このハックは音声を利用する仮想モデムでインターネットに接続する

伝説のプログラマーMartin Kirkholt Melhusは、インターネットのない会社で仕事をしていたことがある。でも、そこでの仕事はStackOverflowからコピペすればできるようなものばっかりなので、彼はネットを使いたいと思った。そこで彼は、彼のスピーカーとマイクロフォンを(理論上は使えるはずの)モデムに改造した。“それはギミックであり、概念実証のつもりだった。仕事で実際に使うものではなくて”、と彼は書いている。“コメントでぼくを非難する前に、そのことを理解してもらいたい”。

そのシステムはHTML5のWeb Audio APIを使用し、テキストをモデムのトーンに換えた。スピードは当然遅いが、Pythonの大きなコードを盗んでVisual Editorへドラッグするには十分なはずだ。

Melhusは書いている:

最近ぼくは、開発用コンピューターがインターネットに接続されていない顧客のところで仕事をしていた。GoogleやStack Overflowにアクセスできないと生産性がガタ落ちになるので、とても困った。実はぼくの仕事の大半は、ブラウザーからVisual Studioへコピペすることだったんだ。

そこでは、1台のラップトップがインターネットに接続されていたし、ぼくの開発用コンピューターには3.5mmのオーディオジャックがあった。これで、問題を解決できる! Web Audioを利用して、この会社の、インターネットの「有る」と「無し」のギャップを填(う)めたのだ。

で、このお話の教訓は? おもしろくて賢いことは、いつでも人生の難関を切り拓く良い方法だ。コードはここにあり、モデムのインタフェイスはここにある。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

【ポッドキャスト】交通政策の研究者が予見する自動運転車が普及したときの都市交通

今週のTechnotopiaでは、ニューヨーク大学Rudin交通政策研究所のアシスタントディレクターSarah Kaufmanにお話をうかがった。Kaufmanは、ニューヨーカーのための、そして世界の、新しい交通手段について研究しており、未来はきわめておもしろいものになる、と予想している。

彼女の予言はこうだ。自動運転車の普及とともに、これまでになかった新しいタイプのパラトランジット(paratransit, さまざまな補助的交通手段)がいくつも登場する。これまでの公共交通を利用できなかった人たちのためのサービスも、生まれるだろう。そしてそれらの新しいサービスは、効率が良くて、私たちをA地点からB地点へ安全にはやく、より安い費用で運んでくれるだろう。ぜひ、彼女の予言を聴いてみよう。

Technotopiaは、John Biggsによる、より良き未来に関するポッドキャストだ。SticheriTunes、あるいはMP3をここでダウンロードして聴ける。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

楽天が米Blackstorm Labsと共同で新会社 ― HTML5ゲームのプラットフォームを提供開始

HTML5のゲーム開発者向けディベロッパーツールを提供するBlackstorm Labsは本日、楽天との共同出資により設立した楽天ゲームズから「R Games」と呼ばれるプラットフォームを正式リリースすると発表した。日本とアジアにおけるゲームのハブとなることを目指す。

昨年の11月にBlackstormと楽天がこのプロジェクトに取り組んでいると噂されていたが、それが今日正式に発表される運びとなった。Blackstorm共同創業者のErnestine Fu氏は、楽天と手を結むことでアジアのユーザーとの接点をもつことができ、アプリのディストリビューションを強化できると話している。Blackstorm Labsの技術を利用して開発されたアプリは、立ち上げまでの時間が短く、大きなファイルをダウンロードすることなしで通常のアプリと同じクオリティを発揮できる。

「新しい配信プラットフォームをつくりたければ、まずはそこに良質なコンテンツを用意しなければなりません」とFu氏は語る。「初期のコンテンツを用意するのは私たちですが、将来のどこかの時点では、より広範なディベロッパーにも参加してもらう予定です」。

楽天ゲームズのことを「ジョイント・スピンアウト」と呼んでもいいかもしれない。Blackstormが技術開発と社員教育を担い、そのあとに楽天にバトンタッチするかたちだ。楽天ゲームズには既に十数人のゲーム開発者が所属しており、Blackstorm LabsのHTML5関連技術を利用してゲームをリリースしていく。また、同社はタイトーなどと手を組んで「バブルボブル」や「パックマン」などのゲームタイトルを配信する予定だ。

Blackstormから楽天ゲームズに移籍した従業員はいない。もし同社が追加的なパートナーシップなどを望んでいたのならば、これはスケーラブルなシチュエーションだとは言えないだろう。しかし、Fu氏によれば、昨年後半に同社はHTML5ゲームのエコシステムというチャンスが存在すると確信したようだ。

「2日足らずでバブルシューティングゲームを開発しました ― 洗練されたものとは言いがたい出来でしたが」とFu氏は話す。「私たちはそのゲームを楽天に持ち込み、彼らとの対話をはじめました。すべてが『ラフ』なものでしたが、同時に新しい配信プラットフォームの可能性を見出した決定的瞬間でした。当時、HTML5は急速に変化していて、GoogleやAppleもその動きに加わっていました」。

今でもゲームはHTML5の主要な適用分野の1つだ。忠実度が高いゲームを開発することができ、Facebook Messengerなどのソーシャル・プラットフォームにも入り込むことができる。しかし、理論上はBlackstorm Labsがもつ技術をゲーム以外の分野にも適用することは可能だ。ダウンロードされたアプリと同程度のクオリティをブラウザ上で再現するという技術は他のユースケースにも応用できるだろう。

もしそうなれば ― それこそがBlackstorm Labsの主張なのだが ―、 アプリを配信するために雑然としたApp Storeを利用する必要はなくなる。アプリ本体がNews FeedやMessengerに貼り付けたリンクの中に埋め込まれ、しかもそのアプリは通常のものと同じように動作する。

ただ、この技術を広く普及させるまでの道のりはまだ始まったばかりだ。しかも、HTML5でゲームを動作させるのはどんなアプリよりも難しい。しかし、だからこそ同社は「ゲーム」をスタート地点として選んだのだ。

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(翻訳:木村拓哉 /Website /Facebook /Twitter

FacebookがMessenger上で遊べる「Instant Game」をテスト中

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Facecookは、Facebook Messenger用の”Instant Game”プラットフォームのローンチを予定しており、今後ユーザーはMessengerアプリ上で友だちとカジュアルゲームで遊べるようになる。TechCrunahは、キャンディークラッシュの開発元であるKing.comが、”Shuffle Cats Mini”と呼ばれるInstant Gameのひとつのテストをニュージーランドで既に開始していることを突き止めた。どうやらBig Vikingなど他のディベロッパーも、Instant Gameのローンチに向けて準備を進めているようだ。

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King.comのInstant Game “Shuffle Cats Mini”のFacebookページ

これまでFacebookは、AppleのiOSやGoogleのAndroidによって、ネイティブモバイルゲームの世界からは締め出されてしまっていた。しかし、Messengerをモバイルアプリのポータルとして利用してそこにゲームを盛り込むことで、Facebookは新たなプラットフォームをつくり出し、Messengerアプリにユーザーを引き付けることができるかもしれない。これが実現すれば、ユーザーはInstant Gameで遊ぶためにMessengerを利用し、友人との対戦もMessenger経由で行うことになる上、もしかしたらFacebookはゲーム内課金の売上の一部を手数料としてとることができるかもしれない。なお、Facebookは本件に関するコメントを発表していない。

