2画面スマートフォンのYotaPhone 2、アメリカデビューはIndiegogoでスタート

普通のフルカラーディスプレイに加えて、背面に省電力のe-ink画面を備えたYotaPhone 2が、今年の夏からいよいよアメリカ市場に進出するのだそうだ。まずはIndiegogoキャンペーンにてスタートするのだとのこと。キャンペーンは4月にも開始する予定で、初期割引などを設けて販売活動を行う。

YotaPhoneについては、TechCrunchでも何度も取り上げている。ロシアのYota製のスマートフォンで、e-inkディスプレイを搭載することで、いろいろと面白い使い方ができるようになっている。現在のプロダクトはYotaPhone 2となっているが、初期のものと比べるとソフトウェアおよびハードウェアデザインの双方の面で大いに進化してもいる。

スマートフォンに2つの画面が必要だろうかと思っている人もいるかもしれない。しかしe-inkディスプレイが省電力であるということだけでも、いろいろな応用可能性を考えることができる。文字表示などはe-ink画面の方が適しているケースが多いだろうし、バッテリー残量を気にせずに電子書籍を読むことができるようにもなる。

YotaPhone 2がIndiegogoでデビューすることはPhone Scoopで記事になっていた。キャリアとの契約を含まない価格で600ドル程度となる見込みらしい。AT&TおよびT-MobileのLTEに対応している。Indiegogoでのキャンペーン価格が600ドルなのか、あるいはそれより低い価格設定をするのかはまだわからない。しかしいずれにせよ、キャンペーンにてお得なオプションが提示されることは間違いないだろう。Indiegogoのキャンペーンが終了すれば、Best Buyなどの小売店でも販売を開始する予定でもあるようだ。


 
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(翻訳:Maeda, H


実用性を増したYotaPhone 2、12月3日に世界デビュー

スマートフォンというのは結局、どれも似たりよったりなのかもしれない。確かにカタログなどで見ても違いはよくわからず、パフォーマンスや、デザイン、ないしマイナーな機能面での差異しかないようにも見える。しかし、そこに「全く違ったもの」を持ち込むのがYotaPhoneだ。ロシア発のスマートフォンで、スマートフォンの背中側にe-ink式のディスプレイを搭載しているのだ。最初に投入されたモデルも面白そうではあったが、やや問題を抱えたものでもあった。そこからの発展を目指し、第二世代モデルがアナウンスされた。

YotaPhone 2は12月3日に、ロンドンで開かれる招待者限定のイベントで登場する予定になっている。実のところ、今年の2月から報道関係者にはプロトタイプが案内されていたのだが、ついに正式なプロダクトデビューが決まったわけだ。第一世代モデルは全面的に刷新され、e-inkディスプレイ側もタッチ操作可能となっている(前のモデルはタッチ操作を行えなかった)。また、e-ink側で電話発信、テキストメッセージ送信、メールの送信など、主要な機能を行えるようにもなっている。

すなわち、YotaPhone 2では、バッテリーを多く消費するLCDディスプレイ側を使わずに、省エネのe-inkディスプレイにて事足りるようになっているわけだ。

イベント告知文書にある写真を見る限り、デザイン的には第一世代のものと同じようにも見える。しかし、内部的には多くの面で異なるものとなっているようだ。細かなスペックや機能面についての詳細はまだ明らかになっていない。第一世代プロダクトについていえば、技術の可能性を示すものであったとも言えるかもしれない。しかし今回のモデルは、いよいよ本格的な実用性を追求したものとなっている様子だ。

スマートフォンのさまざまな技術革新の速度と比較すると、バッテリーの進化速度は遅く感じられもする。モバイルバッテリーの大進化を待つ間、このYotaPhoneは確かに有効なアイデアであるようにも思える。

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(翻訳:Maeda, H


2画面スマホのYotaPhone、12月に全世界で発売へ

ロシア拠点のYota Devicesは、一風変わったYotoPhoneという代物にここ数年取りかかっており、その二重人格故かなりの評判を呼んでいる。前面は通常の液晶画面だが、背面には電力を食わないEインクディスプレイがついている、理由?・・・そりゃ、つけるでしょ。

