Operaの元CEOが仕事でWebを酷使する人向けの高機能ブラウザVivaldiを立ち上げ

Operaの元CEO Jon von Tetzchnerが今日最初のプレビューを立ち上げるVivaldiは、もっぱらパワーユーザをねらったChromiumベースのブラウザだ。Vivaldiには、マウスを使わずコマンドをタイプ入力するQuick Commandsや、ブックマークに素早くアクセスするOperaふうのSpeed Dial、ノートを取る機能、複数のタブをスタックにまとめる機能、などなどがある。

von Tetzchnerは次のように言う: “ぼくらの友だちのためのブラウザを作ってるんだ。Vivaldiは、これまでのブラウザが物足りないと感じていた人たちに、使ってもらいたい”。

[pullquote author=”Jon von Tetzchner” align=”right”]友だちのためのブラウザを作ってるんだ。[/pullquote]

歯に衣着せぬタイプのvon Tetzchnerが、1995年に共同で創業したOperaのCEOを辞めてから、3年半になる。彼は今からちょうど1年前に再登場して、Vivaldiを立ち上げた。そのVivaldiは、Operaが閉鎖したコミュニティサイトの元ユーザたちのための、ソーシャルネットワークとフォーラムだった。でも、von Tetzchnerがフォーラムだけで満足しているとは、誰も思わなかった。

von Tetzchnerは辞めてからもずっとOperaを使っていたが、OperaがPrestoエンジンを捨てて別のユーザベースを追うようになったとき、再びブラウザの戦線に戻ろうと決意した。“Operaはコミュニティと一緒に育ってきて、ユーザと一体だった。その一体感が壊された、とぼくは感じた”、と彼は言う。

チームはこれまでの1年半、Vivaldiブラウザを作ってきた。まだ初期段階のプレビューだし、未実装の機能も多いが、すでに、仕上がり状態はかなり良い。VivaldiはOperaを参考にしている部分が多く、von Tetzchnerもそのことを率直に認めるが、でもOperaはWebKit(のちにBlink)に切り替えてから、元のOperaらしさの多くを捨ててしまった。

“ブラウザに多くを望まない人のための大衆的ブラウザは、すでにたくさんある”、とvon Tetzchnerは言う。“しかしわれわれは、毎日のオンライン時間がものすごく長くて、タブを大量に開き、大量のコンテンツを相手に効率的に仕事をしたい、と思っている人たちを、助けたい”。

ブラウザのベースとしてChromiumを使うことに決めたのは、エンジンをスクラッチで書けるほどの大人数のチームではなかったためだ。MozillaのエンジンやWebKitも検討したが、Mozillaはこのところユーザ数が減ってるし、WebKitには採用する積極的な理由が見当たらない。ということでvon Tetzchnerは、安全な選択としてChromiumを選んだ。

Vivaldiのプレビューをまる一日使ってみたが、すでに相当な安定感と完成感がある。正しい路線に乗っている、と感じた。シンプルなデザインを目指しているが、遊び心もある。たとえば、開いたサイトのファビコンの色に応じてタブやメニューの色が変わる(この機能はoffにもできる)。初期のOperaのようにウィンドウの左隅にメニューストリップがあるので、ブックマークなどのツールにアクセスしやすい。

細かい巧妙な機能もすでにたくさんあり、タブにはプレビュー機能と、ウィンドウ内の自由な移動機能がある。Quick CommandsツールはAppleのSpotlightのようにキーボードから言葉を入力するのだが、実際に使ってみるとかったるいどころか、頻繁に使うようになる。Chromeに戻ったときは、それがないことを不満に感じた。

日常的に使いたいものの中では、ブックマークバーがないし、エクステンションのインストールもまだできない。ただしそのためのフックはすでにメニュー上にあるので、次のプレビューでは実装されるのだろう。

今後Vivaldiにはメールクライアントが内蔵される。まるで昔のブラウザに戻るようだが、Operaはずっとサポートしていたし、von Tetzchner自身が、メールはブラウザ上で扱うのがいちばん良い、と感じているのだ。

彼曰く、“GmailやYahoo MailのようなWebメールは、万人向けではないね。とくに、複数のメールアカウントのある人の場合は、ブラウザ上で一括してメールを操作できるのが、いちばん便利だよ”。Vivaldi自身もユーザに@Vilvaldi.netのメールアドレスを提供するが、メールクライアントはどのメールアカウントでも扱える。

