッドレースセットから、最初から丸いタトゥイーンのモデルを借りて作り替えた。ほかのキットから拝借したいろんなパーツや磁石、車輪なども使って、この驚くほど機能性の優れたBB-8ができあがった。

BB-8が座るための、小さなベースステーションまで作り、そこではホィールを回すとBB-8が定位置で回転する(下図)。

絶対に欲しい!人には朗報がある。作者たちは、Lego IDEASにプロジェクトのページを作った。このサイトでサポーターが1万に達したら、LEGOはそれを製品化する。まだ1週間も経たないのに、すでに1000を超えている。締め切りまで、まだ1年以上ある。そんなに長くはかからない、と思うけど。

クリスマスとか、エピソード8の封切りとか、タイミングが良ければ、爆発的に売れただろうね。

[LEGO IdeasGizより]

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

LEGO、CESでWeDo 2.0 ロボディクス・キットを発表―小学生が科学技術を楽しく学べる

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ラスベガスで開催中のCES 2016で、昨日(米国時間1/3)、 LEGO Education〔日本版サイトあり〕は、小学生向けのWeDoロボット・キットの最新版を発表した。 現行のシリーズと同様、WeDo 2.0はロボディクスや工学、加えてプログラミングの初歩を楽しく教えるための学習玩具だ。同時に近年重視されているSTEM 〔科学・テクノロジー・工学・数学の頭文字〕全般に関する知識を習得させることもこのシリーズの目的の一つだ。

セットには多数のLEGOブロックが付属しているが、もっとも重要なのは Bluetooth Low Energy規格に準拠したハブが多数の電気モーターやモーション・センサー、傾きセンサーなどのすべてをコントロールできることだ。 ソフトウェアに目を向けると、WeGoシリーズはドラグ&ドロップによるインターフェイスを採用しており、すべてのブロックの動作をこれによってプログラミングすることができる。

ハードウェア自身はひとつの要素に過ぎず、LEGOは学校に全課程を終了するのに40時間以上を必要とするカリキュラムを提供している。このカリキュラムは、小学校の3学年から4学年までで学ぶ科学の基礎を身につけられるようにデザインされている。この中にはリサイクルの概念を学ぶのに役立つ小さなトラックの制作などが含まれる。またLEGOブロックを使って受粉など植物の働きの初歩も学べる。LEGOで生命科学が勉強できるとはちょっと思いつかないところだ。

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こうしたカリキュラムの実施にはさまざまなアイテムの購入が必要となり、それなりの予算を必要とすることは止むを得ない。しかし私の取材に対してLEGO Educationチームの担当者は「われわれは(Educationとの契約を)サイト・ライセンスとすることを決定している。つまり学校はわれわれと一つの契約を結ぶだけで全校の全クラスでカリキュラムを実施できる」と答えた。

LEGO Educationのチームによれば、1クラスの授業に必要とされるハードウェアは通常2000ドル程度だという。これには前述のようにソフトウェアも含めたカリキュラムのライセンス費用が含まれている。

WeDo 2.0はすでに公開されており、ソフトウェアはWindows、Mac、iPad、Androidスマートフォンとタブレットでそれぞれ動作する。LEGOによれば、最近教育分野で大きくシェアを伸ばしているChromebookのサポートも今年、2016年の後半には実現するはずだという。

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CES 2016

〔日本版〕トップの写真は「カエル」、最下部の写真は「ハチ」がモデルだという。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

写真の「LEGO化」に必要なLEGOブロックおよびその組み合わせを教えてくれるLegoizer

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LEGOを使えばいろいろなものを自分で作ることができる。さらに、Legoizerを使えば写真さえもLEGOにすることができる。画像をピクセル化する技術を利用して、写真をブロックに分割し、LEGOで描くための方法を教えてくれる。すなわち必要なブロックの色と形、および各行毎にどのように組み合わせていくのかを教えてくれるのだ。

たとえば上に掲載した写真は、125行のレゴブロックで再現できるのだそうだ。必要なブロック数は9400ピースなのだとのこと。実用性はともかくとして、LEGOファン同士の間でネタにするには十分に楽しいのではなかろうか。あるいは財政赤字の自治体など、交通標識をLEGO化することで支出を抑えることもできるかもしれない。

サイトを訪問してみても詳細な情報は記載されていない。コンタクト情報すら掲載されていない。写真をLEGO化することを楽しんでもらいたいと考えたおたく親切な人が開発してくれたのだろう。おそらくサンフランシスコ在住のプログラマーであり、Sailor Mercuryの名も持つSailorHGの作品ではなかろうかと思うのだがどうだろうか。

via Giz

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(翻訳:Maeda, H

Lego、おもちゃが生きて動き出すLego Dimensionsゲームを9月27日にリリース―DCコミックス他と提携

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Legoはワーナー・ブラザーズ・インタラクティブと共同でスカイランダーズに似た「おもちゃが生きて動き出す」タイプのゲームを開発中だ。Lego Dimensionsと呼ばれるこの新しいゲームは9月27日にリリースされる予定で、DCコミックス、ロード・オブ・ザ・リング、バック・トゥ・ザ・フューチャー、ザLegoムービーなど多数の人気コンテンツ・プロバイダーと提携している。