発売日は、最後に残された疑問だったがそれもおしまいだ。同社はつい先ほど、YotaPhoneはクリスマス前に全世界で発売されると本誌に語った。

正直なところ、長い間世間を焦らしてきたことを考えると、そろそろ出すべき時だろう。最初にこのデバイスの話が伝わったのは昨年末で、CESやMWCなどの大型展示会にごく初期段階の端末が一般公開された(CESのビデオが下に貼ってある)。そして、正式発売が近いことも実は驚きではない ― 今年初めこのロシア企業は、シンガポールのHi-Pという製造会社の協力を得て量産に入ったことを明らかにした。

しかしこのニュースは、YotaPhoneの一部大ファンにとっては少々がっかりだったかもしれない。以前ロシア発の報道では、Yotaの子会社が11月出荷に向けて奮闘中と言われていたからだ。YotaPhoneの価格が500ユーロになるという記事もあったが、現時点で同社は価格について言及していない。

宣伝から販売まで予定以上に時間がかかったことは、YotaPhoneにとって益より害が多かったかもしれない。多くの人を驚かせたことに間違いはないが、スペックはライバルと比べて時代遅れだ。最終製品は、デュアルコア1.7GHzチップセット、RAM 2GB、4.3インチ720ピクセル前面画面にちょっと見劣のする1800mAhバッテリーを搭載する。この仕様で全くダメということはないが、最大の問題は、受け狙いのセカンドスクリーンがSamsung、LG、HTC、Sony等の主要ライバルから顧客を引き寄せられるかどうかだ。

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(翻訳:Nob Takahashi)


Yota、シンガポールにてE-Ink画面搭載のデュアルスクリーン・スマートフォンの製造を開始

yotaphoneロシアの電話機メーカーのYota Devicesが、シンガポールで初のE-Ink画面搭載デュアルスクリーンYotaPhoneの製造を開始する(訳者注:YotaPhoneについてはこちらの記事もご参照ください)。

シンガポールの製造業者でるHi-Pが製造ラインを配置することになった。

また、YotaのCOOであるLau Geckler曰く、アジアにおけるセールスオフィスおよび、同社2つめとなるR&D施設もシンガポールに構築するとのこと。1つめのR&D施設はフィンランドに設置されており、ロシアおよびアメリカの開発者からなるチームにより運営されているそうだ。

同時にYotaは、アジアおよびアメリカでの販売およびマーケティングスタッフを募集中でもある。今のところのロシア本社の社員数は55名。ここでソフトウェア開発およびデザインを行なっている。

Gecklerは昨年8月にYotaに入社したそうだが、現在も積極的な採用活動を繰り広げているところなのだそうだ。ちなみにGeckler入社時の社員数は15名だったとのことだ。

以前Gecklerに会った際もYotaPhoneを見せてくれた。そのときは充電器がゴムバンドで本体にとめてあり、まだプロトタイプなのだと説明していた。しかしいよいよ正式な製造ラインを稼働させて、間に合わせ部分などないマスプロダクションに入ることとなるわけだ。

生産規模がどの程度のものになるのかについては教えてもらえなかった。しかし大量生産の目処がつけば、中国などで安価な製造ラインを構築することも可能な契約となっているような印象を受けた。製造プロセスについても、可能な限り自社の権利を確保する条件で事を進めているのだそうだ。

但し、他の製造ラインを直ちに準備するという予定はないとのこと。またシンガポール、日本、インドネシア、あるいは香港などのアジア地域よりも先に、まずロシアでの販売を開始することは決定事項であるそうだ。ただ、とくに日本からは、E-Ink画面も搭載したデュアルスクリーン・スマートフォンに対する引き合いが多くあるのだそうだ。「日本市場ではかなりの成功が見込めるのかもしれません」とGecklerは述べている。

Yota Devicesはロシアの通信会社であるYotaから、2011年12月にスピンオフした企業だ。通信会社であったYotaの方は現在、ロシア内のMegafonという通信会社と合併している。

Yota DevicesはこれまでにはLTEモデム、ルーター、ドングルなどを手がけてきている。今日までに300万台程度の売り上げをあげてきており、うち昨年の売り上げが100万台だったのだそうだ。

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(翻訳:Maeda, H)