Summlyのファウンダ、ロンドンの天才少年Nick D’Aloisioが、Yahooを去って勉強に専念(それでもまだ19歳)

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AAEAAQAAAAAAAAIMAAAAJDY2YzYyMmJiLWE3NmItNGUzNy1hY2IxLTE2MTExMTQzMGRhZAYahooが買収したSummlyのファウンダ、当時天才少年と騒がれたNick D’Aloisioが同社を去り、オックスフォード大学で哲学とコンピュータ科学の学業に専念することになった。LinkedInのプロフィールによると、彼はこの夏、‘社員起業家’としてAirbnbで仕事をしている。

複数の情報筋によると、D’Aloisioは勉強が一段落したら次のスタートアップに取り組むそうだ。

Yahooは2013年に、噂では3000万ドルとされる額でSummlyを買収した。当時17歳でもうすぐ20歳になるD’Aloisioは、YahooでSummlyの延長線上にあるようなアプリNews Digestを作り、昨年6月にAppleデザイン賞を受賞した。

YahooのスポークスパーソンはD’Aloisioの現状について、こう語った: “Nickは勉強に時間を割きたい意向だ。Yahooとの関係は今後も継続する”。

D’Aloisioは今年の年頭に、このことをほのめかしていたが、Yahooとの“関係”はその後かなり変わった。しかし両者のあいだにコミュニケーションの断絶はないらしいから、上記の“継続”はそれを指しているのかもしれない。

最近の数週間でYahooから役員が脱(ぬ)ける動きがいくつかあった。たとえばM&A担当のJackie Resesだ。同社は最近2015Q3の決算報告を発表したが、株価は35ドル前後を上下している。
 
 
 

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

地図に位置を記録するモバイルアプリPin Dropがソーシャル機能を強化

Pin Drop(iPhone、Androidとウェブサイト)は、地図上の位置を簡単に記録して整理、共有するサービスだ。今回共有機能がバージョンアップされたのを機にアメリカのApp Storeにも登録された。Pin Dropはもともとイギリスで開発されたアプリで、私はロンドンですでに便利に使っている。

今回強化されたのは共有におけるプライバシー設定で、個々のピン(地図上に記録された位置)ごとに公開/非公開を設定できるようになった。またピンのリストを特定の友達に送ったり、一般公開したりできる。このアプリが目指すのは、ユーザーが関心を抱いた場所のアーカイブを作成し、必要なら共有できるようにすることだ。

新しいピンの共有機能を使うと、複数のユーザーが「ロンドンのクールなバー」といったように一定のテーマに沿った場所のリストを共有できる。匿名での利用も可能だ。

今回のバージョンからユーザーは仕事用、個人用など複数のアカウントを作れるようになった。またピンにビデオファイルを添付をすることができる。

Pin Dropのファウンダー、Andy Ashburnerは2013年3月にYahoo!に買収されたニュース要約サービスのSummlyのファウンダーだ。現在Pin Dropは登山家、ハイカー、スキーヤー、スノーボーダーなどアウトドア・スポーツの愛好家に高い人気を得ている。また建築家や不動産関係者なども利用しているようだ。

ライバルにはFlickrの共同ファウンダー、Katerina FakeがファウンダーのFinderyがある。機能はほぼ同一で、最近1100万ドルの資金を調達している。

Pin Dropはサードパーティーのデベロッパー向けにAPIを用意している。

〔日本版〕原文にはiPhoneアプリとあったが、Play StoreにAndroid版もある。ユーザー名に空白を受け付けないので注意。インストールするとFacebookの友達、Twitterでフォローしている相手を検索できる。またホテル、バー、レストランなどのジャンルごとに付近を検索できる。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


Yahoo!、17歳の起業家の人工知能ニュース要約アプリのスタートアップ、Summlyを買収―価格は3000万ドルか?

Yahoo!はマリッサ・メイヤーがCEOに就任してから積極的に企業買収に動いている。特にモバイル・アプリの買収に熱心だ。今日(米国時間3/25)、Yahoo!はニュース収集と要約を提供するモバイル・アプリを開発したスタートアップ、Summlyを買収したと発表した。AllThingsDは買収価格は3000万ドル前後と報じている。

このアプリは非常に優れものだ。直感的なジェスチャーでニュースを選び、要約を表示させることができる。驚くのはSummlyのファウンダー、ニック・ダロイシオが現在わずか17歳の高校生だという点だ。しかしこのスタートアップはすでにHorizons Ventures、betaworks、Shakil Khan、Matt Mullenweg、Troy Carter、それになんとオノ・ヨーコから153万ドルの投資を受けていた。Summlyはまた要約すべきニュースの供給に関してNews Corpと契約を結んでいる。

Yahoo!の広報担当者によれば、Summlyチームはこの数週間でYahoo本体に参加し、現在のアプリは閉鎖されるという。ここ数ヶ月愛用していたユーザーにとっては残念なニュースだ。SummlyのサービスはYahooのモバイル・サービストに統合されることになるという。AllThingsDの12月の記事によればYahooのサービスへの統合プロセスはかなり前から開始されていたもようだ。

Yahooのモバイルおよび新規プロダクト担当上級副社長のAdam Cahanによるこの買収に関する公式ブログ記事。一方ダロイシオがSummlyのユーザー向けに発表したコメントはこちら

Yahoo!がこのテクノロジーを入手したことは非常に興味ふかい。Summlyは当初Trimitという名称で、その名のとおり、独自のアルゴリズムによってニュースから重要部分を抽出して表示するアプリだった。今回の買収でYahoo!がこのテクノロジーを他のモバイル・アプリでも利用できるようになったので、ユーザーは同一の時間でさらに多くのコンテンツに目を通すことができるようになる。つまりそれだけ多く広告も表示できるわけだ。

YahooはSummlyの買収の5日前にもソーシャル推薦サービスJybeを買収している。Jybeの買収はYahoo!が機械言語、自然言語解析に強いチームを欲しがっていることを印象付けた。マリッサ・メイヤーは人工知能の利用によってYahoo!のイメージの一新を狙っているのだろう。

今回の買収はStamped、Jybeに次いで3社目の興味あるメイヤーによる買収だ。

昨年11月にTechCrunch TVはニック・ダロイシオにインタビューしている。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+