タブを整理するワークスペースを装備したOperaの新しいブラウザー

米国時間2月25日に登場したOperaの新しいウェブブラウザーは、大量に開いたタブのカオスからユーザーを救い出すことを目指している。Operaのデスクトップ用ブラウザーの最新リリース(コードネームR2020)には、「ワークスペース」と呼ぶ新機能が導入された。これにより、ユーザーは、さまざまなコンテキストに応じてタブを整理できる。たとえば、仕事用、余暇の活動、個人のプロジェクト、調査活動、旅行の計画などといったワークスペースに分類できる。

最近では、数十ものタブを開いたままブラウザーを使うユーザーも少なくない。さらには、複数のウィンドウに渡って多くのタブを開いた状態にする場合もあるだろう。ウェブ上での検索と調査結果を、それなりに整理しておくためだ。毎日のようにPCで仕事をしている知的労働者にとっても、1つのブラウザーを仕事と趣味のブラウジングの両方に使っている約66%のアメリカ人にとっても、扱いにくいものになっていると、Operaは言う。

Operaの調査によれば、65%のユーザーが、ブラウザーの状態をもうちょっと整理したいと考えていて、60%はタブをグループ化したいと望んでいることがわかった。

残念ながら、メジャーなブラウザーメーカーは、まだこうした問題に効果的な対策を打ち出していない。ユーザーは仕方なく、独自に効率的な使い方を編み出したり、サードパーティ製のブラウザーアドオンなどを使って対処したりしている。

たとえば、ブラウザー拡張機能のOneTabを利用すれば、開いているタブをまとめて閉じて保存し、後でアクセスできるようになる。ただし、このような拡張機能はブラウザー標準のインターフェースではないので、多くのユーザーはそうしたものが存在することすら知らない。また、こうした拡張機能を使用して整理した場合、タブをどこかに保存したこと自体を忘れてしまいがちだ。そのため、保存したタブを元に戻す代わりに、結局同じページを検索し直すことになってしまう。

Operaのシステムは、開いている多くのタブを管理する手段として、ワークスペースのコンセプトを提示している。新バージョンのブラウザーでは、最大5つのワークスペースを作成し、それぞれ名前を付け、アイコンも設定できる。アイコンにはサイドバーの上部からアクセスできる。その時点でアクティブなワークスペースは、青でハイライト表示される。

リンクを右クリックして別のワークスペースで開いたり、ワークスペース間でタブを簡単に移動することも可能だと、Operaは説明している。これにより、単に整理された状態から始められるだけでなく、整理された状態を維持できる。作業中に複数のコンテキスト間を行ったり来たりする傾向のあるユーザーも安心だ。たとえば、オンラインのスプレッドシートに入力したり、仕事のメールに返信する合間に、数分間だけ個人的なメッセージや、SNSをチェックするといったことは、よくあるだろう。

「ブラウザーのタブを発明したのはOperaです。そして今日では、それらをうまく扱うために、ブラウザーのインターフェースとして何らかのサポートが必要であることを理解しています」と、OperaのPC向け製品のプロダクトディレクター、ジョアンナ・チャジカ(Joanna Czajka)氏は、今回の発表に関する声明の中で述べている。「誰もが、自分の環境をきちんとしたいと考えています。特に余計な作業なしに、そうできるのが理想です。ワークスペースを使えば、新しいツールの使用方法を学ぶ必要もなく、使い始めた瞬間から整理できるのです」。

ワークスペースは、このベータ版ブラウザーの主要な新機能には違いないが、他の追加機能により、たとえばCtrl+Tabのキーボードショートカットを使って、開いているタブを簡単に切り替えることができる。これは、macOSでのアプリの切り替え方法に似ている。また、マウスポインターをタブに合わせると、もし重複しているタブが開いていれば、それがハイライト表示されるという親切な機能も加わっている。

Operaはブラウザーの機能を革新してきたという定評がある。そしてここ最近のリリースでは、さまざまな機能の統合にも力を入れてきた。たとえば、暗号通貨ウォレットの組み込みや、VPN機能などだ。また、トラッキングのブロック機能など、プライバシーの保護に役立つツールも取り入れている。さらには、ゲーマー向けのブラウザー、Opera GXも公開した。しかし今回のリリースほど、ブラウザーのユーザーの日常的なニーズにフォーカスしたものは、これまでに見られなかった。

残念ながら最近では、ブラウザーの乗り換えは、それほど簡単ではなくなっている。マイナーなブラウザーや、ベータ版では、多くのユーザーが依存しているさまざまな拡張機能をサポートしていないことが多いからだ。

にもかかわらずOperaは、同社のブラウザーの利用者数は成長していると主張している。同社製PC用ブラウザーの利用者数は、2018年第3四半期から2019年第3四半期にかけて17%増加し、現在では月間ユーザー数で6800万人以上を数えるという。

新しいOperaのブラウザーは、ここから無料でダウンロードできる

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

Operaのデスクトップブラウザーがユーザー追跡に対する保護機能を内蔵

ブラウザーメーカーのOperaは米国時間10月7日、その主力製品であるデスクトップブラウザーのバージョン68を発表した。今回の注目は、広告主などがウェブを閲覧しているユーザーを追跡しにくくするトラッカーブロッカー(Tracker Blocker、追跡者をブロックする)を加えたことだ。それには、ブラウザーの利用をスピードアップする余禄もある。Opera自身も追跡保護と前から内蔵の広告ブロッカーによりページのロードが最大で23%速くなることを公表している。

今Operaにある広告ブロッカーと同じく、今回の追跡(トラッキング)に対する保護も、デフォルトでは無効だ。追跡保護の機能は、ここ数年広く出回るようになったEasyPrivacy Tracking Protection Listを利用している。