本日のThe Informationの報道によれば、Facebookはユーザー同士が順番にプレイでき、必ずしも同時にゲームを開いている必要のないような非同期型ゲームのためのプラットフォームを開発している。Instant Gameは、チェスやバスケットボールサッカーといったFacebookが今年に入ってからMessenger向けに自社開発したミニゲームを、サードパーティも開発に参加できるように発展させたようなものだ。Facebookは開発キットか開発ツールを今月後半にもリリースするらしいが、ディベロッパーがゲーム内課金できるかについてはまだ分かっていない。

最初のInstant Game

The Informationはさらに、開発元となるスタジオの名前は明らかにしていないものの、Facebookが既にInstant Gmaeのテストをひそかにはじめたと報じている。TechCrunchでは、カジュアルゲームの大手King.comがShuffle Cats Miniと呼ばれるゲームのFacebookページ(注:既に同ページは閉鎖済み)を既に公開しているのを発見し、その説明には「Kingが開発した、カード投げがプレイできる洗練されたInstant Game」と記載されている。

Facebookページ上では、ニュージーランドなどいくつかの地域のユーザーをターゲットとしてゲームが宣伝されているが、アメリカで携帯電話から読み込もうとするとエラーメッセージが表示される。どうやらShuffle Cats Miniは一部がウェブ上で読み込まれるようになっており、小さな射的場で標的に向かってカードを投げるゲームであることが分かっている。しかし、ゲームをクリアしたり、友だちとスコアを共有して競い合うような遊び方はできないようで、これはMessengerのバスケットボールやサッカーゲームの仕組みと同じだ。

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Shuffle Cats Miniは限られた地域でしかプレイできないが、この画像からゲームの様子を確認できる。

もう少し調べてみたところ、先週始めのVentureBeatの情報を発見し、そこにはBig Vinkingというスタートアップが、「HTML5でできたどこでも遊べるゲーム」を開発するために2100万ドル以上を調達したと書かれている。

そこで私がBig Viking CEOのAlbert Laiに、同社のプランについて尋ねたところ、彼は「HTML5のテクノロジーを使えば、ボットが搭載されたメッセンジャープラットフォームを含み、基本的にどんな環境にも私たちのゲームを組み込むことができます。つまり、ユーザーはどんなメッセンジャープラットフォーム上でも、私たちのゲームで遊ぶことができるんです。これによって流通システムの力関係が大きく変わり、メッセンジャーさえあれば私たちは即座にゲームを配信できるようになります」と答えた。

しかし、私がBig VikingのゲームがFacebookのInstant Gameとしてリリースされるのか聞いたところ、急に彼は口を閉ざし「Facebook関連の業務についてはお話できません」としか答えなかった。これを見ると、Facebookは緘口令を敷いているようだ。

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galatron

メッセージアプリのKik上では、チャットボットを通じてGalatronVSが配信されており、ここからFacebook Messenger上でInstant Gameがどのような動作をするかについてのヒントが得られるかもしれない。

Big Vikingのウェブサイト上では、メッセージ機能付きの、宇宙を舞台にした縦スクロールシューティングゲームGalatron VSのお試し版が公開されている。ゲーム内では、コンピューターが操作するキャラクターからメッセージ機能を通じて、スコア目標1万ポイントといったチャレンジ内容が送られてくるようになっている。

このゲームは既にメッセージアプリKik上のゲームストアで配信されている。プレイヤーは、まずボットとのチャットを通じて”Galatron宇宙学校”に招かれ、ちょっとしたやりとりの後に、HTML5のゲームへのリンクが含まれたメッセージを受け取る。トーナメントモードでは、プレイヤーの機体のそばに他のプレイヤーの”ゴースト”が表示されるようになっており、これはInstant Gameの非同期型というアイディアに合致する。例えば、友だちがFacebook Messenger上でGalatron VSをプレイした後に対戦を挑んできた場合、プレイヤーは友だちの機体のゴーストを自分がプレイしているときに確認することができる。

Galatronのグラフィックはシャープで操作性もよく、特にHTML5ゲームとしては良くできている。そしてこのゲームから、HTML5の技術が、モバイルウェブがネイティブモバイルゲームと戦えるくらいの水準にようやく達しようとしていることが分かる。

Facebook Gamesの再来

昔々2009年頃に、FacebookはZyngaやEAなどのディベロッパーと組んで、デスクトップサイト用のゲームプラットフォームを開発し、このプラットフォームは大反響を呼んだ。しかし、Facebookはユーザーのモバイルプラットフォームへの移行についていくことができなかった。その結果、iOSとAndroidがモバイル・ソーシャルゲームの主要プラットフォームとなり、Facebookはゲーム内課金に対する30%の手数料の徴収も取りやめた。

さらに2011年にFacebookは、Project Spartanというコードネームが付けられたHTML5ゲーミングプラットフォームの開発に着手した。しかし、当時はHTML5がまだそこまで普及しておらず、ディベロッパーはパフォーマンスリミットをどのように越えればいいかというのを分かっていなかった。ゲームスタジオも、iOSやAndroidのネイティブゲームに対抗できるようなゲームをHTML5で作ることができず、結局この計画は失敗に終わってしまった。

Project Spartan

Facebookが2011年に着手した、Project Spartanと呼ばれるHTML5ゲーミングプラットフォームの計画は失敗に終わり、同プラットフォームは閉鎖されてしまった。

Facebookのデスクトップ時代が終りを迎えた2012年の第4クォーターに、同社は10億6000万人のユーザーから、ゲームを中心に2億5600万ドルの収益を上げていた。その後Facebookのユーザー数は17億9000万人に増加したが、ユーザーからの収益は1億9600万ドルに落ち込んだ。

しかし現在Facebookは再度ゲームに挑戦しようとしており、今週にはFacebook Gameroomが正式に発表された。これはデスクトップPC向けのゲーミングプラットフォームで、Steamのカジュアルゲーム版のようなものだ。そのかたわら、Facebookはモバイルの分野でも攻勢に出ようとしている。

いつでも遊べてライトユーザーが操作しやすく、しかもソーシャル

Instant Gameは、Facebookの何年にも及ぶ土台作りの集大成だ。同社が2015年4月に、ユーティリティアプリやさまざまなコンテンツのためのMessengerプラットフォームをローンチした後、Doodle Drawというちゃんとしたゲームが登場したが、このゲームがユーザーの人気を集めることはなかった。そして今年の4月には、ボット用のプラットフォームもリリースされた。どちらのプラットフォームも、Uberを利用した配車や写真編集から、ニュースの購読や買い物まで、ユーザーがMessenger上でチャット以外のことができるようにするためにデザインされていた。

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今年Facebookが公開した、自社開発のMessengerゲームのプロトタイプは大人気だった。

ゲーム機能は、当然Facebookのソーシャルグラフを利用することになり、さらには今後Messengerの可能性を広げていくかもしれない。複雑なものも多いネイティブモバイルゲームに比べ、Shuffle Cats MiniやGalatron VSのようなHTML5で出来た簡単なゲームが優れているのは、ゲームの経験があまりない人でもほとんど操作説明なしで、空いた時間にすぐプレイできるというところだ。このおかげでHTML5のカジュアルゲームは、どこでも遊べて、一般ユーザー層もとっつきやすく、結果としてバイラルに普及する可能性を持っている。

