グーグルの検索結果からFlashを使っているサイトが消える

Flash(フラッシュ)の死が言われるようになってから長い年月が経つ。今でもまだそれは生きている。もう存在しないという説もあるが、最近の1カ月で迷子のようなFlashビデオやウィジェットをまったく見なかった人はいないだろう。その終わりを早めたいGoogle(グーグル)はこのたび、当然のような手段に出た。それは「ないふりをする」ことだ。

Googleは年内に、Flashを使っているコンテンツを検索結果に出すのを止めることを明らかにした。まともなサイト管理者なら誰もがそれを使わなくなってから何年も経つのに、今さらなんでそんなことをするのだろうと思うかもしれない。その答えは「昔のコンテンツがまだたくさん健在だから」だ。おそらくGoogleはウェブのロングテールに、その長い尻尾を巻き上げる機会を与えたいのだ。

Flashが検索に表示されなくなると、Flashを使っているサイトは完全に無視される。Flashを使っている店舗やビデオ、ゲームなどはすべて、Googleのクローラーがスキップする。それでも頑張ってFlashを使ってるサイトは、検索結果で下位に表示されるだろう。

関連記事:Adobe、2020年末でFlashのサポートを終了と発表

とはいえ、Flashを使っているサイトは最近少ないから何も気づかない人が多いかもしれない。それにメジャーなブラウザーはすべてデフォルトでFlashをブロックする。Flash本家のAdobeでさえ、見限った。

本当に良質なゲームがFlashを使っていて、どうしてもそれをプレイしたければ、それらを直接検索すればいい。そんなゲームを集めているようなサイトは、Googleの検索でも目立つように努力しているからだ。例えば「cool old flash games」(クールな昔のFlashゲーム)などで検索すれば上位に出てくるだろう。

これでやっとFlashも終わりか?そんなことはないだろうけど、今や生きてるとは言えない。でもFlashの墓の画像は、まだあと何度か使われるかもしれない。

画像クレジット: Bryce Durbin

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AWS S3の膨大な公開データを検索できるQuilt Dataが脱ステルス,無料利用も可

Quilt Dataを創ったKevin Moore(ケヴィン・ムーア)氏とAneesh Karve(アニッシュ・カーヴ)氏はこれまでの4年間、AWS S3のストレージ上にある大量のデータを素早く検索するプラットホームの構築に努めてきた。それはデータサイエンティストたちにS3のバケット内にデータを見つける方法を提供し、さらにそのデータを企業が利用できる形にパッケージすることが目的だ。米国時間9月19日、同社は無料のデータ検索ポータルとしてステルスを脱し、その企業向けサービスを提供するだけでなく、S3の23のリポジトリに存在する3.7PB(ペタバイト)の公開データへの貴重なアクセスを提供する。

それらの公開データに含まれるのは、一般的に利用できるAmazonのレビューのデータや衛星画像、およびそのほかの価値ある一般公開情報だ。使い方はそのほかの検索エンジンと同じくクエリを入力するだけだが、それはウェブや企業のデータリポジトリを検索するのではなく、AWSのS3ストレージに結果を見つける。

検索結果には、探していたデータだけでなく、データサイエンティストたちが機械学習のモデルの構築のために使う標準的なワークスペースであるJupyterノートブックなど、そのデータに関する情報も含まれる。データサイエンティストたちはこれを、自分の機械学習モデルを作るためのベースとして利用できる。

公開データには100億あまりのオブジェクトも含まれ、データサイエンティストにとってはありがたいリソースだが、Quilt Dataがこのデータのアクセスを提供するのは純粋な愛他主義からではない。それはQuilt Dataのプラットホームにできることを広くいろんな人に見せたいからであり、それによって企業に同社プロダクトの商用バージョンを使ってもらいたいからだ。

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Quilt Dataの検索結果と見つかったデータに関するデータ(画像提供:Quilt Data)

Quilt Dataは無料で利用できるが、Amazon Marketplaceで継続購入してもいい。その場合の料金はS3の1つのバケットにつき月額550ドルだ。優先的なサポートやカスタマイズ、教育・研修などのサービスが付随するエンタープライズバージョンもある。こちらは、S3の1つのバケットにつき月額999ドルだ。

同社は2015年に創業され、Y Combinatorの2017年夏季を受講した。これまでY CombinatorやVertex Ventures、Fuel Capital、Streamlined Ventures、そしてそのほかの匿名の投資家から420万ドルのシード資金を調達している。

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グーグル検索で映画やテレビ番組を調べると個人化されたお勧めが出る

これからはGoogle(グーグル)の検索が、次のお楽しみを見つける手助けをしてくれる。同社の米国時間9月5日朝の発表によると、お勧め作品を個人化するその新しい機能は、テレビ番組とムービーの両方を対象とし、そのコンテンツを見られる場所を教える。

今でもGoogleのウェブ検索には、テレビ番組や映画に関する情報のありかを教える機能があるが、今回はその拡張だ。

すでにGoogle検索でテレビ番組や映画のタイトルを検索すると、検索結果の上部に「Knowledge Panel」(知識パネル)というボックスが出てその概要や格付け、レビュー、キャストなどを見られた。そして2017年の春には、それらの作品がストリーミングされているところや、購入できるところを教えてくれるようになった。

でも今度のお勧め機能は、特に見たいものが決まってないユーザーが、検索欄に「面白いテレビ番組」などとタイプするユーザーが対象だ。それから「Top picks for you」(お勧め作品集)のカルーセルでスタートボタンを押し、お気に入りのテレビ番組や映画を格付けすると、Googleはあなたの好みを理解する。