OperaのPC製品のプロダクトマネージャーであるJoanna Czajka(ジョアンナ・ツァイカ)氏は「トラッカーブロッカーをブラウザーの標準機能にしたかった。しかし私たちのブラウザーはすでにたくさんのプライバシー機能があり、プライバシー保護を強化したいと思ったユーザーは誰でも簡単にそれができる」とコメントしている。

追跡保護は今では広くブラウザーの標準機能になりつつあり、GoogleやそのChromeブラウザーにとっては圧力になりつつあるが、Operaは今回、スクリーンショット機能も導入した。こちらももはや珍しい機能ではないが、Operaのは完全な機能の実装になっていて、ページの一部をぼかしたり、スクリーンショットの上に文字などを描くこともできる。

opera screenshot

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

VivaldiブラウザーがAndroidにやってきた

Vivaldi(ヴィヴァルディ)は、自分のブラウザーを思い通りにカスタマイズしたいと考えている上級者向けの製品であると、自らを位置付けてきた。そうした方針のもと、なんとかデスクトップ市場での地位を確かなものにすることができた。ただこれまではモバイル領域に進出していなかった。今回のAndroid向けVivaldiのリリースにより、その状況も変わるだろう。ちなみにこのブラウザーは、元OperaのCEOだったJon Stephenson von Tetzchner(ヨン・スティーブンソン・フォン・テッツナー)氏が共同創立した会社の手になるもの。Vivaldiは、デスクトップ版の見た目、使用感、速度を維持しつつ、その強力な機能のすべてをモバイルに持ち込もうとして身動きが取れなくなるようなことは避けている。

私自身はたいていの場合、デスクトップとモバイルで同じブラウザーを使うのがいいと思っている。ブックマークが同期できることが、その主な理由だ。ちなみにVivaldiの場合、ブックマークの同期にGoogleのサーバーは使っていない。それによってトラッキングされるのではないかと心配する人もいるからだという。私が、これまでVivaldiを使ってこなかった主な理由は、デスクトップ版しかなかったこと。本当はVivaldiは、まさに私のようなユーザー向けのブラウザーだったのに。モバイル版の登場で、それも変わるはずだ。

このブラウザーのインターフェースは、全体的に非常に直感的だ。Vivaldiチームは、すべての標準的なUI(戻る、進むの各ボタン、タブの切り替え、URL入力兼検索フィールド)を画面の下部に配置している。これには感謝したいくらいだ。画面上部のアドレスバーとメニューも、もちろん利用できるが、これだけスマホの画面が大きくなっていることを考えると、ほとんどの操作が片手でできるブラウザーはありがたい。

機能について見てみると、Vivaldiは、スピードダイヤル、ブックマークといった基本をすべて押さえた上で、モバイル版ブラウザーには通常は見られないような高度なタブ管理機能を備えている。たとえば、タブのクローンを作成する機能、ページ全体、または表示領域のみのいずれかを選んで撮れるスクリーンショット機能などがある。いろいろな検索エンジンを切り替えて使うことの多い人には、アドレスバー上でのショートカットが便利だ。たとえば、「d」キーによってDuckDuckGoに切り替えるといったことができる。また、ページ内の本文だけを読みやすく整えて表示するリーダービューなど、最近のモバイルブラウザーが備えている機能は、たいてい網羅している。

モバイル版だけでなく、デスクトップ版も含めて、Vivaldiにもう少し期待したい領域は、トラッキングに対する保護機能だ。そのあたりは、最近のFirefoxのリリースが注力している分野であり、MicrosoftのChromeベースの新しいEdgeブラウザーでさえ、トラッキングをブロックする機能をデフォルトで有効にしている。少なくとも現バージョンでは、Vivaldiはまだトラッキング保護機能を標準装備していない。その点は、デスクトップ版ではそれほど問題にならない。拡張機能をインストールすることで対処できるからだ。しかしモバイル版については、Vivaldi自身の手で、もう少しなんとかしてもらいたい。

全体として、Android上のVivaldiは、乗り換えを検討する価値のある製品だ。とにかく高速で使いやすい。もしすでにデスクトップ版のVivaldiを使っているのなら、悩む必要はない。そうでなくても、試しに使ってみる価値は十分にある。ついでに、デスクトップ版をいっしょに試してみるのもいいだろう。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

OperaがTwitchを統合したゲーミングブラウザを公開

「ゲーミングブラウザって何、と思うかもしれませんね」。「Opera」(オペラ)のプロダクトマネージャー、Maciej Kocemba氏は、Opera GXを紹介するビデオの冒頭でこう語りかけている。その通りだ。私がこのコンセプトを聞いて初めに思ったのは、これはリモートゲームストリーミングのGoogle Stadiaに似た何かだろうということだった。

ゲーミングブラウザとは、少なくともOpera GXに関しては、PCでゲームを楽しむ人向けのブラウザだ。ゲームそのものの重い処理をこなすブラウザではなく、プレイ中に使うブラウザとしてシステム条件を最小限にしようとしている。

このブラウザのメインの機能はGXコントロールパネルで、ユーザーはここでブラウザに割り当てるCPUやメモリを設定できる。これにより、例えばゲーム中に「Twitch」のコンテンツをストリーミングしてもコンピュータの動作が遅くなることはない。

米国時間6月11日、E3での発表に関するリリースの中でKocemba氏は次のように述べている。「ゲームの動作は、マシンに負荷をかけることが多い。プレイ中のストリーミングではなおさらだ。Opera GXが登場するまでは、ゲームの動作が遅くならないようにブラウザを終了しなくてはならないことが多かった。我々はGXコントロールの機能により、Webの活用をあきらめなくてもゲームがスムーズに動くようにした」。