反対に、ひとりでプレイしているとすぐに飽きてしまうということが、カジュアルゲームの欠点として挙げられるが、その対策として、FacebookのInstant Gameは友だちと一緒に遊べるようになっている。ひとりで延々とカードを投げたり、小さな宇宙船で敵を撃ち落としたりしたいと思う人はそんなにいないかもしれないが、仲の良い友だちが出した新しいハイスコアを破るためなら、ユーザーは何度もFacebook Messengerに戻ってくるかもしれない。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter

英語学習のFleexでNetflixのコンテンツが利用可能に

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最初にFleexを特集した時は、それはよくできたビデオプレーヤーで、お気に入りの映画やテレビ番組を使って英語が学習できる、というものだった。それ以来、ReversoはFleexで働いていたチームを買収により獲得し、この語学学習のプラットホームに新しい特徴を付け足して再ローンチしようとしている。その特徴というのは、Netflixだ。

以下の点に関して私の考えは少し偏っているかもしれない、というのも、私がそのように英語を学んだからだが、私は言語を学習することにおいては、映画やテレビ番組をその言語で見ることが言語学習に極めて効果的だと考えている。

最初は、字幕を入れる。次に字幕を外国語に切り替えて、音声と字幕の両方を外国語にする。その後、字幕を非表示にしてしまう。毎回、次のステップに行く時、最初は理解するのが難しいと感じるよう自分を追い込まなくてはならない。

Fleexでは、最初は自分の母国語と英語の両方の字幕からスタートする。徐々にFleexは母国語の字幕を抜いて行く。ビデオの難しい部分では、両方の言語の字幕が表示されるが、いつも両方が表示される訳ではない。その後、字幕が完全に非表示となる。

使用中はいつでも、ビデオはポーズすることができ、単語をクリックするとReverso Contextを使ってその語の定義を参照し、その単語を学習リストに加えることができる。

Fleexのコストは月6.90ユーロ、または年39ユーロだ。Fleexプレーヤーをコンピュータに直接ダウンロードしなければTEDトークや自分のビデオも使うことが出来る。しかし、同社は使用可能なソースとしてNetflixも追加する予定だ。まだ試すことはできないが、いつ利用可能になってもおかしくない状態のようだ。

それでは、Netflixはどの様にこの事に関与しているのだろうか。実はこれはクライアント側で組み込んだサービスなのだ。NetflixはAPIを持っておらず、代わりにブラウザのエクステンションが利用するHTML5プレーヤーを使用している。例えば、字幕や種々の動作をNetflixプレーヤー上で付け加えることが可能だ。

「Netflixは2年前までは他の国では見ることが出来ませんでしたが、今ではNetflixは非常にオープンになり、直接Netflixプレーヤーと作業することが可能になりました。APIを使っておらず、オープンなのです」と、ReversoのCEOであるTheo Hoffenbergは私に言った。

良いことには、自分のブラウザをいじっても、Netflixはそれを止めることは出来ない。Netflixのサーバーから見れば、更にもう一人がNetflixの番組をストリーミングしているように見えるだけだ。そして、Netflixの観点からも、顧客がもっとNetflixのコンテンツに時間(とお金)を使ってくれてハッピーなはずだ。つまりはどちらもハッピーな関係なのだ。

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(翻訳:Tsubouchi)

Web上のビデオエディターWeVideoがFlash依存から完全なHTML5化に改装…可能だが技術をぎりぎりまで酷使

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ブラウザー上のビデオエディターWeVideoが、Flashの使用をやめてHTML5に切り替えた。

HTML5 vs. Flashという話題は、タイムマシンで2010年に戻ったような錯覚を与えるが、でもFlashはまだ生きながらえている。たとえばGoogle Chromeは、未だにその脱Flash努力を完了していない

WeVideoの新しいエディターは先週ひそかにローンチしたが、CEOのKrishna Menonによると、高度な、そして応答性の良いビデオエディターをHTML5で実装するのは、かなり大変だった。MenonとUXデザイナーのDiana Madrigalが、その苦労の過程を実際のデモで説明してくれた。そして最終的にはエディット行為と結果の再生がともに、気になる遅れもなく、可能になったのだ。

Menonは曰く、“ユーザーが再生ボタンを押すと、楽屋裏ではHTML5の3つか4つの成分がリアルタイムで混じり合うことによって、30fpsの動画を表示する。HTML5をレンダリングするブラウザーの能力を、限界ぎりぎりまで酷使しているね”。

WeVideoによると、現在のユーザー数は1400万、iOSとAndroidのアプリもあるけれども、どんなデバイスでも、このビデオエディターをいちばん使いやすいのはブラウザーの上だね、ということだ。

この新しいエディターはユーザーインタフェイスも改良され、スタンダードなビデオトラックではタイムラインのデザインが変わった。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

ゲーム対戦実況のTwitchもFlashからHTML5へ移行、プレーヤーのベータを開始

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毎年同じことを言ってきたようだけど、Flashの命運は、いよいよ尽きようとしている。Flashに依存してきた大規模なビデオストリーミングサイトTwitchもこのたび、ついに運命のボタンを押してHTML5に切り替えようとしている。まず、ベータから。

TwitchがHTML5プレーヤーのベータを出す、という話は6月からあったが、今日(米国時間7/14)やっと、同サイトの”Turbo”会員に提供されることになった。さらに、この夏の終わりにはランダムに選ばれたユーザーに、Flashを切るというオプションが提供される。

遅い展開は、必要だった。Twitchは6月に言っていたことを今日も繰り返しているが、ベータは名ばかりのベータではない。HTML5プレーヤーは、まだ完成していない。バグがあり、広告の問題があり、ほかにもいろいろある。

でも、待つだけの価値はある。ロードが速くなり、CPUの負荷が軽減、コマ落ちも減る。

会員としてTwitchを頻繁に使う人は、そのうち、HTML5が有効になりました、とお知らせが来るかもしれない。そのときは、プレーヤーの使い心地などを教えていただきたい。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

macOS上のSafariがFlashにとどめを刺す…インストールされていてもデフォルトで無効

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Adobe Flashは死ぬ必要がある。そしてどうやら2016年は、Flashの最後の年のようだ。macOS Sierra以降Appleは、ユーザーがたまたまインストールしていた場合でも、Flashプラグインをデフォルトでは無効にする。それには多くのアドバンテージがある。

まず、Flashには数えきれないほど多くの悪用の履歴がある。つい昨日(きのう)も、誰かがまた悪用を見つけ、Adobeは大慌てでそれに対応した。

第二に、Flashは電池を殺す。どうやらそのプラグインは、今日のコンピューター向けに最適化されていないのではないか。Flashを動かすたびに、電池寿命が失われる。

第三に、Flashはもう誰も要らない。多くのWebサイトがビデオをHTML5や現代的な技術で再生する。YouTubeは? HTML5だ。Soundcloudは? HTML5だ。本誌TechCrunchのビデオは? HTML5だ。

目立つ例外もある。たとえば、FacebookのライブストリームとPeriscopeのビデオはまだFlashを必要とする。でも、彼らがFlashを捨てるのは時間の問題だろうな。

そして最後に、今ではみんながFlashを嫌いだ。SafariはmacOS SierraでFlashを無効にする。どうしてもFlash(やQuicktime, Silverlightなど陳腐化しているプラグイン)が必要なWebサイトをあなたが開いたら、Safariは、このプラグインを本当に動かしてよいのか、確認する。ChromeもQ4 2016に同じことをする。Microsoft Edgeは、重要でないFlashコンテンツをポーズする。Adobe自身も、たぶんFlashを捨てたがっている。

