テスラのライバルPolestarが2020夏発売する初EVの米国価格は約640万円

Volvo(ボルボ)のスピンアウト電気自動車ブランドPolestar(ポールスター)は、同社初の電気自動車(EV)の米国でのベース価格が当初考えていたよりも低い5万9900ドル(約640万円)になると明らかにした。

高パフォーマンスの電動ファーストバック車Polestar 2は、3年前に再スタートを切った同ブランドから最初に発表されたEVだ。かつてVolvo Carsの高パフォーマンスブランドだったPolestarは2017年にパフォーマンスEVブランドとして立ち位置を変えた。目的は、エキサイティングで楽しい運転となる電気自動車を作ることだ。このニッチな分野はTeslaが最初に切り開いて以来、同社が独占している。

Polestarの車は低めの価格や税制上の優遇措置、顧客がオンラインで購入できることなどから、米国マーケットへの参入を成功させる上で有利な立場にある、とPolestar USAの責任者Gregor Hembrough(グレゴール・ヘンブロー)氏は述べている。カリフォルニアやニューヨークなどを含むいくつかの重要なマーケットでも、米国での販売価格はインセンティグが適用される額を下回っている。

PolestarはPolestar 2についてここ数カ月間、情報を小出しにしてきた。そのうちの1つが欧州での価格で5万8800ユーロ(約680万円)〜となる。同社は4月23日に、顧客に提供するさまざまなオプションの価格も明らかにしており、パフォーマンスパックが5000ドル(約54万円)、ナパ革インテリアへのアップグレードが4000ドル(約43万円)、20インチのアロイホイールが1200ドル(約13万円)だ。

Polestar 2はTesla(テスラ)のModel 3の競合相手になると見込まれる。この2つの車両の価格は7500ドル(約80万円)の税額控除を受けられる米国のインセンティブが考慮されなければ同様ではない。Polestar 2はインセンティブの対象だ。一方、Teslaは既に20万台販売済みのためこれ以上連邦税のインセンティブを受けることはできない。

インセンティブなしでみるとPolestar 2のベース価格は、Model 3パフォーマンスバージョンの5万6990ドル(約610万円)〜を上回る。

Polestarは2020年夏にも発売を開始する見込みだが、それまではどのようにModel 3に対抗するのかわからない。

Polestarは、ファーストバック車のテックと高パフォーマンスのスペックで消費者を引きつける狙いだ。最大出力408馬力、最大トルク487ポンドフィートそして欧州WLTP基準で航続距離292マイル(約470km)を生み出す78kWhのバッテリーを搭載する。EPA基準での航続距離はまだ発表していない。

Polestar 2のインテリア。 Google(グーグル)のAndroid  Automotiveオペレーティングシステムを搭載する。

Polestar 2のインフォテイメントシステムはAndroid OSで作動し、その結果、GoogleアシスタントやGoogleマップ、GoogleプレイストアなどのGoogleサービスが搭載されている。Android Autoと勘違いしないで欲しい。こちらはOS上で提供されるインターフェースで、Android OSはLinuxで動くオープンソースのモバイルオペレーティングシステムを模倣したものとなる。しかしスマホやタブレットを動かす代わりに、Googleは車で使用できるように手を加えている。

Volvo Car Groupと中国のZhejiang Geely Holding(浙江吉利控股集団)が共同所有するPolestarは、新型コロナウイルス(COVID-19)による外出禁止命令が解除されたら、Polestar Spaceというショールームをオープンさせる計画だ。最初のショールームは米国西海岸とニューヨークで2020年夏にお目見えする、と同社は話している。Polestar 2は50州で購入またはリースできるようになる見込みだ。

画像クレジット:Screenshot/Polestar

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(翻訳:Mizoguchi

ポルシェが完全電気自動車タイカンのさらなる廉価版を準備中

ポルシェは現在、完全電気自動車Taycan(タイカン)スポーツセダンの3種類のバリエーションを生産している。その基本価格は10万5000ドル(約1100万円)強から、18万5000ドル(約2000万円)までの範囲である。

Car Magazineに掲載されたポルシェR&Dの責任者Michael Steiner(マイケル・シュタイナー)氏に対するインタビューによれば、現在ポルシェは、より安い後輪駆動バージョンを導入する準備をしているようだ。シュタイナー氏によるとTaycan Turbo S 、Taycan TurboそしてTaycan 4Sのラインに加わるこの新しいバージョンは、より小型のバッテリーを搭載し、全輪駆動を必要としない中国のような市場で販売されるということだ。

ポルシェは、このTaycanの謎めく4番目のバリエーションについて、TechCrunchに対しては具体的な詳細を提供しなかった。メーカーは、将来の製品については語らないとした上で「電気化の取り組みは3種類のTaycanだけに止まるものではありません」とだけ付け加えた。