もうひとつの大きなポイントはTwitchの統合だ。ユーザーはブラウザのサイドバーから直接Twitchにログインできる。フォローしているストリーマーがオンラインになったときに通知を受けることもできる。ほかにも、ゲーム用コンソールのようなサウンドとアニメーション、カスタマイズ可能なデザインなどの特徴がある。

ギミックっぽいと思うかもしれないし、実際そうかもしれない。興味があれば、早期アクセス版を試すことができる。

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(翻訳:Kaori Koyama)

OperaブラウザのVPN機能がAndroid版アプリに帰ってきた

現在は中国企業傘下にあるノルウェー発のブラウザ「Opera」に、以前搭載されていた独自のVPN機能。買収後に一時機能が使えなくなっていたが、米国時間2月20日にAndroid版アプリにてこの機能が復活した。

Android版のOpera 51では、特の公共Wi-Fiなどの環境下で、プライバシーとセキュリティを向上させることができる。VPN機能では256ビットの暗号を利用し、ログを残したりアクティビティを保持することもない。

中国企業傘下ということで、Operaの使用に不安がある人もいるかもしれない。2月に開催されたMWCにてTechCrunchがOperaチームにこの点を尋ねると、同社は現在もノルウェーを拠点としており、同国のプライバシーに関する法律を守っていることを強調していた。

Android版のOpera 51のベータ版を試したところ、VPNの利用はとても簡単だ。セッティングメニューからスイッチをオンにするだけで、VPNが使える。

なお気をつけたいのは、VPNは利用者のプライバシーを守ってくれるが、これは地域制限を回避するためのものではないことだ(実際には可能だが)。Operaでは特定の国を選択することはできず、アメリカ/アジア/ヨーロッパの地域しか選ぶことができない。

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(文/塚本直樹 Twitter

Opera TouchではiOS上でWebサイトのクッキーをブロックできる

昨年の秋にOperaは、Opera Touch for iOSをリリースした。それはSafari on iPhoneと肩を並べる優れたモバイルブラウザーで、スマートフォンの片手操作に向けて最適化されている。今日(米国時間2/22)同社は、このアプリに注目すべき新たな機能を加えた。それは、クッキーブロックだ。これがあると、Webサイトのクッキーを受け取るようしつこく求めるダイアログを、自動的にブロックできる。モバイルではこのダイアログが全画面を邪魔してしまうこともあるから、とりわけこの機能が重要だ。デスクトップの広い画面なら、ポップアップするバナーを単純に無視するだけでもよい。

ヨーロッパのGDPRという厳しいプライバシー規則の結果、クッキーの導入はいちいちユーザーの許可が要るようになり、許可を求めるダイアログがやたら出るようになった。それを、単純に邪魔だと感じるユーザーが多い。いちいち[No!]をクリックするのは面倒だし、仕事などで特定の情報を探しているときなんかは、ひたすらうっとおしい。

クッキー・ブロックは最初11月に、Android上のOperaに登場したが、Operaにかぎらず他のブラウザーもiOSはまだだった。同社は、プロンプトをブロックするためにCSSのルールとJavaScriptによるヒューリスティクスの組み合わせを使ったそうだ。

Android上でローンチしたときOperaは、その機能を15000ぐらいのサイトでテストした、と言った。

なお、Opera Touchのクッキー・ブロック機能は、デフォルトではクッキーのセットがOKになっているから、注意しよう。

つまり、この機能を有効にすると、クッキーの許可を求めるダイアログがそもそも出なくなるから、Web閲覧の邪魔者がいなくなる。しかしCookie Blockerオプションをonにしただけでは、“クッキーダイアログを自動的に受け入れる”になってしまうのだ。

このiOS版Operaブラウザーには、そのほかの機能も多い。人によっては、SafariやGoogle Chromeよりも役に立つかもしれない。

たとえば、広告ブロックや、暗号通貨の無断採掘のブロック機能がある。またOperaの”Flow”技術により、WebのコンテンツをスマホからPCに送ることができる。でもたぶんいちばん重要なのは、スマホの片手操作のしやすさに力を入れていることだろう。

4月にローンチして以降、このブラウザーの新しい機能は23にもなった。その中には、ダークモードや、プライバシーモード、検索エンジンの選択、などの機能もある。それにより、QwantやDuckDuckGoのような、マイナーだけど特長のある検索エンジンを使える。

このiOSアプリは無料でダウンロードできる

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Operaがデスクトップブラウザーのニューデザインを開発中

ブラウザーのメーカーOperaはこれまで、“Reborn3”、略してR3と呼ばれる新たなプロジェクトをちょい見せしてきたが、今日(米国時間2/14)からはそれをベータで使えることになった。それは、同社のデスクトップブラウザーの、まったく新しいデザインだ。

今のところそれは、Operaのデベロッパーバージョンのみだが、それでも話題はいろいろある。

このニューバージョンの主な違いは、サイドバーとタブバーが同じ色になったことだ。サイドバーは、ボタンがいっぱい並んだ、よく目立つ黒いバーではなくなった。今ではそれらのボタンは、後からつけたものではなくブラウザーの一部のようだ。

今では、Webページと現在のタブとアドレスバーが一体化している。背景が白だったり、明るいテーマのWebサイトが、とても見やすいだろう。でも微妙な影があるので、あくまでもブラウザーの‘部品’であることは分かる。

右上のコーナーは、スナップショットボタンや、ブックマークボタン、自分のすべてのデバイスで現在のページを見つける“My Flow”ボタンなどなどで混雑していたが、あまりスペースを取らなくなり控えめになった。

Operaのモバイルブラウザーには暗号通貨のウォレットがあるが、これからはそれに、デスクトップのアプリケーションからもアクセスできるようになった。それは、デスクトップ上のWhatsAppと似ている。OperaはQRコードを表示するので、それをスマートフォンでスキャンする。処理はすべてスマートフォン上で行われるが、デスクトップブラウザーはモバイルのウォレットのいわばインタフェイスだ。

