Twitchがトランプ大統領のアカウントを停止、Redditも「The_Trump」と関連サブレディットを追放

ソーシャルメディアと政治との間で繰り広げられている戦いに関する本日のビッグニュースは2つ。Twitch(ツイッチ)とReddit(レディット)は、サービス規約に違反するとして政治的投稿に対する行動に出た。

Twitchは米国時間6月29日に、Donald Trump(ドナルド・トランプ)大統領のアカウントを一時停止したことを認めた。「ヘイトに満ちた振る舞いは、Twitchでは認められない」と、ストリーミング配信の大手である同社はTechCrunchに語った。「ストリームでの発言を受け、私たちのポリシーに従いトランプ大統領のTwitchチャンネルを一時的に停止し、違反コンテンツを削除しました」。

Twitchが特に引き合いに出したのは4年を隔てた2つの選挙集会で、候補者であるトランプが発した2つの問題発言だった。1つ目は選挙戦開始にあたって述べられた、今では侮辱と取られる言葉を含むものだ。

メキシコからメキシコ人が来るとき、一番優秀な人間は送られてこない。あなたのような人は送られてこないのだ。あなたたちのような人は来ない。やって来るのは厄介者だ。彼らがその厄介を持ち込んでくる。彼らはドラッグを持ち込む。犯罪を持ち込む。彼らは強姦魔だ。中には、善良な者もいるかも知れない。しかし、国境警備隊に聞けば、この国に何がもたらされているかがわかる。それでみんなも納得できる。合点がいく。彼らは問題のある人間を送り込んでくるのだ。

2つ目は、今回の大統領選だ。オクラホマ州タルサにて、新型コロナウイルス(COVID-19)によるシャットダウンで外出禁止となり選挙活動ができなかった期間が開け、最初に開かれた集会でのことだ。大統領は次のように述べた。

夜中の1時だよ。かなりタフなやつだ。オンブレと私は折に触れて呼んでいる。行商中のセールスマンだかなんだか、夫が出張中に若い女性の家の窓を破って押し入るオンブレだ。緊急通報をしたが、「この番号はただ今使われておりません」と言われてしまう。そんなケースはいくらでもある。いくらでもいくらでもある。若い女性であっても、高齢の女性であっても、若い男性でも高齢の男性でも寝ているんだから」。訳注:オンブレ(hombre)とはスペイン語で「男」という意味

TwitchがTechCrunchに話したところによると、同社はそのチャンネルが開設されたときにトランプ陣営に対して次のようなガイドラインを提示したという。「他のすべての人たちと同様、Twitchを利用する政治家も、私たちの利用規約とコミュニティーガイドラインに沿っていただく必要があります。政治的コンテンツ、あるいは報道価値のあるコンテンツであれ例外は認めまられせん。私たちのルールに違反していると通報があったコンテンツには、措置を講じます」。

関連記事:Twitterとの戦争へ:トランプはソーシャルメディアの法的保護をなくすと脅迫(未訳記事)

このニュースは79万人以上ものユーザーを擁し、主にトランプ大統領を応援するコンテンツをシェアしていた巨大な「The_Donald」サブレディット(Reddit内コミュニティー)の追放に続くものだ。Redditは、ポリシーの更新がこの追放につながったと話している。トランプ大統領のサブレディットとともに、他の2000のサブレディットも追放されたのだが、その中には、大人気の左翼系コメディーポッドキャスト「Chapo Trap House」を支持するものも含まれていた。

同社は、新ルールを次のように説明している。

  • ルール1では、身元や社会的な弱さを理由にヘイトを増長するコミュニティーまたはユーザーは追放されると明示的に宣言されています。

このルールに違反する内容の詳細は、具体例とともに弊社ヘルプセンターで解説しています。

  • ルール2は、禁止行動に関する弊社のこれまでのルールと、コミュニティーのルールに準拠し事実に基づく個人的な関心に即した投稿のお願いとを結び付けたものです。

討論と創造性は歓迎しますが、他のコミュニティーへの干渉を目的としたスパムや悪意ある試みはその限りではありません。

  • その他のルールも同じ精神に基づいていますが、明確性と包括性を高めるために改正されています。

さらにこう続く。

Reddit上のあらゆるコミュニティーは、弊社のコンテンツポリシーに誠実に準拠しなければなりません。多くの機会が与えられたにも関わらず、これに従わなかったため、私たちは「r/The_Donald」を追放しました。このコミュニティーは、恒常的に平均を超える数の違反コンテンツの掲載、支持を続けており(ルール1)、弊社および他のコミュニティーと敵対し(ルール2、ルール8)、その管理者は私たちの最低限の要望への対応すら拒絶しました。現在まで私たちは、ユーザーのための場として彼らのコミュニティーを存続できるよう警告、モデレーター交代、隔離など数々の手段を通じて、誠意をもって対処して参りました。

さらにRedditは、比較的小さな「Chapo」ボードも「継続的にルール違反コンテンツを掲載し、管理者が同コミュニティーを管理する意志を示さなかった」ことから追放した。

とりわけトランプ大統領は、自らがソーシャルメディアサイトに戦争を仕掛けている。Twitter(ツイッター)が、郵便投票やその他の問題にまつわる問題ツイートのモグラ叩きを展開すると、彼は、ユーザーが投稿した内容で訴えられないようにサイトを保護する法律、通信品位法第230条を標的にした大統領令に署名した。

画像クレジット:Alex Wong / Getty Images

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(翻訳:金井哲夫)

Twitchの無料ブロードキャストソフトのMac版ベータが登場

昨年11月にTwitchは、Twitch Studioのベータをローンチした。それは、無料の簡単なブロードキャストアプリで、このサービスの上で自分もストリーミングをやってみたいと思っているユーザーにとっての、第一歩だった。

最初はPCだけだったが米国時間6月17日、同社はそのベータをMacのユーザーに向けてリリースした。Twitchは、オーディエンスをあまり選り好みしない。Mac向けベータリリースのFAQには「新しいユーザーにサービスを提供するだけで十分であり、今使っているブロードキャストアプリ等に満足している人を転向させる意図はない」と記載されている。しかし、初めてストリーミングをやる人にはTwitchがその初歩を教えてくれるだろう。

このアプリは、初めてストリーミングをする人がその初日から必要とする機能を、どれも簡単に呼び出せる。具体的には、1つの統合化されたビューの中でmチャットのモニタリングや新しい登録者、フォロワーのアクティビティのフィード、ストリームのレイアウトのコントロールなどが可能だ。

同社によると、MacバージョンはPCバージョンほど機能が豊富でなく、「Macではできないこともある」という。例えば、今映っているゲームは直接キャプチャできない。そのためには全画面のキャプチャをTwitch Studioに許可しなければならない。少し面倒だが、でも見る人にとって結果はほぼ同じだ。

Brawl Starsなどのモバイルゲームのプレイ画面をストリーミングする場合は、MacバージョンでiOSデバイスからのフィードをUSB接続でキャプチャできる。

Brawl Starsやほかのモバイルゲームをプレイしている人向けに、Twitch StudioのMac版ではiOSデバイスからのフィードをUSB経由でキャプチャすることもできる。

画像クレジット: Twitch

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

大手ファッションブランドのJ.Crewが顧客アカウントの被害を公表

大手ファッションブランドのJ.Crewが、同社顧客のオンラインアカウントが「権限のない1つのグループ」によってアクセスされたと発表した。このアクセスは約1年前のことだが、今になってこの被害を公表した。

同社は米国時間3月3日にカリフォルニア州司法当局を通じて公表した書面で、ハッカーは2019年4月ごろに顧客のアカウントにアクセスしたと述べた。この書面によれば、ハッカーは顧客のオンラインアカウントからカード種別、カード番号の下4桁、有効期限、請求先住所などの情報を取得した。オンラインアカウントには顧客の注文番号、配送確認番号、配送状況も保存されていた。

同社の広報担当者は、ハッカーがクレデンシャルスタッフィング攻撃(パスワードリスト型攻撃)のテクニックを使ったことを認めた。これは、すでに流出しているユーザー名とパスワードを使って別のウェブサイトのアカウントにアクセスするテクニックだ。