ポルシェは何年にもわたる準備期間と10億ドル(約1080億円)以上の初期投資を投入し、2019年9月に最初の完全電気自動車2種を投入した。それらはTaycan Turbo SとTaycan Turboで、それぞれ18万5000ドル(約2000万円)と15万900ドル(約1600万円)に設定された。

そしてそのわずか7週間後には、完全電気自動車の3番目のバージョンであるTaycan 4Sを発表した。

4Sを含むすべてのTaycanは、同じシャーシとサスペンション、永久磁石同期モーターその他の同じ特徴を備えている。4Sはハイエンドバージョンよりも軽く安価で、少し遅いバージョンだ。

標準の4Sはこれまでのところ最も安いTaycanで、納車代金を含めた基本価格は10万5250ドル(約1100万円)だ。標準の4Sには、79.2kWhのバッテリーパックと、482馬力(360 kW)を発揮する一対の電気モーターが搭載されている。発進制御を有効にすると、馬力は562に跳ね上がる。

また4Sには、ベース価格に6580ドル(約71万円)を加えたパフォーマンスバッテリープラスバージョンもあり、それは93.4kWhのバッテリーとデュアル電気モーターを搭載し、最大563馬力(420kW)を発揮することができる。どちらの4Sモデルも最高速度は時速155マイル(時速約249km)で、時速0マイルから時速60マイル(時速約97km)まで3.8秒で到達する。

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(翻訳:sako)

GMがハンズフリー運転支援システムのSuper Cruiseに車線変更機能を追加

GMは同社のハンズフリー・ドライバーアシスタントシステムであるSuper Cruiseを改良して、ドライバーに代わって自動的にレーンを変える機能を加えた。最初の実装は、2021年発売予定の高級SUVであるEscaladeをはじめとしたCadillac(キャデラック)の一部モデルで行われる。

このSuper Cruiseの強化バージョンでは、ステアリングとスピードコントロールが改良され、再びTeslaのドライバーアシスタンスシステムであるAutopilot、特にそのNavigate on Autopilot機能と競合できるレベルになった。Teslaのシステムは現在、市場で最も優れていると言われている。

2021年のニューバージョン実装は、Escaladeに続いてセダンのCT4とCT5でも行われる。これらのモデルの発売は2020年後半と予想されている。

Super Cruiseは、ライダーのマップデータと高精度GPS、カメラ、レーダーセンサーのほかに、ドライバーの意識の集中を確実にするために、ドライバー注意システムと呼ばれるものを搭載している。TeslaのドライバーアシスタンスシステムであるAutopilotと違うのは、Super Cruiseでは手がホイール(ハンドル)上になくてもよいこと。ただし、しっかりと前方を直視していなければならない。ドライバーの視線を注意システムがチェックして指導する。

Super Cruiseのレーン変更の自動化も、ドライバーが前方道路を直視してないと動作しない。システムが動作しているときは、ドライバーが方向指示器でレーンの変更を指示できる。そのレーンが空いているとシステムが判断したら、車両はそちらに合流する。その際、ゲージクラスター(計器盤)は「入れる空きを探している」や「レーンを変更中」などとメッセージする。

Super CruiseのチーフエンジニアであるMario Maiorana(マリオ・マイオラナ)氏によると、GMのこれら新しいデジタル車載プラットホームは電気的帯域幅も大きく、データ処理も強力で、技術者が新たな機能を加えることができる。さらに後方センサーが改良され、後ろから接近してくる車両を正確に見つける。

Super Cruiseのニューバージョンは、それが許可されているハイウェイ上で、ドライバーに代わってレーンを変更できる。ユーザーインタフェイスとハンズフリードライブの動きも良くなった、とマイオラナ氏は言っている。

2017年にローンチしたSuper Cruiseは当時、フルサイズのCT6セダンに搭載されただけで、中央分離帯のあるハイウェイでしか使えなかった。それが2019年に変わりはじめて、まずSuper Cruiseの実装車種を増やすと発表された。そしてソフトウェアのアップデートにより、アメリカとカナダの総延長数千kmの中央分離帯があるハイウェイで利用できるようになった。現在、利用可能な道路の総延長距離は30万kmを超えている。

このシステムは、ほかの車種への実装も始まっている。2020年はキャデラックの全モデルに載る予定だが、今後はシボレーやGMC、ビュイックなどにも実装されていく。

画像クレジット: GM

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

11月にインテルとの協業を発表した電気自動車開発のNioが北米本社で141名をレイオフ

電気自動車を開発しているスタートアップ企業であるNioが、北米本社で141名をレイオフする。カリフォルニア州の雇用開発局(Employment Development Department of California)の文書によると、同社のサンノゼオフィスの社員は12月6日に通告を受け取っている。

本社が上海にあるNioは先月、Intel(インテル)傘下で、専用カメラを利用した高度運転支援システム (ADAS)を開発しているMobileyeをパートナーして、消費者向け自動運転車を開発すると発表した。そのパートナーシップの協定では、Mobileyeが設計した自動運転システムをNioが生産することになっていた。