Vivaldiは今、社員が25名で、von Tetzchnerの自己資金だけでやっている。今後は検索やアフィリエイトを収益源にしたいと考えているが、それらに関して明確なプランはまだない。

 

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


もうすぐWindows版Chomeのフォントがきれいになる

Googleは今日(米国時間7/17)Chromeブラウザーの最新ベータ版を公開した。そして、もしあなたがWindowsユーザーで、少なくともVista以降を使っているなら、画面フォントの見映えがよくなる。これは、Chrome 37 Betaが、MicrosoftのDirectWrite APIをサポートしたため ― 最近のスクリーン上でフォントの見え方を改善するテクノロジーだ。

実に長い間、Googleはこれをサポートせず、代わりにWindowsのグラフィック・デバイス・インターフェース(GDI)を使用してきた ― 1980年代半ばのテクノロジーで、液晶ディスプレイはまだはるか彼方で、コンピューターもずっと遅い時代だった。

ユーザーは以前からこれを切り換えるようGoogleに要求してきたが、、「大幅なアーキテクチャー変更と、Chromeのフォントレンダリングエンジンの改訂が必要だった」ため、開発チームにとって最優先課題ではなかったのだろう。

新バージョンは、サブピクセル・フォントスケーリングもサポートしてフォントサイズ間のスムーズなアニメーションを可能にした他、超高解像度ディスプレイでのタッチイベントの対応も改善された。

新しいフォントレンタリングシステムがこのリリースの目玉だが、GoogleはHTML5の <dialog>要素も追加し、デベロッパーはウェブアプリ内でダイアログボックスを作れるようになった。他にも、Web Cryptography JavaScript API ― デベロッパーはセキュアなウェブアプリを作りやすくなる ― や、CPUのコア数、ユーザーの優先言語を知る方法等、いくつかの開発機能が追加された。

さらにGoogleは、嬉しいことに最も厄介なHTML機能の一つを無効化した。showModalDialogだ。使っているサイトは殆どないが、ユーザーがダイアログを操作するまで画面を独占し続ける代物だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Google Chromeのデベロッパー版に64ビット版登場―安定性、セキュリティー、パフォーマンスの改善へ

現代の主要OSはすべてネーティブに64ビットCPUをサポートしているし、多くのアプリにも64ビット版がある。しかし全般的にみてブラウザはこの動きに遅れているFirefoxの非公式版には64ビット版が存在するが)。

しかし今日(米国時間6/3)、Googleは実験的なDeveloper版とCanary版でChromeのWindows向け64ビット版をリリースした。おそらく今年中に一般向け安定版にも64ビット版が登場するものと思われる。Macの64ビット版についてのGoogleの対応は現在のところ不明だ。

これまで長いこと「ブラウザを64ビット化してもさしたるメリットはない」という主張が優勢だった。しかし今日のリリースでGoogleがそうは考えていないことが明確になった。GoogleのWill Harrisはリリースにともなうコメントで「64ビット版には、速度の改善など数多くのメリットがある」と述べている。

64化によって最新のプロセッサ、コンパイラの最適化、命令セット、呼び出し方法が利用できるようになる。また関数のパラメータのレジスタへの受け渡しも高速化される。これにより、特にグラフィックス、マルチメディアの処理ではパフォーマンスが平均で25%も改善された。

またGoogleによれば64ビット版のChromeは32ビット版に比べてはるかにクラッシュしにくい。特にレンダリング・プロセスのクラッシュ率は半減したという。

セキュリティーも重要な改善点だ。64ビットアプリはWindows 8で採用されたHigh Entropy ASLRのようにプログラム中の重要なデータをメモリのあちこちにランダムに保持し、ハッカーが容易にアクセスすることができないようにすることによって侵入を防止する手法を利用できるという。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


新興市場やモバイルで人気のMaxthonブラウザ, Linuxバージョンが出る

MaxthonのクラウドブラウザがLinuxに登場した。それはMaxthonのユーザからのリクエストが多かったためだが、最近のLinuxはスピードが向上したためでもある、と同社のVP Karl Mattsonは言っている。