広報担当者は、影響を受けた顧客は「少数」だと述べたが、正確な数には言及しなかった。カリフォルニア州で事業を運営している企業は、同州の500人以上の住民に関係するセキュリティの問題が発生したら司法当局に報告することが義務づけられている。当局に提出された書面には「複数の州」への通知と記載されており、カリフォルニア州在住以外の顧客にも影響が及んだことが示唆されている。

さらに重大な疑問は、なぜJ.Crewはこの問題を検知し当局と顧客に公表するまでに約1年を要したのかということだが、これについても明らかにされていない。

広報担当者は、「定期的なウェブのスキャン」で不正アクセスを検知し、顧客には「即座に通知した」と述べた。いつスキャンしたか、なぜアカウントの被害をもっと早く検知できなかったかは明らかにされていない。カリフォルニアと、J.Crewの本社があるニューヨーク、そのどちらの法律でも、企業が被害を公表する期限は具体的には定められていない。「適切なタイミングで、不合理な遅れなく」顧客に通知するというだけだ。

クレデンシャルスタッフィング攻撃によるセキュリティの被害を公表した企業としては、J.Crewが最新のケースだ。昨年はSpotify、メキシコ料理レストランのChipotle、Amazon傘下のドア用インターホンメーカーのRing、ゲームストリーミングサービスのTwitchが顧客からアカウント流出の訴えを受けた。

画像: Bloomberg / Getty Images

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(翻訳:Kaori Koyama)

Amazonのゲームストリーミング「Twitch」視聴者は2021年に4000万人超との予測

米国時間2月20日に公表されたeMarketerの最新の予測によると、Amazonが提供するゲーマー向けストリーミングサービスのTwitchは、来年には月間アクティブ視聴者が4000万人を超える見込みだという。2023年には4700万人に達すると予測されている。eMarketerは、現時点で月に1回以上視聴する米国内の人数は3750万人と推計している。

Twitchは公式サイトで、月間アクティブクリエイターは300万人以上、視聴者は1日平均1500万人以上と発表している。しかし同社は分単位の視聴時間や同時視聴者数を重視して、規模と成長を表現している。

Twitchは米国で新規視聴者を増やしているが、今回発表された予測ではYouTube、MicrosoftのMixer、Facebook Gamingなどの競合が厳しくなった影響で成長が鈍化しているとされる。このことは先月発表された別のレポートでも裏付けられている。それによればTwitchから人気ストリーマーが流出し、2019年第4四半期にはこのことが視聴時間やストリーミング配信時間に影響を与え始めているという。

流出によってTwitchがナンバー1の座を明け渡したわけではないが、主要な数値を見ると成長のスピードは落ち始めている。

例えば昨年、トップストリーマーのTyler “Ninja” Blevins(タイラー「ニンジャ」ブレヴィンス)とMichael “Shroud” Grzesiek(マイケル「シュラウド」グゼシェック)がTwitchからMixerへ流出した。Jack “CouRage” Dunlop(ジャック「カーリッジ」ダンロップ)はYouTubeに、Jeremy “Disguised Toast” Wang(ジェレミー「ディスガイズド・トースト」ワン)とGonzalo “ZeRo” Barrios(ゴンザロ「ゼロ」バリオス)はFacebook Gamingに流出した。人気ユーチューバーDavid Dobrik(デイヴィット・ドブリック)のビデオに登場するチーム「Vlog Squad」のメンバーの1人、Corinna Kopf(コリナ・コップ)も12月末にTwitchからFacebookに移籍した

流出は2020年第1四半期も続き、Ronda Rousey(ロンダ・ラウジー)が2月はじめにFacebook Gamingと独占契約を交わした

このように流出が続いているにもかかわらず、eMarketerは2020年にTwitchが米国で前年比14.3%増と2桁成長を見せると予測している。ただし、2018年から2019年の成長が23.5%増だったのと比べると、成長の度合いは少ない。そして今後は成長の鈍化が続き、2023年には6.3%増にまで低下すると予測している。

eMarketerのレポートでは、ライバル各社が人気ストリーマーに好条件で移籍を働きかけているが、Twitchは流出を防ぐ必要があると強調している。またゲーム以外に広げていくための投資を続ける可能性もある。2019年はゲーム以外のトラフィックが相当多く視聴されたからだ。例えばStreamElementsによると、Twitchの「雑談」カテゴリーは、12月にはあらゆるゲームを上回って最も多く視聴され、1月も第2位だった。

eMarketerの予測アナリストのPeter Vahle(ピーター・ヴァール)氏は「(Twitchの)プラットフォームはライブストリーミングビデオ、そしてストリーマーと視聴者の交流を意図して作られている。こうした特徴は、ゲーム以外のコンテンツクリエイターにとって間違いなく興味をひかれるものだ」と指摘する。

調査会社がTwitchを定期的に見ている人数を推計したのは初めてだ。これは、Twitchが大きく成長しているという判断に基づくものだろう。

ヴァール氏は次のように述べている。「Twitchは大きくなりすぎて、インターネットの巨大企業にとって無視できない存在になった。Facebook、Google、Microsoftなどの巨大プラットフォームが、人気ストリーマーやeスポーツのリーグとの大型契約をめぐって争っている。魅力のある選択肢が増えてきた今となっては、Twitchはストリーマー、そして視聴者と広告主が自社のプラットフォームを使い続けてくれるように働きかけていく必要があるだろう」。

Twitchが視聴者数を増やす方策がもうひとつ考えられる。eMarketerのレポートでは触れられていないが、親会社であるAmazonとの協業だ。

AmazonのFire TV責任者、Marc Whitten(マーク・ウィッテン)氏は1月にTechCrunchに対し、Fire TVの2020年の計画に関する話の中で「Fire TVでのTwitchの視聴は、2019年にこれまでで最大の成長を見せた」と語った。

AmazonはTwitchとFire TVをさらに効果的に統合する方法を検討している。Fire TVのホームページにライブコンテンツが統合され、Twitchはライブストリーミングサービスだ。Fire TVの月間ユーザーは今や4000万人を超え、Amazonはちょっと方針を変えれば多くの視聴者を簡単にTwitchに送り込めるだろう。

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(翻訳:Kaori Koyama)

Twitchが無料のブロードキャストソフトTwitch Studioを一般公開

Twitchは米国時間11月12日、誰でもストリーミング放送ができるソフトウェアとしてTwitch Studioを一般公開した。ストリーミングの未経験者でも簡単に始められるようにセットアップを簡単にし、ブロードキャストが初めての人でもプロ級の映像や音を送れるよう、さまざまなツールをそろえている。

本日まで非公開ベータだったそのソフトウェアは、ガイド付きのセットアッププロセスでユーザーのマイクやウェブカメラ、モニターの解像度、ビットレートなどを検出する。ユーザーはさまざまな初心者向けレイアウトとオーバレイの中から選び、ストリームのルック&フィールをパーソナライズできる。

Twitch上で動き始めたらユーザーは、オンラインのコミュニティや視聴者と対話できる。そのための方法は、内蔵されているアラートやアクティビティフィード、統合されているTwitchチャットなどだ。

同社は前にも説明していたが、ストリーミングをやりたい人は多いけど、やり方が難しすぎて誰もがギブアップしていた。この新しいソフトウェアは、そんな人たちが初めてセットアップのハードルを乗り越えられることをねらっている。

今後ユーザーの知識と能力が増えて、Twitch Studioでは満足できなくなるかもしれない。でも目標は人びとをTwitchのストリーミングの世界に誘い込むことだから、このソフトウェアの長期的なユーザーにならなくてもいい。

Twitch Studioが現在使えるのはWindowsのみで、macOSやiOSやAndroidはまだ。しかし、まだだと言うのは、そのうちという意味だろう。Twitchは、このソフトウェアにTwitchのそのほかの機能を統合し、また視聴者のチャットや参加性を容易にするツールも準備中だ。