インテルとのパートナーシップは、困難な1年を経たNioにとって明るいニュースだった。Nioの第3四半期は適切な価格政策により売り上げは伸びたが、2月末以降株価は78%落ち込んだ。

同社は今年の第1と第2の四半期に損失を計上し、6月には中国における電池の発火により自発的に電動SUV車であるES8を5000台リコールしたことで、生産量と納車数の低下を招いた。9月の決算報告でCEOのWilliam Li(ウィリアム・リー)氏は、第3四半期末までに9900人の従業員を7800人に減らすなどによりコスト削減に努める、と述べた。Nioのオフィスは北京、ロンドン、ミュンヘンなど11の都市にある

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

テスラの全電動ATVがCybertruckのイベントでサプライズデビュー

米国時間11月22日のCybertruckの初舞台は、Tesla(テスラ)のCEO Elon Musk(イーロン・マスク)氏にとって決して、まったく無難なプレゼンテーションではなかったが、でも彼の「One More Thing」は鮮やかだった。それは、Teslaが未来のピックアップトラックとペアで作った、全電動の全地形対応車(ATV)だ。

この電動ATVについてステージで十分に説明されず、主に同社のEVトラックであるCybertruckのボディーとアクティブサスペンションが積載荷重にどう対応するかのデモのために利用された。とはいえ電動ATVは本格的な自動車であり、テスラはATVがCybertruckから充電できることを強調した。

このATVの価格や発売日は明かされなかったが、デモのドライバーは実際にステージでそれを運転してCybertruckのボディーに乗ったので、すでに完動品であることは確かだ。本命のCybertruckと同じくボディーのデザインはたくさんの交差する面と角(かど)があり、塗装がマットな黒なのでステルス爆撃機のATVバージョンのようだ。

過去にマスク氏が電動オートバイについて語ったときは、彼はむしろ電動アシスト自転車に関心があったので否定的だった。2018年の株主総会でも、オートバイは予定にないと言い、同じ年に自転車の構想を広めようとした。

しかしATVはかなり違う自動車で、路上の使用よりもむしろ、娯楽や便利グッズのような位置づけだ。テスラ自身は、どんな使われ方を想定していただろうか。CybertruckのATVエディションなら、かなりの需要がありそうだが。

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シボレーの小型EVは電池セルの化学物質変更で走行距離400km超え

EPAの検査によると、2020年型全電動ハッチバックChevy Bolt EV(シェビー・ボルトEV)の走行距離は417kmとなり、前年より9%アップした。

同社は走行距離を上げるために、バッテリーパックではなく電池に使用する化学物質を改良した。スポークスパーソンによると、このGMカーはバッテリーのセルを増やしていないし、バッテリーパックも変えていない。また車の構造中へのバッテリーの据え付け方式も前と同じある。

むしろ、Chevrolet(シボレー)のバッテリー技術チームが取り組んだのは、同社が「セルの化学物質の抜本的な変更」と呼ぶ取り組みだ。セルの化学物質を変えることによってセルの電極のエネルギーを上げ、同じサイズと構造のバッテリーで走行距離を延ばすことに成功した。

これによって2020年型Chevy Boltは韓国のKia Niro(キア・ニロ)の385kmを抜き、ほぼ標準仕様のTesla Model 3の386kmを上回った。ただしModel 3のロングレンジバージョンは499kmであり、またHyundai Kona EV(ヒュンダイ・コナEV)の415kmよりは2km長いだけだ。このグループの中では後方にいるNissan Leaf Plus(日産リーフ・プラス)は、1回の充電で364km走行する。

ビッグニュースではないかもしれないが、この今後の市場で伸びるに違いない小型EVのグループの中で、走行距離が383kmから417kmに延びたことは、シボレーにとって大きい。今年の売上にも好影響を与えるだろう。

GMの中では、SUVやトラックに比べてEVは影が薄い。でもシボレーの車種間での食い合いはあるので、その中で強いハッチバックのコンパクトカーは捨てられない。

GMは2017年に2万3297台のChevy Bolt EVを売った。この車種の発売初年度だ。しかしその次の年は22%落ちて1万8019台だった。でも今年の前半は、また持ち直した。

この2020年型は新色が2種ある。年内にはディーラーの店頭に並ぶだろう。納車費用などを含めて基本価格は3万7495ドル(約395万円)だ。実際には、これに税金やディーラー手数料などが加わる。

画像クレジット:GM

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テスラの車内ゲームセンター「テスラアーケード」にチェスがやってきた

Tesla(テスラ)のオーナーは、7月26日から新しいゲームで遊べるようになる。同社は6月のゲームカンファレンスE3で、車載インフォテインメントシステム用の「アーケード」(ゲームセンター)アプリを発表し、そして今度はそこに世界で最もスリリングなゲームであるチェスを加える。

テスラのインフォテインメントシステムの画面にゲームが登場するのはこれが初めてではない。以前はいわゆる「イースターエッグ」、つまり隠れソフトとしてゲームがあった。そして6月にはアーケードをデモして、ショウルームに来る人は6月30日まで遊べるようにした。

