グーグルがAndroid Enterpriseの「バグ報奨金」プログラムを実施

Android 12はGoogle(グーグル)のPixel端末向けに正式公開され、他機種にも徐々に展開される予定だ。Androidは消費者プロダクトだと思っている人が多いかもしれないが、ここ数年Googleは、これをエンタープライズツールにもするべく力を注いでいる。Android 12にはすでに多くの企業向け機能が標準搭載されているが、GoogleがAndroid Enterpriseに関連して、セキュリティに焦点を当てた新たな取り組みを複数発表したことに驚きはない。

その中には、新たなバグ発見懸賞プログラム、その名も「Android Enterprise Vulnerability Program」(Android Enterprise脆弱性プログラム)があり、Android Enterpriseが動作しているPixel端末の重大なバグを発見した場合に最大25万ドルの報奨金が支払われる。

またGoogleは、広くパートナー・エコシステムと協力してAndroidのZero Trust(ゼロトラスト)セキュリティ・モデルのサポートを拡張する取り組みも行っている。これは、たとえばOkta、Ping、ForgeRockなどのパートナーと組むことで、Android上の認証ワークフローを、WebViewからChromeのCustom Tabsに移行することを意味している。以前からGoogleは、デベロッパーは自社ドメイン以外のコンテンツをレンダリングする際には必ずCustom Tabsを使うべきであると主張してきた。これは性能面だけでなく、Chromeのセーフブラウジング機能がセキュリティを強化するためだ。

「WebViewはウェブコンテンツのレンダリングにおける柔軟で強力なツールですが、Custom Tabsは最新のフル機能を備えているので、アイデンティティープロバイダーは端末のトラストシグナルを集め、従業員の安全を改善し、複数のアプリとウェブを通じてシングルサインオンを行うことが可能になります」、とGoogleのシニアプロダクトマネージャーであるRajeev Pathak(ラジーブ・パサック)氏が米国時間10月21日の発表で説明した。

さらにGoogleは、Android Management APIを拡張して、Microsoft、Citrix、あるいはGoogle自身の提供するEnterprise Mobility Solutionsを使っている企業が「すべてのエンタープライズ機能を、ベストプラクティスとAndroid Enterprise Recommendedの必要要件とともに、いちはやく利用できる」ようにする。

画像クレジット:Steven Puetzer / Getty Images

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(文:Frederic Lardinois、翻訳:Nob Takahashi / facebook

シスコ・NEC・アラクサラが重要インフラ向け機器サプライチェーンの真正性確認にブロックチェーン活用

シスコ・NEC・アラクサラが重要インフラ向け機器サプライチェーンの真正性確認にブロックチェーン活用

暗号資産(仮想通貨)・ブロックチェーン技術に関連する国内外のニュースから、過去1週間分について重要かつこれはという話題をピックアップしていく。今回は2021年1月24日~1月30日の情報から。

アラクサラネットワークス(アラクサラ)とシスコシステムズ(シスコ)および日本電気(NEC)は1月29日、国内の重要インフラに向け情報セキュリティ対策における戦略的協業を発表した

製品の製造から実際に稼働するまでの一連のサプライチェーンについて、シスコから出荷された製品の真正性をアラクサラが強化・確認するセキュアサプライチェーンマネージメントにより安心・安全を担保。NECは、2021年4月以降順次ネットワークシステムとして顧客向けに販売を開始する。

現在、サイバー空間における脅威が深刻化している中で、重要インフラにおけるネットワークシステムは、サプライチェーンの信頼性の向上やサイバー攻撃などによる障害発生の低減など、インフラサービスの安全かつ持続的な提供が求められている。また、ネットワークシステムの運用・管理の効率性も重要という。

今回の協業は、この状況に対応するもの。シスコとNECは重要インフラを支える情報通信機器の提供を長年にわたって行っており、ネットワークの高信頼化・セキュリティ・運用管理技術を持つ国産ベンダーのアラクサラとも連携することで、より優れたソリューション提供を目指す。

具体的な協業として、シスコはグローバルに展開しているルーター製品をアラクサラに提供。アラクサラは、大規模WANアグリゲーション向けルーターCisco NCS 5500、560および540の真正性(Authenticity)確認や連携するソフトウェアを開発し、Cisco NCS 5500/560/540 Trusted by ALAXALAとしてNECに提供する。NECは、2021年4月以降順次ネットワークシステムとして顧客向けに販売を開始。当面はNECからの販売となるものの、その他のアラクサラの販売・保守パートナーを通じた販売も行う。ターゲット市場は、電力、道路・鉄道、政府・自治体、通信事業者といった重要インフラを担う企業や機関。

また、製品の製造から実際に稼働するまでの一連のサプライチェーンについて、シスコから出荷された製品の真正性をアラクサラが強化・確認するセキュアサプライチェーンマネージメントにより安心・安全を担保する。

アラクサラは、同社のセキュリティ・運用管理ソリューションについて、Cisco NCS 5500、560および540の基本ソフトウェアIOS XRのAPIを利用し連携させることで、ネットワークシステムの状況の把握・運用支援を可能にする。将来的には、3社の技術を連携させた、運用中のネットワーク機器の脆弱性を標的としたコードインジェクションによる不正命令実行・プログラム改変などを監視し、よりセキュアな運用管理ができるソリューション提供を目指す。

シスコとNECは2020年2月、安全保障領域や重要産業インフラ向けとして、ブロックチェーン技術を活用しサプライチェーン管理を強化したネットワーク機器を提供すると発表。機器固有IDやデジタル署名など複数の技術要素によってハードウェアとソフトウェアの両面から機器の真正性を確認するシスコ独自のTrustworthy技術、メモリー容量が少ない機器や遅延時間制約の厳しい機器向けのNEC開発による軽量改ざん検知技術、またNECのブロックチェーン技術を組み合わせ、製品出荷前・構築時・運用中の真正性を確認するプロセスの強化を開始している。

シスコ・NEC・アラクサラが重要インフラ向け機器サプライチェーンの真正性確認にブロックチェーン活用

この取り組みでは、両社の技術によって検査した履歴情報をブロックチェーンに記録。ネットワーク管理者は、出荷検査・ネットワーク構築・運用中の各タイミングで、シスコ機器の真正性を監視できるという。対応機器をネットワークシステム全体に拡大することで、サプライチェーン全体を通した真正性を管理できるよう、今回の協業に先駆け取り組みを進めてきた。

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カテゴリー:セキュリティ
タグ:アラクサラネットワークスエンタープライズサイバー攻撃(用語)サプライチェーン(用語)Cisco Systems / シスコシステムズ(企業)日本電気 / NEC(企業)ハッカー / ハッキング(用語)ブロックチェーン(用語)日本(国・地域)

MLOpsの自動化プラットホームArriktoが10億円相当を調達

エンジニアとデータサイエンティストがデータをコードのように扱うことによって、機械学習の開発ライフサイクルをスピードアップするArriktoが、今日(米国時間11/16)ステルスを終えて1000万ドルのシリーズAを発表した。このラウンドはUnusual Venturesがリードし、UnusualのJohn Vrionis氏が取締役会に加わった。

ArriktoのCEOで共同創業者のConstantinos Venetsanopoulos氏は、次のように説明する: 「Arriktoの技術により企業は、機械学習のアプリケーションの実装と管理に伴う複雑性を克服できる。弊社は、エンドツーエンドの機械学習パイプラインのセットアップをきわめて容易にする。もっと具体的に言うと、われわれはMLのモデルのプロダクション向けの構築と訓練とデプロイをKubernetesを利用して容易にし、すべてのデータをインテリジェントに管理する」。