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また、今自分が会員になっているサブスクリプションを指定すると、お勧めをさらにカスタマイズできる。それらは、Netflix、Hulu、HBO GO、HBO NOW、Prime Video、Showtime、Showtime Anytime、CBS All Access、Starzなどなどのサブスクリプションサービスだ。

米国の場合は、ケーブルテレビや衛星放送のサブスクリプションも指定できる。また番組や映画をiTunesやPrime Video、Google Play Movies & TV、そしてVuduなどのマーケットプレースや、ABC、Freeform、Lifetime、CBS、Comedy Central、A&E、Historyなどのネットワークアプリでレンタル、購入、または無料ストリーミングできることもわかる。

各作品の格付け評価は、デートアプリのTinderみたいにスワイプで行う。左スワイプは「好き」、右なら「嫌い」だ。どちらも指定しなかったら、知らないとか、意見があるなどの意味になる。

そうやってGoogleにあなたの好みに関するデータを与えたら、次の検索からは自分の好みに合ったお勧めが提供される。

Googleは「この情報はお勧め機能だけが利用し、広告主に渡されることはない。あくまでも人びとが求める情報を提供することが、Googleの究極の目標である」とコメントしている。

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さらにまた、「80年代のホラー映画」とか「登山に関する冒険アドベンチャー」といった具体的なリクエストもできる。内容はわかっているけど題名を思い出せない映画を、ばっちり見られるだろう。

検索の結果は最初は提案作品のリストだが、どれかを指定すると、それをどこで見られるか買えるかなどが分かる。

映画やテレビ番組を見つけるためにGoogle検索を利用する人がとても多いことを、同社は検索の上位項目のデータからよく理解している。今度から同社は、各個人の好みまで知ることになる。

この新しいお勧め機能は、米国のモバイルユーザーを皮切りに本日から提供される。

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中国検索大手Baiduが上場以来初めての四半期損失を計上

【抄訳】
中国のGoogleと一般的に思われているBaidu(百度)は5月16日に、本年第1四半期(1〜3月)の決算報告を発表した。近年同社は人工知能などの次世代技術への支出が多く、その成果がマスマーケットにまだ届いていないので、それはあまりうれしくない結果だ。

同社は、3月31日に終わる四半期に4900万ドル(約54億円)の損失を計上し、それは2005年に上場した同社の初めての損失の四半期になった。同社の前年同期の純利益66億9000万人民元(約1062億円)に対し、今四半期は3億2700万人民元(約52億円)の純損失となっている。

Baiduは中国最大の検索サービスで、PC時代には巨額の広告収入を獲得した。しかし消費者の関心が、リコメンデーションによるコンテンツ発見など、新形式のモバイルサービスに向くに伴い、Baiduの魅力は薄れた。

決算報告は、2005年以来同社に奉仕してきた検索部門の上級副社長を務めるXiang Hailong氏が辞めたことを、発表している。この巨大検索企業は今や、メインの事業を検索ではなく“モバイルビジネス”と称している。

Baiduの売上は241億人民元(35億ドル、約3830億円)で、前年同期比では15%増加した。

【後略】

画像クレジット: Bloomberg/Contributor

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Google、画像検索にLensを適用し、画像の公告活用を推進

Googleのアナウンスによれば、AIを活用したLens技術を画像検索で利用できるようにしたそうだ。検索したイメージ写っている物の情報を入手して、買い物の際に役立てることができるようになるとのこと。たとえば格好良いリビングルームの写真には、おそらく素敵なソファも写っていることだろう。そのソファに関する情報(購入できる場所など)を教えてくれるようになるのだ。

Pinterestを使っている人には、Google検索がPinterest風の機能ももつようになったのだといえばわかりやすいかもしれない。

Google Lensが生成した写真上の「dot」や、あるいは気になるものを手動で囲んで指定したエリアをタップすれば、Google検索が、指定したアイテムの関連情報を検索してくれるようになている。類似の画像、特定アイテムのウェブページ、ないし指定アイテムが写っている映像などを検索してくれるようになる

利用範囲はショッピングにとどまらない。写真に写ったランドマークや動物、あるいは旅行予定地についての詳細情報を得たりするのにも役立つはずだ。

さまざまな活用シーンが考えられるとは言っても、もちろんGoogleの主目的はグッズについての情報を提供することだろう。Googleの公告主のページへ閲覧者を誘導できる可能性も増えるわけだ。Pinterestの成功にあやかろうと考えているのだろう。

Pinterestは先月、月間アクティブユーザーが25%増加した旨をアナウンスしている。上場に向けて加速中ともいえる状況だ。Pinterestの利用者は、ファッションや家庭用品、旅行プランなどの情報を得て、Pinterestから商品やサービスを購入をする頻度を高めているらしい。公告主のプロダクトに、興味をもってもらえる仕組みも強化しているところだ。たとえば今年になってからは、公告製品のプロモーションビデオなども流すようになっている。

さらにPinterestは、1週間前に製品購入を便利にするための機能を増強した旨をアナウンスしている。テスト段階において、Pinterestからの製品ホームページへのアクセスが40%も増加したのだそうだ。

FacebookおよびInstagramは、次々にクライアントを販売店のサイトに送り込みつつある。またAmazonも広告ビジネスへの参入度合いを深めつつある。Googleもまた、公告主サイトへのクリックスルーレートを高めるなどの企業努力が期待される時期となっているわけだ。