テスラのドライバーは乗客と対戦したり、あるいは車と対戦、または車が自分自身と対戦するのを観戦できる。チェスのデモビデオでは、西部劇スタイルのテスラドライバーが原野で勝負しているが、おもしろいアプローチだ。駐車中にプレイしているデモもあるが、言うまでもなくそれは実際にこのゲームをプレイできる唯一の機会だ。

車の0mphから60mph(97kmh)までの加速時間よりあなたが次の手を決めるまでの時間のほうが長かったら、チェックメイト(詰み)とする。全世界のテスラアーケードに今日からチェスがやってくる。

本日の一般的なアップデートに加えてテスラは「ビーチバギーレース」のアップデートも発表した。テスラのステアリングホイールで遊ぶカートレースだが、今度は2つのゲームコントローラーを使えるようになったので、車内の乗客とローカルなマルチプレイができる。もちろん、これも運転中はノー。

Bethesda(ベセスダ)はE3で、モバイルゲームのFallout Shelterを車内で遊べるようにし、イーロン・マスク氏はこのプラットホームをいろんなデベロッパー向けにもっと開放するとコメントした。ということは、次はテスラアーケードにもやってくるってことかな。

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AppleはTeslaから今度は車の内装の専門家をスカウト

テスラ(Tesla)の技術系高級役員がまた一人、アップル(Apple)に移籍した。Teslaのエンジニアリング部門の副社長だったSteve MacManus(スティーブ・マクマナス)氏は、今ではAppleのシニアディレクターだ。彼のLinkedInのプロフィールも、そうアップデートされている。

マクマナス氏がAppleに移籍したことは、Bloomberg(ブルームバーグ)が最初に報じた。Teslaで車の内装と外装を担当していたMacManus氏は、今年Appleに移ったTeslaの役員として3人目だ。彼は2015年からTeslaにいた。

彼の前にAppleに移って注目を浴びたTeslaの役員は、元チーフエンジニアのDoug Field(ダグ・フィールド)氏と、この電気自動車メーカーで運転システムを担当していたMichael Schwekutsch(マイケル・シュウェカッシュ)氏だ。

マクマナス氏は、特に車の内装と外装で長い経験を持つ工業デザイナーで、Teslaの前にはアストンマーチンの高級セダン、ラゴンダを手がけ、さらにその前にはジャガーランドローバーでシートやシートベルトまわりを担当した。

これら一連の人材スカウトは、Appleのもはやあまり秘密でもない自動運転車プロジェクトProject Titanの復活を示唆しているようだ。1月のニュースでは、以前その開発にか関わっていた200名を配置転換している

そのときAppleのスポークスパーソンは、「極めて優秀なチームがAppleで自動運転システムと関連技術を担当していた」が、一部はその後、機械学習などほかの部分へ移動されていたと言った。

今回、Appleからはコメントが届いてない。新しい情報が入り次第、この記事をアップデートする。

画像クレジット: EMMANUEL DUNAND/AFP/Getty Images

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BMWの次世代電動コンセプトカーには特製のサウンドトラックがついている

【抄訳】

6月25日にデビューした「Vision M NEXT」は、BMWの電動コンセプトカーで、ショウルームに登場するとしてもそれはまだかなり先だ。でもそのサウンドは、有名な映画音楽作曲家Hans Zimmer氏とBMW Groupの音響技師でサウンドデザイナーのRenzo Vitale氏が作り、同社の次の車に搭載される予定だ。

たしかに、電動車は無音だ。それらは、内燃機関を載せた車のような音を出す必要がない。このコンセプトカーも、それは同じだ。でも今回わざわざ作ったサウンドは、無音の電動車の楽しいおまけ機能として、ドライバーが有効/無効に設定できる。

今月の初めにBMWはZimmer氏を起用してVision M NEXTと、可能ならばその次の世代の電動車のサウンドの制作を委託した。でもそのとき発表されたビデオはノイズが多くて、バックグラウンドの音楽はよく聞こえなかった。

BMWはその後Webページを作ったので、この未来的な車を近くで見ることができる。無料のSTLファイルが提供されているので、この車の縮小バージョンを3Dプリントすることもできる。壁紙もダウンロードできる。そして、Zimmer氏がVision M NEXTのために作ったサウンドも聴ける。

下のビデオで聴けるサウンドは、加速されたVision M NEXTが「Boost+ Mode」モードに入ったときに鳴る音だ。

最初は、映画館で上映前に鳴るTHXの音みたいだが、加速を表す音に変わっていく。音のピッチがだんだん高くなってスピード感を感じさせる。

Blade Runnerを思い出してしまう。なかなか、よろしい。

【後略】

画像クレジット: BMW

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自動運転車にアップグレードできない化石燃料車を買うことは経済的狂気とイーロン・マスクは主張