今という立ち上げのタイミングは、最近Twitchの最大のストリーマーTyler “Ninja” BlevinsがMicrosoft(マイクロソフト)のMixerに移籍したことと関係ありそうだ。続いて、Michael “Shroud” GrzesiekもMixerへ行った。そして11月19日にローンチするGoogle(グーグル)のStadiaでは、YouTubeに直接、容易にストリーミングできる

Twitchによると、Twitch Studioは今日から誰もがベータで利用できる。Windows 7以上に対応する。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

トランプ大統領がゲーム実況向けTwitchで選挙集会をストリーミング

米国は来年秋の大統領選挙に向けて政治の季節に入りつつあるが、選挙集会のライブストリーミングプラットフォームとしてトランプ大統領はAmazonのTwtchを選んだ。

Twitchはもちろんゲームの世界では有名だが、政治を含めてそれ以外のコンテンツではこれまでさほど知られていなかった。

本人認証されたDonaldTrumpというTwitchアカウントは、まずReuters(ロイター)が発見した。 アカウントのトップにはダラスの選挙集会が予告されているが、アップロードされたビデオはまだミネアポリスの選挙集会1本だけだ。

アップされたビデオにはユーザーが製作した各種のビデオリプライが表示されている。称賛しているものもあればLOLとかKEK(LOLと同じ意味のネットスラング)というビデオもある。

Twitchを活用している大統領候補はトランプ氏だけではない。民主党の有力大統領候補であるバーニー・サンダース上院議員も数カ月前からこのプラットフォームを使っており、フォロワーは8万8795人とトランプ大統領の3万7754人を大きく上回っている(現在はサンダース氏は8万9309人、トランプ氏は7万5476人)。

トランプ大統領は8月6日にはお気入りの拡声器、TwitterでGoogleのスンダー・ピチャイCEOを名指しで取り上げて攻撃している。

@sundarpichai (Google)はホワイトハウスの執務室にで私に好意を持っている、政権はよくやっていると思う、Googleは中国の軍と無関係だ、2016年の選挙でロクでなしのヒラリーを応援して私の足を引っ張ろうとしたことはない等々と懸命に説明した。

Twitterはこの物議をかもすトップユーザーがAmazonグループのストリーミングプラットフォームといちゃついているからといって不満を感じることはあるまい。もっともジェフ・ボゾと罵られたベゾス氏がトランプがTwitchを使い始めたことを喜ぶかどうかは別だ。

Twitter自身のストリーミングツールであるPeriscopeもトランプ氏は使っているが、Twitchのほうがゲーマー向きであるだけに選挙集会をストリーミングするには向いていると考えたのだろう。Periscopeはどちらかというとリアルタイムで現場の状況をモバイルデバイスに中継するのが目的だ。Twitchは自宅でくつろいでデスクトップの大画面から見るユーザーが多いだろう。

ゲーマーの世界はトロルが多く生息することでも悪名高いが、それならトロル大王のトランプにはさらにぴったりだ。

最近、PeriscopeではTwitterは不適切なコメントに対して 以前より強い方法で規制を行っている。また会話の健全さを守るという目標を実現するためにフェイクやスパムに対する取り締まりも強化している。それやこれや考え合わせるとトランプ大統領がTwitchを使ってくれたのはTwitterにとって面倒ごとを避けられることを意味したのかもしれない。

TwitterのCEOであるジャック・ドーシー氏はそれでなくてもトランプ大統領が次にどんなツイートをするかいつもヒヤヒヤしてきたに違いない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

Twitchが検索および発見機能を改善するためにゲームデータベースサイトを買収

Amazonが所有しているTwitchが、小規模ながら戦略的な買収を行った。その検索機能を改善して、視聴者を高い精度で適切なコンテンツに誘導できるようにすることが目的である。同社が買収するのは、インターネットゲームデータベースのIGDBである(AmazonのIMDbとは無関係)。これはあらゆる場所のゲーマーのために、すべてのゲーム関連情報を集めた包括的リソースウェブサイトだ。この買収の結果、IGDBのデータベースはTwitchの検索および発見機能セットに提供されることになった。なお、IGDBウェブサイト自体はシャットダウンされない。

2015年にChristian Frithiof(クリスチャン・フリチオフ)氏とスウェーデンのGöteborg(ヨーテボリ)に拠点を置く小さなチームによって設立されたIGDBは、コミュニティからの貢献と自動化の両方を通じてゲームコンテンツを提供している。

このサイトには、ジャンル、サポートされるプラットフォーム、説明、メンバーおよび評論家による評価とレビュー、ストーリー展開、ゲームモード、パブリッシャー、リリース日、キャラクターなど、すべてのゲームに役立つ情報が含まれている。また、関心があるゲームをプレイするのにかかる時間や、ゲームが提供するプレイヤーの視点などの、あまり一般的でない詳細情報を見つけることもできる。

また、エンターテインメント業界に関連したすべての情報を整理するというIMDbの使命と同様に、IGDBは特定のタイトルに関連するクレジット全体をリストすることに加えて、声優がサイト上でプロフィールを掲載することを許している。

収益を生み出すために、IGDBは開発者向けAPIを提供していた。それは小規模な利用(月1万リクエストまで)に対しては無料だが、それ以上5万リクエストまでの利用なら月99ドル(1万円強)となる。関心のあるパートナー(例えばASUSなど)は、特別価格の交渉のためにコンタクトすることができた。私たちの知る限り、これまでIGDBは数千のAPIユーザーと提携していた。

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TwitchはTechCrunchに対して買収の事実を認めた。

「何百万人もの人たちが毎日Twitchを訪れて、お気に入りのストリーマーやコミュニティを見つけてつながっています。わたしたちはそうした人たちが探しているものを見つけやすくしたいのです」と広報担当者は語った。「IGDBは包括的なゲームデータベースを開発してきました。私たちはTwitchでの検索と発見をより迅速に改善および拡張できるように、それを提供できるようになることを嬉しく思っています」。

取引条件は明らかにされていないが、金銭的な観点からは小規模な取引である可能性が高い。Crunchbaseのデータによれば、IGDBはたった10人のチームであり、これまでにわずか150万ドル(約1億6000万円)を調達しただけだった。

とはいえ、戦略的な観点から見ると、買収の影響ははるかに大きなものだ。

TwitchのCEOであるエメット・シアー(Emmett Shear)氏は、Twitchの検索機能を取り巻く問題と、その面を改善する必要がどれほどあるかについて公言してきた。

「Twitchのすべての場所で、発見のお手伝いをしたいのです。現在、Twitchにいらっしゃる方のほぼ3人に1人の方が、探しものをするために検索機能を使っています。こうしたことを口にするのは初めてですが、私たちの検索機能は最高のものとは言えないもののままでした」と、シアー氏は今年の始めにベルリンのTwitchConで発言している。「文字を1つ間違えただけで、それまでの検索結果が失われてしまったり、探していたものではないストリーマーへ誘導したりしていました。なので、それが本当に役立つように、私たちは検索を修正します」と彼は約束した。

ここ数週間のIGDBには、何かが起こっているというヒントが見られた。

2019年8月19日付のブログ投稿で、IGDBは「バックエンド、データベース、ホスティングの大規模な移行」を開始すると発表し、サービスは「もうすぐ一部変更されます、一時的なものもあれば、その他恒久的なものもあります」と書いている。変更の一環として、ユーザーがサインアップしたりプロフィールを更新する機能を停止し、パルスニュース、フィード、およびレコメンデーション機能も停止した。

Twitchの一部となったIGDBは、無料APIとプレミアムAPIを1つの無料層に統合し、他の機能をクリーンアップし、インフラストラクチャを移行する。IGDBのWebサイトは引き続きオンラインのままだ。