もう、定めの日が壁に貼りだされている。人より一歩進んでいるあなたは、とっくにFlashをアンインストールしただろう。ChromeにFlashがあるのは、悪用対策を素早く展開するためだ。メインのブラウザーとしてSafariやOperaを使い、Flashが必要なときだけChromeを使う手もある。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

HTML5はこれからのWindowsか?、普遍的なアプリケーションの普遍的な開発/利用ベースとして

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[筆者: Paul Stannard](SmartDrawのCEO)

1990年代の初めには、MS-DOSからWindowsへという重要な移行が起きた。MS-DOS上の人気アプリケーション、Lotus 123やWordPerfectなどは、この地殻変動に対応できず、市場から姿を消した。Microsoft WordとExcel for WindowsがLotusやWordPerfectの座を奪い、ワードプロセッサーと表計算ソフトの分野でトップになった。ソフトウェアのそのほかの分野でも、同様の移行が生じた。

1990年5月にWindows 3.0がリリースされたとき、その革命が始まった。それは、5年という短い期間に、世界中の企業の、何百万台ものコンピューターで、DOSのプロンプトをアイコンやマウスで置換した。

Windows 1.0がリリースされたのは1985年だったが、アプリケーションメモリの640Kという制約と、とても遅いプロセッサーのため、本格的なアプリケーションをその上で使うのは無理だった。Windows 3.0がメモリ640Kの壁を破り、Intelの80386プロセッサーがスピードの限界を上げてから、ついにゲームが始まった。

WindowsのUIと、640Kという拘束衣が破られたことにより、オペレーティングシステムやユーザーインタフェイスだけでなく、日常的に使われるアプリケーションにも新しいスタンダードが生まれ、そして広まった。

Webブラウザーの中で動き、データをクラウドに保存するクラウドベースのアプリケーションは、今多くの人が使っているデスクトップ環境を大きく上回る利点を持ち、同様の移行を起こすだろうか? 実は、クラウドベースのアプリケーションの到来と、30年前のWindowsの到来は、互いに似ている点が少なくない。

クラウドベースのアプリケーションのアドバンテージ

私はごく最近、クラウドベースのアプリケーションを使い始めたばかりだが、たちまちファンになった! この川を渡ってしまったら、もう戻る気にはならない。どうしてか? 自分のアプリケーションとそのデータを、どんなコンピューターやどんなデバイスからでも、そしていつ何時(なんどき)でも使える。それは、ものすごく便利だ。これまでは、自分のメールを見るためには会社へ行って自分のコンピューターの前に座り、そのコンピューターの上にあるメールソフトを起動する必要があった。私も15年前までは、そんなサラリーマン生活をしていた。クラウドベースのアプリケーションがなければ、ドキュメントの操作に関しても同じだ。

HTML5が強力なアプリケーションをブラウザーに持ち込む

クラウドベースのアプリケーションのアドバンテージがそこまで強力なのに、なぜ私は、始めるのが遅かったのか? 同じ理由で、Windows 3.0の前には誰もWindowsアプリケーションを使わなかったのだ。それらは、ごみだった! 初期のWebアプリケーションは、それらがリプレースしようとしているデスクトップアプリケーションのコピーのようなものだった。Google DocstとGoogle Sheetsが最初無料だったのは、WordやExcelにはかなわないからだ。

HTML5はスタンダードを提供する … それにより高度なアプリケーションの構築が可能になり投資の対象にもなる。

しかし、昨年あたりから状況が変わってきた。1990年にWindows 3.0がWindowsへの移行の契機になったように、HTML5スタンダードの採用が広まり2014年には公的な規格がリリースされたことにより、それと同じような革命が始まっている。今では、デスクトップアプリケーション並に強力なWebアプリケーションを、書くことが可能だ。Microsoft Wordのブラウザーベースのバージョンは、ルックスも動作もWindowsバージョンと酷似している。

HTML5はHTMLとCSSとJavaScriptにスタンダードを提供する … それにより高度なアプリケーションの構築が可能になり、十分に投資の対象にもなる。

それはファイルへの普遍的なアクセスだけではない

ドキュメントにどんなデバイスからでもアクセスできるだけなら、アプリケーションの出番はない。Dropboxは、ファイルを複数のデスクトップPCでシンクする(同期化する)ソリューションを提供し、その後ほかのデバイスでもそれができるようになった。Dropboxは、アプリケーションを特定しない。ファイルを読むアプリケーションが、ユーザーのデバイスにあるだけでよい。たとえば職場でWordのファイルを保存し、家の自分のコンピューターの上のWordでそのファイルを開けばよい。

Microsoftの、Officeのアップデートも、これと似たやり方だ。そのOneDriveと呼ばれるプロダクトはDropboxに似ていて、Office 365の有料会員になるとOfficeのネイティブアプリケーションを複数のコンピューターにインストールできる。基本機能だけのOfficeアプリケーションなら、今ではWindows, Mac, iPad, それにAndroidにもある。Office自体にもクラウドベースのバージョンがあって、それはブラウザーの中で動く。無料だけど、ネイティブアプリケーションの機能の一部がない。

クラウドベースのアプリケーションのアドバンテージがそこまで強力なのに、なぜ私は、始めるのが遅かったのか?

どのデバイスからでもファイルにアクセスできることは、アプリケーションがブラウザーで動かずに各機の上にあることを擁護する理由になるだろうか? それとも、それはまだ道半ばか? 私の個人的な考えとしては、それは道半ばだ。アプリケーションがどのマシンの上にもインストールされていなければならないことは、“どんなデバイスからでも”というクラウドのアドバンテージを大きく制約している。自分のコンピューターにそのアプリケーションがない人と、そのドキュメントを共有しなければならない場合、困ったことになる。だから今の、データはクラウド、アプリケーションはネイティブ、というハイブリッドな形は、いずれ、データもアプリケーションもクラウド、という形に変わり、ますます多くの人がそのメリットを享受するだろう。

クラウドベースのアプリケーションの採用で世界が一変するか?

WindowsやMacのデスクトップからクラウドベースのファイルシステムへの移行は、25年前のWindowsの採用と同じぐらい、急速に進むだろう。機能が完全に揃ったアプリケーションをブラウザベースのアプリケーションとして提供しないソフトウェアベンダ、ブラウザーバージョンはごく一部の機能しかない、というベンダは、市場を失うおそれがある。

MicrosoftのWord, Excel, PowerPoint, それにOutlookを、OneDrive+Office 365という形で提供するやり方は、まさに上記のやり方だが、その、ネイティブプラットホームにこだわるやり方は、そのうち限界にぶつかるはずだ。

でも、そのほかのアプリケーションが、その隙(すき)に乗ずるかもしれない。人気の高いんグラフィクスアプリケーションのVisionやPhotoshopも、完全な移行を成し遂げていない。Accessなど単純なファイルマネージャーも、やはりそうだ。

デスクトップからクラウドベースのアプリケーションへの移行はしたがって、デベロッパーにすばらしい機会を提供し、マーケットシェアをこれまでのマーケットリーダーたちから奪っていくだろう。それは、落ちこぼれになりたくないと願っている今現在の勝者にとって、深刻な脅威にもなる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