“ここしばらくLinuxから遠ざかっていた人は、もう一度見てみるべきだ。とても良いプロダクトになってる。Linux版を求めるメールが、日に日に増えてきた”、とMattsonは言う。

彼によると、Maxthon for Linuxには、新しいオペレーティングシステムへの最初の実装には導入しないような重要な機能も実装している。それらは、”Magic Fill”(メアドなどの自動入力)、AES 256クラスの暗号化パスワード、ユーザアカウントのプロンプト、マウスジェスチャ(マウスジェスチャによるコマンド)、などだ。

Maxthon for Linuxは、複数のプラットホームをカバーするという同社の基本戦略の一環でもある。これまではひたすらモバイルに注力してきたが、最近ではWindows用のデスクトップブラウザをリリースした。Mattsonによると、今後も、ブラウザのアップデートやコンテンツのパートナーシップにおいてデスクトップユーザを必ず視野に入れていくそうだ。

このところ企業ユーザや個人消費者におけるLinuxの採用が増えている要因は、Windows XPのサポート終了や、古いハードウェアとの互換性の良さ、そして最近のLinuxはとても使いやすくなってるためでもある。Mattsonによると、ロシアなどMaxthonの重要市場である新興市場でとくにLinuxの人気が盛り上がっている。Maxthonブラウザのこのところの各月の‘ユニークデバイス’は1億台、その4大市場は中国、合衆国、ロシア、そしてインドだ。

Maxthon for Linuxは今後のバージョンで各国別のローカライゼーションをより強化する。とくに、Yandexとパートナーしているロシアでは、都市別のローカライゼーションも行っている(サンクトペテルブルグ、モスクワなど)。たとえば、ブラウザ上のタクシー呼び出しサービスは、ユーザの現在位置対応になっている。上の四大国に次ぐMaxthonブラウザの今後の重要市場は、ブラジルとインドネシアだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Google ChromeがUIをアップデート―「新しいタブ」が新しくなった

GoogleはChromeのデベロッパー版で「新しいタブ」のデザインを変えたものの、安定版に採用することなくこの春に撤回していた。しかし先週、GoogleはChromeの一般向け安定版に新しい「新しいタブ」デザインが導入されると発表した。 そして実際今日(米国時間10/1)、新デザインの公開が始まった。読者のところにまだアップデートが来ていないとしても、もうすぐ来るはずだ。

Googleは「新しいタブ」ページのデザインをアップデートしようと去年の12月からテストを繰り返していた。 当初yGoogleは「もっとも頻繁に訪問するページ」へのサムネールの表示を8個から4個に半減させ、その上に大きなGoogle検索窓を設置した。しかしこの変更は極度に不評だった。今回のアップデートではGoogleはユーザーの声に耳を傾けてサムネールの数を8個に戻している。

新デザインではブックマークバーに「アプリ」というタブが追加されだ。これにともなって従来「新しいタブ」ページにインストールしたアプリをランチャー形式で表示するよう設定できたが、この機能は廃止された。今後はアプリのランチャー・ページを表示するにはブックマークバーの「アプリ」ボタンをクリックすることになる。

またページ下部の「最近使ったタブ」メニューも廃止された。新デザインではユーザーは右上隅のメニュー(三本の横棒のアイコン)を開き、「最近使ったタブ」を選択する。

デベロッパー版でテストされた新デザインに不満だったユーザーは今回の新デザインもあまり喜ばないかもしれない。Googleは「頻繁に訪問したサイト」の表示数では妥協したものの、巨大なGoogleのロゴと検索窓には固執した。その結果、サムネールはずっと小さくなった。背景が白地のウェブサイトの場合、一見してはどれがどのサイトだか判別しづらいので、サムネールの下部の小さなファビコンに目をこらさねばならない。

「新しいタブ」にわざわざ大きな検索窓を設置したのも少々奇妙だ。Chromeは当初からアドレスバー兼用のオムニボックスで検索ができることをセールスポイントにしたはずだ。

ただし、8月にChromiumにこの新デザインをを導入した(ChromiumはChromeのオープンソース版)のGoogleの説明によれば、「新しいタブ」に検索窓を導入することによって検索結果の表示をスピードアップすることができると説明していた。実際にそのとおりかどうか各自で試していただきたい。このアップデートが適用されると、Chromeを起動したときにそのことを知らせるポップアップが表示される。このメッセージは「新しいタブ」ページの右下隅のリンクをクリックすると再度表示できる。