「私たちの使命はいつでも、世界で最も包括的なゲームデータベースを構築することです。小規模なスタートアップチームの場合には、このような途方もない取り組みは、極めて困難なものになるかもしれません」とIGDBのブログ記事は綴られる。「Twitchと合流することで、私たちは彼らの経験、リソース、スキルを活用できるようになります。これにより、私たちは進歩を加速し、私たち全員が常に夢見ていたバージョンのIGDBを提供できるようになるでしょう。それだけでなく、2つの会社はゲームに対する同じ文化、コアバリュー、情熱を共有しています。これは私たちをピタリと組み合わせてくれるでしょう」と投稿には書かれている。

以前Twitchが、競合するデータプロバイダーであるGiant Bombを採用していたことは、業界ではよく知られている。よくあることだが、Twitchは切り替えの実施についてIGDBと話し合っていて、それが買収につながった可能性がある(Twitchはこの件がどのように実現に至ったかについての説明は拒否した)。IGDBを他のAPIプロバイダー、例えばMobyGamesなどとは違うものにしていたのは、競合するプロジェクトによるものも含め、APIを商用利用可能にしていたことである。さらにはデータをキャッシングしローカルデータベースに保存することも許可していた。

IGDBの10人のチーム全員が引き続きスウェーデンに拠点を置き続けるが、Twitchへの報告はそのViewer Experience部門を通じて行われる。

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(翻訳:sako)

OperaがTwitchを統合したゲーミングブラウザを公開

「ゲーミングブラウザって何、と思うかもしれませんね」。「Opera」(オペラ)のプロダクトマネージャー、Maciej Kocemba氏は、Opera GXを紹介するビデオの冒頭でこう語りかけている。その通りだ。私がこのコンセプトを聞いて初めに思ったのは、これはリモートゲームストリーミングのGoogle Stadiaに似た何かだろうということだった。

ゲーミングブラウザとは、少なくともOpera GXに関しては、PCでゲームを楽しむ人向けのブラウザだ。ゲームそのものの重い処理をこなすブラウザではなく、プレイ中に使うブラウザとしてシステム条件を最小限にしようとしている。

このブラウザのメインの機能はGXコントロールパネルで、ユーザーはここでブラウザに割り当てるCPUやメモリを設定できる。これにより、例えばゲーム中に「Twitch」のコンテンツをストリーミングしてもコンピュータの動作が遅くなることはない。

米国時間6月11日、E3での発表に関するリリースの中でKocemba氏は次のように述べている。「ゲームの動作は、マシンに負荷をかけることが多い。プレイ中のストリーミングではなおさらだ。Opera GXが登場するまでは、ゲームの動作が遅くならないようにブラウザを終了しなくてはならないことが多かった。我々はGXコントロールの機能により、Webの活用をあきらめなくてもゲームがスムーズに動くようにした」。

もうひとつの大きなポイントはTwitchの統合だ。ユーザーはブラウザのサイドバーから直接Twitchにログインできる。フォローしているストリーマーがオンラインになったときに通知を受けることもできる。ほかにも、ゲーム用コンソールのようなサウンドとアニメーション、カスタマイズ可能なデザインなどの特徴がある。

ギミックっぽいと思うかもしれないし、実際そうかもしれない。興味があれば、早期アクセス版を試すことができる。

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(翻訳:Kaori Koyama)

Twitchが公開した初めてのゲームはカラオケスタイルの「Twitch Sings」

Amazonが所有しているゲームストリーミングサイトTwitchは、米国時間4月13日に初めての「ゲーム」を一般公開した。とはいえそれは、サイトのクリエイターたちがファンに対してストリーミングを行っているような、これまでのビデオゲームではない。この新しいゲームは「Twitch Sings」という名称で、ライブストリーミングに向けてデザインされた無料のカラオケスタイル体験なのである。

昨年ベータ版としてローンチされたこのゲームには、何千曲ものおなじみのカラオケ曲が含まれており、プレイヤーは1人で、もしくは誰か別の人とデュエットで歌うことができる。さらには、ストリーマーはライブカメラフィード上で自分自身で歌うことを選択することや、あるいは自分の場所に表示されるパーソナライズされたアバターを作成することもできる(曲はカラオケコンテンツプロバイダからライセンスされているもので、メジャーレーベルのものではない)。

しかし、TikTokやそのクローンのような、他のカラオケスタイルのアプリとは異なり、Twitch Singsはライブストリーミングとインタラクティブの両方を目指している。つまり、視聴者も体験の一部になることが可能となるように、歌をリクエストしたり、照明効果や仮想声援をアクティブにしたり、パフォーマンスの最中に「歌の挑戦」をストリーマーに送ったりすることができるのだ。たとえば、歌詞なしで歌うことや「猫のように歌って!」とリスエストしたり、その他のふざけた挑戦を送ったりすることもできる。

「Twitch Singsは、素晴らしい共有型インタラクティブパフォーマンスを提供するために、ライブショーの楽しさとエネルギーをストリーマーたちの無限の創造性と束ねるのです」とTwitch Singsのエグゼクティブプロデューサー、ジョエル・ウェイド氏は語る。「多くのゲームがTwitch上でより素晴らしいものとなっていますが、私たちはストリーミングと視聴者の参加をコアにデザインされたものに、大きなチャンスがあると考えているのです」。

このゲームは、Twitchのライブストリーミング機能を利用するだけでなく、視聴はしているものの自分自身をストリーミングはしていないTwitchの視聴者たちを引き付けるようにもデザインされているのだ。

とりわけ注目すべき点は、これは通常のゲームを超えてTwitchを拡大する手段だということだ。これは、2015年に行われたサイト内クリエイティブコンテンツセクションの立ち上げに始まり、Twitchが長年にわたって試みてきたことである。また過去にはビデオブロガーの要求に応えようとしたり、ファンのお気に入りコンテンツ(例えばボブ・ロスのお絵かき講座や、ジュリア・チャイルドの料理ショーなど)を長時間ストリーミングするために、様々なメディア会社と提携したりもしてきた。またTwitch自身が運営するスタジオではスニーカーについてといった、ゲームではないショーたちを制作してきた。昨年Twitchは、Disney Digital Networkと提携して、より有名な人物たちをTwitchに登場させた。

だが、こうした努力は、Twitchがゲーマー以外の人たちを、真に巻き込むための役には立っていない。

もちろんカラオケが役に立たない可能性もある。実際今回の「ゲーム」は、Twitchがチャットシステムやカスタムインタラクティブビデオオーバーレイといったプラットフォーム機能のいくつかを、既存ユーザー間のエンゲージメントを高め、新しいユーザーを引き付けるためのツールに変えることができるかどうかを確認するためのテスト、という意味合いが強いのだ。ゲームがこの先本当に受け容れられるのか、そしてどのように受け容れられるのかははっきりしていない。

このゲームの一般公開は本日ベルリンで開催されたTwitchCon会議で発表された(同会議では2018年の初め以来、ヨーロッパでは12万7000以上のアフィリエイトと、3600の新しいパートナーが加わったことが発表されている)。

同社はまた、支払い、ストリーミング、そしてディスカバリーツールなどの、Twitchクリエイター向けの他のいくつかのアップデートについても詳しく説明した。

例えば、4月15日月曜日以降、Twitchは月締後、これまでの45日ではなく15日で支払いを行うようになる(支払い残高が100ドルを超えたクリエイターに対して)。また5月には、ドイツ、フランス、イギリスのパートナーおよびアフィリエイターに対してBounty Board (有償スポンサーシップ)を提供する。ヨーロッパではBorderlands 3、Tom Clancy’s The Division 2、そしてユニリーバと提携する予定である。

さらに6月には、Twitchはより高速な検索機能、自動ハイライトリール(ダイジェスト)機能、そして様々な新しいオプションを使ってチャネル一覧を並べ替える機能(例えば視聴者数順、開始時間が新しい順、あるいは視聴履歴に基く推薦など)といったものを開始する予定だ。

TwitchCon Europe 2019はこの週末twitch.tv/twitchでライブ配信された。

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(翻訳:sako)

フロリダのゲーム大会で銃乱射。容疑者含め3名が死亡

フロリダ州ジャクソンビルで起きた銃乱射事件で少なくとも11名が被弾し3名が死亡した。
現場は”Madden NFL 19“というゲームのライブストリーム中継されていた大会で、ジャクソンビルのアーケード The Landingで行われていた。 地元紙の報道による