このブラウザーのWindowsバージョンは、macOSバージョンと同じルックスだが、Windowsボタンがコーナーにある。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

ブラウザーメーカーのOperaがNASDAQで取引開始

Operaが上場企業になった。ノルウェー拠点の同社は1株当り12ドルでIPOを実施した。取引は1株当り14.34ドル、19.5%高で始まった。同社はこのIPOで1.15億ドルを調達した。

Opera Ltd.は、今月米国で上場申請した。現在同社はNASDAQでティッカーシンボルOPRAで取引されている。

読者がこの記事を読むために使っているのは、パソコンかAndroidならGoogle Chrome、iPhoneならSafariであいる可能性が高い。Operaの市場シェアはライバルと比べるとごくわずかだ。しかし、それでも売上が立つほどこの市場は巨大なのである。

F-1書類の中で同社は、2017年の売上が1.289億ドル、純利益が610万ドルだったと報告している。

Operaを巡る会社の歴史は少々複雑だ。数年前、Operaの株主らは中国企業のコンソーシアムにブラウザー事業を 売却した。アドテック事業はOtelloという別会社を作って運営している。

今回上場したOpera Ltd.には、いくつかの製品がある—— デスクトップ・ブラウザー、複数のモバイル・ブラウザーおよび、スタンドアロンのOpera Newsアプリ。全体では、毎月1.82億人がOpera製品を少なくとも1つ使っている。

Operaにとって主要な課題は、売上の大部分が2つの検索エンジン契約——GoogleおよびYandex——から成っていることだ。この2社はOpera製品のデフォルト検索エンジンになることに対して費用を支払っている。Yandexはロシアでのデフォルト、Googleはそれ以外の国々のデフォルトになっている。

同社は広告およびライセンシング契約によっても収益をあげている。Operaを初めてインストールすると、ブラウザーにはeBayやBooking.comなど、デフォルトで様々なサイトが登録されている。これらの企業はOperaに料金を支払っている。

Operaは今後、できるだけ多くのユーザーを集めてIT巨人らに対して意味のある存在であり続ける必要がある。Operaのビジネスモデルは、ユーザー基盤と直接相関している。Operaを使う人が増えれば、会社がGoogleやYandexや広告パートナーから手に入れる金額が増える。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ブラウザーのOperaが上場申請

ノルウェー拠点のブラウザーメーカー、Opera Ltd.が米国で上場申請した。提出されたF-1書類によると、同社は1.15億ドルの調達を目標としている。

2017年にOperaは1.289億ドルの経常利益を生み、純利益は610万ドルだった。

多くの人はウェブブラウザーのOperaに馴染みがあるだろうが、会社自身は激動の歴史を経験してきた。Operaの株主らは会社を2つの実体に分割した——ブラウザーメーカーと広告運営会社だ。

現在広告会社の部分はOtelloと呼ばれている。そして中国企業の共同体がウェブブラウザーと消費者向け製品とOperaブランドを買収した。今回上場するのは後者の部分だ。

現在Operaはデスクトップパソコン向けウェブブラウザー以外に、携帯電話向けウェブブラウザーをいくつか提供している。Androidでは、Opera、Opera Mini、およびOpera Touchをダウンロード可能だ。iOSで利用できるのはOpera Miniだけだ。最近同社は、スタンドアロンのOpera Newsアプリも公開した。

Operaには全体で1.82億人の月間アクティブユーザーがいる。デスクトップブラウザーの月間アクティブユーザーが5740万人、Opera Newsのユーザーがブラウザーとスタンドアロンアプリ合わせて9020万人いる。両社のユーザー基盤にはある程度重複がみられる。

また、Operaの収入源が3つしかないことは興味深い。主要な収入源は2つの検索エンジンとの契約から来ている。デフォルト検索エンジンは、ロシアではYandex、世界のそれ以外の場所ではGoogleだ。同社のユーザー基盤が増えるにつれ、パートナーはデフォルト検索エンジンのままでいようと、さらに高く払う。

「わずかな数のビジネスパートナーが、収益の大部分に寄与している」と同社はF-1書類に書いた。「2017年、上位2社のビジネスパートナーを合わせて経常利益の56.1%を占めた。Googleが43.2%、Yandexが12.9%だった。」

それ以外は広告とライセンス事業だ。OperaのスピードダイヤルにはBooking.comやeBayなど様々なウェブサイトが事前登録されていることに気づくだろう。これらが広告パートナーだ。一部のメーカーや通信会社は端末にOperaブラウザーをプレインストールしている。同社はそこからも収益を得ている。

ブラウザー市場は非常に競争が激しくOperaはGoogle、Apple、MicrosoftといったIT巨人らと戦っている。その一方で、人々は多くの時間をブラウザーで過ごしているので、おそらくOperaのような小さなブラウザー会社でも、入り込む余地があるということなのだろう。同社はNASDAQに上場しティッカーシンボル OPRA で呼ばれる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Samsungがデータ節約型モバイルブラウザーOpera Maxを閉鎖の瀬戸際で救う

Opera Maxは、Samsungがこのモバイルブラウザーを買収したため、消滅を免れた。

このブラウザーは、初期のいわゆるデータフレンドリーなモバイルブラウザーのひとつで、のちにプライバシーのための設定が加わった。たとえばそれは、安全でないWi-Fi接続に対する防御やVPNだ。人気は高く、50万以上インストールされたが、しかしそれでも、中国企業のコンソーシアムに買収されたOperaは昨年、その閉鎖を発表した