画像検索でのLens活用は、まずアメリカにおける英語を利用するモバイルユーザー向けに公開したとのこと。他の国および言語へのサポートも広げていく予定であるとのことだ。

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(翻訳:Maeda, H

GoogleのGitHub競合製品Cloud Source Repositoriesが検索機能を大きく改良

Googleが今日(米国時間9/19)、最近再び立ち上げたGitベースのソースコードリポジトリ Cloud Source Repositoriesのアップデートを発表し、とくに検索機能が大幅に改良された。この新しい検索機能はGoogleの技術者たちが毎日使っているツールをベースとし、今日からCloud Source Repositoriesのベータリリースで提供される。

かなり前からインターネットを使っている人なら、Google Code Searchをご存知だろう。これを使ってインターネット上のオープンソースのコードなら何でも検索できたが、残念ながら2012年に閉鎖された。今度の新しい機能はそれの復活ではなくて、自分の(もしくは会社の同僚の)コードしか検索できない。でもそれはGoogle自身の検索に劣らず高速で、正規表現などの高度な検索機能もある。

またJava, JavaScript, Go, C++, Python, TypeScript, Protoで書かれたコードに対しては、検索で見つかったものがクラスか、メソッドか、列挙型か、フィールドか、というタイプ情報も返す。

Googleは、コードの検索をローカルにやるのは、古いコードも検索されてしまうので良くない、と主張している。

さらにGoogleによると、GitHubや(Atlassianの)BitbucketにあるコードをCloud Source Repositoriesにミラーできる。検索だけのために、そんなことをするデベロッパーがたくさんいるとは思えないが、でもGoogleにとってはユーザー獲得の手段になるだろう。この世界はGitHubの独壇場だから、何もしなければ単なる負け犬になってしまう。

Cloud Source RepositoriesのプロダクトマネージャーRussell Wolfが、今日の発表声明で書いている: “重要な利点は、ユーザーのすべてのリポジトリをCloud Source Repositoriesにミラーないし加えておくと、一回のクエリーでそれらすべてを検索できることだ。それは、小さなウィークエンドプロジェクトでもよいし、Googleのような巨大なコードベースでもよい。しかもそれは速い。一瞬で答が得られ、前の検索機能に比べると大違いだ。そのため、検索でコーディングが中断しない。インデクシングも、超速い。新しいコードを加えたらすぐにそれが検索対象になり、つねに最新の検索ができる”。

画像クレジット: TechCrunch

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Google、検索テクノロジーを企業に提供へ

Googleにとって最初のハードウェア製品ラインの一つは、検索アプライアンスだった。企業のファイアウォール内にGoogleの検索ツールを持ち込む特注サーバーだ。この製品はまもなくなくなるが、Googleは今日(米国時間7/25)、その精神的後継と言えるものをCloud Searchの改訂とともに発表した。これまでCloud SearchはG Suiteデータのみをインデックスしていた。これからは、企業内あるいはクラウドにある様々なサードパーティーサービスからデータを収集できるようになる。社内のあらゆるデータを従業員が検索できるようにしたい大企業にとって、これまでよりはるかに利用価値が高くなる。

「これは、事実上Googleの検索技術と知識のすべてを提供し、顧客のコンテンツに適用するものだ」とGoogleは言った。

この新サービスの初期顧客の一社であるWhirlpoolは、独自の検索ポータルを開発し、この新サービスを使って10種以上のサービスから1200万件以上文書をインデックス化した。

「これは従業員が企業を横断する全情報をアクセスできるようにするものであり、従来孤立化していたデータも含め、データベースであれ伝統的生産性ツールのデータであれ、すべて単一のインデックスで利用できる」とGoogleは説明した。

この機能を実現するために、Googleは様々なサードパーティー・サービスとCloud Searchの間を橋渡しするソフトウェア・アダプターを開発している。今後Googleは、より多くのサービスに対応することで、このクラウドベース技術の能力をかつての検索アプライアンスと同等にしたいと考えている。

新サービスは限定ユーザー向けに提供開始されている。将来はG Suiteユーザー向け、およびスタンドアロンバージョンとして提供される予定。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Googleが検索結果ページのスニペット(ミニ情報)を拡張して多義的な質問にも対応

数年前からGoogleの検索結果の最上部に強調スニペット(featured snippets)という小さなコラムが出て、そこにWebページからの情報が“お急ぎ回答”として表示されることがある。そこに今度からは、質問の意図がGoogleにとって明確でなかったような場合に、複数の答が表示されるようになった(下図)。

Googleはブログの記事で、いろんな意味に解釈できる質問がある、と説明している。たとえば下図の、“garden needs full sun?”(庭は完全な太陽を必要とするか?)という質問は、“完全な陽光を必要とする庭の植物は何か?”とか、“どれくらいなら完全な太陽と言えるか?”など、いろんな意味に取れる。Googleの今度の多面的強調スニペット(multifaceted featured snippets)では、これら両方の質問の答が表示される。

この機能は当初、複数の意味に取れる質問だけを対象とする。たとえば“tooth pain after a filling”(詰めものの後の歯痛)は、「歯痛の理由を知りたい」と「どれぐらい長く痛むか」の意味に取れる。

しかしGoogleの計画では、今後この多面的強調スニペットのカバー範囲を広げ、ガイダンス(指導)を求める質問にも対応する。このタイプの質問では、複数のいろんな要素について答が求められている。たとえば、“is it worth fixing my foundation?”(私の財団を立て直す価値があるか)という質問には、コストやそのプロジェクトの所要期間、仕事のやり方、財務への影響など、いろんな知りたいことが含まれている。こんな質問にも、将来の多面的強調スニペットは答えていく。