ゲームはXbox 360、Xbox One、PlayStation 3、PlayStation 4、Wii Uなど主要なプラットフォームをほとんどすべてサポートする。開発チームは既存の人気Legoゲームと同様、Travelers Talesスタジオだ。Dimensionsのユニークな点の一つは、スターター・パッケージにゲーム内で活躍するキャラクターのミニ・フィギュアとその舞台となるLego Toy Padとが同梱されることだ。

「おもちゃが生きて動き出す」というゲーム・カテゴリーはActivisionのスカイランダーディズニー・インフィニティーの成功によって注目されるようになった。おもちゃをベースにしたゲームも人気を集めている上にLego自体がおそろしいほど世界的に普及しているから、この分野に参入するにはまさに理想的だ。ゲームをベースにしたミニ・フィギュアなどにも大きな市場が期待できる。

スターター・パッケージには、Toy Pad、数個のレゴ・ブロック、Legoムービーのキャラクター(バットマン、ガンダルフ、ワイルドスタイル)のミニフィギュア3体が同梱される。Legoのプレスリリースによると、Dimensionは今後さらに多くのサードパーティーと提携していくことになるという。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

LEGOにRFコントロールを追加するSBrick

Lego(LEGOと書かないと気持ちが悪いという人もいるかもしれない)は面白い。マインドストーム(Mindstorms)がさらに新しい楽しみ方をもたらしてくれている。ところでさらにその先はあるのだろうか。まさに「その先」を狙うのがSmartBrick(SBrick)だ。これまでのLegoブロックと組み合わせて使えば、モーターやライトを細かく制御することができるようになる。Mindstormsと同様の部分もあるが、サイズが非常にコンパクトにまとめられていて、見えない場所に配置することもできる。Bluetooth LTEに対応しており、スマートフォンからの制御も可能だ。

さらにこのSBrickはRFコントロールにも対応している。いってみればRF版マインドストーム互換ブロックといった感じだ。プログラムで制御できる機能も増えており、マインドストーム利用者なら誰でも触ってみたくなることだろう。


製作したのはハンガリーのデザイナーおよびプログラマ集団だ。現在はkickstarterにて6万ポンドのキャンペーンを展開中だ。二週間弱のキャンペーン期間を残し、現在のところは4万2000ポンドを集めている。

「もっとLEGOを楽しみたいと思ったのです。私達はリモート制御技術に強みを持っているのですが、これをLEGOと組み合わせれば、非常に面白いプロダクトができあがると考えたのです」と、共同ファウンダーのLénárd Pásztorは述べている。「LEGOにリモートコントロール機能を備えるというのは非常に面白いことだと思うのです。LEGO社すら赤外線通信しか実装していないのが不思議ですが、それならば作ってしまおうと考えたのです」。

本プロダクトはLego社とはなんの関係もなく提供されているものだ。すなわち最悪の場合、訴訟沙汰に巻き込まれる可能性もある。しかしそうした心配はとりあえず脇におき、SBrickとしては各種アプリケーションを開発してシェアしていきたいとも考えているそうだ。スマートフォンをハンドル風にもジョイスティック風にも使ってコントロールすることができ、たとえば自動車と戦車を全く違った風に操縦することもできる。

「LEGOコミュニティからも大いに関心をもってもらっているようです。LEGOが大好きだという人は多く、LEGOをより面白くするツールとして、私達のプロダクトにも興味を持ってもらっているようです。多くの方から賞賛のお手紙を頂いたりもしています」とLénárdは述べている。Lego社が何かしらの対応をとるつもりかどうかは今のところわからない。いずれにせよミサイルを発射できたりするRF戦車が作れるのは楽しそうだ。我が物顔に部屋でくつろぐ猫と対戦することもできるかもしれない。

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(翻訳:Maeda, H


知育電子ブロック工作のlittleBitsに、プログラマブルAuduinoモジュールが登場

知育的要素も併せ持つ玩具であるlittleBitsが、自分の子供の頃にもあればよかったのにと想像する大人たちも多いことだろう。このlittleBitsが、さらに「ウラヤマシイ」ものへと成長した。Arduinoと連動するようになったのだ。

littleBitsについては何度も記事で取り上げている。ひとことでいえばLEGO風のDIYエレクトロニクスキットだ。それぞれのブロックが、スピーカーや光センサー、あるいは点滅するLEDライトなど、独立した電子的コンポーネントとなっている。それらのブロックを繋ぐことにより、プログラミング無用でさまざまな電子デバイスを製作することができる。