また「新しいタブ」ページの右上にはGoogle+、Gmail、Google+の通知、アプリ・ランチャーへのリンクも追加されている。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Chrome 29がリリース: Android用はWebRTCをサポート, デスクトップはサイト提案を改良

ふつうどおりのアップデートサイクルとしてGoogleは今日(米国時間8/20)、同社のChromeブラウザのバージョン29をリリースした(Mac, Windows, Linux, Chrome Frame)。サプライズは何もないが、安定版のアップデートによくあることとして、小さなアップデートがいくつかある。まずデスクトップでは、URL入力と検索入力を兼用するChrome独特のOmniboxが、ユーザが最近訪れたサイトも参考にして提案をするようになった。

Omniboxのこの新しいアルゴリズムについてGoogleは、“よりタイムリーでそのときの状況によく合った提案ができる”、と言っている。

Macのユーザは、Chrome 29 for Macが、Chromeバージョン28からの<リッチ通知>機能をやっとサポートしたと聞いて嬉しいだろう。“これからはあなたのアプリケーションやエクステンションで起きていることがすぐに分かるようになります”、という次第だ。

デスクトップのもう一つの新機能は、ブラウザの設定を数クリックでリセットできることだ。楽しいエクステンションをたくさん導入しすぎたときの掃除などによい、という。リセットするとブックマークやテーマやアプリケーションはそのままだが、エクステンションはすべて削除される。

今回のアップデートで、ChromeのAPIも新たに増えた。その多くは、今年初めにベータチャネルで紹介されていたものだ。

WebRTCがAndroidに

Chrome 29 のいちばん重要なアップデートは、AndroidバージョンがWebRTCをサポートしたことだろう。プラグイン不要でビデオやオーディオの高速伝送を可能にする、今や人気者の機能だ。これでデベロッパにとっては、モバイルのWebRTCがいわば標準機能になるから、その採用も短期間で広まるだろう。なお、GoogleがWebRTCで実装したビデオチャットアプリケーションの例がここにある。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


仮想デスクトップで使うブラウザSpikes, 企業のセキュリティをより確実に

企業のネットワークのマルウェアは、その大半がブラウザから来るSpikesのCEO Branden Spikesは、ブラウザを仮想化し、リアルのデスクトップから分離して使えば、それらのほとんどを防げる、と考えている。その、WebKitを使っているブラウザは、オンプレミスまたはクラウド上の仮想化環境で動くが、外見はGoogleのChromeによく似ている(ただしURLバーがタブの上にある)。

以前はSpaceXやPayPalのCIOだったSpikesは、ユーザはこんなツールを待望していたのではないか、と語る。今のユーザはたしかに、リモートアプリケーションという概念には慣れている。しかし現状では、ブラウザをリモートデスクトップで使うことは、とくに対話性の濃厚なサイトの場合、快適な体験とは言えない。

Spikesのチームによると、同社はブラウザの使用感をネイティブのアプリケーションと変わらぬものにすることに、とくに力を入れている。そのためにSpikesはテキストをPNGにエンコードし、ビデオはH.264に切り替える。これによってレイテンシが最小になり、YouTubeのビデオだけでなくブラウザ上のゲームでも遅れを感じずにプレイできるという。

Spikesを使うためには、まずソフトウェアをダウンロードしてから自分のアカウントでサインインする。するとブラウザが自分のデスクトップで立ち上がる。ブックマークなどの個人化データは、当然恒久保存される。タブのコンテンツのメニューや、立ち上げ時に複数のタブを開くなど、これまでのブラウザにない機能もある(後者は今のブラウザでもできるが、機能として強調されていない)。そして、Spikesを使おうと決めた企業は、自社用のSpikesを心ゆくまでカスタマイズしてもらえる。

今はOS X用クライアントを準備中だが、そのあとはモバイルアプリをローンチする。“Windowsマシンだけでネットワークのセキュリティを確保することは不可能”、とSpikesは言う。

当面Spikesは企業顧客の開拓に力を入れるが、長期的には消費者分野への進出も考えている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Mozillaからの企業や広告業界への要求: 消費者のプライバシーを犯さない個人化技術を採用せよ