火曜日(米国時間6/11)に行われたTesla(テスラ)の今年の株主総会で、CEOのイーロン・マスク氏(Elon Musk)は従来の化石燃料車を歯に衣を着せずこき下ろした。彼は、電動車でない全自動運転対応車を買うことは「経済的に正気じゃない」と言った。その主張は、テスラがこれから売ろうとしている車の擁護でもある。

マスクは前にも、2016年10月以降に生産されたテスラ車はすべて、そのままで完全な自動運転車になれる、今年の自動運転車用車載コンピューター以前のものはコンピューターを交換するだけだ、と言っている。そのコンピューターは、これまでのNvidiaのチップに代わって登場したテスラ製のチップだ。

彼はまた数か月前にも、来年は100万台のロボタクシーが公道を走っている、と主張した。2016年10月から今日までに売れたテスラ車、Model X、Model S、Model 3がすべて含まれるならそれは不可能な台数ではない、と彼は言った。

自動運転に関するテスラの進捗に関してマスク氏は、年末までには運転者の監視を要する自動運転車、自宅のガレージから職場まで介入を要しない車を発売できる、と言った。そして来年の目標は、監視の要らない自動運転車、さらにその後は規制当局との協力を前提として、運転席に人間がいない完全自動車を発売できるという。

マスク氏は、漫画のような比喩でこの話を締めくくった。いまどき、今後自動運転車に換えることのできない車、しかも従来的な化石燃料車を買うことは、「馬に乗って折りたたみ式携帯電話を使ってる」ようなものだ、と。

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テスラは販売をネットに限定し販売店をすべて閉鎖

Tesla(テスラ)は今後、すべての販売をオンラインで行う。営業戦略のこの劇的な変化により、販売店は閉鎖されて一部のレイオフが生ずる。これらはすべて、Model 3の原価、ひいては販売価格を下げるための方策だ。

TeslaのElon Musk(イーロン・マスク)CEOは閉鎖される店舗数をまだ発表していない。一部の店は残して、情報センターやショウルームとして使うそうだ。職を失うことになる小売部門社員の数も発表されていない。

マスクCEOは曰く「一部の店舗を閉鎖するので、そのぶんの社員数は減る。そのことには、疑問の余地がない。この車の原価を大きく下げ、買いやすい価格で提供する方法は、ほかにない。いろんな方法を検討したが、小売部門の社員を減らす以上の良策はない」。

オンライン販売への全面的な移行とそのほかの費用効率向上策により、全車種の価格を平均6%下げることができ、Model 3を3万5000ドルで提供できるようになる。

しかしそれと同時にTeslaは「整備士や修理工などのサービス系技術者を増員する」と米国時間2月28日の記者会見で発表した。その人数は不明だ。

実質的な試乗ニーズを減らすために、新しい顧客は1週間1000マイル(1600キロメートル)以内までの走行なら、いつでも車を返品し、代金を返金してもらえる。

マスク氏曰く「つまり誰でも車を1週間無料で使えて全額を返金してもらえる。返金手続きを超簡単にして「返金」ボタンをクリックするだけにする」。

2月28日の発表の中には、Model 3の3万5000ドルバージョンもあった。最大走行距離220マイル(354キロメートル)、最高時速130マイル(210キロメートル)だ。

なお、新たに発表されたModel 3 Standard Range Plusバージョンは、走行距離240マイル(386キロメートル)、最高時速140マイル(225キロメートル)で、停車状態から時速60マイル(97キロメートル)までの加速に要する時間は5.3秒である。その最高価格の豪華インテリアバージョンは、インセンティブ前で3万7000ドルだ。

画像クレジット: Tesla

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

ルノー・日産・三菱連合がGoogleとパートナーして車載システムをAndroidベースに

Googleが、車の売上ベースでは世界最大の自動車メーカー連合であるRenault-Nissan-Mitsubishiとパートナーして、Androidベースのインフォテインメントシステムを数百万台の自動車に搭載していく。彼らはWall Street Journalにそう語った。その次世代型インフォテインメントシステムとダッシュボードディスプレイはAndroidを使用し、2021年にローンチする。

運転者は車のダッシュボードから、Googleの地図やアプリストア、音声アシスタントなどにアクセスできる。このパートナーシップは、自分のオペレーティングシステムをより多くの自動車に載せたいと願っているGoogleの野望の実現に向かう、大きな一歩だ。この連合は今年の前半に計550万台の車を売り、VolkswagenやToyota Motorを上回った。

連合の役員たちはWSJに、多くの顧客がすでにGoogle Mapsなどのアプリを使い慣れているので、運転時には連合が自分たちで独自開発したソフトウェアよりも、Googleのアプリが好まれる、と語っている。

またGoogleが2007年にソフトウェアをオープンソースにしたことも、役員たちは評価している。連合のコネクテッドビークル担当VP Kal MosはWSJ紙に、“ここ数年で信頼が築かれた”、と言っている。