AdobeがAnimate CCをローンチ、Flash Professionalをついに改名; デザインツールMuse CCもアップデート

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Adobeが今日(米国時間2/8)、Animate CCを公式にローンチした。それは同社のWeb用アニメーションツールの最新バージョンだ。Animate CCは前にはFlash Professionalという名前だったが、しかしFlashの重要性は(ありがたいことに)この数年間で下がったから、同社はその一般的な役割を強調する名前に変えよう、と決意したのだ。

Flash Professional、じゃなかったAnimate CCのニューバージョンと、WebデザインツールMuse CCのアップデートは、Creative Cloudの会員なら誰もが使える。

Animate CCは、名前を変えただけでなく、新しい機能もいろいろ加えた。その多くは、Creative Cloudのそのほかのツールと歩調を揃えるためだ。まず、Animate CCはCreative Cloud Librariesをサポートし、それによってたとえば、そのほかのCCアプリケーションや他のユーザーとコンテンツを共有できるようにする。また、Adobe StockTypekitも最初からサポートされている。アニメーターは、自分のビデオを4Kでエクスポートできる。

Animate CC_Stock and CC Libraries integration

Adobeによると、Flash Professionalで作られたプロダクトの1/3は、実際にはHTML5のコンテンツだった。そのことも、旧名が今や場違いである理由のひとつだ。AdobeのエヴァンジェリストPaul Trani曰く、“HTML5がスタンダードになったし、今度の名前の方がツールの役割を正しく表している。ユーザーは、何をどうしても構わない。Flashを使いたいって? おぉ、それもけっこうですよ!”。

Traniの説明では、ほんの少しの例外を除いては、Animate CCのユーザーがやりたい標準的なユースケースのほとんどを、FlashでなくHTML5で実装できる。

今日同時にリリースされるMuse CCのニューバージョンは、ユーザーがコードを1行も書かずにWebサイトをデザインし構築できるツールだが、やはりこちらも最初から、CCのライブラリや、AdobeのCreative Sync機能、Adobe Stockなどをサポートする。

そしてもっと重要なのは、Muse CCのニューバージョンではデザイナーがレスポンシブなサイトをデザインできることだ。これまでのMuseにこの機能がなかったことが、むしろ奇妙だけどね。

Muse CC_setting breakpoint for responsive layout

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

HTML5の規格決定から一周年、それはもう未来技術ではない

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[筆者: Shikhir Singh](Senchaのデベロッパリレーションズ担当シニアマネージャ)

今日(米国時間10/28)は、World Wide Web Consortium(W3C)がHTML5の規格策定事業の完了を宣言してからちょうど一周年になる。それは、インターネットとWebアプリケーションの開発の歴史における、重要な節目だ。これまでの1年間でHTML5の採用は爆発的に伸び、HTML5へ移行してリッチな、そしてクロスプラットホームなWebアプリケーションを提供する企業が日に日に増えた。最近ではAmazonやFacebook、Google、YouTubeなどオーディエンスの多様性の激しい大手サイトでさえも、AdobeのFlashからHTML5へ移行した。その動機は、何だろう?

実は数年前から、デバイスやディスプレイの種類に依存しないシームレスで優れたユーザ体験を志向するデベロッパの多くが、HTML5で開発をするようになっていた。しかし2015年には、多くの企業がモバイルファーストを重視するようになり、そのためエンタプライズ向けのソフトウェアを構築するための信頼性の高い、普遍的な(機種やディスプレイを問わない)開発ベースとしても、HTML5が選ばれるようになった。

HTML5の実力は、かなり前から知られていた。2012年に、発言の影響力が甚大なMark ZuckerbergがHTML5をけなしたが、その3年後にはFacebookのニューズフィードのアップデートの実装をHTML5で行った。HTML5前とHTML5後を比較したデモを、ご覧いただきたい。

HTML5によるWebアプリケーションの開発が進んでいる大きな理由が、三つあると思う:

高度な規格に技術がやっと追いついた

HTML5への移行を促進した要因は、HTML言語本体のイノベーションだけでなく、Webアプリケーションを動かすブラウザの進化も大きい。まず、今のブラウザは数年前に比べても相当速い。MicrosoftのInternet Explorerの支配が徐々に崩れて、Google Chromeのような新しいブラウザが、Webクライアント技術の高速化と効率化を誘導した。Flashが衰退し、HTML5のリッチなマルチメディア能力への関心が高まり、ブラウザの基本機能の枠内でビデオの高速な再生などが可能になった。動画==プラグイン依存は、過去の遺物になった。

「技術革新」と「デベロッパの選好」と「エンタプライズのニーズ」、この三つのものが交差するところに、HTML5の未来がある。

Samsungの8コアプロセッサが象徴しているように、モバイルデバイスの処理能力が高まり、HTML5の採用が促進された。

以上のような技術的進歩によって、HTML5に盛られている高度な表現要請が、ブラウザのレベルで十分に、実装可能になった。今ではエンタプライズにおいてさえ、HTML5が標準技術になりつつある。

企業が求める普遍性

企業は、Webでもモバイルでも高度なアプリケーションを提供して顧客の心を掴まなければならない。しかも、当然ながらそれを、デスクトップ、タブレット、スマートフォンなど多様な機種の上で普遍的に実現しなければならない。顧客の要求は、日に日に高度になるだけでなく、変わるのも早い。そんな変化に企業が対応していくためには、高度な表現能力と高度なクロスプラットホーム性の両方を兼ね備えた技術への投資が、不可欠である。Webアプリケーションでもモバイルアプリでも、最高のパフォーマンスが必要だ。

HTML5には、企業が求める一度書けばどこでもデプロイできる(write once, deploy anywhere)という特質があるので、プラットホームやデバイスの種類がどれだけ増えても、同量の時間で複雑高度なアプリケーションを制作し管理できる。

デベロッパは楽をしたい

デジタル技術がどれだけ進歩しても、開発チームは複雑なアプリケーションをはやく納めるというプレッシャーから逃(のが)れられない。そんな彼らが今、HTML5を使い始めている。デベロッパに対するStrategy Analyticsの最近の調査によると、ネイティブアプリやWebアプリケーションを作るためのすべての技術の中で、今後の採用数の伸びが最高のものは、HTML5の20%だった。そしてビジネスアプリ/アプリケーションの63%が、すでにHTML5で作られている。

デベロッパにとって、HTML5の最大の魅力の一つがオープンなスタンダードであること。だから、モバイルの多様な機種や、ディスプレイの多様なフォームファクタ、それにプラットホームやオペレーティングシステムの違いが目の前にあっても、アプリケーションの要求を比較的簡単に満たすことができる。またリッチなコンテンツを作る場合も、デバイスやオペレーティングシステムの特性に依存することなく、抽象的で普遍的な書き方ができる。

デベロッパという人種はつねに、なるべく複数のプラットホームに通用する言語でコードを書きたいと願っている。しかもそれでいて、どんなスクリーンサイズでもユーザ体験の質が高いこと。またデベロッパとしては、雇用者や開発要件が変わっても同じスキルが使えること。Webアプリケーション開発の高速化はもっぱら、JavaScriptからHTML5への移行のペースにかかっている。

2016年と未来のHTML5…普遍的な開発言語に

私は長年、開発の最前線にいた人間なので、HTML5の登場と、それがモバイルアプリの開発に革命をもたらす可能性に、大いに感動した。「技術革新」と「デベロッパの選好」と「エンタプライズのニーズ」、この三つのものが交差するところに、HTML5の未来がある。