当時の発表声明はこうだった: “Operaはこのたび、Opera Maxの開発中止を決定した。このプロダクトの価値命題は弊社のブラウザープロダクトと大きく異なり、Operaにとって別のフォーカスを表していた。したがってこれからの弊社は、弊社のブラウザーと、今後のそのほかのサービスに注力していく”。

そこにSamsungが登場し、今日(米国時間2/23)、同社がそのサービスを拾い上げ、名前を“Samsung Max”にする、と発表した。— VentureBeatの特ダネ記事だ。

Samsung Max for Androidのスクリーンショット

Opera Maxのユーザーはアップデートにより、Samsungのバージョンに移行する。そのほかのユーザーはAndroidのアプリを入手したり、Galaxy Appsのストアへ行けばよい。ただし残念なことに、Androidアプリとは言っても前のOpera Maxと違って、Samsungのスマートフォンでしか使えない。

またAmazonは、新興市場向けにはデバイスへのプリロードを計画している。それらは、アルゼンチン、ブラジル、インドネシア、メキシコ、ナイジェリア、南アフリカ、タイ、そしてベトナムの市場だ。

Samsung R&D Institute IndiaのVP Seounghoon Ohは、声明の中でこう述べている: “Samsungで私たちは、すべてのデバイスで、全体的なデータ節約とプライバシー保護にコミットしてきた。そのために今回私たちは、弊社のミッドレンジのデバイスに独自のユニークなサービスとしてSamsung Maxを導入し、スマートフォン市場でSamusungのデバイスを優位に立たせようとしている”。

SamsungがOpera Maxの買収にいくら払ったのかは、明らかでない(買収なのかも)。しかし閉鎖に追い込まれていた製品だから、高い買い物ではなかっただろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Operaのニューバージョンはユーザーのマシンで勝手に暗号通貨がマイニングされるのを防ぐ

Operaブラウザーが今日(米国時間1/3)、そのデスクトップブラウザーのバージョン50に達した。お祝いのケーキは小さなカップケーキすらないけど、でもこの最新リリースには、このブラウザーを使って暗号通貨のマイニングすることは誰にもできない、という新しいセキュリティ機能がある。

ブラウザーとJavaScriptは、コインをマイニングする効率的な方法ではないが、しかしブラウザーのユーザー数は圧倒的に多いから得られる量はすごい。しかもあなたのコンピューターとブラウザーを利用する犯人自身は、電気代ゼロだ。でも多くの場合、そうやってマイニングされるMoneroなどのコインはきわめてCPU集約的なアルゴリズムを使うので、CPUが、本来ならGPUを使うような方法と競争することになる。また、報道によると、北朝鮮のハッキング部隊はときどき、ハイジャックしたマシンを使ってコインをマイニングするそうだ。

なお、ChromeFirefoxの拡張機能にも、同様の機能がある。Operaの新しいcryptojacking対策機能は、ユーザーがブラウザーの広告ブロック機能をonにすると、自動的に有効になる。

OperaのデスクトップブラウザーのトップKrystian Kolondraはこう語る: “暗号通貨は好きだが、Webサイトが人のコンピューターを無断で使ってコインをマイニングすることは許されない。Opera 50では、人びとが自分のコンピューターのコントロールを取り戻すためのシンプルな方法を提供して、2018年の良いスタートを切りたい”。

Operaは、暗号通貨をどれぐらい好きなのか? Bitcoin, Ethereum, Bitcoin Cash, それにLitecoin用の通貨両替機能を、わざわざブラウザーに実装したぐらいだもんねー。

Opera 50のそのほかの新しい機能は、Chromecastのビデオストリーミングをサポートしたこと、そしてOculus Riftのユーザーがそのヘッドセットで360度ビデオを楽しめるVRプレーヤーを内蔵したことだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Operaがデスクトップブラウザをリデザイン中

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Operaがデスクトップブラウザの新しいビルドを開発者向けにリリースした。そして、新プロジェクトReborn(再誕生)を発表した同社にとって、これは興味深いビルドだ。このプロジェクトは全てのプラットホーム上でユーザーインターフェイスを完全にリデザインしようとするものだ。

私はこれまで数年の間、Operaをメインのブラウザとして使用してきた。ちょうど今新しいバージョンを試みたばかりだが、何よりもまずビジュアルのアップデートであるように見える。見かけは異なっているものの、中で実行される機能は同じものだ。

ボタンやタブには、新しいデザインが採用されている。それらはすべてのプラットフォーム上で同様の見え方になる。私がこの変更を気にいるかどうかはわからない、何故ならこれらの新しいタブは、macOSの上でさえWindows10のものの様に見えるからだ。ネイティブ感はない。

スピードダイアルは、目立つ影と微妙なアニメーションでリデザインされている。これは良くなった点だ。また、スピードダイアル用の新しいディフォルトの壁紙もいくつか用意されている。

あなたが私と同様にmacOS上で暗いテーマを使っている場合には、ユーザーインターフェイスのための新しい暗いテーマがあることを知って嬉しくなるだろう。それによって全てのボタンとアドレスバーが黒と濃い灰色となる。

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そして、最も興味深い変更はサイドバーだ。どういうわけか、Operaはサイドバーが好きだ。常にすべてのOperaのバージョンに、ある種のサイドバーがあった。今回は、Opera自身の実験的ブラウザであるOpera Neonから機能を借用している。

サイドバーをアクティブにして、それを常時表示しておくことができる。ブックマーク、履歴、スピードダイアルなどの通常のショートカットがそこにはあるが、簡易バージョンのMessenger.comを開くこともできる。

これは一例に過ぎず、更に多くの拡張機能があると思うが、このやり方は、ちょっとだけメッセージをチェックしたり、書き込んだりしてすぐにブラウジングに戻るためのエレガントな方法だ。長いメッセージを書く必要がある場合は、ブラウザとの間でスクリーンを分割する形でMessengerパネルを開くことができる。