GoogleとパートナーすることによってRenault-Nissan-Mitsubishiは、ソフトウェアを自分たちのエコシステムで独自開発するよりテクノロジー企業とパートナーする、という戦略において、ライバルの自動車メーカーよりも先んじることになる。しかしこれによって多くの顧客を勝ち取ることにつながるかもしれない反面、貴重なユーザーデータのコントロールをGoogleやAppleなどの企業の手に渡すことにもなる。彼らはWSJの取材に対して、Googleは車載アプリから集めたデータにアクセスできることになるが、しかしその前にユーザーの許可を求める必要がある、と述べている。

そのほかの自動車メーカーも、たとえばVolkswagenはAudiの車載ナビにGoogle Earthを入れているし、Volvoは、次の車載インフォテインメントシステムをAndroidベースで構築する。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Teslaの最新製品はスマホ充電用のモバイルバッテリーパック

一週間のうちに新型全自動トレーラートラック史上最速の量産車を発表するだけではTeslaには物足りなかったようだ。同社は密かに第3の「製品」を発表した。しかも買うために2年間待つ必要はない!それはスマートフォンなどを充電するための モバイルバッテリーパックだ。

家庭用蓄電池のPowerwallに対してPowerBankと名付けられたこのバッテリーパックは、Teslaのカリフォルニア本社オフィスのに設置されているスーパーチャージャーモニュメントをかたどっている。

機能的にはUSB、microUSBおよびLightningケーブルを内蔵しており、端末を充電するために別のケーブルは必要ない。

バッテリーはTesla車を動かしているのと(ほぼ)同じものだ。同社によるとバッテリーパックに使っているのは18650という標準的なリチウムイオン電池で、TeslaのModel 3以前の全車種に使われいた。Model 3以降はさらに効率の高いカスタム電池に切り換えた。もちろんTeslaの車はこの電池を何千個も使っているが、モバイルバッテリーパックに入っているのは1つだけだ。

充電容量はわずか3350mAhで、これは多くのスマートフォンを1回しか出をできない容量なので、大型バッテリーパックに依存している人はがっかりすることになる。5V/1.5Aという出力も今出ているほかのバッテリーパックとほぼ変わらない(Qualcommのクイック充電テクノロジー)を使っている新しい製品を除く)。

そして価格は? 45ドル、これはTeslaがバッテリーパックを売る値段としては私の予想よりずっと安い。もちろん、 まったく同じスペックのジェネリック商品は9.99ドルで買えるが、それの何が面白いというのか。

まじめな話をするなら、これはTeslaファンにはすてきなプレゼントになるが、最高のバッテリーパックを探している、という人にはAnkerなどのもっと安くて性能のいいブランドをおすすめする。

下のスライドショウでバッテリーパックの画像を見ることができる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

新築のワールド・トレード・センターのモールにFordが交通の未来をテーマに展示スペースをオープン

Fordが、新しいワールド・トレード・センターのショッピング・モール、Westfield World Trade Centerに、FordHubと呼ばれる区画をオープンした。でもそこでは、車を一台も買えない。

その代わりこの区画には、ニューヨークの観光名所へ行くためのいろんな方法(自転車、地下鉄、ほか)を紹介する巨大なスクリーンや、交通渋滞の発生原因を説明する簡単な力学モデル、未来の交通を表すいくつかのコンセプトの展示などがある。なんと、未来には、道路が自分で自分を修復するのだ。

Fordのかんじんのビジネスである自動車に関しては、このハブの壁に5000台のミニチュア・モデルが埋め込まれているだけだ。FordのAndrew Birkicによると、この展示施設は“消費者と接するための機会”であり、“自動車会社から自動車と移動に関する企業への”Fordの変身を強調することが目的だ。

たしかに、とくにニューヨークのような大都市では、移動手段は車だけではない。そしてFordは、交通のそのほかの形でも、役割を発揮したいのだ。たとえば昨年の秋には、Ford Smart MobilityがシャトルとライドシェアのスタートアップChariotを買収した

Birkicによると、FordHubはほかの都市にも開設したい。次は、サンフランシスコが候補だ。ではとりあえず、上のビデオでその概要をご覧いただこう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

車のセキュリティを守るデバイスErnestがKickstarterでキャンペーンを開始、共有経済の時代における権利保護とは?