ジャクソンビル警察は3名の死亡を確認し、うち1名は射撃犯自身だった。。

「The Landingの現場で目撃者と被害者の確認を終えたところだ」とMike Williams署長がFacebook Liveで中継された声明で言った。「追跡中の容疑者はいない。本件は単独犯による犯行だ。容疑者は現場で死亡した」。

Los Angeles Timesによると、射撃犯はゲーム大会の参加者で、敗れた後に他の参加者を襲い、その後自ら命を絶った。

イベントはTwitchでライブストリーム中継されており、複数のオーディオストリームで銃声が聞かれた。

複数のイベント参加者がTwitterで状況を伝えた。。

警察当局はTwitteで、目撃者はイベント——および銃撃——が行われたショッピングセンターの施錠された場所に隠れていたことを伝えた。

[警察はThe Landingの施錠された場所に隠れている多くの人たちを探している。冷静に隠れている場所に留まっていてほしい。現在SWATがThe Landingの中をしかるべき方法で捜索している。必ず見つけ出すので、それまで出てこないようお願いする]

「大変悲惨な出来事が起きてしまい、関係者全員に深い哀悼の意を表する」と主催者のElectronic Artsが事件に関する声明で言った。

Los Angeles Timesへのダイレクトメッセージで、目撃者の一人であるSteven “Steveyj” Javaruskiは、銃撃犯は「数人」を狙い少なくとも5人を撃ったあと自殺した、と言った

イベントはMaddenトーナメントの一環で250名が参加していた。ラスベガスで行われる決勝トーナメントの参加者を決める目的で行われていた。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

週末に頭を休めたい人にはMS-DOS(テキスト画面)上のdefragのシミュレーションがおすすめ

この前デフラグしたのは、何年前だろう。とくに最近は、コンピューターがそれを必要としない理由がいろいろある。でも、そんな人間こそ、デフラグをやるべきなのだ。一方、週末の休日に自分の脳をデフラグするためには、DOSマシンのシミュレーションの上で、ファンとハードディスクのノイズ付きで、えんえんと続くデフラグ過程を眺めるのが、最良の方法ではないだろうか。

それを見せてくれるのが、このTwitchのストリーミングだ。それはただただ、あなたの目の保養のために、defrag.exeを無限に動かし続ける。

自分がこういう画面と音を必要としていることは、実際に見てから分かった。ASCII文字のビジュアルには、なぜか癒やし効果がある。そして小さなブロックが動いて整列していく姿は、満足感を与える。ハードディスクの右下の方は、これからどうなるのだろう、と気になってしまう。

これが終わったら、Quake 2のような高難度のゲームをロードして、はやくなったことを確認しよう。

ハードディスクの、ブーンという音もいいね。その音も、もちろんある。ハードディスクのノイズだな、と信じてしまう。ハードディスクが、水責めに遭ってるようだ。静かな夜にプログラムを動かして、小さなノイズだけ聞こえるのは、いずれにしても良いムードだ。ときどき、ガーガーとうるさい音になるが、ちゃんと仕事をしていると分かって安心する。

誤字はわざとだろう。

もちろんこのデフラグ過程はシミュレーションだ。何十年も前のハードウェアの上で、たくさんのハードディスクとdefragが、ぼくを楽しませるために実際に動いているのではない。実際にそれをやるべきなのは、ぼくの古いコンピューターの方だ。でも、このシミュレーションは完璧だ。DOSを16:9/1080pのモニタで動かした人はいないと思うが、それは当然だ。本物らしさを犠牲にして、Windowsボックスを不要にしたんだから。

このTwitchDefragsのデフラグは、永遠に終わらないから癒やしになる。98SEの動くPCを作らなくてもよい。ハードディスクを断片化するために、いろんなファイルをコピーする必要もない。でもこのデフラグ・シミュレーションは、その過程と音も含めるべきだった。ぼくにとって、無限に鳴ってるホワイトノイズは、鯨たちが発するノイズより断然良い。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Twitchがコミュニティを閉鎖する予定

Twitchのコミュニティにさよならを言おう。ゲームストリーミングサービスのTwitchは、まだサイトに導入して日の浅いこの機能を間もなく停止する。その引き換えに導入されるのがタグシステムだ。この変更によって、ユーザーは、視聴したい種類のストリーム(配信)を見つけやすくするために、ディレクトリやブラウズページ内のタグによってストリームをフィルタリングすることができるようになる。

Twitchによれば、コミュニティの閉鎖とタグの追加は、9月中旬に予定されている。

Twitchがユーザーのユニークな関心をより良く満たそうと、コミュニティを立ち上げたのは昨年のことだ。たとえば、レトロなゲームといったゲームタイプや、スピードランニングなどのアクティビティタイプによって、独自のコミュニティを作ることができた。またFortnite Battle Royale、PUBG、そしてLegends of Legendsなどのタイトルを中心としたコミュニティや、音楽、絵画、料理、コスプレといったクリエイティブな活動に焦点を当てたコミュニティもある。

しかし、Twitch自身が成長し、ストリーマー(配信者)やコミュニティの数が増えるにつれて、このシステムは段々と役に立たないものと化していた。Twitchは、今では異なるコミュニティ間、あるいはコミュニティとゲーム間に、多くの重複が生まれていると述べている。

これは、部分的にはコミュニティのオープンな性質に起因するものだ。似通った名前のコミュニティが沢山あり、ひと目でお互いがどう違うのかを示す良い手段は存在していない。

「もともとコミュニティは、視聴者のみなさんが、見るべきものを決める手助けをするための、情報提供ソリューションの1つでした。しかし視聴者のみなさんが、興味のあるディレクトリの中をブラウズしても、そうした情報を見つけることはできなかったのです」と同社は発表の中で述べている。

また、コミュニティはメンバーたちをストリームの視聴へと向かわせていないことも判明した。実際Twitchの視聴者の中で、コミュニティの機能を通してストリームの視聴へとやってきた者の割合は3%以下だったのだ。これは、発見機能としてのコミュニティがほぼ失敗に終わっていることを示している。

Twitchは、タグの実装によって発見機能が改善されることを期待している。

同社は、9月中旬にサイトにタグ機能を追加すると発表しており、Twitchのディレクトリページ、ホームページ、検索、チャンネルページを含むあらゆる場所で、ストリームを特定するためにタグが用いられる。メインのDirectoryページと、Browseページでも、タグによるフィルタリングを行うことができ、また一部のタグは自動生成される。

Twitchによれば、ゲームジャンルのようなタグと、自動検出できるゲーム内機能といったタグは自動的に追加されると述べている。しかしタグの大部分はストリーマー自身によって選択されるものだ。念のために強調しておくが、これは勝手に作って良いタグではなく、あくまでも選択されるものなのだ。

とはいえストリーマーたちが、新しいタグを提案することはできるようになる。

これらのタグは、ビデオのサムネイル、ストリームのタイトル、ストリーミングされるゲームやカテゴリの横に表示される。

この変更は、大量の情報にアクセスするために使用されるポータル的インターフェイスの限界を証明するものだ。すなわち好きなものを探すために特定のセクションをブラウズし、その結果をスクロールしていくことは、多大な時間を使いすぎるのだ。長期的にはそれほど役に立たない。この場合、タグ付け機能を使用することで、ユーザーは情報をフィルタリングして、膨大なTwitchストリームの中から好きなものを見付けることができるようになる。

そうは言うものの、すべてのTwitchユーザーがこの変更を歓迎しているというわけではない。しかし、変更を喜ぶものもいれば、用心深くながらタグに楽観的なものもいる。

Twitchによれば、タグ付けはまずWeb上で開始され、モバイル上にその機能を展開する前に、足りないタグに関するフィードバックの聞き取りを行う。

9月中旬となっている開始日は変更される可能性はあるが、現在のところはそこが目標だ。

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(翻訳:sako)