来年は、企業における、Internet Explorerの使用が必須であったレガシーアプリケーションの現代化が加速され、それとともにHTML5の採用が更に一段と増えるだろう。今やそんな企業でも、社員たちは職場でGoogle ChromeやFirefoxを使っている。…どちらも、HTML5のサポートが優れている。さらに今後はWindows 10の採用が増えるから、ブラウザはMicrosoft Edgeが使われるようになり、なお一層、企業世界におけるHTML5の普及が進むだろう。

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HTML5開発ホスティングのDivshotをGoogleが買収、前に買収したFirebaseと一体化して強力な開発環境に

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Googleが、HTML5によるWebホスティングプラットホームDivshotを買収した。Divshotは、“パフォーマンスとデベロッパの生産性のための最適化”、を謳っている。

同サービスは12月14日に閉鎖し、チームはGoogleが昨年10月に買収したFirebaseに加わる。

同社はホームページでこう言っている:

DivshotはGoogleでFirebaseのチームに加わることになりました。FirebaseはGoogleがデベロッパに提供している総合的なプロダクトスイートで、私たちのビジョンはその一員として加わり、Divshotのミッションはこれまでよりも大きなスケールで前進し、継続します。

私たちが加わることにより、Firebase Hostingがデベロッパにとってすばらしい体験になりますから、これまでのDivshotのプロダクトとサービスはすべて、2015年12月14日(月曜日)に閉鎖します。Divshotの現在の顧客は、移行ガイドをお読みのうえ、アプリケーションをFirebase Hostingへ移してください。ご心配なく。二つのプロダクトは完全に互換性があります。

私たちのすばらしいユーザのみなさまへ: これまでのサポートを感謝いたします。そして、もうじき、Firebaseでまたお会いしましょう!

FirebaseチームのMichael Bleighは、この件についてこう述べている:

両チームは最高のデベロッパ体験を作りたいという情熱を共有している。これからは両者が一体となって、共通の目標を目指していく。DivshotとFirebaseは、前にもチームを組んだことがある: DivshotのハッカソンStatic ShowdownをFirebaseがスポンサーし、参加したデベロッパの50%以上がFirebaseを利用した。

Divshot社はサンタモニカにあり、これまで118万ドルの資金を調達している。

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9月1日はChromeがFlash広告の再生を停止した日

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インターネット上で50%以上の人が利用するブラウザであるChromeが、本日(9月1日)より正式にFlash広告の動作を停止させることとなった。標準的メディアプレイヤーとしての地位を失ったFlashは、ついに歴史的遺物となる道を歩み始めた。Googleによる発表時の言葉を引いておこう。

6月にChrome上にてFlashによる広告の動作を停止させる旨をアナウンスしていました。これは利用者のパフォーマンスを改善することを狙ったものです。2015年9月1日より、Flash広告は初期状態で再生されなくなります。

Googleは警告を発し、そしてFlash広告をHTML5に自動変換するツールなども提供してきた。今回の変更により、たいていのウェブページでのFlash広告は動作しなくなる。Flashを利用した広告が「静物」化するわけだ。広告制作者が作ったFlashコンテンツは利用者に届かなくなる。

なお、AmazonでもFlash広告を制限する方向に進みつつあり、Flashビデオを再生する広告はほぼなくなっている状況だ。そうは言ってもこれまでの蓄積もあり、Flashコンテンツはあちこちで目にする。しかし(ようやく)Flash広告は作られなくなり、そして消え去っていくこととなりそうだ。

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(翻訳:Maeda, H

Steroids.jsで名を上げたAppGyverがデータベースへの容易なアクセスまで含む開発フレームワークSupersonicを立ち上げ

AppGyverは昨年、Steroids.jsと、ドラッグ&ドロップのHTML5アプリビルダーComposerで急に有名になった。その同社が今日(米国時間12/3)、これまでで最大のプロダクトと自称するSupersonicのローンチを発表した。それは、ユーザインタフェイスとデータの両方を構築するためのフレームワークだ。これと同時に同社は、Android用のより高速なラッパーと、Steroidsのアップデートもローンチした。

AppGyverのCEOで協同ファウンダのMarko Lehtimakiによると、Steroidsはデベロッパに、ベーシックなネイティブのユーザインタフェイスを作るためのベーシックなコンポーネントを与えたが、それをさらに一歩前進させたSupersonicでは、デベロッパがもっと完全なインタフェイスを作ることができ、しかもほとんどJavaScriptに触(さわ)らなくてもよい。代わりにSupersonicでは、Webコンポーネントを使ってHTMLのシンタックスを拡張し、ナビゲーションやタブ、アニメーションなどを作れる。インタフェイスは一回だけ書けばよくて、そのあとはAppGyverがそれを、AndroidにもiOSにも正しく割り振る。

Lehtimakiは曰く、“ユーザインタフェイスとナビゲーションの全体をずっと簡単に作れるようにした。この前はUIの成分を提供したが、今回はネイティブとHTMLの区別をぼやかしたんだ”。

SupersonicのUIの部分は、オープンソースのフレームワークIonicフォークだ。

しかしSupersonicはユーザインタフェイスを作るだけでなく、バックエンドのデータベースへのアクセスも容易になった、とLehtimakiは念を押す。

彼曰く、“一般的にモバイルアプリではデータの扱いが難しい。だからうちでは、開発過程の中でクラウドサービスを使うことが、全然特別なことじゃない、ふつうの自然なことのようにしたかったんだ”。

Supersonicではデベロッパが、バックエンドのデータベースと容易に対話できる。それは最初から、Parse、Kimono、built.ioなどをサポートしているし、アプリのプロトタイプ用には同社の無料のデータベースを使える(本番のバックエンドへの切り替えは数クリックでできる)。RESTのAPIなら何でも使えるから、特定ベンダへの囚(とら)われを心配する必要がない。AppGyverには囚われるかもしれないけど。

前からあるSteroidsとSupersonicにはもちろん重なった部分はあるが、でも今後AppGyverは、Steroidsをツールの一つとして位置づけたいのだ。それに対してSupersonicはフレームワークだ。ツールの方はアプリを作る・試験する・配布するためのサービスが含まれ、コマンドラインも使わなければならないが、製品系列が成長した今では、これらの機能との対話をWebインタフェイスから容易にできるようになり、またデータベースへの容易なアクセスも含まれる。

今日のローンチでAppGyverは、ネイティブラッパーの新バージョンもリリースする。Lehtimakiも認めるように、これまではiOSに力を入れ、Androidは二の次だった。でも今度からは、 Androidも第一級市民にしたい。被差別民ではなくて。

Androidラッパーは、従来のバージョンより3倍ぐらい速くなっている。それは、IntelのCrosswalkプロジェクトを統合したことに拠(よ)るところが大きい。これまで使っていた標準のAndroid WebViewは、Androidのバージョンごとの違いが激しすぎた。しかしこれからのデベロッパはいわゆる‘Androidの分裂’を心配する必要がなく、彼らのアプリはAndroidのどのバージョンでも、またどのデバイスでも、正常に動くはずだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


W3Cが宣言: HTML5の標準規格は最終的に確定した

4年あまり前にSteve JobsがFlashに対する宣戦布告をして、HTML5の時代の幕開けを告げた。HTML5の標準規格は1997年のHTML4の後継規格だが、これまで長年、いろんなところで語られ、ブラウザによる実装もされてきたから、とっくに完成・確定した規格だと思っている人も多いだろう。でも実際にはHTML5は…今日までは…まだ流動的部分の多い標準規格だった。そして今日W3Cは、長年新たな機能を次々と加え、変更を加えてきたその規格の最終バージョンを、Recommendation of HTML5として発行した。