スニペットに関する実験は今年1年をかけて行い、カバー対象を広げていく、とGoogleは言っている。

スニペットは、必ず役に立つとは限らない。今年初めにGoogleはこの機能を手直しして、間違いや偏りを減らす努力をした。それは、思わず笑ってしまうほどありえない情報や正しくない情報が多い、と指摘されたからだ。たとえば、“women are evil”(女性は悪である)とか、Obama was planning a coup(オバマはクーデターを計画していた)などだ。Googleは問題の修復について詳しく述べたとき、このことを認めた。

Googleによると、珍しい質問や瑣末な質問では権威ある結果が得られないことがある、という。そして十分な情報が得られないときは、やや近い答を使ってしまう。するとそれらは、間違った答に見えてしまう。同社は、検索の質の格付けシステムを変え、スニペットのアルゴリズムを改良することによって、これら二つの問題に対応した。そのときGoogleは、今回の多面的スニペットの近々のローンチを予告した

スニペットの今回の変更によってGoogleは、不正な情報を載せる同じ間違いを犯さないことを期待している。もしも、おかしな結果などをGoogleにフィードバックしたければ、検索結果のページにあるフィードバックリンクから提出してほしい、とGoogleは言っている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Googleの検索アプリ、関連記事のおすすめを開始

今日(米国時間9/19)GoogleのiOSアプリは、ウェブを閲覧中のユーザーを、ホーム画面に戻さずブラウザーに留めておく新機能を導入した。アップデートされたアプリには「関連コンテンツ」セクションが追加され、Googleアプリ経由で訪れたウェブページの下端に表示される。

つまり、Googleで何かの話題を検索し、タップして話題の記事を読んでいくと、読み終わったときに関連するほかの記事をアプリが推奨してくれるしくみだ。推奨リストはアプリ画面下端の「G」ボタンの下に表示されるが、スクロールして記事を読んでいる間には見えない。

推奨記事のバーは、読み終わって上に戻ろうとしたとき初めて現れる。そのときも、関連記事は一部が隠されている ―― “People Also View”[他の人はこちらも閲覧]とヘッドラインがいくつか表示され、全体を見るためにはこのGoogleバーを上にスワイプする必要がある。

そこから横にスワイプすると記事のサムネイルを一覧できるので、読みたい記事をタップすればよい。

1つの話題を掘り下げていくと、様々な推奨記事を読み続けることになる場合もある。しかし、多くの場合Google検索はごく限られた答えを見つけるために使うので、その場合関連記事はうまく働かない。

例えば、Mars Rover[火星探査車]を検索しているとき、おそらくあなたが欲しいのは火星探査車そのものの情報であって、宇宙探検一般の話題ではない。しかしGoogleが推奨するのは、火星探査機オポチュニティーや火星探査プログラムディレクターやパノラマ画像などだ。元の検索クエリには必ずしも役に立たない。

もちろん、あなたがGoogle検索の穴にはまり次から次へと薦められる記事を読み続けることがない、という意味ではない。しかし、そもそもGoogle検索はウェブをさまようためのものではない ―― 答えを見つけるためだ。Google自身でさえこれを理解していて、だから知識グラフを使って検索結果のトップに “instant answers” を表示している。

Googleはこの変更について、ウェブ閲覧中の「コンテンツの探索と発見」を容易にするためだと説明しているが、同時にユーザーをアプリに引き留めておく副次効果もある。そしてそれはGoogleの利益に貢献する。検索ユーザーがアプリを離れなければ、もっと多く広告を見せられるからだ。

新機能は、今日からiOS版Googleアプリに追加される。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Google検索のAndroidアプリに途切れがちなインターネット接続でも検索できる機能が加わる

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インターネットの利用者が初めて世界の人口の半分を超えた今、Googleはそのサービスのアクセス性を改善しようとしている。それは、スペースが限られている安価なデバイスのためにアプリのサイズを小さくする、不安定で薄弱なインターネット接続のためにオフラインサポートを強化する、などの措置だ。

すでにYouTube, Google Maps, Google Translateなどは新興市場向けの機能を盛り込んでいるが、今日はGoogleという企業の旗艦アプリである検索のAndroidアプリに、オフラインで検索できる便利な機能が加わった。

…と言い切ってしまうと言い過ぎで、それは本物のオフライン検索ではなく、Googleが工夫したそれもどきだ。アプリは、オフラインのときでも検索を受け付け、そのクェリを保存し、接続が再開したらただちに結果をユーザーに届ける。Googleのブログ記事によると、地下鉄に乗ってるとか、田舎の山奥にいるなど、一時的にネットワークが使えないときにも、便利に感じるだろう、という。

“データ料金や電池寿命を気になさらないように。この機能は電池を消耗しませんし、検索結果ページの取り出しも素早いから、データ利用への影響はごくわずかです”、だそうだ。

この機能はGoogle検索アプリのAndroidバージョンだけだが、新しいインターネットユーザーが急増している振興市場ではAndroidがメインのオペレーティングシステムなので、妥当かもしれない。iOSバージョンが出るか、いつ出るか、などについてはまだ何も情報はない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Android上のGoogle検索アプリはユーザーのスマートフォン上のアプリにあるコンテンツも検索する、ただしオフラインで