MegaBotsと水道橋重工の巨大ロボットが来週対決――Twitchで中継、YouTubeにもアップ

巨大ロボットが戦うリーグ戦をビデオ放映しようというベイエリアのロボット企業、MegaBotsが発案した計画は実現までに長い時間がかかっている。当然だが、こうしたプロジェクトには資金が必要だし、その他のハードルも高い。MegaBotsは、準備期間中、ビデオのシリーズを発表して進捗状況を伝えてきた。MegaBotsは去年のTechCrunch Disruptppeared SFにも登場してこの「ボットバトル」計画を語っている。

MegaBotsが対決の最初の相手として日本の水道橋重工を選んだのは2015年にさかのぼる。日本のロボット・スタートアップは1週間後に挑戦に応じることを発表した。それから2年経つ。今年の8月にはあとすこしで対決が実現しそうだったが、MagaBotsによれば「ロジスティクス上の問題」で延期となっている。

しかしこのロボット対戦の日付がついに決まった。5日後の10月17日だ。このスケジュールでは両者とも後に引くには時間がないはず。しかし上記のように寸前で延期されたこともあるので、実際に放映されるまで確実なことは分からない。高価、複雑、巨大なロボットが戦うことになれば何が起きるか分からない。

MegaBotのEagle Primeは5メートル弱、12トンのヘビー級ロボットだ。水道橋のクラタスはこれよりやや軽量級で4メートル、6.5トンだという。合計20トン近いロボットが死闘を繰り広げる模様は Twitchでライブ配信される。時刻は西海岸時間で10月17日午後7時だ〔日本時間10/18 AM11:00〕。ビデオは配信後、MegaBotsのYouTubeチャンネルととFacebookページにアップロードされる。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

ゲーム実況プラットフォームTwitchが東京にオフィスを開設、日本に本格進出

ライブビデオでも今や一大ジャンルとなったゲーム実況。そのプラットフォームというと、日本ではYouTubeやニコニコ動画の名前が真っ先に挙げられることだろう。そんな日本に、世界的なゲーム実況プラットフォームであり、コミュニティも提供するTwitchが、ついにオフィスを設立することを明らかにした。

Twitchはアメリカ・サンフランシスコを本拠とする、ソーシャルビデオプラットフォームの会社だ。2011年、ライブ配信サイトのJustin.tvからゲームカテゴリーを切り出して誕生。2014年には9.6億ドルでAmazonに買収されたが、そのままのブランドでサービスを継続して提供している。

Twitchの新しい日本オフィスは東京に置かれ、APACディレクターであるレイフォード・コックフィールドIII世(以下、レイ)氏が着任する。今回のオフィス新設により、日本市場への展開を継続的に行い、さらにゲーム以外のジャンルへの拡張も進める、とTwitchでは説明している。ゲーム以外のジャンルとして具体的には、イラストや音楽などの創作活動のコミュニティやアニメ、プロレスなどの分野で、既に日本国内の関連ブランドやクリエイターと提携を進めており、年内にもいくつかの発表を行うようだ。

冒頭にも挙げたYouTubeやニコニコ動画のほかにも、クリエイター向けコミュニティとしてはPixivなども根づく日本への進出で、Twitchに勝算はあるのか。レイ氏は、昨年開催されたTechCrunch Tokyo 2016に登壇した際に「アジアでは、コミュニティとインタラクションが肝だ」「日本ではデータ収集と言語のローカライズを進めてきたが、これからは外資のサービスだと気づかれないぐらいのサービスを提供していきたい」「コミュニティ第一主義を採り、コミュニティは大切にするが、競合の存在はサービス拡大には影響はない」と意気込みを語っていた

今回のオフィス開設にあたり、レイ氏は「日本のコミュニティに対する私たちのコミットメントを示すとともに、アニメやプロレス、オタクカルチャーといったさまざまな分野で、ゲームと同様のコンテンツを日本の皆様に楽しんでいただけるようになることを、とてもうれしく思う」とコメントしている。

Twitchが総合的なソーシャル情報フィードPulseを立ち上げ、もうTwitterもFacebookも要らない

ゲームの対戦実況中継のストリーミングの生成を自前でやるようになったTwitchが、ユーザーが長時間あちこちさまよわなくてもすむ方法を新たに導入した。Pulseと呼ばれるその新しい機能は、あなたがフォローしている人たちが今ソーシャルにやってることを、一本のフィードにまとめて見せてくれる。

Twitchも正しく進化してきたソーシャルネットワークだから、Pulseもアップデートはテキストだけじゃなく、Vimeo, YouTube, Twitch, Imgur, Gfycatなどの動画をまとめ、それらはTwitchのモバイルアプリにも行く。

というわけでPulseは、Twitc版のTwitterといったところ。ユーザーは、マルチメディアとテキスト片をリアルタイムでポストできる。エンゲージを高めるために、Pulseのポストはユーザーのフォロワーだけでなく、フロントページにある友だちへも行く。ブロードキャスターはそのダッシュボードやチャネルフィードからポストを作れる。FAQの中で、Pulseとチャネルフィードの違いが説明されている。両機能とも、開発が継続しているそうだ。

TwitchのプロダクトマーケターSheila RajuはPulseの発表声明で曰く、“ストリーマーたちはポストして、自分のフォロワーや、Twitchのフロントページのコミュニティとエンゲージできる。それ(Pulse)は、クリップや、ストリームのハイライトや、スケジュール、写真などを共有して、フォロワーとのコミュニケーションを充実するための常時onの方法だ。

これまでTwitchの視聴者はTwitterやFacebook、Discordなどへ行って、そんな情報を確認していた。これからは、Twitch上にブランドを築きたいブロードキャスターも、一箇所のソーシャルツールで視聴者をエンゲージできる。なんといっても、ゼルダがまた出たんだから。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

巨額買収、eスポーツの加速──ゲーム実況動画コミュニティの今後をTwitchディレクターに聞く

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11月17日、18日に、東京・渋谷で開催したTechCrunch Tokyo 2016。17日の午後にはTwitchからAPACディレクターのRaiford Cockfield III(レイフォード・コックフィールド、以下レイ)氏を迎え、ゲームのライブストリーミングサービス、Twitchの創業からAmazonによる1000億円の巨額買収に至る道のり、ビデオゲームを競技化したeスポーツの勃興、日本やアジアでのサービス展開などについて、語ってもらった。聞き手は元TechCrunchのライターで、日本のゲーム産業のコンサルタントとして活躍する、Kantan Games CEOのSerkan Toto(セルカン・トト)氏。

創業からAmazonによる巨額買収、そして現在

バンカーとして自身の経歴をスタートさせたレイ氏は、香港でプライベート・エクイティに関わり、その後、事業に参画。コミュニティに役立つ仕事がしたい、との思いから、Twitchへやってきた。そのTwitchの生い立ちは、2007年にスタートした24時間ライブ配信サイト、Justin.tvにさかのぼる。

photo02「リアルのアーケード(ゲームセンター)って、いろいろな人とプレイを見せあったり感想を言ったりする、コミュニティだったでしょう? ビデオゲームって、元々ソーシャルなものだったんだ。だから、それがライブ配信サイトであるJustin.tvにも現れ始めたんだ」(レイ氏)

2011年、Justin.tvからゲームカテゴリーを切り出して誕生した、Twitch.tv。現在、PCのブラウザでもスマホのアプリでもゲーム動画のライブストリーミングが楽しめ、お気に入りの配信ユーザーをフォローして、チャットでコミュニケーションが取れる、ゲームユーザーの一大コミュニティとなっている。

Twitchが重視しているのは、Justin.tvから受け継がれたライブキャスティングの部分なのか、それともビデオゲームなのか。レイ氏は「どちらも重視している」と質問に答える。「ビデオキャスティングの分野では、Amazon、YouTube、Netflixに続く、第4の勢力を目指している。だから接続と回線スピードの質を上げたくてAWS(Amazon Web Services)を利用しているし、Amazonの買収も受けたんだ」(レイ氏)