今日のデベロッパー中心のプラットホームの多くがそうであるように、Arriktoも「シフトレフト」(前倒し)がすべてだ。同社によると、現状では機械学習のチームとデベロッパーチームが同じ言葉で話をしていない。むしろ、別々のツールを使ってモデルを作り、そしてそれをプロダクションに導入している。

画像クレジット: Arrikto

「DevOpsがデプロイメントをソフトウェア開発ライフサイクル中のデベロッパーへシフトレフトしたように、Arriktoはデプロイメントを機械学習ライフサイクル中のデータサイエンティストにシフトレフトする」、とVenetsanopoulos氏は説明する。

Arriktoはまた、機械学習の実装を多くの企業にとって困難にしている技術的障害を減らすことも狙っている。Venetsanopoulos氏によると、Kubernetesが企業に、シンプルでスケーラブルなインフラストラクチャの形を見せたように、Arriktoは、MLのプロダクションパイプラインのシンプルな形を見せる。しかもそれを、Kubernetesネイティブなやり方で行う。

ArriktoのCEO、Constantinos Venetsanopoulos。画像クレジット: Arrikto

ArriktoのコアにはKubeflowがある。それはGoogleで生まれた、Kubernetes用のオープンソースの機械学習ツールキットだ。そして多くの点でArriktoは、Kuberflowのエンタープライズ対応バージョンと考えることができる。また同社が作ったMiniKFはKubeflowをラップトップで動かせるようにし、そのためにKaleを利用している。それによりエンジニアは、自分のJupyterLabノートブックからKubeflowのパイプラインを構築できる。

Venetsanopoulos氏によると、Arriktoの技術は三つのことをする: Kubeflowのデプロイと管理を単純化して、データサイエンティストが既知のツールでそれを管理できるようにし、データサイエンスのためのポータブルな環境を作って、複数のチームやクラウドにまたがるデータバージョニングとデータ共有ができるようにする。

Arriktoが2015年にギリシアのアテネでローンチしたときは、ほとんど報道もされなかったが、共同創業者のVenetsanopoulosとCTOのVangelis Koukis氏はすでに、そのプラットホームを複数の大企業に採用させることに成功していた。Arriktoの現在の顧客は100社あまりで、同社は名前を具体的に挙げないが、Venetsanopoulos氏によると、世界最大の石油や天然ガス企業も含まれている。

それに、アテネとスタートアップハブは結びつかないかもしれないが、Venetsanopoulos氏によるとそれも変わりつつあり、今では多くの才能が育っている。ただしArriktoは、今回の資金でシリコンバレーに営業とマーケティングのチームを置くつもりだ。Venetsanopoulos氏は曰く、「ギリシアは人材も大学も最上級だが、未開拓だ。競争のないことが、弊社に幸いしているかもしれない」。

UnusualのVrionis氏は、こう言っている: 「エンタープライズはクラウドネイティブなソリューションを利用して機械学習を有効に使おうとしている。今そこに、強力な市場機会がある。Arriktoは、データとモデルとコードのライフサイクル全体をカバーするMLOpsへの革新的で全体的なアプローチを採用している。データサイエンティストたちは、エンジニアリングのチームがいなくても、自分たちが力を持ち、自動化とコラボレーションを増強して、市場化までの時間を加速できる」。

画像クレジット: Arrikto

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

エンタープライズセキュリティのContrastが可観測性プラットホームを立ち上げ

Contrastは、主に開発者を対象とするアプリケーションのセキュリティ企業で、顧客にはLiberty Mutual InsuranceやNTT Data、AXA、Bandwidthなどがいる。同社は今日(米国時間10/21)、セキュリティの可観測性プラットホームのローンチを発表した。考え方としてはそれは、開発者がアプリケーションのセキュリティをその全ライフサイクルに亘って一枚のガラス窓から管理できるというもので、リアルタイムの分析と報告、および矯正ツールが伴う。

ContrastのCEOで会長のAlan Naumann氏はこう言う: 「コードが1行増えるたびに、それが安全でなければ企業のリスクは増える。私たちは企業がオートメーションとデジタルトランスフォーメーションのために書いているすべてのコードの、安全確保に集中している」。

これまでの数年間で、資金状態の良い同社は昨年シリーズDで6500万ドルを調達し、大量のセキュリティツールをローンチしてきた。それらは広範囲なユースケースをカバーするツールで、自動化侵入試験ツールやクラウドアプリケーションのセキュリティ、そして今ではDevOpsも対象とする。今回の新しいプラットホームは、これらすべてを結合する。

同社によるとDevOpsが、そもそもこんなプラットホームが必要になった原因であり、デベロッパーがプロダクションにプッシュするコードがかつてなく増えていることもその一因だ。そしてそんなコードの安全を確保する責任も、その契機だ。

画像クレジット: Contrast

Naumann氏の説では、従来のセキュリティサービスはコード本体とトラフィックの監視が中心だった。氏は曰く、「私たちの考えでは、今ではアプリケーションのレベルでも、かつてITのインフラストラクチャで用いられていた可観測性の原則が適用される。具体的には、私たちはコードの計装を行い、コードが開発されているときにセキュリティのセンサーをコード中に織り込む。そしてそれによって脆弱性を探し、稼働中のコードを観測する。私たちの見方では、世界でもっとも複雑なシステムは、航空機であれ宇宙船であれITのインフラストラクチャであれ、計装されているときが最良である。コードについても、同じことが言える。つまり弊社のやり方が新しいのは、コードに計装を適用していること。それにより、セキュリティの脆弱性を観測していることだ」。

今度の新しいプラットホームでContrastは、既存のシステムからの情報を単一のダッシュボードに集める。そしてContrastはコードをその全ライフサイクルにわたって観測するが、デベロッパーがCI/CDのパイプラインでコードをチェックしているときにも必ず脆弱性をスキャンする。Jenkinsのような標準ツールが使われていることが多いので、それができる。なお、そのサービスはオープンソースのライブラリの脆弱性もスキャンする。Contrastの新しいプラットホームがデプロイされたらそれは、アプリケーションが接続しているさまざまなAPIやシステムを通るデータから目を離さず、そこにあるセキュリティイシューの潜在的可能性もスキャンする。

このプラットホームは、AWS、Azure、Google Cloudなど大手のクラウドプロバイダーのすべてと、Java、Python、.NET、そしてRubyなど主要な言語とフレームワークのすべてをサポートしている。

画像クレジット: Contrast

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Slackが企業の写真名簿を作るRimetoを買収して人探し機能を高度化

エンタープライズ企業によるアーリーステージスタートアップの買収が24時間以内に二度も行われるのは珍しい。米国時間7月7日の午後はDocuSignがLiveoakを買収し、そして本日7月8日はSlackが、企業のディレクトリサービスを提供するRimetoの買収を発表した。これによってSlackのユーザーは、Slackの中にいながら、自分の会社の中の特定の人物を見つけられるようになる。

買収の価額は、公表されていない。

企業は、Rimetoを利用して社員を見つけるためのディレクトリを構築する。そのディレクトリは、Microsoft Active Directoryのようなツールや内製のツール、あるいは企業のeメールプログラムを使って人を探すよりもずっと便利だ。昨年、同社の1000万ドルのシリーズAを取り上げたとき、同社のディレクトリの特長を次のように紹介した:

Rimetoは、HR(人事)やCRM(顧客関係管理)など、社員に関する詳しい情報のあるすべての場所からデータを集める。そこにはもちろん、名前や肩書、メールアドス、電話番号などの基本的な情報があるだけでなく、各人の専門分野やスキル、今関わっているプロジェクトなど、人探しに役に立つ具体的な詳細情報もある。

企業はいつも、内製するか買うかを秤にかけるが、Slackは今回、買う方を選んだ。Slackを使っているとき、こんな人探しツールがあるとどれだけ便利か、どなたにも理解できるだろう。たとえばプロジェクトチームを作るときには、メンバーの候補を探さなければならない。今は多くの社員が在宅だから、ディレクトリツールはなお一層便利だ。

Slackの検索ツールでは、名前や役割や所属チームで人を検索できるが、Rimetoならもっと有益な方法で全社の社員を探せる。特定の問題で役に立ちそうな人物を見つけるなど、これまでのツールではできなかった細かい指定で検索ができる。

画像クレジット Rimeto

同社の資金調達を発表したとき、3名の元Facebook社員が2016年に創ったRimetoはTechCrunchに、最初の3年間は自己資本のみで、やっと昨年1000万ドルを調達した、と語った。当時すでに黒字だったが、それはアーリーステージのエンタープライズSaaSとしては珍しいことだ。

Slackによる買収を発表する同社のブログ記事で創業者たちは、大きな企業の一部になり、従来よりも迅速に成長できるという、こういう場合のよくある言い方をしている: 「Slackに参加することはRimeoのミッションを加速し、リーチを広げ、リソースを拡張し、そしてSlackのすばらしいグローバルなチームのサポートを得られる特別の機会だ」。

この買収は、エンタープライズ企業がアーリーステージのスタートアップを買って、プロダクトロードマップの足りない部分を填めるという、現在進行中のトレンドの一部だ。

関連記事: Rimeto lands $10M Series A to modernize the corporate directory(未訳)

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

公共事業向けの現場安全情報を提供するUrbinが20億円超を調達

産業労働者向けの現場安全情報を開発するUrbintは、研究開発能力の拡大、国際的な成長、新しい産業分野向けサービスの開発を目指して、新たなラウンドの資金調達で2000万ドル(約21億4000万円)を調達した。

北米の公益事業市場ですでに大きなシェアを持つ同社が海外に進出するにはいいタイミングだ。このたび、英国の公益企業であるNational Gridのベンチャー部門が同社への投資家に加わったことによって、それが現実になろうとしている。2000万ドルの調達ラウンドのそのほかの投資家は、Energy Impact Partners、Piva、そしてSalesforce Venturesだ。

同社の創業者でCEOのCorey Capasso(コーリー・カパソ)氏がは「公共事業の現場は、インフラの老朽化や極端な悪天候、労働者の不足などによって、数年前から圧倒的な数の脅威に直面していました。しかも、リスク回避のための正しい情報に基づく安全性を確立するための適切なツールがありませんでした。我々は予測AIを活用してこの問題を解決するためUrbintを創業しました。新型コロナウイルスのパンデミックは、インフラと必要不可欠な労働力に対する危険性を増加させ、リソースも逼迫させたことで、我々のサービスのニーズが高まっています。今回の投資により、より多くのコミュニティの安全を守るために、我々の事業が拡がることでしょう」と語る。

カパソ氏はTechCrunchのインタビューで「リソースの配置の適正化のためにはダイバーシティ(多様性)とインクルージョン(無差別化)を強化しなければならない」ともコメントしている。

同氏によるとUrbintは、大量の情報を集めて分析し、天候や今後の建設計画、事故や感染症や災害、疾病など、現場の労働者が今後直面するかもしれないさまざまなリスクを評価することだ。昨今の米国では、これらに新型コロナウイルスによるパンデミックが加わる。現在同社は米国の40社の公益企業が顧客だが、カパソ氏は顧客ベースをもっと拡大したい意向だ。

National Gridのベンチャー部門であるNational Grid Partnersの創業者で社長のLisa Lambert(リサ・ランバート)氏は「このパンデミックの間のリスクを軽減するには、AIを利用する安全性技術が極めて重要である。そのため、Urbintへの投資を増やしていることに、大きな期待と確信を持っている」と語る。

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ハイブリッドクラウドのセキュリティスタートアップOpen Ravenがステルスを終えて約16億円調達

Open Ravenはロサンゼルスのセキュリティスタートアップで、創業者はCrowdStrikeやSourceClearなどで働いていたサイバーセキュリティのベテランたちだ。同社は米国時間6月15日に1500万ドル(約16億円)の資金調達を完了したが、それは同社がステルスを脱してわずか4カ月後、しかもパンデミックの真っ只中のこととなる。

すでに同社には、エンタープライズソフトウェアとサイバーセキュリティに強い優れた投資家たちがバックについている。それらはUpfront Ventures、Goldman Sachsの情報リスクのトップであるPhil Venables(フィル・ヴェナブルズ)氏、RSAの元チーフストラテジーオフィサーであるNiloofar Razi Howe(ニルーファ・ラジ・ハウ)氏そしてサイバーセキュリティ企業のSignal Sciencesなどだ。SignalのCEOであるAndrew Peterson(アンドリュー・ピーターソン)氏は、生まれも育ちもロサンゼルスだ。

今回、同社はこの豪華な顔ぶれにさらに、Kleiner Perkinsの新たな資本とサイバーセキュリティの分野に詳しい専門的能力が加わった。KPの中でも、特にこの分野に強いパートナーはTed Schlein(テッド・シュライン)氏とBucky Moore(バッキー・ムーア)氏で、ムーア氏は同社の取締役会に加わっている。

調査会社のGartner Inc.のデータによると、今から2年後にはデータベースの大半がクラウドプラットホームからアクセスされる(Gartnerリリース)という。投資家たちがOpen Ravenのポテンシャルに確信を持っているのも、まさにそのためだ。

そうなるとデータベースは、複数のサービスプロバイダーのクラウドプラットホーム上にあることになり、いろんなユーザーがアクセスするため、セキュリティもデータの追跡も難しくなる。データが複数のサービスにまたがる流動性を持つと、既存のセキュリティツールでは対応できない。Open Ravenはこのような状況を「データのスプロール」と呼び、構成ミスが起こりやすく、それがセキュリティの最大の脅威になる。TechCrunchの親会社であるVerisonにもそんな研究報告がある(Verisonリリース)。

前述のバッキー・ムーア氏は声明で「今日のデータセキュリティの問題は、前世代のセキュリティプロダクトの開発動機となった歴史的な課題とはまったく似ても似つかぬものである」と述べている。

Open Ravenは、CrowdStrikeの元チーフプロダクトオフィサーであるDave Cole(デイブ・コール)氏と、オープンソースのコードモニタリングサービスであるSourceClearを創業したMark Curphey(マーク・カーフィ)氏が共同創業者だ。Open Ravenには、企業の内外におけるデータの移動を監視し、計量し、管理するツールがある。

新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックで、在宅ワークが特殊でなく一般的なものになってしまった現在では、コンピューティングのメイン環境も会社ではなくクラウドになり、データは中央集権的なネットワークの外にある大量のデータポイントにますます多く移動している。

Open Ravenがステルスを終えた際、コール氏は「セキュリティ侵害の多くは、企業がデータに対するコントロールを失い、どこに何があるのかわからなくなり、結果的にネット上に露呈してしまったことの数多くある例の一部にすぎない。会社の担当者などがそれを見つける前に、ハッカーたちが見つけてしまうのだ」とロサンゼルスのニューズレターdot.laで語っている(dot.LA記事)。