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探しているコンテンツがモバイルアプリの上にある、ということがますます増えている〔単なるコンテンツをアプリ化したものも多い〕。そこでGoogleの検索は、アプリインデクシングの対象にしている。そして今度からは、なんと、個々のユーザーのスマートフォンも検索の対象になる。その新しい検索モードはGoogleの“In Apps”というアプリで実現し、ユーザーの自分のフォーンの連絡先やメッセージ、音楽、ビデオ、タスク、ノートなどなどが検索される〔今後順次〕。

Googleの提案によると、“In Apps”で検索するとたとえば、検索した映画が数週間前に友だちとチャットしたメッセージの中に見つかる、ということがありえる。新しいレストランの名前も、見つかるかもしれない。好きな曲を検索して、それをたまたま自分が使っている音楽ストリーミングアプリで聴けたり、YouTubeのビデオで見れたりするだろう。

いまのところ“In Apps”が検索するのはGmailとSpotifyとYouTubeだけだが、Googleは今 Facebook Messenger, LinkedIn, Evernote, Glide, Todoist, Google Keepを加える作業をしている。これらの提供は、数か月後だそうだ。

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Googleのこれまでの検索は遠くのサーバーが行っているが、“In Apps”の検索はユーザーのスマホ上で行われる。だからユーザーのプライベートな情報がGoogleなど外部へ送られることはない、とGoogleは言っている。だからその検索は、オフラインでもできる。またGoogle Appの設定(Settings)ページで、In Appsが検索してもよい/よくないアプリを指定できる。

Googleはアプリ内コンテンツを検索の対象にするためのインデクシングプロジェクトを前からやっており、昨年はその対象に、対応するWebコンテンツのないアプリも含まれた。またそのアプリがユーザーのデバイスにインストールされていなければ、それを仮想マシンからストリームする機能も加えられた。

ただしアプリ内コンテンツの中には、Googleの検索クェリにかからないものもある。ホテルの料金や天気予報はOKでも、買い物リストや友だちへのメッセージなど、個人的なコンテンツはGoogleの標準的な技術ではインデクシングできない。それらを検索できるためには、モバイルのオペレーティングシステムに踏み込む必要がある。そこで今回のIn Appsアプリは、当面Androidのみだ。

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Googleによると、今度のLGの新型機V20で初めて専用のホーム画面へのショートカットが提供され、また新たな“In Apps”モードではセカンドスクリーンが提供される。

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Googleが関連リンクを集めて共有/リコメンデーションするKifiをグループチャットSpacesのために買収

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Googleがこのほど、同社のソーシャルアプリケーションを強化するためのリソース獲得努力の一環として、Kifi買収した。Kifiは複数のソーシャルアプリ間で共有されているリンクを集めたり検索するエクステンションで、リンク集をリコメンデーションするKifi for Twitterのようなツールも作っている。買収の条件は公表されていないが、Googleの技術担当ディレクターEddie Kesslerによると、KifiのチームはGoogleのグループチャットアプリSpacesのチームに加わる。

Googleは、その人数を明かさなかった。

Spacesは数か月前にローンチしたが、市場の反応はぱっとせず、App AnnieによるとアメリカではiOS App Storeで577、Androidストアで284しかダウンロードされていない。Kifiの連中は、そこに、どんなテコ入れをしていくのか。

今日(米国時間7/12)のMediumの記事でも言ってるように、KifiというアプリがGoogleのものになるのではなく、チームがGoogleの力になる。アプリはあと数週間生き残り、さらにその後数週間、データのエクスポートだけできる。

アプリは生き残らないが、ファウンダーのDan Blumenfeld(すでに退社)とEishay Smithが築いたKifiの技術は継続するようだ。Spacesはグループチャットだから、Kifiのリンク共有とかリンクリコメンデーションなどの機能が、その味付けになるのだろう。もちろん、ほかのアプリケーションやプラットホームのリンクも、そこに加わる。

Kesslerも同様のことを、彼のGoogle+のポストで言っている: “コンテンツや会話の共有を組織化するKifiの優れた技術が、Spacesのグループ共有機能をより魅力的にしてくれることを、大いに期待している”。

Googleが公開している買収(2001年以降)は200件近い。それらの中で、ソーシャルとアプリ関連の人材獲得に関わるものは、シンガポールのPie(Slackのようなアプリ)と、パリのMoodstocks(アプリ内の画像認識の改善)だ。

Kifiはこれまで、Don Katz, Oren Zeev, SGVC, Wicklow Capitalなどから1100万ドルあまりを調達している。

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Google “Now on Tap” をアップデート。荷物やフライト情報の追跡、関連ニュースの検索も可能に

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Googleは、同社の賢いモバイル機能、“Google Now on Tap” の機能を拡張している。Now on Tapはモバイルアプリを終了せずにGoogle検索を実行できる機能だ。これまではレストランや観光スポットを探したり、音楽アプリの中で音楽やアーティストの情報を調べたり、映画の説明やレビューを見たり、話題に出たセレブやその他有名人についてもっと知る等の機能を提供していた。今日(米国時間12/15)Googleが発表したところによると、Now on Tap はフライト状況、荷物配送状態の追跡や、関連ニュース記事の検索もできるようになった。

他にも、共有機能が追加され対応言語も拡大された。

ご存じない方のために書くと、Now on Tapは今年5月に公開されたAndoroid最新バージョン(別名Android Marshmallow)の目玉機能だ。狙いは、使用中のアプリケーションを離れることなくGoogleのサービスを簡単に使えるようにして、Googleのモバイル検索戦略を拡大することにある。

