フィットネススタートアップのTempoが約63億調達、コロナ禍で需要増す家庭分野でMirrorと競合

ホームフィットネスはここのところ盛り上がっている分野だ。このカテゴリーはここ数年ですでにかなりの勢いを得ているが、現在進行中の新型コロナウイルスのパンデミックによりさらに大きな関心を集めている。結局のところ、いくつかのジムは再開しているものの、依然として大きなリスクがあり、あらゆる共同スペースの中で最も潜在的な感染リスクが高い場所の1つである。

米国時間7月29日朝にTempoは、シリーズBラウンドで6000万ドル(約63億円)を調達したと発表した。リードしたのは。Norwest Venture PartnersとGeneral Catalystで、ほかにもFounders Fund、Signal Fire、DCM、Y Combinator、Bling Capitalが出資している。

このニュースは、サンフランシスコを拠点とするMirrorがフィットネスブランドのLululemonに5億ドル(約520億円)で買収されてから、ほぼ1カ月後に発表された。ここで注目すべきは、家庭用フィットネス機器メーカーであるPelotonの成功が続いていることだ。ここ数週間でほかにも多くの新興企業が資金調達を発表しており、Technogymのような大手企業も独自のホームストリーミングサービスを導入している。


Tempoのデバイスは2000ドル(約21万円)以下で、それに加えて月額39ドル(約4100円)のメンバーシップがあり、筋力、有酸素運動、その他のさまざまなエクササイズをライブストリーム、またはオンデマンドでコンテンツとして提供する。注目すべきは、実際の販売台数は明らかにしていないものの、今年2月に予約注文を開始してから売上が500%急増したこともあり、年末までに1億ドル(約110億円)の売り上げを達成する予定だという。

これは間違いなく口コミによるものだが、同社は確かに新型コロナウイルスの影響における急速な成功における役割を否定していない。「何千万人もの人々がジムに通うこともクラスに参加することもできない一方、消費者のフィットネスに対するニーズは進化している」と、同社はプレスリリースで述べている。「アプリベースのサービスは、ほとんどの人に効果を発揮するために必要な機器が不足しており、一方で以前のスマートデバイスは、双方向のガイダンスなしで動画をストリーミングするだけのことが多い」。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

NASAは北米の大気質を1時間ごとに計測するセンサー衛星を2022年に打ち上げ

NASAは、米国時間2月3日、Maxar 1300クラスの衛星に載せて、大気質予報の改善に寄与する観測機器を打ち上げる予定であることを発表した。Maxar 1300は、もともとインテルサット(Intelsat)の顧客に商用衛星用の通信機能を提供することを主な目的とする衛星だ。NASAの新しい大気質測定ツールは「TEMPO」と呼ばれる。これは、Tropospheric Emissions: Monitoring of Pollution(対流圏排出:汚染監視)の頭文字を取ったもの。オゾン、二酸化窒素、エアロゾルといったガスについて、北米の大気中の濃度を1時間ごとに測定できる。それによって相対的に大気質を把握し、情報を公開する。気象監視機関や、その他の組織は、そのデータを利用することで、より正確な大気質に関する最新の情報を、天気予報に組み入れて一般に提供できるようになる。

ただし、TEMPOツールの打ち上げは、Intelsat 40eと呼ばれるMaxar衛星が静止軌道に投入されることになっている2022年になる予定だ。NASAが、商用の通信衛星に科学的な観測機器を託すことは珍しくはない。そうすることで大型の静止衛星に同乗でき、カバーしたい領域を余裕でおさえることができる。もちろん、専用の衛星を打ち上げるのに比べて、絶大なコスト削減も可能となる。

NASA用にTEMPO機器を開発したのは、Ball Aerospace(ボールエアロスペース)だ。予定されている打ち上げの前までには、パロアルトにあるMaxarの衛星製造施設に輸送され、Intelsat 40eに組み込まれることになる。同じ衛星には、European Space Agency(欧州宇宙機関)の観測ツールや、韓国のGeostationary Environment Monitoring Spectrometer(静止環境監視分光計)なども積み込まれる予定だ。それらの組み合わせによって、北半球全体の大気質を、より包括的、かつ詳細に観測できるようになる。

NASAはすでにAQI(Air Quality Index、大気質指標)情報の改善に貢献しており、EPAが毎日発表するAQIの精度を最大38%向上させているという。この数字は、衛星からの3時間ごとのデータをAQIの算出に組み入れて、昨年8月に行われたテストの結果によるもの。このような測定の品質と精度を向上させ続けることは、地球上に住む生物であるわれわれにとって非常に大きな意味を持っている。人類が環境に及ぼす影響や航空機による汚染のせいで、大気質は悪化の一途をたどっているのだから。