Open Ravenの無料バージョンは、ネットワークの計画的な構成を支援し、データの移動を視覚化する。その中核的機能はApache 2.0のライセンスで無料で利用できる。有料バージョンではもちろん、もっと多機能のサービスになる。

「物理的なデータセンターからクラウドに移行すると、データの所在や保存状態が急速に変化するようになる。それにより、既存の解のないさまざまな問題が噴出してくる」とコール氏は声明で述べている。

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会計事務所の仕事をクラウドサービスで現代化するSilverfinがシリーズBを調達

Silverfinは会計のソフトウェアだが、中小企業の会計経理事務を助けるというものではない。同社は大小の会計事務所のためのクラウドサービスで、いわば会計経理のSalesforceだ。

同社はこのほど、HgがリードするシリーズBの資金調達ラウンドを完了した。なおシリーズAはIndex Venturesがリードした。今回のラウンドの詳細は公表されていないが、情報筋によると調達額はおよそ3000万ドル(約32億円)のようだ。

Silverfinは、会計業務において最も時間がかかる部分、すなわちデータの収集を自動化して会計処理の生産性を上げる。同社はXero、QuickBooks、Sage、SAPなどクライアントが使っている会計ソフトにダイレクトに接続してそのデータをインポートする。

その後、Silverfinはデータセットを標準化し、ユーザーがデータを手作業で追加できるようにする。それによりSilverfinはユーザー企業のためのメインのデータリポジトリになる。

このようにデータがシステムに入ったら、次はその処理だ。Silverfinはユーザーが提供する構成とテンプレートに基づいて自動的に処理を行い、その間のデータの追加やコンプライアンスのチェックは会計事務所の誰でもできる。SalesforceなどのSaaSプロダクトと同じく、複数の人がこのサービス上でコミュニケーションでき、過去の編集や変更の履歴を見られる。

最後は財務データを視覚化し、報告書などを作成する。これにより会計事務所の仕事が、以前と大きく異なってくる。分析ツールやアラートシステムもあるので、会計事務所は顧客企業へのアドバイスサービスに注力することができる。

同社はベルギーのゲントで創業されたが、今ではロンドンとアムステルダム、コペンハーゲンに拠点がある。現在の顧客数は650社で、そこにはヨーロッパと北米の大手会計事務所が含まれている。

難しい要求を抱える顧客を最優先するSilverfinは、それらの企業が利用しているXeroやQuickBooksなどには手を付けない。まず最初に、それら既存のソフトウェアとの統合を行う。今後は、会計経理部門が非力な中小企業にも市場を広げたい、と同社は述べている。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

新手のランサムウェアがWindowsとLinuxを攻撃、Javaイメージファイルを悪用

セキュリティの研究者が最近発見した新種のランサムウェアは、あまり知られていないJavaのファイル形式を利用して識別を困難にし、まんまとそのファイル暗号化ペイロードを起爆する。

コンサルティング大手KPMGのインシデント対策グループは、ヨーロッパの某教育機関からランサムウェアに攻撃されたファイルのリカバリを頼まれた。KPMGと提携しているBlackBerryのセキュリティ研究グループがそのマルウェアを分析して、米国時間6月4日に所見を公開した。

BlackBerryの研究者によると、ハッカーはインターネットに接続したリモートデスクトップサーバーを使ってその教育機関のネットワークに侵入。その後、侵入したネットワークに容易にアクセスできるように永続的なバックドアを仕掛けた。ハッカーは発見されるのを防ぐため数日間息を潜めたあと、そのバックドアからネットワークに再侵入し、稼働中のすべてのマルウェア対策サービスを無効にしてランサムウェアをネットワーク全体に拡散、ペイロードを起爆して各コンピューターのファイルを暗号化し、それらを身代金を得るための人質にした。

研究者によると、Javaのイメージファイルの形式、すなわちJIMAGE形式にコンパイルされたランサムウェアモジュールを見るのは、それが初めてだった。そこにはコードを動かすために必要な成分がすべてそろっていて、Javaのアプリケーションのようだったが、それらをスキャンするようなマルウェア対抗エンジンはめったになく、多くの場合、見つかることなく仕事ができる。

BlackBerryはそのランサムウェアを、デコンパイルしたコードにあったフォルダー名にあやかって「Tycoon」と命名した。研究者たちによると、そのランサムウェアモジュールにはランサムウェアをWindowsとLinuxの両方で動かせるコードがあった。

ランサムウェアの仕掛け人は、既製の強力な暗号化アルゴリズムを使って被害者のファイルを撹乱し、身代金を要求することが多い。そして、身代金は仮想通貨で要求されることが多い。多くの被害者にとって、彼らの唯一のオプションは、バックアップがあることを祈るか、身代金を払うかだ。しかし、FBIは相当前から身代金を払うなとアドバイスしている。

しかし研究者によると、身代金を払わずにファイルを回復できる望みはある。Tycoonランサムウェアの初期のバージョンは、同じ暗号化キーを使って複数の被害者のファイルを撹乱している。従って「1つの暗号解読ツールで複数の被害者のファイルをリカバリできるはずだ]と研究者は説明する。しかし新しいバージョンのTycoonには、この弱点がないようだ。

BlackBerryのEric Milam氏とClaudiu Teodorescu氏はTechCrunchの取材に対して、過去6か月間に10以上の、ランダムな攻撃でなく最初から意図的に狙われたTycoonの感染を目撃した、と語った。つまりハッカーは被害者を慎重に選んでおり、とくに教育機関やソフトウェアハウスが狙われることが多い。

しかし、こういう場合の常として、実際の感染数はずっと多いだろう。

関連記事:As ransomware gets craftier, companies must start thinking creatively(ますます狡猾なランサムウェアにはクリエイティブな対応が必要、未訳)

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Ciscoがソフトウェアサービス部門充実のためインターネット監視ソリューションのThousandEyesを買収

Ciscoが2017年にAppDynamicsをIPOの直前に37億ドル(約3989億円)で買収したとき、同社はネットワークハードウェア専門というルーツを超えてソフトウェアのモニタリングにも進出するという明確なシグナルを出していた。米国時間5月28日の午後、同社は別の監視会社を買収する意向を発表した。今回はインターネット監視ソリューションのThousandEyesとなる。

CiscoはTechCrunchからの質問に対して買収価額を明かさなかったが、CNBCの報道などによるとほぼ約10億ドル(約1080億円)だという。それが正しければ、同社は2社のモニタリング企業に約47億ドル(約5070億円)を払ったことになる。

CiscoのTodd Nightingale(トッド・ナイチンゲール)氏は買収を発表したブログ記事で、「インターネットのユーザー体験に関してThousandEyesが提供しているデータは、大量の在宅勤務者によりインターネットの負荷が著しく増加している現在、これまで以上に重要なものだ」と語っている。

ThousandEyesはこれまでずっとインターネット接続の状況を監視しており、Ciscoのその他のモニタリング技術とうまく適合するはずだ。「ThousandEyesはその名のとおり何千ものエージェントをインターネットの全域に展開しており、他に類がないほどインターネットをよく理解しており、エージェントの増加によりますますインテリジェントになっている」とナイチンゲール氏は述べていうる。

さらにナイチンゲール氏は「ThousandEyesの能力をAppDynamicsのアプリケーションインテリジェンスのポートフォリオに組み込むことによって、エンタープライズとインターネットとクラウドのすべてにわたる可視性を強化できる」という。