端末のホームボタンを押すと、モバイルユーザーは画面上にある物のコンテキスト情報を得ることができる。例えば、Spotifyで曲を聞いている時にボタンを押せば、その曲についてさらに情報を得られる。音声クエリを使用できるので、「リードボーカルは誰?」などと質問することもできる。

今回のアップデートで、Now on Tapはフライト番号や荷物追跡情報等も識別できるようになった。これによって、フライトの状況を ― 友達がフライト情報を送ってきたテキストメッセージアプリの中で ― ホームボタンを押すだけで見ることができる。

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注文確認メールの中でボタンを押して荷物の配送状況を追跡することもできる ― 忙しいショッピングシーズンには特に便利だ。

他に「コンテキスト」以上の何かを提供するものとして注目すべきなのが、「関連記事」機能だ。実際これは、今ユーザーが見ているものについてもっと知るための方法というよりは、その話題をGoogleで検索するための代替手段と言うべきだろう。記事を読んでいる時、ホームボタンを押し続けると、同じ話題の関連記事リストが表示される。タップするだけで新しい記事に飛べる。

さらに、新しいシェアアイコンを使うと、画面にあるものをアプリから出ることなくシェアできる。

Googleは、これらの機能を「数日のうちに」公開していくと言っている。つまり、まだ見ていない人のところにも、もうすぐやってくるという意味だ。

さらに、Now on Tapは英語以外に、フランス語、ドイツ語、スペイン語、イタリア語、ロシア語、および韓国語に対応し、他の言語も計画中だと同社は言っている。

Now on Tapは、モバイルGoogle検索の未来を感じさせる興味深い試みだが、残念なことに殆どのユーザーは、Androidの最新OSアップデートも “Now on Tap” も利用できない。Google自身のデータによると、現在Android Marshmallowは、全Android端末の0.5%にしかインストールされていない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Google画像検索の結果のアニメGIFが実際にアニメするChromeエクステンションgoogle-gifs-chrome

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Giphy は大好きだけど、日常的にはGoogleの画像検索で楽しい画像、とくにアニメGIFを探すことが多い。問題はGoogleの場合、検索結果の画像がアニメしていないことだ。

どんだけ見つめても、動きません。

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典型的な第一世界問題*だろうけど、結果の画像をクリックしてみないと、アニメであるか・ないかが分からないのだ。ときには、アニメGIFから取り出した静止画像のこともある。困るよね。〔*: First world problem, 第三世界の問題と違って、‘贅沢な悩み’。〕

しかしこのChromeエクステンションを使うと、世界が変わる。検索をすると、じゃーん、アニメの花盛りだ:

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これだけたくさんのアニメGIFがあれば、週末も悪いことをせずにすむ。そうだよね、諸君。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Google検索の結果に世界の憲法が表示される

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GoogleはこのほどConstitute Projectとパートナーして、合衆国憲法と、アフガニスタン、ブータン、エストニア、フィンランド、フランス、アイスランド、日本、ラオス、ラトビア、ミクロネシア、ノルウェー、そしてウクライナの憲法の重要な条文を、表示、分析、そして比較できるようにした。

ぼくはたまたま、ゆうべディベート番組を見ていて、憲法についてググりたいことがあったから、将来この機能を絶対に使うだろう。Google検索で単純に”constitution”とタイプすると、特別なインタフェイスがポップアップして、そこには合衆国憲法の前文が表示されている(下図)。ほかの部分を詳しく読むこともできる(下図下: 合衆国憲法目次)。

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同社によると、この情報を含めたことは、Googleのミッションである“より完全な検索を提供する”に奉仕する営為だそうだ。

憲法記念日、おめでとう!
〔9月17日〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

TwitterのツイートがGoogle検索のデスクトップの結果にも載ることに

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5月にGoogleとTwitterがパートナーして、モバイルの検索結果にツイートが載るようになった。それは、両社どちらにとってもビッグな契約だった。

両社の関係はその後も良好らしくて、このほど5月のときのブログ記事に8月21日付けのアップデートが加わり、デスクトップの検索結果にもツイートが含まれる、と発表された:

Update, 8/21/2015: We’ve extended this to desktop now too, and in English everywhere.(当面英語、全世界対応)

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これはもちろん、ツイートの露出がより大きくなることなので、Twitterにとってはありがたい。検索で上のようなツイートを見つけた人が会話に参加したくなったら、Twitterのユーザがまた一人増えることになる。

Googleは検索がより充実し、Twitterはツイートがより広い世界へ広まる。これは願ってもない良縁だから、GoogleがTwitterを買収するという噂が、かねてから絶えなかったのだ。でもTwitterは最近、株価がIPO時すれすれまで低空飛行しているから(今日で$26.50)、噂は再燃するかもしれない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

変わる検索アルゴリズム ― Bingも「モバイルフレンドリー」ページのランクアップを計画中

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Googleは先月、モバイルデバイス上で使いにくいサイトをペナライズするランキングアルゴリズムの適用を開始している。これをさして「モバイルゲドン」(mobilegeddon)だとか、これまでの時代の黙示録的終末(mobilepocalyse)だとかいう人もいる。そのような中、Bingもこの動きに沿うような形でモバイルフレンドリーか否かを検索ランキングに反映させる旨をアナウンスした。

この流れは「検索ビジネス」全体を巡る変化の中の一環としてとらえることができるだろう。多くの人が、モバイルアプリケーション内部からの情報検索によりさまざまなコンテンツにアクセスするようになってきている。たとえばFacebookも、サービスの中からさまざまな情報にアクセスできるように進化を続けている。Google検索も、アメリカや日本などの10ヵ国では、コンピューター上からよりもむしろモバイルデバイスから多く利用されている