Mozillaが今進めているプロジェクトが完成すると、ブラウザがユーザのすべての関心事のリストを収める中心的なリポジトリになる。今日(米国時間7/25)Firefoxブラウザの非営利の母体的団体Mozillaは、多くのWebサイトで個人化が進んでいるが、しかしそのために、“ユーザが知らず知らずのうちに自分の個人情報その便利な機能のいわば代価として払っている場合が多い”、と論争を挑んだ。個人の関心グラフをオンラインで多くのベンダと共有するのではなく、Firefoxのやり方ならユーザの閲覧履歴を見るだけで趣味や関心事を見抜ける、と。

Mozillaは前にもこのアイデアを提唱したことがあるが、今日の提案はMozillaが広告業界と、クッキーやDo Not Trackトラッキング拒否)の取扱いについて長らく議論している最中に行われたのだ。

この提案は、ユーザが、自分が訪れたWebサイトと自分の関心を共有する場合は、それを明示的かつ透明に(==自分に分かるように)行われるべきだ、という主張に基づいている。Webサイトは、ユーザの関心事に関する個人プロファイルを密かに勝手に作らなくても、個人化は十分にできる。そのような個人化なら、ユーザがそのサイトを初めて訪れた場合でも可能だ(閲覧履歴が見られるならば)。

“Web上の対話的な活動に個人が明示的に参加することによって、欲しいものを容易に得られるようになるべきだ。その参加の仕方も、ユーザに見えない楽屋裏部分があるのではなく、その全体が明示的に定義されていなければならない”、Mozillaの企業および法務担当SVP Harvey Andersonが、今日そう書いている。“Webサイトのコンテンツの個人化とそれに関連したイノベーションはすべて、ユーザの体験の質を上げるものでなければならない。そのためには、個人化を行おうとする側が消費者に、彼/彼女にどれだけの個人情報を公開する意思があるかを問う、明確なオプションを提示すべきである。サイトは、それに基づいて、もっとも適切なコンテンツやサービスをユーザに提供するものでなければならない”。

Mozillaはこの考え方の実装を目下実験中だが、誰もが利用できる公式の実装が提供されるのはまだまだ先のようだ。Mozillaがこれについて初めて語ったときにはしかし、Webサイトはユーザの個人的情報を勝手に記録すべきでないし、どんな情報を共有するかしないかはユーザ側が完全に決められるべきだ、と述べていた。しかしそのことを、企業の善意と良心と良識にだけ依存して実現するのは、とても難しいだろう。

しかし当面Mozillaは、とにかくこの問題について会話を始めよう、という姿勢だ。広告業界もMozillaには一目置いているから、会話ならそんなに難しい課題ではないと思われる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


次世代Firefox v.25のデザインはChrome風―メジャーアップデートのNightly版公開へ

数日前、MozillaのFirefoxエンジニアリング担当副社長、Jonathan Nightingaleは私の取材に対して新しいFirefoxを説明し、「もうこれはブラウザとは呼べないかもしれない」と述べた。

Nightingaleは、「ブラウザというのはすでに語感が古臭い。ユーザーはブラウザで以前ほどウェブサイトをブラウズしない。ブラウザは高度なウェブ・アプリを動作させたりソーシャル・ネットワークにアクセスしたりする手段としてもっぱら使われている」という。つまり開発者はブラウザの利用法の大きな変化に対応して、ブラウザのあるべき姿を考えなおさねばならないということだ。

コードネームはAustralis:タブは角丸に、機能は単純に

Mozillaの未来型ブラウザ計画はAustralisと呼ばれている(Mozillaはプロジェクトのコードネームに星の名前をつけるのが好みのようだ〔タニア・アウストラリスはおおぐま座の連星〕)。このプロジェクトの成果は近くFirefoxのNightly版v.25として公開される。その後、Firefoxの通常のリリース・チャンネルで公開され公開され、最終的には安定版での公開となるはずだ。

ただしNightingaleによればこのバージョンが安定版として公開されるまでにある程度時間がかかるかもしれないという。

冒険をいとわないユーザーならMozillaのあまり知られていなUX部門から開発途上版をダウンロードしてインストールできる(ただしその結果クラッシュするのはもちろん、HDDがずたずたになるなどの事態が起きても自己責任で)。