ThousandEyesでは、共同創業者でCEOのMohit Lad(モヒト・ラッド)氏が典型的な買収話を語っている。自力でやるよりも大企業の一員である方が成長が速いといった話だ。「Ciscoの一部になることを決めたのは、我々に現在以上のポテンシャルがあるからだ。それをもっと速く実現し、真の意味でのThousandEyesのレガシーを生み出す可能性があるからだ」とラッド氏は書いている。

なお、今回の買収に限らず、ここ10年間におけるCiscoの大型買収戦略は、同社のコアであるネットワーキングハードウェアの事業を補完する総合的なソフトウェアとサービスへの広範な移行の動きの一環だ。

まさに同じく5月28日に、Synergy Researchがネットワークのスイッチやルーターの売上を公表したが、あまりぱっとしない。企業はパンデミックの間じっと身を潜めていたため、ネットワークのハードウェアもあまり買わない。そこでQ1の数字は7年ぶりに下がった。Synergyの場合それは、このカテゴリーの総売上の10億ドル(約1080億円)の減となる。

Ciscoは市場の大半を支配しているが、当然のようにソフトウェアサービスへの移行を続けている。それは、市場のこのような変化に対応するためのリスクヘッジだ。今回の買収もそのアプローチの上に成り立っている。

ThousandEyesは2010年に創業され、Pitchbook Dataによると2019年2月までで、6億7000万ドル(約722億円)の事前評価額で1億1000万ドル(約119億円)あまりを調達している。

関連記事:Cisco snaps up AppDynamics for $3.7B right before its IPO…CiscoがIPO直前のAppDynamicsを$3.7Bで買収(未訳)

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Magic LeapのCEOが退任

Magic Leapは常に話が大きかった。そしてその未来のビジョンをめぐって誇大妄想と興奮のカルトを煽った責任者は、同社の創業者でCEOのRony Abovitz(ロニー・アボビッツ)氏をおいてほかにない。米国時間5月28日にアボビッツ氏は「同社が本当に新たな資金調達のラウンドを確保したが、しかし同社は、トップに彼がいない状態で大きな方向転換をする」と発表した。

Business Insiderが入手したスタッフ宛てのメモによると、同氏は移行期の間も同社に在籍するが、しかし同社は彼に代わる者の候補を「積極的に募集している」そうだ。

そのメモには「私達は新たに有意義な資金調達を完了し、重要な戦略的エンタープライズパートナーシップの締結に向かう極めてポジティブな動きもある。Magic Leapが必要とする今後の変化とフォーカスを計画した取締役会と私にとって明らかとなったのは、私の役割が変わることが次の自然なステップであるということだ。私はこのことを取締役会と議論し、新たなCEOを導入すべきときが今であることで合意した。それは、エンタープライズにおける空間的コンピューティングにフォーカスした私達の計画の、商用化を推進できるCEOでなければならない」と書かれている。

この発表の前には、今月の初めにこの拡張現実のスタートアップは大量のレイオフを発表し、消費者製品の開発からエンタープライズ事業への完全なフォーカスに転換する、と発表した。そして今月の初めにはさらに3億5000万ドルの資金調達を確保して、今後のレイオフを避けた。

同社はAbovitz氏の在任期間中に数十億ドルのベンチャー資本を調達したが、AppleやMicrosoft、Facebook等とのメインストリームのARデバイスの開発競争では、たくさんのハードルを経験した。Abovitz氏はつねに消費者市場を意識していたようだから、エンタープライズへの方向転換で取締役会が別のCEOを求めるのも、当然だろう。

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マイクロソフトが自律システム向け機械教示サービス「Project Bonsai」をプレビュー公開

米国時間5月19日、Microsoft(マイクロソフト)は同社主催のBuild 2020で、新しいMachine Teaching(機械教示)サービス、Project Bonsai(ボンサイ)を発表した。現在パブリックプレビュー版が公開されている。

この名前に聞き覚えがあると思う人は、おそらくマイクロソフトがBonsaiという会社を買収したからだろう。2018年、機械学習に特化していたBonsaiは、シミュレーションツールに複数の機械学習技術を組み合わせることで、産業用制御システムに焦点を当てた汎用ディープ強化学習プラットフォームを作った。

Project Bonsaiもまた企業の自律機械の学習と管理のために同様の狙いを持っていることは容易に想像できるだろう。「Project Bonsaiを使えば、AIの専門知識を持たない特定分野の専門家が、最先端の知識を機械システムに追加できる」とマイクロソフトはリリース文で語っている。

「パブリックプレビュー版のProject Bonsaiは、Bonsai社の技術と、2019年のBuildとIgniteでプライベートプレビューを発表した自律システムをベースに開発されている」。

マイクロソフトによると、Project Bonsaiは顧客の自律システム開発を支援するための同社の長期的展望の第1弾にすぎないという。同社はMachine Learning(機械学習)と比較してMachine Teaching(機械教示)の優位性を強調し、他の手法よりブラックボックス的要素が少なく、期待どおりに動かない時にデベロッパーやエンジニアがデバッグしやすい点を指摘した。

Bonsaiの他にもマイクロソフトは、エンジニアやデベロッパーがリアル世界の制御システム開発の基本を学ぶためのオープンソースのバランシングロボットであるProject Moabを発表した。3本の腕で支えられた台の上にボールをバランスさせるようロボットに教えるというものだ。

ロボットは3Dプリントして作るか、2020年中に売り出させる完成品を買うことができる。MathWorks(マスワークス)が開発したシミュレーションがあるので、デベロッパーは今すぐ試してみることもできる。

「卵を立てるといった従来の方法では容易でなかった分野に今すぐ参入できる」とマイクロソフトのゼネラルマネージャーであるMark Hammond(マーク・ハモンド)氏はいう。「Project Moabの鍵は、エンジニアがいろいろな問題に挑戦し、ツールやシミュレーションモデルの使い方を学べるプラットフォームを提供することだ。ひとたび概念を理解すれば、他のまったく新しい分野に応用できる」

関連記事:Microsoftが強化学習のスタートアップBonsaiを買収して自律型システムの研究開発を推進

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

IT部門をクラウドから支援するElectricが01 AdvisorsとSlack Fundから7.6億円調達

IT部門をクラウドに置くことを目的とするプラットフォームのElectric(エレクトリック)は、2020年初めのシリーズBの延長に続く資金調達を発表した。

01 AdvisorsのDick Costolo(ディック・コストロ)氏とAdam Bain(アダム・ベイン)氏およびSlack Fund(スラック・ファンド)が、700万ドル(約7億6000万円)の資本注入に応じた。

Electricの創業者兼CEOのRyan Denehy(ライアン・デネヒー)氏によれば、01 Advisorsが大部分の500万ドル(約5億4000万円)を出資し、Slack Fundが100万ドル弱(約1億1000万円弱)、その他の既存投資家が残りをカバーしたという。

Electricの資金調達状況は少し変わっている。同社は2019年1月にGGVがリードするシリーズBラウンドで2500万ドル(約27億円)を調達した。ロックダウン直前の2020年3月には、コストロ氏とベイン氏からの投資のために、より高いバリュエーションでシリーズBを再開し追加で1450万ドル(約15億6000万円)を調達した。

そして新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックが世界を揺さぶった。3月9日の月曜日に株式市場が揺れを感じ取り、一時的に取引が停止された。翌週の金融市場は完全にカオスとなった。