検索してもモバイルフレンドリーなサイトが見つからず、利用者が検索エンジンから離れてしまうようなことがあれば、それはGoogleの広告ビジネスの根幹に関わる問題となる。それでGoogleは、モバイルフレンドリーのサイトを優遇するような「最適化作業」を行ったわけだ。

ちなみに、Bingの方はGoogleほどドラスチックな変化を直ちに取り入れるわけではない様子。

Bingでは最近になって、モバイルフレンドリーなサイトに「mobile-friendly」のタグ付に加えている。これに加えて、条件に適合するページのランキングを上げていくことにしているのだとのこと。

Mobile-friendlytag

Googleのアプローチとの違いは何か。Googleの方は、モバイルフレンドリーでないサイトを「ペナライズ」しているのが大きな違いだ。画面を拡大しないと文字が読みにくいような場合や、ハイパーリンクが近すぎて操作しにくい場合、必要な操作が行いにくかったり、横スクロールが必要なページなどについてペナライズされている。

Bingの方では、モバイルフレンドリーでなくても、関連性の高い情報であれば検索ページ内での位置が下がるように操作されることはないとしている。

ブログ記事から引いておこう。

モバイルデバイスからBingで検索を行った場合、検索した内容と関連性の最も高いものが上位に表示されます。そのページがモバイルフレンドリーでないがゆえに順位を変動させることはありません。モバイルフレンドリーなページのランキングを押し上げるようにはするものの、検索用語との関連性をまず重視して検索結果を表示するということです。「関連性」と「モバイルフレンドリー」の判定バランスは微妙なものであり、アルゴリズム的にはいろいろと手を加えていくことになるでしょう。しかしどうやらうまいバランスで結果を表示することができそうだと考えています。

アルゴリズムの変更を行う前に、Bingの方もGoogle同様にページのモバイルフレンドリー性をチェックするツールを公開するとしている。サイト内でどのページに問題があるのかなどが判定しやすくなるものだ。ツールの方は、数週間以内に公開される予定だとのこと。

モバイルフレンドリーにするために必要な要素は、Googleの求めているものと同じであると考えて良い。ナビゲーションが容易であり、ズームや横スクロールをすることなく内容を読み取ることができ、そしてさまざまなデバイスで表示できることが求められる(Flashなどは使わないこと)。なお、Bingはポップアップの有無なども判定基準として取り入れたいと述べている。

ランキングアルゴリズムをいつから変更するのか、具体的な日時はまだ発表になっていない。「数ヶ月のうちに実施する」ということのようだ。

原文へ

(翻訳:Maeda, H

Baiduが日本向けの検索をひっそりと終了、ただしSimejiや広告事業などは継続

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すでに複数のメディアで報じられているとおり、百度が日本での検索エンジンの提供を終了した。ネット上ではほとんど話題になっていなかったような気もするが、同社の広報を代行しているPR会社経由で確認したところ3月の時点でサービスを終了しているとのこと。現在「www.baidu.jp」にアクセスすると、百度のコーポレートページが表示される。

ただし、百度自体が日本を撤退する訳ではない。昨年物議を醸した日本語IMEの「Simeji」は、3月にiOS向けの有料アプリ「Simeji Pro」を提供。4月にはAndroid向けに月額240円のプレミアム機能の提供を開始したばかり。

また、訪日中国人旅行者の誘致に向けた広告の取り扱いや国内で利用できるSIMカードの提供など、インバウンド需要にまつわる各種サービスを展開しており、こちらに関しては継続していくとのこと。

グーグル検索に”質問を理解して回答する”新機能、「Googleの由来」だってすぐ分かるように

創業からのサービスである「検索」でも、日々さまざまな機能を追加してきたGoogle。同社は3月19日、検索機能のアップデートを発表した。今回追加されたのは「質問を理解して、答えを見つける」という機能だ。

これまでの検索というのは——すごく大ざっぱに言えば——検索ワードに対して、関連性の高い順に検索結果を表示するというものだ。Googleではその精度を日々向上させるだけでなく、様々な機能追加を行っている。その実験の数は年間1万件、現在も300件の実験が進行中だそうだ。

ここ1、2年での大きな動きとしては、人名や作品名を検索するとその人やモノに関するさまざまな情報を関連付けして表示する「ナレッジグラフ」、スマートフォンなどに向けた「音声検索」なども導入している。こういった新機能もあって、今では「雪国の作者は?」という検索クエリで川端康成に関する検索結果を表示したり、「かまぼこのカロリー」でかまぼこのカロリー数を表示するといったことができるようにになってきた。

「Googleの由来」で検索すればその回答を最上位に表示

今回新たに追加された機能は、検索クエリが「どういう質問であるか」ということを解析して、その質問の意図を特定。それに対して最適な回答を示したページを最上位に紹介するというもの。PCやスマートデバイス、各種OSやアプリなど、あらゆるデバイス・環境で利用できる。ちなみに英語では、すでに昨年から提供が始まっている機能だそうだ。

例えば「Googleの由来」で検索すると、検索結果の一番上部には、Wikipediaの「Google」のページにある「”Googol“という言葉の綴り間違いに由来する…」というスニペット(抜粋)と、リンクが最上位に表示される。

これまでの検索結果(左)と現在の検索結果(右)

グーグル製品開発本部長の徳生裕人氏によると、音声検索の導入などもあって、これまで中心だったキーワードによる検索から、文章での検索が増加しているのだそう。そういったニーズに加えて、自然言語やクエリの解釈、ページ内容の理解といった技術の精度が向上した結果、今回の機能追加に至ったとのこと。

デモではスマートフォンの検索結果画面を見たのだけれど、正直ファーストビューが大きく変わっている。なお通常の検索結果自体は、日々のアップデートはあるものの大きなロジック変更はないとのこと。逆に言えば最も回答に近い内容がある1つのページだけが、検索結果に最適化されたページより上位に表示されるということだ。

検索結果から当該サイトに行かない世界になる?