たとえば誰かが部屋に入った時に鳴るブザーを作りたいととしよう。まず電源ブロックと、モーション検知ブロックを繋ぐ。そしてモーション検知ブロックとブザーブロックを繋ぐ。これで完成だ。ブザーの代わりにLEDで通知するようにしたい場合はどうするか。単純にブザーブロックをLEDブロックと入れ替えるだけで良い。

「プログラミング無用」が、littleBitsの手軽さを支え、人気を集める原因ともなってきていた。「誰でも」、littleBitsをいろいろと組み合わせるだけで、電子工作を体験することができたわけだ。

しかし、「プログラミング無用」は、実のところ「プログラミング不能」という意味でもあった。littleBitsのブロックがもつ以上の機能を実現したいような場合(たとえば何かの動きを検知した場合、それが木曜日である場合のみブザーを鳴らす、等)、littleBitsでは実現することができなかったのだ。

そんなわけで、littleBitsとArduinoを組み合わせることはできないだろうかと考えた人も多いようだ。littleBitsは確かに素晴らしいできなのだが、使い込んでいくうちに限界を感じるようにもなり、次のステップに進みたくなったりもするのだ(Arduinoボードを使って、ハンダ付けなども必要な本格的電子工作に進む人も多い)。

そうした利用者の声もうけて、lilttleBitsはArduinoモジュールの提供を開始した。littleBitsの手軽さも活かし、ハンダ付けなどは必要のない仕組みとなっている。ハンダ付けなしに手軽に利用できるが、しかしこのモジュールはプログラマブルなのだ。さまざまな周辺知識を身につけておく必要はなく、簡単にプログラミングの楽しみを持ち込むことができる。モジュールに搭載されているmicroUSBポートを経由して一般的なArduino IDEと繋いで作成したプログラムをアップロードする。

既にlittleBitsキットを持っているのなら、このArduino-At-Heartモジュールだけを用意さればよく、価格は36ドルだ。またlittleBitsを持っていない人のためには、Arduinoモジュールと、他8種類のブロック(バッテリー、スイッチ、サーボ、コントロールダイアル)などが同梱されたArduino活用スターターキットが89ドルで提供されている。

ちなみにlittleBitsはこれまでに1560万ドルを調達している。直近では昨年11月のシリーズBにて1100万ドルを調達した。

以下に、Arduinoサイトの紹介ビデオを掲載しておこう。

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(翻訳:Maeda, H


電子版レゴブロックのlittleBitsとNASAが連携。宇宙を身近にする「Space Kit」を発売

「宇宙」ほど人々の興味を惹きつける存在が他にあるだろうか。テレビ時代の現在にあって、マーズ・ローバーの活躍やElon Muskの発言などは誰もがよく知っている。そのような時代背景もあって、モジュール組み立て式電子玩具を提供するlittleBitsがNASAと協力することになったのだろう。両者の提携により生み出されたのはlittleBitのSpace Kitだ。価格は189ドルとなっている。

実際に手に入れるまで、littleBitsで何ができるかを理解するのは難しいかもしれない。しかしいったん手に入れれば、組み立て式キットであるlittleBitsのの自由さや拡張性の高さに、きっと夢中になるに違いない。これほど効果的に電子工作の楽しさを教えてくれるものに出会ったことはないと言っても良いほどだ。モジュールは機能毎に色分けされていて、何をどのように繋げば良いのかを直感的に理解することもできる。

「littleBitsの各モジュールはブロック状になっていて、これを組み合わせてさまざまなものを作り出ことができます。さまざまなブロックを組み合わせて、無限の変化を楽しむことができるという意味では、レゴと同様のものだと言うことができます」と、最近TEDでも話をしたファウンダーのAyah Bdeirは述べている。「ただし、ただ組み立てて形を作るのではなく、そこにエレクトロニクスを加えて、“機能する”ものを作り上げたのです」。

littleBitsを使って一晩で作ったスピーカーモジュール

売上額などについて詳細なデータはもらえなかったが、この「21世紀のブロック型おもちゃ」は「70ヵ国、2000を超える教育機関などに対して、数十万台を売り上げています」とのこと。オープンソースライブラリーを活用して、「無限の組み合わせが可能なのです」とのことだった。

littleBitsが公式にリリースされたのは2011年のことだった。これまでにTrue VenturesKhosla VenturesFoundry Group伊藤穰一ニコラス・ネグロポンテJoanne Wilsonなどから1560万ドルの資金を調達している。元々は音と光を組み合わせて遊ぶツールだった。