2014年5月時点では、TwitchはGoogleによる買収を受けると目されていた。だが8月にふたを開けてみれば、Googleではなく、Amazonが1000億円での買収を完了させていた。なぜGoogleは選ばれず、Amazonが買い手となったのだろうか。レイ氏は「Amazonとは、顧客第一の思想が共通していた。それにTwitchの独立性を担保してくれたので、Amazonを選んだんだ」と振り返る。

「実は買収の2年半前から話はあった。Twitchとしてはスケーリングしたい、バックエンドも整えたいと考えていたから、インフラは大事だった。そこをAmazonが対応してくれた」(レイ氏)

超巨大IT企業による巨額の買収ということで気になる、事業への干渉などはなかったのだろうか。「干渉はない。TwitchのDNAはしっかり残されている。変わったことといえば、規模がワールドワイドに広がったことと、社員が何百人にも増えたことかな」(レイ氏)

その“TwitchのDNA”とは一体どういうものなのだろう。「まずはコミュニティありき、コミュニティが一番(大事)ということだね。それから絵文字なんかもDNAかな。アジアでは特に絵文字は大事なんだ」と言うレイ氏は、Twitchがいかにコミュニティを重視しているかについて、「コミュニティによって、事業のロードマップが決まるし、ミッションが決まる」と話している。

「今は(ゲームの)ジャンルは全てにフォーカスしている。それから、(音楽やイラストなどの創作活動を実況する)クリエイティブカテゴリも大切にしている。アジアの場合は、インタラクションを失いたくないという思いも強い。コミュニティとインタラクションが肝だ」(レイ氏)
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加速するeスポーツと日本、アジアでのTwitchの展開

今や一大ジャンルとなったゲーム実況動画。だが何時間も視聴に費やすユーザーがいることを、不思議がる人もいるのでは?と尋ねられたレイ氏はこう答える。「サッカー観戦と一緒だよ。興味がある分野の映像なら、何時間でも見るよね? ゲーム動画を見る動機は、プレイを体験したい、もしくはプレイスキルを学びたい、っていうところから。それって、サッカーと同じだよね」(レイ氏)

そして、まさにサッカーと同様に、ハイレベルのプレイヤーによるビデオゲームの対戦を、競技として楽しみ、観戦し、プロも誕生しているのがeスポーツの世界だ。何千万という規模のアカウントと何千万ドルもの金額が動き、加速するeスポーツについて、レイ氏はこう話す。

「今、eスポーツのアクティブユーザーは1日100万以上。トーナメント数も多くなっている。アジアなら大規模なイベントとして成立する。日本ではまだそれほど大きな動きではないが、それは成長の機会がまだまだある、ということだ」(レイ氏)

他の面でも、Twitchのアジアのユーザーへの期待は高い。「ワールドワイドでは、1ユーザーが1日当たりTwitchで費やす時間は106分。アジアだとそれが300分以上にもなる。コミュニティからのエンゲージメントも高い。ユーザー層はミレニアル世代が中心だ」(レイ氏)

Twitchの売上の大半は、気に入った配信者のチャンネルを月額4.99ドルでサポートする「スポンサー登録」(サブスクリプション)と広告だという。「日本なら(単にスポンサーになった配信者のチャンネルの広告が消えるだけじゃなくて)配信者を“応援”する機能なんかがあるといいかもしれないね」(レイ氏)

日本での展開も具体化に入ったTwitch。レイ氏は東京オフィスと日本での成長について、こう話す。「2017年の成長にフォーカスして、スタッフを採用し、まだリモートで仕事をしているけれどもオフィスも構えるし、コミュニティも作る。また韓国、東南アジアの一部も攻めていくつもりだ」(レイ氏)

コミュニティファーストで、コミュニティからロードマップが決まると話していたレイ氏。日本でのコミュニティについても「2016年は、日本ではデータの収集と言語ローカライズをやってきた。これから、外資のサービスだと気づかれないぐらいのサービスを提供していきたい」と意気込む。

日本の場合、ゲーム実況動画のプラットフォームとしては競合にYouTubeとニコニコ動画がある。ニコニコ動画は既にミレニアル世代のユーザーも多く抱えている。そんな中、Twitchはどのように日本でサービスを広げていくつもりなのか。「Twitchは大手企業からの関心も高いし、そもそもコミュニティ第一主義を採っているのでコミュニティは大切にするけど、競合の存在とかはサービス拡大には関係ないんだ。それにeスポーツの分野は、まだまだ伸びるしね」(レイ氏)

また、モバイルに関しては「ウェブサービスもアプリも、プラットフォームとしては総合的に対応しているつもり。でも特にアジアではモバイルは重要。ロードマップもモバイル中心で考えている」とレイ氏は話してくれた

最後に日本のゲームファンに向けて、レイ氏はこう語った。「Twitchを生活の一部、ゲームスキルの向上やキャリアアップにつなげてもらえるとうれしい。日本のみんなにもぜひ、この体験を共有してほしいな」(レイ氏)

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AmazonがBibaの特許と従業員を取り込む:新しいビデオチャットサービスをリリースか

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AmazonによるTwitchElemental Technologiesの買収は、ビデオサービスに本格的に参入するという同社の大きな戦略の2つのピースでしかなかったようだ。このマーケットプレイスとクラウドコンピューティングの巨大企業は昨年、サンフランシスコを拠点とするBiba Systemsを人知れず買収していた。Biba Syestemsはビジネスパーソン向けのビデオメッセージングアプリを開発する企業だ。ある情報提供者によれば、Amazonは現在ビデオメッセージング・サービスの開発に取り組んでいる最中で、今月開催されるAWS re:Invent 2016でその全貌を明らかにする予定だという。

AmazonによるBiba Systemsの買収の可能性が最初に伝えられたのは先週のことだ。GeekWireは2015年9月にデラウェア州に提出された資料の中で、「Justin Acquisition」と呼ばれる企業体とAmazonの合併に関する記述を見つけた。Justin AcquisitionにAmazonの名が直接記載されているわけではないが、その資料には当時Amazonに雇われていたパラリーガル(法律事務所の事務員)の名前が含まれていたのだ。

私たちはAmazonにこの件に関するコメントを求めたものの、彼らからの返事はない(GeekWireの取材にも応じていないようだ)。そこで私たちは独自で調査をすすめることにした。その結果、私たちはAmazonがBibaのテクノロジーと従業員を取り込んでいたことを突き止めた。BibaとAmazonとの間の直接的なつながりを発見したのだ。

Bibaは2つの特許を取得している。1つはビデオ・カンファレンスに関わる技術、もう1つはオーディオ・ストリーミングに関わる技術だ。そして、この2ヶ月間で2つの特許の所有権がAmazonに移行されている。

さらに、Bibaの従業員に付与されたAmazon名義のEメールアドレスが存在することも突き止めた(この記事でそのEメールアドレスを公開する気はない)。

「ジャスティン・’Biba’」に道をゆずる?