グーグル ソフトウェアエンジニアの大倉務氏も語っていたのだけれど、PCはさておき、スクリーンサイズの小さいスマートフォンで検索をした際、検索結果ページの上位から1つずつアクセスしていくなんていうのは非常に手間がかかる行為だ。だったら「回答」を一番上に表示してくれるのは非常にありがたい話だと思う。

ただちょっと気になるのは「スニペットだけ読んで、当該サイトにアクセスすることなくブラウザを閉じる」なんてことにならないかということ。同日に開かれた会見でも、2つの媒体からそんな質問が出ていた。彼らが指摘するのは「スニペットでの引用が多くて、検索結果ページへトラフィックが行かないのは困るのではないか」ということだ。Googleではスニペットの文字数などは細かい仕様については明らかにしていないが、そういったサイト運営者の視点も意識しつつ「開発を続けていく」(徳生氏)とのことだった。


欧州議会がGoogleの分割を提議…検索の分離独立による市場競争条件の改善を希求

これはEuropean Parliament(欧州議会)からの感謝祭メッセージだ: 彼らはGoogle分割案を支持している。

法案ではなく決議文であり、そこにGoogle等の固有名詞は見当たらないが、その、EU内におけるテクノロジ産業の振興策には、賛成384票、反対174票、棄権56が集まった。

それらの施策の一つとして、検索における支配的な地位を濫用していると思われる企業に対するヨーロッパの競争ルールの強制、が挙げられている。具体的には、“欧州議会は(執行機関である)欧州委員会(EC)に対して、最終的には、‘検索エンジンをそのほかの商用サービスから分離せよ’とする議会の提議を検討することを求める”、というものだ。

今日決議された施策としては、ほかに、クラウドコンピューティングへの標準規格の導入や、通信企業に対する新規則の早期適用、などがある。

EUは、これらの規制の明確化によって圈域内の年間GDPが新たに2600億ユーロ増加する、と考えている。

決議は法ではないので、強制力はない。つまりこれによって、EUの規制当局がGoogleの分割を命令することはありえない。

むしろこれは、欧州委員会(European Commission, EC)と各国の規制当局が、これらの疑念をおおっぴらに、Googleにぶつけることができるようになったことを意味する。そして可能性としては、今後反トラスト法関連の調査が行われたり、Googleのヨーロッパにおける商慣行の一部に変更を求めたり、あるいはGoogleの分割を強行することも、ありえる。

Googleはヨーロッパの検索市場の約90%を占めているが、ほかにエンタプライズサービスや地図など多くの業態にも手を広げている。同社は、ヨーロッパにおける最多のスマートフォンのオペレーティングシステムAndroidのメーカーであり、同社のChrome Webブラウザはインターネットを利用する消費者がいちばん多く使っているブラウザだ。Googleの複数のサービスは、互いに連携し統合されている場合が多い。たとえばAndroidのハンドセットを使うためにはGoogleのアカウントが必要だが、そのアカウントはGoogleのそのほかのサービスを利用できるアカウントでもある。

今日EU議会で採択された決議のGoogle関連の部分は、今週激しく議論された主題でもあり、その議論の結果、検索におけるGoogleの支配性に関するこれまでの調査が受理されず差し戻され、もっと時間をかけてやり直せ、ということになってしまった。そして、今や“元”競争担当委員長になったJoaquin Almuniaによる最初の解決案は、EUにおける健全な企業競争を励起しない、Googleに対して手ぬるい、として否定された。

Almuniaは、Googleの分割を検討することを拒否した。そしてその議案、火中の栗は今、後任のMargrethe Vestagerの手中にある。彼女も検討を拒否するかもしれないし、あるいは今日の決議に従って検討に着手するかもしれない。

今日(米国時間11/27)EU議会が発表した声明文は、ヨーロッパにおけるインターネット産業の競争力強化のためには、とりわけ検索サービスを俎上に載せることが重要、と主張している:

この決議が強調しているのは、“一つのデジタルマーケット内における、健全な競争性のある企業環境を確保するためには、オンラインの検索市場がとくに重要である”、という点だ。そこで決議文は、ECによる検索エンジンの商慣行の調査が延長されたことを、歓迎している。

本決議はECに対して、“検索エンジンの運用者が行う、複数のサービスを相互に結びつけたマーケティングにおける、いかなる悪行や濫用をも防止する”ことを求めている。そしてそれによって、非差別的なオンライン検索が重要であることを強調している。EU議会は本決議によって、“検索エンジンが行うインデクシングや結果の評価、結果の提示方法、ランキングなどは無偏向かつ透明でなければならない”、と主張している。

“得られた情報を商業的に悪用すること”に関しては、検索エンジン自身にも責任がある場合がある。それらに対してはEUの競争規則を執行する必要があり、EU議会はこの点からも委員会(EC)に対して、最終的には“検索エンジンをそのほかの商用サービスから分離することを目的とする提案を検討する”ことを求める。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))