しかし、ユーザにとって気がつく変化は何もない。ほとんどのブラウザが、<video>成分やベクタグラフィクスなど、HTML5の機能の多くをすでにサポートしている(あなたが職場でInternet Explorerの古いバージョンの使用を強制されている人でなければ)。HTML5がここ数年でWebにもたらしたそのほかの重要な新機能としては、2Dのグラフィクスやビットマップ画像を描画できる<canvas>成分、ブラウザ内で数学的な記法を表示できるMathML、オフラインのキャッシングやドラッグ&ドロップなどいろんな機能を実現できるAPI集などがある。

 

W3CのディレクターTim Berners-Leeは、今日の声明文の中でこう言っている: “今日のわれわれは、ブラウザだけでビデオやオーディオを鑑賞することを当たり前と思っている。携帯電話でWebブラウザが使えることを、当たり前と思っている。どこにいても、どんなデバイスの上でも、写真を共有し、買い物をし、ニュースを読み、情報を見つけることができる、と思っている。多くのユーザがまだ気づいていないが、HTML5とOpen Web Platformが、そんな認識や期待を育てているのだ”。

W3CのHTML作業部会の共同議長でMicrosoft Open TechnologiesのPartner Group Manager Paul Cottonによると、HTML5の主要な達成物は、“Webサイトを作るWebデベロッパが頼りにできる一連の相互運用的な機能を定義できたこと”、だそうだ。

相互運用性とは関係のない機能、たとえばデジタル著作権の管理などは、すべてHTML5.1に回された。HTML 5.1は来年早々にもリリースされる可能性があり、作業部会はHTML5に入れられなかった機能に関する作業を今後続ける。

HTML5の多くの機能の中で、Cottonがずば抜けて重要と見なすのが<video>タグだ。それぐらい今のWebは、ビデオの比重が大きい。

これまでの標準規格策定作業の間には、最終リコメンデーションの発行は2020年ごろ、という感触もあった。しかしW3Cが”Plan 2014″という企画を作ったことによって、今日の発行にこぎつけた、とCottonは語る。いろんな利害を抱える人たちがいろんな妥協を図ってきたが、その中でも最大の妥協が、この、最終発行日に関する妥協だそうだ。

“Plan 2014″が2014年に発行する道筋として選んだのは、議論が決着しない要素の検討を、並行して行われる別路線にすることだ。そうやって別途進められてからHTML5に入った機能の例が、<ruby>とその関連成分だ。HTML5に入らず、独立の規格になりそうなのが、’long description’(画像などの長い説明文)だ。

Cottonによると、W3CやHTML作業部会のような組織にとってチャレンジは、オープンスタンダートに関する環境の進化と、それらの変化への対応だ、という。

“たとえばデベロッパが日常の仕事のために使うGitHubやソーシャルメディアなどのツールは、昔はなかったものだ。だから作業部会が明日のデベロッパにも役立つものを作ろうと思ったら、われわれ自身もそんな今日的な変化に合わせて進化しなければならない”。

作業部会だけでなくW3C自身も、今日の声明の中で、標準規格の次のバージョンでは、コアな“アプリケーションの基盤”的機能に目を向ける必要がある、と言っている。それらは、セキュリティ、プライバシー、デバイス間対話、アプリケーションのライフサイクル、メディア、リアルタイムコミュニケーション、ソーシャルWeb関連のサービス、支払決済、アノテーションなどだ。デベロッパがこれらの機能をWebで容易にサポートできるためには、やはりHTML本体が必要な成分等を提供した方がよい。〔つまりAPIの高度化、充実。〕

HTML5の最終リコメンデーションを終えたW3Cは、ただちにバグフィクスに取り組む。そして、もっと重要なHTML 5.1にも。

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IEの次期バージョンではHTTP/2、Web Audio、JavaScript Promisesを実装、WebRTCは予定なし

今年初めのデベロッパカンファレンスBuildでMicrosoftは、Internet Explorerの今後のバージョンに関しては、導入を検討している新しい機能ついて積極的に情報開示をする、と約束した。そのとき同社は、そのためにstatus.modern.ie(GoogleのChromium Dashboardのようなもの)の初期的バージョンをローンチし、そして今日(米国時間5/28)は、このサイトのベータ期間の終了を告げた。サイトの一般公開は大事件ではないが、それと同時にMicrosoftは、IEの次のバージョンに導入される機能のリストをアップデートした。

今開発が進行中のものの中には、World Wide Webの基盤となっているプロトコルHTTPの次期バージョンHTTP/2のサポートがある。IE11はすでにGoogleのSPDYプロトコルをサポートしているが、それはHTTP/2のベースでもある。MicrosoftはIEにHTTP Strict Transport Securityを加える作業も進めている。これはセキュアな接続における中間者攻撃を防ぐためのセキュリティ機能で、ChromeやFirefoxは前からサポートしている。

このほか、Web AudioMedia CaptureのAPIが新たにサポートされる。これらはローカルデバイス上のWebカメラやマイクロフォンからのビデオ/オーディオストリームにアクセスする機能だ。

しかしデベロッパにとってさらに関心が向くのは、JavaScript Promisesのサポートだろう。これは、これまで一貫してシングルスレッドだったJavaScriptに、待望の並列処理/非同期処理をさせるための標準ライブラリで、今後はJavaScript本体の標準機能になると言われている。ここに詳しいチュートリアルがある(日本語文献)。

以上は、予定リストにあるものの一部だが、併せて“現在予定なし”のリストもある。Skypeなど独自技術に固執するMicrosoftがWebRTC v1.0を近々に実装しないのは意外でもないが、Googleの画像フォーマットWebPや、MathML、Web SQLなども“予定外”となっている。

でも、MicrosoftがWebのスタンダードをめぐって見せるこのような透明性は、新鮮な印象を与える。もちろんもっと良いのは、こんなことを一々気にする必要がないくらい、すべてのブラウザの機能が同一であることだが、とくにChromeとFirefoxとInternet Explorerの三者は、機能やその実装時期に、いつも微妙な、ときには大きな、違いがある。

 

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ドラッグ&ドロップでHTML5アプリを作れるAppGyverのComposerは各種BaaSを統合

これまで、アプリケーションのプロトタイピングツールと、HTML5アプリケーションを素早く作るためのコマンドラインツールSteroid.jsで知られていたAppGyverが、その両方を合わせてドラッグ&ドロップのインタフェイスをつけたようなHTML5アプリケーションビルダーComposerを公開ベータでローンチした。これで作るアプリケーションは、データをいろんなREST APIで扱い、またFacebookのParseや、Built.io、Kimono Labsなど、広く使われているバックエンドサービスを利用できる。

同社がこの新しいサービスでねらっている対象は、モバイルのハイブリッドアプリを手早く立ちあげたいと考えているデベロッパたちだ。

これまで非公開ベータだった同サービスをしばらく使ってみたが、たしかにインタフェイスはとても使いやすいし、ドキュメンテーションを読まなくても分かる部分が多い。ヴィジュアルエディタの共通の問題点として、あまりややこしいことはできないが、非常に豊富なツールを揃えているので、アプリの実動プロトタイプぐらいなら、すぐにできる。