TechCrunchでは2020年に初の宇宙専用イベント「TechCrunch Sessions:Space」を6月25日にロサンゼルスで開催する予定。チケットも発売中だ

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

Siriを生んだSRIから魔法のカレンダー・アプリ、 Tempo登場―ミーティングに関する情報を自動収集して通知してくれる

私のような日程管理が苦手きわまる人間でなくとも会議の直前になって大慌てした経験が必ずやあるだろう。ミーティングの席についてから自分はいったい誰と何の話をするためにここに来ているのだろうと必死に記憶を探ったり、車で走りだしたはいいが正確な住所を知らないことに気づいたり、といった失敗だ。今日((米国時間2/13)リリースされたスマート・カレンダー・アプリのTempoはまさにこうした問題の解消を狙っている。

Tempoは名門の調査研究企業SRI Internationalからスピンオフしたスタートアップだ。SRIといえば最近ではiOSの音声認識アシスタント、Siriのオリジナル開発元(後にApple が買収)としても有名だ。 最近の他のSRIプロジェクトと同様、Tempoもパーソナル・アシスタントの一種だが、Siriとはまったく異なるアプローチのプロダクトだ。

ファウンダーでCEOのRaj Singhは「パーソナル・アシスタント・アプリには大きく分けて2種類ある。質問すると答えてくれるSiriのようなタイプと、もうひとつはユーザーが必要とする情報を必要とする瞬間に届けてくれるタイプだ。Tempoは後者に属する」と説明する。Tempoのようなアプリで重要なのは不必要な情報でユーザーをうるさがらせることなく的確に必要な通知だけをする能力だ。

「ユーザーが日常必要とする情報をわかりやすくひとまとめにするのにどんな方法が一番適しているかを考えた末、われわれはカレンダー形式を選んだ。カレンダーには誰にも直感的に理解できる整然とした構造があり、これからユーザーがなすべきタスクが管理されている。ここがユーザーが必要とするすべての情報を保管するのにもっとも適した場所だとわれわれは結論した」とSinghは語った。

たとえば、会議の前にTempoを開くと、関連するメール、資料、出席者のLinkedInプロフィールなどを見ることができる。もし車を運転してミーティングの場所に向かうのであればカーナビが起動するし、道が混んでいるなどで遅れそうならその旨のメッセージを自動的に送信できる。飛行機に乗るなら、フライト情報が通知される。カンファレンス・コールに参加する場合はTempoがダイアルインとパスコードを保管する。

もちろんいずれも有用な機能だが、個々に取り上げてみれば画期的というほどではない。たとえばXobniやRapportiveのようなプロダクトは友人やビジネスの相手のプロフィールやソーシャル投稿を自動的に取得してくれる。ミーティングに遅れそうなときに通知してくれるアプリにはTwistがある。しかしTempoの独自性は、こうしたさまざまな機能がカレンダーというフォーマットで整理されていることだ。Tempoはそれぞれの会合の役割を理解しようと努め、もっとも適切なツールを選んで情報を提供してくれるところにある(Tempoにいちばん近いアプリは私の知る限りEasilydoというto-doリストだろうと思う。しかしTempoほどカレンダーが決定的な役割を果たしているわけではない)。(Update: 読者から「これに似たCueというカレンダーアプリがある」という指摘があった。

Singhは「ユーザーはTempoを利用するために何か特別な作業を要求されることはない。 単にTempoにiPhoneカレンダーとメールその他の受信ボックスへのアクセスを許可するだけでよい。あとはアプリが自動的に処理する」と説明する。学習するにしたがってこのアプリは一層賢くなっていくが、が積極的にカスタマイズする必要はないまたTempoに日程の詳細をいちいち入力しておく必要もない。ミーティングの参加者の名前を入力しておくだけで、Tempoが自動的に関連情報を取得してくる。

私は短期間だがこのアプリをテストしてみた。なるほど設定は簡単だ(使い始めにTempoが各種の情報を収集して分析する間少々待たされる)。Tempoがミーティングの関連情報を教えてくれるので、直前になって必死にメールを検索したりせずにすむ。ただTempoはiPhoneのカレンダーを利用するのでこのカレンダーに存在する問題も全部引き継いでいる。大部分のユーザーにとってはさして障害にならないはずだが、私は時差をうまく理解させる方法を発見できない。今週は私はサンフランシスコからニューヨークに出張したが、Tempoは3時間前に終わったミーティングのリマインダー通知を送りつけてきた。

Tempoは無料アプリだ。Singhは後で有料のプレミアム機能を加えていくフリーミアム・モデルを考えている。iPhoneアプリのダウンロードはここから(Androidとタブレット版についても開発が進められている)。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+