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現在のOperaにもサイドバー拡張機能は入っているが、それが多くの人に使われているかどうかを私は知らない。このデザインにより、サイドバーはより目立ち役立つようになるだろう。

Operaは新機能をまず、開発者向けストリームにリリースする。このことが意味するのは、まだ不安定でベータ状態のままだということだ。しかし数ヶ月のうちに、そうした変更は一般向けOperaとして姿を表す。よってあと数ヶ月で完全なリデザインを見ることができるようになるだろう。

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(翻訳:Sako)

実験的デスクトップブラウザOpera Neon登場

ロゴブラウザは退屈になってきた。特にGoogleがChromeを立ち上げた時期にみられたイノベーションの突風の後、過去数年の間に進み方は鈍化している。私たちは、YandexBraveVivaldiといった小さなプレイヤーたちの興味深い実験を目にしてはきたが、最大手のプレイヤーたちは自身のやり方にしがみついたままだ。だが、中国企業のコンソーシアムに昨年売却されたOperaが、Opera Neonを立ち上げて変化を起こそうとしている。WindowsとMacで動作するこの実験的デスクトップブラウザで、モダンなブラウザのあり方を再考するつもりのようだ。

Neonを開いた瞬間に、普通に見かけるブラウザーとは異なっていることに気が付くだろう。(URLバーの概念は残されているものの)タスクバーやブックマークバーは存在していない。上部にタブが並ぶ代わりに、画面の右側に丸いバブルが並べられる。ブラウザは自動的にデスクトップの背景イメージを取り込んで、ブラウザの新規タブページの背景イメージとして使う。

画面の左側には、音声や動画の再生をコントロールできるサイドバーも置かれる(そこからメディアをポップアウトすることもできるので、他のタブをサーフィンしている間も視聴を続けることができる)。同じサイドバーの上には、スクリーンショットを扱うためのツールと、最近ダウンロードしたものにアクセスできるツールも置かれている。

大きくて広い画面を使っている人のために、Opera Neonでは同じウィンドウの中に2つのブラウザタブを横に並べて配置することもできる(iOSやAndroidの分割画面表示と同様のものだ)。

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私は昨日からOpera Neonを試しに使っている。今のところメインブラウザを切り替えるつもりはないが(特に今は何のプラグインもサポートされていないので)、興味深い概念の提示という役割は果たしている。例えば、私はこれまでChromeやFirefoxのサイドタブプラグインに慣れ親しんだことはないが、タブが画面の横にあっても気にしない(サイドタブに熱烈なファンがいることは認識している)。また私はNeonにも登場している、Operaのポップアウトビデオ機能も大好きだ。標準のOperaデスクトップブラウザと同じように、NeonはBlinkエンジンを使っているので動作も軽快だ。

とはいえ私にとって、ブックマークページの機能を兼ねているNeonの新規タブページを好きかどうかは微妙だ。ブックマークにアクセスするには、新しいタブを開くよりも簡単な手段が欲しいと思う。現在は、まず(そうしたくなくても)新しいタブを開き、その新規タブの中のブックマークを更に開かなければならない。もし(特にブックマークバーを介して)ブックマークに強く依存している場合には、良いやり方とは感じられず、すぐに必要以上に沢山のタブを開く結果になってしまう。また私はブックマークをフォルダで整理したいのだが、現在のOpera Neonではサポートされていない。公平を期すために言うならば、Neonはパワーユーザーのためのものであるとは自称していない(もしそうしたものを探しているのなら、Operaの元CEOによって始められたVivaldiをチェックしてみよう)。

Opera自身はNeonが「コンセプトブラウザ」であることを強調している。既存のOperaブラウザを置き換えることは意図されていない。「とはいえ、Neonに含まれる新機能のいくつかは、この春にOperaに追加されることになるでしょう」と同社は本日(米国時間12日)の発表で指摘している。

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(翻訳:Sako)

 

Microsoftが行ったブラウザーテストではEdgeがエネルギー効率最良、ラップトップを長時間使える

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かつては、ブラウザーの性能は速度で評価され、各製品がJavaScriptのベンチマークの成績を競った。しかし、スピードは今でも重視されるが、デベロッパーの関心はエネルギー効率の方が上位になっている。今は、ラップトップでWebを閲覧する人が多いからだ。でもMicrosoftが以前、同社のEdgeブラウザーは競合製品のChromeやFirefoxやOperaよりもエネルギー効率が良い、と発表したときには、おもしろい議論が湧き起こった。

そのMicrosoftが今日(米国時間9/15)は、Windows Anniversaryリリースにおける最新版のEdgeの数字を引っさげて、再びリングに戻ってきた。今回もやはり勝者はEdgeで、独自の省エネモードをonにしたOperaよりも成績が良い。Microsoftによれば、Edgeのニューバージョンは、同社のWeb閲覧シミュレーションで行ったブラウザーのテストではページのレンダリングが旧バージョンより12%効率が良い。そのほかのブラウザーも今回のテストでは性能がアップしており、やはり、ブラウザーのテストはときどきやるべきだな、と思わせる。

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今回のMicrosoftの結果では、Edgeはラップトップ上で他のブラウザーよりも23%から69%、電池寿命が長い。最近大量の、エネルギー効率関連のアップデートを行ったChromeも、FirefoxやOperaに比べると相当良い(上図)。ビデオをストリーミングした場合のテストでは、ラップトップの電池の保(も)ちがFirefoxを62%上回った。

Microsoftのテストスイートのソースコードは、GitHubで入手できる。テストはもっぱらWindows 10の上だけだから、Safariのデータはない。でもAppleは、OS X上のブラウザーの中ではエネルギー効率はSafariが最高、と主張したいだろう。