ベイン氏が再びデニー氏に声をかけたのはその時だった。彼らは、この激動の時代におけるElectricの可能性について意見を戦わせた。

「リモートワークが劇的に増える」とデニー氏はベイン氏との会話を引き合いに出しながら語った。「大企業は予算に対してもっと工夫するようになる。ITのようなバックオフィス業務の予算をより効率的に使う方法を見つけることが急務だ。Electricを使えば大きなIT部門を構築するより金額的に数段効率が良いため、Electricの魅力は増している」。

4月の最初の週にベイン氏は再びデニー氏に電話をかけ、01 AdvisorsからElectricにもっと投資したいと語った。

Electricは、組織内のIT部門をサポートするために設計されたプラットフォームであり、場合によっては外部委託されたIT部門の機能に置き換わるものだ。IT部門の責任のほとんどは、ソフトウェアプログラムの管理、配布、保守に重点を置く。ElectricはIT部門が社内のすべてのマシンにソフトウェアをインストールすることを可能にし、組織内のITに関する状況を俯瞰できる。IT部門が実際の問題解決とトラブルシューティングのタスクに集中する時間を増やすことも可能だ。

IT部門のスタッフは、自分のマシンから権限の付与や取り消しや役割の割り当てを行い、全従業員のソフトウェアを最新の状態に保つことができる。

ElectricはDropboxやG SuiteなどのトップソフトウェアプログラムのAPIとも統合されているため、IT部門はElectricのダッシュボードを介して日常業務のほとんどを処理できる。さらに、ElectricはSlackとも統合されており、組織内の人々が問題にフラグを立てたり、普段最もよく使うプラ​​ットフォームから質問したりできる。

「Electricの最大の課題は需要に対応することだ」とSlack FundのJason Spinell(ジェイソン・スピネル)氏は述べた。Electricのシードラウンドでの投資を見送ったことにも言及し、「その間違いを修正できることに興奮している」と述べた。

Electricはまた、ドックに設置できる新しいセルフサービス製品を追加した。これにより従業員は組織がリモートオフィスから提供するすべてのソフトウェアアプリケーションを見ることができる。

「多くのIT部門で現在、大量の仕事を少数のメンバーでこなす必要に迫られ、負荷がかかっている」とデネヒー氏は述べる。「また、ITプロバイダーにアウトソーシングしていて、彼らに週に何回かオフィスに来てもらっていた会社もあるが、それは突然機能しなくなった」。

デネヒー氏によると、Electricは現在のエコシステムの中でマーケティングに資金を使い続けているが、受注見込みのある潜在的なクライアントからの関心が180%増加したという。

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(翻訳:Mizoguchi

Amazon KendraはAIと機械学習で企業内サイトの検索精度を強化

エンタープライズサーチは常に難題だった。目標は社内用のGoogle検索だ。キーワードを入力すると結果の上位に、常に完璧な結果を得たい。でもローカルな検索ではコンテンツが少ないので、満足な結果を得ることが難しかった。

Google(グーグル)にはWorld Wide Webという大きな宇宙があるが、エンタープライズが得る検索結果はもっと小さい。対象が少なければ理想的な結果を得やすいと思いがちだが、事実はその逆だ。データは、多ければ多いほど目的の情報を得やすい。

Amazon(アマゾン)は、エンタープライズサーチでもウェブのような完全な結果が得られるために、機械学習の導入による検索技術のアップデートを目指している。

米国時間5月11日に同社が一般公開したAmazon Kendraは、同社が昨年のAWS re:Inventで発表したクラウドベースのエンタープライズサーチプロダクトだ。自然言語処理の機能があるのでユーザーは単純に質問を入力でき、すると検索エンジンに接続された複数のリポジトリから正確な答えを見つける。

同社はリリース声明で「Amazon Kendraはエンタープライズサーチをゼロから作り直して、ユーザーは正しいキーワードだけでなく本当の質問を入力して、複数のデータサイロ全域を検索できる。そして内部では機械学習のモデルを利用してドキュメントの内容とそれらの間の関係を理解し、リンクのランダムなリストではなくユーザーが求める正確な答を提供する」と説明している。

AWSはこの検索エンジンを、IT、ヘルスケア、保険など主要な業種分野別にチューンアップしている。年内に対応を予定している業種分野は、エネルギー、工業、金融サービス、法務、メディア、エンターテインメント、旅行とホスピタリティ、人事、ニュース、通信、鉱業、食品と飲料、そして自動車だ。

ということは、この検索エンジンは各専門分野の特殊な用語も理解するので、導入したらその日からすぐに使える。また、会社で作るアプリケーションやウェブサイトにKendraを組み込んでもいい。現在では検索入力に必須ともいえる、入力補助機能(先行入力機能)もある。

エンタープライズサーチの歴史は長いが、今回AIと機械学習が加わったことによって、ついにその最終解が得られたと言えるかもしれない。

関連記事:AWS announces new enterprise search tool powered by machine learning(AWSがエンタープライズサーチに機械学習を導入、未訳)

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

NVIDIAがネットワークOSのCumulus Networks買収

NVIDIA(エヌビディア)は米国時間5月4日、企業のデータセンターネットワーキングスタック最適化のサポートを専門とし、オープンソースをベースに開発を進めているCumulus Networks(カミュラス・ネットワークス)の買収計画を発表した。Cumulusはネットワークスイッチに自社のLinuxディストリビューションを、そしてネットワークオペレーションを管理するツールを提供している。Cumulus Expressでは自前のデータセンタースイッチという形でハードウェアソリューションも提供している。

両社とも、買収価格については明らかにしていない。しかしCumulusが2010年の創業以来、1億3400万ドル(約143億円)調達してきたことを考えると、それなりの額であることは想像に難くない。

マウンテンビューに拠点を置くCumulusはこれより前に、NVIDIAが69億ドル(約7358億円)で買収したMellanox(メラノックス)と提携を結んでいた。Mellanox買収は数日前にクローズしたばかりだ。MellanoxのAmit Katz(アミット・カッツ)氏は本日の発表文で、両社は2013年に知り合い、2016年に正式に提携を結んだと書いている。CumulusがOpenStackエコシステムにおいて先駆けた存在であったことは記すに値するだろう。

CumulusとMellanoxをしっかりと手元に置くことで、NVIDIAは実質的に企業やクラウドプロバイダーが自社のデータセンターに高パフォーマンスのコンピューティングやAIワークロードを構築するのをサポートするのに必要なすべてのツールを手にする。ほとんどの人がNVIDIAと聞くとグラフィックスカードを思い浮かべるだろうが、同社はかなりの規模のデータセンターグループを擁し、直近の四半期の売上高は前年同期比43%増の10億ドル(約1066億円)だった。参考までに、NVIDIAのゲーミング部門の売上高は15億ドル(約1600億円)に満たない。

「Cumulusとともに、NVIDIAは顧客にすばらしいパフォーマンスと価値を提供しつつ、チップやシステムからCumulus NetQのような分析を含むソフトウェアに至るまで、全ネットワーキングスタックを刷新し、最適化できる」とカッツ氏は書いている。「このオープンネットワーキングプラットフォームは拡張可能で、企業やクラウドスケールデータセンターがオペレーションを完全にコントロールできるようにする」。

画像クレジット: Omar Marques/SOPA Images/LightRocket / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

パンデミックが吉と出たクラウドインフラストラクチャのベンダーは売上が急増

企業のクラウドへの移行が安定的な動きとして始まっていたのは、COVID-19の影響よりも前からだと言っても過言ではない。それは2019年のRe:inventのキーノートでAndy Jassy氏が言ったように、AWSにとって十分な速さではないかもしれなかったが、でもそれが起きていたことは事実であり、クラウドインフラストラクチャの市場全体が売上の着実な増加を経験していた。