AmazonがBibaのテクノロジーをどのように活用するかはまだ不明だ。だが、情報提供者によればAmazonは先日、数名を対象にビデオカンファレンス製品のテストを行ったところだという。

「彼らはそのプロダクトをサンクスギビング後に控えたre:Inventで発表する予定です」と情報提供者は話す。

そのプロダクトにBibaのテクノロジーが使われているかはまだ分からない(もし本当にそのプロダクトが来週発表されるとすればの話だが)。しかし偶然にも私たちは、Bibaが今年8月と9月に同社のAndroidアプリiOSアプリのアップデートを突然、それも密かに行っていたことに気がついた。同社は2015年9月以降、Twitter上のマーケティング活動を行っていないのにもかかわらずだ。

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AmazonがAWSで提供するアプリやサービスの拡大を目指しているのには納得がいく。

すでにAWSでは、クラウド・インフラストラクチャー上で動作するプロダクトをいくつか提供している。それには、クラウドベースのEメールおよびカレンダー管理サービスのWorkMailや、VMwareやParallels、Microsoftなどと競合関係にある仮想デスクトップサービスのWorkSpacesなどが含まれる。

その製品ミックスに、ビジネス向けのコラボレーション・プロダクトやカンファレンス・プロダクトを新たに加えることは自然な流れだと言えるだろう。Bibaが現在提供している機能には、ビデオ/音声カンファレンス、スケジュール管理、連絡先管理、メッセージング、スクリーン・シェアリング、ITマネージャー向けの運営管理機能などがある。

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過去には、はたしてAmazonはエンタープライズ向けソフトウェアのビジネスを拡大していくのかという議論もあったが、この件が本当であれば、その可能性も出てくる。この買収によってAmazonは、AWSの競合サービスであるAzure、そして幅広い種類のエンタープライズ向けプロダクトを抱えるMicrosoftに対する競争力を高めることができそうだ。Microsoftは先日、同社のカンファレンス・プロダクトであるSkypeのアップデートを行い、同アプリは以前よりビジネス・フレンドリーなものとなっている。

AmazonがどのようなサービスをAWSに加えるにしろ、それは既存サービスを共食いするのではなく、補完するようなサービスとなるだろう。すでにAmazonは、AWSでサードパーティーのソフトウェア・プロバイダー向けの大規模なマーケットプレイスを運営している。同社の消費者向けマーケットプレイスのエンタープライズ版とも呼べるサービスだ。

Bibaのテクロジーが活躍しそうな分野は他にもある。すでに述べたように、AmazonはJunstin Acquisitionという企業体を通して今回の買収を実施している。これに関してGeekWireは、同じくAmazonがすでに買収したビデオ・プラットフォームのTwitchと今回の買収には何らかの関連があるのではないかと推測している(Twitchの創業者は同じくビデオサービスのJustin.tvを創業した人物でもある。Twitchのビジネスにフォーカスするため、Justin.tvはすでに閉鎖されている)。

現在4500万人いるTwitchユーザーの多くは、自分のゲームプレイ姿を生中継したり、他のプレイヤーのプレイを観たり、それにコメントをしたりするゲーマーたちだ。だが、Twitchは「食」「アート」などの他の分野への拡大にも取り組んでいる。AmazonがBibaの機能をTwitchに組み込むことで、またはTwitchの機能をBibaに組み込むことで、Twitchにインタラクティブな要素を加え、同サービスをよりB2B向けのプラットフォームへと進化させることができる。

そして最後に、AmazonがBibaを社内用のプラットフォームとして利用する可能性もある。

Amazonの求人を見渡してみても、Bibaの名前に触れているものは1つしかなかった。AWSの顧客サポート部門であるAWS Supportのトレーニングを専門とする、トレーニング・スペシャリストの求人広告を見ると、応募要項のなかには過去にAdobe Connect、Webex、そしてBibaを利用したことがあるという項目がある。Amazonはまず、Bibaのプラットフォームを自社内のサポート・プラットフォームとして利用する可能性がある。そして、その後にAWS上のサービスとしてリリースすることも考えられるだろう。

CrunchBaseによれば、Bibaのこれまでの調達金額の合計は約1500万ドルで、主要投資家にはBenchmark、Trinity、InterWestPartnersなどがいる。

[原文]

(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Facebook /Twitter

Twitch、人気ゲームコミュニティーを運営するCurseを買収

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ゲームのライブストリーミング・プラットフォームTwitchAmazonの子会社)は業界で有名なゲームコミュニティーを運営するCurseを買収することで攻勢をかける。買収の詳細は公開されておらず、Twitchは公式発表以上のコメントは差し控えた。

Curseは多様なウェブサイトとサービスを運営している。その内のいくつかはここ数年内に自社開発したもので、その他のものは買収で獲得したものだ。2006年、CurseはWorld of WarcraftのMOD(改造データ)を提供するウェブサイトとして始まった。

World of Warcraftの全盛期は過ぎ去ったが、Curseは最新ゲームでも巨大なオーディエンスを惹きつけ、新たなコミュニティーを構築することができた。例えば、CurseにはLeague of Legends、World of Warcraft、NFLのゲームなどのデータベース、ガイドとなるウェブサイト、ゲームのニュースサイト、高いトラフィックを誇るMinecraft、ポケモン、Diablo III、Hearthstoneなどのゲームフォーラム、ゲーム版ウィキぺディアのGamePediaなどを運営している。Curseはさらに様々なゲームのMODのデータベースも要している。これは結構な分量になる。Curseのサイトには毎月3000万人以上が訪れている。

それに加え、最近同社はシンプルに「Curse」と名付けたコンピューター向けのプロダクトをローンチした。これはTeamSpeakの競合サービスで、オンラインの友人と待ち合わせ、一緒にゲームを楽しむためサービスだ。これにはチーム内でやりとりできるIRCに似たチャット機能やゲームをしながらチームメイトと作戦を立てるVoIP機能、TwitchやYouTube Gamingなどでストリーム配信を助けるストリームツールなどがある。

Twitchは自社のゲーム動画配信ソリューションにおいて、これらのアプリを活用することができるかもしれない。現時点でTwitchは ユーザーに対してサード・パーティー製のソフトウェアをインストールすることを薦めている。

また、この買収にはもちろんTwitchは巨大なゲームコミュニティーとともに活発なコミュニティーを育てる方法を知っている人たちも含まれている。本質的にTwitchの生死は、ゲームのストリーミング配信をする人と視聴者のコミュニティーにかかっていると言える。興味深いことにCurseとTwitchは同じニッチなユーザーを共有しているのだ。

Curseはメインストリームにあるゲームのニュースサイトとは競合しない。Curseは、慎重に競争力の出せるオンラインゲームのみに事業を集中してきた。また、Twitchの上位ゲームを見てみると、その多くはCurseのコミュニティーと一致していることがわかる。 League of Legends、Hearthstone、Dota 2、Counter Strike、Overwatchなどだ。TwitchのCEO、Emmett Shearは来月のTechCrunch Disrupt SFに登壇するので、その時に買収について詳しく聞きたいと思う。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website

ゲーム対戦実況のTwitchもFlashからHTML5へ移行、プレーヤーのベータを開始

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毎年同じことを言ってきたようだけど、Flashの命運は、いよいよ尽きようとしている。Flashに依存してきた大規模なビデオストリーミングサイトTwitchもこのたび、ついに運命のボタンを押してHTML5に切り替えようとしている。まず、ベータから。

TwitchがHTML5プレーヤーのベータを出す、という話は6月からあったが、今日(米国時間7/14)やっと、同サイトの”Turbo”会員に提供されることになった。さらに、この夏の終わりにはランダムに選ばれたユーザーに、Flashを切るというオプションが提供される。

遅い展開は、必要だった。Twitchは6月に言っていたことを今日も繰り返しているが、ベータは名ばかりのベータではない。HTML5プレーヤーは、まだ完成していない。バグがあり、広告の問題があり、ほかにもいろいろある。

でも、待つだけの価値はある。ロードが速くなり、CPUの負荷が軽減、コマ落ちも減る。

会員としてTwitchを頻繁に使う人は、そのうち、HTML5が有効になりました、とお知らせが来るかもしれない。そのときは、プレーヤーの使い心地などを教えていただきたい。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

マウンテン・デューのスポンサー参加により、ドローンレースが全米テレビ放映へ

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編集部注:本稿執筆はStefan Etienne

賞金を賭けたドローンレースがテレビおよびTwitchで放映されることとなった。マウンテン・デューがスポンサーとして名乗りをあげたのだ。ドローンレースが全米規模のテレビで放映されるのは初めてのこと。Discovery ChannelおよびNational Geographicが取り扱う。ドローンに興味のある人には、Twitchで流れるのも嬉しい話だろう。

ドローンレースはどのように行われるのか。ドローンをリモートコントロールするまでは良いだろう。当たり前の話だ。操縦者はドローンから送られる映像をみるために、専用のゴーグルをつけて操縦するようになっている。

まずは2大会が8月が予定されている。DR1 InvitationalとDR1 Drone Racing Seriesだ。継続的なチャンピオンシップ大会へと発展させていく心づもりであるようだ。

原文へ

(翻訳:Maeda, H