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Ernestは、説明が難しい。それはデバイスだけど、2台のデバイスで、アプリでもあるし、そしてファウンダーのArturs Pumpursによると、それは一種の仮想執事だ。ユーザーの車の安全を確保し、運転者に現在位置を教え、自動ドア方式のガレージのある人にはドアの開閉をする。これのKickstarterキャンペーンは、10月28日から12月7日までだ。

このプロジェクトは、Bluetoothを使って車を保護するデバイスとして構想された(Bluetooth 4.0)。ユーザーがインストールすることもできるが、たぶんインストールはプロがやることになるだろう。車にイモビライザー(盗難防止装置)がついてると、Ernestはオーナーを認識するまで燃料がエンジンに行かないようにする。ただしほかの人がその人のデバイスで自分の車を運転できるように、設定はできるし、その設定を無効にもできる。

ErnestにはGPSデバイスもあり、車の位置を教える(そんな車載アプリは今多いが)。スピードや走行距離なども教える。車をどこに置いたか思い出せなかったり、あるいはほかの人に貸してるとき、その所在が分かる。

自動開閉式の門やガレージにも、同様の、Bluetoothによる共有化ができる。ただし各ドアにはそれら専用のErnestが別途必要だ。スマートフォン上のアプリは、一つでよい。ドアの開閉権も、車と同様、共有化でき、共有の停止もできる。

Ernestは個人や家族のカーライフには便利だが、共有経済におけるセキュリティには問題がありそうだ。車とガレージをほかの人と共有した場合には、たとえば自分の休暇期間が終わったら共有も無効になる、といった設定ができるとよいだろう。また、どの人がどんだけ走ったかを、知りたいかもね。アプリで、現在の使用者を設定できるとよいかもしれない。

お値段はKickstarterで60ドルからだから、大量の車を抱えるタクシー会社など用には高すぎるかもしれない。日常の共有関係がそれほど複雑多様でないユーザーなら、無事に使えそうだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

渋滞時に誰もが夢見た「あの乗り物」、中国が本気で現実化

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Facebookなどのソーシャルメディア上でいろいろなビデオを眺める習慣のある人ならば、きっと「車の上を超えていく乗り物」のコンセプトビデオを見たことがあると思う。ビデオは中国が制作したもので、乗り物は電車とバスのハイブリッドのような感じだ。

写真やビデオはあちこちに出回っていた。ただしそれらは合成によるもので、ほとんどの人はアイデアとしてはありだけれど実現するわけはないと考えていたと思うのだ。

しかし、中国がやってみせてくれた

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中国の新華社通信によると、実際の路上テストも行う段階なのだとのこと。名前はTransit Elevated Bus(TEB)というそうだ。実験は秦皇島市で行われた。ブレーキングによる燃費性能の変化に関する調査も行ったのだとのこと。

このTEBは電気で動く。長さは72フィート(22mほど)で幅25フィート(8m弱)だそうだ。すなわち複数レーンをまたいで走ることになる。定員は300名(複数台をつなげてより多くの人を運べるようにする考えもあるらしい)だ。実用走行時には時速40マイル(時速65kmほど)を考えているらしい。路上公共交通機関として、十分な速度だといえそうだ。

今回紹介されたものは、あくまでも実験段階のものだ。しかしそうであるにせよ、こんなものを実際に作ってしまうのは面白い。ブラジルやフランス、インド、あるいはインドネシアなどが導入も視野に興味を示しているのだとのこと。

新華社通信のサイトには、走行実験の様子を示すビデオも公開されている。

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(翻訳:Maeda, H

見よ、この驚きの「透明自動車」を

IEEE Spectrumは、日本の研究者が製作した驚きの「透明」自動車のビデオを掲載した。この車はプロジェクター、カメラ、および特殊な鏡を使用して、車の外を車の中に投影する。その映像によって、車の周囲で何が起きているかを車内から見ることができる ― 自分の後方や死角にあたる場所であっても。

慶応大学大学院メディアデザイン学科の舘暲(たち すすむ)教授と稲見昌彦教授によるこのプロジェクトは、運転者が常に周囲に注意を払うために開発された。テクノロジー自体は新しくないが ― この種の映像カムフラージュは以前から見られた ― これをコンパクト化して車内に塔載することによって、逆カムフラージュと言えるものが可能になった。光で物体を隠すのではなく、プロジェクターがトヨタ・プリウスをビデオで「透明に」レンダリングする。

将来これが実用化されることはあるのだろうか? 製作者らはこう語る。

次はトヨタ・プリウス専用で、後部座席を事実上透明にして、バックする際に運転者が車の後方にあるものすべてを見られるようにします。この設定ではシステムはプロジェクター1台とレンズ6基を使用し、システムが運転者の頭の動きを追跡しなくてもよくなるので運転者が自然に振舞えます。こうして作られたパノラマ映像は運転者が直感的に利用することができます ― 後方カメラの出力をダッシュボードのディスプレイに表示する現在の直感に反するシステムとは大きく異なるものです。現在自動車メーカーおよび自動車エレクトロニクス会社数社と協力して、われわれのコンセンプトを商品化する準備を進めています。

上のビデオからもわかるように、テクノロジーは未だかなり不安定だ。しかし、プロジェクターが明るくなり、カメラが良くなり、小型化が進めば、いつ日か誰もが、ハイウェーを走るワンダーウーマンの気分を味わえるようになるだろう。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


モバイル・ファースト世代が購入を考える車とは?!