ここでプロトタイプを作ったら、それをもっと本格的なHTML5開発環境にエクスポートして仕上げればよい。このComposerで作るアプリは、GoogleのAngularJSと、HTML5ハイブリッドアプリフレームワークIonicとPhoneGapと、AppGyver自身のSteroidsが使われ、これらはComposerサービスのベースでもある。

このサービスの便利な機能として、アプリのQRコードを生成でき、それをAppGyverのモバイルアプリでスキャンすると、自分のアプリの変更箇所を携帯の上でリアルタイムですべて見ることができる(アプリをプレビューできる)。

同社のこれまでのツールで作られたモバイルアプリは10000に達する。しかしComposerはユーザの数を一挙に拡大し、自分のことをデベロッパだと思っていない人でも使うようになるだろう。

ドラッグ&ドロップ方式のアプリケーションビルダーはこのところますます増えているから、AppGyverもComposerを引っさげてその競争に参加することになる。既存の製品はその質も深さもまちまちだが、この世界で新人が目立つことはとても難しい。でもAppGyverのツールは、バックエンドを統合しているところから、複雑性と使いやすさとの正しい均衡を達成していると思われる。

Composerはベータ期間は無料(本年第三四半期まで)だが、その後も無料プランはなくならない。

 

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人気のHTML5 UIライブラリKendo UIがそのほとんどをオープンソース化

人気のUIライブラリKendoを作っているTelerikが今週、Kendo UIのツールとJavaScriptフレームワーク機能の大半をオープンソースにする、と発表した。その新たなパッケージKendo UI CoreはApache 2.0のライセンスでリリースされ、デベロッパはそれの商用利用と非商用利用の両方ができる。

Kendo UIのよく使われる機能のうち、grideditorstock chartsなどの図形化ツールは従来どおり商用ライセンスの下に置かれるので、Kendo UI Coreに含まれるのはKendo UIの全機能の約75%である。

それでもCoreには38のUIウィジェットが含まれ、Kendo UI Mobileもすべてあるので、ハイブリッドのモバイルアプリも作れる。また、テンプレート、データバインディング、入力検証など主なフレームワークはすべて含まれる。カラーピッカー、オートコンプリート、カレンダーなどのウィジェットもある。ライブラリはBootstrapと密に統合化され、UIウィジェットはAngularJSなど、多くの人気ライブラリとそのまま併用できる。

TelerikのKendo UI担当プロマネBrandon Satromによると、もっぱら企業が使っているツールの一部は手元に置くことにした。それらは今、同社の技術努力の多くが投じられている製品群でもある。

彼は曰く、“デベロッパのみなさんに、お返しをしたいんだ。HTML5の普及が今では相当進んでいるから、デベロッパには第一級のツールセットをご提供したい。ほかの企業がよくやるような、寿命の尽きかけた製品のオープンソース化ではない”。

今後Kendo UIのチームは、コミュニティからの貢献を受け入れていく。すでにGitHub上には、提案やバグの報告を受け付けるためのリポジトリをセットアップした。

Satromによると、同社は今回の動きをこれまでずっと検討していた。過去に、制約のきついGPLライセンスで公開したKendo UIの機能もある。しかしこの企画をもっと前進させるためには、幅広いツールをより緩やかなライセンスで公開すべき、という結論に達したのだ。

 

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AmazonのAppstoreでデベロッパはHTML5のWebアプリケーションを売れるようになった

Amazonが今日(米国時間1/28)、同社のAppstoreのポリシーの変更を発表した。それによるとこれからは、デベロッパは自分が作ったHTML5アプリケーション(Webアプリケーション)に、ネイティブのアプリケーションと同じく値段をつけて売れるようになる。それまではHTML5アプリケーションはすべて、自動的に“無料”のアプリケーションとしてAppstoreに載った。そのためデベロッパのやる気をそぎ、将来的には尻すぼみになるかもしれなかった。

Amazonは今年の8月に、Appstoreの門戸をHTML5アプリケーションに対しても開き、それらのWebアプリケーションやモバイルサイトをアプリ化して、Androidスマートフォンやタブレットだけでなく、Kindle Fireなどからでもダウンロードできるようにした。

デベロッパがこのオプションを利用すると、自分はまったくネイティブアプリの開発をしなくてすむ。WebアプリケーションのURLをAmazonに教えてやると、アプリへの変換とパッケージング、必要なメタデータの添付(画像、プロダクトの説明など)などのすべてをAmazonがやってくれる。

Amazonとしてはそれは、Appstoreの成長策のつもりだ。多くのデベロッパが今でも、先にiOSバージョンから開発を開始するが、しかし同時に彼らは、応答性の良いWebサイトをAndroidの上で(アプリとして)動かしたいと願っている。

一般消費者にとっては最近ますます、ネイティブティアプリケーション/アプリとHTML5アプリケーションの区別が困難になっている。また両者はAppstoreの上で同一のリストに載っているから、どれがネイティブでどれがHTML5かも分からない。今後自分のWebアプリケーションをAmazonのオプションを利用してアプリ化するデベロッパが増えれば、全体的にもAndroidへ流れるデベロッパが急増するだろう。

ただし今日の発表でAmazonは、今あるHTML5アプリケーションの数を明かしていない。それは、まだそんなに多くない、という意味か。Amazonに問い合わせたが、数は発表しない、という答が返ってきた。

今度のポリシー変更で、HTML5のデベロッパが自分のアプリケーションを売れるようになっただけでなく、AmazonのFree App of the Day(FAD)(今日の無料アプリ)プロモーションに参加して露出度を上げ、トラフィックとダウンロードを稼げる。iTunes App Storeのやり方と同じだ。

FADプロモーションに選ばれたアプリは、モバイルデバイスやKindle FireやAmazonのGold Box Best Dealsページの上で目立つようになり、FacebookやTwitterでも言及されるようになる。

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Nickelodeonがゲーム開発の完全クロスプラットホーム化をねらってHTML5プラットホームLudeiを採用

HTML5でゲームやそのほかのアプリケーション/アプリを作るためのプラットホームLudeiが今日、ゲームメーカーのNickelodeonもうちを利用してゲームを作ることになった、と発表した。

LudeiのCEO Eneko Knorrによると、Nickelodeonは“今後のゲーム開発戦略の全体を”Ludeiの技術をベースとして築き、とくにこれから真っ先に作るアプリは、子どものためのエンタテイメントチャネル、その中に数多くのHTML5ゲームが入る“コンテナ”になるものだ。このアプリのローンチは、11月15日の予定だ。〔←訳注: これは明らかに間違い。詳細は両社のサイトを。〕

“クロスプラットホームなゲーム開発のためにはHTML5が正しい選択であることは明らかだが、最良の結果を得るためには細部への注視が欠かせない”、Nickelodeonのオーナー企業Viacomの技術担当VP Dhimiter Bozoは、プレスリリースでこう述べている。“Ludeiの使いやすいソリューションによって、この課題への対応が可能になり、HTML5によるネイティブ的で優れたゲーム体験の提供が、容易にできるようになる”。

iOS向けにはNickelodeonはすでにアプリを提供しており、同社によると、最初のうちはそれらのゲームも含まれるが、“当然ながら、HTML5のプラットホームを採用したのは、全面的なクロスプラットホーム性が最終目標だからだ”、という。

Ludeiによると、今では同社のプラットホームを2万名のデベロッパが利用しており、その中には世界のゲームパブリッシャー上位20社のうちの3社も含まれる。同社は今年の初めに、150万ドルの資金を調達した。

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