この記事が出たらOperaやMozilla、それにGoogleからきっと反論が来るだろう。そのときは、この記事をアップデートしよう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Operaのブラウザーデータをシンクするサービスからユーザーデータが漏洩、詳細を調査中

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Operaは最近、そのブラウザー事業を中国のコンソーシアムに売ることに合意したが、今週はそのサービスの一つが、サーバーをハッカーに侵入されたため、ユーザーのパスワードをリセットした。

同社によると、犯人はOpera Syncへのアクセスを獲得した。これはユーザーがブラウザーのデータや設定を複数のプラットホーム間でシンク(同期化)できるためのサービスだ。現在まだ調査中だが、初期的な結論としては、犯行によりパスワードとログイン名などのユーザーデータが漏洩したようだ。

Operaはその幅広いプロダクト全体で3億5000万のユーザーを抱えているが、その中でSyncサービスのユーザーはごく少数だ。先月の時点でアクティブユーザーが170万だったが、もっと多くのノンアクティブの登録ユーザーも、Operaにパスワード等のデータを提供している。同社はすべてのパスワードをリセットし、Syncの全登録ユーザーにメールで詳細を伝えた。

またブログ記事では次のように説明している: “パスワードはすべて(同期化のためには)暗号化され、(認証のためには)ソルトされハッシュされて保存されていたが、それでもわれわれはOpera Syncのすべてのアカウントのパスワードを、念のためリセットした”。

Dropboxが、パスワードを2012年以降変えていないアカウントのパスワードをリセットすると発表したその翌日に、Operaがやられたというニュースが飛び込んできた。Dropboxの決定は、2012年に起きたLinkedInに対する大規模なハックへの懸念が契機だ。そのときは、1億1700万のアカウントの認証情報がネット上にポストされた。

Operaの事件はそれとは無関係なようだし、ハック攻撃の対象はたった一つのサービスに限定されているようだ。しかし調査がすべて終われば、詳しい実態がさらに明らかになるだろう。

攻撃の噂は1か月前からあった。そのころはOperaが、そのブラウザー事業とプライバシーアプリと中国の合弁事業を、中国のコンソーシアムに6億ドルで売る、と発表した直後だった。そのコンソーシアムのトップQihoo 360は、ウィルス対策の企業だ。最初の合意ではOpera全体を12億ドルで売るとなっていたが、株主たちの承認が期日内に得られなかったため、新たな合意案が作られた。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Operaの無料無制限のVPN機能がAndroidにもやってきた、Wi-Fiの安全性チェック機能もあり

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数か月前にOperaは、iOS用の無料無制限のVPNサービスをローンチしたが、今日(米国時間8/24)は同じ機能をAndroidに導入する。iOSバージョンと同じく、このAndroidアプリもOperaの2015年のSurfEasyの買収に由来しており、インターネットのような公開ネットワーク上でも、安全な閲覧が可能になる。

Operaはマーケティングでも安全性を第一の売りにしており、Opera VPNを使うとあなたのトラフィックがまるでアメリカやカナダ、ドイツ、シンガポール、あるいはオランダからのようになる。地理的規制のある国などで、特殊な有料サービスに依存しなくても、インターネットへの安全なアクセスが可能になる。

このサービスには本命のVPN機能に加えて、広告の追跡をブロックする機能もある。ただしこのアプリ自体は、控えめながら広告を表示する。

“Android向けのOpera VPNアプリは、完全に無料でデータの制限がない点で、そのほかのVPNサービスと一線を画している。ログイン手続きも会員登録も必要なく、高度なWi-Fi保護機能(後述)がある”、とOperaのSurfEasy部門担当VPNのChris Houstonが今日の発表声明で述べている。

Opera VPNのセットアップは、ほんの数秒で終わる。Android本体のVPNの設定は、アプリ自身が行う。だからユーザーが設定メニューを相手にする必要はない。

さらにこのアプリには、ユーザーの現在のWi-Fi接続の安全性をチェックする機能がある。そのWi-Fiセキュリティテストにより、問題点が分かる。たぶん、インターネットに直接接続するよりVPNの方が安全だよ、というアドバイスをもらうだろう。

この機能を有効にすると、わずかにスピードが落ちるかもしれないが、それは当然の範囲内だ。このAndroidバージョンをぼくがテストした結果では、ときどき遅さがわかるけど、それほど重大な問題ではない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Operaの省電力モードが安定版リリースに昇格

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数週間前、OperaはWindowsとOS X用のブラウザーで、ノートパソコンのバッテリーを長持ちさせるための新機能を 発表した。これまでこの機能はOperaのベータリリースチャンネルのみで入手できたが、今日(米国時間6/8)から安定バージョンに格上げされた。同社によると、この新機能は(Operaの内蔵広告ブロッカーと協力して)バッテリー寿命をChrome使用時より最大50%延ばすという。

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私はOperaのベータ版をMacBook Airでここ数週間使っているが、Chromeと比べてOperaの方が明らかにバッテリーの持ちが良いと感じている。ただし50%ではないと思う。公平のために言うと、Operaはこの数字をWindows 10ノートで測定したと言っているので、システムによって異なるかもしれない。

Operaはどうやってこれを実現したのか?会社の説明によると、このモードが有効な時はバックグラウンドタブの活動を制限し、Java Scriptタイマーのスケジューリングを変えることによってCPUを目覚めさせる頻度を下げ、フレームレートを秒間30フレームに下げ、ヒデオ再生パラメータを調整してハードウェア加速されたコーデックを強制的に使用する。

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なお、OperaはOS XでのSafariに対するベンチマークは一切公表していないが、Appleも同様の技法でバッテリー寿命を延ばしているので、おそらく違いはさほど目立つものではなかったと考えれば納得できる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Operaの株主たちが中国のコンソーシアムへの$1.2Bの売却に青信号、アップデートなどは平常どおりに