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車を買おうかと思っている。近場の移動に手軽に使えて、暖かい季節になったらコテージに出かけるのにも使いたい。荷物はたくさん積める方がいい。重視するのはサイズ、燃費、馬力、積載量、そしてFWDないしAWDであることといった具合だ。ただ、本当のところを言えば、これらいずれについても「大してこだわっていない」。移動手段として利用できれば何でも良いのだ。但し、車内で利用するエンターテインメントシステムにはこだわっている。とくに、ふだん利用しているモバイルデバイスとの連動性を重視したいと考えている。

既にお分かりの通り、私はいわゆる「車好き」ではない。よって車に何を求めるのかというのは、車好きの人とは大いに異なっている。車そのものについてはあまり興味はないのだ。但し、車に乗っていない時と同様、車の中でもスマートフォンを便利に使えるということは重視したいと思っている。長い時間運転したり、渋滞に巻き込まれたりすることも考えれば、車の中でこそスマートフォンを快適に使えるようにしておくべきだとも思う。Zipcarを利用したり、一般のレンタカーを利用したりして、いつも使っているiPhoneとうまく連携してくれるかどうかで、ドライブが楽しいものになるのかどうかが決まることを学習した。うまく連携してくれる車でドライブすると気持ちも安らぎリラックスできるのだ。普段使っているスマートフォンと連携してくれない車だと、ドライブ中ずっとフラストレーションを感じて神経が疲れてしまうのだ。

これからの車載エンターテインメントシステムが、いかにスマートフォンと連携していくべきかを書いてみたいと思う。現在の技術で全く問題なく実現できるものもあれば、今のところ現実的でないというものもあるかもしれないが、気にせずに書いてみることとしたい。

  • Option 1:手持ちのスマートフォンをすぐに認識してくれるBluetoothないしは他の手段による接続方式の準備。たとえばオーディオ面でも予め準備したものしか再生できないカーオーディオよりも、AndroidやiOSベースのオーディオシステムの方が柔軟性が高い。iTunes Match、RdioないしSpotifyなどが使えた方が、音楽をはるかに楽しむことができる。楽曲のメタデータはすべて自動的に認識され、曲のスキップ動作もごく自然に行うことができる。楽曲の選択などはすべてスマートフォン側に任せ、車内のオーディオシステムは単純に音を鳴らす部分のみを提供してくれれば良いと思うのだ。現在のところは、とりあえずAUXケーブルを接続して対処するのがベストだろうか。
  • Option 2:自動車メーカー独自のシステムは無用で、メジャーOSであるiOSないしAndroidが普通に使えるようにして欲しい。AppleやGoogleのの協力を得て、SYNCやQNX、またはその他もろもろの独自仕様は放棄して欲しいと思う。ユーザーが現在保有しているスマートフォンとシームレスに動作するiOSないしAndroidシステムを搭載した方がはるかに便利だ。自身で経験した所では、SYNCなどの独自仕様インタフェースは、自然に動作する既存OSにわけのわからない使用感を備えさせるだけにしか役立っていないように思う。利用者を混乱させるだけだと思う。iPad miniをダッシュボードに搭載した方がはるかに便利に使えると思うが如何だろうか。

(via Reddit)

GM、Honda、Audiなどの自動車メーカーも、Siriのインタフェースを使って、既存OSの機能をそのまま提供しようとする動きを見せてはいるようだ。しかしこうした動きもシボレーのMyLinkなどのシステムと「統合」しようとするものだ。こうしたやり方はまるで(あくまでも個人的意見ではあるが)素のままで便利なはずのAndroid OSに各社が独自なインタフェースを無理やりかぶせているようなものだと思う。

自動車にAndroidを搭載するのは今年のCESでも多く見られていた。しかし依然として「車載Android」のデモを行なっているというような段階だ。デモばかりで、なかなか利用できるようにならない。カーナビゲーションや、車内エンターテインメントシステム、あるいは各種ユーティリティについて、今更自動車メーカーが頭を悩ませるようなことは、ほとんど存在しないのだということを認識すべきではないだろうか。自動車メーカーに採用される前に、すでに十分使えるものに仕上がっているのだ。たとえば自動車メーカーは、運転中に運転手の注意を削がないことが大事だと言う。しかし既存の車載システムを使ってもわかる通り、気を散らさないということがシステムの主目的であるわけではない。ドライバーの注意力を散漫にしないためにという議論は見当違いなものとなっているケースも多いように思う。

自分の使っているモバイルデバイスを有効に使いたいという意識は、さまざまな点で非常に強くなりつつある。日常行動に関わる選択も、モバイルデバイスを有効に活用できるかという観点で行われるようなケースが増えてきている。利用者のこうした気持ちを汲んで、アクセサリーやアプライアンスの分野で新たなエコシステムが誕生してきている。自動車メーカーもこうした傾向を「単なる好み」と捉えるのではなく、優先度の高い選択基準なのだと理解すべきだろう。自動車のエンターテインメントシステムをiPadに置き換えてくれたメーカー(但し標準状態のiPadで、メーカーによる拡張はなし)が勝利をおさめると、予測しておこう。

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(翻訳:Maeda, H)