そんなlittleBitsにNASAがアプローチしたのは2012年のことだ。宇宙開発について、より多くの人に知ってもらうきっかけを探してのことだった。技術系の学位取得を目標としない人にもロボットやエネルギー、あるいは通信設備などについての基礎的な理解をしてもらおうという、全米的な動きの一環であったわけだ。

littleBitsには「SPACE KIT」、「SYNTH KIT」や「BASE KIT」ないし「DELUXE KIT」などがあり、磁石接続式のモジュールがいくつか入っている。モジュールは「power」、「input」、「wire」、そして「output」の4種類に大別され、そのそれぞれにいろいろなモジュールが用意されている。たとえば「wire」には「double AND」や「double OR」がのモジュールがある。「output」には「fan」、「ブザー」などのモジュールが用意されている。さらに「SPACE KIT」にはNASAの科学者が記したサンプル回路についての説明書も同梱されている。サンプルにはたとえばオリジナルのウェイブ・ジェネレーター、スターチャート、人工衛星軌道計算ツール、マーズ・ローバー模型などの作り方が記載されている。

「他にもいろいろなところからパートナーシップの申し入れがありました。しかし、人間の本質にも関係のある宇宙をテーマにするNASAと組むことにしたのです。多くの人が宇宙に興味を持っています」とBdeirは言っている。「宇宙への興味を、より具体的に理解して、宇宙的な発見と私たちの日常の間の架け橋となりたいと考えたのです」とのこと。

これからもNASAとの協力関係を深めていく予定だとのこと(来るべき宇宙旅行時代に備えるのだ)。ハッカソンやワークショップもあちこちで開催していく予定にしており、より多くの人に科学技術の面白さを感じて欲しいと願っているとのことだ。

個人的には、ぜひとも7歳のときにこれが欲しかった。これを手にしていたら、きっとと同じような道を歩むことができたと思うのだ。

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(翻訳:Maeda, H


Google、LEGOと提携―Chromeブラウザ内でレゴブロックを自由自在に組み立てられる

大企業同士のタイアップは珍しくない。それでもやっぱりこれはクールだ。GoogleはLEGOと提携してChromeブラウザの中でLEGOで遊べるアプリをリリースした。WebGLその他の最新ウェブ・テクノロジーを駆使してこのアプリを2012年に開発したのはGoogleオースラリアのチームだった。当初は社内での実験だったが、このほどGoogleは一般公開に踏み切った。

Googleのことだからソーシャル面を受け持つのはGoogle+だ。ユーザーは他のユーザーが公開しているレゴブロックの作品を見ることができるし、自分の作品を公開することもできる。Googleによればこのアプリは完成作品に独自の分類法を適用しており、ユーザーは関心のある特定のタイプの作品をフィルタすることができる。

ただしLEGO Mindstormsのようなことはできない。現在利用できるレゴブロックの種類は基本的なものに限られている。それでもレゴのファンなら大いに楽しめるはずだ。作品が完成したら世界地図の上に公開することができる。〔レゴの東京タワーが本物の東京タワーの場所に公開されている〕。

このアプリはChrineのウェブ版とAndroid版の双方で作動する。試してみたところではFirefoxでも作動するようだ。しかしIE 11ではレゴを配置することができなかった。.

試してみたい場合はこちらから。Googleマップでみんなが作った作品を見ることもできる

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


KindleのDRMを1ページずつ外していくレゴ・ロボット

「レゴを通じて体制に抵抗する」シリーズの新しい事例として、われわれはKindle本を1ページずつめくり、コンピューターにeインク画面の写真を撮るよう指示してOCR処理を行い、完全DRMフリーのテキストを作るロボットを紹介する。早い話、これは知能的複写機であり、理論的には、完全に合法だ。

ウィーン工科大学のPeter Purgathoferが作ったこのプロジェクトは、実用的技術というよりはアート作品なので、この計画がThe Pirate Bayに登場することを期待してはいけない。Purgathoferは、本の貸し借りや転売に関するAmazonの当初の約束は破られ、出版業界もAmazonと歩調を合わせるように著作権法を強化していると信じている。「このDIY Kindleスキャナーは、Jeff Bezosが一度は守ったが、後に取り上げたわれわれの権利の消滅を反影したアート表現だ。これはまた、DRMの無益さを訴える声明でもある」とPurgathoferは書いている。

「これは私がプライベートな時間に個人として行ったプロジェクトであり、私の個人的見解を反映したものであることを留意していただきた。これはウィーン工科大学における私の仕事ではないと考えている」。

このプロジェクトは、公正使用の原則の下にコンテンツの撮影を許しているDMCAの「アナログ・ホール」と呼ばれるカテゴリーに属すものだ。撮った写真をコンピューターに入れた段階で少々怪しくなるが、デジタル著作権法では合法だ。それにほら、レゴだし。
via BB

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(翻訳:Nob Takahashi)