市場の主な選手たちの至近の四半期の決算を見ると、パンデミックと経済の低迷で成長が鈍化した気配もない。むしろそれは、成長に貢献しているのかもしれない。

Synergy Researchが発表した数字によると、クラウドインフラストラクチャの全体の市場規模は2020Q1で290億ドルである。

画像クレジット: : Synergy Research

長年この市場をウォッチしているSynergyのJohn Dinsdale氏によると、パンデミックはささやかながらその成長に貢献している。数字は伸びても企業が無傷であるわけではないが、でも企業がオペレーションをオフィスからシフトしていることも、第一四半期にクラウドの需要が増加した一因と思われる。

Dinsdale氏は、声明で次のように述べている: 「確かに、パンデミックはクラウドのプロバイダーにとっても問題だが、この先の見えない時期にあってパブリッククラウドは、正常なオペレーションを維持しようとして苦労しているエンタープライズに柔軟性と避難場所を提供している。クラウドプロバイダーの売上は目を見張るほどの成長率で伸びており、AWSとAzureを合わせた年商は600億ドルを優に超える勢いだ」。

100億ドルあまりの四半期売上で市場の1/3を支配するAWSが先頭を走り、マーケットシェアでは他の追随を許さない。二位のMicrosoft(マイクロソフト)は59%という急成長を見せ、市場の18%を握っている。数字を公表しないMicrosoftに代わってSynergyの試算によれば、Azureの四半期売上は52億ドルだ。一方Googleは、28億ドルで三位である。

それぞれ国内のマーケットシェアはAWSが32%、Microsoftが18%、Googleが8%だ。これらの比率はかなり安定しているが、しかしMicrosoftはここ数四半期の間に数ポイントを稼ぎ、成長率ではAmazonを上回っている。

関連記事: AWSのQ1は売上は1兆円を突破し年商4兆円超が視界に

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デザインコラボプラットフォームのFigmaが約53億円調達、新型コロナ禍でも需要増

コラボワークやクラウド作業ができるデザインプラットフォームのFigma(フィグマ)は4月30日、5000万ドル(約53億円)のシリーズDのクローズを発表した。本ラウンドはAndreessen Horowitz(アンドリーセン・ホロウィッツ)がリードし、パートナーのPeter Levine(ピーター・レヴィン)氏と共同創業パートナーのMarc Andreessen(マーク・アンドリーセン)氏がディールをまとめた。既存投資家のIndex、Greylock、KPCB、SequoiaそしてFounders Fundとともに、Durable CapitalのHenry Ellenbogen(ヘンリー・エレンボーゲン)氏を含む新たなエンジェル投資家も本ラウンドに参加した。

本ラウンドによりFigmaのバリュエーションは20億ドル(約2140億円)になったとForbesは報じている。Figmaの創業者でCEOのDylan Field(ディラン・フィールド)氏は、Andreessen HorowitzとFigmaの話し合いは実際には2019年2月にクローズした資金調達シリーズCの終わり頃から始まっていた、とTechCrunchに語った。

「できちゃった結婚みたいな感じがした」とフィールド氏は語り、それでも両社は互いをよく知ることにした、と説明した。両社は2019年に関係を構築し、シリーズDのクローズに至った。フィールド氏はまた、本ラウンドに参加した他の投資家には直接顔を合わせておらず、ディールの大半はZoom越しに行われたとも語った。

「シリコンバレーの将来を考えたとき、シリコンバレーの資本インフラ、そしてシリコンバレーにいなければアクセスできな人、という点で興味深い疑問がある。私は今回オンラインでのディールがいかにうまくいくかを目の当たりにした。より多くの投資家がシリコンバレーにいるかどうかを気にしなくなると思う」とフィールド氏は話した。

Figmaはステルスモードで6年近くかけて準備された後、2015年に創業された。デザインのGoogleドキュメントとなるような、コラボができてクラウドベースのデザインツールをつくる、というのが目的だった。

以来、Figmaは個人のデザイナーや中小企業、大企業の使い勝手が良くなるようなプラットフォームを築いてきた。例えば同社は2019年にプラグインを開発した。デザイナーが取り組んでいるレイヤーに新たに名前をつけたり整頓したりといったことが自動的にできるプラグイン(Rename.it)のようなものをデベロッパーが自分のツールで構築できるようにする。また自動的に見つけて後に置き換えるプレイスホルダー・テキストをユーザーが加えることもできる(Content Buddy)。

同社は、Communityという教育用プラットフォームも立ち上げた。このプラットフォームではデザイナーが自分の作品をシェアし、他のユーザーがそのデザインを「リミックス」したり、単にどんなふうに作られたのかをチェックしたりすることができる。

同社の広報担当はTechCrunchに対して、今回のディールは機会に恵まれたものであり、資金調達前でも資金は豊富だった、と述べた。新型コロナウイルスが猛威を振るう現在では、多くの企業が購入を控えたり将来が見込まれる企業の成長が緩やかになったりしており、新たな資金調達はこの不確実な時代にFigmaの取り組みを拡大させるものとなる。

Figmaはチームがクラウドでコラボするように作られているため、同社のデータは企業の購入活動を語るものになるとフィールド氏は説明した。

「販売面に目を向けると、大きな取引がどんどん進んでいる」と同氏は述べた。「Figmaは今すぐ役立つルールだ」。新型コロナウイルス蔓延の中で興味深い変化の1つは、Figmaでのコラボ作業でユーザー利用時間が飛躍的に伸びたことだ。また、企業がデザイナーチーム内だけでなく組織全体でコラボ作業を行うツールとしてFigmaを利用し始め、ホワイトボード作業、ノート取り、スライド作成、図表の作成などが増えた。

今回のラウンドにより、Figmaがこれまでに調達した資金は1億3290万ドル(約140億円)になった。同社はまだ黒字化できていないが、成長するためにアグレッシブに展開し、新規採用を行っても今回の資金調達で今後3、4年の事業費を賄える、とフィールド氏は述べた。

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(翻訳:Mizoguchi

AWSのQ1は売上が100億ドルを突破し年商400億ドルが視界に

Amazon(アマゾン)のクラウド部門であるAWSは、それ自身単独でも相当成功している。今日(米国時間4/30)の同社の発表では、四半期売上が100億ドルを突破し、このクラウド事業の年商は400億ドルを超える見通しとなった。

それは純利益が前年同期より10億ドル減って25億ドルになったAmazonの決算報告の、明るい側面だ。

多くの企業がAmazonのビジネスの全体を見ようとするが、しかしAWSは2006年にAmazonのサイドビジネスのようなものとして始まり、強力な独自のビジネスへと成長した。ただし、今なお33%の成長率で活発に成長しているが、そろそろ大数の法則が働き始めてやや鈍化してきた。

関連記事: Amazon Q1 beats on net sales of $75.5B but posts net income of $2.5B, down $1B on a year ago…Amazonの2020Q1は売上好調で利益はダウン(未訳)

Microsoftの昨日の決算発表によるとAWSのライバルAzureは59%も成長したが、率ではなくマーケットシェアの絶対額では、先頭馬のAWSが相変わらず強い。

BloombergのJon ErlichmanがAWSのQ1の売上を過去7年ぶん、ツイートで羅列している。それを見ると、AWSの成長のすさまじさがよく分かる:

2014年には、それは年商ほぼ40億ドルのビジネスだった。今年はその10倍近くになり、まだ成長はやまない。市場がまだまだ大きいから成長の余地が十分にある。今はパンデミックとそれによる経済の停滞にみんなが悩んでいるが、実は経済の低迷は企業をクラウド化へ向かわせる強力な動機になる。それまでクラウドを考えもしなかったような企業ですら、迅速な移行を検討する。