ではAustralisとは何か? 従来のFirefoxよりGoogle Chromeに似ているというのが第一印象だ。 現在のAustralisのテーマは角を丸めたタブでその下にURL窓、検索窓、各種アイコンと並ぶ。右端は三本の横棒のアイコンの設定オプションだ。

Nightingaleによれば、Australisのコンセプトは「できるかぎり高機能化すると同時に操作をできるかぎり単純化する」ことだ。このため開発チームはユーザーが実際にブラウザをどのように操作しているか詳しく観察した。新デザインは明快で直感的になっているという。たとえば、現在のデザインでは選択されていないタブは枠も表示されず、アイコンだけを残して背景に溶け込んでしまう。Chromeでどんどんタブを開いていくとやがてタブの表示幅が狭くなりすぎてアイコンも見えなくなってしまうが、Australisではタブの最小幅が設定されており、タブの数が表示の限界を超えるとタブ・バーがスクロールできるようにした。

AustralisのUIテーマが安定版に実装されるのは10月以後になるということだが、 Nightingaleは「現在公開されているバージョンもAustralisのデザイン・コンセプトの影響を受けている」と強調した。「読込中止、読込、再読込」がひとつのボタンに統合されたのもその一例だという。

またこうした新デザインはAndroid版Firefoxにも用いられている。このアプリは4000万ダウンロードを記録しているという。念のために付け加えるとMozillaは現在でもiOS版を諦めたわけではない。しかしAppleの現在のApp Storeの約款ではMozillaとしてiOS版をリリースすることはできないのだという。しかしMozillaチームはブラウザ以外の分野でのiOSアプリの開発を考えているようだ。

カスタマイズ

Australisの単にUIデザインの改良だけではない。ルック&フィールを含めたブラウザのカスタマイズの方法も大きく変わる。Mozillaは現在多様なカスタマイズ・ツールを提供しているが、必要なツールが探しにくく、使いやすさも高いとはいえない。MozillaのGavinSharpは私の取材に対して「ここでの目的はユーザーがそれぞれのニーズに合わせて簡単にカスタマズでできるようにすることだ。しかしせっかくのカスタマイズ機能もユーザーが存在に気づかなければ意味がない。われわれはユーザーがFirefoxのほとんどあらゆるパーツを自由に削除、追加、配置できるようにし、またそのカスタマイズ機能を今までよりユーザーの目につきやすいようにすることにした」と語った。

もちろん未来のブラウザを作るにはデザインだけでは足りない。MozillaではユーザーがSocial APIのようなツールをどのように利用しているか詳しく調査している。またパフォーマンスの改善のためにはOdinMonkeyやasm.jsのプロジェクトを実施している。

とはいえ、Australisが公開されたときにユーザーがまっさきに気づくのは新デザインだろう。率直に言ってChromeとの類似を否定するのは難しい。この点をめぐっては間違いなく賛否の論議が巻き起こるに違いない。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Google調査レポート:モバイル環境からのウェブ閲覧速度は12ヵ月前比で30%向上

この12ヵ月でモバイルデバイスからの閲覧速度が飛躍的に向上しているようだ。Googleのレポートにデータが記載されている。それによれば平均的な読み込み速度ではデスクトップ環境とも同様のレベルに達している。1年前と比べると30%の高速化がみられるそうだ。ちなみにデスクトップの方は、12ヵ月前との比較で、さほどの速度向上はみられない。但し、この12ヵ月でウェブページのサイズが平均で56%重くなっているというデータもあり、それを考慮にいれればなかなかのことであるとも言える。

このデータは、Google Analyticsのサイトの速度レポートから集めたものだ。データをGoogleに送信するかどうかはオプトインで選択するようになっている。非常に多くのサイトがGoogle Analyticsを利用しており、今回のレポートについても全体的なウェブ動向の実態を反映するものだということができよう。

モバイルでの速度が向上したのは、ブラウザ性能の向上、デバイス自体のパワーアップ、さらにLTE/4Gネットワークの普及によるものということのようだ。1年前の調査ではモバイルからのブラウジング速度はデスクトップの1.5倍ほどということになっていた。

ところで、ページの読み込み速度がもっとも高速だったのは日本だという結果が出ている。続くのはスウェーデン、ポーランド、そしてアメリカという順だ。デスクトップについても日本とスウェーデンがリードしており、それにカナダとアメリカが続いている。

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(翻訳:Maeda, H)