見よ、この驚きの「透明自動車」を

IEEE Spectrumは、日本の研究者が製作した驚きの「透明」自動車のビデオを掲載した。この車はプロジェクター、カメラ、および特殊な鏡を使用して、車の外を車の中に投影する。その映像によって、車の周囲で何が起きているかを車内から見ることができる ― 自分の後方や死角にあたる場所であっても。

慶応大学大学院メディアデザイン学科の舘暲(たち すすむ)教授と稲見昌彦教授によるこのプロジェクトは、運転者が常に周囲に注意を払うために開発された。テクノロジー自体は新しくないが ― この種の映像カムフラージュは以前から見られた ― これをコンパクト化して車内に塔載することによって、逆カムフラージュと言えるものが可能になった。光で物体を隠すのではなく、プロジェクターがトヨタ・プリウスをビデオで「透明に」レンダリングする。

将来これが実用化されることはあるのだろうか? 製作者らはこう語る。

次はトヨタ・プリウス専用で、後部座席を事実上透明にして、バックする際に運転者が車の後方にあるものすべてを見られるようにします。この設定ではシステムはプロジェクター1台とレンズ6基を使用し、システムが運転者の頭の動きを追跡しなくてもよくなるので運転者が自然に振舞えます。こうして作られたパノラマ映像は運転者が直感的に利用することができます ― 後方カメラの出力をダッシュボードのディスプレイに表示する現在の直感に反するシステムとは大きく異なるものです。現在自動車メーカーおよび自動車エレクトロニクス会社数社と協力して、われわれのコンセンプトを商品化する準備を進めています。

上のビデオからもわかるように、テクノロジーは未だかなり不安定だ。しかし、プロジェクターが明るくなり、カメラが良くなり、小型化が進めば、いつ日か誰もが、ハイウェーを走るワンダーウーマンの気分を味わえるようになるだろう。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


モバイル・ファースト世代が購入を考える車とは?!

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車を買おうかと思っている。近場の移動に手軽に使えて、暖かい季節になったらコテージに出かけるのにも使いたい。荷物はたくさん積める方がいい。重視するのはサイズ、燃費、馬力、積載量、そしてFWDないしAWDであることといった具合だ。ただ、本当のところを言えば、これらいずれについても「大してこだわっていない」。移動手段として利用できれば何でも良いのだ。但し、車内で利用するエンターテインメントシステムにはこだわっている。とくに、ふだん利用しているモバイルデバイスとの連動性を重視したいと考えている。

既にお分かりの通り、私はいわゆる「車好き」ではない。よって車に何を求めるのかというのは、車好きの人とは大いに異なっている。車そのものについてはあまり興味はないのだ。但し、車に乗っていない時と同様、車の中でもスマートフォンを便利に使えるということは重視したいと思っている。長い時間運転したり、渋滞に巻き込まれたりすることも考えれば、車の中でこそスマートフォンを快適に使えるようにしておくべきだとも思う。Zipcarを利用したり、一般のレンタカーを利用したりして、いつも使っているiPhoneとうまく連携してくれるかどうかで、ドライブが楽しいものになるのかどうかが決まることを学習した。うまく連携してくれる車でドライブすると気持ちも安らぎリラックスできるのだ。普段使っているスマートフォンと連携してくれない車だと、ドライブ中ずっとフラストレーションを感じて神経が疲れてしまうのだ。

これからの車載エンターテインメントシステムが、いかにスマートフォンと連携していくべきかを書いてみたいと思う。現在の技術で全く問題なく実現できるものもあれば、今のところ現実的でないというものもあるかもしれないが、気にせずに書いてみることとしたい。

  • Option 1:手持ちのスマートフォンをすぐに認識してくれるBluetoothないしは他の手段による接続方式の準備。たとえばオーディオ面でも予め準備したものしか再生できないカーオーディオよりも、AndroidやiOSベースのオーディオシステムの方が柔軟性が高い。iTunes Match、RdioないしSpotifyなどが使えた方が、音楽をはるかに楽しむことができる。楽曲のメタデータはすべて自動的に認識され、曲のスキップ動作もごく自然に行うことができる。楽曲の選択などはすべてスマートフォン側に任せ、車内のオーディオシステムは単純に音を鳴らす部分のみを提供してくれれば良いと思うのだ。現在のところは、とりあえずAUXケーブルを接続して対処するのがベストだろうか。
  • Option 2:自動車メーカー独自のシステムは無用で、メジャーOSであるiOSないしAndroidが普通に使えるようにして欲しい。AppleやGoogleのの協力を得て、SYNCやQNX、またはその他もろもろの独自仕様は放棄して欲しいと思う。ユーザーが現在保有しているスマートフォンとシームレスに動作するiOSないしAndroidシステムを搭載した方がはるかに便利だ。自身で経験した所では、SYNCなどの独自仕様インタフェースは、自然に動作する既存OSにわけのわからない使用感を備えさせるだけにしか役立っていないように思う。利用者を混乱させるだけだと思う。iPad miniをダッシュボードに搭載した方がはるかに便利に使えると思うが如何だろうか。

(via Reddit)

GM、Honda、Audiなどの自動車メーカーも、Siriのインタフェースを使って、既存OSの機能をそのまま提供しようとする動きを見せてはいるようだ。しかしこうした動きもシボレーのMyLinkなどのシステムと「統合」しようとするものだ。こうしたやり方はまるで(あくまでも個人的意見ではあるが)素のままで便利なはずのAndroid OSに各社が独自なインタフェースを無理やりかぶせているようなものだと思う。

自動車にAndroidを搭載するのは今年のCESでも多く見られていた。しかし依然として「車載Android」のデモを行なっているというような段階だ。デモばかりで、なかなか利用できるようにならない。カーナビゲーションや、車内エンターテインメントシステム、あるいは各種ユーティリティについて、今更自動車メーカーが頭を悩ませるようなことは、ほとんど存在しないのだということを認識すべきではないだろうか。自動車メーカーに採用される前に、すでに十分使えるものに仕上がっているのだ。たとえば自動車メーカーは、運転中に運転手の注意を削がないことが大事だと言う。しかし既存の車載システムを使ってもわかる通り、気を散らさないということがシステムの主目的であるわけではない。ドライバーの注意力を散漫にしないためにという議論は見当違いなものとなっているケースも多いように思う。

自分の使っているモバイルデバイスを有効に使いたいという意識は、さまざまな点で非常に強くなりつつある。日常行動に関わる選択も、モバイルデバイスを有効に活用できるかという観点で行われるようなケースが増えてきている。利用者のこうした気持ちを汲んで、アクセサリーやアプライアンスの分野で新たなエコシステムが誕生してきている。自動車メーカーもこうした傾向を「単なる好み」と捉えるのではなく、優先度の高い選択基準なのだと理解すべきだろう。自動車のエンターテインメントシステムをiPadに置き換えてくれたメーカー(但し標準状態のiPadで、メーカーによる拡張はなし)が勝利をおさめると、予測しておこう。

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(翻訳:Maeda, H)