パンデミック好機説はすべてのクラウドベンダーについて言えることだが、経済が縮小すればむしろ、これらのベンダーが提供するサービスの需要が高まり、そのため当面の間、成長が続くのだ。

関連記事: AWS is sick of waiting for your company to move to the cloud…AWSは一般企業のクラウド化に未来を賭ける(未訳)

画像クレジット: Ron Miller/TechCrunch

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DevOpsのためのモニタリングと試験プラットフォームのChecklyがシードで2.4億円相当を調達

DevOpsチームのためのモニタリングと試験のプラットホームを開発しているベルリンのChecklyが米国時間4月28日、Accelがリードしたシードラウンドで225万ドル(約2億4000万円)を調達したことを発表した。エンジェル投資家でInstanaのCEOであるMirko Novakovic(ミルコ・ノバコビッチ)氏やZeitのCEOであるGuillermo Rauch(ギジェルモ・ラウフ)氏、Twilioの元CTOであるOtt Kaukver(オット・カウクバー)氏らも、この投資に参加した。

同社のSaaSプラットホームを利用することでデベロッパーは、彼らのAPIエンドポイントとウェブアプリケーションをモニタし、異変の警告を受けることができる。そのトランザクションモニタリングツールを使えば、フロントエンドのウェブサイトの試験を定期的に繰り返し行うことが容易になり、コードは一行も書く必要がない。この試験ソフトウェアはGoogleのオープンソースのPuppeteerフレームワークを使っており、そしてその商用のプラットフォームを開発するためにChecklyはさらに、Puppeteer Recorderというものを開発して、エンドツーエンドの試験スクリプトをローコードツールの中に作り込んでいる。デベロッパーはそれに、Chromeのエクステンションからアクセスする。

モニタリングツールの市場は混み合っているが、Checklyのチームはエンドツーエンドの試験とアクティブモニタリングの組み合わせ、およびモダンなDevOpsチームへのフォーカスが自分たちの強みだと考えている。

創業者のTim Nolet(ティム・ノレット)氏は 「モニタリングの市場の1人の顧客として、それらのツールは90年代にずっと行き詰まりになっていて、チームをJavaScriptでサポートし、DevOpsのチームの中のいろんな役割で使えるツールが必要だと感じていた。自分で作り始めてみてすぐに気づいたのは、モニタリングと同様に試験も重要だということだ。Checklyで開発したのは、顧客が以前からずっと求めていたような新しいタイプのツールだ。評価は口コミですでに相当広がっている。DevOpsのチームに信頼されるプラットフォームというビジョンの今後の構築に向けて、Accelをパートナーにできたことは非常にうれしい」と語っている。

Noletの共同創業者は、TestObject(後にSauce Labsが買収)を創ったHannes Lenke(ハネス・レンケ)氏と、Saucd LabsのEMEA担当営業部長だったTimo Euteneuer(ティモ・オイチューニア)氏だ。

同社によると現在の顧客は約125社で、同社のプラットフォーム上で1日に100万回のチェックを行なっているとのこと。料金は個人デベロッパーなら月額7ドル(約750円)から、小さなチームのためのプランは月額29ドル(約3090円)となっている。

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カスタマーエクスペリエンス管理のMedalliaが音声テキスト変換のVociを買収

現在の市場ではM&Aのペースはすっかり落ちているが、タイミングと金額が合えば、M&Aのための資金はまだある。米国時間4月22日、Medalliaが音声のテキスト変換スタートアップのVoci Technologiesを5900万ドル(約63億3000万円)の現金で買収すると発表した。Medalliaは、オンラインのレビューやソーシャルメディアなどのソースを調査し、企業の良い面と悪い面、改善すべき箇所を提案する、カスタマーエクスペリエンスのプラットフォームだ。

MedalliaはVociのAIテクノロジーを統合して、音声のやりとり、例えばコールセンターにかかってきた通話などを、同社のプラットフォームで分析するデータとして利用する計画だ。ソーシャルメディアやメッセージングが多く活用され、そして今は人々がオンラインへと大幅にシフトしているが、そのような状況でも音声は依然として企業と顧客とのやりとりの大きな部分を担っている。そのため、Medalliaにとって音声への取り組みは重要だ。

Medalliaの社長兼CEOのLeslie Stretch(レスリー・ストレッチ)氏は声明で「Vociでライブと録音の通話を100%文字に起こせば、迅速に分析して顧客満足度を判断でき、Medallia Experience Cloud(同社のSaaSプラットフォーム)にとって有力な材料になる。同時に、Vociで毎回の通話が終わった瞬間に分析し、コールセンター運営のあらゆる側面を確実に最適化できる。バーチャルやリモートでコンタクトセンターを運営しようとする際には特に重要だ」と述べた。

現在、市場には音声をテキストに変換する製品は多数あるが、Vociの特徴は感情、性別、意見、声による生体認証など、内容以外の多くの詳細を認識できるということだ。データを詳しく分析する際に、個人を識別する情報を取り除いてプライバシーを確実に保護することもできる。

Vociはカーネギーメロン大学からスピンアウトしてスタートし、Grotech Ventures、Harbert Growth Parnters、そして同大学などの投資家から合計で約1800万ドル(約19億3000万円)を調達した。3人の創業者はいずれも同大学で博士号を取得している。最終評価額はシリーズBの調達中だった2018年3月の2800万ドル(約30億円)で、今回の買収額は最終評価額の2倍をやや上回る。

Vociはこれまで急成長してきたようだ。同社はおよそ20億分間の音声を処理し、1月にはその勢いを示す数字として、直前の四半期にコンタクトセンターの業務が増加したことに伴い契約が63%増えたと発表していた。

コンタクトセンターだけでなく、金融、ヘルスケア、保険などの分野でもアウトソーシングを請け負っているとのことだが、取引先の社名は明らかにされていない。このところ新型コロナウイルスの影響で移動が制限され、人が実際に接触する機会が減っているため、リモートでサービスを提供する製品を手がける企業や組織はどこもそうだが、Vociでも需要が高まっている。

VociのCEOのMike Coney(マイク・コニー)氏は声明で「エクスペリエンス管理のリーディングカンパニーであるMedalliaの戦力となれることを当社全体で喜んでいる。Vociのパワフルな音声テキスト変換機能がMedallia Experience Cloudに組み込まれるのはすばらしいことだ。コンタクトセンターのあらゆる事柄がビデオやアンケートなどの重要なフィードバックと統合されれば、業界を大きく変える」と述べた。

Vociがここ数カ月で資金を調達しようとしていたのか、あるいはMedalliaから積極的にアプローチしたのかは明らかになっていない。しかし一般論としていうと、M&Aはテック業界で重要性を増している。現在、スタートアップの資金調達は難しくなってきた。有望な企業とテクノロジーが完全に倒れてしまうことを避けるためのひとつの方法として、最後の神頼み的なM&Aが増えるかどうかは大きな問題だ。

Sequoiaなどから資金を調達した後、2019年7月に上場したMedalliaは、市場の多くの企業と同様にここ数週間で株価が下落している。現在の時価総額はおよそ28億ドル(約3003億円)で、公開前の最終評価額と比べて4億ドル(約429億円)の成長に止まっている。

Medalliaによれば、買収は2020年5月に完了する予定だ。

画像クレジット:dotshock / Shutterstock

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(翻訳:Kaori Koyama)