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ブラウザーメーカーのOperaは中国のコンソーシアムから12億ドルで買収というプロポーズを受けていたが、株主たちの賛意が得られたため、その実現に向けての一歩を踏み出すことになった。

Operaからの今日の発表によると、発行株の90.6%および議決権の90.9%に相当する株主たちが、買収を承認した。これは同社が公式に確認する前の結果だが、最終結果がこれら以上の数字なら、会社の売却がOKとなる。さらにその後は、ノルウェーと中国の関係当局からの承認が必要になる。

これまではGolden Brickへの売却に対し一部の不満もあっただけに、今日の承認は注目すべき結果だ。グループを構成するQihoo 360は中国でいちばんよく知られているインターネット企業のひとつで、最近93億ドルで非公開企業になり、物議をかもしたこともある。また上場しているゲーム企業Kunlunは、ゲイの人たちのためのデートサービスGrindrの60%のオーナー、そして投資企業のYonglianがグループの三つめのメンバーだ。

買収の申し込みが発表された数週間後にOperaのCEO Lars BoilesenとCTO Håkon Wium Lieは本誌に、自分たちは売る決定をしていない、と語った。

Boilesenはそのときこう語った: “私はOperaに99年からいるし、Håkonは98年からだ。彼が8番目の社員、私は16番だ。二人とも、Operaは長い。2004年にはストックホルム証券取引所に上場した。だから要するに、買収云々は株主たちの決定だ。われわれの決定ではない”。

それは到底、積極的な承認とは言えない。

買収の一件でOperaのアップデートなどが頓挫したわけではない。デスクトップブラウザーへのVPNの内蔵、そしてそのモバイルアプリ、さらに広告ブロッカーなど、いずれも予定通り進行する。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Opera、デスクトップ版ブラウザーに広告ブロッカーを内蔵

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このところモバイルでの広告ブロックの話題がよく聞かれるが、デスクトップでは古くからの現象である。しかし、これまでのデスクトップ用広告ブロッカーはすべてプラグインだった。今日(米国時間3/9)Operaがこれを変えるべく、同社のデスクトップブラウザーの最新デベロッパーリリースに広告ブロッカーを標準装備した。

Operaによると、広告をブロックすることで読み込み時間は最大90%速くなる(ただし私の経験から言うと、結果はそこまで劇的ではない)。サードパーティーのプラグインではなく、広告ブロッカーを内蔵させることでさらに高速化を実現できたと同社は言っている。Operaによると、サードパーティーによるソリューションと比べて、さらに40%速く読み込まれるという。

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Operaは自らもオンライン広告会社を所有しているので、この行動がちょっとした驚きであることは間違いない。現在中国企業のコンソーシアムに買収される過程にある同社は、これはユーザーのウェブサーフィン体験を改善するために行っていることだと言っている。

「広告はインターネットの燃料であり、ユーザーのために数多くのサービスを無料にすることができる」とエンジニアリング担当SVPおよびパソコン用Opera責任者のKrystian Kolondraは言う。「しかし、われわれの最新調査によると、殆どのウェブページが、肥大化した広告と重いトラッキングのために著しく速度を落としている。われわれはこれを受け入れられない ― ウェブはユーザーである私たち全員にとてもっと良い場所であってほしい」。

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私はOperaの広告ブロッカー内蔵の早期バージョンをテストしているが、当然ながらこの機能をオンにしてサーフィンすると速くなる(私の使ったリリースは標準でこの機能がオフになっていた)。ただ、サードパーティー製プラグインと比べて、日常的利用で効果の違いを認識できるかどうかは私にはわからない。

サードパーティー製ブロッカーと同じく、Operaは広告が表示されてもよいサイトを各自のホワイトリストに追加できる(例えば、TechCrunchはすばらしいサイトなので、必ずホワイトリストに入れるべきだ)。

またOperaは、広告ブロッカーがオン/オフの時の読み込み時間を比較できるちょっと変わった機能も提供している。さらに、よく働いていることを見せるために、ブロックした広告の数を常時表示すカウンターもついている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

データ節約アプリOpera Maxの新バージョンは音楽ストリーミングのデータを50%節約

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Operaはブラウザで知られている企業だが、最近の同社はAndroid用のデータ節約アプリOpera Max に力を入れている。InstagramやFacebookのような画像の多いアプリで帯域を節約することが当初の目的だったが、今年からはYouTubeなどのサービスからビデオをストリーミングするときのデータ節約機能を加えた。そしてさらに今日(米国時間11/22)は、一部の音楽アプリもサポートすることになった。

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Opera Maxの最新バージョンでは、YouTube MusicとPandora、Slacker Radio、Gaana、そしてSaavnから音楽をストリーミングするとき、約50%のデータを節約できる。残念ながらSpotifyはないが、なにしろこれらのサービスのヘビーユーザで、キャリアの無制限データプラン(あるいはT-Mobileの後払いネットワーク)に契約していない人なら、試してみる価値があるだろう。

Operaは、Rocket Optimizerを使って音楽のストリームを最適化する。それは2013年にOperaがSkyfireから買収したデータ最適化サービスで、MP3やMP4のストリームを、効率の良いAAC+のコーデックに変換する。

なお、今の5つのサービス以外の音楽ストリーミングサービスも将来的にはサポートする、とOperaは約束している。プロダクトマネージャのSergey Lossevpromisesは今日の声明文の中で、“Opera Maxのストリーミングオーディオ最適化技術は今後も改良を続け、より多くのデータを、良い音質を維持しながら節約できるよう努める。最初は上記5つのサービスが弊社のサービス品質テストに合格したが、近い将来にはさらに多くの音楽ストリーミングアプリをサポートしていく”、と述べている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。